JP2007135904A - 食器洗い機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄槽の大型化や食器かごの小型化を回避しつつ、一管路の追加で洗浄性能をより向上させる。
【解決手段】洗浄槽の側壁に沿う固定管路に洗浄水の噴射口を設け、前記噴射口から前記洗浄槽内の食器かご側に向けて洗浄水を噴射するようにした食器洗い機において、洗浄槽10の出し入れ口のある側を前側としたとき、固定管路40が、洗浄槽10の側壁の後壁15の部分に沿う中間管部42と、この中間管部42から左壁13に沿う左側管部43と、中間管部42から右壁14に沿う右側管部44とを有し、これらの各部に食器かご21、22側に向けて洗浄水を噴射する噴射口41を設けた構成を採用することにより、食器かご21、22に対し後および左右両側の3方側から洗浄水が噴射されるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、食器洗い機に関する。
一般に、洗浄槽は、食器類が載置された食器かごを中空に支持する構造となっている。洗浄槽内には、食器かごに載置された食器類に向けて洗浄水を噴射する回転ノズルが設けられている。この回転ノズルは、食器かごの設置空間の上方側および下方側の少なくとも一方側に設けられている。
食器洗い機の洗浄性能を高めるには、洗浄水噴射が食器類に直接届くようにすることが肝要である。ところが、回転ノズルは、基本的に上下方向の噴射を主としたものであり、食器かごに食器類が数多く載置されると、回転ノズルの噴射に対し影になる空間が多く生じ、一部の食器類に洗浄水の届き難くなる場合が起こり得る。
そこで、食器洗い機の中には、洗浄槽の出し入れ口側を前方側としたとき、洗浄槽の後壁に沿う固定管路を設け、この固定管路に洗浄水を圧送すると共に、固定管路に形成した噴射口から食器かご側に向けて洗浄水を噴射する固定式洗浄ノズルを備えたものがある(特許文献1参照)。
前掲の特許文献1の固定式洗浄ノズルによれば、洗浄槽の後壁に沿って固定管路を追加する必要はあるが、洗浄槽の大型化や食器かごの小型化を強いられることなく、食器かごに対し後方側からの洗浄水噴射を実現することができる。
特開2004−321461号公報(図1)
しかしながら、特許文献1の固定式洗浄ノズルでは、食器かごに対し後方側からしか洗浄水を噴射することができず、洗浄性能の向上に限界があった。
そこで、この発明の課題は、洗浄槽の大型化や食器かごの小型化を回避しつつ、一管路の追加で洗浄性能をより向上させることにある。
上記の課題を解決するため、この発明は、洗浄槽の側壁に沿う固定管路に洗浄水の噴射口を設け、前記噴射口から前記洗浄槽内の食器かご側に向けて洗浄水を噴射するようにした食器洗い機において、前記洗浄槽の出し入れ口がある側を前側としたとき、前記固定管路が、前記側壁の左右壁間の部分に沿う中間管部と、この中間管部から前記左壁に沿う左側管部と、前記中間管部から前記右壁に沿う右側管部とを有し、これらの各部に前記噴射口を設けたものである。
ここで、「前記側壁の左右壁間の部分」は、洗浄槽の上壁、下壁、前壁、後壁である。
具体的には、固定管路を、前記中間管部と前記左右の側管部とを有する一管路としながら、前記中間管部の噴射口により前記食器かごに対し上下前後のいずれか一方側から洗浄水を噴射し、さらに、前記左右の側管部の噴射口により前記食器かごに対し左右両側から洗浄水を噴射することができるようにした。
上記構成においては、食器かごの上方側および/または下方側に回転ノズルを適宜に設けることができ、また、回転ノズルに代えて前記中間管部を洗浄槽の上壁または下壁に沿うように設けることができる。
以上に述べたように、この発明は、上記構成の採用により、洗浄槽の大型化や食器かごの小型化を回避しつつ、一管路の追加で食器かごに対し三方側からの洗浄水噴射が可能になり、上記従来例に比して洗浄性能を向上させることができる。
以下、この発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、この実施形態に係る食器洗い機は、洗浄槽10に食器かご21、22が上下2段に設置されるようになっており、スイッチ操作で設定された運転内容に従って、洗浄槽10内に洗浄水を噴射し、洗浄槽10の底に落下した洗浄水を吸引して再度噴射する循環洗浄工程を行い、その後に洗浄水を排水するようになっている。
上記食器かご21、22は、食器類の配置や向きを制限する構造となっている。食器かご21を例に具体的に説明すると、図4に示すように、食器かご21は、線材からなる矩形枠体21aと、矩形枠体21aの長辺間と短辺間のそれぞれにおいて平行に架け渡された複数本の支持フレーム21bと、支持フレーム21b間に架け渡された複数の波状フレーム21cとからなる。波状フレーム21cは、茶碗(図示省略)の縁を隣接する山部間に掛けることによりこの茶碗を立て姿勢に保持するように寝せ付けされたものと、小皿などを隣接する山部間で立て姿勢に保持する立て付けされたものとがある。この波状フレーム21cのように、同一形状のフレームを複数用いて食器類の形状に応じた載置構造を設けると、異なる形状のフレーム製造を可及的に回避することが可能となり、食器かごの製造コストを抑制することができる。
図1、図2、図3に示すように、洗浄槽10は、全体として略直方体状に設けられており、上記食器かご21、22の出し入れ口が上下扉11、12で開閉されるようになっている。前記洗浄槽10の出し入れ口がある側を前側としたとき、洗浄槽10の側壁は、上下扉11、12と、左右壁13、14と、左右壁13、14の後端辺に連続する後壁15と、下扉12の下端と閉じ合う前壁16とからなる。
