JP2000203247A - 蓄熱ユニット及び蓄熱ユニットを備えている暖房システム - Google Patents

蓄熱ユニット及び蓄熱ユニットを備えている暖房システム

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JP2000203247A
JP2000203247A JP11004885A JP488599A JP2000203247A JP 2000203247 A JP2000203247 A JP 2000203247A JP 11004885 A JP11004885 A JP 11004885A JP 488599 A JP488599 A JP 488599A JP 2000203247 A JP2000203247 A JP 2000203247A
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Tatsuo Haraguchi
達夫 原口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の使用状況に応じて蓄熱できる蓄熱ユニ
ット及び快適な暖房を行うことができる暖房システムを
提供する。 【解決手段】 蓄熱容量の小さい蓄熱部材10,20,
30を並列に接続するとともに、入口通路12,22、
に、蓄熱部11,21が顕熱状態になったとき、隣接す
る下流側の蓄熱部材20,30へ熱を供給可能とする弁
15,25を配置して蓄熱ユニット1を構成した。蓄熱
ユニット1、ウオ−タジャケットおよびヒータを接続す
る冷却水循環ライン、蓄熱ライン及び放熱ラインを切替
弁によって切り換え、外気温に応じてヒータやウオ−タ
ジャケットに蓄熱ユニット1に蓄熱された熱を供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の使用状況に
応じて蓄熱できる蓄熱ユニット及び蓄熱ユニットを利用
した暖房システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、2種類以上の動力源(例えば内燃
機関と電動モータ)を組み合わせることによりそれぞれ
の長所を生かし、欠点を補って総合的に効率を高めるこ
とができるハイブリッド・カーが、実用化されてきてい
る。
【0003】このハイブリッド・カーの利用方法として
は、発進・停止の少ない郊外では動力として主にエンジ
ンを、発進・停止や低速走行の多い街中では動力として
主に電動モータをそれぞれ使用して走行することが考え
られる。
【0004】電動モータを使用して走行するとき、停車
時や低速走行時にはエンジンを停止させるため、発生す
る熱量が少なくなる。
【0005】そのため、ハイブリッド・カーの暖房はエ
ンジン冷却水の他に電気ヒータ等の補助熱源を利用して
行われている。
【0006】これに対し、内燃機関だけを動力源とする
一般の車両の分野では、燃料直接噴射式エンジン等が実
用化され、エンジンの熱効率が向上した結果、アイドリ
ング時に熱量が不足して暖房性能が低下する傾向にあ
る。
【0007】また、アイドルストップが広く行われると
熱量の不足による暖房性能の低下が顕著になると考えら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の内燃機関の発熱
量の不足による暖房性能の低下を補うため、従来、内燃
機関で発生した熱の一部を蓄熱ユニットに蓄えておくこ
とによって、暖房開始時にこの蓄えた熱を利用して速や
かに温風を吹き出させる技術が用いられている。
【0009】しかし、熱容量の大きな蓄熱ユニットで
は、蓄熱に多くの時間を必要とするため、走行時間が短
いと蓄熱することができず、熱容量の小さい蓄熱ユニッ
トでは、長時間に亘って必要とする熱量を確保すること
ができず、快適な暖房を行い難いという問題がある。
【0010】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は車両の使用状況に応じて蓄熱でき
る蓄熱ユニット及び快適な暖房を行うことができる暖房
システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明の蓄熱ユニットは、熱を蓄える蓄
熱部と、前記蓄熱部に内燃機関で発生した熱を供給する
入口通路と、前記蓄熱部に蓄えられた熱をヒータへ放出
する出口通路とを備えた蓄熱ユニットにおいて、前記入
口通路の上流から下流方向へ前記蓄熱部が複数の部屋に
