JP2007130327A - マッサージ器 - Google Patents

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晴美 北野
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Abstract

【課題】左右一対のマッサージローラの間隔寸法を容易かつ素早く調整することを可能にすることにより、より効率的なマッサージを行い得るようにする。
【解決手段】支持枠12を、左右一対のマッサージローラ10,10の回転支軸15を先端部に有する左右一対の脚部14,14と、該脚部14,14の後部どうしを連結する第1連結部16と、該第1連結部16よりも先端側の部分において上記脚部14,14どうしを連結する第2連結部18とで構成し、被験者が上記第2連結部18を第1連結部16側に引き寄せるように把持するのに応じ、上記左右一対の脚部14,14が上記各マッサージローラ10,10を互いに接近させる方向に傾倒するように各脚部14,14を弾性変形させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、被験者の身体のつぼ等を刺激することによってマッサージを施すマッサージ器に関する。
従来から、表面に凹凸等が形成された回転可能なローラ(マッサージローラ)を有するとともに、このローラが被験者の身体の被マッサージ部位に押し当てられた状態で被験者の身体のつぼ等を刺激するように構成されたマッサージ器が知られている。
例えば、下記特許文献1には、二股状に形成された支持枠の両側端部に左右一対のマッサージローラ(タイヤ状ローラ)を取り付けることにより構成したマッサージ器が開示されている。この構成によれば、上記一対のマッサージローラにより、例えば足の表裏や手の平と甲をそれぞれ同時に、しかも片手でマッサージすることができるため、効率的にマッサージを行うことが可能であった。また、上記二股状の支持枠に設けられた間隔調整ねじを回転させて上記支持枠を撓ませることにより、上記一対のマッサージローラの間隔寸法を被験者の身体の被マッサージ部位の厚み等に応じて調整することも可能であった。
登録実用新案第3015353号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたマッサージ器では、上記一対のマッサージローラの間隔寸法の調整を、上記支持枠に設けられた間隔調整ねじを何度も回転させることによって行う必要があるため、上記一対のマッサージローラの間に挟み込まれる被マッサージ部位の厚みに応じて上記間隔寸法を素早く調整することが困難であった。このため、例えば厚みの異なる複数の被マッサージ部位にマッサージを施そうとした場合に上記間隔寸法の調整作業にいちいち時間を要し、効率的なマッサージを行うことが困難になるという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、左右一対のマッサージローラを具備するマッサージ器において、上記一対のマッサージローラの間隔寸法を容易かつ素早く調整することを可能にすることにより、より効率的なマッサージを行い得るようにすることを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、被験者の身体の被マッサージ部位に圧接される左右一対のマッサージローラと、これら左右一対のマッサージローラを回転自在に支持する支持枠とを備えたマッサージ器であって、上記支持枠は、上記各マッサージローラの回転支軸を先端部に有する左右一対の脚部と、該脚部の後部どうしを連結する第1連結部と、該第1連結部よりも先端側の部分において上記脚部どうしを連結する第2連結部とを有し、上記左右一対の脚部は、被験者が上記第2連結部を上記第1連結部側に引き寄せるように把持するのに応じ、各脚部の先端部に支持される上記各マッサージローラを互いに接近させる方向に傾倒するように弾性変形することを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、左右一対のマッサージローラを、支持枠の左右一対の脚部の先端部に回転自在に支持させるとともに、上記左右一対の脚部を、この脚部の後部どうしを連結する第1連結部と、この第1連結部よりも先端側の部分において上記脚部どうしを連結する第2連結部とによって連結することにより、被験者がこの第2連結部を上記第1連結部側に引き寄せるように把持するのに応じて上記一対の脚部を上記各マッサージローラを互いに接近させる方向に傾倒(弾性変形)させるようにしたため、上記一対のマッサージローラの間隔寸法(以下、当該間隔寸法のことをローラ間寸法ということがある)を、上記第2連結部を把持する把握力を加減するだけで容易に縮めたり元に戻したりすることができ、それによって上記ローラ間寸法を容易かつ素早く調整することができる。