JP2007126455A - 脳機能障害の改善剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】
アスタキサンチン及び/又はアスタキサンチンのエステルを含有し、脳機能障害の改善・予防の効果が優れ、副作用がなく安全性が高く、長期間にわたり服用できる医薬品及び飲食物を提供すること。
【解決手段】
アスタキサンチン及び/又はアスタキサンチンのエステルを含有するヘマトコッカス藻含有抽出を有効成分として含有する脳機能障害の改善剤及び予防剤を提供する。また、アスタキサンチン及び/又はアスタキサンチンのエステルを含有するヘマトコッカス藻含有抽出を有効成分として含有する脳機能障害の改善効果及び予防効果を有する飲食物を提供する。
【選択図】なし
アスタキサンチン及び/又はアスタキサンチンのエステルを含有し、脳機能障害の改善・予防の効果が優れ、副作用がなく安全性が高く、長期間にわたり服用できる医薬品及び飲食物を提供すること。
【解決手段】
アスタキサンチン及び/又はアスタキサンチンのエステルを含有するヘマトコッカス藻含有抽出を有効成分として含有する脳機能障害の改善剤及び予防剤を提供する。また、アスタキサンチン及び/又はアスタキサンチンのエステルを含有するヘマトコッカス藻含有抽出を有効成分として含有する脳機能障害の改善効果及び予防効果を有する飲食物を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、アスタキサンチンを有効成分として含有する脳機能障害の改善剤に関する。さらに詳しくは、脳機能障害がうつ病及び痴呆症であり、これらの症状・疾病の改善効果を有する薬剤に関する。また、アスタキサンチンを有効成分として含有する脳機能障害、特にうつ病及び痴呆症の改善効果を有する飲食物に関する。
現在、生活習慣の欧米化と医療技術などの進歩によって、一般の疾病や事故などの死亡率が減少し、また、生活スタイルが向上してきた。しかし、身体疾病の減少に反し、脳障害の疾病は増加してきている。たとえば、平均寿命の伸びや食生活の改善によって、以前より身体年齢は若くなってきているが、痴呆症や認知症などの障害が増加してきており、大きな社会問題となっている。また、社会の効率化や高速化によるストレスの増加、生活を行うことのみに必要な労働からの解放などによって、うつ病や目的意識の欠如によるひきこもりやニートが増加し、これも大きな社会問題となっている。
痴呆症やうつ病などの脳や神経系の障害の治療剤は、脳関門を通る物質に限られ、有効な物質は限定されていた。脳・神経の障害の治療剤は、医者の処方が必要であり、投与のタイミングは極めて重要であり、また、長期間の服用が必要である上に、副作用が大きく、併用(飲み合わせ)による弊害があり、また、予防のために摂取したりすることはできず、副作用や毒性がなく長期間に渡って摂取できる飲食物の形態で摂取できる脳機能障害の改善・予防用の飲食物や薬剤が望まれている。
アスタキサンチンは、β−カロテンと同じカロテノイドの一種で、エビ、カニ等の甲殻類、サケ、タイ等の魚類、緑藻ヘマトコッカス等の藻類、赤色酵母ファフィア等の酵母類等、天然、特に海洋に広く分布しており、赤色色素として広く用いられている。アスタキサンチンの抗酸化作用はビタミンEの約1000倍、β−カロテンの約40倍もの強力な抗酸化作用を有することが知られ、その高い抗酸化作用を利用して最も有効な健康食品素材として期待されている。
アスタキサンチンの有する主な機能特性として、記憶能力改善効果を有すること(特許文献1)、日内リズムの改善(特許文献2)、網膜障害や疾病の改善(特許文献3)が報告されている。また、アスタキサンチンの有するその他の機能特性として、血流促進効果、血清中の低比重リポタンパク(LDL)の酸化抑制作用、動脈硬化の防止効果、高血圧抑制効果、抗炎症作用、免疫賦活作用、抗ストレス作用、精子の質向上作用、筋肉持続力向上作用等数多くの報告がなされている。
アスタキサンチンが脳関門を通過し、脳及び神経系での過酸化物を消去すること、神経システムを正常な状態に保つこと、および体内の代謝バランスを整え健常な状態とすることによって神経システム機能を正常とすることによって、脳機能障害の改善及び/又は予防効果を有することは知られてはいない。
日本国特開2001−2569号公報
国際公開WO01/08729号パンフレット
米国特許第5527533号公報
本発明者らは、上記課題を解決するべく、脳機能障害の改善及び/又は予防効果を有する物質を探索した結果、アスタキサンチンが脳機能障害を改善及び/又は予防する効果があることを見出した。本発明は、かかる知見に基づき完成されたものであり、アスタキサンチンを有効成分とする脳機能障害の改善剤及び/又は予防剤、並びにアスタキサンチンを有効成分とする脳機能障害の改善効果及び/又は予防効果の飲食物を提供するものである。
本発明は、アスタキサンチンを有効成分とする脳機能障害の改善剤及び/又は予防剤、並びにアスタキサンチンを有効成分とする脳機能障害の改善効果及び/又は予防効果を有する飲食物を提供することを目的とする。本発明の飲食物および薬剤は、脳機能障害を改善及び/又は予防することにより、脳機能障害によって生じる疾病の改善及び/又は予防にも有用である。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、アスタキサンチンが特に優れた脳機能障害の改善及び/又は予防効果を有することを見出した。本発明は係る知見に基づくものである。
