JP2007130710A - 検査機器用自走台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】台車部に対し比較的に簡単な構成で各車輪を揺動可能とし、比較的に小さな曲率の曲面構造体表面であっても、その曲率に倣うように車輪を揺動させ得る検査機器用自走台車を提供する。
【解決手段】この検査機器用自走台車1は、超音波厚みセンサ2(検査機器)が搭載される台車部4の左右両側に、一対の車体部6L、6Rがそれぞれ配置されている。各車体部6L、6Rには、それぞれ走行手段9が装備されている。この走行手段9は、モータ15と、そのモータ15で駆動されるとともに鋼管の表面に磁着し且つその表面に沿って転動可能な車輪10と、を有して構成されている。そして、台車部4に対し各車体部6L、6Rは、台車部4の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりにそれぞれ回動可能に繋ぐ左右の連結手段21によって連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼製の配管等の強磁性を有する曲面構造体の状態を検査する検査機器を搭載して、その曲面構造体の表面に沿って走行する検査機器用自走台車に関する。
この種の検査機器用自走台車(以下、単に「自走台車」ともいう)としては、例えば特許文献1ないし2に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の技術では、曲面構造体(浮屋根式タンクの側板)に走行用の案内部材(走行ガイド)を移動可能に設置しており、その案内部材に沿って曲面構造体表面を移動する自走台車(測定台車)が開示されている。
また、特許文献2に記載の技術では、自走台車(マグネット走行車)は、モータで駆動されるとともに台車に独立懸架された複数の車輪を有している。そして、各車輪は、曲面構造体表面に磁着しつつその表面に沿って回転可能に構成されている。また、モータは、リモートコントローラで遠隔操作可能になっている。これにより、操作者は、この自走台車を曲面構造体表面で所望の方向に遠隔操作で移動させながら曲面構造体の状態を検査することができる。
特許第2709448号公報 特許第2799667号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、自走台車は、案内部材に沿って曲面構造体表面を移動する構成なので、曲面構造体上の任意の位置で旋回したり、任意の方向に向きを変えることはできない。また、適用対象となる曲面構造体が、石油タンクのような大型構造物の平面や大きな曲率の面を想定した構造であり、自走台車の走行用の車輪が揺動可能に構成されていないので、曲面構造体の表面に倣うように車輪が移動できない。そのため、例えば半径250mmのような小さな曲率の曲面構造体表面に倣うように移動させることは困難である。
また、特許文献2に記載の技術では、所望の方向に遠隔操作で移動可能であり、各車輪が台車に対してそれぞれ懸架装置やユニバーサルジョイントを装着して独立懸架されているものの、一般的な自動車同様の独立懸架方式なので、小さな曲率の曲面構造体表面に倣うように車輪を揺動させる上では、未だ検討の余地があり、また、その構造が複雑であり、高価なものになる。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、台車部に対し比較的に簡単な構成で各車輪を揺動可能とし、比較的に小さな曲率の曲面構造体表面であっても、その曲率に倣うように車輪を揺動させ得る検査機器用自走台車を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、強磁性を有する曲面構造体の状態を検査するための検査機器が搭載されて、前記曲面構造体の表面に沿って走行する自走台車において、前記検査機器が搭載される台車部と、その台車部の左右両側にそれぞれ配置される一対の車体部と、各車体部にそれぞれ装備されてモータおよびそのモータで駆動されるとともに前記曲面構造体表面に磁着し且つその表面に沿って転動可能な車輪を有する走行手段と、台車部に対し各車体部を、台車部の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりにそれぞれ回動可能に繋ぐ左右の連結手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、自走台車を、台車部およびその左右両側の一対の車体部を備えた構成とし、各車体部それぞれにモータを装備しており、さらに、各車体部を台車部に対し、左右の連結手段によってそれぞれ回動可能に繋いでいるので、左右の連結手段として、例えばユニバーサルジョイント等の駆動力を伝達する手段を用いることなく、例えば複数のリンクで台車部と各車体部とを繋ぐことを可能としている。そして、左右の連結手段は、台車部に対し、台車部の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりにそれぞれ回動可能に各車体部を繋いでいるので、各車輪を台車部に対し相対的に揺動させることができる。したがって、比較的に小さな曲率の曲面構造体表面であってもその曲率に倣うように車輪を揺動させ、その曲面構造体の表面に沿って自走台車を移動させることができる。
なお、前記搭載される検査機器としては、例えば超音波厚みセンサを好適に搭載することができる。
ここで、前記左右の連結手段は、前後方向に延びるとともにその中央部が左右方向を向く軸まわりに車体部に回動可能に連結される揺動桿と、一端が前後方向を向く軸まわりで台車部に回動可能に連結されるとともに他端が前記揺動桿に連結される揺動リンクと、を備えてそれぞれ構成されていれば好ましい。このような構成であれば、比較的に簡単な構成で各車輪を揺動可能なように台車部と各車体部とを繋ぐ上で好適である。
また、前記左右の連結手段を介して、各車体部を台車部に対して対称に揺動させる同調手段を備えていればより好ましい。このような構成であれば、曲面構造体表面に対し台車部の対向する向きを安定させることができる。したがって、台車部に搭載される検査機器の測定姿勢を安定させる上で好適である。
ここで、前記同調手段は、台車部の左右方向中央に台車部の上下方向に向けて延設される案内軸と、その案内軸に沿ってスライド移動可能なスライドコマと、一端が前記スライドコマにそれぞれ回動可能に連結されるとともに他端が前記左右の連結手段の揺動リンクにそれぞれ回動可能に連結される一対の連結リンクと、各車体部を台車部側に向けて付勢する付勢ばねと、を備えて構成されていれば好ましい。このような構成であれば、比較的に簡単な構成で上記の同調手段を構成することができる。
また、前記台車部は、前記曲面構造体の表面に対向配置された複数のキャスタを有し、当該複数のキャスタは、前記対向する方向での前記曲面構造体と前記搭載される検査機器との間の隙間を調整するための対向隙間調整手段を有していればより好ましい。このような構成であれば、例えば検査機器あるいは台車部を、曲面構造体の表面に接触させることのないように相対位置を設定可能である。また、例えば検査機器に必要な対象との間の隙間を、所要の隙間とする相対位置に設定することもできる。
ここで、前記対向隙間調整手段は、前記キャスタが雄ねじ部を有する構成とし、前記台車部には、そのキャスタの雄ねじ部を螺合可能な雌ねじを有する構成とすることで構成されていれば好ましい。このような構成であれば、比較的に簡単な構成で上記の対向隙間調整手段を構成することができる。
また、前記各車体部毎の車輪の回転状態を検出する複数の回転状態検出手段と、各回転状態検出手段からの回転状態の情報に基づいて、前記各車体部の走行方向でのずれを警告する表示をする警告表示手段と、前記各車体部の車輪相互の回転量の差異を調節するための回転量差異調節手段と、を備えていれば好ましい。このような構成であれば、例えば比較的に小さな曲率の曲面構造体表面を移動させた際に、各車体部の車輪相互の回転量に差異が生じた場合でも、操作者は、警告表示手段で車輪相互の回転量の差異を確認しつつ、操作者は、その差異を回転量差異調節手段で小さくするように調節することができるので、より安定した走行をさせることができる。
