JP2007126046A - 暖房装置 - Google Patents

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Katsuo Azegami
勝男 畔上
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Masaki Takeyama
雅樹 武山
Shinichi Hamada
伸一 浜田
Masashi Miyagawa
雅志 宮川
Seiji Inoue
誠司 井上
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Abstract

【課題】内燃機関の始動時初期において、早期に暖房を可能とする暖房装置を提供する。
【解決手段】第1ポンプ手段23によって内燃機関10温調用の温水が循環される温水回路20と、温水を加熱源とする暖房器21と、温水を加熱する補助熱源24とを備える暖房装置において、暖房器21を、温水回路20に対して部分的に並列に接続される並列流路20aに配設すると共に、暖房器21に並列となるように配設されて、予め温水の熱を蓄熱する蓄熱器25と、暖房器21および蓄熱器25の間に接続される第2ポンプ手段26と、暖房器21、蓄熱器25、第2ポンプ手段26の間で、温水回路20から独立して第1閉回路201を形成可能とする流路切替え手段27a〜27dとを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関冷却用の温水回路に補助加熱源と共に暖房器が配設される暖房装置に関するものであり、車両用に用いて好適である。
従来の暖房装置として、例えば特許文献1に示されるように、自動車用エンジンの排気熱を暖房器(エンジン冷却水を加熱源とするヒータコア)に利用する排気熱利用式暖房装置が知られている。
この暖房装置においては、エンジンの排気管を熱交換器用排気管と、この熱交換器用排気管をバイパスするバイパス排気管とに分岐し、分岐部に切替えバルブを設けている。熱交換器用排気管には、排気ガスによってエンジン冷却水を加熱する排気熱交換器を設けている。また、ヒータコアの暖房能力強化指示用のヒータ強化スイッチを設けている。
そして、暖房時のエンジン冷却水温度が所定値以下で、且つヒータ強化スイッチをオンとした時(暖房能力強化要の時)に、切替えバルブによって熱交換器用排気管側を開き(バイパス排気管側を閉じる)、排気熱交換器によってエンジン冷却水を加熱してヒータコアにおける暖房能力を向上させるようにしている。尚、エンジン冷却水温度が所定値を超えると、上記とは逆に、切替えバルブによってバイパス排気管側を開き(熱交換器用排気管側を閉じる)、排気ガスをバイパス排気管に流し、排気ガスによるエンジン冷却水の加熱を停止して、オーバヒートを回避するようにしている。
実公平3−4566号公報
しかしながら、上記暖房装置では、最も暖房性能が必要とされるエンジン始動時初期において、排気熱交換器によってエンジン冷却水が加熱されても、循環する際に始動時に冷え切っているエンジン本体に熱を奪われてしまうため、暖房性能の大きな向上につながらないという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、内燃機関の始動時初期において、早期に暖房を可能とする暖房装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、第1ポンプ手段(23)によって温調用の温水が内燃機関(10)から流出して、再び流入するように循環される温水回路(20)と、温水を加熱源として空調空気を加熱する暖房器(21)と、温水に対して任意の熱量を供給可能とする補助熱源(24)とを備える暖房装置において、暖房器(21)を、温水回路(20)に対して部分的に並列に接続される並列流路(20a)に配設すると共に、暖房器(21)に並列となるように配設されて、予め温水の熱を蓄熱する蓄熱器(25)と、暖房器(21)および蓄熱器(25)の間に接続される第2ポンプ手段(26)と、暖房器(21)、蓄熱器(25)、第2ポンプ手段(26)の間で、温水回路(20)から独立して第1閉回路(201)を形成可能とする流路切替え手段(27a〜27d)とを設けたことを特徴としている。