分割され、前記入口通路と前記出口通路とを連通させる
案内路が前記各部屋毎に設けられ、前記入口通路に、前
記上流側の部屋が所定温度以上になったときに、隣接す
る下流側の部屋へ熱を供給する通路開閉部材が設けられ
ていることを特徴とする。
【0012】通路開閉部材を閉じておくことによって熱
容量が小さい上流側の部屋を短時間に所定温度以上とす
ることができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
蓄熱ユニットにおいて、前記各部屋の蓄熱容量はそれぞ
れ異なり、前記入口通路の下流側の部屋の蓄熱容量は上
流側の部屋の蓄熱容量より大きいことを特徴とする。
【0014】上流側の蓄熱部材の蓄熱容量を下流側の蓄
熱部材の蓄熱容量より小さくすることによってより短時
間で上流側の蓄熱部材に蓄熱することができる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1に記載の
蓄熱ユニットにおいて、前記各部屋の融解温度はそれぞ
れ異なり、前記入口通路の下流側の部屋の融解温度は上
流側の部屋の融解温度より高いことを特徴とする。
【0016】融解温度の低い蓄熱部材を上流側に配置す
ることによって、エンジン負荷の小さいときには上流側
の蓄熱部材に蓄熱でき、エンジン負荷が大きくなったと
きには下流側の融解温度の高い蓄熱部材にも蓄熱でき
る。
【0017】請求項4記載の発明の暖房システムは、請
求項1〜3のいずれかの前記蓄熱ユニットを備えている
ことを特徴とする。
【0018】内燃機関の暖機を迅速に行うことができる
とともに、車室内の暖房を迅速に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0020】図1はこの発明の第1実施形態に係る蓄熱
ユニットの蓄熱方法を説明する概念図である。図1にお
いて、Aは蓄熱部が冷えている状態にあることを、Bは
潜熱状態の温度にあることを、Cは顕熱状態の温度にあ
ることをそれぞれ示している。
【0021】蓄熱ユニット1は3つの蓄熱部材(部屋)
10,20,30に分割されて構成されている。各蓄熱
部材10,20,30の熱容量は同じである。
【0022】蓄熱部材10,20,30は二重構造のス
テンレス製容器であり、真空断熱や断熱材の微細粉末の
充填による外気との断熱が図られている。
【0023】この蓄熱部材10,20,30は、蓄熱部
11,21,31と、入口通路12,22,32と、出
口通路13,23,33と、案内路14,24,34と
を備えている。
【0024】蓄熱部11,21,31としてはパラフィ
ン(70℃で固体から液体へ変化する物質)等の蓄熱剤
を使用している。この蓄熱剤中にはプレートフィンが細
かく配置され、熱交換が迅速に行われる。
【0025】入口通路12,22,32はラジエータや
エンジンウオータジャケットに接続されている。
【0026】入口通路12,22には、蓄熱部11,2
1が顕熱状態の温度になったとき、隣接する蓄熱部材2
0,30へラジエータやエンジンウオータジャケットで
暖められた冷却水(LLC等の液状媒体)を供給可能と
する弁(開閉手段)15,25が設けられている。
【0027】この弁15,25としては、例えば形状記
憶合金やバイメタル製バルブを用いる。また、入口通路
12,22の温度をセンサ(図示せず)で検知して、こ
のセンサの出力に基いて駆動されるソレノイドバルブ等
であってもよい。
【0028】出口通路13,23,33は車室内を暖房
するためのヒータ50に接続されている。この出口通路
13,23,33にはチェックバルブ等のように一方向
への流れを許容する弁16,26が設けられている。
【0029】案内路14,24,34は蓄熱部11,2
1,31を通って入口通路12,22、32と出口通路
13,23,33とを連通させている。
【0030】蓄熱するときには、まず入口通路12の弁
15を閉じて、潜熱状態の温度にある蓄熱部材10の入
口通路12と出口通路13とを案内路14を介して連通
させる。
【0031】そのため、冷却水が矢印に示すように入口
通路12、案内路14及び出口通路13を流れ、蓄熱部
材10の蓄熱部11に冷却水の熱が蓄積される。
【0032】蓄熱部11が例えば70℃に上昇し、顕熱
状態の温度になったとき(図1(b)参照)、弁15が
開き、蓄熱部材10に隣接する未だ冷えている蓄熱部材
20へエンジンウオータジャケット等で暖められた冷却
水が流れる。このとき、蓄熱部材20の弁25は閉じた
ままである。
