JP2007138394A - 開閉体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】座板スイッチ等の障害物感知手段から出力される感知信号を配線手段を介して正常に伝達できるようにする。
【解決手段】シャッターカーテンなどの開閉体手段の閉鎖側先端部等に設けられた障害物感知手段を正常に動作させるためには、常に配線手段を介して感知信号を障害物感知手段から障害物制御手段に正常に伝達する必要がある。そこで、判定手段によって、配線手段が感知信号を正常に伝達することが不可能と判定された場合、その判定後に配線手段の点検や交換などの所定の操作が行われるまでは判定を行わずに不可能の判定を維持する。そして、所定の操作が終了した時点で、判定手段は再び正常か異常かの判定を行うので、正常と判定されたことによって、開閉体装置は、通常の開閉動作を行うことができるようになる。
【選択図】図5

Description

本発明は、シート状、スラット状又はパネル状のカーテンなどの開閉体を用いて建物内部の通路やホール空間などを自動的に閉鎖し、その動作時の障害物感知信号の伝送を有線で行うように構成された開閉体装置に関する。
一般に、床面積の大きいビル等の構築・構造物内部の通路やホール空間などには、火災発生時の延焼や煙の拡散を防止するために火災発生と同時に自動的に閉じるシート状、スラット状又はパネル状の防火カーテンなどの遮蔽部材を用いて、柱、壁、床などと共に3次元的に囲まれた空間、すなわち防火区画や防煙機能を形成するように動作する防火シャッター装置が備え付けられている。このようなシャッター装置には、火災以外の災害発生時や閉店時などに防火・防煙・防水・防風・防犯などのために開口部を仕切るために繰り出されるものもある。
図1は、このような防火区画を形成する従来の防火シャッター装置の概略構成を示す図である。防火シャッター装置10等の開閉体装置は、火災時に発生する煙や熱を感知する感知器15(または感知器を接続した連動制御器や防災盤など)から防災信号BS(例えば直流24V信号や無電圧a接点ON信号)が出力されることを受けて、開閉機1に連結されたブレーキ2を解放させる自動閉鎖装置3を有している。なお、信号の電圧値は24Vでない場合もあり、適宜その電圧値は決められている。開閉機1は、シャッターカーテン4を駆動するための駆動モータである。危害防止用連動中継器5は、防災信号BSの入力があった場合、自動閉鎖装置3に直流24V信号を出力するものである。危害防止用連動中継器5は、通常は、商用電源16を使用して出力するが、停電時などには内蔵されている予備電源(蓄電池などのバッテリー)からの電力によって直流24V信号を出力する。自動閉鎖装置3は、危害防止用連動中継器5を介して供給される商用電源16又は危害防止用連動中継器5に内蔵される予備電源(蓄電池)からの電力(直流24V信号)に応じて動作する。
自動閉鎖装置3は、危害防止用連動中継器5に内蔵されている予備電源によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給がなくとも、感知器15(または感知器を接続した連動制御器や防災盤など)から入力される防災信号BSに基づきブレーキ2を解放し、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。この自動閉鎖装置3には、自動閉鎖装置3からブレーキ2に機械的に動力を伝達し、その動力でブレーキを解除したり復帰したりするように構成されたものやブレーキ2へ電気的にブレーキ解除を指令する指令信号を出力し、ブレーキ2はその入力した指令信号に応じて電動でブレーキを解除したり復帰したりするように構成されたものがある。自動閉鎖装置3は、非常時には、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作に応じて、シャッターカーテン4を自重で降下させる。自動閉鎖装置3は、危害防止用連動中継器5から電力供給(直流24V信号)がある間、ブレーキ2を解放するが、有線式障害物感知装置からの障害物感知信号がある場合には、その間ブレーキ2を復帰するようなっている。なお、危害防止用連動中継器5から電力供給(直流24V信号)がなくなった場合にブレーキを復帰するものもある。
電気式手動閉鎖装置7は、非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作に応じて危害防止用連動中継器5から出力される直流24V信号を制御するものである。電気式手動閉鎖装置7には、開閉機1の開閉停に対応した入力スイッチ(押しボタンスイッチ)と、図示していない作動ボタン及び復旧ボタンを備えている。
図2は、図1の危害防止用連動中継器5の概略構成を示す図である。図2に示すように、危害防止用連動中継器5は、電源回路51、充電装置52、予備電源(蓄電池)53、電源切り替え装置54及び制御回路55から構成される。電源回路51は、商用電源16を直流24V信号に変換し、電源切り替え装置54を介して制御回路55に直流電圧を供給すると共に充電装置52に電力を供給する。充電装置52は、電源回路51からの電力を用いて予備電源(蓄電池)53を充電する。予備電源(蓄電池)53は、リチウムイオン充電池やその他のバッテリーなどから構成され、電源切り替え装置54を介して直流電圧を制御回路55に供給する。電源切り替え装置54は、電源回路51又は予備電源53のいずれか一方の電源を選択的に切り替えて制御回路55に接続するものである。通常は商用電源16からの電力が供給されているので、電源回路51からの直流電圧を制御回路55に供給しているが、火災発生時などの非常時に商用電源16からの電力供給が停止した場合などには、予備電源53からの直流電圧を制御回路55に供給するように動作する。復帰スイッチ56は、制御回路55の動作をリセットするためのスイッチである。
このように、危害防止用連動中継器5に内蔵される予備電源53によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給がなくとも、感知器15(または感知器を接続した連動制御器や防災盤など)から制御回路55に入力される防災信号BSに基づき、危害防止用連動中継器5から自動閉鎖装置3へ作動信号(直流24V信号)が出力され、自動閉鎖装置3がブレーキ2を解放することによって、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。また、非常時には、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)を操作することによって、同じく制御回路55から作動信号(直流24V信号)が出力され、シャッターカーテン4を自重で降下させることができる。
この防火シャッター装置10には、開閉中に障害物への接触を検出する障害物感知装置が設けられている。障害物感知装置は、図示のようにシャッターカーテン4の下端の座板上に設けられた座板スイッチ9と、シャッターカーテン4の収納ボックス内に設けられた有線式障害物感知装置17と、これらの間を電気的に接続する信号コード11とによって構成される。座板スイッチ9は、シャッターカーテン4の座板に取り付けてあり、この座板が人や物などの障害物に接触することによって接点の閉じるマイクロスイッチを内蔵しており、この接点が閉じた場合にそれを感知信号として有線式障害物感知装置17に信号コード11を介して有線方式で送信する。信号コード11は、座板スイッチ9の感知信号を有線式障害物感知装置17に伝送するケーブルである。このケーブルは、コードリールや移動式プーリー等により収納したりガイドしたりすることによって、シャッターカーテン4の開閉を阻害する撓みを生じないようにしている。有線式障害物感知装置17は、座板スイッチ9からの感知信号の入力に応じて開閉機1の動作を制御するものである。自動閉鎖装置3は、この有線式障害物感知装置17からの感知信号の入力に応じてブレーキ2を復帰させ、シャッターカーテン4の閉動作を停止制御するようになっている。従って、火災発生時にシャッターカーテン4が自重下降している際に座板などが障害物に接触し、座板スイッチ9から感知信号が検出された場合に、シャッターカーテン4の自重下降を停止するようになっている。リミットスイッチ12は、シャッターカーテン4を上限・下限で停止させるためのスイッチである。このような防火シャッター装置に関するものとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特開2002−81281号公報