すなわち、本発明によれば、上記第2連結部を把持する把握力を加減するという、片手で行える簡単な操作で、上記ローラ間寸法を調整することができるため、ねじ(間隔調整ねじ)を何度も回転させることによってローラ間寸法を調整する必要のあった上記特許文献1記載のマッサージ器と異なり、上記ローラ間寸法を、上記一対のマッサージローラの間に挟み込まれる被マッサージ部位の厚みに応じた適正な値に容易かつ素早く調整することができる。この結果、上記特許文献1記載のマッサージ器に比べてより効率的にマッサージを行うことができる。
上記マッサージローラは、上記支持枠の脚部に設けられた回転支軸に着脱自在に支持されることが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、例えば外形や表面の凹凸形状が異なるマッサージローラや材質(硬さ)の異なるマッサージローラを複数種類用意することにより、マッサージの目的や被験者の症状等に応じてマッサージローラを適宜交換することができるため、より多彩なマッサージを行うことが可能となる。
また、上記支持枠の脚部のうち、上記第1連結部の設置部と上記第2連結部の設置部との間の少なくとも一部が、他の部分よりも曲げ方向に弾性変形し易い曲げ変形部によって構成されていることが好ましい(請求項3)。
このように、支持枠の脚部に曲げ変形部を設けてこの曲げ変形部を集中的に弾性変形させることにより、被験者が上記第2連結部を把持するのに応じて上記脚部を容易に傾倒させることができ、それに伴って上記ローラ間寸法を容易に調整することができる。
なお、上記曲げ変形部は、例えば、上記脚部の一部を構成するように設置されたコイルバネによって構成することができる(請求項4)。
上記のように支持枠の脚部に曲げ変形部が設けられている場合には、少なくとも上記脚部と上記第1連結部とのつながり部が単一で屈曲した形状の屈曲部材によって構成されており、この屈曲部材が、その屈曲角度を調整可能で、かつ、被験者による上記第2連結部の把持動作にかかわらず上記屈曲角度を上記調整後の角度に実質的に維持することが可能な材質によって構成されていることが、より好ましい(請求項5)。
ここで、「屈曲角度を実質的に維持することが可能」とは、被験者による第2連結部の把持動作にかかわらず上記屈曲部材の屈曲角度をほぼ一定に保つことができることを意味するものであり、上記把持動作に応じて上記屈曲角度が微小変化することがあっても、被験者が第2連結部を把持する把握力を緩めたときに上記連結角度が再び上記調整後の角度と略同一の角度に復帰可能なものであればこれを含む趣旨である。
上記構成によれば、上記脚部と第1連結部とのつながり部を構成する屈曲部材の屈曲角度を変化させることにより、上記ローラ間寸法の事前調整が可能であり、このローラ間寸法を、例えば被マッサージ部位の厚みに近い寸法に容易に調整することができる。さらにこの状態で、上記第2連結部を把持する把握力を加減して上記ローラ間寸法を微調整することにより、被マッサージ部位に対する上記一対のマッサージローラの押圧力を適宜の値に加減することができる。このように、上記屈曲部材を屈曲させることによるローラ間寸法の調整と、上記第2連結部を把持する把握力の加減によるローラ間寸法の調整との組合せにより、共通のマッサージ器を用いてマッサージを行うことができる被マッサージ部位の厚みの範囲を広げることが可能となる。すなわち、上記構成によれば、被験者の身体におけるマッサージ可能な範囲をより広げることができる。
以上説明したように、本発明のマッサージ器によれば、左右一対のマッサージローラの間隔寸法を容易かつ素早く調整することができるため、より効率的にマッサージを行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるマッサージ器の正面図である。本図に示すマッサージ器1は、被験者の身体の被マッサージ部位に圧接される左右一対のマッサージローラ10,10と、これら左右一対のマッサージローラ10,10を回転自在に支持する二股状の支持枠12とを備えている。
