JPWO2011030394A1 - 車両の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、車載された熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、を備え、水温センサーの検出した温度が、エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させる。これにより、エンジンの発熱と排熱回収器が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン側の冷却水と排熱回収器側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができる。
Description
本発明は、車載された熱源の排熱を回収して冷却水を加熱する排熱回収器を備える車両の冷却装置に関するものである。
従来、上記のような排熱回収器を備え、回収した熱をエンジンの暖機の促進やヒーターの熱源に利用する車両の冷却装置が提案されている。例えば特許文献1には、エンジンの排ガスと冷却水との間で熱交換を行うことでエンジンの排ガスの熱を回収する排熱回収器を備えた車両の冷却装置が記載されている。
図17に、同文献1に記載の車両の冷却装置の構成を示す。この従来の車両の冷却装置は、大きくは、次の2つの冷却水回路、すなわちエンジン50の内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、排熱回収器51を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路とを備えている。
第1冷却水回路は、同回路内に冷却水を循環させる第1ウォーターポンプ52より、エンジン50の内部、エンジン50を通過した冷却水を放熱させるラジエーター53、流入する冷却水の温度に感応して作動するサーモスタット54を通って再び第1ウォーターポンプ52に戻るように形成されている。また第2冷却水回路は、同回路内に冷却水を循環させる第2ウォーターポンプ55より、冷却水の熱で車室内に送風される空気を加熱するヒーターコア56、上記排熱回収器51、三方弁57を通って再び第2ウォーターポンプ55に戻るように形成されている。なお第1冷却水回路と第2冷却水回路とは、エンジン50の下流側と三方弁57とを接続する水路58と、排熱回収器51の下流側とサーモスタット54とを接続する水路59とによって互いに接続されている。また第2冷却水回路には、その第2ウォーターポンプ55の下流における冷却水の温度を検出する水温センサー60が設けられてもいる。
こうした従来の車両の冷却装置において、上記サーモスタット54は、流入する冷却水の温度が低いときには閉弁し、同サーモスタット54を通じた冷却水の流れを遮断する。また三方弁57は、上記水温センサー60の検出する温度に応じて制御され、その検出温度が低いときには、上記排熱回収器51と第2ウォーターポンプ55を接続し、同検出温度が高いときにはエンジン50と第2ウォーターポンプ55とを接続するように構成されている。更に第1ウォーターポンプ52も上記水温センサー60の検出する温度に応じて制御されており、その検出温度が低いときには、その作動が停止されるようになっている。
図18には、水温センサー60の検出する第2ウォーターポンプ55下流の冷却水の温度が低いときの冷却水の流れが矢印で示されている。このときのサーモスタット54は閉弁し、また三方弁57は排熱回収器51と第2ウォーターポンプ55を接続するように動作する。そのため、このときには、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とは、分離されることになる。またこのときの第1ウォーターポンプ52は停止され、第2ウォーターポンプ55のみが作動している。そのため、このときの車両の冷却装置では、第2冷却水回路のみに冷却水が循環されるようになる。すなわち、このときの冷却水は、第2ウォーターポンプ55から、ヒーターコア56、排熱回収器51を通り、再び第2ウォーターポンプ55に戻るように流される。一方、このときのエンジン50には、冷却水が循環されずにその内部に留められるため、冷却水の昇温が、ひいてはエンジン50の暖機が促進されるようになる。またこのときに車室内の暖房が行われているのであれば、排熱回収器51において排ガスの熱で加熱された冷却水がヒーターコア56に送られるため、排熱回収器51の回収した排ガスの熱で送風を暖めることができるようになる。
一方、図19には、水温センサー60の検出する第2ウォーターポンプ55下流の冷却水の温度が高いときの冷却水の流れが矢印で示されている。このときのサーモスタット54は開弁し、また三方弁57はエンジン50と第2ウォーターポンプ55を接続するように動作する。またこのときの第1ウォーターポンプ52及び第2ウォーターポンプ55は、双方ともに作動している。そのため、このときの車両の冷却装置では、次の2つの冷却水の循環ループが形成される。第1の循環ループは、第1ウォーターポンプ52より、エンジン50の内部、ラジエーター53、サーモスタット54を通って第1ウォーターポンプ52に戻るループであり、第2の循環ループは、エンジン50の通過後に上記第1の循環ループから分流し、第2ウォーターポンプ55、ヒーターコア56、排熱回収器51を通り、サーモスタット54において上記第1の循環ループに再び合流するループである。このように、このときには、上記第1冷却水回路の冷却水と上記第2冷却水回路の冷却水とが混合されるようになる。そのため、混合前の第2冷却水回路の冷却水が、排熱回収器51において排ガスの熱で十分に昇温されていれば、混合によりエンジン50に流入する冷却水の温度を高めることが、ひいてはエンジン50の暖機を促進することができるようになる。
しかしながら、こうした従来の車両の冷却装置では、状況によっては、冷却水の混合後に、次のようなエンジン制御上の不具合を招くことがある。
上記従来の車両の冷却装置は、排熱回収器51により排ガスから回収した熱で昇温された第2冷却水回路の冷却水をエンジン50に供給することで、エンジン50の暖機を促進することをその目的としたものとなっている。そのため、排熱回収器51側の冷却水の温度を確認し、その温度が十分に高くなったときに、エンジン50内の冷却水と排熱回収器51の設けられた第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。
上記従来の車両の冷却装置は、排熱回収器51により排ガスから回収した熱で昇温された第2冷却水回路の冷却水をエンジン50に供給することで、エンジン50の暖機を促進することをその目的としたものとなっている。そのため、排熱回収器51側の冷却水の温度を確認し、その温度が十分に高くなったときに、エンジン50内の冷却水と排熱回収器51の設けられた第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。
ところが、エンジン50の始動開始直後より、車室内の暖房が開始されたときには、排熱回収器51が排ガスから回収した熱の多くが暖房に使われてしまい、第2冷却水回路の冷却水がほとんど昇温されないことがある。この間にも、エンジン50の内部の冷却水は、エンジン50の発熱で昇温されている。こうした場合、冷却水の混合を行うときの第2冷却水回路の冷却水の温度がエンジン50内の冷却水の温度よりも低くなっていることがある。この場合、両冷却水回路の冷却水の混合の開始とともに、エンジン50を通って循環する冷却水の流れに、より低温の第2冷却水回路の冷却水が流入することになり、その混合の具合によっては、エンジン50を通る冷却水の温度分布に斑が発生することがある。そしてその結果、エンジン50に設置された水温センサーにより検出される水温が昇降するようになることがある。