これにより、内燃機関(10)の始動直後に流路切替え手段(27a〜27d)によって、暖房器(21)、蓄熱器(25)、第2ポンプ手段(26)の間で第1閉回路(201)を形成して、第2ポンプ手段(26)を作動させることで、蓄熱器(25)に予め蓄熱された熱を暖房器(21)に供給できるので、暖房器(21)による早期暖房を可能とすることができる。
尚、温水回路(20)内の温水を補助熱源(24)によって加熱でき、暖房器(21)から放熱されることなく、加熱される温水を効果的に内燃機関(10)に循環させることができるので、内燃機関(10)の暖機を早期に完了させることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明に対して、補助熱源(24)は、並列流路(20a)に暖房器(21)に対して直列に配設されて、流路切替え手段(27a〜27d)によって、補助熱源(24)、暖房器(21)、蓄熱器(25)、第2ポンプ手段(26)の間で、温水回路(20)から独立する第2閉回路(202)が形成されるようにしたことを特徴としている。
これにより、内燃機関(10)の始動直後に流路切替え手段(27a〜27d)によって、補助熱源(24)、暖房器(21)、蓄熱器(25)、第2ポンプ手段(26)の間で第2閉回路(202)を形成して、第2ポンプ手段(26)を作動させることで、蓄熱器(25)に予め蓄熱された熱に加えて、補助熱源(24)からの熱を暖房器(21)に供給できるので、上記請求項1に記載の発明に対して更に暖房器(21)による暖房性能を向上させることができる。
請求項3に記載の発明では、第1ポンプ手段(23)は、電動機を動力源とする電動ポンプ(23)であることを特徴としている。
これにより、内燃機関(10)の始動直後において、内燃機関(10)の作動とは関係なしに第1ポンプ手段(23)を停止状態とすることで、温水が温水回路(20)を循環しないようにすることができるので、温水回路(20)を循環する際の温水からの放熱をなくして、内燃機関(10)の暖機性能を向上させることができる。
請求項4に記載の発明では、内燃機関(10)に加えて、走行用モータを併せ持つハイブリッド車両に適用されることを特徴としている。
これにより、内燃機関(10)が停止されて温水温度が低下しても、第1、あるいは第2閉回路(201、202)を形成することで、蓄熱器(25)の熱、あるいは蓄熱器(25)と補助熱源(24)との熱を暖房器(21)に供給でき、良好な暖房を継続することができる。
請求項5に記載の発明では、補助熱源(24)は、内燃機関(10)の排気熱を回収して、温水に任意の熱量を供給する排気熱回収器(24)であることを特徴としている。
これにより、従来、不要として捨てていた内燃機関(10)排気熱を有効に活用することができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の具体的な構成について、図1、図2を用いて説明する。尚、図1は暖房装置100の全体構成を示す模式図、図2は蓄熱タンク25を示す断面図である。
本実施形態の暖房装置100は、エンジン10および走行用モータ(図示せず)のいずれかを選択的に走行用の駆動源とするハイブリッド車両に適用されるものとしている。暖房装置100は、図1に示すように、ヒータ回路20に設けられたウォータポンプ23、排気熱回収器24、および閉回路201を形成するヒータ21、蓄熱タンク25、ウォータポンプ26、切替えバルブ27a〜27d等を有している。
エンジン10は、水冷式の内燃機関であり、このエンジン10には、エンジン温調用の温水(以下、冷却水)が循環されるヒータ回路20が設けられている。
尚、エンジン10には、以下説明するヒータ回路20に加えて、冷却水の循環によってエンジン10が冷却されるラジエータ回路30が設けられている。即ち、ラジエータ回路30は、エンジン10の流出部10aから、ヒータ回路20とは別の流路を形成して、流入部10bに近接するウォータポンプ23の上流側に接続される回路である。ラジエータ回路30の途中には、冷却用熱交換器としてのラジエータ31が設けられており、ラジエータ31は、ウォータポンプ23によって循環されるラジエータ回路30内の冷却水を外気との熱交換により冷却する。
