JP7396822B2 - 開閉体装置及び開閉体制御方法 - Google Patents
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Description
近年、開閉体の開閉速度が高速化されており、開閉動作時に開閉体装置近辺の監視が一層重要となっている。特に、重量シャッター装置は、障害物との接触時に障害物に与える感知力が非常に大きく、人などに接触した場合の危険性を考慮すると、開閉速度を常に一定とすることは、好ましくない場合がある。例えば、操作者が閉ボタンを操作してその場から離れたりすることがあり、このような場合、開閉体と人とが接触した際の危険性が高くなるという懸念が生じる。
これは、モータの駆動力によって制御される開閉体装置の開閉動作時における周辺の状態や事象の変化に応じて、開閉速度を適切な速度に制御するようにしたものである。周辺の状態及び事象の変化には、災害発生後に停電等で電力の供給が遮断し、その後停電が復帰した場合、大規模な地震の発生によって、建物自体が変形し、それに伴って開閉体装置に変形が生じるという事象が発生した場合、地震発生直後には建物自体が変形し、それに伴って開閉体装置が全体的に傾き、部品が正常に機能しない等の事象が発生した場合、非常電源や外部電源で緊急的に開閉体装置のシャッターカーテンを開閉させる必要性が生じた場合、電源容量が不足している可能性があるので、極力電力を消費しないで開閉動作を行う必要が生じた場合、人検出手段及び/又は車両検出手段によって人や車両の接近が検出された場合などが該当する。制御手段は、これらの各事象に応じて開閉速度を適切に制御する。本発明によれば、これらの事象に応じた適切な速度で開閉手段を開閉させることができるので、開閉体装置の安全性及び信頼性を高く維持することができる。
これは、開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として、人検出手段及び/又は車両検出手段によって人や車両の接近が検出された場合に、開閉手段の閉動作時の速度を開動作時の速度よりも低速度とするようにしたものである。このように人や車両の接近に応じて、開閉手段を閉動作時の速度を低速度とすることによって、開閉体装置の安全性及び信頼性を高く維持することができる。
これは、開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として、負荷感知手段並びに人検出手段及び/又は車両検出手段を備えている場合に、開閉手段の閉動作時の速度を開動作時の速度よりも低速度とするようにしたものである。人や車両の接近に応じて、開閉手段を閉動作時の速度を低速度とすることによって、開閉体装置の安全性及び信頼性を高く維持することができる。一方、負荷感知手段は、開閉手段が障害物等に接触したときの負荷力によって障害物等との接触を感知するものなので、閉鎖時(下降時)の速度を通常速度よりも遅い低速度とすることによって、負荷感知力を比較的小さくするようにした。これによって、開閉体装置の安全性及び信頼性を高く維持することができる。
これは、閉ボタンが押し切り操作された場合は、操作者が開閉体装置付近で監視しながら操作していることを意味するので、通常の速度よりも早い高速度で閉動作を実行するようにしたものである。操作者が開閉体装置の近くで常に監視しながら閉動作を実行しているので、高速度で閉動作を実行しても、安全性・信頼性を十分に確保することが可能となる。
これは、停電復帰後又は電源投入後から所定時間、例えば30秒間経過するまでは、通常動作処理に優先して、開閉手段の開閉動作速度を、例えば通常速度の約0.3倍速~0.7倍速としたものである。これによって、災害発生直後の停電復帰後又は電源投入後の過渡的状況における操作性・信頼性を向上することができる。
これは、前記第1の特徴に記載の開閉体装置に対応する開閉体制御方法の発明である。
これは、前記第2の特徴に記載の開閉体装置に対応する開閉体制御方法の発明である。
これは、前記第3の特徴に記載の開閉体装置に対応する開閉体制御方法の発明である。
これは、前記第4の特徴に記載の開閉体装置に対応する開閉体制御方法の発明である。
これは、前記第5の特徴に記載の開閉体装置に対応する開閉体制御方法の発明である。
開閉機を構成するブレーキ16と三相交流モータ17が巻取シャフト15にそれぞれ設けてある。三相交流モータ17は、巻取シャフト15をダイレクトドライブ駆動(ギアレス)方式にて回転駆動するように構成された三相交流モータである。制御装置18は、ブレーキ16及び三相交流モータ17の動作を制御するものであり、ブレーキ16又は三相交流モータ17のいずれか一方の収納ケース内に設けられる。