一方、エンジン50では、多くの制御が暖機完了前と暖機完了後とで制御の内容を切り分けている。そのため、両冷却水回路の冷却水の混合後、図20に示すように、エンジン50に設置された水温センサーの検出水温が暖機完了の判定値(例えば90℃)を跨いで昇降すると、制御のハンチングが発生してしまうようになる。すなわち、暖機完了前の制御と暖機完了後の制御とが繰り返し交番して行われるようになってしまう。このように上記のような従来の車両の冷却装置では、エンジン50内の冷却水が十分に昇温した状態で低温の冷却水が混合されることがあり、冷却水温に基づく制御に支障をきたすことがある。
なお近年には、車両のハイブリッド化等によるエンジンの小型化に伴い、熱源としてのエンジンの利用価値が低下しており、燃料電池やインバータ等の車載熱源の排熱を回収して利用することが検討されている。そして上記のような問題は、エンジンの排ガスの熱以外の車載熱源の排熱を回収して冷却水の昇温に利用する場合にも、同様に生じ得るものとなっている。すなわち、エンジン内の冷却水の循環を停止する一方で、排熱回収器の設けられた冷却水回路において車載熱源の排熱を回収して冷却水の昇温を図り、その後にエンジン内の冷却水と排熱回収器の設けられた冷却水回路の冷却水を混合させる場合には、冷却水の混合後、エンジンを流れる冷却水に温度分布の斑が発生して冷却水温に基づく制御に支障をきたす虞がある。
また同様の問題は、機関始動時にエンジン内部の冷却水の循環停止を行うか否かに拘らず、発生することがある。すなわち、エンジンの発熱で冷却水を昇温させる傍ら、これとは別に排熱回収器の回収した熱で冷却水を昇温させるようにすると、排熱の回収状況や回収した熱の利用状況によっては、排熱回収器側の冷却水よりもエンジン側の冷却水の方が早く昇温してしまうことがある。そして、この場合には、エンジン側、排熱回収器側の冷却水の混合に応じて冷却水の温度分布に斑が生じ、冷却水温に基づく制御に支障をきたすことがある。
本発明の目的は、エンジンの発熱と排熱回収器が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン側の冷却水と排熱回収器側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことのできる車両の冷却装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様では、エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、を備え、前記水温センサーの検出した温度が、前記エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。
上記構成では、第1冷却水回路の冷却水は、エンジンの内部において、エンジンから直接熱を受けて昇温される。一方、第2冷却水回路の冷却水は、排熱回収器が車載熱源から回収した熱により加熱されて昇温される。この場合、排熱回収器の排熱の回収状況や第2冷却水回路を流れる冷却水の熱の利用状況によっては、第1冷却水回路の冷却水の方が、第2冷却水回路の冷却水よりも早く昇温することがある。特にエンジンの早期暖機を目的として、エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とする場合には、第1冷却水回路の冷却水がより早期に昇温することが多くなる。こうした場合、エンジン内部の冷却水の温度がエンジンの暖機完了の判定値を超えた状態で、より低温の第2冷却水回路の冷却水を第1冷却水回路の冷却水と混合すると、冷却水の温度分布に斑ができ、エンジン内部の冷却水の温度が暖機完了の判定値を挟んで昇降して、エンジン内部の冷却水温が暖機完了の判定値以上であるか否かによって制御内容を切り替える制御に支障を来す虞がある。
その点、上記構成では、エンジン内部の冷却水の温度が、エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに両冷却水回路の冷却水を混合させるようにしている。そのため、第1冷却水回路の冷却水により低温の第2冷却水回路の冷却水が混合されて、エンジン内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われることとなり、暖機完了前の制御と暖機完了後の制御とが繰り返し交番して行われるような事態を回避することができる。したがって上記構成によれば、エンジンの発熱と排熱回収器が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン側の冷却水と排熱回収器側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
上記目的を達成するため、本発明の他の態様では、エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、冷却水の温度が規定値以上となったときに、前記エンジンの内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化されるラジエーターと、前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、を備え、前記水温センサーの検出した温度が、前記ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。
上記構成では、第1冷却水回路と第2冷却水回路とでそれぞれ個別に、冷却水の昇温が行われるため、状況によっては、第1冷却水回路の冷却水の方が、第2冷却水回路の冷却水よりも早く昇温することがある。特にエンジンの早期暖機を目的として、エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とする場合には、第1冷却水回路の冷却水がより早期に昇温することが多くなる。また冷却水の温度が規定値以上となると、ラジエーターが能動化されて、そのラジエーターにおいてエンジンの内部を通った冷却水の熱が放熱されるようになる。通常、ラジエーターは、エンジンの暖機の完了に応じて能動化される。したがって、ラジエーターが能動化される程度までエンジン内部の冷却水の温度が上った時点で、より低温の第2冷却水回路の冷却水が第1冷却水回路の冷却水と混合されると、エンジン内部の冷却水の温度が暖機完了の判定値を挟んで昇降し、エンジン内部の冷却水温が暖機完了の判定値以上であるか否かによって制御内容を切り替える制御に支障を来す虞がある。
その点、上記構成では、ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合する。そのため、第1冷却水回路の冷却水により低温の第2冷却水回路の冷却水が混合されて、エンジン内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われるようになる。したがって上記構成によれば、エンジンの発熱と排熱回収器が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン側の冷却水と排熱回収器側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
なお、冷却水の混合が開始されるまで、エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とする場合には、第1冷却水回路の冷却水がエンジンの内部に滞留されるため、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路の冷却水よりも早期に昇温される機会が多くなる。そのため、上記のような本願発明の車両の冷却装置は、エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とするような冷却装置への適用が好適である。