上記支持枠12は、前後方向に延びる部材であってその先端部に上記マッサージローラ10の回転支軸15を相対回転可能な状態で支持する左右一対の脚部14,14と、左右方向に延びてこの脚部14,14の後端部どうしを連結する第1連結部16と、この第1連結部16よりも先端側の部分において上記脚部14,14どうしを連結する第2連結部18とを有している。
上記第1連結部16および第2連結部18は、後述するように、マッサージ器1の使用時に被験者によって把持される部材であるため、これら第1連結部16および第2連結部18の中央部には、他の部分よりも大径に形成されて上記被験者に把持される取手部16b,18bがそれぞれ設置されている。具体的に、上記第1連結部16(第2連結部18)は、左右一対の脚部14,14どうしを実質的に連結する連結部本体16a(18a)と、この第1連結部本体16aの中央部を包み込むように設置される大径筒状の取手部16b(18b)とから構成されている。
上記脚部14は、上記第1連結部16の設置部と上記第2連結部18の設置部との間に設置されるコイルバネ14cと、このコイルバネ14cの前後に設置されて脚部14の主要部分を構成する脚部本体14a,14bとから構成されている。このうちコイルバネ14cは、上記脚部本体14a,14bよりも容易に曲げ方向に弾性変形するように構成されている。このため、図2に示すように、被験者が上記第2連結部18を第1連結部16側に引き寄せるように把持したときには、このコイルバネ14cが集中的に屈曲変形(弾性変形)するようになっている。
また、上記脚部本体14a,14bのうちの根元側の脚部本体14bと、上記第1連結部16の連結部本体16aとは、ほぼコの字状に屈曲した単一の屈曲部材20によって構成されており、この屈曲部材20は、被験者が直接曲げ力を加えたときにその曲げ力に応じて塑性変形するような強度の材質によって構成されている。ただし、この屈曲部材20は、上記コイルバネ14cよりは剛性が高いため、被験者が上記第2連結部18を第1連結部16側に引き寄せるように把持したときに、上記コイルバネ14cのみが弾性変形し、上記屈曲部材20はコイルバネ14cに比べればほとんど変形しないようになっている。なお、このような屈曲部材20の材質としては、例えば、所定の肉厚に形成された金属パイプが好適である。また、上記脚部本体14a,14bのうちの先端側の脚部本体14aも、コイルバネ14cより剛性の高い材質によって構成されており、被験者による上記第2連結部18の把持動作が行われてもほとんど塑性変形しないように構成されている。
一方、上記第2連結部18の連結部本体18aは、例えばゴムバンド等の、伸縮自在な弾性体によって構成されている。
上記マッサージローラ10は、被験者の身体のつぼ等を刺激するための多数の突起10aを表面に有する楕円球状の部材によって構成されている。このマッサージローラ10の材質としては、例えば、マッサージローラ10が被マッサージ部位に容易に密着し得るように、シリコーンゴム等の弾性体が好適である。また、マッサージローラ10は、その後端部に図略の嵌入孔を有しており、この嵌入孔に上記回転支軸15が嵌入された状態で上記回転支軸15に支持され、この回転支軸15とともに上記脚部14に対し回転可能に構成されている。また、マッサージローラ10を回転支軸15から引き抜くことも可能であり、このことから、マッサージローラ10は、回転支軸15に対し着脱自在に構成されている。
次に、以上のように構成されたマッサージ器1の使用態様について説明する。なお、以下の説明においては、マッサージ器1の初期状態、つまり、図1に示すように支持枠12の左右一対の脚部14,14が第1連結部16に対し略直角となっている状態におけるローラ間寸法(左右一対のマッサージローラ10,10の間隔寸法)が、例えば顔や腕、脚などの被マッサージ部位の厚みよりも大きい値に設定されているものとする。
上記マッサージ器1を用いてマッサージを行うには、まず、第1連結部16および第2連結部18を把持することにより支持枠12を保持し、この支持枠12に支持される左右一対のマッサージローラ10,10の間に被マッサージ部位を挿入する。