即ち、本発明は、アスタキサンチンを有効成分として含有する脳機能障害の改善剤及び/又は予防剤であり、アスタキサンチンを有効成分として含有する脳機能障害の改善及び/又は予防効果を有する飲食物である。
本発明においてアスタキサンチンとは、天然物由来のものまたは合成により得られるものを意味する。天然物由来のものとしては、例えば、エビ、オキアミ、カニなどの甲殻類の甲殻、卵および臓器、種々の魚介類の皮および卵、緑藻ヘマトコッカスなどの藻類、赤色酵母ファフィアなどの酵母類、海洋性細菌、福寿草および金鳳花などの種子植物から得られるものをあげることができる。天然からの抽出物および化学合成品は市販されており、入手は容易である。
アスタキサンチンは、例えば、赤色酵母ファフィア、緑藻ヘマトコッカス、海洋性細菌などを、公知の方法に準拠して、適宜な培地で培養することにより得られる。培養や抽出のしやすさ、アスタキサンチンを最も高濃度で含有することや生産性の高さから緑藻ヘマトコッカスが最も好適である。
アスタキサンチンの使用形態としては、前記方法で得たアスタキサンチンの抽出物およびそれらを含有した粉末や水溶液、または赤色酵母ファフィア、緑藻ヘマトコッカス、海洋性細菌などの乾燥品およびそれらの破砕品を用いることができる。
アスタキサンチンを含むヘマトコッカス藻の培養とヘマトコッカス藻からアスタキサンチンの抽出方法について以下に具体的に説明する。
ヘマトコッカス緑藻類の培養方法としては、異種微生物の混入・繁殖がなく、その他の夾雑物の混入が少ない密閉型の培養方法が好ましく、例えば、一部解放型のドーム形状、円錐形状又は円筒形状の培養装置と装置内で移動自在のガス吐出装置を有する培養基を用いて培養する方法(国際公開第99/50384号公報)や、密閉型の培養装置に光源を入れ内部から光を照射して培養する方法、平板状の培養槽やチューブ型の培養層を用いる方法、ならびにピーク波長が約540nm以下の波長の光を照射することによって培養する方法(特開2004−147641号公報)が適している。
ヘマトコッカス緑藻類の培養方法としては、異種微生物の混入・繁殖がなく、その他の夾雑物の混入が少ない密閉型の培養方法が好ましく、例えば、一部解放型のドーム形状、円錐形状又は円筒形状の培養装置と装置内で移動自在のガス吐出装置を有する培養基を用いて培養する方法(国際公開第99/50384号公報)や、密閉型の培養装置に光源を入れ内部から光を照射して培養する方法、平板状の培養槽やチューブ型の培養層を用いる方法、ならびにピーク波長が約540nm以下の波長の光を照射することによって培養する方法(特開2004−147641号公報)が適している。
本発明のヘマトコッカス藻から抽出物を得る方法としては、常法に従って、ヘマトコッカス藻を破砕し溶媒で抽出することができ、例えば、(1)ヘマトコッカスを破砕・乾燥したあと、有機溶媒で抽出を行い、有機溶媒を除去して抽出物を得る方法[乾燥粉末抽出]、(2)ヘマトコッカス(湿末)を有機溶媒に懸濁した後、粉砕機に通して細胞を粉砕して抽出し、有機溶媒を除去して抽出物を得る方法[粉砕抽出法]、(3)ヘマトコッカスを乾燥し破砕した後、二酸化炭素を抽出溶媒として超臨界抽出を行い、二酸化炭素を除去して抽出物を得る方法[超臨界抽出法]があげられる。夾雑物が最も少ないこと、工程が少なく、余分な熱を加えないことから、最も好ましいのは、(2)の粉砕抽出法である。
乾燥粉末抽出法はヘマトコッカスを破砕・乾燥したあと、有機溶媒で抽出を行い、有機溶媒を除去して抽出物を得る。例えば、本出願人が先に出願したWO2002/077105の方法によって行うことができる。粉砕方法は、湿式、乾式のどちらでもよく、ビーズミル、ロールミル、ハンマーミル、ジェットミル、ピンミルなどで行うことができる。乾燥方法は、棚式乾燥、流動層乾燥、フラッシュ乾燥、噴霧乾燥など常法にしたがって行うことができる。この乾燥破砕藻を温度0〜60℃の範囲で有機溶媒を用いて抽出する。抽出に用いる有機溶媒は、例えば、アセトン、アルコール、酢酸エチル、ベンゼン、クロロホルムなどが適している。続いてこの抽出液を減圧蒸留などを行い、溶媒を除去して抽出物を得る。
粉砕抽出法を説明する。本出願人が先に出願した特願2004−253525の方法により行うことができる。ヘマトコッカス藻を湿末のまま、上述の有機溶媒に懸濁させて、粉砕器で粉砕しながら同時に抽出を行う。有機溶媒の除去の方法は上述同様に常法に従って行うことができる。
超臨界抽出法は、常法に従って、例えば、特開2004−41147号公報に記載の方法で行うことができる。粉砕処理したヘマトコッカス藻をペレット状に成形し、超臨界状態の二酸化炭素をまたは超臨界点近傍の状態の二酸化炭素をそのペレットを充填した層を通過させて抽出する。減圧を行って二酸化炭素を除去して抽出物を得る。ペレットからの抽出性を高めるために高級不飽和脂肪酸や、グリセリン、アルコール、水などを加えて良い。
上述の3つの製法で得られた抽出物は、所望により分離カラムやリパーゼ分解によりさらに精製することができる。さらに溶媒を除去したい場合は、分子蒸留装置などを用いることができる。
密閉型の培養装置を用いているため異種微生物由来の供雑物がなく、また穏和な条件でアスタキサンチン含有抽出物を得ていることから抽出物の酸化による破壊が少なく、アスタキサンチンの効果をより効果的に発揮することができる。
