JP5185031B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

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Description

本発明は、食器洗浄機に関し、特に洗浄槽の洗浄水を洗浄水ポンプで循環させ、洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて食器類の濯ぎを行う食器洗浄機に関する。
従来、洗浄槽の洗浄水を洗浄水ポンプで循環させ、洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて食器類を洗浄する食器洗浄機において、洗浄槽、洗浄タンクとしては、食器洗浄機の手前側が浅く、奥側が深い二段構造のものが用いられている(例えば、特許文献1、2参照。)。そして、奥側の深い部分は、食器洗浄機の下部筐体の底部まで達していた。又、手前側の浅い部分の前壁面は鉛直方向に起立し、前面化粧板と近接していた。
又、洗浄室内で、洗浄する食器類を収納したラックを載置するラックレールを備え、該ラックレールに設けた軸を洗浄槽に設けた軸受に軸支させ、ラックレールを回動自在に支持する構成が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。そして、この軸受は、板材を曲折し、軸を挿入する切欠部を設けた張出し材を洗浄槽に配置し、該切欠部にラックレールの軸を挿入した後、押え板がネジ止めされている構造である。
又、洗浄槽に複数のヒーターを設けたものも使用されているが、長いU字状に形成されたヒーターを上下方向に一列に、夫々の真上又は真下に配置されるように設置されている。
特開2007−111348号公報 特開2005−230192号公報 特開平10−258011号公報
しかし、従来の上記の手前側が浅く、奥側が深い二段構造の洗浄槽を備える食器洗浄機では、奥側の深い部分は、食器洗浄機の下部筐体の底部まで達しているので、洗浄槽の下方に形成される機械室において、奥側にポンプ等の機械を設置する空間はなかった。そのため、機械室に配置する洗浄水ポンプ、濯ぎ水ポンプ、配管及び電装箱等の設置スペースに余裕がなく、配置位置が制限され、総てに正面から手を届かせることが出来ず、メンテナンス性が極めて悪かった。更に、このような形状の洗浄槽では、面と面が接合する辺部、3面が接合する隅部の、特に段部の隅部の曲面を形成することが極めて煩雑で、手間がかかるという問題点があった。
又、洗浄槽の手前側の前壁面は鉛直方向に起立し、前面化粧板と近接しているので、洗浄槽の前壁面内側に加熱ヒーターを設けて、前壁面の外側に配線接続部を設置することが出来ず、ヒーターのメンテナンスも、正面から行うことが出来なかった。
又、上記のような従来の、ラックレールを支持する軸受の構成、形状では、ラックレールの着脱が容易ではなく、軸受部分に汚れ、雑菌がたまり易く、しかも清掃が容易ではないという問題点を有していた。又、このような構成は、ラックレールの軸受けに限定されず、洗浄槽において、洗浄水を貯留する洗浄タンク部と前記洗浄室を仕切るための仕切板を支持する支持部も、洗浄槽と別部材を曲折し、ネジ止めしたりして形成していたので、同様な問題点があった。
又、長いU字状に形成されたヒーターを上下方向に一列に、夫々の真上又は真下に配置している場合、ヒーターの清掃が極めて煩雑で、充分に清掃出来ないという問題点があった。
更に、洗浄終了後に、洗浄水ポンプには、使用済みの洗浄水が残留し、次回の洗浄の際に、該使用済みのきれいではない洗浄水が、新しい洗浄水と混ざってしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、食器洗浄機のメンテナンスを容易にすることを目的とする。又、汚れや雑菌が付着しにくくすることを目的とする。又、清掃を容易とすることを目的とする。又、使用済みのきれいではない洗浄水が、新しい洗浄水と混ざることを防止することを目的とする。