上記目的を達成するため、本発明の他の態様では、エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、冷却水の温度が規定値以上となったときに、前記エンジンの内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化されるラジエーターと、前記ラジエーターを迂回して冷却水を流すバイパス通路と、閉弁に応じて前記エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とするとともに、開弁に応じて前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させるバルブと、前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、を備え、前記水温センサーの検出する温度が、前記ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、前記バルブを開弁させるようにしている。
上記構成では、第1冷却水回路と第2冷却水回路とでそれぞれ個別に、冷却水の昇温が行われる。また上記構成では、バルブを閉弁することで、エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とし、それによりエンジンの暖機を早めることができるようになっている。ここでエンジン始動時にそうしたバルブを閉弁すると、エンジン内部の冷却水は早期に昇温するため、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路の冷却水よりも、早期に昇温することがある。更に上記構成では、冷却水の温度が規定値以上となったときにラジエーターが能動化されて、そのラジエーターにおいてエンジンの内部を通った冷却水の熱が放熱されるようになる。通常、ラジエーターは、エンジンの暖機の完了に応じて能動化される。したがって、ラジエーターが能動化される程度までエンジン内部の冷却水の温度が上った時点で、より低温の第2冷却水回路の冷却水が第1冷却水回路の冷却水と混合されると、エンジン内部の冷却水の温度が暖機完了の判定値を挟んで昇降し、エンジン内部の冷却水温が暖機完了の判定値以上であるか否かによって制御内容を切り替える制御に支障を来す虞がある。
その点、上記構成では、エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーの検出する温度が、ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、バルブを開弁させて、第1及び第2冷却水回路の冷却水を混合させるようにしている。そのため、第1冷却水回路の冷却水に、より低温の第2冷却水回路の冷却水が混合されて、エンジン内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われるようになる。したがって上記構成によれば、エンジンの発熱と排熱回収器が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン側の冷却水と排熱回収器側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
上記のように本願発明の車両の冷却装置では、それぞれ別々の態様で冷却水の昇温の行われる2つの冷却水回路を備えており、両冷却水回路の冷却水の温度に乖離が生じることがある。そうした場合にも、第1冷却水回路の冷却水の温度を検出する第1の水温センサーと、第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサーとの2つの水温センサーを備えるようにすれば、各冷却水回路の冷却水の温度を把握し、好適に制御を行うことができるようになる。例えば第2の水温センサーの検出結果に基づいて、ヒーターブロワーの制御や排熱回収器内での冷却水の沸騰を回避する制御などを好適に行うことができる。
更に、こうした場合、第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合するか否かの判定に、第2の水温センサーの検出する温度も使用するようにしても良い。その具体例としては、第2の水温センサーの検出する温度がエンジンの半暖機判定値以上であること、第2の水温センサーの検出する温度がエンジンの内部の冷却水の温度よりも十分高いこと、及び冷却水の熱を利用する熱利用機器が必要とする温度よりも第2の水温センサーの検出する温度が低いこと、の3つの条件の少なくとも1つが成立するときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにすることができる。
上記目的を達成するため、本発明の他の態様では、エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、内部を流れる冷却水の熱で車室内に送風される空気を加熱するヒーターコアと、前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、前記ヒーターコア及び前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、冷却水の温度が規定値以上となったときに、前記エンジンの内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化されるラジエーターと、前記エンジンの内部を通った冷却水を、前記ラジエーターを迂回して前記ヒーターコアへと送るバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられて、閉弁に応じて同バイパス通路を通じた冷却水の流れを遮断するとともに、開弁に応じて同バイパス通路を通じた冷却水の流れを許容するバルブと、前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、前記水温センサーの検出する温度が、前記ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値未満のときに前記バルブの閉弁を要求し、前記水温センサーの検出する温度が前記半暖機判定値以上のときに前記バルブの開弁を要求するエンジン冷却制御部と、を備えるようにしている。
上記構成では、第1冷却水回路と第2冷却水回路とでそれぞれ個別に、冷却水の昇温が行われる。また上記構成では、バルブを閉弁することで、エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とし、それによりエンジンの暖機を早めることができるようになっている。ここでエンジン始動時にそうしたバルブを閉弁すると、エンジン内部の冷却水は早期に昇温するため、第1冷却水回路の冷却水が早期に昇温されるようになっている。更に上記構成では、排熱回収器にて昇温された冷却水がヒーターコアに送られるため、排熱回収器で回収した熱がヒーターに使用されると、第2冷却水回路の冷却水の昇温が遅れてしまう。そのため、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路の冷却水よりも早期に昇温する機会が多くなる。
また上記構成では、冷却水の温度が規定値以上となったときにラジエーターが能動化されて、そのラジエーターにおいてエンジンの内部を通った冷却水の熱が放熱されるようになる。通常、ラジエーターは、エンジンの暖機の完了に応じて能動化される。したがって、ラジエーターが能動化される程度までエンジン内部の冷却水の温度が上った時点で、より低温の第2冷却水回路の冷却水が第1冷却水回路の冷却水と混合されると、エンジン内部の冷却水の温度が暖機完了の判定値を挟んで昇降し、エンジン内部の冷却水温が暖機完了の判定値以上であるか否かによって制御内容を切り替える制御に支障を来す虞がある。
