JP2007126299A - Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス及び結晶化ガラス、ならびに該結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法 - Google Patents
Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス及び結晶化ガラス、ならびに該結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化である。
【選択図】なし
Description
また、前記Li2O−Al2O3−SiO2系結晶化ガラスの原料を溶融し、成形した後、得られた結晶性ガラスを結晶化する工程において、熱処理条件を変更することにより、析出してくる結晶の種類を変更することができるため、同一組成のガラス原料から透明な結晶化ガラス(β−石英固溶体が析出する場合)と白色不透明な結晶化ガラス(β−スポジュメン固溶体が析出する場合)の両方を製造することができ、用途に応じて使い分けが可能という利点を有する。
「一種の結晶化ガラスは、その原料配合中には、リチア含有鉱物、酸化チタン等を含有し、その特徴としては、原料配合組成中に、リチア含有鉱物が50〜81質量%をしめ、酸化チタンが0.5〜4質量%をしめ、Li2Oが0.5〜8.1質量%をしめてある」と記載されている。
原料配合(wt%):
アルミナ珪酸リチア鉱物 78% ナトリウム長石 10.25% 炭酸リチウム 7.7% 酸化チタン 1.65% 酸化カルシウム 1% 酸化マグネシウム 1.4%
化学組成(wt%)
SiO2 68.02% Al2O3 17.68% Li2O 4.10%
CaO 1.47% MgO 2.89% Fe2O3 0.17%
Na2O 0.53% K2O 0.11% TiO2 1.74%
焼失 3.29%
そうすると、実施例の配合にナトリウム長石から入ったSiO2が7.04%である。そこで、葉長石とナトリウム長石から配合に入ったSiO2が59.40%+7.04%=66.44%。このような方法で計算するとAl2O3が15.42%に、Li2Oが6.62%になる。明らかに、この結果は、実施例の原料配合化学組成中のSiO2、Al2O3、Li2Oの含量と合わないことが分かる。
本発明における第1の目的は、大量生産可能なLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスを提供することにある。
本発明における第2の目的は、結晶成長温度の低いLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスを提供することにある。この種の結晶化ガラスは、優れた熱特性と機械強度を持つ。
本発明における第3の目的は、製造コストが低く、建築材料に適用するLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスを提供することにある。
本発明における第4の目的は、成分組成、製品の物性及び化学的な性質、製品品質などが安定であり、リチア雲母又はリチア含有廃棄物を主要原料としたLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス及びその結晶化ガラスを提供することにある。
本発明における第5の目的は、Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス及び結晶化ガラスを提供する。その特徴としては、この種の結晶性ガラスから少なくともK(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、Li2Al2Si3O10、LiAlSi3O8、LixAlxSi3-xO6(Virgilite)、β−LiAlSi2O6(β−スポジュメン固溶体Li2O・Al2O3・nSiO2[ただしn≧4])、Mg2Al4Si5O18(μ−cordierite)、KMg3(Si3AlO10)(OH)2(Phlogopite)、KMgAlSi4O10(OH)2(Leucophyllite)
の結晶の一種または二種以上を析出して結晶化ガラスになることである。
本発明における第6の目的は、上記したLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス及び結晶化ガラスの製造方法を提供することにある。
本発明のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスは、
<1> 質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有することを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス。
<2> 各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物が原料成分合計量に対して質量百分率で30〜80%占めることを特徴とする<1>に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス。
<3> 質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有することを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラス。
<4> 各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物が原料成分合計量に対して質量百分率で30〜80%占めることを特徴とする<3>に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラス。
<5><1>又は<2>に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスから少なくともK(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、Li2Al2Si3O10、LiAlSi3O8、LixAlxSi3-xO6(Virgilite)、β−LiAlSi2O6(β−スポジュメン固溶体Li2O・Al2O3・nSiO2[ただしn≧4])、Mg2Al4Si5O18(μ−cordierite)、KMg3(Si3AlO10)(OH)2(Phlogopite)、KMgAlSi4O10(OH)2(Leucophyllite)
の結晶の一種または二種以上が析出されていることを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラス。
<6>
1.質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA工程と、
2.A工程で得られたガラス原料を溶融するB工程と、
3.B工程で得られたガラスを成形して、Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスとするC工程と、
を含むことを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスの製造方法。
<7> 前記A工程が、
各成分の含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料を均一に攪拌するA−1工程と、
A−1工程で得られたリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料に他の原料成分を添加して、質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA−2工程と、
からなることを特徴とする<6>に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスの製造方法。
<8>