そして、ラジエータ回路30には、ラジエータ31を迂回して冷却水が流通するラジエータバイパス流路(以下、バイパス流路)32が設けられており、サーモスタット33によってラジエータ31を流通する冷却水量とバイパス流路32を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。特にエンジン10始動後(暖機完了まで)においてはサーモスタット33によってバイパス流路32側の冷却水量が増加されて暖機が促進される(つまり、ラジエータ31による冷却水の過冷却が防止される)。
ヒータ回路20は、本発明における温水回路に対応するものであり、エンジン10の流出部10aからエンジン10の外部を通り流入部10bに接続される回路である。ポンプ手段としてのウォータポンプ23は、流入部10bの近傍に配設されており、このウォータポンプ23によってヒータ回路20に冷却水が循環されるようになっている。ここでは、ウォータポンプ23は、電動モータ(電動機)によって駆動される電動ポンプとしている。ウォータポンプ23(電動モータ)は後述するエンジンECU12によってその作動が制御されるようになっている。
また、エンジン10の流出部10a近傍には、冷却水の温度を検出する水温センサ22が設けられており、この水温センサ22で検出(出力)される温度信号は、後述するエンジンECU12に入力される。
排気熱回収器24は、本発明における補助熱源に対応する熱交換器であって、内部には2つの流路が形成されて、一方の流路は、エンジン10の排気管11の途中部位に接続され、また、他方の流路は、ヒータ回路20の途中部位に接続されている。よって、排気熱回収器24では、内部を流通する排気ガスと冷却水との間で熱交換が行われ、排気ガスの温度に応じた任意の熱量が冷却水に供給され、冷却水が加熱されるようになっている。
ここでは、排気熱回収器24は、シェル(容器体)と、このシェル内に配設される複数のチューブとから成るシェルアンドチューブ式の熱交換器としている。一方の流路を複数のチューブとして排気ガスが流通し、他方の流路をシェルとして冷却水が流通する。
尚、排気管11には排気熱回収器24をバイパスするバイパス排気管(図示せず)と、排気管11あるいはバイパス排気管への排気ガスの流通を切替える切替え弁(図示せず)とが設けられており、例えば排気ガスの温度に応じて、後述するエンジンECU12によって、切替え弁の開度が可変されて、排気ガスをバイパス排気管側へ流すことで、排気熱回収器24を非作動状態とすることができるようになっている。
ヒータ回路20には、排気熱回収器24の下流側で、部分的に並列に接続される並列流路20aが形成されており、この並列流路20aに暖房用熱交換器としてのヒータ21が配設されている。ヒータ21は、本発明における暖房器に対応するもので、図示しない空調ユニットの空調ケース内に配設されて、送風機によって送風される空調空気を、内部に循環される冷却水(温水)との熱交換により加熱する。
そして、ヒータ21に対して更に並列に接続される蓄熱流路20bが形成されており、この蓄熱流路20bには、蓄熱器としての蓄熱タンク25が配設されている。
蓄熱タンク25は、図2に示すように、エンジン10の暖機後、定常作動している際に、高温の冷却水を予め内部に溜めると共に、エンジン10の始動直後、溜めた高温の冷却水を外部に流出させるタンクである。尚、タンクは例えば耐食性に優れるステンレス材から成る外タンク25aと内タンク25bとが溶接あるいはろう付けにより接合されて形成されている。両タンク25a、25b間は真空に保たれた真空部25cが形成され、この真空部25cが断熱層と成って高い保温性を有するようになっている。また、内タンク25bの内側は冷却水が溜められる冷却水保持部25dとして形成されている。