その点、上記構成では、エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーの検出する温度が、ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、バルブを開弁させて、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。そのため、第1冷却水回路の冷却水に、より低温の第2冷却水回路の冷却水が混合されて、エンジン内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われるようになる。したがって上記構成によれば、エンジンの発熱と排熱回収器が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン側の冷却水と排熱回収器側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
上記のように本願発明の車両の冷却装置では、それぞれ別々の態様で冷却水の昇温の行われる2つの冷却水回路を備えており、両冷却水回路の冷却水の温度に乖離が生じることがある。そうした場合にも、第1冷却水回路の冷却水の温度を検出する第1の水温センサーと、第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサーとの2つの水温センサーを備えるようにすれば、各冷却水回路の冷却水の温度を把握し、好適に制御を行うことができるようになる。例えば第2の水温センサーの検出結果に基づいて、ヒーターブロワーの制御や排熱回収器内での冷却水の沸騰を回避する制御などを好適に行うことができる。
また上記の如く構成された車両の冷却装置において、ヒーターコアにおける空気の加熱及びその加熱された空気の車室内への送風を制御する空調制御部を備え、空調制御部及びエンジン冷却制御部の双方が共にバルブの閉弁を要求したときに限り、バルブを閉弁するようにしても良い。この場合、冷却水の経路選択に、空調制御、エンジン冷却制御の双方の要求を反映することができる。こうした場合、例えば第2の水温センサーの検出する温度が半暖機判定値以上であること、第2の水温センサーの検出する温度がエンジンの内部の冷却水の温度よりも十分高いこと、及びヒーターコアの必要とする温度よりも第2の水温センサーの検出する温度が低いこと、の3つの条件のいずれもが不成立のときにバルブの閉弁を要求するように空調制御部を構成することができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の車両の冷却装置を具体化した第1の実施の形態を、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の車両の冷却装置を具体化した第1の実施の形態を、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態の車両の冷却装置の冷却水回路の構成を示している。同図に示す冷却水回路は、大きくは、次の2つの冷却水回路を備えて構成されている。すなわち、この車両の冷却装置は、エンジン1の内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、排熱回収器2を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路とを備えている。なお両冷却水回路はいずれも、同一のウォーターポンプ3により冷却水が循環されるようになっている。このウォーターポンプ3は、電動式のポンプであり、外部からの指令に基づき吐出する冷却水の流量を可変とすることができるように構成されている。
第1冷却水回路は、ウォーターポンプ3からエンジン1の内部を通った後、冷却水の熱を外気中に放熱させるラジエーター4を通るメイン経路と、ラジエーター4を迂回するバイパス経路とに分岐されている。上記メイン経路では、エンジン1を通過した冷却水は、ラジエーター4、サーモスタット5を通った後、ウォーターポンプ3に戻るようになっている。サーモスタット5は、温度感応式の弁であり、後述するヒーターコア6を通過した後の冷却水の温度が規定値(例えば90℃)以上となったときに開弁して、ラジエーター4を通じた冷却水の循環を許容する。またサーモスタット5は、ヒーターコア6通過後の冷却水の温度が上記規定値未満のときには閉弁し、ラジエーター4を通じた冷却水の循環を停止する。すなわち、この車両の冷却装置では、ラジエーター4は、サーモスタット5に流入する冷却水の温度が規定値以上となったときに、エンジン1の内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化される。なお、こうしたラジエーター4の近傍には、余剰の冷却水を貯留するリザーバータンク13が設置されている。
またこうした第1冷却水回路における上記バイパス経路は、エンジン1を通過した後、電磁式のON−OFF弁として形成されたバルブ7、ヒーターコア6を通り、更に上記サーモスタット5を通ってウォーターポンプ3に戻るように形成されている。ヒーターコア6は、空気と冷却水との熱交換を通じて車室車室内に送風される空気を暖める熱交換器として形成されている。ちなみにヒーターコア6は、排熱回収器2が排ガスから回収した熱を利用する熱利用機器でもある。
なおサーモスタット5は、こうしたバイパス経路を通じた冷却水の循環を常時許容するように形成されている。また同バイパス経路を通じた冷却水の循環は、バルブ7の閉弁に応じて停止される。したがって、バルブ7と上記サーモスタット5とが共に閉弁したときには、エンジン1内部を通じた冷却水の循環は停止されるようになる。
一方、第2冷却水回路は、ウォーターポンプ3を出た後、エンジン1のスロットルボディー9を通過する経路とこれを通過しない経路との2つの経路に分岐している。両経路は再び合流した後、エンジン1の排気系から吸気系へと還流される排気(再循環排気)を冷却するEGRクーラー10及び上記排熱回収器2を通って、ヒーターコア6の上流において上記バイパス経路に合流される。なお排熱回収器2は、排ガスと冷却水との熱交換を行い、排ガスの熱で冷却水を加熱する熱交換器として形成されている。
こうした車両の冷却装置における上記ウォーターポンプ3の吐出する冷却水の流量(以下、ポンプ流量と記載する)及びバルブ7の開閉は、エンジン冷却制御部11により制御されている。エンジン冷却制御部11は、エンジン1の冷却制御に係る各種演算処理を実施するCPU、制御用のプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果やセンサーの検出結果等を一時的に記憶するRAM、外部との信号の入出力を司るI/Oを備えた電子制御ユニットとして構成されている。なお、こうしたエンジン冷却制御部11には、エンジン1内部の冷却水温thw1を検出する水温センサー12の検出信号が入力されている。
さて、以上のように構成された本実施形態の車両の冷却装置では、エンジン冷却制御部11は、エンジン1の冷間時には上記バルブ7を閉弁するようにしている。このときのサーモスタット5は閉弁されているため、エンジン1の内部を通じた冷却水の循環は停止されるようになる。そして本実施形態の車両の冷却装置では、こうしてエンジン1の内部に冷却水を滞留させることで、エンジン1内部の冷却水の昇温を促進し、エンジン1の暖機を早期化するようにしている。