なおまた、前記各車体部毎の車輪の回転状態を検出する複数の回転状態検出手段と、各回転状態検出手段からの回転状態の情報に基づいて、前記各車体部の車輪相互の回転量の差異を小さくするように補正する回転量差異補正手段と、を備えた構成とすることは好ましい。このような構成であれば、例えば比較的に小さな曲率の曲面構造体表面を移動させた際に、各車体部の車輪相互の回転量の差異が生じた場合でも、その差異を回転量差異補正手段が小さくすることができるので、より安定した走行をさせることができる。
上述のように、本発明によれば、台車部に対し比較的に簡単な構成で各車輪を揺動可能とし、比較的に小さな曲率の曲面構造体表面であっても、その曲率に倣うように車輪を揺動させ得る検査機器用自走台車を提供することができる。
以下、本発明に係る検査機器用自走台車の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。ここで、この検査機器用自走台車(以下、単に「自走台車」ともいう)は、強磁性を有する曲面構造体である鋼管の外壁面に、車輪が磁気による吸着力によって吸着しつつ転動することで、その外壁面に沿って走行するものである。
図1〜図3は、本発明に係る自走台車の一実施形態を説明する図であり、図1は、その自走台車全体を斜め上方から見た図を示しており、図2は、図1に示す斜視図での一部を透視した図で示している。また、図3は、その自走台車の概略構成を説明する図であり、同図(a)は、自走台車全体の概略構成をブロック図で示している。また、同図(b)は、コントローラの操作面部分を示している。
図1および図2に示すように、この自走台車1は、左右方向のほぼ中央に台車部4を備えている。この台車部4は、その底部側に、平面視が矩形状の板金製の支持枠5を有している。この支持枠5には、枠の内側に不図示の係止部を有しており、この係止部に、検査機器としての超音波厚みセンサ2(以下、単に「センサ」ともいう)が上方から載置されるようになっている。このセンサ2は箱形をなし、その内部に、鋼管の外壁面の厚みを検出するためのトランスデューサが収容されており、鋼管の内部腐食等にともなう壁面厚みの減少量を測定可能に構成されている。
そして、このセンサ2は、図2に示すように、その前後を二本のセンサ固定ワイヤ2bで掛け止められており、各センサ固定ワイヤ2bの両端が、それぞれ引っ張りばねであるセンサ固定ばね2cによって被測定面側に向けて押しつけられるように支持枠5との間で斜め下方に連結されている。これにより、台車部4は、センサ2が載置されることで全体として略直方体状の箱形をなし、支持枠5内にセンサ2が前後左右を囲まれた状態でしっかりと支持されるので、センサ2は、自走台車1が天地が逆の状態になった場合でも落下が防止され、支持枠5と共に一体で移動可能になっている。なお、台車部4には、前後方向の後ろ側に、不図示のコネクタを有しており、このコネクタに、図1に示すように、メインケーブル59が接続されるようになっている。そして、センサ2は、このメインケーブル59を介して、図3(a)に示すように、制御部50に接続される。これにより、センサ2で測定された情報はメインケーブル59を介して制御部50に送られるように構成されている。
ここで、台車部4には、その支持枠5に、被測定面S側に向けて複数のキャスタが設けられている。以下、このキャスタ部分の構成について図4を参照して説明する。なお、図4は、台車部を説明する図であり、同図では台車部のみを図示しており、同図(a)は、その平面図、(b)は、その正面図、また、(c)は、その右側面図である。
台車部4には、図4(a)に示すように、支持枠5に対し、その左右方向の両側それぞれに二箇所ずつ、計4個のキャスタ取り付け台42が取り付けられている。そして、各キャスタ取り付け台42に対してキャスタ40がそれぞれ取り付けられている。
詳しくは、キャスタ取り付け台42は、図4(b)に示すように、正面視が略L字型の板金部材であり、略L字型の一方の側(同図での左側)がねじ締結によって支持枠5に装着されている。また、略L字型の他方の側は、同図(a)に示すように、平面視が略台形形状をなして左右に張り出して形成されており、その面の略中央部に板厚方向に貫通する不図示のタップ穴(雌ねじ)が加工されている。すなわち、このタップ穴は、その貫通する軸線の向きが、曲面構造体の表面に対向する側に向けて形成されている。
一方、キャスタ40は、図4(b)に示すように、略円筒状のキャスタ本体部40aを備えている(以下、キャスタ本体部を単に「本体部」という)。この本体部40aは、曲面構造体側(同図での下方)に向けて開口しており、その内部に空隙を有している。そして、この本体部40a内に、ボール40cが回動自在に内装されている。このボール40cは、空隙内にさらに内装されているばねによって奥側(曲面構造体とは反対の側)から押圧されており、これにより、開口する曲面構造体側からボールの一部が突出することで、任意の方向に転動可能な脚輪として機能するようになっている。さらに、本体部40aの他端側には、本体部40aと一体をなして同軸に延出する雄ねじ部40bが形成されている。
そして、図4(b)ないし(c)に示すように、この雄ねじ部40bが、上記キャスタ取り付け台42のタップ穴に曲面構造体側から螺合することで、支持枠5に、4つのキャスタ40が被測定面S側に向けて装着される。そして、その雄ねじ部40bの締結位置は、曲面構造体とセンサ2との間の隙間をその軸方向で調整することで、センサ2の測定方向で必要なギャップである所要の隙間Tを設定している。そして、その設定した軸方向での位置を、キャスタ固定ナット46によって確実に固定している。ここで、上記対向隙間調整手段には、キャスタ40が有する雄ねじ部40bと、キャスタ取り付け台42に形成されて、雄ねじ部40bに螺合可能に曲面構造体の表面に対向するタップ穴とが対応している。
さらに、この自走台車1は、図1ないし図2に示すように、台車部4の左右両側に、一対の車体部6L、6Rをそれぞれ有している。これら一対の車体部6L、6Rは、台車部4同様の略直方体状をなしており、その長辺を、台車部4の長辺に沿ってほぼ平行にして配置されている。
以下、各車体部6L、6Rを構成するフレーム構造について図5を適宜参照しつつ説明する。なお、図5は図1に示す自走台車を説明する図であり、同図(a)は、その正面図、(b)はその平面図、(c)は背面から見た図、また、(d)は左側面から見た図である。ここで、左右の車体部6L、6Rは、台車部4に対して左右方向で対称に形成されているので、以下のフレーム構造についての説明では、左の車体部6Lのフレーム構造について説明し、右の車体部6Rについてはその説明を適宜省略する。
図5(a)に示すように、車体部6Lは、その高さ方向での中央よりもやや下側に、ベースフレーム81を有している。このベースフレーム81は、略L字形の板金部材であり、その台車部4側の一辺が折り返し部81bになっている。折り返し部81bは、適宜の長さで下方に向けて直角に折り返されて形成されている。このベースフレーム81は、図5(b)に示すように、折り返し部81bとは反対の側は、その平面視が矩形状であり、その矩形状の面を、同図(a)に示すように、ほぼ水平にして配置されている。そして、折り返し部81bには、上下方向に延びる内フレーム82がねじ締結によって台車部4側から固定されている。
この内フレーム82は、図5(d)に示すように、装着された状態での側面視が矩形状の板金部材であり、略直方体状をなす車体部6Lの台車部4側のカバーを兼ねている。この内フレーム82は、上下方向での下部側が、ベースフレーム81に装着されている部分よりも下方に向けて張り出した張り出し部82cになっている。一方、上下方向での上部側が、台車部4とは反対側に向けて適宜の長さで直角に折り返された折り返し部82bになっている。そして、この折り返し部82bに、コネクタ(車体間コネクタ52ないし操舵用コネクタ56)が装着されている。また、この折り返し部82bに、車体部カバー7Lが取り付けられている。