密閉型の培養装置を用いているため異種微生物由来の供雑物がなく、また穏和な条件でアスタキサンチン含有抽出物を得ていることから抽出物の酸化による破壊が少なく、アスタキサンチンの効果をより効果的に発揮することができる。
アスタキサンチンは、3,3'−ジヒドロキシ−β,β−カロテン−4,4'−ジオンであり、立体異性体を有する。具体的には、(3R,3'R)−アスタキサンチン、(3R,3'S)−アスタキサンチンおよび(3S,3'S)−アスタキサンチンの3種の立体異性体が知られている。
本発明の記載で、特に記載がない限り、アスタキサンチンはアスタキサンチン及び/又はそのエステルを含む。さらに、アスタキサンチンのエステルにはモノエステル体及び/又はジエステル体を含む。
アスタキサンチンは突然変異原性が観察されず、安全性が高い化合物であることが知られて、食品添加物として広く用いられている(高橋二郎ほか:ヘマトコッカス藻アスタキサンチンの毒性試験―Ames試験、ラット単回投与毒性試験、ラット90日反復経口投与性毒性試験―、臨床医薬、20:867−881、2004)。
本発明のアスタキサンチン含有抽出物には、アスタキサンチンとして、アスタキサンチンの遊離体、モノエステル体、ジエステル体の少なくとも一種以上が含まれている。ジエステル体は2つの水酸基がエステル結合により保護されているため物理的に遊離体やモノエステル体よりも安定性が高く飲食物中や薬剤中で酸化分解されにくい。しかし、生体中に取り込まれると生体内酵素により速やかに遊離体のアスタキサンチンに加水分解され、効果を示すものと考えられている。
アスタキサンチンのモノエステルとしては、低級または高級飽和脂肪酸、あるいは低級または高級不飽和脂肪酸によりエステル化されたエステル類をあげることができる。前記低級または高級飽和脂肪酸、あるいは低級または高級不飽和脂肪酸の具体例としては、酢酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、へブタデカン酸、エライジン酸、リシノール酸、ベトロセリン酸、バクセン酸、エレオステアリン酸、プニシン酸、リカン酸、パリナリン酸、ガドール酸、5−エイコセン酸、5−ドコセン酸、セトール酸、エルシン酸、5,13−ドコサジエン酸、セラコール酸、デセン酸、ステリング酸、ドデセン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エイコサオペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などをあげることができる。また、アスタキサンチンのジエステルとしては前記脂肪酸からなる群から選択される同一または異種の脂肪酸によりエステル化されたジエステル類である。
さらに、アスタキサンチンのモノエステルとしては、グリシン、アラニンなどのアミノ酸;酢酸、クエン酸などの一価または多価カルボン酸;リン酸、硫酸などの無機酸;グルコシドなどの糖;グリセロ糖脂肪酸、スフィンゴ糖脂肪酸などの糖脂肪酸;グリセロ脂肪酸などの脂肪酸;グリセロリン酸などによりエステル化されたモノエステル類である。前記モノエステル類の塩も含まれている。
アスタキサンチンのジエステルとしては、前記低級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸、低級不飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、アミノ酸、一価または多価カルボン酸、無機酸、糖、糖脂肪酸、脂肪酸およびグリセロリン酸からなる群から選択される同一または異種の酸によりエステル化されたジエステル類をあげることができる。なお、考えられ得る場合は前記ジエステル類の塩も含む。グリセロリン酸のジエステルとしては、グリセロリン酸の飽和脂肪酸エステル類、または高級不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸または飽和脂肪酸から選択される脂肪酸類を含有するグリセロリン酸エステル類などが含まれている。
本発明のアスタキサンチン含有抽出物が、合成のアスタキサンチンや他のアスタキサンチン抽出物より、特に脳機能改善効果があるのは、本発明の抽出物が体内への吸収性がよいことが原因の1つと考えられている。フリー体のアスタキサンチンでは腸壁を超えて血管への吸収が悪く、ヘマトコッカスなど植物由来のアスタキサンチンは脂肪酸など特定の誘導体が多いことがあげられる。また、本発明の抽出物は、抽出工程中、抽出物のアスタキサンチン誘導体や不飽和脂肪酸の酸化が抑えられ、不純物が少ないこと(特願2004−253525)も原因と考えられる。