【0033】そのため、エンジンウオータジャケット等
で暖められた冷却水が矢印に示すように入口通路12,
22、案内路14、案内路24、弁16及び出口通路2
3,13をへて流れ、蓄熱部材20の蓄熱部21に冷却
水の熱が次第に蓄積される。
【0034】なお、図示しないが、蓄熱部材20の蓄熱
部21が顕熱状態になったとき、弁25が開き、蓄熱部
材20に隣接する未だ冷えている蓄熱部材30へエンジ
ンウオータジャケットで暖められた冷却水が流れ、蓄熱
部材30の蓄熱部31に冷却水の熱が蓄積される。
【0035】図2はこの発明の第1実施形態に係る蓄熱
ユニットの放熱方法を説明する概念図である。図2にお
けるA、B及びCは図1におけるA、B及びCと同じ温
度であることを示す。
【0036】熱を取り出すときには、まず入口通路12
の弁15を閉じて、入口通路12と出口通路13とを案
内路14を介して連通させる。
【0037】そのため、冷却水が矢印に示すように入口
通路12、案内通路14及び出口通路13を流れ、顕熱
状態の温度にある蓄熱部材10の蓄熱部11に蓄熱され
ていた熱がヒータやエンジンウオータジャケットへ送ら
れる(図2(a)参照)。
【0038】放熱によって蓄熱部11が冷えたとき(図
2(b)参照)、弁15を開いて蓄熱部材10の案内路
14を閉じる。そのため、蓄熱部材10に隣接する潜熱
状態の温度Bにある蓄熱部材20へ冷却水が流れる。こ
のとき、蓄熱部材20の弁25は閉じたままである。
【0039】そのため、冷却水が矢印に示すように入口
通路12,22、の案内路24、弁16及び出口通路2
3,13を流れ、蓄熱部材20の蓄熱部21に蓄熱され
ていた熱がヒータやエンジンウオータジャケットへ送ら
れる。このとき、案内路14の出口通路13側は閉じら
れている。
【0040】図3は蓄熱ユニットを備えている暖房シス
テムを説明する図である。図3において、細線は冷却水
循環ラインを、太線は蓄熱ラインを、点線は放熱ライン
を示す。
【0041】暖房システムは、蓄熱ユニット1と、ヒー
タ50と、ウオータジャケット60と、ラジエータ70
とを備える。
【0042】蓄熱ユニット1、ヒータ50、ウオータジ
ャケット60及びラジエータ70はラインL1〜L10
で接続されている。
【0043】蓄熱ユニット1からラインL7へ至るライ
ンL8,L10にはポンプ2と切替弁3とが設けられて
いる。
【0044】切替弁3は外気温が低いとき、蓄熱ユニッ
ト1をヒータ50に接続する。
【0045】ウオータジャケット60から蓄熱ユニット
1に至るラインL1,L3,L5には流量可変バルブ4
と切替弁5とが設けられている。
【0046】流量可変バルブ4はラインL2及び切替弁
3を介してヒータ50に接続されている。流量可変バル
ブ4は0〜100%のは範囲で流量を変え、ヒータ50
に流れる冷却水の割合を変える。
【0047】切替弁5は冷却水温が所定の温度より低い
とき、ラインL3を蓄熱ユニット1をバイパスするライ
ンL4を介してラインL6に接続する。
【0048】冷却水はウオータポンプ61によってウオ
ータジャケット60内を循環している。エンジン(内燃
機関)62の冷却によって熱くなった冷却水はラジエー
タ70に導かれ、冷やされた後ウオータジャケット60
に戻される。ラジエータ70に導かれる水の量はサーモ
スタット71によって制御される。
【0049】ヒータ50は車室内に熱を供給し、車室内
の暖房を行う。
【0050】次に、上記蓄熱ユニット1を構成する蓄熱
部材10,20,30に対する蓄熱方法の制御例を説明
する。
【0051】図4は蓄熱制御を説明するフローチャート
であり、S1〜S8は制御の各ステップを示す。
【0052】図4において、Teはエンジン62の冷却
水温度、Ttはサーモスタット71の開弁設定温度、T
1,T2,T3は蓄熱剤(蓄熱部11,21,31)の
温度を示す。
【0053】まず、エンジン62の冷却水温度Teがサ
ーモスタット71の開弁設定温度Ttより所定温度αだ
け高くなったか否かを判断する(S1)。なお、αは5
〜15°程度である。
【0054】所定温度αだけ高くなっていないとき(N
O)には、切替弁5によって蓄熱ラインL5は閉じられ
る(S2)。
【0055】所定温度αだけ高くなったとき(YES)
には、蓄熱ラインL5を開く(S3)。
【0056】蓄熱部材10の蓄熱部11の温度T1が潜
熱状態の温度(融解温度)B以下か否かを判断する(S
4)。
【0057】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以下