ステップS61では、シャッターカーテン12が下降中であるか否かの判定を行い、下降中(yes)の場合は次のステップS62に進み、停止中又は上昇中(no)の場合はステップS64に進む。
ステップS64では、上昇(開)ボタン19A、停止(停)ボタン19B及び下降(閉)ボタン19Cの各ボタンの操作状態に応じた通常の開閉停の各動作を実行し、リターンする。
ステップS101では、シャッターカーテン12が下降中であるか否かの判定を行い、下降中(yes)の場合は次のステップS103に進み、停止中又は上昇中(no)の場合はステップS102に進む。
ステップS102では、上昇(開)ボタン19A、停止(停)ボタン19B及び下降(閉)ボタン19Cの各ボタンの操作状態に応じた通常の開閉停の各動作を実行し、リターンする。
ステップS131では、シャッターカーテン12が下降中であるか否かの判定を行い、下降中(yes)の場合は次のステップS133に進み、停止中又は上昇中(no)の場合はステップS132に進む。
ステップS132では、上昇(開)ボタン19A、停止(停)ボタン19B及び下降(閉)ボタン19Cの各ボタンの操作状態に応じた通常の開閉停の各動作を実行し、リターンする。
ステップS142では、現在のシャッターカーテン12の動作が開動作中又は閉動作中か否(停止中)かの判定を行い、動作中(yes)の場合は次のステップS143に進み、停止中(no)の場合はリターンする。
ステップS143では、シャッターカーテン12が開動作中又は閉動作中なので、その動作を停止してリターンする。
ステップS145では、現在のシャッターカーテン12が閉動作中か否かの判定を行い、閉動作中(yes)の場合は次のステップS146に進み、開動作中又は停止中(no)の場合はステップS147に進む。
ステップS147では、ステップS145で開動作中又は停止中と判定されたので、開動作中の場合はそのまま開動作を継続し、停止中の場合は開動作開始してリターンする。
ステップS146及びステップS147における開動作の速度は、開動作又は閉動作時の通常速度の約1.5倍速とする。
ステップS149では、現在のシャッターカーテン12が開動作中か否かの判定を行い、開動作中(yes)の場合はステップS14Aに進み、停止中(no)の場合はステップS14Cに進む。
ステップS14Aでは、シャッターカーテン12が開動作中なので、開動作を停止し、開動作停止後に閉動作を開始し、リターンする。
ステップS14Cでは、シャッターカーテン12が閉動作中又は停止中なので、閉動作中の場合はそのまま閉動作を継続し、停止中の場合は閉動作を開始してリターンする。
図13又は図14に示すように、閉鎖時(下降時)の速度を通常速度よりも遅くすることによって、負荷感知方式における負荷感知時の負荷感知力を比較的小さくすることができるので、開閉体装置の安全性及び信頼性を高く維持することができる。
図15の処理は、停電から復帰した時点又は電源が投入された時点でスタートする。
ステップS151では、停電復帰後又は電源投入後から起算して30秒経過したか否かを判定し、経過した(yes)場合は次のステップS152に進み、経過していない場合はステップS153に進む。
ステップS152では、図14のシャッター通常動作処理を実行する。
ステップS153では、図14のシャッター通常動作処理に優先して、停電復帰後又は電源投入後から30秒間経過するまでは、シャッターカーテン12の開閉動作速度を通常速度の約0.3倍速~0.7倍速の低速度とする。これによって、災害発生直後の停電復帰後又は電源投入後の過渡的状況における操作性・信頼性を向上することができる。
11…シャッターケース
12…シャッターカーテン
13,14…ガイドレール
15…巻取シャフト
16…ブレーキ
17…三相交流モータ
18…制御装置
19…操作スイッチ
19A…開ボタン
19B…停ボタン
19C…閉ボタン
20…リミットスイッチ
21…障害物検出部
22,23…光電センサ
24…光路
25…障害物感知器
26…無線受信機
27…人感センサ
28…車両検出センサ
Claims (8)
- 開口部を開閉するように動作する開閉手段と、
三相交流モータに供給されるモータ電流をトルク電流及び励磁電流に分割し、前記励磁電流が一定となるようにモータ電圧を調整しながら前記開閉手段の開閉停の各動作を制御する制御手段とを備えた開閉体装置において、