次いで、例えば親指で第1連結部16を把持し、残りの4本の指で第2連結部18を第1連結部16側に引き寄せるように把持することにより、図2に示すように、左右一対のマッサージローラ10,10を互いに接近させてローラ間寸法を縮め、それによって上記マッサージローラ10,10を被マッサージ部位にそれぞれ圧接させる。具体的には、上記第2連結部18を把持する把握力を増大させて第2連結部18を第1連結部16側に引き寄せ、それに応じて上記支持枠12の左右一対の脚部14,14を第2連結部18を介して内側に引っ張ることにより、その脚部14のコイルバネ14cを弾性変形させて各脚部14,14を傾倒させ、それによって脚部14,14の先端部に支持される左右一対のマッサージローラ10,10を互いに接近させて上記ローラ間寸法を縮める。これにより、各マッサージローラ10,10の間に被マッサージ部位が挟み込まれる状態となり、上記マッサージローラ10,10が被マッサージ部位の二面(例えば顔の両頬や、腕の内側と外側など)にそれぞれ圧接されることになる。このとき、上記のように屈曲部材20(根元側の脚部本体14bおよび連結部本体16a)や先端側の脚部本体14aの剛性がコイルバネ14cよりも高い値に設定されていることから、上記第2連結部18を把持する動作に応じて上記コイルバネ14cのみが集中的に弾性変形し、上記屈曲部材20や先端側の脚部本体14aはコイルバネ14cに比べればほとんど変形しないようになっている。このため、第2連結部18を把持する把握力を緩めてコイルバネ14cの弾性変形を解除させれば、上記ローラ間寸法は再び初期状態(図1の状態)に戻ることになる。このように、第2連結部18を把持する把握力を加減することにより、容易にローラ間寸法を縮めたり元に戻したりできるようになっている。
次いで、上記のようなマッサージローラ10の圧接状態を維持しつつ、上記支持枠12を、マッサージローラ10の回転軸方向に直交する方向(図1,2において紙面に垂直な方向)に動かす。すると、左右一対のマッサージローラ10,10が被マッサージ部位の各面に沿って回転しながら移動するため、この回転するマッサージローラ10,10の表面の突起10aによって被マッサージ部位の二面における身体のつぼ等が同時に押圧される。これにより、身体の各所のつぼ等が効果的に刺激され、血行促進効果や筋肉弛緩効果等のマッサージ効果が効率よく身体に及ぶことになる。このとき、被マッサージ部位の表面に微妙な凹凸があるような場合でも、上記第2連結部18を把持する把握力を微妙に加減することにより、マッサージローラ10をその被マッサージ部位の微妙な凹凸に忠実に追従させるようにすれば、被マッサージ部位に圧接されるマッサージローラ10の押圧力を適正な値に維持することができる。
上記説明においては、マッサージ器1の初期状態におけるローラ間寸法が、被マッサージ部位の厚みよりも大きい場合について説明したが、例えば、厚みの大きい部位をマッサージしたい場合や、個人差により被マッサージ部位の厚みが大きく異なる場合には、上記初期状態におけるローラ間寸法が、被マッサージ部位の厚みよりも小さくなることがあり、このような場合には、当該マッサージローラ10,10の間に被マッサージ部位を挿入することができなくなる。
そこで、このような場合には、上記根元側の脚部本体14bおよび連結部本体16aを構成する屈曲部材20に直接曲げ力を加えることにより、図3に示すように、上記屈曲部材20の屈曲角度(左右一対の脚部本体14b,14bと連結部本体16aとのつながり部の角度)を広げるように上記屈曲部材20を塑性変形させるとよい。このようにすれば、左右一対の脚部14,14を開脚させるようにしてその脚部14,14の先端部に支持されるマッサージローラ10,10の間隔寸法(ローラ間寸法)を拡大させることができ、そのローラ間寸法拡大後のマッサージローラ10,10の間に、被マッサージ部位を問題なく挿入することができる。このとき、左右一対の脚部14,14において第2連結部18の設置部どうしの間隔寸法が広がることになるが、上記のように第2連結部18の連結部本体18aが伸縮自在な弾性体によって構成されているため、この第2連結部18は、上記屈曲部材20がその屈曲角度を広げるように塑性変形するのに応じて伸長することができ、上記屈曲変形を阻害することがないようになっている。なお、このように第2連結部18を伸縮自在な弾性体によって構成しなくても、あらかじめ第2連結部18の長さを、図1の初期状態における左右一対の脚部14,14間の間隔寸法よりもある程度大きい値に設定しておけば、同様の効果を得ることができる。