一方、このときの冷却水は、上記第2冷却水回路においてのみ循環されるようになる。すなわち、このときの冷却水は、ウォーターポンプ3から、スロットルボディー9、EGRクーラー10、排熱回収器2、ヒーターコア6及びサーモスタット5を通って循環されている。こうした第2冷却水回路の冷却水は、EGRクーラー10及び排熱回収器2において排気から回収した熱により昇温されるようになっている。ここで車室においてヒーターがオンとなっていると、EGRクーラー10及び排熱回収器2において排気から回収した熱により、車室内に送風される空気が暖められる。この場合、回収した熱の多くがヒーターに使用されるため、冷却水の昇温は遅れるようになる。こうした場合、エンジン1内部の冷却水の方が、第2冷却水回路の冷却水よりも早く昇温するようになる。そしてエンジン1内部の冷却水がエンジン1の暖機完了の判定値(例えば90℃)を超えた状態で、第2冷却水回路の冷却水と第1冷却水回路の冷却水とを混合すると、エンジン1内部の冷却水の温度が暖機完了の判定値を挟んで昇降し、エンジン1内部の冷却水温が暖機完了の判定値以上であるか否かによって制御内容を切り替える制御に支障を来す虞がある。
そこで本実施形態の車両の冷却置装では、エンジン1内部の冷却水の温度が、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度(例えば70℃)に設定された半暖機判定値以上となったときにバルブ7を開弁して両冷却水回路の冷却水を混合させるようにしている。そのため、温度の異なる冷却水の混合により、エンジン1内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われるため、暖機完了前の制御と暖機完了後の制御とが繰り返し交番して行われるような事態を回避することができる。
図2は、こうした本実施形態の車両の冷却装置におけるエンジン1の暖機状態に応じたエンジン冷却水循環、バルブ7及びサーモスタット5の作動態様を示している。同図に示すように、エンジン1の冷間時には、バルブ7及びサーモスタット5は閉弁されており、エンジン1内部の冷却水の循環は停止されている。一方、エンジン1が半暖機状態となると、バルブ7が開弁してエンジン1内部の冷却水の循環が開始される。そしてエンジン1の暖機後には、サーモスタット5も開弁して、ラジエーター4が能動化され、冷却水の放熱が行われるようになる。
図3は、エンジン1の冷間時における冷却水の流れを示している。このときには、バルブ7及びサーモスタット5は共に閉弁している。そのため、このときの冷却水は、同図に示すように、第2冷却水回路においてのみ循環されるようになる。すなわち、このときの冷却水は、ウォーターポンプ3から、スロットルボディー9、EGRクーラー10、排熱回収器2、ヒーターコア6及びサーモスタット5を通って循環され、エンジン1の内部においては冷却水の循環が停止されるようになる。
図4は、エンジン1が半暖機状態となったときの冷却水の流れを示している。このときには、バルブ7が開弁されて、エンジン1の内部を通じた冷却水の循環が開始される。したがって、エンジン1内部を通過した冷却水は、開弁したバルブ7を通り、ヒーターコア6の上流において第2冷却水回路を流れる冷却水と混合されるようになる。
図5は、バルブ7の開弁前後のエンジン1内部の冷却水温の推移を示している。本実施形態の車両の冷却装置では、エンジン1内部の冷却水温が、エンジン1の暖機完了の判定値(例えば90℃)よりも低い温度(例えば70℃)に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。そのため、このときの第2冷却水回路の冷却水温が低く、混合に応じてエンジン1内部の冷却水温が昇降しても、同図に示すように、その昇降は、エンジン1の暖機完了の判定値よりも十分に低い温度域で行われるようになる。
以上説明した本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、水温センサー12の検出したエンジン1内部の冷却水の温度が、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。換言すれば、本実施形態では、水温センサー12の検出したエンジン1内部の冷却水の温度が、ラジエーター4が能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。そのため、より低温の第2冷却水回路の冷却水が第1冷却水回路の冷却水に混合されて、エンジン1内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われるため、暖機完了前の制御と暖機完了後の制御とが繰り返し交番して行われるような事態を回避することができる。したがって本実施形態の車両の冷却装置によれば、エンジン1の発熱と排熱回収器2が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン1側の冷却水と排熱回収器2側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
(1)本実施形態では、水温センサー12の検出したエンジン1内部の冷却水の温度が、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。換言すれば、本実施形態では、水温センサー12の検出したエンジン1内部の冷却水の温度が、ラジエーター4が能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。そのため、より低温の第2冷却水回路の冷却水が第1冷却水回路の冷却水に混合されて、エンジン1内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われるため、暖機完了前の制御と暖機完了後の制御とが繰り返し交番して行われるような事態を回避することができる。したがって本実施形態の車両の冷却装置によれば、エンジン1の発熱と排熱回収器2が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン1側の冷却水と排熱回収器2側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
(2)本実施形態では、上記のような冷却水の混合が行われるまで、エンジン1の内部を通過する冷却水の流量を0とするようにしている。すなわち、エンジン1が半暖機となるまでは、エンジン1内部の冷却水の循環を停止するようにしている。こうした場合、エンジン1内部の冷却水は速やかに昇温するため、エンジン1側の冷却水の温度が排熱回収器2側の冷却水の温度よりも高くなる機会が多くなる。その点、本実施形態では、エンジン1内部の冷却水の温度が暖機完了の判定値に達するよりも十分前にエンジン1側の冷却水と排熱回収器2側の冷却水とを混合しており、エンジン1の暖機完了の判定値を挟んだ冷却水温の昇降を回避することができる。
(第2の実施の形態)
続いて、本発明の車両の冷却装置を具体化した第2の実施の形態について、図6〜図13を併せ参照して、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
続いて、本発明の車両の冷却装置を具体化した第2の実施の形態について、図6〜図13を併せ参照して、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