また、上記ベースフレーム81には、内フレーム82が装着されている側とは反対側に、且つ、内フレーム82の張り出し部82cと対向する位置に外フレーム83が設けられている。この外フレーム83は、図5(c)に示すように、前後方向に延びる略L字形の板金部材であり、その略L字形をなす同図での上側が、折り返し部83bになっており、この折り返し部83bがベースフレーム81の下面側に対して装着されている。また、その略L字形の反対の側が、前記張り出し部82cと対向して平行に設けられる張り出し部83cとして形成されている。
さらに、ベースフレーム81の上面の略中央部には、板金部材からなる揺動桿フレーム84が装着されている。この揺動桿フレーム84は、下部に折り返し部84dを有しており、この折り返し部84dの両端部が、ねじによって固定されることで、これと反対の側がベースフレーム81の上面に立設している。この揺動桿フレーム84は、同図(d)に示すように、その立設している部分の側面から見た形状が、略台形形状をなしている。そして、その台形形状をなす面84bが、内フレーム82の上下方向にのびる面とほぼ平行となる位置で固定されている。そして、この内フレーム82と揺動桿フレーム84とには、相対向する位置に、後述する玉軸受26の外輪が内嵌可能な貫通穴が同軸にそれぞれ形成されている。さらに、ベースフレーム81には、その前後方向での前端部および後端部に、上記略直方体状の外装を構成可能に形成された前カバー86および後カバー87がそれぞれ装着されている。そして、上述の内フレーム82、前カバー86および後カバー87によっては覆われていない上面と外側面とを覆うように、略L字状の車体部カバー7Lが装着されることで、上記略直方体状の車体部6Lが構成されている。
なお、図1に示すように、左右一対の車体部6L、6Rは、それぞれの車体部カバー7L、7Rの外側面の略中央部に、円形の持ち手用の穴7bが貫通形成されている(なお、同図では、背面となる車体部6R側の持ち手用の穴7bは不図示)。また、一対の車体部6L、6Rそれぞれには、台車部4側となる内側面の中央の上部側に、貫通穴を上端部側に有する板部材であるワイヤーフック48がその下端部を止めねじで取り付けられている。このワイヤーフック48は、自走台車1の使用時に、万一の場合に生じ得る落下防止のために、鋼管より上方にある構造物と自走台車1とを、所要の強度および長さを有するロープで互いに固定する際に用いられる連結部になっている。
ここで、左右の各車体部6L、6Rは、図2および図3(a)に示すように、台車部4に対し、連結手段21によってそれぞれ連結されている。そして、左右の各連結手段21は、揺動桿22および揺動リンク24をそれぞれ備えて構成されており、台車部4に対し各車体部6L、6Rを、台車部4の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりにそれぞれ回動可能に繋いでいる。
詳しくは、揺動桿22は、図2に斜視図にて示すように、前後方向に延びる板状の部材であり、各車体部6L、6Rの台車部4側に配置されている。この揺動桿22は、図5(d)に示すように、台車部4の前後方向での中央部となる位置に、その板厚方向に貫通する貫通穴22bが形成されている。この貫通穴22bには、図5(b)に示すように、揺動桿支軸85が挿通されている。そして、この揺動桿支軸85は、同図(b)に示すように、その両端が、上記の内フレーム82と揺動桿フレーム84とによって、左右方向を向く軸まわりに回動可能なように、それぞれ玉軸受26を介して支持されている。これにより、揺動桿22は、進行方向とは直角の面内で、この揺動桿支軸85の軸まわりに揺動可能になっている。
一方、上記揺動リンク24は、図2に斜視図にて示すように、左右方向で斜めに配置される略平行四辺形状の板金部材であり、各車体部6L、6Rと台車部4との間の位置に配置されている。
詳しくは、揺動リンク24は、図5(a)に示すように、前後方向での前側の左右二箇所、および図5(c)に示すように、前後方向での後側の左右二箇所それぞれの計4箇所に配置されている。そして、各揺動リンク24は、その台車部4側の下端部が、支持枠5に、前後方向を向く軸を有する支持ピン24bによって、その軸まわりに回動可能にそれぞれ連結されている。また、各揺動リンク24は、その台車部4に連結されている側とは反対側の端部が、揺動桿22の前後方向での両端部に、その上下の位置を二本の止めねじ24cによってそれぞれ締結されている。
これにより、左右の連結手段21は、台車部4に対し各車体部6L、6Rを、台車部4の支持枠5に対し、前後方向を向く支持ピン24bの軸まわりに回動可能に繋ぐとともに、左右方向を向く揺動桿支軸85の軸まわりに回動可能にそれぞれ繋いでいる。これにより、この自走台車1は、その車輪10の踏み面を、例えば円筒面を有する鋼管等の曲面構造体表面を被測定面Sとして、その被測定面Sに車輪10を密着させた状態で曲面構造体の、例えば円筒軸方向に走行させることを可能としている。
さらに、この自走台車1は、図2および図3(a)に示すように、左右の連結手段21を介して、各車体部6L、6Rを台車部4に対して対称に揺動させる同調手段30をさらに有している。
詳しくは、台車部4には、図5(a)および(b)に示すように、支持枠5側面の前部且つ左右方向の中央の位置に、ブロック状の案内用ベース31が付設されている。この案内用ベース31は、その左右両側が止めねじで支持枠5に締結されており、その中央部に、上下方向(ほぼ垂直方向)を向く貫通穴31bが形成されている。そして、この案内用ベース31の貫通穴31bに案内軸32が内嵌されており、この案内軸32の下端が、前後方向手前側から止めねじ31cで案内用ベース31に固定されている。これにより、案内軸32は、上下方向に向けて延設した状態に固定される。
さらに、この案内軸32には、その軸方向に沿って摺動可能なスライドコマ34が外嵌している。このスライドコマ34は、その左右両側にタップ穴を有している。そして、このスライドコマ34の左右のタップ穴に、前後方向を向く軸を有する支持ピン36bが固定されており、この支持ピン36bの軸まわりに回動可能に、細幅の板金部材である連結リンク36の一端が連結されている。さらに、この連結リンク36の他端が、上記揺動リンク24の台車部4側の上端部に、前後方向を向く軸を有する支持ピン36cによって、支持ピン36cの軸まわりに回動可能に連結されている。これにより、左右の各車体部6L、6Rは、台車部4に対する傾きの度合いが案内軸32に対して左右対称に移動するようになっている。
また、台車部4の後ろ側には、図5(c)に示すように、揺動リンク24の斜めの辺の略中央部と支持枠5の左右方向での両側とをそれぞれ繋ぐように、引っ張りばねである付勢ばね38を二箇所に設けている。この付勢ばね36によって、左右の各車体部6L、6Rを台車部4側に引き上げる方向に所要の張力を与えているので、走行面の状況の変化によって、右の車体部6R、支持枠5、左の車体部6Lが、それぞれ傾いた状態から一直線に並んだ状態に戻ろうとする場合に、その復元運動を円滑にすることができるようになっている。
さらに、支持枠5には、図5(a)および(b)に示すように、左右の車体部6L、6Rがほぼ台車部4に対して一直線に並んだ状態となる位置において、各揺動リンク24の台車部4側の端面とそれぞれ当接する位置に、ストッパ29を計4箇所設けている。このストッパ29によって揺動リンク36の台車部4側への移動量が、一直線に並んだ状態よりも台車部4側に移動しないように制限されている。すなわち、全体が一直線に並んだ状態から過度に台車部4側に向けて傾いた姿勢にならないように規制可能になっている。
ここで、一対の車体部6L、6Rには、図2および図3に示すように、それぞれに走行手段9が装備されている。