上記課題を解決するための手段としての本発明は、食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽の底面に設けた、前記洗浄水ポンプへ連結される吸水孔に、側面に吸込み口を有すると共に、上面が塞がれたストレーナを被覆したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記吸水孔の周囲に、前記ストレーナが内側に設置される突起を設けたことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽は、四角形の底面端部から側面が立設され、前壁面を前記底面に向けて奥方向に傾斜させて形成したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽の内側の辺部及び隅部は、凹状の曲面状に形成したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、洗浄する食器類を収納したラックを載置するラックレールから突出した軸を、回動自在且つ着脱自在に支持するC字状の軸受を、前記洗浄槽の内側面に、少なくとも立上り部を曲面状に形成して突設したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽を上下に区切る仕切り板を、前記洗浄槽内で支持する支持部を、前記洗浄槽の内側面に、少なくとも立上り部を曲面状に形成して突設したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽内に設ける複数のヒーターを同一形状に平面上に曲折し、上下方向に並べると共に、横方向にずらして設置したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄水ポンプのケーシング底部前面に排水口を設け、該排水口に第一排水管を接続し、該第一排水管の他端に止水弁を設け、該止水弁に第二排水管を接続し、該第二排水管の他端を前記洗浄槽の洗浄水を排水する排水管に接続したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽において、洗浄水を貯留する洗浄タンク部と前記洗浄室を仕切るための一対の略T字形状の仕切板を、T字の脚部下端をつき合わせて配置し、該一対の付き合わされた仕切板により形成される凹部にごみ受けかごを設置したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽の底面に設けた排水口に、挿脱が可能な、両端が開口した管状の排水栓を設置し、該排水栓の上部に回動自在に軸支され、外部からの応力が加えられない時に、上方に起立する取手を設けたことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記洗浄槽の下方に形成される機械室において、前記洗浄水ポンプ及び前記濯ぎ水ポンプを、奥側に並例させて、食器洗浄機の作動を制御するための電装盤を着脱自在に、前記洗浄ポンプ及び前記濯ぎ水ポンプの前側に設置したことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記C字状の軸受は、絞り加工で形成されたことを特徴とする食器洗浄機である。
又、上記食器洗浄機において、前記支持部は、絞り加工で形成されたことを特徴とする食器洗浄機である。
以上のような本発明によれば、食器洗浄機のメンテナンスが容易になった。又、汚れや雑菌が付着しにくくなった。又、清掃を容易とすることが出来た。又、使用済みのきれいではない洗浄水が、新しい洗浄水と混ざることを防止することが可能となった。
以下本発明の実施の形態を図に従って説明する。図1に示すように、本発明の食器洗浄機1は、下部筐体11と下部筐体11の背面に立設された後壁13、後壁13に上下方向にスライド自在に支持された箱型の蓋14を備えて構成され、下部筐体11の上方には、洗浄する食器類が収納され洗浄される洗浄室10が形成されている。蓋14は、その両端が後壁13の両側部に軸支されると共に、蓋14にアーム142を介して軸支された、蓋14の前方に中間部が位置するコの字型のハンドル141により上下移動がなされ、洗浄室10は、蓋14の上下移動により開閉される。
図4によく示すように、下部筐体11の上部であって、洗浄室10の下方には、洗浄水200が貯留される洗浄槽2が設けられ、洗浄槽2と洗浄室10の間には、洗浄水200を貯留する洗浄タンク部201と前記洗浄室10を仕切るための仕切板31が設けられている。