上記のようにエンジン1側と排熱回収器2側とで個別に冷却水の昇温が行われる場合、両者の水温が乖離してしまうことがある。こうした場合にも、冷却水温に基づくエンジン制御は、エンジン1に設置された上記水温センサー12の検出結果に基づいて好適に行うことができる。しかしながら、ヒーターコア6に流入する冷却水の温度が重要となるヒーター制御等については、水温センサー12の検出結果を見ても、適切には行えないことになる。そこで本実施形態の車両の冷却装置では、第1冷却水回路の冷却水の温度、より厳密にはエンジン1内部の冷却水の温度を検出する第1の水温センサーと、第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサーとの2つの水温センサーを備えることで、ヒーター制御等を好適に行なえるようにしている。
また本実施形態では、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合するか否かの判定に、上記第2の水温センサーの検出する温度も使用するようにしている。具体的には、第2冷却水回路の冷却水の温度が十分に高いときには、バルブ7を開いてエンジン1側の冷却水に高温の排熱回収器2側の冷却水を混合することで、エンジン1の暖機を促進するようにしている。また、排熱の回収が十分に行えず、第2冷却水回路の冷却水の温度が車室内の暖房に必要な温度に達していないときにも、バルブ7を開いてエンジン1側と排熱回収器2側の冷却水を混合することで、エンジン1の内部でエンジン1から直接受けた熱も暖房に利用可能としている。
図6は、こうした本実施形態の車両の冷却装置の冷却水回路の構成を示している。同図に示すように、本実施形態の車両の冷却装置も、冷却水回路の構成は、基本的に第1の実施の形態のものと同じとなっている。ただし本実施形態の車両の制御装置では、ヒーターコア6の上流に、同ヒーターコア6に流入する冷却水の温度を検出する第2の水温センサー14が設置されている。
また本実施形態の車両の制御装置には、電子制御ユニットとして、上述のエンジン冷却制御部11に加え、車室内の空調の制御を、具体的にはヒーターコア6における空気の加熱及びその加熱された空気の車室内への送風の制御を司る空調制御部15が設けられている。この空調制御部15もエンジン冷却制御部11と同様に、CPU、ROM、RAM、I/Oを備えて構成されている。空調制御部15とエンジン冷却制御部11とは、車内ネットワーク(CAN)を通じて互いに接続されており、相互通信により必要な情報を共有するようにしている。
こうした本実施形態の車両の冷却装置では、同冷却装置に設けられた各ディバイス、すなわちエンジン1、排熱回収器2、ヒーターコア6、スロットルボディー9、EGRクーラー10の要求に応じたポンプ流量の制御を行っている。ここでは、まず、こうした本実施形態のポンプ流量制御について説明する。
図7は、こうしたポンプ流量制御に用いられる流量分配率マップの一設定例を示している。この流量分配率マップは、ポンプ流量を1としたときの各ディバイスに流れる冷却水の流量の割合を示すものとなっている。なお各ディバイスに流れる冷却水の流量割合は、サーモスタット5やバルブ7の作動状況によって変化する。そこでこのマップには、サーモスタット5やバルブ7の各作動状態における各ディバイスの流量割合が示されている。例えばサーモスタット5及びバルブ7が共に開弁したときのエンジン1の流量割合keは0.8、すなわちウォーターポンプ3の吐出する冷却水の流量の80%がエンジン1に流れることになる。なお、このときのヒーターコア6の流量割合khは0.6、スロットルボディー9の流量割合ktは0.1、EGRクーラー10及び排熱回収器2の流量割合kcは0.2となっている。
あるディバイスの要求する冷却水流量を求めるとともに、そのときのサーモスタット5及びバルブ7の作動状況に応じたそのディバイスの流量割合にてその冷却水流量を除算すれば、そのディバイスの要求する冷却水流量を確保可能なポンプ流量を求めることができる。例えばサーモスタット5及びバルブ7が共に開弁した状態でエンジン1が冷却水流量qを要求するときには、その冷却水流量qをそのときのエンジン1の流量割合0.8で除算した値(q/0.8)がエンジン1の要求を満すことのできるポンプ流量となる。
図8は、こうした本実施形態の車両の制御装置の採用するポンプ流量算出ルーチンの処理手順を示している。なお本ルーチンは、定時割り込み処理として周期的に繰り返し実施され、同ルーチンのステップS101〜S108及びステップS111の処理はエンジン冷却制御部11により、ステップS109、S110の処理は空調制御部15により、それぞれ実施されるようになっている。
さて本ルーチンが開始されると、エンジン冷却制御部11はまずステップS101においてエンジン1の要求する冷却水の流量、すなわちエンジン要求流量Qeを算出する。そしてエンジン冷却制御部11は続くステップS102において、そのエンジン要求流量Qeをそのときのサーモスタット5及びバルブ7の作動状況に応じたエンジン1の流量割合keで除算した値をエンジン要求ポンプ流量Qpeとして算出する。
続いてエンジン冷却制御部11はステップS103においてスロットルボディー9の要求する冷却水の流量、すなわちスロットルボディー要求流量Qtを算出する。そしてエンジン冷却制御部11は続くステップS104において、そのスロットルボディー要求流量Qtをそのときのサーモスタット5及びバルブ7の作動状況に応じたスロットルボディー9の流量割合ktで除算した値をスロットルボディー要求ポンプ流量Qptとして算出する。
更にエンジン冷却制御部11はステップS105においてEGRクーラー10の要求する冷却水の流量、すなわちEGRクーラー要求流量Qcを算出する。そしてエンジン冷却制御部11は続くステップS106において、そのEGRクーラー要求流量Qcをそのときのサーモスタット5及びバルブ7の作動状況に応じたEGRクーラー10の流量割合kcで除算した値をEGRクーラー要求ポンプ流量Qpcとして算出する。
またエンジン冷却制御部11はステップS107において排熱回収器2の要求する冷却水の流量、すなわち排熱回収器要求流量Qdを算出する。そしてエンジン冷却制御部11は続くステップS108において、その排熱回収器要求流量Qdをそのときのサーモスタット5及びバルブ7の作動状況に応じた排熱回収器2の流量割合kcで除算した値を排熱回収器要求ポンプ流量Qpdとして算出する。
一方、空調制御部15はステップS109において、ヒーターコア6の要求する冷却水の流量、すなわちヒーターコア要求流量Qhを算出する。そして空調制御部15は続くステップS110において、そのヒーターコア要求流量Qhをそのときのサーモスタット5及びバルブ7の作動状況に応じたヒーターコア6の流量割合khで除算した値をヒーターコア要求ポンプ流量Qphとして算出する。空調制御部15は、こうして算出したヒーターコア要求ポンプ流量Qphをエンジン冷却制御部11に送信する。
こうして各ディバイスの要求ポンプ流量が算出されると、エンジン冷却制御部11は、ステップS111において、算出した各ディバイスの要求ポンプ流量の最大値をポンプ流量Qpとして算出する。そしてエンジン冷却制御部11は、その算出したポンプ流量Qpが得られるようにウォーターポンプ3を制御する。
続いて本実施形態の車両の冷却装置でのバルブ7の開閉制御について説明する。本実施形態の車両の冷却装置では、エンジン冷却制御部11と空調制御部15とがそれぞれ個別にバルブ7の開閉要求を決定するようにしている。すなわち、本実施形態では、エンジン1の事情に応じてエンジン冷却制御部11がバルブ7の開閉要求を決定する一方で、空調装置の事情に応じて空調制御部15がバルブ7の開閉要求を決定するようにしている。そして本実施形態では、空調制御部15とエンジン冷却制御部11の双方が共にバルブ7の閉弁を要求したときに限り、バルブ7を閉弁するようにしている。換言すれば、本実施形態では、空調制御部15及びエンジン冷却制御部11のいずれかが開弁を要求するときには、バルブ7を開弁するようにしている。