上述のような従来の防火シャッター装置において、有線式障害物感知装置17は、座板スイッチ9からの信号を伝達する信号コード11が断線した場合、異常と判断し、ブザーで使用者等に報知したり、シャッターカーテン4の開閉動作を電気式手動閉鎖装置7の非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作による制御及び/又は開閉ボタンの操作による制御を押し切り動作モードのように正常時と異なるモードとすることよって、使用者等が操作することによって異常を認識することができるようにしている。ここでの押し切り動作モードとは、例えばボタンを押すなどしてボタンを操作している間は動作を維持するが、例えばボタンを離すなどして操作を止めるとそれに応じて動作を停止するような動作モードのことである。このような信号コード11の断線というような異常が検出された後は、使用者等によって信号コード11が断線していない正常なものと交換され、座板スイッチ9との正常な接続を有線式障害物感知装置17が認識した時点で、有線式障害物感知装置17は、異常を解除(リセット)するという方法を採用している。
ところが、信号コード11の断線というものは、シャッターカーテン4の開閉動作に応じて信号コード11が伸張したり、収縮したりすることによるコード自体の機械的な疲労に起因する場合がある。このような場合、信号コード11は切れかかった状態となり、その開閉動作に応じて信号線同士が接触と非接触を交互に繰り返すことになり、有線式障害物感知装置17は、このような不安定な状態で、異常と認識しても、その後の接触状態によっては、異常を解除し、シャッターカーテンの正常時の動作を実行可能としてしまうおそれがある。
本発明の目的は、座板スイッチ等の障害物感知手段から出力される感知信号を配線手段を介して正常に伝達できるように構成された開閉体装置を提供することにある。
本発明の開閉体装置の第1の特徴は、開口部の周縁部に設けられた開閉体手段と、前記開閉体手段が移動している時にその移動経路上の障害物を感知し、感知信号を出力する障害物感知手段と、前記障害物感知手段が前記開閉体手段の動作経路上で障害物を感知した場合の前記感知信号に応じて前記開閉体手段に回避動作を行わせる障害物制御手段と、前記障害物感知手段が障害物を感知した場合の前記感知信号を前記障害物制御手段に伝達する配線手段と、前記配線手段が前記感知信号を前記障害物制御手段に正常に伝達することが可能か不可能かの判定を行い、不可能と判定された場合、その判定後に所定の操作が行われるまで前記判定を行わずに前記不可能の判定を維持する判定手段とを備えたことにある。
開閉体手段は、ビル、住宅、工場、倉庫等の建物などの構造物における、出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部などを開閉移動するものや閉移動だけするシャッターカーテンなどの開閉部材や閉部材で構成され、災害発生時や閉店時などに防火・防煙・防水・防風・防犯などのために開口部を仕切るために繰り出される。開閉体手段が、例えば防火区画形成用の防火・防煙シャッターカーテンの場合には、建物などの開口部の周縁部の一つである上部に収納され、まぐさなどを通過して防火シャッターカーテンが下降し、開口部を閉鎖する。これ以外にも開閉体手段が開口部の側部に収納され横引き方式で開閉移動したり、開口部の下部に収納され上昇方式で開閉移動したりすることもある。また、開閉体手段には、閉鎖によって開口部を全閉できるものも全閉できないものも含む。
このような防火シャッターカーテンなどには一例として開閉中に障害物などへの接触を検出する障害物感知手段がその閉鎖側先端部の座板上に設けられており、障害物を感知することによってシャッターカーテンにその回避動作を行わせるようになっている。ここでの回避動作には、シャッターカーテンの降下を停止させたり、停止までには到らずに降下速度を抑制したり、感知した状態からシャッターカーテンを逆に上昇させたりする場合などを含むものである。また、障害物感知手段には、閉鎖側先端部の座板などに設けられる接触式のものやエリアセンサなどのように非接触式にて感知するものを含む。従って、自動閉鎖時にシャッターカーテンが自重下降している際に座板が障害物に接触した場合等に、シャッターカーテンは回避動作を行う。
このようにシャッターカーテンの自重下降中に閉鎖側先端部等に設けられた障害物感知手段を正常に動作させるためには、配線手段を介して感知信号を障害物感知手段から障害物制御手段に正常に伝達することが必要である。すなわち、判定手段によって正常に伝達することが不可能(異常)と一旦判定された場合、その伝達手段には、何らかの不具合が発生した可能性があるので、その後の判定によって正常と判定されたとしても、その正常な状態が継続するという保証もなく、いつ異常と判定されるかもしれないものである。そこで、この発明では、判定手段によって、配線手段が感知信号を正常に伝達することが不可能と判定された場合、その判定後に所定の操作が行われるまで判定を行わずに不可能の判定を維持するようにした。ここにおける所定の操作とは、配線手段の保守点検や交換作業などの操作のことを意味し、この操作が完了した時点で、正常か異常かの判定を行い、正常と判定されたことによって、開閉体装置は、座板スイッチ等の障害物感知手段から出力される感知信号を配線手段を介して正常に伝達できる状態の下で、通常の開閉動作を行うことができるようになる。なお、配線手段の保守点検や交換作業などを行なった後、電源再投入したりリセット操作したりすることで、その配線手段の保守点検や交換作業などの所定の操作が完了したとみなすようにしても良い。
本発明の開閉体装置の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉体装置において、前記判定手段が前記不可能と判定した場合に、前記不可能という判定結果を視認可能に表示する表示手段を備えたことにある。
この発明は、判定手段が配線手段が感知信号を正常に伝達することが不可能(すなわち異常)と判定した場合に、その情報を視認可能に表示し、配線手段の点検や交換等が必要となったことを早期に管理者等に通知するようにしたものである。
本発明の開閉体装置の第3の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉体装置において、人為的な操作信号及び前記操作信号とは異なる信号の入力に応じて前記開閉体手段を閉動作させる自動閉鎖手段と、前記障害物感知手段に電力を供給する電源手段と、筐体内に設けられた操作子手段であって、前記筐体の一部に設けられた押し破り可能な透明パネルを介して人為的に操作されることによって前記操作信号を出力する操作子手段と、前記筐体内に設けられ、前記電源手段の電気容量の残量を前記透明パネルを介して視認可能に表示すると共に前記判定手段が前記不可能と判定した場合に、前記不可能という判定結果を視認可能に表示する表示手段とを備えたことにある。
自動閉鎖手段に入力される人為的な操作信号としては、例えば、筐体内に設けられた非常用シャッター閉鎖ボタンなどのような操作子手段が人為的に操作されることによって発生するものである。通常、筐体の一部には、押し破り可能な透明パネルが設けられているので、この透明パネルを押し破ることによって操作子手段は人為的に操作され、操作信号を出力する。また、操作信号とは異なる信号としては、火災時などに発生される防災信号又は非常閉鎖信号などがある。自動閉鎖手段は、これらの信号を入力することによって、防火シャッターカーテンを下降させ、開口部を閉鎖する。
この発明は、予備電源などの電源手段の電気容量の残量が少なくなったこと(なくなったことを含む)を表示すると共に判定手段が不可能(異常)と判定した場合の不可能という判定結果を表示する表示手段を、非常用シャッター閉鎖ボタンを収納している筐体内であって、この筐体の一部に設けられた押し破り可能な透明パネルを介して視認可能な位置に設け、この表示手段によって、予備電源などの電源手段や配線手段などの点検や交換等が必要となったことを早期に管理者等に通知するようにしたものである。このように既存の筐体の透明パネルを利用することによって、表示手段を設けるために特別の加工などを施すこともなく、表示手段を視認可能に設けることができ、筐体自身の意匠性も向上させることができる。