詳しくは、図2に示すように、この走行手段9は、モータ15および車輪10を有して構成されている。車輪10は、各車体部6L、6Rそれぞれに2個ずつ設けられており、左右で計4個が備えられている。そして、各車輪10は、ベースフレーム81の下面側、且つ相対向する張り出し部82cと張り出し部83cとによって画成された領域に配置されている。また、各車輪10は、図5(b)に示すように、その転動する向きを、自走台車1の前後方向に向けて各車体部6L、6Rそれぞれで直線上に並んでいる。さらに、モータ15は、各車体部6L、6Rに、各車輪10毎にそれぞれ搭載されており、各車輪10は、それぞれに対応するモータ15によって、ウォーム減速機構を介して個別に駆動されるようになっている。
図6は図2での符号A方向から見た走行手段9の手前側の車輪部分を拡大して示している。なお、各車体部6L、6Rの走行手段9は、ともに同一の構成を有し、これを左右対称に備えており、さらに、各車体部6L、6Rの走行手段9それぞれの2個の車輪10は、モータ15およびウォーム減速機構を含めて同一の構成なので、以下の説明では、車体部6R側の走行手段9の手前側の車輪部分について説明し、他の車輪部分についてはその説明を省略する。
同図に示すように、相対向する張り出し部82cと張り出し部83cとには、左右方向で対向する同軸線上の位置に、貫通穴82dおよび83dがそれぞれ形成されている。各貫通穴82d、83dには、例えば多孔質含油軸受等の、長期に渡って無給脂で使用可能な軸受18(以下、「無給脂軸受」という)が内嵌されている。この無給脂軸受18は、一端側に鍔部を有しており、その鍔部を上記画成された領域の側に向けてそれぞれに内嵌されている。さらに、この無給脂軸受18の貫通穴に車軸13が挿通されており、この車軸13が、無給脂軸受18を介して左右の張り出し部82c、83cに対して回動自在に支持されている。そして、この車軸13には、その上記画成された領域に位置する部分に、スリーブ14が車軸13と同心に外嵌している。このスリーブ14は、その軸方向の略中央部に大径部14dを有しており、その両側が大径部14dより小さい径の小径部14s、14pとしてそれぞれ形成されている。
スリーブ14の大径部14dには、その周方向に適宜の間隔をあけてタップ14bが径方向に二箇所、貫通形成されており、各タップ14bに止めねじ14cがそれぞれ装着されることで車軸13に固定されている。
小径部14pは台車部4側に形成されており、この小径部14pには、上記車輪10が外嵌している。この車輪10は、強力な磁力を有する円環状のネオジ磁石11と、そのネオジ磁石11を両側から挟む二枚の円環状の車輪板12と、を備えて構成されている。これら円環状の車輪板12は、強磁性を有する金属材料から形成されている。そして、ネオジ磁石11および車輪板12は、それらの中心に同径の貫通穴を、車軸13と同心に有しており、この貫通穴に略円筒状のスリーブ14が挿通されるように形成されている。そして、各車輪板12には、その周方向に適宜の間隔をあけてタップ12bが径方向に二箇所形成されており、各タップ12bに止めねじ12cが装着されて、ねじ締結されることで、スリーブ14の台車部4側の小径部14pに固定されている。これにより、各車輪10は鋼管等の外壁表面を被測定面Sとしてこれに磁着しつつその表面に沿って転動可能になっている。なお、ネオジ磁石11の外径よりも二枚の車輪板12の外径は一回り大きい。
一方、小径部14sは台車部4とは反対側の小径部であり、この小径部14sには、ウォームホイル17が車軸13と同心に外嵌している。このウォームホイル17についても、その周方向に適宜の間隔をあけてタップ17bが径方向に二箇所形成されており、各タップ17bに止めねじ17cが装着されてねじ締結されることで、車軸13に固定されている。そして、このウォームホイル17には、これに直角をなす軸方向を向いて連結するウォーム16が噛合ってウォーム減速機構を構成している(図1(b)参照)。ここで、上記モータ15は、このウォーム16の上部に位置するように、ベースフレーム81の上面の側に配置されている。そして、ウォーム16は、その一端側が、これに対応するモータ15の出力軸に、ベースフレーム81の下面の側で同軸に連結されている(連結部分の図示略)。
ここで、各モータ15は、減速機構を内蔵する直流モータであり、各モータ15は、上記制御部50内の、それぞれに対応するモータドライバ(不図示)に個別に駆動可能に接続されている。各モータドライバには、Hブリッジ回路がそれぞれ内蔵されており、そのHブリッジ回路を構成する4つのトランジスタを適宜ON・OFF制御することによって、所望の回転、停止を各モータ15にさせられるようになっている。なお、回転方向を切換える際は、僅かな時間だけトランジスタを全てOFFにするように制御している。
さらに、各モータ15の出力軸とウォーム16の一端側とを繋ぐ部分には、薄肉の円盤である回転板19が同軸にそれぞれ装着されている。この回転板19の周方向には適宜の間隔でスリットが形成されており、このスリットを検出可能な位置に、フォトインタラプタ20が、その検出部を対向させて設けられている。このフォトインタラプタ20は、回転板19が回転することによるスリットの有無を検出して、これをパルス信号として制御部50に出力可能に接続されており、これにより、各車体部6L、6R毎の車輪10の回転状態を検出可能になっている。なお、上記回転状態検出手段には、この回転板19およびフォトインタラプタ20が対応する。
そして、図1に示すように、各車体部6L、6Rの上面には、車体間コネクタ52がそれぞれに付設されている。これら車体間コネクタ52同士は、車体間ケーブル54で相互に必要な信号の送受信および電力の供給を可能に電気的に接続される。さらに、左側の車体部6Lには、操舵用ケーブル58が接続される操舵用コネクタ56が付設されており、各走行手段9は、この操舵用コネクタ56に接続される操舵用ケーブル58を介して制御部50に電気的に接続されるようになっている。さらに、制御部50は、制御部50およびコントローラ60間を繋ぐコントローラケーブル57を介してコントローラ60に接続されるようになっている。
このコントローラ60は、図3(b)に示すように、コントローラケーブル57を介して制御部50と相互に必要な信号を授受可能に接続されており、コントローラ60の操作盤面上に、リセットスイッチ64、速度バランス調整用のボリューム70、右側トグルスイッチ66R、左側トグルスイッチ66L、左表示灯62L、および右表示灯62Rを備えている。
リセットスイッチ64は、上記フォトインタラプタ20から制御部50に出力されて制御部50内のカウンタで計数されているパルス数をリセットするための信号を制御部50に出力可能に配線されている。
速度バランス調整用のボリューム70にはポテンショメータを用いており、左右の車体部6L、6Rそれぞれのモータドライバへの電源は、このボリューム70を介することで、各モータドライバに通電されるべき電流を振り分け可能に配線されており、電流を振り分ける度合いを操作者の操作によって調整可能になっている。
右側トグルスイッチ66R、および左側トグルスイッチ66Lは、前進・後退・中立の3つの位置にそれぞれ切換え可能なものであり、右側トグルスイッチ66Rが右車体部6Rの走行手段9に対応し、左側トグルスイッチ66Lが左車体部6Lの走行手段9に対応してそれぞれ配線されている。各トグルスイッチ66R、66Lは、その前進・後退・中立の位置にそれぞれ対応する信号を制御部50に出力可能になっている。そして、左表示灯62L、および右表示灯62Rは、制御部50からの信号に応じて、消灯、点滅ないし点灯するようになっている。
制御部50には、以下不図示の、各部に必要な電源を供給するための電源部、上述のモータドライバおよびマイクロコンピュータが搭載されている。なお、制御部50は、電源部から延びる電源コードを有し、その電源コードをAC100Vの3Pコンセントに差し込むことで各部に必要な電源を供給可能に配線されている。また、制御部50には、電源の供給確認用の表示灯が設けられており、電源が供給されるとその表示灯が点灯するようになっている。