本発明における脳機能障害とは、脳自体及び神経系に関する障害であり、失語症、注意障害、記憶障害、行動と感情の障害、半側空間無視、遂行機能障害、失行症、半側身体失認、地誌的記憶障害、失認症などの症状が1種以上複合している障害である。本発明おける脳機能障害の具体的な疾病や傷害としては、脳や神経系内で活性酸素などの酸化物質、ウィルス、物理的障害が原因で発生する疾病や傷害であり、血管性痴呆や変性性痴呆などの痴呆症(認知症)、統合失調症や操うつ病、症状精神病などの精神病を含む。痴呆症には、具体的に認知証、アルツハイマー型痴呆、前頭側頭型痴呆、ピック病、レビー小体病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、進行性核上性麻痺、多発梗塞性痴呆広範虚血型、多発脳梗塞型、限局性脳梗塞型、遺伝性血管性痴呆、クロイツフェルト・ヤコブ病、HIV関連痴呆、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症が含まれる。精神病には、具体的に、うつ病、躁病、躁うつ病などの気分障害、統合失調症、非定型精神病、統合失調感情障害などの統合失調症および関連疾患;アルコール依存症、薬物依存症などの物質関連障害;痴呆性疾患、コルサコフ症候群、頭部外傷後遺症などの器質性精神疾患;急性ストレス障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、適応障害などの重症ストレス障害;解離性同一性障害などの解離性障害、;転換性障害、身体表現性障害、心気症、疼痛性障害、身体醜形障害などの身体表現性障害;ミュンヒハウゼン症候群などの虚偽性障害;妄想性人格障害、分裂病質人格障害、分裂病型人格障害、境界性人格障害(境界例)、自己愛性人格障害、演技性人格障害、反社会性人格障害、強迫性人格障害、回避性人格障害、依存性人格障害などの人格障害;神経性無食欲症(拒食症)、神経性大食症(過食症)などの摂食障害、不眠症、過眠症、睡眠時随伴症などの睡眠障害;自閉症、アスペルガー障害、精神遅滞などの発達障害;鬱火病、対人恐怖症、神経質などの文化依存症候群が含まれる。
尚、米国特許第5,527,533号明細書に記載されているのは、「神経」といっても眼および網膜それにつながる神経に限定されている。これに対し、本発明に係る脳機能障害改善剤は、脳及び神経系統全体に効果があり、脳関門を通ることから脳自体および神経に直接効果を及ぼすこと、血流改善、ストレス改善などによる神経システムの代謝機能改善より改善されると考えられる。後者は、アスタキサンチンが末梢血管への血流量を増加させる効果があることから、体を動かすことによってストレスや気分が良くなる効果と同じ効果を及ぼしていると考えられる。
本発明の脳機能改善剤は、前述の脳機能障害に改善及び予防効果がある。特にうつ病や痴呆症・認知証に効果がある。これらの障害のように疾病となるような重度の症状ではなくとも、意欲の向上や、積極性の向上、対外性・社交性の向上、緩慢な動作の改善など日常の正確を前向きな姿勢に改善する効果もあり、生活の質向上を図ることができる。特に、引きこもりや、勤労意欲減退によるニート状態からの脱出に効果がある。
本発明の脳機能障害改善剤は、脳機能障害によって、痴呆症、うつ病などが生じ、これらが要因となっている疾患、例えば、動脈硬化、高血圧、糖尿病、ガン、高脂血症、リュウマチ、痛風、脳卒中、虚血性心疾患、肺気腫、胃潰瘍、胃炎、肝炎、膵炎、腎炎、その他の炎症性疾患、白内障、アルツハイマー病、アレルギー性疾患、老化、糖尿病の合併症である神経障害、網膜障害、腎症、大血管障害および血液疾患に関する疾病の治療・改善・予防効果も有している。神経障害においては、突発性の難聴、眼や顔面の異常(麻痺や痛み)、起立性低血圧、発汗の異常、下痢や便秘(消化器症状)、排尿障害、四肢の痛み、知覚の異常、ED、眼精疲労、筋肉疲労、筋肉の委縮、壊疽の治療・改善・予防に効果がある。網膜障害においては、黄斑変性症、緑内障、白内障、単純網膜症、前増殖網膜症および増殖網膜症の改善・予防に効果がある。
本発明の脳機能障害改善剤は、経口または非経口で投与することができる。経口用の剤形としては、例えば、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル、顆粒、細粒などの固形投薬形態、シロップおよび懸濁液のような液体投薬形態で投与される。非経口の剤形としては、注射剤、点眼剤、点鼻剤、貼付剤、軟膏剤、坐剤の形態で投与される。
本発明の脳機能障害改善剤は、通常の固形製剤に用いられる各種成分を配合して固形製剤とすることができる。シロップ、ドリンク剤、懸濁液、点眼剤、注射剤などの液剤は、前述の飲食物の飲料に用いられる各種成分を配合して液剤とすることができる。
また、皮膚外用剤の形態には、上記成分以外に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、美白剤、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
本発明の脳機能障害改善剤に用いられるアスタキサンチンの量は、アスタキサンチン遊離体換算量で、成人では1日あたり、0.5mg〜100mg、好ましくは1mg〜20mgの服用量で経口投与または非経口投与で行う。投与量は、投与される患者の年齢、体重、症状の程度、投与形態によって異なる。本発明の医薬品におけるアスタキサンチン量は0.01〜99.9重量%、好ましくは0.1〜90重量%の量で含有させることができる。