のとき(YES)にはS1へ戻る。
【0058】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以下
でない(NO)ときには、エンジン62の冷却水温度T
eが蓄熱部の温度Tと等しいか否かを判断する(S
5)。
【0059】エンジン62の冷却水温度Teと蓄熱部の
温度Tとが等しくないとき(NO)にはS1へ戻る。こ
のとき、蓄熱部11には顕熱が蓄積される。
【0060】冷却水温度Teが蓄熱部の温度Tと等しく
なったとき(YES)には、蓄熱部材20の蓄熱が行わ
れ、蓄熱部材20の蓄熱部21の温度T2が潜熱状態の
温度B以下か否かを判断する(S6)。
【0061】蓄熱部21の温度が潜熱状態の温度B以下
のとき(YES)にはS1へ戻る。
【0062】蓄熱部21の温度が潜熱状態の温度B以下
でない(NO)ときには、エンジン62の冷却水温度T
eが蓄熱部の温度Tと等しいか否かが判断される(S
7)。
【0063】蓄熱部21の温度が潜熱状態の温度B以下
のとき(YES)にはS1へ戻る。
【0064】冷却水温度Teが蓄熱部の温度Tと等しく
なったとき(YES)には、蓄熱部材30の蓄熱が行わ
れ、蓄熱部材30の蓄熱部31の温度T3が潜熱状態の
温度B以下か否かを判断する(S8)。
【0065】蓄熱部31の温度が潜熱状態の温度B以下
のとき(YES)にはS1へ戻る。
【0066】蓄熱部31の温度が潜熱状態の温度B以下
でない(NO)ときには、全ての蓄熱部材10,20,
30が顕熱状態の温度Cになり、蓄熱のステップが終了
する。
【0067】次に、上記蓄熱ユニット1を構成する蓄熱
部材10の放熱方法の制御例を説明する。
【0068】図5は放熱制御を説明するフローチャート
であり、S10〜S24は制御の各ステップを示す。
【0069】ヒータ50やエンジンウオータジャケット
60への熱の供給は、外気温に基いて行われる。
【0070】例えば、外気温と設定値(例えば20℃)
との差が−10℃以内のとき(条件1とする)にはエン
ジンウオータジャケット60に、設定値との差が−(1
0〜20)℃のとき(条件2とする)にはヒータ50及
びエンジンウオータジャケット60に、設定値との差が
−20℃以上のとき(条件3とする)にはヒータ50
に、それぞれ熱を供給する。
【0071】図5において、Teはエンジン62の冷却
水温度、Ttはサーモスタット71の開弁設定温度、T
aは外気温度、Thは蓄熱剤(蓄熱部11,21,3
1)の温度(T1,T2,T3)を示す。なお、Tt−
β<Bであり、βは例えば5〜20℃程度である。
【0072】まず、外気温度Taが条件1であるか否か
を判断する(S10)。
【0073】外気温度Taが条件1である(YES)と
きにはエンジン62の冷却水温度Teがサーモスタット
71の開弁設定温度Ttから所定温度βを減じた温度未
満であるか否かを判断する(S11)。
【0074】エンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから温度βを減じた温度
未満でない(NO)ときには、放熱ラインをオフにする
(S12)。
【0075】エンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから温度βを減じた温度
未満である(YES)ときには、蓄熱部11の温度Th
が潜熱状態の温度B以上であるか否かを判断する(S1
3)。
【0076】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以上
でない(NO)ときにはS12へ進む。
【0077】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以上
であるとき(YES)には、蓄熱ユニット1→ライン8
→ライン10→ラインL7をオンにする(S14)。
【0078】冷却水循環ラインは切替弁5を切り換えて
ウオータジャケット60→ラインL1→ラインL3→ラ
インL4→ラインL6→ラインL7に冷却水を流す(S
15)。
【0079】S10で外気温度Taが条件1でない(N
O)とき、条件2であるか否かを判断する(S16)。
【0080】外気温度Taが条件2である(YES)で
あるときにはエンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから所定温度βを減じた
温度未満であるか否かを判断する(S17)。