前記開閉手段の開閉動作時における前記モータ電流の平均値を求め、前記平均値にプラスマイナスの所定の数値を乗じて、所定巾を持ったしきい値波形を生成し、前記モータ電流の値が前記しきい値波形の所定巾の内側から突出した時点で前記開閉手段に障害物が接触したことを感知する負荷感知手段を設け、
前記制御手段は、前記負荷感知手段によって前記障害物を感知した場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、前記開閉手段の閉動作時の速度を開動作時の速度よりも低速度となるように制御することを特徴とする開閉体装置。 - 請求項1に記載の開閉体装置において、
前記開閉手段の開閉動作の移動方向に沿った範囲外の所定の領域に人が接近したことを、前記開閉体装置周辺の状態及び事象として検出する人検出手段と、
前記開閉手段の開閉動作の移動方向に沿った範囲外の所定の領域に車両が接近したことを、前記開閉体装置周辺の状態及び事象として検出する車両検出手段の少なくとも一方の検出手段を備え、
前記制御手段は、前記人検出手段及び前記車両検出手段の少なくとも一方が前記人又は前記車両の接近を検出した場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、前記開閉手段の閉動作時の速度を開動作時の速度よりも低速度とすることを特徴とする開閉体装置。 - 請求項1又は2に記載の開閉体装置において、
前記制御手段は、閉ボタンが押し切り操作された場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、通常の速度よりも早い高速で閉動作を実行することを特徴とする開閉体装置。 - 請求項1、2又は3に記載の開閉体装置において、
前記制御手段は、前記開閉体装置が停電から復帰した場合又は電源が投入された場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、前記停電復帰時又は電源投入時から所定の時間が経過するまでは優先して前記開閉手段の開閉動作時の速度を通常速度よりも遅い低速で実行することを特徴とする開閉体装置。 - 開口部を開閉する開閉手段の開閉停の各動作を、三相交流モータに供給されるモータ電流をトルク電流及び励磁電流に分割し、前記励磁電流が一定となるようにモータ電圧を調整しながら制御する開閉体装置の開閉体制御方法であって、
前記開閉手段の開閉動作時における前記モータ電流の平均値を求め、前記平均値にプラスマイナスの所定の数値を乗じて、所定巾を持ったしきい値波形を生成し、前記モータ電流の値が前記しきい値波形の所定巾の内側から突出した時点で前記開閉手段に障害物が接触したことを感知する負荷感知方法を備え、
前記負荷感知方法によって前記障害物が感知された場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、前記開閉手段の閉動作時の速度を開動作時の速度よりも低速度とすることを特徴とする開閉体制御方法。 - 請求項5に記載の開閉体制御方法において、
前記開閉手段の開閉動作の移動方向に沿った範囲外の所定の領域に人が接近したことを検出する人検出方法と、
前記開閉手段の開閉動作の移動方向に沿った範囲外の所定の領域に車両が接近したことを検出する車両検出方法の少なくとも一方の検出方法を備え、
前記人検出方法及び前記車両検出方法の少なくとも一方の検出方法によって前記人又は前記車両の接近が検出された場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、前記開閉手段の閉動作時の速度を開動作時の速度よりも低速度とすることを特徴とする開閉体制御方法。 - 請求項5又は6に記載の開閉体制御方法において、
閉ボタンが押し切り操作された場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、通常の速度よりも早い高速で閉動作を実行することを特徴とする開閉体制御方法。 - 請求項5、6又は7に記載の開閉体制御方法において、
前記開閉体装置が停電から復帰した場合又は電源が投入された場合を前記開閉体装置周辺の状態及び事象の変化として把握し、前記停電復帰時又は電源投入時から所定の時間が経過するまでは優先して前記開閉手段の開閉動作時の速度を通常速度よりも遅い低速で実行することを特徴とする開閉体制御方法。
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