本発明の開閉体装置の第4の特徴は、前記第3の特徴に記載の開閉体装置において、前記表示手段が、前記操作子手段の近傍であって、前記透明パネルを介して視認可能な位置に設けられることにある。
これは表示手段を筐体内の非常用シャッター閉鎖ボタンである操作子手段の近傍に設けるようにしたものである。操作子手段の近傍に設けることによって、透明パネルからの視認性が向上する。
本発明の開閉体装置の第5の特徴は、前記第3の特徴に記載の開閉体装置において、前記操作子手段自身が前記表示手段として前記電源手段の電気容量の残量及び前記不可能という判定結果を前記透明パネルを介して視認可能に表示することにある。
これは、表示手段を非常用シャッター閉鎖ボタンである操作子手段と一体に構成することによって、透明パネルからの視認性をさらに向上させるようにしたものである。
本発明の開閉体装置の第6の特徴は、前記第3、4又は5の特徴に記載された開閉体装置において、前記電源手段を少なくとも2つ備え、2つの電源手段がそれぞれ別系統で前記自動閉鎖手段及び前記障害物感知手段に電力を供給するように構成したことを特徴とする開閉体装置。
これは、電源手段を2つ設け、それぞれ別系統で自動閉鎖手段及び障害物感知手段に電力を供給するようにしたものである。このように電源手段を少なくとも2つ設けることによって、一方の電源手段が寿命で使えなくなったり、何らかの不具合で使えなくなった場合でも、他方の電源手段から電力を供給することができるので、電源手段による動作の安全性を高めることができる。また、2つの電源手段をその寿命の約半分で交互に交換することによって、電源手段の寿命切れ状態の発生を少なくすることができる。
なお、本発明の開閉体装置の各特徴に記載の「視認可能に表示する」という文言には、間接的に視認できれば良く、反射・透過・半透過などで表示内容を視覚的に認識できれば良いことを含むものである。また、その表示の態様としては、どのようなものでもよく、例えば、発光の有無(または明るさ)の相違による表示、光の点滅態様の相違による表示、発色の相違による表示、向きの相違による表示、形状(突出片の突出の大小など)の相違による表示、表示文字(記号)や表示態様などの相違による表示、メーター表示による表示や動きの相違による表示など種々のものがあげられるが、単純な発光の有無による表示とすることによって複雑な構造を必要としない上に視認性もよいという利点がある。
本発明の開閉体装置によれば、座板スイッチ等の障害物感知手段から出力される感知信号を配線手段を介して正常に伝達できるようにすることができるという効果がある。
以下、添付図面に従って本発明に係る開閉体装置の一例として防火シャッター装置について説明する。図3は、本発明に係る開閉体装置である防火シャッター装置の概略構成を示す図である。この防火シャッター装置は、通常は開閉機1が基本的にシャッターカーテン4を巻き取った開放状態にある。この開放状態はブレーキ2で機械的に保持されることによって維持されている。そして、自動閉鎖装置3は、火災発生時には、危害防止用連動中継器3を介して入力される感知器15(または感知器を接続した連動制御器や防災盤など)からの防災信号BSや電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号に応じて、ブレーキ2による開放状態の保持を解除し、シャッターカーテン4を自重で自然降下させることによって、開口部を閉鎖し、所定の防火区画を形成するようになっている。危害防止用連動中継器に対して防災信号BSを出力する感知器15や感知器を接続した連動制御器や防災盤などは、設置環境などにより適宜選択され設けられる。複数の感知器などが設けられても良いが、複数の内一つ以上の感知器などが感知した場合に複数の防災BSの感知に応じた数の防災信号が危害防止用連動中継器に入力されるようにしてもよいし、複数の内一つ以上の感知器などが感知した場合に単一の防災信号BSが危害防止用連動中継器に入力されるようにしても良い。なお、防災盤や感知器を接続した連動制御器から出力される防災信号BSは直流24Vなど有電圧信号である場合が多いが、感知器から出力される防災信号BSは無電圧信号である場合が多いので、危害防止用連動中継器は入力される防災信号BSに適宜対応できるようにされている。
開閉機1は、シャッターカーテン4を電動で開放、閉鎖するための駆動モータである。なお、通常時にシャッターカーテン4を開閉させる必要がない場合には、図示のような駆動源である開閉機1とブレーキ2とで構成しなくても、ブレーキ2のみで構成するようにしても良い。危害防止用連動中継器5は、防災信号BSの入力があった場合、自動閉鎖装置3に直流24V信号を出力するものである。危害防止用連動中継器5は、通常は、商用電源16を使用して直流24V信号を出力するが、停電時などには内蔵されている予備電源(蓄電池などのバッテリー)からの電力によって直流24V信号を出力する。
自動閉鎖装置3は、危害防止用連動中継器5を介して供給される商用電源16又は危害防止用連動中継器5に内蔵される予備電源(蓄電池)からの電力(直流24V信号)に応じて動作する。また、自動閉鎖装置3は、危害防止用連動中継器5に内蔵されている予備電源によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給がなくとも、感知器15などから入力される防災信号BSに基づきブレーキ2を解放し、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。さらに、自動閉鎖装置3は、非常時には、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作に応じて、シャッターカーテン4を自重で降下させる。
電気式手動閉鎖装置7は、危害防止用連動中継器5から出力される直流24V信号を制御するものである。電気式手動閉鎖装置7には、開閉機1の開閉停に対応した入力スイッチ(押しボタンスイッチ)と、非常用シャッター閉鎖ボタンである作動ボタン、復旧ボタン及び電池試験ボタンなどを備え、さらに電池試験結果を表示したり、予備電源の状態を表示したり、コード断線状態を表示したりする種々の表示手段を備えている。
この実施の形態では、危害防止用連動中継器5内に、防災信号BSの入力に応じて動作する第1の制御回路と、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号の入力に応じて動作する第2の制御回路がそれぞれ独立して設けてある。電気式手動閉鎖装置7は、樹脂製の透明パネル(押し破りキャップ)に覆われ、非常時にこの樹脂製の透明パネルを押し込むことによって、操作可能に構成された非常用シャッター閉鎖ボタン8(作動ボタン)を備えている。この危害防止用連動中継器5と電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の詳細構成については後述する。
この防火シャッター装置10には、開閉中に障害物への接触を検出する障害物感知装置が設けられている。障害物感知装置は、図示のようにシャッターカーテン4の下端の座板上に設けられた座板スイッチ9と、シャッターカーテン4の収納ボックス内に設けられた有線式障害物感知装置17と、これらの間を電気的に接続する信号コード11とによって構成される。座板スイッチ9は、シャッターカーテン4の座板に取り付けてあり、この座板が人や物などの障害物に接触することによって接点の閉じるマイクロスイッチを内蔵しており、この接点が閉じた場合にそれを感知信号として有線式障害物感知装置17に信号コード11を介して有線方式で送信する。信号コード11は、座板スイッチ9の感知信号を有線式障害物感知装置17に伝送するケーブルである。このケーブルは、コードリールや移動式プーリー等により収納したりガイドしたりすることによって、シャッターカーテン4の開閉を阻害する撓みを生じないようにしている。
図4は、信号コードが断線したときに断線検出の原理を説明する図である。座板スイッチ9の両端は、コネクタ41の接続端子にそれぞれ接続されている。信号コード11のそれぞれの信号線111,112は、コネクタ42の接続端子にそれぞれに接続されている。信号線111と信号線112の間には、抵抗値が約51[kΩ]の抵抗115が座板スイッチ9と並列に接続されている。有線式障害物感知装置17は、内蔵のマイコンにて、信号コード11の信号線111,112間に流れる電流を検出し、この電流値が規定の電流値(抵抗115の抵抗値が150[kΩ]以上の場合の電流値)以下の場合又は電流を全く検出できない場合に信号コード11が断線したものとして検出している。なお、これらの抵抗値は、断線の有無が検出できるように適宜定めれば良い。