制御部50のマイクロコンピュータは、以下、いずれも図示しない、所定の制御プログラムに基づいて、演算およびこの自走台車1のシステム全体を制御するCPUと、所定領域にあらかじめCPUの制御プログラム等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、自走台車1のコントローラ60およびフォトインタラプタ20等を含めた外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(インターフェイス)と、を備えて構成されている。これらは、データを転送するためのバス等の信号線で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
そして、制御部50は、コントローラ60の右側トグルスイッチ66R、および左側トグルスイッチ66Lの位置に応じて、予めプログラムされている操舵制御処理によって、対応する走行手段9を所定の回転または停止をさせるように制御する信号を、対応するモータドライバに出力するようになっている。
また、制御部50は、操舵制御処理によって、コントローラ60の左右の両表示灯の点灯を制御する。さらに、制御部50のマイクロコンピュータは、上記センサ2で測定された鋼管の内部腐食等にともなう壁面厚みの減少量の情報を読み込んで、読み込んだ減少量の情報をデータメモリに書き込みおよび読み出し可能になっている。なお、制御部50内のマイクロコンピュータは、予めプログラムされている操舵制御処理の実行命令を解読し、これを実行可能に構成されており、実行される命令はプログラムメモリに格納されており、また、演算途中で必要な変数はデータメモリにて読み書き可能になっている。
以下、図7を参照しつつ制御部50での操舵制御処理について説明する。なお、図7は操舵制御処理のフローチャートである。
電源が投入されると、制御部50での操舵制御処理が実行されて、図7に示すように、ステップS3に移行するようになっている。
ステップS3では、上記の右側トグルスイッチ66R、および左側トグルスイッチ66Lの位置が、両方とも中立位置か否かを判定し、両方とも中立位置であれば(YES)、ステップS4に移行し、そうでなければ(NO)ステップS5に移行する。
ステップS4では、全ての走行手段9のモータドライバへの出力を停止して処理をステップS3に戻す。
ステップS5では、右側トグルスイッチ66R、および左側トグルスイッチ66Lの位置のうち、いずれか一方が中立位置か否かを判定し、いずれか一方が中立位置であれば(YES)、ステップS6に移行し、そうでなければ(NO)ステップS7に移行する。ステップS6では、所定の旋回操舵処理が実行されて処理をステップS3に戻す。
ここで、所定の旋回操舵処理は、右側のトグルスイッチ66Rのみを前進もしくは後退に入れれば自走台車1は左側に曲がり、左側のトグルスイッチ66Lのみを前進もしくは後退に入れれば自走台車1は右側に曲がるようになっている。また、左側のトグルスイッチ66Lを前進にするとともに右側のトグルスイッチ66Rを後退に入れることで、自走台車1を、定点での右旋回をさせられるようになっており、この逆に、右側のトグルスイッチ66Rを前進にするとともに左側のトグルスイッチ66Lを後退に入れることで、自走台車1を定点での左旋回をさせられるように構成されている。
ステップS7では、右側トグルスイッチ66R、および左側トグルスイッチ66Lの位置が、両方とも後退位置か否かを判定し、両方とも後退位置であれば(YES)、ステップS8に移行し、そうでなければ(NO)ステップS9に移行する。ステップS8では、対応する走行手段9のモータドライバに後進方向に回転させるための信号を出力してステップS10に移行する。ステップS9では、対応する走行手段9のモータドライバに前進方向に回転させるための信号を出力してステップS10に移行する。
ステップS10では、各走行手段9それぞれに設けられているフォトインタラプタ20から出力されるパルスを、内部のカウンタでそれぞれ個別に計数する処理がなされてステップS11に移行する。ステップS11では、その計数されたパルスの値に基づいて、右車体部6Rと左車体部6Lとでの相互の車輪10の回転量に対応するパルスの差異を演算して、ステップS12に移行する。
ステップS12では、ステップS11で演算された実差異が、予め設定された第一のパルス差異値に対して小さいか否かを判定し、小さければ(YES)ステップS14に移行し、そうでなければ(NO)ステップS15に移行する。
ステップS14では、左右の両表示灯の点灯の信号を出力せずに(消灯)、処理をステップS3に戻す。
ステップS15では、ステップS11で演算された実差異が、正か否かを判定し、正であれば(YES)ステップS16に移行し、そうでなければ(NO)ステップS17に移行する。
ステップS16では、実差異の絶対値が予め設定されている第一のパルス差異値を超えており、さらに、その第一のパルス差異値より大きな、予め設定されている第二のパルス差異値より小さいときは、一方の表示灯を点滅させる。さらに、実差異の絶対値が第二のパルス差異値を超えたときは、一方の表示灯を点灯させるという一連の処理をしてステップS3に処理を戻す。ここで、例えば一方の側として左の車体部6Lを設定すれば、コントローラ60に向かって左の左表示灯62Lを対応させるようにしておく。
ステップS17では、実差異の絶対値が第一のパルス差異値を超えて第二のパルス差異値より小さいときは、他方の表示灯を点滅させる信号を出力する。さらに、実差異の絶対値が第二のパルス差異値を超えたときは、他方の表示灯を点灯させる信号を出力するという一連の処理をしてステップS3に処理を戻すようになっている。ここで、上記一方として左の車体部6Lを設定していれば、他方として右の車体部6Rを設定し、コントローラ60に向かって右の右表示灯62Rをこれに対応させるように設定しておく。
ここで、本実施形態での第一のパルス差異値および第二のパルス差異値は、それぞれ左右の車体部6L、6Rの走行量差が3mm、および走行量差が8mmとなるパルス数に設定している。すなわち、走行量差が3mm未満であれば表示灯を点灯させず、3mm以上7mm未満であれば表示灯を点滅させ、7mm以上であれば表示灯を点灯させるようになっている。
ここで、上記警告表示手段には、左右の表示灯62L、62R、および、この操舵制御処理でのステップS12からステップS17が対応する。また、上記回転量差異調節手段には、速度バランス調整用のボリューム70が対応する。
このように、この自走台車1は、台車部4にセンサ2を搭載した状態で、コントローラ60による遠隔操作によって、上記操舵制御処理に基づく前後進および停止操舵が可能に構成されており、これにより、この自走台車1は、鋼管等の外壁に沿って、その上面、下面、垂直面、曲面を問わず、被測定面Sとなる外壁表面に磁着しつつ所望の方向に走行しつつ、鋼管等の曲面構造体の内部腐食等にともなう壁面厚みの減少量を測定可能になっている。また、外壁表面上での定点で旋回させて進行方向を変えられるようになっている。
次に、この検査機器用自走台車1の使用方法、および作用・効果について説明する。
まず、事前の準備について説明する。
はじめに、自走台車1の各車輪10に、スケール等の異物が付着していないかを目視で確認し、もし、異物が付着している場合には、例えば粘着テープを用いて除去するか、あるいは、加圧空気を噴射して吹き飛ばすことで清掃する。
そして、制御部50およびコントローラ60間をコントローラケーブル57で繋ぎ、制御部50および左の車体部6L間を操舵用ケーブル58で繋ぐ。また、一対の車体部6L、6R間を車体間ケーブル54で繋ぎ、制御部50およびセンサ2間をメインケーブル59で繋ぐ。
そして、コントローラ60の前進・後退切換え用の左右のトグルスイッチ66L、66Rが中立位置になっていることを確認し、その後、制御部50の電源コードを、漏電遮断器を装備したAC100Vの3Pコンセントに差し込む。このとき、制御部50の表示灯が点灯していれば電源が供給されている。
