JP2007129051A - 微小電子デバイスのソルダーボンディング修正方法 - Google Patents

微小電子デバイスのソルダーボンディング修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 微小な電子デバイスの電気配線用ソルダーボンディングの修正方法を改良して、下方に脆弱な構造物が有ったり、付近に耐熱性の低い部品が有ったりしても、不具合無く、迅速容易に再ボンディングできるようにする。
【解決手段】 (A)のように、切断されたハンダの切口面9にレーザ光10を照射する。これにより、(B)のようにハンダが局部的に加熱されて熔融し、(C)のように上面に窪みが形成される。上記の窪みにハンダボール6を着座させ、再びレーザ光を照射してハンダボール6を熔融させ、接続端子3と導電線4とを再ボンディングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、微小な電子デバイスの電気配線用ソルダーボンディング(ハンダ付け)を修正する技術に関するものである。
図2(A)は、微小な電子デバイス2が使用されている状態の1例を描いた外観斜視図である。
例えば無線機やパソコン,画像スキャナなどの電子機器には多数の微小電子デバイスが実装されている。本発明において微小とは、ソルダーボンディングされる接続端子の辺長寸法が1mm以下のものをいう。
この例では、配線基板1に微小電子デバイス2が装着されて電気配線されている。この配線接続箇所の拡大詳細を本図1(B)に示す。
本例の微小電子デバイス2には2個の接続端子3が設けられており、それそれに対して導電線4が配置される。
上記の導電線が接続端子に対向している箇所は若干幅広になっている。この幅広箇所にハンダボール6を乗せ、該ハンダボールを接続端子3に接せしめた状態で加熱し、熔融させた後に凝固させることによって、接続端子3と導電線4とを機械的にも電気的にも接続する。
符号5を付して示したのは、ハンダボール6の「座り」を良くするために形成されたハンダ堤5であって、接続端子3に向けて凹なるコの字形になっている。
先にも説明したように、これらの構成部材はミクロンオーダーの微細さであるから、指先で手作業は困難であり、一般に自動機器によって行われている。
2004−130373号公報 2004−311531号公報 2005−116685号公報
自動機器によって大量に流れ生産された電子機器は、工程途中でも最終工程でも検査される。検査結果、不良と判定された製品は排除され、良品のみが出荷される。
しかしながら、大量流れ生産においては、大量の不良品が発生することがあり、これを全部廃棄することは余りにも不経済である。そこで前述のソルダーボンディング箇所を切断して微小電子デバイスを交換する作業が行なわれている。
図3(A)は、接続端子3と導電線4とを接続しているハンダ7を微小なタガネ状の刃付工具8で切断しているところを描いてある。
凝固ハンダ7を切断したならば、微小電子デバイス2を良品と交換して再度ソルダーボンディングを施す。図3(B)は、再度ソルダーボンディングするために、切断した切口面9にハンダボール6を乗せようとしている状態のイメージ図である。
この状態は、前掲の図2(B)に対応している。この状態から、破線で描いたハンダボール6を熔融させれば導電線4と接続端子3とが接続導通される。
(図3(B)参照)切断したハンダの切口面9はほぼ水平な平面を成している。これを通常の製造状態(図2(B)参照)に比べてみると、通常の製造状態ではハンダボール6がハンダ堤5によって緩やかに位置決めされているが、修正作業における切口面9は平らなので「座り」が悪い。
そこで、この切口面9に窪みを形成しようと試みたが、なかなか容易ではない。
ポンチ状の工具で圧痕を作ろうとしたが、その下方に位置する構造物を損傷させる虞れが有った。また、加熱して切口面9を軟化させようとしたが、付近に耐熱性の低い部品が有る場合は実施できない。
本発明は以上に述べた事情に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、導電線の下方に脆弱な構造物が有っても、付近に耐熱性の劣る部品が有っても、ミクロンオーダーの微小な電子デバイスのソルダーボンディングを迅速容易に修正し得る方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために創作した本発明の基本的な原理について、その1実施形態に対応する図1を参照して略述すると次の通りである。
図1(A)のように平らな切口面9に、レーザ光10を局部的に照射して昇温させると(B)のように熔融したハンダ11は流動性を示す。ただし、単純に「低きに流れる」ということにはならない。自然に、重力と付着力(濡れ特性)と表面張力とが釣り合う形となる。この場合、導電線のハンダ堤部分と熔融ハンダとの付着力によって、熔融ハンダ11の上面にはハンダ堤5に類似する凹凸が形成される。すなわち、窪みができる。この窪みは、ハンダボールの座として機能し、その座りを良くする。