図9は、こうした本実施形態に採用されるバルブ開閉制御ルーチンのフローチャートを示している。本ルーチンの処理は、エンジン冷却制御部11により、定時割り込み処理として周期的に繰り返し実施されるものとなっている。なお、本ルーチンの実施に先立ってエンジン冷却制御部11は、空調制御部15の決定したバルブ7の開閉要求を受信するようにしている。
さて本ルーチンが開始されると、エンジン冷却制御部11はまずステップS201において、自身がバルブ7の閉弁を要求しているか否かを確認する。ここでエンジン冷却制御部11がバルブ7の閉弁を要求していなければ、すなわちエンジン冷却制御部11がバルブ7の閉弁を要求していれば(S201:NO)、エンジン冷却制御部11はステップS203の処理に進み、そのステップS203においてバルブ7の開弁を指令して、今回の本ルーチンの処理を終了する。
またエンジン冷却制御部11がバルブ7の閉弁を要求していれば(S201:YES)、エンジン冷却制御部11はステップS202に進み、そのステップS202において空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求しているか否かを確認する。ここで、空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求していなければ、すなわち空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求していれば(S202:NO)、エンジン冷却制御部11はステップS203の処理に進み、そのステップS203においてバルブ7の開弁を指令して、今回の本ルーチンの処理を終了する。一方、空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求していれば(S202:YES)、すなわちエンジン冷却制御部11と空調制御部15が双方共にバルブ7の閉弁を要求していれば、エンジン冷却制御部11はステップS204の処理に進み、そのステップS204においてバルブ7の閉弁を指令して、今回の本ルーチンの処理を終了する。
図10は、エンジン冷却制御部11によるバルブ7の開閉要求の決定に係るバルブ開閉要求ルーチンのフローチャートを示している。本ルーチンの処理は、上記バルブ開閉制御ルーチンの処理に先立ってエンジン冷却制御部11により実施されるものとなっている。
本ルーチンが開始されると、エンジン冷却制御部11はまずステップS301において、水温センサー12の検出したエンジン1内部の冷却水温thw1が半暖機判定値以上であるか否かを確認する。ここで冷却水温thw1が半暖機判定値以上であれば(S301:YES)、エンジン冷却制御部11はステップS302の処理に進み、そのステップS302においてバルブ7の開弁を要求して今回の本ルーチンの処理を終了する。
一方、冷却水温thw1が半暖機判定値未満であれば(S301:NO)、エンジン冷却制御部11はステップS303の処理に進み、そのステップS303において、冷却水温thw1及び外気温thaの少なくとも一方が−10℃未満であるか否かを確認する。そして冷却水温thw1及び外気温thaの少なくとも一方が−10℃未満であれば(S303:YES)、このときにもエンジン冷却制御部11はステップS302の処理に進み、そのステップS302においてバルブ7の開弁を要求して今回の本ルーチンの処理を終了する。また冷却水温thw1及び外気温thaの双方が−10℃以上であれば(S303:NO)、エンジン冷却制御部11はステップS304の処理に進み、そのステップS304においてバルブ7の閉弁を要求して今回の本ルーチンの処理を終了する。
このように本実施形態においても、エンジン1内部の冷却水温thw1が半暖機判定値以上となったときに、バルブ7を開いて第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるようにしている。また本実施形態では、冷却水温thw1や外気温thaが−10℃未満となる極冷間時にも、バルブ7を開いてエンジン1内部の冷却水を循環させるようにしている。これは次の理由による。すなわち、極冷間時には、エンジン1のスロットルバルブが氷結する虞があり、これを避けるためには、可能な限り暖かい冷却水をスロットルボディー9に送る必要がある。そこでこの場合には、排熱回収器2が回収した排気の熱に加え、エンジン1の排熱もスロットルボディー9に供給することで、上記氷結の防止を図るようにしている。
図11は、空調制御部15によるバルブ7の開閉要求の決定に係るバルブ開閉要求ルーチンのフローチャートを示している。本ルーチンの処理は、上記バルブ開閉制御ルーチンの処理に先立って空調制御部15により実施されるものとなっている。
さて本ルーチンが開始されると、空調制御部15はまずステップS401において、第2の水温センサー14の検出した、第2冷却水回路の冷却水温thw2が上記半暖機判定値以上であるか否かを確認する。ここで、第2冷却水回路の冷却水温thw2が半暖機判定値以上であれば(S401:YES)、第2冷却水回路の冷却水は十分に暖まっており、これをエンジン1に供給することで、暖機の促進を図ることができる。そこでこの場合には、空調制御部15は、ステップS402に進み、そのステップS402においてバルブ7の開弁を要求して今回の本ルーチンの処理を終了する。
一方、第2冷却水回路の冷却水の温度が上記半暖機判定値未満であれば(S401:NO)、空調制御部15はステップS403に進み、そのステップS403において第2冷却水回路の冷却水温thw2がエンジン1内部の冷却水温thw1よりも十分に高いか否かを確認する。ここで第2冷却水回路の冷却水温thw2がエンジン1内部の冷却水温thw1よりも十分に高ければ(S403:YES)、第2冷却水回路の冷却水をエンジン1に供給することで、エンジン1の暖機を促進することができる。そこでこの場合にも、空調制御部15は、ステップS402に進み、そのステップS402においてバルブ7の開弁を要求して今回の本ルーチンの処理を終了する。ちなみに本実施形態では、第2冷却水回路の冷却水温thw2がエンジン1内部の冷却水温thw1よりも20℃以上高いときにバルブ7を開くようにしている。
また第2冷却水回路の冷却水温thw2がエンジン1内部の冷却水温thw1よりも十分に高くなければ(S403:NO)、空調制御部15はステップS404に進み、そのステップS404においてヒーターがONであり、第2冷却水回路の冷却水温thw2が45℃未満、且つエンジン1内部の冷却水温thw1が60℃よりも高いか否かを確認する。この場合、第2冷却水回路の冷却水は暖房を行うには低過ぎ、その一方でエンジン1の内部には十分高温の冷却水が存在していることになる。そこでこの場合にも、空調制御部15は、ステップS402に進み、そのステップS402においてバルブ7の開弁を要求することで、エンジン1内部の高温の冷却水をヒーターコア6に供給し、必要な暖房性能を確保するようにしている。
そして以上のいずれにも該当しない場合、すなわちステップS401、ステップS403及びステップS404のいずれにおいても否定判定された場合、空調制御部15はステップS405に進み、そのステップS405においてバルブ7の閉弁を要求して今回の本ルーチンの処理を終了する。
図12は、こうした本実施形態の車両の冷却装置におけるヒーターOFF時のバルブ7の動作態様を示している。同図に示すようにヒーターOFF時には、エンジン1内部の冷却水温thw1が半暖機判定値である70℃以上のとき、及び第2冷却水回路の冷却水温thw2が同じく半暖機判定値である70℃以上のときに、バルブ7が開弁されるようになっている。また冷却水温thw2が冷却水温thw1よりも20℃以上高いとき、及び冷却水温thw1がー10℃未満のときにも、バルブ7が開弁されるようになっている。
一方、図13は、本実施形態の車両の冷却装置におけるヒーターON時のバルブ7の動作態様を示している。同図に示すようにヒーターON時には更に、第2冷却水回路の冷却水温thw2が45℃未満で、エンジン1の内部の冷却水温thw1が60℃を超えているときにも、バルブ7が開弁されるようになっている。