本発明の脳機能障害への改善効果を高めるため、1種以上の活性剤を添加することができる。活性剤としては、例えば、ビタミンA類、カロテノイド類、ビタミンB類、ビタミンC類、ビタミンD類、ビタミンE類、グルタチオン及びこれらの誘導体並びにこれらの塩;デオキシリボ核酸、リボ核酸;アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸;グリチルリチン酸、グリチルレチン酸;グアニン、キサンチン;α−またはγ−リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、コハク酸、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩;アスパラギン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩;血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、胎盤抽出物、鶏冠抽出物、ローヤルゼリー;酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、霊芝抽出物;ニンジン抽出物、センブリ抽出物、ローズマリー抽出物、オウバク抽出物、ニンニク抽出物、ヒノキチオール、セファランチン、アロエ抽出物、サルビア抽出物、アルニカ抽出物、カミツレ抽出物、シラカバ抽出物、オトギリソウ抽出物、ユーカリ抽出物、ムクロジ抽出物、センプクカ抽出物、ケイケットウ抽出物、サンペンズ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、イブキトラノオ抽出物、クララ抽出物、サンザシ抽出物、シラユリ抽出物、ホップ抽出物、ノイバラ抽出物、ヨクイニン抽出物;D−フラクション、グリコーゲン、オクタコサノール、アリシン、コエンザイムQ10、カテキン、α−リポ酸;システイン及びその誘導体並びにその塩、ペプチド;リジン、硫化アリル、ビオチン、パントテン酸、コラーゲン、エラスチン、ケラチン及びこれらの誘導体並びにその塩類;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸;乳酸菌;鉄、モリブデン、カルシウム、亜鉛、セレン、マンガン、銅、ヨウ素などのミネラル類等があげられる。
本発明の脳機能障害改善剤や飲食物にアスタキサンチンと活性剤を両方配合する場合は、アスタキサンチン1重量部に対して活性剤が0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部の割合で配合することができる。本発明の飲食物や脳機能障害改善剤におけるアスタキサンチンと活性剤の合計の配合量は0.01〜99.9重量%、好ましくは0.1〜90重量%の量で含有させることができる。
本発明の脳機能障害改善剤は、固形状、ゲル状、液状のいずれの形態としても用いることができる。一般に用いられている形状である、固形製剤、ジェル剤、ドリンク剤の形状が好ましく、固形製剤としては、錠剤、ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤、顆粒剤、散剤の形状で用いることができる。
本発明の脳機能障害改善剤は、一般食品または製剤の製造に用いられる種々の添加剤を適当量含んでいてもよい。このような添加剤として、例えば賦形剤、結合剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、pH調整剤、界面活性剤などが挙げられる。賦形剤としては、例えばトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファ−化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類、乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マルチトールなどの糖アルコール、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などの無機化合物などがあげられる。結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、寒天、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、結晶セルロースなどがあげられる。酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などがあげられる。発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられる。甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。香料としては、例えばレモン油、オレンジ油、メントールなどが挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄などが挙げられる。安定化剤としては、エデト酸ナトリウム、トコフェロール、シクロデキストリン等が挙げられる。pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。界面活性剤として、ポリソルベート80、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、アラビアガム、粉末トラガントなどがあげられる。アスタキサンチンの吸収を良くするためには微粉状態に加工してから配合することが好ましい。