このようにローラ間寸法を事前調整してその調整後のマッサージローラ10,10の間に被マッサージ部位を挿入した後は、上記と同様に、第2連結部18を把持する把握力を加減してローラ間寸法を微調整すればよい。この場合においても、上記と同様に、屈曲部材20の剛性がコイルバネ14cよりも高いことから、上記第2連結部18を把持する把握力に応じて上記屈曲部材20の屈曲角度が変化することはほとんどなく、上記塑性変形後の屈曲部材20の屈曲角度が、当該把持動作にかかわらずほぼ一定に維持されるようになっている。
なお、図3では屈曲部材20をその屈曲角度を広げるように塑性変形させることによってローラ間寸法を拡大した例を示したが、逆に、上記屈曲部材20をその屈曲角度を狭めるように塑性変形させることによってローラ間寸法を縮めることも当然に可能であり、例えば、被マッサージ部位の厚みが初期のローラ間寸法よりも極端に小さい場合には、このようにローラ間寸法を縮めることにより、効率的にマッサージを行うことが可能となる。
以上説明したように、上記実施形態では、左右一対のマッサージローラ10,10を、支持枠12の左右一対の脚部14,14の先端部に回転自在に支持させるとともに、上記左右一対の脚部14,14を、この脚部14,14の後端部どうしを連結する第1連結部16と、この第1連結部16よりも先端側の部分において上記脚部14,14どうしを連結する第2連結部18とによって連結することにより、被験者がこの第2連結部18を上記第1連結部16側に引き寄せるように把持するのに応じて上記一対の脚部14,14を上記各マッサージローラ10,10を互いに接近させる方向に傾倒(弾性変形)させるようにしたため、上記一対のマッサージローラ10,10の間隔寸法(ローラ間寸法)を、上記第2連結部18を把持する把握力を加減するだけで容易に縮めたり元に戻したりすることができ、それによって上記ローラ間寸法を容易かつ素早く調整できるという利点がある。すなわち、上記実施形態によれば、上記第2連結部18を把持する把握力を加減するという、片手で行える簡単な操作で、上記ローラ間寸法を調整することができるため、ねじ(間隔調整ねじ)を何度も回転させることによってローラ間寸法を調整する必要のあった上記特許文献1記載のマッサージ器と異なり、上記ローラ間寸法を、上記一対のマッサージローラ10,10の間に挟み込まれる被マッサージ部位の厚みに応じた適正な値に容易かつ素早く調整することができる。この結果、上記特許文献1記載のマッサージ器に比べてより効率的にマッサージを行うことができる。さらには、上記一対のマッサージローラ10,10の間に被マッサージ部位を挟みこんだ状態で上記第2連結部18の把握力を微調整することにより、被マッサージ部位に対する各マッサージローラ10,10の押圧力を容易に加減することができるとともに、そのマッサージローラ10,10の押圧力を左右で均等に維持できるという利点もある。
また、上記実施形態では、左右一対のマッサージローラ10,10を、支持枠12の脚部14,14(の回転支軸15)に着脱自在に支持させたため、例えば外形や表面の凹凸形状が異なるマッサージローラ10や材質(硬さ)の異なるマッサージローラ10を複数種類用意すれば、マッサージの目的や被験者の症状等に応じてマッサージローラ10を適宜交換することができるようになる。例えば、上記実施形態では表面に突起10aを有するマッサージローラ10を用いたが、逆に表面に凹部を有するマッサージローラ(図示省略)を用いてもよい。このようなマッサージローラを用いれば、表面の凹部による吸盤効果によって素肌の汚れや古い角質等を浮き上がらせることができるため、美肌効果を得ることが期待できる。なお、このようなことが特に必要なければ、マッサージローラ10を接着等によって完全に脚部14(の回転支軸15)に固定してもよい。
また、上記実施形態では、支持枠12の脚部14の一部を、他の部分(脚部本体14a,14b)よりも曲げ方向に弾性変形し易いコイルバネ14cによって構成し、被験者が第2連結部18を第1連結部16側に引き寄せるように把持したときにこのコイルバネ14cを集中的に弾性変形させるようにしたため、被験者が上記第2連結部18を把持するのに応じて上記脚部14を容易に傾倒させることができ、それに伴って上記ローラ間寸法を容易に調整することができる。なお、このように脚部本体14a,14bよりも弾性変形し易い部分は、コイルバネ14c以外によっても構成することができ、例えばゴムや弾性樹脂のような、脚部本体14a,14bよりも剛性の低い弾性体によって上記弾性変形し易い部分を構成してもよい。