更に、並列流路20aと蓄熱流路20bのそれぞれの一方側(ヒータ回路20の冷却水流れ方向を主とした時の下流側)同士を接続するポンプ流路20cが形成されており、このポンプ流路20cには、第2ポンプ手段としてのウォータポンプ26が配設されている。ウォータポンプ26は、上記ウォータポンプ23と同様に、電動モータ(電動機)によって駆動される電動ポンプとしており、後述するエアコンECU40によってその作動が制御されるようになっている。
並列流路20aに対する蓄熱流路20b、およびポンプ流路20cの接続部には、それぞれ切替えバルブ27a、27bが設けられている。また、蓄熱流路20bと蓄熱タンク25との接続部には、切替えバルブ27cが、更に、蓄熱流路20b、およびポンプ流路20cの接続部には切替えバルブ27dが設けられている。
上記切替えバルブ27a〜27dは、本発明における流路切替え手段に対応するものであり、切替えバルブ27a、27b、27dは、接続される各流路20a〜20cに対してそれら流路20a〜20cを独立して開閉可能とするバルブとしており、切替えバルブ27cは、蓄熱タンク25に対して開閉するバルブとしている。
各流路20a〜20cの各部位を図1中のア〜クとした時に、切替えバルブ27aによって、ア側を閉じて、イ、ウ側を開き、切替えバルブ27bによって、オ側を閉じて、エ、カ側を開き、切替えバルブ27cを開状態とし、切替えバルブ27dによって、ク側を閉じて、蓄熱タンク25とキ側を開くことで、ウォータポンプ26→キ→切替えバルブ27d→蓄熱タンク25→切替えバルブ27c→ウ→切替えバルブ27a→イ→ヒータ21→エ→切替えバルブ27b→カ→ウォータポンプ26が順に繋がり、ヒータ回路20から独立した閉回路(本発明における第1閉回路に対応)201が形成される。よって、ウォータポンプ26を作動させることにより、閉回路201内での冷却水の循環が可能となる。以下、上記バルブの切替えパターンを、「閉回路モード」と呼ぶことにする。
また、切替えバルブ27aによって、ア、イ、ウ側をすべて開き、切替えバルブ27bによって、カ側を閉じて、エ、オ側を開き、切替えバルブ27cを閉状態とし、切替えバルブ27dによって、キ側を閉じて、蓄熱タンク25とク側を開くことで、ヒータ回路20の冷却水基本流れに対して、並列となるようにヒータ21に冷却水を流すことが可能となる。以下、上記バルブの切替えパターンを、「ヒータモード」と呼ぶことにする。
更に、上記の「ヒータモード」に対して、切替えバルブ27cを開状態とすることで、ヒータ回路20の冷却水基本流れに対して、並列となるようにヒータ21に冷却水を流すと共に、蓄熱タンク25にも冷却水を流すようにすることが可能となる。以下、上記バルブの切替えパターンを、「ヒータ、蓄熱タンクモード」と呼ぶことにする。
尚、切替えバルブ27a〜27dは、後述するエアコンECU40によって、その開閉作動が制御されるようになっている。
切替えバルブ27aと27cとの間となる蓄熱流路20b(ウ)には、この流路20b(閉回路201)を流れる冷却水の温度を検出する水温センサ28が設けられており、この水温センサ28で検出(出力)される温度信号は、後述するエアコンECU40に入力される。
エンジン10には、エンジンECU12が設けられており、また、暖房装置100は、エアコンECU40を有している。両ECU12、40間は、それぞれの制御信号の授受が可能となっている。
エンジンECU12は、水温センサ22からの冷却水温度、図示しないエンジン回転数センサからのエンジン回転数、スロットルバルブ開度等から算出されるエンジン負荷(エンジントルク)等から、燃料(ガソリン)の燃焼効率が最適になるように、燃料噴射量(燃料供給量)を制御する。また、水温センサ22からの冷却水温度に応じて、ウォータポンプ23の作動(回転数)を制御すると共に、排気ガス温度に応じて排気管11およびバイパス排気管に設けられた切替え弁の開度(排気熱回収器24の作動あるいは停止)を制御する。
また、エアコンECU40は、水温センサ28からの冷却水温度に応じて、ウォータポンプ26の作動(回転数)、および切替えバルブ27a〜27dの切替えパターン(閉回路モード、ヒータ、蓄熱タンクモード、ヒータモード)を制御する。
次に、上記構成に基づく本実施形態の作動およびその作用効果について説明する。