本発明の脳機能障害改善剤を、シロップ、ドリンクなどの飲料の形状とするときは、有効成分を必要に応じてpH調製剤、緩衝剤、溶解剤、懸濁剤等、張化剤、安定化剤、防腐剤などの存在下、常法により飲料化することができる。懸濁剤としては、例えば、ポリソルベート80、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、アラビアガム、粉末トラガントなどを挙げることができる。溶解剤としては、例えば、ポリソルベート80、水添ポリオキシエチレンヒマシ油、ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、マクロゴール、ヒマシ油脂肪酸エチルエステルなどを挙げることができる。安定化剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウムなどを挙げることができる。防腐剤としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾールなどを挙げることができる。その他の成分としてミネラル、アミノ酸及びその塩類、生薬及び生薬抽出物、甘味剤、保存剤、矯味剤、着色剤など飲料一般に使用される成分を配合することができる。
本発明にかかわる液剤は、常法により調製でき、その方法は特に制限はされないが、通常、各成分を規定量以下の精製水にて混合し、規定量に容量調整し、必要に応じて濾過、滅菌処理をすることにより得られる。なお、脂溶性ビタミンを含むときは、通常用いられる界面活性剤又は可溶化剤により乳化又は可溶化してもよく、また分散剤を用いて懸濁させても良い。
一般の飲食物にアスタキサンチンを配合することができ、形態例としては、マーガリン、バター、バターソース、チーズ、生クリーム、ショートニング、ラード、アイスクリーム、ヨーグルト、乳製品、ソース肉製品、魚製品、漬け物、フライドポテト、ポテトチップス、スナック菓子、かきもち、ポップコーン、ふりかけ、チューインガム、チョコレート、プリン、ゼリー、グミキャンディー、キャンディー、ドロップ、キャラメル、パン、カステラ、ケーキ、ドーナッツ、ビスケット、クッキー、クラッカー、マカロニ、パスタ、ラーメン、蕎麦、うどん、サラダ油、インスタントスープ、ドレッシング、卵、マヨネーズ、みそなど、または果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料などの炭酸系飲料または非炭酸系飲料など、茶、コーヒー、ココアなどの非アルコールまたはリキュール、薬用酒などのアルコール飲料などの一般食品への添加例を挙げることができる。
本発明の飲食物は、脳機能障害改善剤と同じ錠剤型の健康食品・サプリメントとするのが好ましい。錠剤型には通常、食品で使用される成分を配合することができ、錠剤、カプセルが好ましい。
本発明の飲食物は、本発明のアスタキサンチン単独または活性剤を1種以上と共に一般食品の原料と配合し、常法に従って加工製造することにより製造される。アスタキサンチンの配合量は食品の形態などにより異なり特に限定されるものではないが、食品の全量に対して、アスタキサンチンを0.00001〜10重量%、好ましくは0.0001〜5重量%であり、予防または改善作用を発揮するのに必要な量だけ含まれるように調製する。アスタキサンチンの使用量は当業者が飲食物の種類に応じて適宜選択でき、成人1日摂取量あたり0.5〜100mg、好ましくは1〜20mgできるようにすればよい。
本発明をさらに詳細に説明にするために以下に実施例をあげるが、本発明がこの実施例のみに限定されないことはいうまでもない。
[アスタキサンチンの製造]
乾燥未破砕ヘマトコッカス藻粉末1kg〔バイオリール社製 アスタキサンチン含量4.6%〕とミックスビタミンE〔理研ビタミン、E700〕25gをアセトン1.5kgに分散させ、1mm径のガラスビーズを85%充填した防爆型のビーズミル試験機〔ダイノミルKDL−PILOT、WAB社製〕を用いて、適時冷却しながら室温で、ディスク周速10m/s、流速140g/minで破砕処理を2回行い、同時にカロテノイドを含む脂質画分を抽出した。破砕懸濁液全量を吸引濾過により抽出濾液を回収、さらに濾過残渣を1kgのアセトンでリンス3回行い、アスタキサンチンを含む脂質成分を完全に抽出した。得られた抽出濾液から減圧エバポレーター(温度35℃)でアセトンを留去し、さらに分子蒸留機にて微量のアセトンを除去し、アスタキサンチン含有抽出物(フリー体換算で5.6%含有)を得た。
乾燥未破砕ヘマトコッカス藻粉末1kg〔バイオリール社製 アスタキサンチン含量4.6%〕とミックスビタミンE〔理研ビタミン、E700〕25gをアセトン1.5kgに分散させ、1mm径のガラスビーズを85%充填した防爆型のビーズミル試験機〔ダイノミルKDL−PILOT、WAB社製〕を用いて、適時冷却しながら室温で、ディスク周速10m/s、流速140g/minで破砕処理を2回行い、同時にカロテノイドを含む脂質画分を抽出した。破砕懸濁液全量を吸引濾過により抽出濾液を回収、さらに濾過残渣を1kgのアセトンでリンス3回行い、アスタキサンチンを含む脂質成分を完全に抽出した。得られた抽出濾液から減圧エバポレーター(温度35℃)でアセトンを留去し、さらに分子蒸留機にて微量のアセトンを除去し、アスタキサンチン含有抽出物(フリー体換算で5.6%含有)を得た。
[実施例1] うつ(不安)状態改善効果試験