【0081】エンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから所定温度βを減じた
温度未満でない(NO)ときには、S12へ進む。
【0082】エンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから所定温度βを減じた
温度未満である(YES)ときには、蓄熱部11の温度
Thが潜熱状態の温度B以上であるか否かを判断する
(S18)。
【0083】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以上
でない(NO)ときにはS12へ進む。
【0084】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以上
であるとき(YES)には、蓄熱ユニット1→ライン8
→ヒータ→ラインL9によって回路が形成される(S1
9)。
【0085】冷却水循環ラインは切替弁3を切り換えて
ウオータジャケット60→ラインL1→ラインL2→ヒ
ータ50→ラインL7に冷却水を流す(S20)。
【0086】S16で条件2でない(NO)ときには、
条件3と判断され、エンジン62の冷却水温度Teがサ
ーモスタット71の開弁設定温度Ttから所定温度βを
減じた温度未満であるか否かを判断する(S21)。
【0087】エンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから所定温度βを減じた
温度未満でない(NO)ときには、S12へ進む。
【0088】エンジン62の冷却水温度Teがサーモス
タット71の開弁設定温度Ttから所定温度βを減じた
温度未満である(YES)ときには、蓄熱部11の温度
Thが潜熱状態の温度B以上であるか否かを判断する
(S22)。
【0089】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以上
でない(NO)ときにはS12へ進む。
【0090】蓄熱部11の温度が潜熱状態の温度B以上
であるとき(YES)には、蓄熱ユニット1→ライン8
→ヒータ50→ラインL9によって回路が形成される
(S23)。
【0091】冷却水循環ラインは切替弁5を切り換えて
ウオータジャケット60→ラインL1→ラインL3→ラ
インL4→ラインL6→ラインL7に冷却水を流す(S
24)。
【0092】この実施形態によれば、蓄熱部11,2
1,31に迅速に蓄熱することができ、速やかに車内を
暖かくすることができ(暖房能力の向上)、ラジエータ
70の水温が安定してファンのオン・オフが減少するこ
とと相俟って車内の快適性が向上する。
【0093】また、エンジン62を迅速に暖めて暖機運
転時間を短縮することができ、エンジン62の始動時の
排気ガスの排出量を低減することができるとともに、デ
フロスタを迅速に作用させることができる。
【0094】更に、エンジン62で発生する熱を利用す
るので、電気ヒータ等の補助熱源を小さくしたり省略す
ることができ、省エネ化を図れる。
【0095】図6はこの発明の第2実施形態に係る蓄熱
ユニットの蓄熱方法を説明する概念図であり、第1実施
形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0096】この実施形態の蓄熱部材110,120,
130の総蓄熱容量は第1実施形態の総蓄熱容量と同じ
であるが、各蓄熱部材110,120,130の蓄熱容
量が異なる点で第1実施形態と相違する。すなわち、入
口通路12の上流側から下流側へ向かって蓄熱容量が次
第に高くなる。
【0097】この実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果を奏することができるとともに、次の効果を奏
する。
【0098】蓄熱部材110は僅かな走行時間であって
も蓄熱することができるので、例えば自然吸気の車両で
あっても発熱量の大きいターボチャージャー付きのエン
ジンと同様に迅速に蓄熱させることができ、配送車両の
ように頻繁にエンジンを停止させるような車両であって
も迅速に蓄熱することができるので、第1実施形態の場
合よりも使用できる車両や使用状況に広く対応すること
ができる。
【0099】図7はこの発明の第3実施形態に係る蓄熱
ユニットの蓄熱方法を説明する概念図である。
【0100】この実施形態は各蓄熱部材210,22
0,230を融解温度の異なる蓄熱剤(蓄熱部211,
221,231)を用いて構成した点で第1実施形態と