左右のトグルスイッチ66L、66Rを操作して、全ての車輪10が回転するか否かを確認し、全ての車輪10が正常に回転することを確認したら、その状態でコントローラ60の速度バランス調整用のボリューム70を左右それぞれに回す操作をして、右車体部6Rと左車体部6Lとの車輪10の回転速度が、その操作に応じてそれぞれ変化することを確認する。すなわち、ボリューム70を右に回せば右車体部6Rの回転速度が遅くなり、左に回せば左車体部6Lの車輪10の回転速度が遅くなることを確認する。
次いで、コントローラ60上のリセットスイッチ64を押した後に、コントローラ60の左側トグルスイッチ66Lを前進、または後退側に倒して左車体部6Lの車輪10を回転させたときに、コントローラ60の左表示灯62Lが点滅または点灯していることを確認する。このとき、左車体6Lが先行していることを確認する。
また、同様にして、リセットスイッチ64を押した後に、コントローラ60の右側トグルスイッチ66Rを前進、または後退側に倒して右車体部6Rの車輪10を回転させたときに、コントローラ60の右表示灯62Rが点滅または点灯していることを確認する。このとき、右車体部6Rが先行していることを確認する。
さらに、リセットスイッチ64を押した後に、コントローラ60の左右の両トグルスイッチ66L、66Rを、共に前進、または共に後退側に倒して左右の車体部6L、6Rの車輪10を同じ回転方向に回転させたときに、コントローラ60の左右の両表示灯62L、62Rがいずれも消灯していることを確認する。
ここで、左右の車体部6L、6Rの車輪10に速度差があるときは、どちら側かの表示灯が点滅を始めた後、常時点灯した状態になる。このとき、当該点滅もしくは点灯した表示灯の側にボリューム70を回すと、やがてその表示灯は消灯し、これとは反対側の表示灯が点滅あるいは点灯しはじめるので、操作者が、両表示灯62L、62Rが共に消灯するように目視で確認しつつ、ボリューム70の回転位置を調整することで、左右の車体部6L、6Rの車輪10の回転速度が等しくなるように調整しておく。
次に、この自走台車1を被測定物となる鋼管100の外壁面に装着して使用する方法について説明する。
まず、センサ2を支持枠5の中に置き、その両端の上面に、センサ固定ワイヤ2bを掛けてセンサ固定ばね2cで支持枠5の中に確実にセットする。
そして、万一の場合に生じ得る落下防止のために、鋼管100より上方にある構造物と自走台車1とを、所要の強度および長さを有するロープをワイヤーフック48に取り付けて互いを連結して、自走台車1が落下して、人体、地上もしくは他の設備機器に激突して損傷を与えることがないように十分な配慮をする。
次いで、左右の車体部6L、6Rの車体部カバー7L、7Rの外側面に形成されている持ち手用の穴7bにそれぞれ両手の指を掛けて自走台車1全体を手で持ちながら、進行方向を確認して鋼管100の外壁面に車輪を吸着させる。このとき、全ての車輪10が確実に壁面に密着するようにして吸着させる。
次いで、センサ2と鋼管100の外壁面との間に測定用のギャップに相当する所要の厚みTのシムを挟んで、センサ2に取り付けられている4個のキャスタ40が、全て鋼管100の表面に接するように、これらの取り付けねじ部40bを工具で回して調整した後、キャスタ固定ナット46で固定する。
次いで、コントローラ60の左右のトグルスイッチ66L、66Rを操作して、必要に応じて前進または後退させて所望の位置での測定作業を行う。
ここで、左右のトグルスイッチ66L、66Rを共に中立位置にすれば自走台車1は停止する。また、右側のトグルスイッチ66Rのみを前進もしくは後退に入れれば自走台車1は左側に曲がり、左側のトグルスイッチ66Lのみを前進もしくは後退に入れれば自走台車1は右側に曲がる。自走台車1を定点で右転回(旋回)させる場合には、左側のトグルスイッチ66Lを前進にするとともに右側のトグルスイッチ66Rを後退に入れる。また、定点で左転回(旋回)させる場合には、右側のトグルスイッチ66Rを前進にするとともに左側のトグルスイッチ66Lを後退に入れることで操作(操舵)可能である。
自走台車1の走行中に進行方向を微調整させる場合には、コントローラ60のボリューム70を回すことで調整する。すなわち、ボリューム70を右側に回せば自走台車1は右に進路を変え、左に回せば左に進路を変えるように微調整させることができる。また、自走台車1を直進させる場合には、コントローラ60のリセットスイッチ64を押して左右の表示灯62L、62Rを一旦消灯させた後、いずれかの表示灯が点滅もしくは点灯した側にボリューム70を回して、その表示灯を消灯させる操作を行って両表示灯62L、62Rが共に点滅もしくは点灯しない位置にボリューム70の回転位置を設定すれば左右の車輪10を同速度で回転させて自走台車1をほぼ真っ直ぐに走らせることができる。
ここで、左右のいずれかの表示灯が点滅中は、リセット後の左右車体部6L、6Rの走行量差が、4〜7mm程度(3mm以上7mm未満)生じていることを示しており、常時点灯中は、走行量差が7mm以上生じていることを示している。また、両表示灯共に消灯中は、左右の車体部6L、6Rの走行量差が3mm未満であり、直線走行性が良好であることを示している。ただし、車輪10と走行面との間にスリップが生じる場合には、表示灯の表示状態と自走台車1の移動量との間に誤差が生じるので、操舵操作は、自走台車1の進行状態を直接目視で確認しながらボリューム70で調整を行うことが好ましい。
測定終了後は、コントローラ60の両トグルスイッチ66L、66Rを中立位置にして自走台車1を停止させた後、電源ケーブルのプラグを電源コンセントから抜く。そして、右車体6Rおよび左車体6L間を繋ぐ車体間ケーブル54およびメインケーブル59は、電源を切った後に取りはずし装置を収容する。
上述のように、この検査機器用自走台車1によれば、台車部4およびその左右両側の一対の車体部6L、6Rを備えた構成とし、各車体部6L、6Rそれぞれにモータ15を装備しており、さらに、各車体部6L、6Rを台車部4に対し、左右の連結手段21によってそれぞれ回動可能に繋いでいるので、左右の連結手段21に、例えばユニバーサルジョイント等の駆動力を伝達する手段を用いることなく、上述のように、比較的簡単な複数のリンクによる構成で、台車部4と各車体部6L、6Rとを繋ぐことを可能としている。
そして、上記左右の連結手段21は、台車部4に対し、台車部4の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりでそれぞれ回動可能に各車体部6L、6Rを繋いでいるので、図5(a)ないし(c)に示すような一直線に並んだ状態から、図8および図9(a)に示すように、台車部4に対して各車体部6L、6Rを傾けることができる。そのため、各車輪10を台車部4に対し相対的に揺動させることができる。したがって、比較的に小さな曲率の曲面構造体表面であってもその曲面構造体の表面に沿って自走台車1を移動させることができる。
特に、この自走台車1によれば、左右の各車体部6L、6Rは、左右の連結手段21での、前後方向と左右方向とでの回動が合成されることで、図9(b)に示すように、台車部4に対し相対的に前後にねじれた状態となる位置に揺動可能なので、曲面構造体表面での転回(旋回)動作のとき、または、曲面構造体の円筒面を斜めに走行するなどの複雑な動きに好適に対応することができる。
さらに、この自走台車1によれば、左右の連結手段21は、前後方向に延びるとともにその中央部が左右方向を向く軸まわりで各車体部6L、6Rに回動可能に連結される揺動桿22と、一端が前後方向を向く軸まわりで台車部4に回動可能に連結されるとともに他端が揺動桿22に連結される揺動リンク24と、を備えてそれぞれ構成されているので、比較的に簡単な構成で各車輪10を揺動可能なように台車部4と各車体部6L、6Rとを繋ぐことができる。
