JP2007131265A - 自転車用変速操作装置 - Google Patents

Abstract

【課題】変速位置を視認するためのカバー部材を容易に装着できるようにする。
【解決手段】変速操作装置１０は、自転車に取り付けられる装置であって、装着部２０と、巻取及び解除レバー２２，２４と、ケーブル係止体２６と、位置保持機構２８と、変速位置表示部３０と、カバー部材３２とを備えている。装着部は、自転車に装着可能であり開口３８を有する。巻取及び解除レバーは、装着部に移動可能に装着される。ケーブル係止体は、装着部に移動可能に装着され、変速ケーブルが係止される。位置保持機構は、装着部に支持され、巻取及び解除レバーの操作に応じてケーブル係止体を変速装置の複数の変速位置に対応した位置に保持する。変速位置表示部は、ケーブル係止体の移動に機械的に連動して変速位置を開口で表示する。カバー部材は、開口の外側から装着可能であり表示された変速位置を視認可能に開口を覆う。
【選択図】 図２

Description

本発明は、操作装置、特に、自転車に取り付けられる自転車用変速操作装置に関する。

自転車には、内装変速装置や外装変速装置などの変速装置が搭載されているものがある。これらの変速装置の変速操作を行うために、変速ケーブルを介して変速装置と連結された変速操作装置が用いられている。従来の変速操作装置は、ハンドルバーに装着される装着部と、装着部に装着されたケーブル係止体と、ケーブル係止体を複数の変速位置に対応した位置に保持する位置保持機構と、変速位置を表示する変速位置表示部と、を備えている。装着部は、ブラケットと、ブラケットの上面を覆う蓋部材とを有している（たとえば、特許文献１参照）。蓋部材には変速位置表示部を外部から視認可能なカバー部材が設けられている。従来の変速操作装置において、装着部の蓋部材に変速位置を視認可能な開口を設け、変速位置を視認するための、たとえば透明なカバー部材を開口の内側から蓋部材に装着したものが知られている。
特開平８−３１８８８８号公報

前記従来の構成では、カバー部材を蓋部材の開口の内側から装着しているので、カバー部材を蓋部材に装着する作業が煩わしい。すなわち、カバー部材を蓋部材に装着する際に、蓋部材をひっくり返して内側からカバー部材を装着しなければならない。

本発明の課題は、変速位置を視認するためのカバー部材を容易に装着できるようにすることにある。

発明１に係る自転車用変速操作装置は、自転車に取り付けられる装置であって、装着部と、操作部材と、ケーブル係止体と、位置保持機構と、変速位置表示部と、カバー部材とを備えている。装着部は、自転車に装着可能であり開口を有するものである。操作部材は、装着部に移動可能に装着されたものである。ケーブル係止体は、装着部に移動可能に装着され、変速ケーブルが係止されるものである。位置保持機構は、装着部に支持され、操作部材の操作に応じてケーブル係止体を変速装置の複数の変速位置に対応した位置に保持する機構である。変速位置表示部は、ケーブル係止体の移動に機械的に連動して変速位置を開口で表示するものである。カバー部材は、開口の外側から装着可能であり表示された変速位置を視認可能に開口を覆う部材である。

この変速操作装置では、操作部材を操作するとその操作に応じて位置保持機構がケーブル係止体を変速位置に対応した位置に移動させて保持する。ケーブル係止体が移動すると、それに連動して変速位置表示部が移動し、その変速位置がカバー部材で覆われた開口で表示される。このカバー部材を装着部に装着する際には、カバー部材を開口の外側から装着部に装着する。ここでは、カバー部材を開口の外側から装着可能であるので、装着部を動かすことなくカバー部材を装着部の開口に装着でき、カバー部材を容易に装着できるようになる。