有線式障害物感知装置17は、通常時は商用電源により動作し、座板スイッチ9からの感知信号の入力に応じて開閉機1の動作を制御し、さらに少なくとも火災発生時など非常時には、座板スイッチ9からの障害物感知信号を自動閉鎖装置3へスルー出力するものである。自動閉鎖装置3は、この有線式障害物感知装置17からの障害物感知信号の入力に応じてシャッターカーテン4の閉動作を停止してその回避動作を行うようになっている。従って、火災発生時にシャッターカーテン4が自重下降している際に座板などが障害物に接触し、座板スイッチ9から感知信号が検出された場合に、シャッターカーテン4の自重下降を停止してその回避動作を行うようになっている。すなわち、有線式障害物感知装置17は、通常時、シャッターカーテン4が下降中に障害物感知信号を入力した場合、シャッターカーテン4の下降動作を停止し、一定時間だけ上昇させるという制御を行う。一方、有線式障害物感知装置17は、防災発生時などのように自動閉鎖装置3が起動して、シャッターカーテン4が下降中に、障害物感知信号を入力した場合には、その障害物感知信号を自動閉鎖装置3にスルー出力し、自動閉鎖装置3の動作を停止させ、開閉機1のブレーキ2の解放状態を戻して、一旦、シャッターカーテン4を停止させるという制御を行う。なお、リミットスイッチ12は、シャッターカーテン4を上限・下限で停止させるためのスイッチである。
この防火シャッター装置10の自重下降の制御は、危害防止用連動中継器5と自動閉鎖装置3によって構成される開閉体制御システムによって行われる。危害防止用連動中継器5は、自動閉鎖装置3への電力供給を制御するものであり、自動閉鎖装置3は、危害防止用連動中継器5からの電力供給に応じて動作し、ブレーキによる開放状態の保持を解除し、シャッターカーテン4を自重で自然降下させるものである。
図5は、図3の有線式障害物感知装置の動作の一例を示すフローチャート図である。まず、ステップS51では、有線式障害物感知装置17は、図4に示す信号コード11の電流値を検出し、その電流値に基づいて抵抗値を算出し、その抵抗値が所定の規定値(約150[kΩ])以上かどうかの判定を行い、抵抗値が規定値以上(yes)の場合は、次のステップに進み、そうでない(no)場合はリターンして、このケーブル断線判定処理を繰り返し実行する。このステップS51は、常時電流を流していてケーブル断線判定を連続して行うようにしても良いし、所定の間隔毎に電流を流してケーブル断線判定を行うようにしても良い。
ステップS52では、前記ステップS51の判定の結果に基づいて、現在信号コード11は断線異常状態であると判断し、それに応じた適切な処理を実行する。例えば、ブザーで使用者等に報知したり、シャッターカーテン4の開閉動作を電気式手動閉鎖装置7の非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作による制御及び/又は開閉ボタンの操作による制御を押し切り動作モードのように正常時と異なるモードとしたり、また、この実施の形態では、電気式手動閉鎖装置7の非常用シャッター閉鎖ボタン8の近傍に信号コード11の断線を知らせるためのLEDなどを点灯させたりする。
ステップS53では、電源が再投入されたか否かの判定を行い、電源が再投入された(yes)場合に次のステップS54に進み、そうでない(no)場合は断線異常を報知する処理とこの判定処理を繰り返し実行する。すなわち、このステップの処理によって、断線異常と判断された信号コード11が交換され、電源が再投入されるまで、断線異常の判定を保持し続けることになる。なお、断線異常の際の報知は、断線異常の判定を保持している間、報知部に電源を供給して報知し続けても良いし、配線手段の保守点検や交換作業が始まるまで報知しても良いし、所定時間が経過したら自動的に報知を終了するようにしても良い。また、断線異常の判定を保持している間は、配線手段の保守点検や交換作業などの所定の操作が完了するまでは、ケーブルに対して電力を供給しないようにすることが好ましい。
ステップS54では、電源が再投入されたので、信号コード11の交換作業が正常に終了したか否かの判断を行うために、ステップS51と同様に、図4に示す信号コード11の電流値を検出し、その電流値に基づいて抵抗値を算出し、その抵抗値が所定の規定値(約150[kΩ])以下かどうかの判定を行い、抵抗値が規定値以下(yes)の場合は、次のステップS55に進み、通常の動作を行えるようにし、そうでない(no)場合はステップS52にリターンして、信号コード11が断線異常であることを報知するための処理を実行する。
以上のように、この実施の形態では、前記ステップS51,ステップS52の処理にて、一回でも信号コード11の断線異常が検出された場合には、ステップS52の断線異常の判定を保持し、断線異常を使用者等に報知する処理を継続するか再度行うことになる。従って、信号コード11が切れかかった状態となり、その開閉動作に応じて信号線同士が接触と非接触を交互に繰り返したとしても、信号コード11は断線異常と判断され、それが継続的に報知されることになり、不安定な状態で防火シャッター装置が動作することを防止することができる。また、信号コード11が交換された場合にその交換作業が正常に終了したか否かの判断も行っているので、信号コード11の交換作業時の配線ミス等を防止することができる。
図6は、図3の開閉機、自動閉鎖装置、ブレーキ、危害防止用連動中継器及び電気式手動閉鎖装置などの接続関係を模式的に示した図である。図6において、図3と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。図6では、自動閉鎖装置3、リミットスイッチ12、商用電源16と危害防止用連動中継器5との間は端子台61を介して接続されている。開閉機1には、電気式手動閉鎖装置7を構成する開閉停ボタン62〜64が接続されている。開閉停ボタン62〜64の隣接位置には、非常用シャッター閉鎖ボタン8、復旧ボタン81、電池試験ボタン82、電気試験表示灯(LED)83及び残量表示灯(LED)14が設けられており、それぞれが端子台61を介して危害防止用連動中継器5に接続されている。なお、これらの電気試験表示灯(LED)83及び残量表示灯(LED)14の近傍にコード断線状態を表示するための表示灯(LED)を設けてもよい。
危害防止用連動中継器5には、LEDなどからなる電源灯65、作業確認灯66、ヒューズ断灯67及び電池試験表示灯68が設けられている。これらの表示灯の横には、電気式手動閉鎖装置7に設けられるボタンと同じ構成の非常用シャッター閉鎖ボタン69、復旧ボタン6a、電池試験ボタン6bが設けられている。なお、これらの電源灯65、作業確認灯66、ヒューズ断灯67及び電池試験表示灯68の近傍にコード断線状態を表示するための表示灯(LED)を設けてもよい。危害防止用連動中継器5には、図示していない防災用連動中継器からの防災信号6dが端子台6cを介して入力されている。また、危害防止用連動中継器5には、全閉信号6e及び電源異常信号6fが端子台6cを介して出力されている。なお、電気式手動閉鎖装置7の電池試験表示灯83に近接して電源異常表示灯を設け、電源異常信号6fを用いて点灯表示させるようにしてもよい。予備電源53は、蓄電池などのバッテリーなどから構成され、通常は充電状態である等十分に電力が供給できる状態にあり、停電時などに直流24V信号を危害防止用連動中継器5の制御回路等に供給するものであり、危害防止用連動中継器5にコネクタ53aを介して接続されている。なお、図6では、危害防止用連動中継器から出力される作動信号の出力に関する接続関係については図示を省略してある。