7ヶ月齢のICR雄性マウス20匹を、対照群、試験群に分け、1日目からそれぞれの自由に水と飼料を、試料は1日1回朝に与えてならし、29日目から14日間1日1回10分間明暗試験(light/dark test)を行った。対照群にはマウスの体重1kg当たりオリーブオイルを1ml投与を投与し、試験群にはマウスの体重1kg当たりアスタキサンチン含有抽出物10mgをオリーブオイル1mlに混合して投与した。明暗試験の方法は、文献(Jpn.J.Psychopharmacol.,14,83−91(1994))に記載の方法に従って行った。
7ヶ月齢のICR雄性マウス20匹を、対照群、試験群に分け、1日目からそれぞれの自由に水と飼料を、試料は1日1回朝に与えてならし、29日目から14日間1日1回10分間明暗試験(light/dark test)を行った。対照群にはマウスの体重1kg当たりオリーブオイルを1ml投与を投与し、試験群にはマウスの体重1kg当たりアスタキサンチン含有抽出物10mgをオリーブオイル1mlに混合して投与した。明暗試験の方法は、文献(Jpn.J.Psychopharmacol.,14,83−91(1994))に記載の方法に従って行った。
14日目の測定結果を表1に示す。表1に示した通り、アスタキサンチン抽出物を含む群は、マウスの明箱での運動量、滞在時間、立ち上がり行動の回数及び明暗箱間の移動回数を有意に増加させたことから、アスタキサンチンがマウスのうつ状態(不安)を改善していることが分かる。
[実施例2] 記憶効果試験
Fischer系ラットの4ヶ月齢14匹と、18ヶ月齢14匹を、それぞれ対照群と試験群に分け、4ヶ月間からそれぞれの自由に水と飼料を、試料は1日1回朝に投与して与えた。対照群にはラットの体重1kg当たりオリーブオイルを1ml投与し、試験群にはラットの体重1kg当たりアスタキサンチン含有抽出物10mgをオリーブオイル1mlに混合して投与した。記憶効果試験の方法はモリス型水迷路試験による学習能評価方法に従って行った。モリス型水迷路試験は、1日4回を1週間行い、28回目の試験でプール内のゴールに到達するまでの時間(反応潜時)を測定した。
Fischer系ラットの4ヶ月齢14匹と、18ヶ月齢14匹を、それぞれ対照群と試験群に分け、4ヶ月間からそれぞれの自由に水と飼料を、試料は1日1回朝に投与して与えた。対照群にはラットの体重1kg当たりオリーブオイルを1ml投与し、試験群にはラットの体重1kg当たりアスタキサンチン含有抽出物10mgをオリーブオイル1mlに混合して投与した。記憶効果試験の方法はモリス型水迷路試験による学習能評価方法に従って行った。モリス型水迷路試験は、1日4回を1週間行い、28回目の試験でプール内のゴールに到達するまでの時間(反応潜時)を測定した。
[表2] 記憶効果試験
単位は秒、対照群(若)は4ヶ月齢のオリーブオイル投与群、試験群(若)は4ヶ月齢のアスタキサンチン投与群、対照群(老)は18ヶ月齢のオリーブオイル投与群、試験群(老)は18ヶ月齢のアスタキサンチン投与群を示す。この反応潜時が短いほど、記憶があることを示す。
単位は秒、対照群(若)は4ヶ月齢のオリーブオイル投与群、試験群(若)は4ヶ月齢のアスタキサンチン投与群、対照群(老)は18ヶ月齢のオリーブオイル投与群、試験群(老)は18ヶ月齢のアスタキサンチン投与群を示す。この反応潜時が短いほど、記憶があることを示す。
表2はモリス型水迷路試の結果である。一般に、通常の自然老化ラットの場合、1日4回の試験を7日間繰り返すと、プール内のゴールに到達するまでの時間である反応潜時は、通常30秒程度とされている(アニテックス,6,13,1995)。アスタキサンチンを摂取させた群では、対照群よりも反応潜時は著しく到達時間が早くなっていることがわかる。さらに、若いラットよりも老齢のラットの方がより到達時間の差が大きくなっていることが分かる。これは、老化によって受ける脳の損傷をアスタキサンチンが改善および/または予防していることを示している。
[製造例1] 錠剤
下記成分を下記組成比(重量%)で均一に混合し、1粒300mgの錠剤とした。
ヘマトコッカス抽出物 30mg
乳糖 70mg
でんぷん 70mg
カゼンナトリウム 6mg
ゼラチン 6mg
セルロース 109mg
二酸化ケイ素 3mg
ショ糖脂肪酸エステル 6mg
ヘマトコッカス抽出物はアスタキサンチンをフリー体換算で5重量%を含む。
下記成分を下記組成比(重量%)で均一に混合し、1粒300mgの錠剤とした。
ヘマトコッカス抽出物 30mg
乳糖 70mg
でんぷん 70mg
カゼンナトリウム 6mg
ゼラチン 6mg
セルロース 109mg
二酸化ケイ素 3mg
ショ糖脂肪酸エステル 6mg
ヘマトコッカス抽出物はアスタキサンチンをフリー体換算で5重量%を含む。
[製剤例2] 軟カプセル剤
下記成分からなるソフトカプセル剤皮の中にヘマトコッカス抽出物(アスタキサンチンを5重量%含有)を常法により充填し、1粒300mgのソフトカプセルを得た。
内容物
ヘマトコッカス抽出物 20mg
食用油脂 150mg
剤皮
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
下記成分からなるソフトカプセル剤皮の中にヘマトコッカス抽出物(アスタキサンチンを5重量%含有)を常法により充填し、1粒300mgのソフトカプセルを得た。
内容物
ヘマトコッカス抽出物 20mg
食用油脂 150mg
剤皮
ゼラチン 100mg
グリセリン 30mg