洗浄槽2は、図5に示すように、洗浄槽部と洗浄水タンク部を一体に形成したもので、平底型であり、底面21が平面状に形成され、段部を有していない。又その深さは、設置する食器洗浄機1の下部筐体11の高さ等に応じて決定するが、下部筐体11内の洗浄槽2の下方に形成される空間、後述のポンプ等を設置する機械室に充分な空間が取れるような深さとする。又、底面21が略四角形で、底面21端部から四側面221,222,223,224が立設され、前壁面221を底面21に向けて食器洗浄機1の奥方向、即ち奥側側面223方向に傾斜させて形成している。
又、洗浄槽2の内側の総ての辺部23及び総ての隅部24は、凹状の曲面状に形成している。このような構成とすることで、辺部23及び隅部24にごみや雑菌がたまり難くし、しかも清掃を容易とすることが出来る。
仕切板31は、図4、図7及び図8に示すように、一対の板状の略T字形状の仕切板310,311で構成し、仕切板310,311のT字の脚部下端315,316をつき合わせて配置し、仕切板310は、洗浄槽2の対向する側面212,214の内側面に突出させて形成した支持部25及び後述する洗浄水配管5に載置し、仕切板311は、支持部25及び仕切板310の脚部下端315から延設した支持片319上に載置して設置している。
又、該一対の付き合わされた仕切板310,311により形成される凹部318には、所定の深さを有するごみ受けかご32が嵌めこまれ、着脱自在に設置されている。仕切板31及びごみ受けかご32はこのような構成、配置であるので、着脱が極めて容易で、清掃が容易である。
支持部25は、上述のように、洗浄槽2を上下に区切る仕切り板31を、洗浄槽2内で支持するものであり、図5によく示すように、洗浄槽2の内側面に、少なくとも、洗浄槽2の内側面と支持部25の境目である、立上り部251を、凹状の曲面状に形成して突設している。勿論、全体に角部がないように、形成することが好ましい。このような形状に形成するため、例えば支持部25は、絞り加工で形成することが出来る。このような構成とすることで、独立した支持用部材の取付による隅部への汚れ及び雑菌の付着を防止でき、又、清掃も容易となる。
洗浄槽2の底面21には、図6に示すように、洗浄槽2内の洗浄水200を排水するための排水口211、洗浄水ポンプ38へ連結される吸水孔212、洗浄水配管5が貫通する洗浄水配管用孔213、濯ぎ水配管6が貫通する濯ぎ水配管用孔214が設けられている。
排水口211には、図4に示すように、洗浄槽2から洗浄水200が溢れ、洗浄室10に浸入しないように、溢水管となる、両端が開口した管状の排水栓17を挿脱可能に設置し、排水栓17の上部に回動自在に軸支され、外部からの応力が加えられない時に、上方に起立する取手18を設けている。取手18には軸181が設けられ、軸181が排水栓17の上部に穿孔した図示しない孔に挿入されている。取手18は仕切板31により押圧されているが、仕切板31を取外し、応力から開放されると、軸181を中心に自重により回転し取手18の一端が上方へ移動し、他端が排水栓17に当接して回動が規制され、この際取手18の一端は洗浄水200の水面より確実に突出する。このような構成であるので、熱せられた洗浄水200を洗浄槽2から排水する際にも、取手18を引っ張って排水栓17を抜けばよく、作業者が火傷をすることなく、安全に排水することが出来る。
又、吸水孔212は、洗浄水ポンプ38へ連結され、洗浄槽2の洗浄水200が吸込まれる孔である。図2に示すように、吸水孔212は、側面に洗浄水200を吸込む吸込み口を有すると共に、上面が塞がれたストレーナ34を被覆している。円筒状のストレーナ34の側面341は、板体に多数の孔を穿孔して多数の吸込み口を形成しているが、網状体等で構成してもよい。又、上面342には、吸込み口を全く設けていない。本発明における洗浄槽2は浅型であるので、洗浄水200と吸水孔212との距離が近く、上面に吸込み口があると、渦巻きが生じた時には、水面から延び渦内の空気が取り込まれて、洗浄水ポンプ38に送られてしまい、洗浄水ポンプ38の性能を低下させてしまう。そこで、上記構成にようにストレーナ34の側面341にのみ吸込み口を設け、上面342に設けないことで、渦巻きを発生しにくくし、洗浄水ポンプ38の性能の低下防止、ひいては洗浄能力の低下を防止することが出来る。
図6に示すように、洗浄槽2の底面21上の吸水孔212の周囲には、底面21から上方に突出する位置決め突起349を所定の間隔をおいて環状に形成し、ストレーナ34を、環状に配置された複数の位置決め突起349の内側に設置し、ストレーナ34の位置決めをしている。尚、位置決め突起349の形状、数、配置は、ストレーナ34の形状に対応し、ストレーナ34を内側に設置できれば特に限定されない。