図7及び図8は、残量表示灯を備えた図3の電気式手動閉鎖装置の一例を示す図であり、図7は、この電気式手動閉鎖装置7の蓋が閉じた状態を示し、図8はこの手動閉鎖装置の蓋が開いた状態を示す図である。図に示すように、手動閉鎖装置7は、金属製の筐体71と蓋72から構成される。蓋72には防犯用の鍵73と、筐体71の内部に設けられた非常用シャッター閉鎖ボタン8が外部から見えるようにした樹脂製の透明パネル(押し破りキャップ)74とを有する。この樹脂製の透明パネル74は非常時に手などによって押し破られやすいように構成されている。また、押し破った透明パネル71を介して非常用シャッター閉鎖ボタン8を押し圧できるような位置関係で透明パネル71と非常用シャッター閉鎖ボタン8は配置される。非常用シャッター閉鎖ボタン8は、赤色をした押ボタンである。手動閉鎖装置7の筐体71の内部には、シャッターカーテン4の開閉停を制御する開ボタン62、閉ボタン63、停ボタン64を備えている。また、非常用シャッター閉鎖ボタン8を押圧した場合、シャッターカーテン4は自重閉鎖状態となるので、これらの開ボタン62、閉ボタン63、停ボタン64による開閉停制御を通常通り行うことができなくなる。そこで、自重閉鎖状態を終了し、開ボタン62、閉ボタン63、停ボタン64による開閉停制御を行えるようにするための復旧ボタン81が設けられている。また、危害防止用連動中継器5に内蔵されている予備電源53のバッテリー状態(容量)をチェックするための電池試験ボタン82が設けられている。
残量表示灯14は、LEDなどから構成されており、このLEDが点滅又は点灯することによって、電気容量が少なくなったことを表示するようにしてある。電池試験表示灯83も同じくLEDなどから構成されており、このLEDが点滅又は点灯することによって、バッテリーチェックの合否を表示するようにしてある。なお、この実施の形態では、図7に示すように、蓋72が閉じた状態でも、透明パネル74を通して、この残量表示灯14の点灯状態を外部から確認できるように構成されている。なお、このLED以外にも電池の形状をした複数の表示部を設け、電気容量に応じて表示部の表示状態を変化させ、その状態を透明パネル74を通して、確認できるようにしてもよい。この場合、残量表示灯14を動作させるための電源は商用電源16及び/又は予備電源53を用いることで、商用電源16及び/又は予備電源53から電力が供給されているかどうかの判断を行うことが可能となる。また、残量表示灯14と電池試験表示灯83を別々に設ける場合について説明したが、残量表示灯14に電池試験表示灯83の機能を兼用させてもよい。さらに、コード断線状態を表示する機能も兼用可能としてもよい。なお、表示部は直接的または間接的に視認できれば良く、反射・透過・半透過などで表示内容を視覚的に認識できれば良い。また、表示の態様としては、視覚的に認識できればどのようなものでもよく、例えば、発光の有無(または明るさ)の相違による表示、光の点滅態様の相違による表示、発色の相違による表示、向きの相違による表示、形状(突出片の突出の大小など)の相違による表示、表示文字(記号)や表示態様などの相違による表示、メーター表示による表示や動きの相違による表示など種々のものがあげられるが、この実施の形態のように単純な発光の有無による表示とすることによって複雑な構造を必要としない上に視認性もよいという利点がある。なお、透明パネルは、非常時に押し込むことによって非常用シャッター閉鎖ボタン8を透明パネルを介して間接的に操作するように構成されている透明パネルの他に、透明パネルを非常用シャッター閉鎖ボタンの操作に邪魔にならない場所へ移動(めくる、取り外す、蓋72に沿ってスライドさせる、非常用シャッター閉鎖ボタン8を操作しないように押し込むなど)した後に、非常用閉鎖ボタン8を直接操作できるように構成された透明パネルでも良い。
図9は、図3の防火シャッター装置の別の実施の形態を示す図である。この防火シャッター装置は、危害防止用連動中継器5内に、防災信号BSの入力に応じて動作する制御回路と、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号の入力に応じて動作する制御回路をそれぞれ独立に備えたものである。なお、図3では、感知器15からの防災信号BS(例えば無電圧a接点ON信号)を危害防止用連動中継器に入力するものとして図示したが、図9では、感知器15の感知に応じて感知器15を接続した連動制御器29からの作動信号(例えば直流24V信号)を危害防止用連動中継器に入力するものとして図示してある。また、感知器15を接続した連動制御器29を防災盤に置き換えることも可能である。
危害防止用連動中継器5は、外部からの商用交流電源(AC100[V]やAC200[V]など)16の供給を受けると共にこの商用交流電源16とは別系統の電力供給源となるバッテリなどの予備電源53を内蔵している。従って、危害防止用連動中継器5は、非常時に商用交流電源16の供給を受けることができなくても予備電源53又は防災用連動制御器92に内蔵される予備電源によって自動閉鎖装置3及び有線式障害物感知装置17を動作させることができる。すなわち、非常時は危害防止用連動中継器5から自動閉鎖装置3及び有線式障害物感知装置17へ直流24V信号が出力されるようになっている。また、タイマなどを用いて、危害防止用連動中継器5に電力が供給されるのより先に有線式障害物感知装置17へ電力が供給されるようにしても良い。
図10は、図9の防火シャッター装置に採用される危害防止用連動中継器の概略構成を示す図である。図10に示すように、危害防止用連動中継器5は、電源回路51、充電装置52、予備電源(蓄電池)53、電源切り替え装置54及び制御回路55a,55bから構成される。電源回路51は、商用電源16を直流24V信号に変換し、電源切り替え装置54を介して制御回路55a,55bに直流電圧を供給すると共に充電装置52に電力を供給する。充電装置52は、電源回路51からの電力を用いて予備電源(蓄電池)53を充電する。予備電源(蓄電池)53は、リチウムイオン充電池やその他のバッテリーなどから構成され、電源切り替え装置54を介して直流電圧を制御回路55a,55bに供給する。電源切り替え装置54は、電源回路51又は予備電源53のいずれか一方の電源を選択的に切り替えて制御回路55a,55bに接続するものである。
通常は商用電源16からの電力が供給されているので、電源回路51からの直流電圧を制御回路55a,55bに供給しているが、火災発生時などの非常時に商用電源16からの電力供給が停止した場合などには、予備電源53からの直流電圧を制御回路55a,55bに供給するように動作する。すなわち、危害防止用連動中継器5に内蔵される予備電源53は、火災発生時に防火シャッター装置10に対して何らかの不具合や障害によって商用電源の供給が行われない場合でも、制御回路55a,55bに電力を供給することができるものである。
制御回路55aは、感知器15から入力される防災信号BSに基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放するものである。制御回路55bは、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号の入力に基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放するものである。復帰スイッチ56a,56bは、自動閉鎖装置3への電力の供給を強制的に停止させるものである。
上述のように、制御回路55aは、商用電源又は予備電源から電力の供給を受けることができるので、感知器15から制御回路55aに入力される防災信号BSに基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放することによって、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖する。このときに、万一防災信号経路に不具合があったり、制御回路55aに不具合が生じた場合であっても、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)が操作されることによって、別の回路構成である制御回路55bから作動信号(直流24V信号)が出力されるので、シャッターカーテン4を手動操作で緊急に降下させることができる。なお、電気式手動閉鎖装置7を用いるものの他に電気を用いることなく機械的動作のみでブレーキを解放し、シャッターカーテンを下降させるように構成されたものもある。