また、この自走台車1によれば、左右の連結手段21は、各車体部6L、6Rを台車部4に対して対称に移動させる同調手段30を介して相互に連結されているので、鋼管100の被測定面Sに対し台車部4の対向する向きを安定させることができる。したがって、台車部4に搭載されるセンサ2の測定姿勢を安定させることができる。
そして、この同調手段30は、台車部4の左右方向中央に台車部4の上下方向に向けて延設される案内軸32と、その案内軸32に沿ってスライド移動可能なスライドコマ34と、一端がスライドコマ34にそれぞれ回動可能に連結されるとともに他端が前記左右の連結手段の揺動リンク24にそれぞれ回動可能に連結される一対の連結リンク36と、各車体部6L、6Rを台車部4側に向けて付勢する付勢ばね38と、を備えて構成されているので、比較的に簡単な構成で同調手段を構成することができる。
また、この自走台車1によれば、台車部4は、曲面構造体である鋼管100の被測定面Sに対向する側に向けた複数のキャスタ40を有しており、図10に示すように、複数のキャスタ40は、鋼管100とセンサ2との間に所要の隙間Tを維持する位置に調整可能なので、センサ2あるいは台車部4を、鋼管100の被測定面Sに接触させることのないように所要の隙間Tを設定することができる。また、例えばセンサ2に必要な鋼管100の表面との相対位置を所要の隙間Tとして設定することもできる。
また、この自走台車1によれば、各車体部6L、6R毎の車輪10の回転状態を回転板19およびフォトインタラプタ20で検出可能に構成されており、制御部50は、フォトインタラプタ20からの回転状態の情報に基づいて、各車体部6L、6Rの車輪10相互の回転量の差異を目視可能に表示する左表示灯62L、および右表示灯62Rをコントローラ60に備えているので、操作者は、各車体部6L、6Rの車輪10相互の回転量の差異を目視によって判断することができる。そして、操作者は、左表示灯62L、および右表示灯62Rをコントローラ60の、速度バランス調整用のボリューム70によって、その回転量の差異を小さくするように調節できるので、より安定した走行をさせることを可能としている。
実際に、上記の自走台車1を用いて鋼管(直径500mm)をその幅10mに渡って検査したところ、従来の人力での検査では、足場の設置に2日、検査に1日、足場の解体に1日の、延べ4日間を要していたが、この自走台車1を用いて検査した結果、足場の設置を不要とし、直径500mmという比較的小径の鋼管100において、その表面を被測定面Sとして被測定面S上を所望の方向に移動させつつ、その内部腐食等にともなう壁面厚みの減少量を測定することができた。また、この際の検査日数は0.5日で済み、延べ0.5日間を要するのみで、所要の検査を行うことができ、その検査に要する費用と時間を従来に比べて大幅に低減させることが確認された。
以上説明したように、この自走台車1によれば、比較的に簡単な構成で各車輪を揺動可能とし、比較的に小さな曲率の曲面構造体表面を移動させることができる。
なお、本発明に係る検査機器用自走台車は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、左右の車体部6L、6Rの車輪10相互の回転量の差異が生じた場合でも、操作者が、その回転量の差異を、各車体部6L、6Rの車輪10相互の回転量の差異を表示する左表示灯62L、および右表示灯62Rを目視しつつ、コントローラ60の速度バランス調整用のボリュームで小さくすることができる構成例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上記警告表示手段は、目視可能な表示灯を例に説明したが、例えば、警告音や振動によって操作者が認識できるような警告を表示するようにしても警告表示手段を構成することができる。
また、上記実施形態の例では、操作者自身が、車輪10相互の回転量の差異を調整する構成例で説明したが、例えば、制御部50での操舵制御処理にて、その差異を小さくするように制御する構成とすることができる。
すなわち、以下説明するように、コントローラ60の速度バランス調整用のボリュームを、制御部50での操舵制御処理で参照するように構成し、速度バランス調整用のボリュームに対応する調整を操舵制御処理で実行することで、左右の車体部6L、6Rの車輪10相互の回転量の差異を自動的に補正する構成とすることができる。
図11は、当該ボリュームを制御部50で制御可能に設けた場合の操舵制御処理のフローチャートである。同図の例は、上記図7に示した操舵制御処理に対し、ステップS1、S2およびS13をさらに有する点と、ステップS16およびS17に替えてステップS26およびS27を有する点とが異なっている。なお、同様の処理がなされるステップには、同一の符号を附し、その説明を省略する。
この操舵制御処理の例では、速度バランス調整用のボリュームは、その回転方向での位置に対応する信号を制御部50に出力可能に配線されており、図11に示すように、当該操舵制御処理が実行されると、ステップS1に移行して、コントローラ60のボリュームの位置に対応して入力されている信号を読み込んでステップS2に移行し、ステップS2では、ステップS1にて読み込まれたボリュームの位置に応じて出力すべき信号を設定してステップS3に移行する。ここで、ボリュームの位置に応じて出力すべき信号は、ボリュームの中央の位置を基準として、右(時計回り)に回されているほど右車体部6Rの回転速度が遅くなり、左(反時計回り)に回されているほど左車体部6Lの車輪10の回転速度が遅くなるように制御する信号が設定されて、その設定された信号をモータドライバに出力するようになっている。
以下、ステップS3からステップS12、ステップS14およびステップS15については上記実施形態での処理と同様である。なお、ステップS12の判定(YES)での移行先は、ステップS13と読み替え、ステップS4、S6、S14での移行先は、ステップS1と読み替える。また、ステップS15の各判定での移行先は、ステップS26およびステップS27とそれぞれ読み替える。
ステップS13では、左右の回転量の差異を補正することなくそれまでの出力の信号を継続して出力し続けてステップS14に移行する。
ステップS26では、一方の車体部のモータドライバが先行している分のパルスに相当する分だけ遅くなるようにする信号を出力し、そして、実差異の絶対値が第一のパルス差異値を超えて、さらに、第一のパルス差異値より大きな第二のパルス差異値より小さいときは、一方の表示灯を点滅させる。さらに、実差異の絶対値が第二のパルス差異値を超えたときは、一方の表示灯を点灯させる一連の処理をしてステップS1に処理を戻す。
ステップS27では、他方の車体部のモータドライバが先行している分のパルスに相当する分だけ遅くなるようにする信号を出力し、そして、実差異の絶対値が第一のパルス差異値を超えて第二のパルス差異値より小さいときは、他方の表示灯を点滅させる。さらに、実差異の絶対値が第二のパルス差異値を超えたときは、他方の表示灯を点灯させる一連の処理をしてステップS1に処理を戻すようになっている。なお、ステップS26、ステップS27での、一方、他方は、上記車体部6L、6Rにそれぞれ対応する。ここで、上記回転量差異補正手段には、当該操舵制御処理でのステップS10からステップS27が対応する。
このように、制御部50での操舵制御処理によって、右車体部6Rと左車体部6Lとの車輪10相互の回転量の差異を小さくするように補正する回転量差異補正制御を行なわせるようにすることができる。
また、例えば、上記実施形態では、左右の連結手段21は、前後方向に延びるとともにその中央部が左右方向を向く軸まわりで各車体部6L、6Rに回動可能に連結される揺動桿22と、一端が前後方向を向く軸まわりで台車部4に回動可能に連結されるとともに他端が揺動桿22に連結される揺動リンク24と、を備えてそれぞれ構成されている例で説明したが、これに限定されず、台車部に対し各車体部を、台車部の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりにそれぞれ回動可能に繋ぐ構成であれば、適宜のリンク機構によって左右の連結手段を構成可能である。しかし、比較的に簡単な構成で各車輪10を揺動可能なように台車部4と各車体部6L、6Rとを繋ぐ上では、上記例示したように左右の連結手段を構成することが好ましい。