ハイブリッド車両においては、その走行条件に応じて走行用駆動源として、エンジン10あるいは走行用モータが使い分けられる。初めてのエンジン10の始動時、あるいは一旦停止された後に再びエンジン10が始動される時には、エンジンECU12によってウォータポンプ23が所定回転数で作動され、また、水温センサ22によって検出される冷却水温度が所定温度より低く、排気ガスの温度が所定排気温度より低いと排気熱回収器24が作動状態とされる。また、エアコンECU40によって、切替えバルブ27a〜27dは、閉回路201が形成されるように「閉回路モード」に切替えられ、ウォータポンプ26が作動される。
エンジン10の始動により、燃焼された燃料は、排気ガスとなって排気管11から排気熱回収器24の複数のチューブ内を流通して大気に排出される。ヒータ回路20においては、冷却水は、流出部10aから排気熱回収器24のシェル内を通り、流入部10bに戻る。よって、冷却水は排気熱回収器24を流通する際に排気ガスの熱によって加熱され(任意の熱量が供給され)、エンジン10を循環する。
一方、ラジエータ回路30においては、冷却水温が低いことから、サーモスタット33はバイパス流路32側を開き、冷却水はラジエータ31を迂回してバイパス流路32を流通する。即ち、ラジエータ31による冷却は成されない。
また、切替えバルブ27a〜27dの切替えによって形成される閉回路201においては、冷却水は、閉回路201内を図1中の破線矢印のように循環して、蓄熱タンク25から予め溜められた高温の冷却水がヒータ21に供給されることになる。ヒータ21においては、高温の冷却水の熱が空調空気に放熱され、空調空気が加熱され、効果的な暖房が行われる。
そして、エンジン10の始動後の時間経過と共に、水温センサ22によって検出される冷却水温度が、閉回路201の水温センサ28によって検出される温度を超えると、エアコンECU40によってウォータポンプ26が停止され、また、切替えバルブ27a〜27dは、「ヒータモード」に切替えられる。
すると、ヒータ回路20を流れる冷却水は、排気熱回収器24を流通した後に、本来の流路と、ヒータ21とに分かれて流れる。ヒータ21は、排気熱回収器24によって加熱された冷却水によって空調空気を加熱する。
更に、エンジン10の始動後の時間経過と共に、水温センサ22によって検出される冷却水温度(Tw)が所定温度を超えると、エンジン10の暖機が完了したとして、エアコンECU40によって、切替えバルブ27a〜27dは、「ヒータ、蓄熱タンクモード」に切替えられる。
すると、ヒータ回路20を流れる冷却水は、排気熱回収器24を流通した後に、本来の流路と、ヒータ21と、蓄熱タンク25とに分かれて流れる。ヒータ21は、排気熱回収器24によって加熱された冷却水によって空調空気を加熱すると共に、蓄熱タンク25には高温の冷却水が溜められていくことになる。
尚、上記蓄熱タンク25への蓄熱制御について、図3に示す制御フローを用いて説明すると、エアコンECU40は、ステップS100で水温センサ22から冷却水温度を読込む(エンジンECU12から温度信号を受取る)。そして、ステップS110で冷却水温度が所定温度に達していなければ、ステップS120で蓄熱タンク25の切替えバルブ27cを閉じ(即ち、「ヒータモード」とし)、蓄熱を行わずに、冷却水をヒータ21側に流す。
しかし、冷却水温度が所定温度以上となれば、ステップS130で蓄熱タンク25の切替えバルブ27cを開き(即ち、「ヒータ、蓄熱タンクモード」とし)、蓄熱タンク25に高温の冷却水を流入させる訳である(ステップS140)。
そして、ステップS150でエンジン10の停止判定をし(エンジンECU12からエンジン回転数信号を受取り)、エンジン10が作動している間は、ステップS100〜ステップS150を繰返して、蓄熱を行う。しかし、ステップS150でエンジン10が停止すると、切替えバルブ27cを閉じ、蓄熱を停止する。
尚、エンジン10の暖機が完了して、ヒータ回路20の冷却水温度が排気熱回収器24の加熱によって、必要以上に温度上昇した場合は、エンジンECU12は、排気ガスをバイパス排気管側に流して、排気熱回収器24を非作動状態とする。