まず、感知器15が火災を感知する。すると、防災用連動制御器92へ感知器15から火災信号が入力される。防災用連動制御器92は、危害防止用連動中継器5に防災信号BSを出力する。この防災信号BSは、約10秒程度の単発信号の場合が多い。危害防止用連動中継器5の制御回路55aからは、連続的な作動信号(直流24V信号)が自動閉鎖装置3に出力されるので、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4が自重で下降し、自動的に開口部を閉鎖する。
一方、電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)が操作され、無電圧のA接点オン信号が危害防止用連動中継器5の制御回路55bに出力されると、危害防止用連動中継器5の制御回路55bから連続的に作動信号(直流24V信号)が自動閉鎖装置3に出力され、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4が自重で下降し、自動的に開口部を閉鎖するようになる。このとき電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)が予備電源53から電力の供給を受けて動作している場合には、予備電源53の電気容量の残量が少なかったり、なくなっていると、手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)を操作してもシャッターカーテン4を自重で下降させることができなくなるので、手動閉鎖装置7に隣接した位置に予備電源53の電気容量の残量を表示し、その残量を容易に確認できるように残量表示手段を設けている。この実施の形態では、LEDを設け、その表示灯の発光状態を種々制御しているので、コード断線状態をその発光状態から認識できるようにしてもよい。
感知器15から火災信号が発生した場合又は手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)が操作された場合によって、シャッターカーテン4が閉鎖動作中、すなわち、シャッターカーテン4が降下中に、障害物感知装置が障害物を感知すると、座板スイッチ9及び有線式障害物感知装置17を介して自動閉鎖装置3に対して無電圧のA接点オン信号が入力するので、自動閉鎖装置3は自動的に復帰してブレーキがかかり、シャッターカーテン4の降下を停止する。障害物が取り除かれると、今度は座板スイッチ9及び有線式障害物感知装置17を介して自動閉鎖装置3に対して無電圧のA接点オフ信号が入力するので、自動閉鎖装置は再度動作し、ブレーキが解放されてシャッターカーテン4は自重で下降を開始するようになり、シャッターカーテン4によって開口部が全閉されることによって自重降下は停止する。このとき、ブレーキの動作及び解除は予備電源53からの電力の供給を受けて行われる場合がある。なお、タイマーを設けるなどして、障害物が取り除かれて座板スイッチがオフに戻ってから、自動閉鎖装置へA接点オフ信号が入力されるまでに所定時間設けるようにしたり、または、自動閉鎖装置にA接点オフ信号が入力されてから、自動閉鎖装置が再度作動するまでに所定時間設けるようにしたりして、障害物が取り除かれてから自動閉鎖装置が再度作動し、ブレーキが開放されてシャッターカーテンが自重で下降を開始するまでの所定の時間差を設けるようにしても良い。
この実施の形態では、危害防止用連動中継器5に内蔵される予備電源53によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対して商用電源16の供給がなくとも、防災信号BSや手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号に基づきブレーキ2を解放でき、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。ところが、この予備電源は、リチウムイオン充電池やその他のバッテリーなどから構成されており、長期間の使用による寿命を有する。従って、この実施の形態では、予備電源53の電気容量の残量表示灯14を手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の内部又は近傍に設けるようにしてある。これは、点検時などにこの手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)付近を点検することがあるので、その時にその残量を容易に確認することができるようにするためである。なお、コード断線状態を表示するためのLEDなども残量表示灯14の近傍に設けるようにしてもよい。
図11は、図9の防災用シャッター装置の動作の一例を示すフローチャート図である。まず、ステップS111では、感知器15からの感知器信号を受信したか否か、又は手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)が押圧(オン)されたか否かの判定を行い、受信したり又は押圧(オン)された(yes)場合は次のステップS112に進み、受信していなかったり、押圧されない(no)場合は、その信号を受信するまで又は押圧されるまで、ステップS111の判定処理を繰り返す。
ステップS112では、感知器信号を受信したり、又は手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)が押圧(オン)されたので、自動閉鎖装置3がブレーキを解放する。これによってステップS113では、ブレーキの解放によってシャッターカーテン4がその自重によって降下を開始する。
ステップS114では、シャッターカーテン4の下端の座板に何らかの障害物が接触し、それが座板内に内蔵された座板スイッチ(マイクロスイッチ)9で感知されたか否かを判定し、感知された(yes)場合はステップS116に進み、感知されない(no)場合はステップS115に進む。
ステップS115では、シャッターカーテン4の降下動作を継続させ、ステップS114にリターンする。なお、シャッターカーテン4が降下して床面等に接触し、全閉状態になると、さらなる閉鎖はできないので、この場合には処理を停止する。一方、座板スイッチ(マイクロスイッチ)9から障害物検出信号が出力され、ステップS114でyesと判定された場合にはステップS115に進む。
ステップS114でyesと判定されたということは、シャッターカーテン4の下降動作途中で、座板が何らかの障害物に接触したことを意味するので、ステップS116では、シャッターカーテン4の降下を停止させる。ここでの停止はブレーキングをかけることであり、ステップS112のブレーキ解放が行なわれるまでその停止状態(回避動作)を維持することになる。なお、シャッターカーテン4の降下を停止後、一定時間又は距離だけシャッターカーテン4を上昇するような回避動作を行ってもよい。
ステップS117では、座板内に内蔵された座板スイッチ(マイクロスイッチ)9から障害物検出信号が継続的に感知されなくなるまで、このステップS117の判定を繰り返し、感知されなくなった時点で、ステップS112にリターンし、ブレーキを解放し、自重降下を再開させる。この実施の形態では、障害物検出信号が継続的に感知されている限りは、このステップS117を抜けることができないようなフローについて示してある。
なお、上述の実施の形態では、障害物検出信号が感知されなくなった時点で、ステップS112にリターンするようにしているが、降下を優先させる利用態様の場合には、感知状態のままでも、所定時間経過によってステップS112にリターンし、降下を再開させるようにしてもよいし、場合によっては所定距離だけ降下させたり、所定時間だけ降下させるようにしてもよい。
図12は、本発明に係る防火シャッター装置の変形例を示す図であり、図13は、図12の防火シャッター装置に採用される危害防止用連動中継器の変形例の概略構成を示す図である。図9及び図10に示す防火シャッター装置は、危害防止用連動中継器5内に、防災信号BSの入力に応じて動作する制御回路55aと、手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号の入力に応じて動作する制御回路55bをそれぞれ独立に備えている。この場合、制御開路55bに関する信号経路に不具合があったり、制御回路55bに不具合が生じた場合には、非常用シャッター閉鎖ボタン(手動閉鎖装置)8を操作しても制御回路55bが作動しないという状態が起こり得る。