洗浄槽2には、図3及び図6に示すように、洗浄水200を加熱するための電気ヒーター201を複数設けている。電気ヒーター201は、略M字型等の同一形状に平面上に曲折し、傾斜した前壁面221に、上下方向に並べると共に、横方向にずらして設置している。略M字型に形成することにより、奥行長を短くすることが出来、前壁面221に設置することにより前後方向にずれ、更に横方向にずらしているので、清掃が極めて容易となっている。又、奥方向に傾斜している前壁面221に設置しているので、洗浄槽2の外側に下部筐体11の前面化粧板119との空間を確保することが出来、該空間に電気ヒーター201の接続端子を配して、前面から配線が出来るので、メンテナンスが極めて容易となった。
洗浄槽2の上方には、図1及び図7に示すように、洗浄する食器が収納される図示しないラックが載置されるラックレール33が、後壁13方向に回動自在に設置されている。即ち、ラックレール33の後方の両側面から回動軸331が突出し、回動軸331は、回動自在且つ着脱自在に支持するC字状の軸受27に挿入されている。
軸受27は、図5によく示すように、洗浄槽2の内側面に、少なくとも、洗浄槽2の内側面と支持部25の境目である、立上り部271を、凹状の曲面状に形成して突設している。勿論、全体に角部がないように、形成することが好ましい。このような形状に形成するため、例えば軸受27は、絞り加工で形成することが出来る。このような構成とすることで、独立した支持用部材の取付による隅部への汚れ及び雑菌の付着を防止でき、又、清掃も容易となる。軸受27のC字状の切れ目部分277、即ち回動軸331が挿脱される部分は前方斜め上方向に向けることにより、ラックレール33を確実に保持しつつ、その挿脱を容易とすることが出来る。
洗浄槽2内等の清掃時に、ラックレール33を後壁13方向に回動させ、後壁13と平行に並例させて起立させるが、この回動時には、ラックレール33の前面に設けた把持部333を握って行えばよい。
下部筐体11の底部であって、洗浄槽2の下方に形成された機械室110には、洗浄槽2内の洗浄水200を循環させる洗浄水ポンプ38、食器を濯ぐ温水を送出する濯ぎ水ポンプ39、食器洗浄機1の作動を制御するための電装盤37が収納されている。
洗浄水ポンプ38及び濯ぎ水ポンプ39は、図1及び2に示すように、機械室110の奥側、即ち後壁13側に横並びに、回転軸を食器洗浄機1の前後方向に向けて並例させて設置している。この構成は、洗浄槽2が段部を有さない平底型であることにより、初めて達成できる配置であり、洗浄水ポンプ38及び濯ぎ水ポンプ39のメンテナンスを食器洗浄機1の前側から行うことが出来、極めて便利である。濯ぎ水ポンプ39は、図示しない外部の温水供給器から温水の供給をうけるので、側面側に設置することが好ましく、又、引き出し可能な移動ベース上に設置してもよい。食器洗浄機1の作動を制御するための電装盤37は図示しないネジ等を用いて着脱自在に、洗浄ポンプ38及び濯ぎ水ポンプ39の前側に設置している。電装盤37が容易に着脱自在であるので、電装盤37の奥側にある洗浄ポンプ38及び濯ぎ水ポンプ39等のメンテナンスも容易となっている。
又、図2に示すように、洗浄水ポンプ38のケーシング底部前面には排水口を設け、該排水口に第一排水管381を接続し、第一排水管381の他端に止水弁382を設け、止水弁382に第二排水管383を接続し、第二排水管383の他端を洗浄槽2の水を排水する排水口211と接続する排水管115に接続している。尚、止水弁382はコック388で開閉される。このような構成とすることで、コック388で止水弁382を開け、洗浄水ポンプ38内の使用済みの洗浄水を、第一排水管381、止水弁382及び第二排水管383を介して排水管115に排水することが出来、使用済みの洗浄水が洗浄水ポンプ38に残留することがなく、次回の洗浄の際に、きれいな洗浄水のみで、洗浄を行うことが出来る。
図1から図3に示すように、洗浄水ポンプ38に連設された洗浄水配管5は、洗浄水配管用孔213を通って、洗浄槽2の底面21を貫通し、洗浄槽2内の略中央に突出し、枝分かれして、一方は先端を上方、洗浄室10方向に向け突出し、他方は曲折して、後壁13側で立上り、洗浄室10の上側略中央で、下方に曲折し、先端を下方に向けて設置されている。又、濯ぎ水ポンプ39に連設された濯ぎ水配管6は、濯ぎ水配管用孔214を通って、洗浄槽2の底面21を貫通して、洗浄槽2内に突出し、洗浄槽2内で枝分かれして、一方は、洗浄槽2内の略中央に上方に向けて突出した洗浄水用配管5内に入り、その先端から突出し、他方は曲折して、後壁13側で立上り、洗浄室10の上側略中央で、洗浄水配管5内に入り、下方に向いた洗浄水配管5の先端から下方に突出している。そして、夫々の洗浄水配管5の先端には洗浄ノズル7が、濯ぎ水配管6の先端には濯ぎノズル8が、着脱自在に取り付けられている。