上述の原理に基づく具体的な構成として請求項1の発明に係る微小電子デバイスのソルダーボンディング修正方法は、(図1参照)
微小電子デバイス(2)の接続端子(3)と導電線(4)とを接続しているソルダーボンディングを修正する方法において、
導電線(4)に付着している凝固ハンダ(7)の一部分を刃付工具(8)で削り取り、
削り残されたハンダの切口面(9)にレーザ光(10)を照射して局部的に熔融せしめた後、再凝固させて、上に向かって凹なる面を形成することを特徴とする。
請求項2の発明に係るソルダーボンディング方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、(図1参照)
前記の凹面にハンダボール(6)を乗せ、該ハンダボールにレーザ光を照射して再熔融し、
再熔融したハンダを前記微小電子デバイスの接続端子(3)に接触させて再凝固させることを特徴とする。
請求項3の発明に係るソルダーボンディング方法の構成は、前記請求項1または請求項2の発明方法の構成要件に加えて、(図1参照)
前記導電線(4)の、ソルダーボンディングを施す箇所に、予め、接続端子(3)に向けて凹なるコの字形突条からなるハンダ堤(5)を設けておき、熔融ハンダ(11)の凹面形成を助長することを特徴とする。
請求項1の発明方法を適用すると、刃付工具で削り取られた平らな切口面が、レーザ光の照射を受けて局部的に熔融するので、付近の部品に熱影響を与える虞れが無く、導電線の下方に位置している構造物に衝撃や過大な押圧力を与えて損傷させる虞れも無く、切断面に窪みを形成してハンダボールの座りを良くし、容易に再ボンディングすることができる。
請求項2の発明方法を前記請求項1の発明方法に併せて実施すると、請求項1を適用して形成した座の上に乗せたハンダボールを局部的に加熱し、熔融させて再ボンディングすることができる。
請求項3の発明方法を、前記請求項1または同2の発明方法に併せて実施すると、熔融したハンダの周囲がコの字形に盛り上がるので、ハンダボールの座りが良く、ソルダーボンディングを切断した後の再ボンディングが確実,容易に行なわれる。
図1は本発明の工程を示し、(A)は第1工程を、(B)は第2工程を、(C)は第3工程をそれぞれ描いてある。
(A)参照。切断したハンダの切口面9はほぼ水平な平面になっている。この面にレーザ光10を局部的に照射する。
(B)参照。熔融したハンダ11は流動性を帯び、自身の表面張力及び重力と、導電線4に対する付着力(濡れ特性)との釣り合いにより、上方に向けて凹なる浅い窪みが形成される。
(C)参照。上記の窪みにハンダボール6を着座させ、このハンダボールにレーザ光を照射して熔融させる。
熔融したハンダボールは、導電線4と接続端子3とに付着する。この状態で放冷するとハンダが凝固して、再ボンディングが完成し、微小電子デバイスのソルダーボンディング修正が完了する。
本発明の1実施形態を描いた工程図 微小電子デバイスの電気配線構造を説明するために示したもので、(A)は全体的外観斜視図、(B)は要部の部分的拡大図 従来例における問題点を説明するために示したもので、(A)は凝固ハンダを切断している状態の模式図、(B)は切断後の外観斜視図
符号の説明
1…配線基板、2…微小電子デバイス、3…接続端子、4…導電線、5…ハンダ堤、6…ハンダボール、7…凝固ハンダ、8…刃付工具、9…切口面、10…レーザ光、11…熔融ハンダ、12…再凝固ハンダ。

Claims (3)

  1. 微小電子デバイスの接続端子と導電線とを接続しているソルダーボンディングを修正する方法において、
    導電線に付着している凝固ハンダの一部分を刃付工具で削り取り、
    削り残されたハンダの切口面にレーザ光を照射して局部的に熔融せしめた後、再凝固させて、上に向かって凹なる面を形成することを特徴とする、微小電子デバイスのソルダーボンディング修正方法。
  2. 前記の凹面にハンダボールを乗せ、該ハンダボールにレーザ光を照射して再熔融し、
    再熔融したハンダを前記微小電子デバイスの接続端子に接触させて再々凝固させることを特徴とする、請求項1に記載の微小電子デバイスのソルダーボンディング修正方法。
  3. 前記導電線(4)の、ソルダーボンディングを施す箇所に、予め、接続端子(3)に向けて凹なるコの字形突条からなるハンダ堤(5)を設けておき、熔融ハンダ(11)の凹面形成を助長することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の微小電子デバイスのソルダーボンディング修正方法。
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