発明２に係る自転車用変速操作装置は、発明１に記載の装置において、開口は、三次元的に湾曲して形成され、カバー部材は、開口の内側に立設された複数のピンにより位置決めされ、ピンを溶融することにより固定されている。この場合には、カバー部材がピンに位置決めされかつ固定されているので、カバー部材の位置決めが容易である。また、開口が三次元的に湾曲して形成されるので、カバー部材もそれに応じて三次元的に湾曲している。このため、薄いカバー部材であっても強度を高く維持でき、ピンによりカバー部材を部分的に固定しても、固定されていない部分と開口との隙間が生じにくくなる。

発明３に係る自転車用変速操作装置は、発明２に記載の装置において、開口を向かい合う２つの縁部を有し、ピンは、開口の一方の縁部の内側に並べて配置されている。この場合には、ピンが一方の縁部の内側に並べて配置されているので、ピンにカバー部材を合わせやすい。

本発明によれば、カバー部材を開口の外側から装着可能であるので、装着部を動かすことなくカバー部材を装着部の開口に装着でき、カバー部材を容易に装着できるようになる。

図１及び図２において、本発明の一実施形態による自転車変速操作装置１０は、自転車のハンドルバー１２の端部に装着されるものである。変速操作装置１０は、自転車のハンドルバー１２に装着可能な装着部２０と、装着部２０に移動可能に装着された巻取レバー（操作部材の一例）２２及び解除レバー（操作部材の一例）２４と、装着部２０に装着されたケーブル係止体２６と、ケーブル係止体２６を変速位置に応じた位置に保持する位置保持機構２８と、変速位置を表示する変速位置表示部３０と、カバー部材３２とを備えている。

装着部２０は、図２に示すように、ハンドルバーに固定可能なクランプ部３４ａを有する、たとえば金属製のブラケット３４と、ブラケット３４の上面を覆う、たとえば、合成樹脂製の蓋部材３６とを有している。ブラケット３４には、巻取レバー２２や解除レバー２４が揺動自在に装着されるとともに、ケーブル係止体２６や位置保持機構２８が回動自在に装着される。また、ブラケット３４には、ブレーキレバー４０も揺動自在に装着されている。

蓋部材３６は、図２〜図４に示すように、ブラケット３４に装着されたケーブル係止体２６や位置保持機構２８等を覆うように中央部分が３次元的に脹らんだ形状に形成されている。蓋部材３６の取付状態で後方に位置する面には、変速位置表示部３０を外部から視認可能な開口３８が設けられている。この開口３８がカバー部材３２により覆われている。開口３８は、三次元的に湾曲した上下２つの縁部３８ａ，３８ｂを有し、２つの縁部３８ａ，３８ｂの両端を滑らかにつなげた形状に形成されている。開口３８の上下の縁部３８ａ，３８ｂは、カバー部材３２を外側から装着可能になるために略平行な面を有している。上側の縁部３８ａの奥側において蓋部材３６の内側面には、カバー部材３２が固定される、複数本（たとえば４本）の固定ピン３６ａが間隔を隔てて並べて設けられている。固定ピン３６ａは、内側面に他の部分より凹んで形成された固定面３６ｂに立設されている。固定面３６ｂは、カバー部材３２の後述する固定部４４の形状に合わせて略矩形に形成されている。

巻取レバー２２及び解除レバー２４は、ブラケット３４に揺動自在に装着されている。巻取レバー２２には、ケーブル係止体２６をケーブル巻取方向に送る公知の送り爪が連結され、解除レバー２４には、ケーブル係止体２６をケーブル解除方向に戻す公知の位置決め爪や一気回転防止爪が連結されている。

ケーブル係止体２６は、変速ケーブル４６のインナーケーブル４６ａの先端を係止して巻取可能なものであり、位置保持機構２８に連動して回動する。

位置保持機構２８は、巻取レバー２２及び解除レバー２４の操作に応じて回動する位置決め体（図１参照）２８ａを有しており、ケーブル係止体２６は、位置決め体２８ａと一体回転する。