[製剤例3] ドリンク剤
下記成分を配合し、常法に従って、水10kgを加えてドリンク剤を調製した。
ヘマトコッカス抽出物水溶液* 25g
液糖 4000g
DL−酒石酸ナトリウム 1g
クエン酸 50g
ビタミンC 50g
ビタミンE 150g
シクロデキストリン 25g
塩化カリウム 5g
硫酸マグネシウム 2g
*特開2001−316601の実施例の方法で調整したヘマトコッカス抽出物水溶液(アスタキサンチン1%含有)
下記成分を配合し、常法に従って、水10kgを加えてドリンク剤を調製した。
ヘマトコッカス抽出物水溶液* 25g
液糖 4000g
DL−酒石酸ナトリウム 1g
クエン酸 50g
ビタミンC 50g
ビタミンE 150g
シクロデキストリン 25g
塩化カリウム 5g
硫酸マグネシウム 2g
*特開2001−316601の実施例の方法で調整したヘマトコッカス抽出物水溶液(アスタキサンチン1%含有)
[製剤例4] スティック顆粒
下記成分を配合し、常法に従って造粒し、5g入りスティック顆粒を製造した。
アスタリールパウダー* 5%
ビタミンBミックス 1%
ニコチン酸 0.1%
パントテン酸 0.1%
タウリン 10%
グルタミン酸 1%
GABA 0.01%
アスパラギン酸 0.05%
BCAA 0.5%
クエン酸 10%
ビタミンC 10%
γ−オリザノール粉末 0.15%
CMCNa 適宜
デキストリン 適宜
*アスタキサンチン1重量%含有ヘマトコッカス抽出物の粉末
下記成分を配合し、常法に従って造粒し、5g入りスティック顆粒を製造した。
アスタリールパウダー* 5%
ビタミンBミックス 1%
ニコチン酸 0.1%
パントテン酸 0.1%
タウリン 10%
グルタミン酸 1%
GABA 0.01%
アスパラギン酸 0.05%
BCAA 0.5%
クエン酸 10%
ビタミンC 10%
γ−オリザノール粉末 0.15%
CMCNa 適宜
デキストリン 適宜
*アスタキサンチン1重量%含有ヘマトコッカス抽出物の粉末
[製剤例5] チョコレート
下記成分を配合し、常法に従ってチョコレートを製造した。
アスタリールオイル50F 1%
プロポリス 0.1%
ローヤルゼリー 0.01%
カフェイン 0.5%
人参エキス 0.5%
レシチン 適量
カカオマス 適量
下記成分を配合し、常法に従ってチョコレートを製造した。
アスタリールオイル50F 1%
プロポリス 0.1%
ローヤルゼリー 0.01%
カフェイン 0.5%
人参エキス 0.5%
レシチン 適量
カカオマス 適量
Claims (6)
- アスタキサンチンを有効成分として含有する脳機能障害改善剤。
- 以下の群のいずれかの1種または2種以上の活性剤を含んでなる請求項1の脳機能障害改善剤組成物:
ビタミンA類、カロテノイド類、ビタミンB類、ビタミンC類、ビタミンD類、ビタミンE類、トコトリエノール、グルタチオン及びこれらの誘導体並びにこれらの塩;α−リポ酸、デオキシリボ核酸、リボ核酸、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、グアニン、キサンチン、α−またはγ−リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、コハク酸、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩;アスパラグン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩;血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、胎盤抽出物、鶏冠抽出物、ローヤルゼリー;酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、霊芝抽出物;ニンジン抽出物、センブリ抽出物、ローズマリー抽出物、オウバク抽出物、ニンニク抽出物、ヒノキチオール、セファランチン、アロエ抽出物、サルビア抽出物、アルニカ抽出物、カミツレ抽出物、シラカバ抽出物、オトギリソウ抽出物、ユーカリ抽出物、ムクロジ抽出物、センプクカ抽出物、ケイケットウ抽出物、サンペンズ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、イブキトラノオ抽出物、クララ抽出物、サンザシ抽出物、シラユリ抽出物、ホップ抽出物、ノイバラ抽出物、ヨクイニン抽出物;D−フラクション、グリコーゲン、オクタコサノール、アリシン、コエンザイムQ10、カテキン;システイン及びその誘導体並びにその塩、ペプチド;リジン、硫化アリル、ビオチン、パントテン酸、コラーゲン、エラスチン、ケラチン及びこれらの誘導体並びにその塩類;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸;乳酸菌;鉄、モリブデン、カルシウム、亜鉛、セレン、マンガン、銅、ヨウ素などのミネラル類。 - 脳機能障害がうつ病である請求項1〜2の脳機能障害改善剤。
- 脳機能障害が痴呆症である請求項1〜2の脳機能障害改善剤。
- 請求項1〜4の脳機能障害改善剤を含有する飲食物。
- 脳機能障害改善効果を有する飲食物を製造するためにアスタキサンチンを用いる方法。
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