以上のように、本実施形態においては、エンジン10の始動時に、ヒータ回路20に対して、ウォータポンプ26、蓄熱タンク25、ヒータ21の間で独立循環する閉回路201を形成するようにしているので、蓄熱タンク25に予め蓄熱された熱をヒータ21に供給でき、ヒータ21による早期暖房を可能とすることができる。閉回路201内の高温の冷却水量は少量であるが、閉回路201はヒータ回路20に対して小さいことから、冷却水温の低下も抑えられて、有効な暖房性能を得ることができる。
尚、ヒータ回路20内の温水を排気熱回収器24によって加熱でき、ヒータ21から放熱されることなく、加熱される温水を効果的にエンジン10に循環させることができるので、エンジン10の暖機を早期に完了させることができる。
図4はエンジン10が間欠運転される時間経過に対するヒータ21入口部の冷却水温度と、ヒータ21を通過する空調空気温度(吹出し温度)とを示したものである。従来技術(ヒータ回路20に排気熱回収器24とヒータ21とを直列に配設したもの)に対して本発明では、エンジン10始動後の各温度上昇時間の大幅短縮が可能となり、例えば、冷却水温度が50℃に達するまでの時間、空調空気温度が40℃に達するまでの時間がそれぞれ、略1/4となった。
尚、上記実施形態のエンジン10始動時において、排気熱回収器24での熱回収分よりも、ヒータ回路20からの放熱分が大きいようであれば、閉回路201を形成している間に、ウォータポンプ23を停止状態として、ヒータ回路20に、即ちエンジン10に冷却水が循環しないようにしても良い。
これにより、ヒータ回路20を循環する際の冷却水からの放熱をなくして、エンジン10の暖機性能を向上させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図5に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、排気熱回収器24の配設位置を変更したものである。
ここでは、排気熱回収器24を並列流路20aにヒータ21と直列になるように、更に具体的には、ヒータ21と切替えバルブ27aとの間で、ヒータ21の上流側となるように排気熱回収器24を配設している。そして、切替えバルブ27a〜27dの切替えパターンを「閉回路モード」へ切替えることによって、ウォータポンプ26、蓄熱器25、排気熱回収器24、ヒータ21が順に接続され、ヒータ回路20から独立する閉回路(本発明における第2閉回路に対応)202が形成されるようにしている。
対象とする車両は、エンジン10のみを備える通常のエンジン車両であり、エンジン10の始動直後において、上記第1実施形態と同様に、エンジンECU12によってウォータポンプ23が所定回転数で作動され、また、水温センサ22によって検出される冷却水温度が所定温度より低く、排気ガスの温度が所定排気温度より低いと排気熱回収器24が作動状態とされる。また、エアコンECU40によって、切替えバルブ27a〜27dは、閉回路202が形成されるように「閉回路モード」に切替えられ、ウォータポンプ26が作動される。
そして、閉回路202においては、冷却水は閉回路202内を図5中の破線矢印のように循環して、蓄熱タンク25から予め溜められた高温の冷却水が流出する。更に、この高温の冷却水は排気熱回収器24によって加熱され、ヒータ21に供給されることになる。
よって、エンジン10の始動直後において、蓄熱タンク25に予め蓄熱された熱、および排気熱回収器24からの熱をヒータ21に供給できるので、上記第1実施形態に対して更にヒータ21による暖房性能を向上させることができる。
尚、ヒータ回路20内の温水は、ヒータ21から放熱されることなく、エンジン10に循環させることができるので、エンジン10の暖機を早期に完了させることができる。
図6はエンジン10始動後の時間経過に対するヒータ21入口部の冷却水温度と、ヒータ21を通過する空調空気温度(吹出し温度)とを示したものである。従来技術に対して本発明では、エンジン10始動後の各温度上昇時間の大幅短縮が可能となり、例えば、冷却水温度が50℃に達するまでの時間が略1/4となり、空調空気温度が40℃に達するまでの時間が略1/3となった。