洗浄槽10の底には、洗浄水循環経路の吸込み口を有する洗浄水溜まりが形成されており、この洗浄水溜まりの空間に洗浄水および食器乾燥時の送風を加熱するヒータなどが設けられている。
洗浄槽10の上壁17と下壁18には、食器かご21、22側に洗浄水を噴射する回転ノズル31、32の回転支持機構が設けられている。
洗浄槽10の左右壁13、14には、食器かご21、22を中空に支持する前後方向のレール台23、24が取り付けられている。食器かご21、22は、食器類を載置された状態でレール台23、24上に差し入れるようにして設置される。
洗浄槽10の後壁15には、洗浄水循環経路の一部を構成し、上側の回転ノズル31に洗浄水を導く圧送管路25が設けられている。この圧送管路25は、洗浄槽10内で洗浄槽10と外ケースの間に設けられたポンプPの出口側に接続されている。なお、圧送管路25が洗浄槽10内で接続されるのは、万一接続が外れた場合でも上記吸込み口より問題なく排水することができるからである。
また、洗浄槽10には、全体として洗浄槽10の側壁に沿う固定管路40に洗浄水の噴射口41を形成した固定式洗浄ノズルが備え付けられている。
固定管路40は、上記の左右壁13、14間の部分に沿う中間管部42と、この中間管部42から左壁13に沿う左側管部43と、中間管部42から右壁14に沿う右側管部44とを有する。
具体的には、図5(a)に示すように、上記中間管部42が、前方側から見て略T字状とされており、上記後壁15に沿うように設けられている。中間管部42の縦部下端は、図2に示すように、洗浄槽10内でポンプPの出口側に接続されている。中間管部42の横部は、上下方向においてレール台23、24間に位置している。この中間管部42の横部には、複数の噴射口41が前側に向けて形成されており、中間管部42の縦部内に圧送された洗浄水が、食器かご21に対し後方下側から、食器かご22に対し後方上側から噴射される(図1参照)。
上記右側管部44は、上記中間管部42の横部から右壁14に沿って前方側に突き出るように形成されている。この突き出し長さは、食器かご21、22と干渉しない範囲で適宜に定めることができる。上下方向において食器かご21、22の段間に位置する。右側管部44は、中間管部42の横部と連通しており、中間管部42内に圧送された洗浄水は、右側管部44内に至る。右側管部44の前端上隅付近には、左前側に向けた噴射口41が形成されており、この噴射口41から洗浄水が食器かご21に対し右後側から噴射される。なお、上記左側管部43は、上記右側管部44と左右対称の関係にあるから、その説明を省略する。
上記のように、この実施形態では、狭い未使用空間を利用して中間管部42と上記左右の側管部43、44とを一管路で設けることにより、上段側の食器かご21、および/または下段側の食器かご22に対し後および左右両側の3方側から洗浄水が噴射されるので、洗浄槽の大型化や食器かごの小型化を回避しつつ洗浄性能を向上させることができる。
なお、この実施形態では、上記固定管路40が上記中間管部42の横部と左右の側管部43、44が中間管部42の縦部上端から上り勾配をもつように設けられている。このため、洗浄水の圧送が停止された後、固定管路40の残水は、中間管部42の縦部を介して排水される。
また、上記固定管路40は、溝板と背板をねじ締結することで中間管部42と左右の側管部43、44が一体に構成されるが、これに限定されず、上記中間管部42の横部、左右の側管部43、44を1本の可撓性管部材から構成することもできる。
また、上記噴射口41は、溝板に形成した開口としたが、これに限定されず、筒部材などの別部材を装着した構成にすることができる。また、左右の側管部43、44に形成する噴射口41の数、配置、向きも適宜に変更することができる。
また、固定管路40は、背板を上記洗浄槽10の後壁15にねじ止めすることで固定したが、これに限定されず、洗浄槽10の上壁17と下壁18とで挟持させることができる。
また、上記中間管部42は、上記洗浄槽10の側壁のうち、上記左右壁13、14間の部分である前壁16、上壁17、下壁18のいずれかに沿うよう設けることができる。例えば、上記回転ノズル31に代えて、洗浄槽の上壁17に中間管部42を固定することができる。
実施形態に係る食器洗い機の全体構成を示す断面図 図1の食器洗い機の固定管路を示す要部拡大斜視図 図1の食器洗い機の全体斜視図 (a)図1の上段側の食器かごの拡大斜視図、(b)図4(a)の部分拡大平面図 (a)図1の固定管路の前面図、(b)図5(a)のb−b線の断面図、(c)図5(a)のc−c線の断面図
符号の説明
10 洗浄槽
11 上扉
12 下扉
13 左壁
14 右壁
15 後壁
16 前壁
17 上壁
18 下壁
21、22 食器かご
23、24 レール台
25 圧送管路
31、32 回転ノズル
40 固定管路
41 噴射口
42 中間管部
43 左側管部
44 右側管部

Claims (1)

  1. 洗浄槽の側壁に沿う固定管路に洗浄水の噴射口を設け、前記噴射口から前記洗浄槽内の食器かご側に向けて洗浄水を噴射するようにした食器洗い機において、前記洗浄槽の出し入れ口のある側を前側としたとき、前記固定管路が、前記側壁の左右壁間の部分に沿う中間管部と、この中間管部から前記左壁に沿う左側管部と、前記中間管部から前記右壁に沿う右側管部とを有し、これらの各部に前記噴射口を設けたことを特徴とする食器洗い機。
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