異なる。
【0101】この実施形態の場合、入口通路12の上流
側から下流側へ向かって次第に融解温度が高くなる。
【0102】この実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果を奏することができるとともに、次の効果を奏
する。
【0103】エンジン負荷が小さいときには一番上流側
の蓄熱部材210に蓄熱し、エンジン負荷が大きくなっ
たとき、蓄熱部材220,230に高い温度の熱を蓄熱
するようにすれば、第1実施形態以上の暖房効果を得る
ことも可能である。例えば、保温車のように温度の高い
熱を必要とする車両に適用すれば非常に有用である。
【0104】なお、上記各実施形態では蓄熱部材が3つ
の場合で説明したが、4つ以上にすれば総蓄熱容量が大
きくなり、暖房能力を更に向上させることができる。
【0105】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1記載の発
明の蓄熱ユニットによれば、上流側の蓄熱部材が短時間
に蓄熱され、暖房に必要な熱量を迅速に確保することが
できる。
【0106】請求項2の発明の蓄熱ユニットによれば、
走行時間が短いときであっても暖房に必要な熱量をより
迅速に確保することができる。
【0107】請求項3の発明の蓄熱ユニットによれば、
より高い温度の熱を蓄熱することができるので、暖房効
果が高まる。
【0108】請求項4の発明の蓄熱ユニットを利用した
暖房システムによれば、エンジンの暖機を迅速に行うこ
とができ、エンジン始動時の排気ガスの低減を図ること
ができるとともに、車室内の暖房を迅速に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る蓄熱ユニ
ットの蓄熱方法を説明する概念図である。
【図2】図2はこの発明の第1実施形態に係る蓄熱ユニ
ットの放熱方法を説明する概念図である。
【図3】図3は蓄熱ユニットを利用した暖房システムを
説明する図である。
【図4】図4は蓄熱制御を説明するフローチャートであ
る。
【図5】図5は放熱制御を説明するフローチャートであ
る。
【図6】図6はこの発明の第2実施形態に係る蓄熱ユニ
ットの蓄熱方法を説明する概念図である。
【図7】図7はこの発明の第3実施形態に係る蓄熱ユニ
ットの蓄熱方法を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 蓄熱ユニット 3,5 切替弁 10,20,30 蓄熱部材 11,21,31 蓄熱部 12,22,32 入口通路 13,23,33 出口通路 14,24,34 案内路 15,25 弁(開閉手段) 50 ヒータ 62 エンジン(内燃機関)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱を蓄える蓄熱部と、前記蓄熱部に内燃
    機関で発生した熱を供給する入口通路と、前記蓄熱部に
    蓄えられた熱をヒータへ放出する出口通路とを備えた蓄
    熱ユニットにおいて、 前記入口通路の上流から下流方向へ前記蓄熱部が複数の
    部屋に分割され、 前記入口通路と前記出口通路とを連通させる案内路が前
    記各部屋毎に設けられ、 前記入口通路に、前記上流側の部屋が所定温度以上にな
    ったときに、隣接する下流側の部屋へ熱を供給する通路
    開閉部材が設けられていることを特徴とする蓄熱ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記各部屋の蓄熱容量はそれぞれ異な
    り、前記入口通路の下流側の部屋の蓄熱容量は上流側の
    部屋の蓄熱容量より大きいことを特徴とする請求項1に
    記載の蓄熱ユニット。
  3. 【請求項3】 前記各部屋の融解温度はそれぞれ異な
    り、前記入口通路の下流側の部屋の融解温度は上流側の
    部屋の融解温度より高いことを特徴とする請求項1に記
    載の蓄熱ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの前記蓄熱ユニ
    ットを備えていることを特徴とする暖房システム。
JP11004885A 1999-01-12 1999-01-12 蓄熱ユニット及び蓄熱ユニットを備えている暖房システム Withdrawn JP2000203247A (ja)

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