洗浄水ポンプ38は、洗浄槽2の底面21に穿孔した吸水孔212と連設した送水管380と連結し、洗浄槽2内の洗浄水200を吸引し、洗浄水配管5、洗浄ノズル7へ送る。又、濯ぎ水ポンプ39は、図示しない外部に設けられた温水を供給する温水供給器と給水管390を介して連結し、未使用の温水を濯ぎ水配管6、濯ぎノズル8へ送る。
洗浄室10の下側に設けられた洗浄ノズル7及び濯ぎノズル8は、仕切板31とラックレール33間に位置して設置され、上側の洗浄ノズル7及び濯ぎノズル8は、洗浄室10の上部に位置して設置されている。洗浄ノズル7及び濯ぎノズル8の構成は上側と下側とで同一であり、取付構造は、上側と下側とで上下対称である。尚、洗浄ノズル7及び濯ぎノズル8は上側又は下側の一方にのみ設置することとしてもよい。
洗浄ノズル7は、図1から図4及び図9、図10に示すように、細長皿状で、断面凹状の、縁部にフランジ73を有し、長手方向に所定の間隔をおいてノズル孔71を有し、中心部に濯ぎ水配管6が挿入される管挿入孔を有する表面ケース75と、細長皿状で、断面凹状の、縁部にフランジ76を有し、中心部に洗浄水配管5が挿入される管挿入孔を有するする裏面ケース79を上下方向から重ねて固定して形成している。
表面ケース75と裏面ケース79の固定は、夫々がステンレス等で形成されている場合、重ねたフランジに通電してシーム溶接により行うことも出来るが、フランジの角を突出させずに、作業者の手を傷つけることを防止するため、一方のフランジ73を曲折して他方のフランジ76を挟み込み、かしめて、挟持させて固定して形成することが好ましい。尚、フランジ76を曲折して他方のフランジ73を挟み込む構成としてもよい。
又、上側に設置する洗浄ノズル7の裏面ケース79の底面792は、設置時に水平となる平面状ではなく、裏面ケース79の底面792を、裏面ケース79の短手方向の側端に向けて下がる傾斜を設けることが好ましい。このような形状とすることで、洗浄運転の終了後に、洗浄ノズル7の裏面ケース79上に洗浄水がたまることを防止し、洗浄運転終了後の洗浄ノズル7からの洗浄液の滴下の時間を短縮することが出来、又、洗浄液と濯ぎ水との混合を防止することが出来る。
裏面ケース79の底面792を、裏面ケース79の短手方向の側端に向けて下がる傾斜を設けるため、底面792を洗浄ノズル7の短手方向の断面が、外方に突出する曲面状とすることができ、又、このように曲面状とするほか、洗浄ノズル7の短手方向の何れか側或いは両側に向かって下がるように傾斜した平面形状としても、同様の効果を得ることが出来る。
濯ぎノズル8は、長手方向に所定の間隔をおいて噴出口83を設けた、先端が閉じられた円筒状のノズルヘッダー81を複数本放射状に保持するノズルホルダー82を備えて形成され、ノズルホルダー82の横方向に突出するヘッダー設置筒部821にノズルヘッダー81が挿入され、ヘッダー設置筒部821を貫通するネジにより固定されている。
洗浄水配管5の先端部分の略中央には、濯ぎ水配管6が配置され、洗浄水配管5の先端から濯ぎ水配管6が突出している。尚、上側及び下側の洗浄ノズル7及び濯ぎノズル8の構成及び取付構造は同一である。洗浄水配管5の先端は洗浄ノズル7に挿入され、濯ぎ水配管6は洗浄ノズル7を貫通し、濯ぎノズル8と接続している。
このような食器洗浄機1の使用、動作について説明すると、洗浄する食器が収納された図示しないラックがラックレール33上に載置され、蓋14をハンドル141により下方向に移動させて洗浄室10を閉じる。蓋14を閉めると、自動的に近接スイッチが入り、洗浄水ポンプ38を作動させ、洗浄槽2内の洗浄水200を洗浄水配管5を通して洗浄ノズル7に送る。或いは、電装盤37と接続された操作パネル100の作動開始のスイッチ101をオンにし、洗浄水ポンプ38を作動させる構成としてもよい。洗浄ノズル7に送られた洗浄水200は、ノズル孔71から洗浄する食器及び洗浄室10内の食器洗浄機1の各種部材にむかって噴出される。洗浄ノズル7は回転自在に設置されているので、洗浄水の噴射により回転する。食器及び洗浄室10内の食器洗浄機1の各種部材を洗浄した洗浄水は、仕切板31及びごみ受けかご32を流れ、食器に付着していたごみはごみ受けかご32に集められ、ごみが混じっていない洗浄水200は再び洗浄槽2に流入し、以後同様に循環する。