変速位置表示部３０は、ケーブル係止体２６の上部に配置されケーブル係止体２６と一体回転可能に連結されている。変速位置表示部３０の上面には円錐台形状の表示面３０ａが形成されており、表示面３０ａには、変速位置を示す、たとえば１から７の数値が描かれている。

カバー部材３２は、蓋部材３６に開口３８に外側から装着可能なものである。カバー部材３２は、変速位置表示部３０に面して配置され、表示された変速位置を視認可能に開口３８を覆っている。カバー部材３２は、たとえば、アクリル樹脂などの透明な合成樹脂製の部材であり、三次元的に湾曲して形成されている。カバー部材３２は、開口３８の縁部３８ａ，３８ｂに接触する外周面を有するカバー部４２と、カバー部４２の奥側に延び蓋部材３６の固定面３６ｂに接触する固定部４４とを有している。

カバー部材３２のカバー部４２には、変速位置表示部３０の変速位置に応じた数値を表示するためのたとえば楕円形の表示窓４２ａが形成されている。表示窓４２ａは、カバー部４２の裏面の表示窓４２ａ以外の部分に、たとえば黒色の遮光層４２ｂを、塗料やシールにより設けることによって形成されている。

固定部４４には、固定ピン３６ａが貫通する複数（たとえば４つ）の固定孔４４ａが間隔を隔てて並べて形成されている。また、表示窓４２ａの下方において、遮光層４２ｂには、変速位置の数値を指示する、たとえば三角形状のインジケータ４２ｃが形成されている。

カバー部材３２の装着手順は以下の通りである。

まず、開口３８の外側からカバー部材３２を蓋部材３６に装着し、固定孔４４ａを固定ピン３６ａに通して位置決めする。位置決めされた状態で固定ピン３６ａの先端部を溶融することにより、カバー部材３２を蓋部材３６に固定する。

このように構成された変速操作装置１０では、カバー部材３２を蓋部材３６に固定する際に、カバー部材３２を開口３８の外側から装着可能な構成にしたので、装着部２０の蓋部材３６を動かすことなくカバー部材３２を蓋部材３６の開口に装着できる。このため、カバー部材３２を蓋部材３６に容易に装着できるようになる。

本発明の一実施形態による自転車用変速操作装置の斜視図。 その一部分解斜視図。 蓋部材及びカバー部材の断面部分図。 カバー部材の装着手順の示す断面部分図。

符号の説明

１０ 変速操作装置
１２ ハンドルバー（自転車の一部）
２０ 装着部
２２ 巻取レバー（操作部材の一例）
２４ 解除レバー（操作部材の一例）
２６ ケーブル係止体
２８ 位置保持機構
３０ 変速位置表示部
３２ カバー部材
３６ 蓋部材（装着部の一部）
３６ａ 固定ピン
３８ 開口
３８ａ，３８ｂ 縁部

Claims (3)

1. 自転車に取り付けられる自転車用変速操作装置であって、
   前記自転車に装着可能であり開口を有する装着部と、
   前記装着部に移動可能に装着された操作部材と、
   前記装着部に移動可能に装着され、変速ケーブルが係止されるケーブル係止体と、
   前記装着部に支持され、前記操作部材の操作に応じて前記ケーブル係止体を変速装置の複数の変速位置に対応した位置に保持する位置保持機構と、
   前記ケーブル係止体の移動に機械的に連動して前記変速位置を前記開口で表示する変速位置表示部と、
   前記開口の外側から前記開口に装着可能であり前記表示された変速位置を視認可能に前記開口を覆うカバー部材と、
   を備えた自転車用変速操作装置。
2. 前記開口は、三次元的に湾曲して形成され、
   前記カバー部材は、前記開口の内側に立設された複数のピンにより位置決めされ、前記ピンを溶融することにより固定されている、請求項１に記載の自転車用変速操作装置。
3. 前記開口を向かい合う２つの縁部を有し、
   前記ピンは、前記開口の一方の縁部の内側に並べて配置されている、請求項２に記載の自転車用変速操作装置。

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