尚、上記「閉回路モード」の後に実行される、「ヒータモード」、および「ヒータ、蓄熱タンクモード」については、第1実施形態と同じであり、詳細説明は省略する。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、補助熱源として、排気熱回収器24を用いた例を示したが、これに限らず、ヒートポンプ(放熱器)、電気ヒータ、燃焼式ヒータ等を用いても良い。
また、上記各実施形態では、ウォータポンプ23は電動式のものとしたが、これに限らず、エンジン10を駆動力として作動する機械式のものとしても良い。尚、この場合は、閉回路201、202の作動中において、ウォータポンプ23を停止状態としてヒータ回路20の冷却水量を調節する(冷却水を循環させない)ことはできなくなるが、本発明の基本として、エンジン10始動直後において、冷却水温度を早期に上昇させることは可能である。
本発明の第1実施形態における暖房装置の全体構成を示す模式図である。 蓄熱タンクを示す断面図である。 蓄熱タンクへの蓄熱制御を行う際の制御フローである。 エンジンの間欠運転におけるヒータ水温、ヒータ吹出し温度を示すグラフである。 本発明の第2実施形態における暖房装置の全体構成を示す模式図である。 エンジン始動後の時間経過に対する、ヒータ水温、ヒータ吹出し温度を示すグラフである。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
20 ヒータ回路(温水回路)
20a 並列流路
201 閉回路(第1閉回路)
202 閉回路(第2閉回路)
21 ヒータ(暖房器)
23 ウォータポンプ(第1ポンプ手段、電動ポンプ)
24 排気熱回収器(補助熱源)
25 蓄熱タンク(蓄熱器)
26 ウォータポンプ(第2ポンプ手段)
27a、27b、27c、27d 切替えバルブ(流路切替え手段)
100 暖房装置

Claims (5)

  1. 第1ポンプ手段(23)によって温調用の温水が内燃機関(10)から流出して、再び流入するように循環される温水回路(20)と、
    前記温水を加熱源として空調空気を加熱する暖房器(21)と、
    前記温水に対して任意の熱量を供給可能とする補助熱源(24)とを備える暖房装置において、
    前記暖房器(21)を、前記温水回路(20)に対して部分的に並列に接続される並列流路(20a)に配設すると共に、
    前記暖房器(21)に並列となるように配設されて、予め前記温水の熱を蓄熱する蓄熱器(25)と、
    前記暖房器(21)および前記蓄熱器(25)の間に接続される第2ポンプ手段(26)と、
    前記暖房器(21)、前記蓄熱器(25)、前記第2ポンプ手段(26)の間で、前記温水回路(20)から独立して第1閉回路(201)を形成可能とする流路切替え手段(27a〜27d)とを設けたことを特徴とする暖房装置。
  2. 前記補助熱源(24)は、前記並列流路(20a)に前記暖房器(21)に対して直列に配設されて、
    前記流路切替え手段(27a〜27d)によって、前記補助熱源(24)、前記暖房器(21)、前記蓄熱器(25)、前記第2ポンプ手段(26)の間で、前記温水回路(20)から独立する第2閉回路(202)が形成されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の暖房装置。
  3. 前記第1ポンプ手段(23)は、電動機を動力源とする電動ポンプ(23)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の暖房装置。
  4. 前記内燃機関(10)に加えて、走行用モータを併せ持つハイブリッド車両に適用されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の暖房装置。
  5. 前記補助熱源(24)は、前記内燃機関(10)の排気熱を回収して、前記温水に任意の熱量を供給する排気熱回収器(24)であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の暖房装置。
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