そこで、図12及び図13の変形例では、同じ構成の制御回路551,552を2系列設けて、それぞれの制御回路551,552に、それぞれ別系統で防災信号BS及び手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号を入力するようにした。これによって、制御開路551に関する信号経路に不具合があったり、制御回路551に不具合が生じた場合には、別の制御回路552が防災信号BS及び手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号の入力に応じて作動することができる。逆に、制御開路552に関する信号経路に不具合があったり、制御回路552に不具合が生じた場合には、別の制御回路551が防災信号BS及び手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)の操作信号の入力に応じて作動することができる。これによって、電気式手動閉鎖装置を備えた防火シャッター装置の電気回路等に不具合が発生した場合でも防火シャッターを手動にて閉鎖することができる。
図14は、本発明に係る防火シャッター装置のさらに変形例を示す図である。上述の実施の形態では、予備電源が一個の場合を示したが、制御回路551,552と同様に2つの独立した予備電源531,532を設け、それぞれが制御回路551,552に電力を供給するようにしてもよい。この場合、2つの予備電源531,532は互いに異なる電源方式(乾電池などのように使い切るタイプの電源や充電式のリチウムイオン充電池やその他のバッテリーなどの電源)のものを別々に採用してもよい。また、予備電源531,532の電力は、開閉機1や残量表示灯14、電池試験表示灯83、コード断線状態表示灯などにも供給される。なお、図では、残量表示灯14は、2個の予備電源の合計残量を表示してもよいし、2つの予備電源531,532の残量を個々に表示するようにしてもよい。また、予備電源531,532を交換する場合、予備電源の寿命の約半分で交互に交換するようにすればよい。すなわち、予備電源531,532の寿命が2年の場合、最初の1年で予備電源531だけを交換し、次の1年で予備電源532だけを交換するというように、交互に交換することによって、寿命2年の予備電源を1年毎に交換することと同じ効果を得ることができる。
図15は、本発明に係る防火シャッター装置のさらに別の変形例を示す図であり、図6に対応して示したものである。図6の実施の形態では、予備電源が危害防止用連動中継器5の近傍に収納された状態を示したが、この変形例では、予備電源53を電気式手動閉鎖装置7を構成する金属製の筐体71内に設置したものである。このように電気式手動閉鎖装置7を構成する金属製の筐体71に予備電源53を設けることによって、予備電源の交換を容易に行うことが可能となる。なお、図14に示すように2つの予備電源531,532を設ける場合に、いずれか一方又は両方を筐体71内に収納してもよい。また、筐体71内に収納する予備電源と危害防止用連動中継器5の近傍に収納する予備電源をそれぞれ互いに異なる電源方式(乾電池などのように使い切るタイプの電源や充電式のリチウムイオン充電池やその他のバッテリーなどの電源)としてもよい。さらに、2つの電源手段を電気式手動閉鎖装置7の筐体71の内部又はその近傍に設け、その2つの電源手段がそれぞれ別系統で自動閉鎖装置3及び有線式障害物感知装置17に電力を供給するようにしても良い。なお、図15では、残量表示灯14だけを設け、電池試験表示灯83やコード断線状態表示灯を省略し、残量表示灯14に電池試験表示灯83やコード断線状態表示灯の機能を兼用させた場合を示している。この場合、蓋72が閉じた状態でも、透明パネル74を通して、この残量表示灯14の点灯状態を外部から確認できるようにする。なお、図15では、危害防止用連動中継器から出力される作動信号の出力に関する接続関係については図示を省略してある。
図16は、図6の危害防止用連動中継器が実行するバッテリー自動チェック処理の一例を示す図である。上述の実施の形態では、電池試験ボタン82又は電池試験ボタン6bを操作することによって、危害防止用連動中継器5に内蔵されている予備電源のバッテリー状態(容量)を手動でチェックする場合について説明したが、図16では、危害防止用連動中継器5が自動的(定期的)に予備電源のバッテリー状態(容量)をチェックするように動作する。
まず、ステップS161では、チェックタイミングかどうかの判定を行い、チェックタイミング(yes)の場合は、次のステップS162に進み、そうでない(no)場合は、ステップS166にジャンプする。ここでのチェックタイミングは、1次電源投入時からタイマーカウントを開始するので、このタイマーカウント値が30日間に相当する値に到達したか否かの判定を行うものである。なお、この所定期間は一例であり、一週間単位や5日単位など、任意に設定可能である。
ステップS162では、バッテリー状態チェック処理を行う。この処理は、バッテリーに3秒間負荷電流を流させ、その際のバッテリー電圧値を測定するものである。ステップS163では、バッテリー状態チェック処理の結果、すなわち負荷電流を流した際の電圧値が21[V]以上か、21[V]未満かの判定を行い、電圧値が21[V]未満(no)の場合は、次のステップに進み、そうでない21[V]以上(yes)の場合はステップS166にジャンプする。
ステップS164では、前記ステップS163の判定の結果、電圧値が21[V]未満の異常状態であると判断されたので、それに応じた異常処理を実行する。例えば、電池試験表示灯68、電気試験表示灯(LED)83などに点滅表示させたり、ブザーで使用者等に報知したり、電源異常信号6fを外部に出力したりする。
ステップS165では、異常処理から復帰するための異常解除スイッチが操作されたか否かの判定を行い、異常解除スイッチが操作された(yes)場合に次のステップS166に進み、そうでない(no)場合はステップS164の異常処理を繰り返し実行する。すなわち、このステップの処理によって、バッテリーが異常と判断された場合、バッテリーが交換されるまで、バッテリーの異常状態を報知し続けることになる。
ステップS166では、バッテリーの交換時期か否かの判定を行い、交換時期(yes)の場合は次のステップS167に進み、そうでない(no)場合はリターンする。ここでの交換の時期は、1次電源投入時からタイマーカウントを開始し、このタイマーカウント値が約5年に相当する値に到達したか否かの判定を行うものである。なお、この所定期間は一例であり、任意に設定可能である。この実施の形態ではバッテリーの交換時期を通電開始から約5年としたが、バッテリーの性能などによってはこれ以外の場合もあり得る。
ステップS167では、前記ステップS166の判定の結果、バッテリー交換時期であると判断されたので、ステップS164と同様の交換時期表示処理を実行する。例えば、電池試験表示灯68、電気試験表示灯(LED)83などに点滅表示させたり、ブザーで使用者等に報知したり、電源異常信号6fを外部に出力したりする。
ステップS168では、ステップS165と同様に、交換時期表示処理から復帰するための異常解除スイッチが操作されたか否かの判定を行い、異常解除スイッチが操作された(yes)場合にリターンし、そうでない(no)場合はステップS167の交換時期表示処理を繰り返し実行する。すなわち、このステップの処理によって、バッテリーの交換時期と判断された場合、バッテリーが交換されるまで、バッテリーの交換時期であることを報知し続けることになる。なお、異常解除スイッチの代わりに、バッテリーの取外し、取付けに連動してON,OFFするスイッチを設け、このスイッチのON→OFF及び/又はOFF→ONの変化によりバッテリーの交換が行われたことを認識できるようにしても良い。