所定時間の洗浄後、洗浄水ポンプ38が停止し、濯ぎ水ポンプ39が作動し、外部の温水供給器から未使用の温水を濯ぎ水配管6、濯ぎノズル8へ送る。濯ぎノズル8に送られた濯ぎ水は、ノズル孔83から濯ぐ食器及び洗浄室10内の食器洗浄機1の各種部材にむかって噴出される。濯ぎノズル8は回転自在に設置されているので、濯ぎ水の噴射により回転する。食器及び洗浄室10内の食器洗浄機1の各種部材を濯いだ濯ぎ水は、仕切板31及びごみ受けかご32を流れ、洗浄槽2に流入する。洗浄槽2内の洗浄水が増えると、溢水管たる排水栓17から洗浄槽2外へと排水される。所定時間の濯ぎ後、濯ぎ水ポンプ39が停止し、食器の洗浄が完了する。
本発明一実施例斜視図 本発明一実施例内部構成斜視図 本発明一実施例部分斜視図 本発明一実施例概略側面図 洗浄槽一実施例斜視図 洗浄槽一実施例平面図 本発明一実施例洗浄槽部分平面図 仕切板一実施例平面図 洗浄ノズル一実施例を示す図であり、(a)は底面図(b)は側面図 図9(a)A−A断面図
符号の説明
1 食器洗浄機
10 洗浄室
100 操作パネル
101 スイッチ
11 下部筐体
110 機械室
13 後壁
14 蓋
141 ハンドル
17 排水栓
18 取手
2 洗浄槽
201 電気ヒーター
211 前壁面
27 軸受
200 洗浄水
25 支持部
31 仕切板
310 仕切板
311 仕切板
32 ごみ受けかご
33 ラックレール
34 ストレーナ
349 位置決め突起
37 電装盤
38 洗浄水ポンプ
381 第一排水管
382 止水弁
383 第二排水管
5 洗浄水配管
6 濯ぎ水配管
7 洗浄ノズル
71 ノズル孔
75 表面ケース
79 裏面ケース
792 裏面ケースの底面
8 濯ぎノズル
81 ノズルヘッダー
82 ノズルホルダー
821 ヘッダー設置筒部

Claims (21)

  1. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽の底面に設けた、前記洗浄水ポンプへ連結される吸水孔に、側面に吸込み口を有すると共に、上面が塞がれたストレーナを被覆したことを特徴とする食器洗浄機。
  2. 前記吸水孔の周囲に、前記ストレーナが内側に設置される突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。
  3. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽は、四角形の底面端部から側面が立設され、前壁面を前記底面に向けて奥方向に傾斜させて形成したことを特徴とする食器洗浄機。
  4. 前記洗浄槽は、四角形の底面端部から側面が立設され、前壁面を前記底面に向けて奥方向に傾斜させて形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の食器洗浄機。
  5. 前記洗浄槽の内側の辺部及び隅部は、凹状の曲面状に形成したことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  6. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、洗浄する食器類を収納したラックを載置するラックレールから突出した軸を、回動自在且つ着脱自在に支持するC字状の軸受を、前記洗浄槽の内側面に、少なくとも立上り部を曲面状に形成して突設したことを特徴とする食器洗浄機。
  7. 洗浄する食器類を収納したラックを載置するラックレールから突出した軸を、回動自在且つ着脱自在に支持するC字状の軸受を、前記洗浄槽の内側面に、少なくとも立上り部を曲面状に形成して突設したことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  8. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽を上下に区切る仕切り板を、前記洗浄槽内で支持する支持部を、前記洗浄槽の内側面に、少なくとも立上り部を曲面状に形成して突設したことを特徴とする食器洗浄機。