また、上記実施形態では、左右の連結手段21は、各車体部6L、6Rを台車部4に対して対称に移動させる同調手段30を介して相互に連結されている例で説明したが、これに限定されず、上記例示したような同調手段を有しない構成としてもよい。しかし、被測定面に対し台車部の対向する向きを安定させ、台車部に搭載される検査機器の測定姿勢をより安定させる上では、上記例示したような同調手段を有する構成とすることが好ましい。
また、同調手段の構成についても、上記例示した構成に限定されず、適宜のリンク機構によって同調手段を構成可能である。しかし、比較的に簡単な構成で同調手段を構成する上では、上記例示したように左右の連結手段を繋いで同調手段を構成することが好ましい。
また、上記実施形態では、台車部は、キャスタを有する例で説明したが、これに限定されず、キャスタを有しない構成としてもよい。また、キャスタを有する場合でも、複数に限定されず、例えば一つのキャスタのみを有する構成としてもよい。しかし、検査機器あるいは台車部を曲面構造体の表面に接触させることのないように相対位置を設定可能とする上では、上記例示したように、曲面構造体の表面に対向する側に向けた複数のキャスタを有する構成とすることが好ましい。
また、キャスタを設ける場合でも、調整機構を有しない、固定タイプのキャスタを用いてもよい。しかし、検査機器に必要な対象との間の隙間を、所要の隙間とする相対位置に設定可能な構成とする上では、上記例示したように、曲面構造体の表面に対向する方向での前記曲面構造体と検査機器との間の隙間を調整可能な構成を有するキャスタとすることが好ましい。
本発明に係る検査機器用自走台車の一実施形態を説明する図であり、同図は、その検査機器用自走台車全体を斜め上方から見た図を示している。 図1に示す斜視図での一部を透視した図で示す説明図である。 図1に示す自走台車の概略構成を説明する図であり、同図(a)は、台車全体の概略構成をブロック図で示しており、同図(b)は、コントローラの操作面部分を示している。 図1に示す自走台車の台車部を説明する図であり、同図では台車部のみを図示しており、同図(a)は、その平面図、(b)は、その正面図、また、(c)は、右側面図である。 図1に示す自走台車を説明する図であり、同図(a)は、その正面図、(b)は平面図、(c)は背面から見た図、また、(d)は左側面から見た図である。 図2での符号A方向から見た走行手段の手前側の車輪部分を拡大して示している。 操舵制御処理のフローチャートである。 図1に示す検査機器用自走台車の作用を説明する図であり、同図(a)は、曲面構造体の表面に載置された状態での正面図を、また、同図(b)は、その背面から見た図を、それぞれ示している。 図1に示す検査機器用自走台車の作用を説明する斜視図であり、同図(a)は、左右の車体部が傾いて、逆ハの字に開いた状態を、また、同図(b)は、左右の車体部が、ねじれの位置に移動した状態を、それぞれ示している。 図1に示す検査機器用自走台車のキャスタ部分の作用を説明する図であり、同図では、曲面構造体の表面に載置された状態を示している。 操舵制御処理の他の例のフローチャートである。
符号の説明
1 (検査機器用)自走台車
2 超音波厚みセンサ(検査機器)
4 台車部
5 支持枠
6L、6R 車体部
7L、7R 車体部カバー
8S、8U 車体部フレーム
9 走行手段
10 車輪
11 ネオジ磁石
12 車輪板
13 車軸
14 スリーブ
15 モータ
16 ウォーム
17 ウォームホイル
18 無給脂軸受
19 回転板
20 フォトインタラプタ
21 連結手段
22 揺動桿
24 揺動リンク
26 玉軸受
29 ストッパ
30 同調手段
31 案内用ベース
32 案内軸
34 スライドコマ
36 連結リンク
38 付勢ばね
40 キャスタ
42 キャスタ取り付け台
44 取り付け台ナット
46 キャスタ固定ナット
48 ワイヤーフック
50 制御部
52 車体間コネクタ
54 車体間ケーブル
56 操舵用コネクタ
58 操舵用ケーブル
57 コントローラケーブル
59 メインケーブル
60 コントローラ
62L、62R 表示灯
64 リセットスイッチ
66L、66R トグルスイッチ
70 ボリューム
81 ベースフレーム
82 内フレーム
83 外フレーム
84 揺動桿フレーム
85 揺動桿支軸
86 前カバー
87 後カバー
100 鋼管(曲面構造体)
S 被測定面
T 所要の隙間

Claims (8)

  1. 強磁性を有する曲面構造体の状態を検査するための検査機器が搭載されて、前記曲面構造体の表面に沿って走行する自走台車において、
    前記検査機器が搭載される台車部と、その台車部の左右両側にそれぞれ配置される一対の車体部と、各車体部にそれぞれ装備されてモータおよびそのモータで駆動されるとともに前記曲面構造体表面に磁着し且つその表面に沿って転動可能な車輪を有する走行手段と、台車部に対し各車体部を、台車部の前後方向を向く軸まわりおよび左右方向を向く軸まわりにそれぞれ回動可能に繋ぐ左右の連結手段と、を備えていることを特徴とする検査機器用自走台車。
  2. 前記左右の連結手段は、前後方向に延びるとともにその中央部が左右方向を向く軸まわりで車体部に回動可能に連結される揺動桿と、一端が前後方向を向く軸まわりに台車部に回動可能に連結されるとともに他端が前記揺動桿に連結される揺動リンクと、を備えてそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1に記載の検査機器用自走台車。
  3. 前記左右の連結手段を介して、各車体部を台車部に対して対称に揺動させる同調手段をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の検査機器用自走台車。
  4. 前記同調手段は、台車部の左右方向中央に台車部の上下方向に向けて延設される案内軸と、その案内軸に沿ってスライド移動可能なスライドコマと、一端が前記スライドコマにそれぞれ回動可能に連結されるとともに他端が前記左右の連結手段の揺動リンクにそれぞれ回動可能に連結される一対の連結リンクと、各車体部を台車部側に向けて付勢する付勢ばねと、を備えて構成されていることを特徴とする請求項3に記載の検査機器用自走台車。
  5. 前記台車部は、前記曲面構造体の表面に対向配置された複数のキャスタを有し、当該複数のキャスタは、前記対向する方向での前記曲面構造体と前記搭載される検査機器との間の隙間を調整するための対向隙間調整手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の検査機器用自走台車。
  6. 前記各車体部毎の車輪の回転状態を検出する複数の回転状態検出手段と、各回転状態検出手段からの回転状態の情報に基づいて、前記各車体部の走行方向でのずれを警告する表示をする警告表示手段と、前記各車体部の車輪相互の回転量の差異を調節するための回転量差異調節手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査機器用自走台車。
  7. 前記各車体部毎の車輪の回転状態を検出する複数の回転状態検出手段と、各回転状態検出手段からの回転状態の情報に基づいて、前記各車体部の車輪相互の回転量の差異を小さくするように補正する回転量差異補正手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査機器用自走台車。
  8. 前記搭載される検査機器は、超音波厚みセンサであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の検査機器用自走台車。
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