1.質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA工程と、
2.A工程で得られたガラス原料を溶融するB工程と、
3.B工程で得られたガラスを成形して、Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスとする工程と、
4.C工程によって得られたLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスを結晶化熱処理によってLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスを生成するD工程と、
を含むことを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスの製造方法。
<9>前記A工程が、
各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料を均一に攪拌するA−1工程と、
A−1工程で得られたリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料に他の原料成分を添加して、質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA−2工程と、
からなることを特徴とする<8>に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスの製造方法。
本発明の結晶性ガラスと結晶化ガラスに関する、各成分の含有量を限定する理由は、次のようになる。以下,特に断りのない限り「%」は「質量%」を意味する。
まず、質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料に調合して、均一に攪拌する工程である。リチア雲母又はリチア含有廃棄物を主な原料として添加する。
各実施例において、リチア含有廃棄物として下記に示す組成のリチア含有廃棄物を用い、原料成分に対して質量百分率でそれぞれの処理番号に示す配合%を占めるように添加量を調合した。
SiO2 52.46%
Al2O3 22.89%
Li2O 4.36%
F 5.01%、
Na2O 1.54%
K2O 8.25%
Fe2O3 0.195%
MnO2 0.333%
Rb2O 1.21%
Cs2O 0.21%
処理番号2− 35%
処理番号3− 40%
処理番号4− 45%
処理番号5− 50%
処理番号6− 55%
処理番号7− 60%
処理番号8− 70%
処理番号9− 80%
ガラス原料を表1に示す試料番号1の組成に調合した後坩堝に入れる。1550℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。冷却後、ガラス板を熱処理炉に入れて、200℃で10min間保持した後90℃/hrの速度で800℃まで昇温する。800℃で20min間保持した後60℃/hrの速度で900℃まで昇温する。900℃で20min間保持した後60℃/hrの速度で1000℃まで昇温する。1000℃で1時間保持した後炉冷する。結果として、
K(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、ZrO2等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色が白である。
ガラス原料を表1に示す試料番号2の組成に調合した後坩堝に入れる。1550℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。冷却後、ガラス板を熱処理炉に入れて、200℃で10min間保持した後90℃/hrの速度で800℃まで昇温する。800℃で20min間保持した後60℃/hrの速度で900℃まで昇温する。900℃で20min間保持した後60℃/hrの速度で1000℃まで昇温する。1000℃で1時間保持した後炉冷する。結果として、
K(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色がベージュである。
ガラス原料を表1に示す試料番号3の組成に調合した後坩堝に入れる。1580℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、500℃で10min間保持した後120℃/hrの速度で620℃まで昇温する。620℃で30min間保持した後90℃/hrの速度で740℃まで昇温する。740℃で40min間保持した後90℃/hrの速度で850℃まで昇温する。850℃で40min間保持した後炉冷する。結果として、
KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、ZrO2、Li2Al2Si3O10等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色が白である。
ガラス原料を表1に示す試料番号4の組成に調合した後坩堝に入れる。1580℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、560℃で30min間保持した後120℃/hrの速度で650℃まで昇温する。650℃で40min間保持した後90℃/hrの速度で760℃まで昇温する。760℃で40min間保持した後炉冷する。結果として、
K(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、ZrO2、Li2Al2Si3O8等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色が灰色である。
ガラス原料を表1に示す試料番号5の組成に調合した後坩堝に入れる。1560℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、620℃で30min間保持した後90℃/hrの速度で650℃まで昇温する。650℃で40min間保持した後90℃/hrの速度で830℃まで昇温する。830℃で40min間保持した後炉冷する。結果として、
K(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、ZrO2、LiAlSi3O8等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色が白である。
ガラス原料を表1に示す試料番号6の組成に調合した後坩堝に入れる。1560℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、550℃で20min間保持した後180℃/hrの速度で620℃まで昇温する。620℃で20min間保持した後120℃/hrの速度で660℃まで昇温する。660℃で30min間保持した後90℃/hrの速度で880℃まで昇温する。880℃で40min間保持した後炉冷する。結果として、
KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、ZrO2、LiAlSi3O8等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色が白である。
ガラス原料を表1に示す試料番号7の組成に調合した後坩堝に入れる。1600℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、560℃で30min間保持した後90℃/hrの速度で650℃まで昇温する。650℃で1時間保持した後100℃/hrの速度で850℃まで昇温する。850℃で1時間保持した後炉冷する。結果として、LixAlxSi3-xO6(Virgilite)、β−LiAlSi2O6(β−スポジュメン固融体)、Mg2Al4Si5O18(u−cordierite)等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色が茶色である。