また、上記実施形態では、脚部14の根元側の脚部本体14bと、第1連結部16とを単一の屈曲部材20によって構成し、この屈曲部材20を、被験者が直接曲げ力を加えたときにその曲げ力に応じて塑性変形するような材質で構成してその屈曲角度を調整可能に構成したため、上記屈曲部材20の屈曲角度を変化させることによって上記ローラ間寸法の事前調整を行うことが可能であり、このローラ間寸法を、例えば被マッサージ部位の厚みに近い寸法に容易に調整することができる。さらにこの状態で、上記第2連結部18を把持する把握力を加減して上記ローラ間寸法を微調整することにより、被マッサージ部位に対するマッサージローラ10の押圧力を適宜の値に加減することができる。このように、上記屈曲部材20を屈曲させることによるローラ間寸法の調整と、上記第2連結部18を把持する把握力の加減によるローラ間寸法の調整との組合せにより、共通のマッサージ器1を用いてマッサージを行うことができる被マッサージ部位の厚みの範囲を広げることが可能となる。すなわち、上記構成によれば、被験者の身体におけるマッサージ可能な範囲をより広げることができる。
なお、上記実施形態では、脚部14の一部をコイルバネ14cによって構成し、これ以外の脚部本体14a,14bの剛性を高くすることにより、被験者による第2連結部18の把持動作に応じてコイルバネ14cのみを集中的に弾性変形させるようにしたが、脚部14全体を弾性部材によって構成するとともに、コイルバネ14cを省略するようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかるマッサージ器を示す正面図である。 上記マッサージ器において被験者がローラ間寸法を縮めるように操作した状態を示す説明図である。 上記マッサージ器において支持枠の脚部と第1連結部との連結部分を屈曲させることによってローラ間寸法を拡大した状態を示す説明図である。
符号の説明
1 マッサージ器
10 マッサージローラ
12 支持枠
14 脚部
14c コイルバネ(曲げ変形部)
15 回転支軸
16 第1連結部
18 第2連結部
20 屈曲部材

Claims (5)

  1. 被験者の身体の被マッサージ部位に圧接される左右一対のマッサージローラと、これら左右一対のマッサージローラを回転自在に支持する支持枠とを備えたマッサージ器であって、
    上記支持枠は、上記各マッサージローラの回転支軸を先端部に有する左右一対の脚部と、該脚部の後部どうしを連結する第1連結部と、該第1連結部よりも先端側の部分において上記脚部どうしを連結する第2連結部とを有し、
    上記左右一対の脚部は、被験者が上記第2連結部を上記第1連結部側に引き寄せるように把持するのに応じ、各脚部の先端部に支持される上記各マッサージローラを互いに接近させる方向に傾倒するように弾性変形することを特徴とするマッサージ器。
  2. 請求項1記載のマッサージ器において、
    上記マッサージローラは、上記支持枠の脚部に設けられた回転支軸に着脱自在に支持されていることを特徴とするマッサージ器。
  3. 請求項1又は2記載のマッサージ器において、
    上記支持枠の脚部のうち、上記第1連結部の設置部と上記第2連結部の設置部との間の少なくとも一部が、他の部分よりも曲げ方向に弾性変形し易い曲げ変形部によって構成されていることを特徴とするマッサージ器。
  4. 請求項3記載のマッサージ器において、
    上記曲げ変形部は、上記脚部の一部を構成するように設置されたコイルバネであることを特徴とするマッサージ器。
  5. 請求項3又は4記載のマッサージ器において、
    上記支持枠のうち、少なくとも上記脚部と上記第1連結部とのつながり部が単一で屈曲した形状の屈曲部材によって構成されており、この屈曲部材が、その屈曲角度を調整可能で、かつ、被験者による上記第2連結部の把持動作にかかわらず上記屈曲角度を上記調整後の角度に実質的に維持することが可能な材質によって構成されていることを特徴とするマッサージ器。
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