  9. 前記洗浄槽を上下に区切る仕切り板を、前記洗浄槽内で支持する支持部を、前記洗浄槽の内側面に、少なくとも立上り部を曲面状に形成して突設したことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  10. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽内に設ける複数のヒーターを同一形状に平面上に曲折し、上下方向に並べると共に、横方向にずらして設置したことを特徴とする食器洗浄機。
  11. 前記洗浄槽内に設ける複数のヒーターを同一形状に平面上に曲折し、上下方向に並べると共に、横方向にずらして設置したことを特徴とする請求項1から9のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  12. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄水ポンプのケーシング底部前面に排水口を設け、該排水口に第一排水管を接続し、該第一排水管の他端に止水弁を設け、該止水弁に第二排水管を接続し、該第二排水管の他端を前記洗浄槽の洗浄水を排水する排水管に接続したことを特徴とする食器洗浄機。
  13. 前記洗浄水ポンプのケーシング底部前面に排水口を設け、該排水口に第一排水管を接続し、該第一排水管の他端に止水弁を設け、該止水弁に第二排水管を接続し、該第二排水管の他端を前記洗浄槽の洗浄水を排水する排水管に接続したことを特徴とする請求項1から11のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  14. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽において、洗浄水を貯留する洗浄タンク部と前記洗浄室を仕切るための一対の略T字形状の仕切板を、T字の脚部下端をつき合わせて配置し、該一対の付き合わされた仕切板により形成される凹部にごみ受けかごを設置したことを特徴とする食器洗浄機。
  15. 前記洗浄槽において、洗浄水を貯留する洗浄タンク部と前記洗浄室を仕切るための一対の略T字形状の仕切板を、T字の脚部下端をつき合わせて配置し、該一対の付き合わされた仕切板により形成される凹部にごみ受けかごを設置したことを特徴とする請求項1から13のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  16. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽の底面に設けた排水口に、挿脱が可能な、両端が開口した管状の排水栓を設置し、該排水栓の上部に回動自在に軸支され、外部からの応力が加えられない時に、上方に起立する取手を設けたことを特徴とする食器洗浄機。
  17. 前記洗浄槽の底面に設けた排水口に、挿脱が可能な、両端が開口した管状の排水栓を設置し、該排水栓の上部に回動自在に軸支され、外部からの応力が加えられない時に、上方に起立する取手を設けたことを特徴とする請求項1から15のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  18. 食器類を収納した洗浄室において、洗浄水ポンプを用いて洗浄ノズルから洗浄水を噴射させて前記食器類を洗浄し、次いで濯ぎ水ポンプを用いて濯ぎノズルから濯ぎ水を噴射させて前記食器類の濯ぎを行う食器洗浄機であって、前記洗浄室の下方に設け、洗浄水を貯留する洗浄槽の底面を平面状に形成し、前記洗浄槽の下方に形成される機械室において、前記洗浄水ポンプ及び前記濯ぎ水ポンプを、奥側に並例させて、食器洗浄機の作動を制御するための電装盤を着脱自在に、前記洗浄ポンプ及び前記濯ぎ水ポンプの前側に設置したことを特徴とする食器洗浄機。
  19. 前記洗浄槽の下方に形成される機械室において、前記洗浄水ポンプ及び前記濯ぎ水ポンプを、奥側に並例させて、食器洗浄機の作動を制御するための電装盤を着脱自在に、前記洗浄ポンプ及び前記濯ぎ水ポンプの前側に設置したことを特徴とする請求項1から17のうちいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  20. 前記C字状の軸受は、絞り加工で形成されたことを特徴とする請求項6又は7に記載の食器洗浄機。
  21. 前記支持部は、絞り加工で形成されたことを特徴とする請求項8又は9に記載の食器洗浄機。
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