ガラス原料を表1に示す試料番号8の組成に調合した後坩堝に入れる。1600℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。
その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、560℃で30min間保持した後90℃/hrの速度で650℃まで昇温する。650℃で1時間保持した後100℃/hrの速度で850℃まで昇温する。850℃で1時間保持した後炉冷する。結果として、LixAlxSi3-xO6(Virgilite)、Mg2Al4Si5O18(u−cordierite)、KMg3(Si3AlO10)(OH)2(Phlogopite)等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色がベージュである。
ガラス原料を表1に示す試料番号9の組成に調合した後坩堝に入れる。1600℃でガラス原料を溶融して、250mm×250mm×18mmの板状に成形する。
その後、ガラス板を熱処理炉に入れて、560℃で30min間保持した後90℃/hrの速度で650℃まで昇温する。650℃で1時間保持した後100℃/hrの速度で850℃まで昇温する。850℃で1時間保持した後炉冷する。結果として、LixAlxSi3-xO6(Virgilite)、Mg2Al4Si5O18(u−cordierite)、KMgAlSi4O10(OH)2(Leucophyllite)等の結晶を析出した結晶化ガラスになった。結晶化ガラス板の外観が綺麗で、色がベージュである。
A:K(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)
B:KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)
C:ZrO2
D:Li2Al2Si3O10
E:LiAlSi3O8
F:LixAlxSi3-xO6(Virgilite)
G:β−LiAlSi2O6(β−スポジュメン固融体)
H:Mg2Al4Si5O18(u−cordierite)
I:KMg3(Si3AlO10)(OH)2(Phlogopite)
J:KMgAlSi4O10(OH)2(Leucophyllite)
Claims (9)
- 質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有することを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス。
- 各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物が原料成分合計量に対して質量百分率で30〜80%占めることを特徴とする請求項1に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラス。
- 質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有することを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラス。
- 各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物が原料成分合計量に対して質量百分率で30〜80%占めることを特徴とする請求項3に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラス。
- 請求項1又は請求項2の記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスから少なくともK(Li,Al)3(Al,Si)4O10(OH,F)2(Lepidolite)、KLiMg2Si4O10F2(Tainiolite)、Li2Al2Si3O10、LiAlSi3O8、LixAlxSi3-xO6(Virgilite)、β−LiAlSi2O6(β−スポジュメン固溶体Li2O・Al2O3・nSiO2[ただしn≧4])、Mg2Al4Si5O18(μ−cordierite)、KMg3(Si3AlO10)(OH)2(Phlogopite)、KMgAlSi4O10(OH)2(Leucophyllite)
の結晶の一種または二種以上が析出されていることを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラス。 - 1.質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA工程と、
2.A工程で得られたガラス原料を溶融するB工程と、
3.B工程で得られたガラスを成形して、Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスとするC工程と、
を含むことを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスの製造方法。 - 前記A工程が、
各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料を均一に攪拌するA−1工程と、
A−1工程で得られたリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料に他の原料成分を添加して、質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA−2工程と、
からなることを特徴とする請求項6に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスの製造方法。 - 1.質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA工程と、
2.A工程で得られたガラス原料を溶融するB工程と、
3.B工程で得られたガラスを成形して、Li2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスとするC工程と、
4.C工程によって得られたLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶性ガラスを結晶化熱処理によってLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスを生成するD工程と、
を含むことを特徴とするLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスの製造方法。 - 前記A工程が、
各成分の質量含有量がSiO2 50.0〜60.0%、Al2O3 20.0〜30.0%、MgO 0〜0.5%、Li2O 3.5〜5.0%、Na2O 1.0〜3.0%、K2O 7.0〜9.0%、F 4.0〜6.0%、Rb2O 1.0〜2.0%、Cs2O 0.1〜0.5%、MnO2 0.2〜0.8%、Fe2O3 0.1〜0.3%からなるリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料を均一に攪拌するA−1工程と、
A−1工程で得られたリチア雲母又はリチア含有廃棄物原料に他の原料成分を添加して、質量百分率でSiO2 50.0〜65.0%、Al2O3 10.0〜25.0%、MgO 6.0〜15.0%、Li2O 2.5〜4.0%、Na2O 0.5〜4.0%、K2O 2.1〜7.5%、F 1.2〜4.8%、TiO2 0.1〜4.0%、ZrO2 0.1〜4.0%、P2O5 0.5〜3.0%、BaO 0〜3.0%、As2O3 0.4〜1.5%、Rb2O 0.3〜1.6%、Cs2O 0.03〜0.4%、MnO2 0.06〜0.7%、Fe2O3 0.03〜0.3%、、Sb2O3 0〜1.5%の組成を有するガラス原料を調合するA−2工程と、
からなることを特徴とする請求項8に記載のLi2O−Al2O3−SiO2−MgO−K2O−F系結晶化ガラスの製造方法。
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