上述の実施の形態では、残量表示灯やコード断線状態表示灯などを非常用シャッター閉鎖ボタン8とは別個に設ける場合について説明したが、非常用シャッター閉鎖ボタン8自体をLEDなどで構成し、非常用シャッター閉鎖ボタン8が点滅又は点灯するようにして、電気容量が少なくなったことやコードが断線したことなどを表示できるようにしてもよい。上述の実施の形態では、自動閉鎖装置3が制御回路55a,55b又は制御回路551,552からそれぞれ別々の電気系統を経て電力供給を受ける場合について説明したが、危害防止用連動中継器5から共通の電気系統を経て供給するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、開閉部材であるシャッターカーテンが下降しながら繰り出されて閉鎖する防火シャッター装置を例に説明したが、これ以外にも開閉部材が横引き方式で繰り出されたり、上昇方式で繰り出されたり、あるいは水平方式で繰り出されたりするものであっても同様に適用することができる。また、火災には適さないものもあるが、開閉体としては、例えば、シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置などでも防災の種類に応じて適切な装置を選択すればよい。開閉体装置をシャッター装置とした場合、開閉体手段である開閉部材は、シャッターカーテンであり、その構成は、多数の短冊状のスラット材からなるスラットカーテン、多数のパイプ材をリンク材などで連結させてなるパイプグリルカーテン、一枚状あるいは多数連結されたパネル材からなるパネルカーテン、ネット材からなるネットカーテン、合成樹脂あるいは布繊維製のシート材からなるシートカーテン、あるいはこれらの複合部材などからなる複合カーテンなどによるものである。また、開閉体手段である開閉部材の材質は、使用目的に応じたものであれば、どのようなものでもよい。具体的には、金属製、木製、プラスチック製、布製、これらの複合されたものなどで構成することができる。なお、防火目的で設置される開閉体装置の場合、少なくとも開閉体手段である開閉部材の材質は、耐火性を有しているものが好ましい。
上述の実施の形態では、座板スイッチのように障害物に当接することによって障害物を検出するものを例に説明したが、これ以外にテープスイッチや非当接にて障害物を検出可能なものでもよい。例えば、非当接にて障害物を検出するものとして、開閉部材の両側に赤外光の発光素子と受光素子を設け、赤外光が遮断された場合に障害物を検出するようなものなどがある。また、障害物検出手段は、開口部周辺を含む開口部に存在する障害物を検出するものである。
なお、上述の実施の形態では、電気式手動閉鎖装置である手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)は予備電源53から出力の供給を受けて動作する場合について説明したが、手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタン8)を動作させるための専用の予備電源を予備電源53とは別途に設け、この場合にもその残量を表示するようにしてもよい。
各LEDを発光させるための電力は、商用電源から供給するようにしてもよいし、予備電源から供給するようにしても良い。
充電式の電源を、乾電池などのように使い切るタイプの電源に置き換えても良く、この場合は充電を行なわないので、充電装置は無効にするか、不要となる。また、この場合は、非常時や保守点検時など以外に使用しないのであれば、商用電源からの電力供給はなくても良い。
商用電源の停電時に、動作上、電力供給が必要な機器には、直流24V信号などによって危害防止用連動中継器5から電力供給を行なっても良く、また、危害防止用連動中継器5から電力供給があった際には制御モードを非常時用に切り替えるようにしても良い。
防火区画を形成する従来の防火シャッター装置の概略構成を示す図である。 図1の危害防止用連動中継器の概略構成を示す図である。 本発明に係る開閉体装置である防火シャッター装置の概略構成を示す図である。 信号コードが断線したときの断線検出の原理を説明する図である。 図3の有線式障害物感知装置の動作の一例を示すフローチャート図である。 図3の開閉機、自動閉鎖装置、ブレーキ、危害防止用連動中継器及び電気式手動閉鎖装置などの接続関係を模式的に示した図である。 残量表示灯を備えた図3の電気式手動閉鎖装置の一例を示す図であり、この手動閉鎖装置の蓋が閉じた状態を示す図である。 残量表示灯を備えた図3の電気式手動閉鎖装置の一例を示す図であり、手動閉鎖装置の蓋が開いた状態を示す図である。 図3の防火シャッター装置の別の実施の形態を示す図である。 図9の防火シャッター装置に採用される危害防止用連動中継器の概略構成を示す図である。 図9の防災用シャッター装置の動作の一例を示すフローチャート図である。 本発明に係る防火シャッター装置の変形例を示す図である。 図12の防火シャッター装置に採用される中継器の変形例の概略構成を示す図である。 本発明に係る防火シャッター装置のさらに変形例を示す図である。 本発明に係る防火シャッター装置のさらに別の変形例を示す図であり、図6に対応して示したものである。 図6の危害防止用連動中継器が実行するバッテリー自動チェック処理の一例を示す図である。
符号の説明
1…開閉機
2…ブレーキ
3…自動閉鎖装置
4…シャッターカーテン
5…危害防止用連動中継器
7…電気式手動閉鎖装置
8…非常用シャッター閉鎖ボタン
9…座板スイッチ
10…防火シャッター装置
11…信号コード
12…リミットスイッチ
14…残量表示灯(LED)
15…感知器
16…商用電源
17…有線式障害物感知装置
51…電源回路
52…充電装置
53,531,532…予備電源(蓄電池)
53a…コネクタ
54…電源切り替え装置
55,55a,55b,551,552…制御回路
41,42…コネクタ
111,112…信号線
115…抵抗
61…端子台
62…開ボタン
63…閉ボタン
64…停ボタン
65…電源灯
66…作業確認灯
67…ヒューズ断灯
68…電池試験表示灯
69…非常用シャッター閉鎖ボタン
6a…復旧ボタン
6b…電池試験ボタン
6d…防災信号
6c…端子台
6e…全閉信号
6f…電源異常信号
71…筐体
72…蓋
73…鍵
74…透明パネル(押し破りキャップ)
81…復旧ボタン
82…電池試験ボタン
83…電気試験表示灯(LED)
92…防災用連動制御器

Claims (6)

  1. 開口部の周縁部に設けられた開閉体手段と、
    前記開閉体手段が移動している時にその移動経路上の障害物を感知し、感知信号を出力する障害物感知手段と、
    前記障害物感知手段が前記開閉体手段の動作経路上で障害物を感知した場合の前記感知信号に応じて前記開閉体手段に回避動作を行わせる障害物制御手段と、
    前記障害物感知手段が障害物を感知した場合の前記感知信号を前記障害物制御手段に伝達する配線手段と、
    前記配線手段が前記感知信号を前記障害物制御手段に正常に伝達することが可能か不可能かの判定を行い、不可能と判定された場合、その判定後に所定の操作が行われるまで前記判定を行わずに前記不可能の判定を維持する判定手段と
    を備えたことを特徴とする開閉体装置。
  2. 請求項1に記載の開閉体装置において、
    前記判定手段が前記不可能と判定した場合に、前記不可能という判定結果を視認可能に表示する表示手段を備えたことを特徴とする開閉体装置。
  3. 請求項1に記載の開閉体装置において、
    人為的な操作信号及び前記操作信号とは異なる信号の入力に応じて前記開閉体手段を閉動作させる自動閉鎖手段と、
    前記障害物感知手段に電力を供給する電源手段と、
    筐体内に設けられた操作子手段であって、前記筐体の一部に設けられた押し破り可能な透明パネルを介して人為的に操作されることによって前記操作信号を出力する操作子手段と、
    前記筐体内に設けられ、前記電源手段の電気容量の残量を前記透明パネルを介して視認可能に表示すると共に前記判定手段が前記不可能と判定した場合に、前記不可能という判定結果を視認可能に表示する表示手段と
    を備えたことを特徴とする開閉体装置。
  4. 請求項3に記載された開閉体装置において、
    前記表示手段は、前記操作子手段の近傍であって、前記透明パネルを介して視認可能な位置に設けられることを特徴とする開閉体装置。
  5. 請求項3に記載された開閉体装置において、
    前記操作子手段自身が前記表示手段として前記電源手段の電気容量の残量及び前記不可能という判定結果を前記透明パネルを介して視認可能に表示することを特徴とする開閉体装置。
  6. 請求項3、4又は5に記載された開閉体装置において、
    前記電源手段を少なくとも2つ備え、2つの電源手段がそれぞれ別系統で前記自動閉鎖手段及び前記障害物感知手段に電力を供給するように構成したことを特徴とする開閉体装置。
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