以上説明した本実施形態によれば、上記(1)、(2)に記載のものに加え、更に次の効果を奏することができる。
(3)本実施形態では、第1冷却水回路の冷却水の温度を、すなわちエンジン1内部の冷却水温thw1を検出する第1の水温センサー12と、第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサー14との2つの水温センサーを備えるようにしている。上記のように本実施形態の車両の冷却装置では、それぞれ別々の態様で冷却水の昇温の行われる2つの冷却水回路を備えており、両冷却水回路の冷却水の温度に乖離が生じることがある。そうした場合にも、上記2つの水温センサーを備えていれば、各冷却水回路の冷却水の温度を把握し、好適に制御を行うことができるようになる。例えば第2の水温センサー14の検出結果に基づいて、ヒーターブロワーの制御や排熱回収器内での冷却水の沸騰を回避する制御などを好適に行うことが可能である。
(3)本実施形態では、第1冷却水回路の冷却水の温度を、すなわちエンジン1内部の冷却水温thw1を検出する第1の水温センサー12と、第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサー14との2つの水温センサーを備えるようにしている。上記のように本実施形態の車両の冷却装置では、それぞれ別々の態様で冷却水の昇温の行われる2つの冷却水回路を備えており、両冷却水回路の冷却水の温度に乖離が生じることがある。そうした場合にも、上記2つの水温センサーを備えていれば、各冷却水回路の冷却水の温度を把握し、好適に制御を行うことができるようになる。例えば第2の水温センサー14の検出結果に基づいて、ヒーターブロワーの制御や排熱回収器内での冷却水の沸騰を回避する制御などを好適に行うことが可能である。
(4)本実施形態では、ヒーターコア6における空気の加熱及びその加熱された空気の車室内への送風を制御する空調制御部15を設けるとともに、その空調制御部15及びエンジン冷却制御部11の双方が共にバルブ7の閉弁を要求したときに限り、バルブ7を閉弁するようにしている。この場合、冷却水の経路選択に、空調制御、エンジン冷却制御の双方の要求を反映することができるようになる。
(5)本実施形態では、バルブ7を開いて第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合するか否かの判定に、第2の水温センサー14の検出する第2冷却水回路の冷却水温thw2も使用するようにしている。具体的には、第2の水温センサー14の検出する冷却水温thw2が半暖機判定値以上であること、第2の水温センサー14の検出する冷却水温thw2がエンジン1の内部の冷却水温thw1よりも十分高いこと、及びヒーターコア6の必要とする温度よりも冷却水温thw2が低いこと、の3つの条件の少なくとも1つが成立するときにも、第1及び第2冷却水回路の冷却水を混合させるようにしている。そのため、第2冷却水回路の冷却水をエンジン1に供給することでエンジン1の暖機が促進される場合や、排熱回収器2の回収する熱だけでは暖房を十分に行えない場合には、バルブ7が開かれて、エンジン1内部の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とが混合される。したがって、本実施形態によれば、エンジン1の暖機促進や暖房性能の確保を好適に行うことができるようになる。
(第3の実施の形態)
上記各実施形態では、閉弁に応じてエンジン1の内部を通過する冷却水の流量を0とするとともに、開弁に応じて第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるバルブ7をON−OFF弁により構成するようにしていた。なお、同様の機能を有する弁であれば、三方弁等の他の形式の弁をバルブ7の代替として採用することができる。
上記各実施形態では、閉弁に応じてエンジン1の内部を通過する冷却水の流量を0とするとともに、開弁に応じて第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させるバルブ7をON−OFF弁により構成するようにしていた。なお、同様の機能を有する弁であれば、三方弁等の他の形式の弁をバルブ7の代替として採用することができる。
図14は、バルブ7の代替として三方弁20を採用した車両の冷却装置の冷却水回路構成を示している。同図に示すように、この冷却装置では、ヒーターコア6の上流における第1冷却水回路のバイパス経路と第2冷却水回路との合流部に三方弁20が設置されている。この三方弁20は、排熱回収器2からヒーターコア6への冷却水の流れのみを許容する状態と、排熱回収器2からの冷却水の流れに加え、バイパス経路を通ってエンジン1から送られた冷却水のヒーターコア6への流れも許容する状態とを切り替え可能に構成されている。そして三方弁20は、エンジン1の冷間時には、排熱回収器2からヒーターコア6への冷却水の流れのみを許容し、エンジン1内部の冷却水温が半暖機判定値以上となったときに、バイパス経路を通じた冷却水の流れも許容するように制御されている。
図15は、エンジン1の冷間時における冷却水の流れを示している。同図に示すように、このときの三方弁20は、排熱回収器2からヒーターコア6への冷却水の流れのみを許容するように作動する。したがって、このときには、第2冷却水回路を通じた冷却水の循環のみが許容され、第1冷却水回路の冷却水の循環は停止される。そのため、このときのエンジン1の内部には冷却水が停留されることとなり、エンジン1内部の冷却水の早期昇温が、ひいてはエンジン1の早期暖機が図られるようになる。
図16は、エンジン1の半暖機時における冷却水の流れを示している。同図に示すように、このときの三方弁20は、排熱回収器2からヒーターコア6への冷却水の流れ、すなわち第2冷却水回路の冷却水の循環に加え、バイパス経路を通じた第1冷却水回路の冷却水の流れも許容するように作動する。そのため、このときには、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とが混合されるようになる。
こうした三方弁を採用する本実施形態の車両の冷却装置においても、水温センサー12の検出したエンジン1内部の冷却水の温度が、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とが混合されるようになる。そのため、第1冷却水回路の冷却水により低温の第2冷却水回路の冷却水が混合されて、エンジン1内部の冷却水の温度が昇降したとしても、その昇降は、エンジン1の暖機完了の判定値よりも低い温度域で行われることとなり、暖機完了前の制御と暖機完了後の制御とが繰り返し交番して行われるような事態を回避することができる。したがって本実施形態の車両の冷却装置によっても、エンジン1の発熱と排熱回収器2が車載熱源から回収した熱とで個別に冷却水の昇温を行う場合において、個別に昇温したエンジン1側の冷却水と排熱回収器2側の冷却水との混合に際しても、冷却水温に基づく制御を支障なく行うことができるようになる。
以上説明した各実施の形態は、次のように変更して実施することもできる。
・第2の実施の形態では、第2冷却水回路の冷却水温thw2がエンジン1の半暖機判定値以上であること、同冷却水温thw2がエンジン1の内部の冷却水温よりも十分高いこと、及びヒーターコア6の必要とする温度よりも同冷却水温thw2が低いこと、の3つの条件のいずれもが不成立のときにバルブ7の閉弁を要求するように空調制御部15を構成していた。バルブ7の閉弁要求の実施条件は、これに限らず適宜に変更しても良い。
・第2の実施の形態では、第2冷却水回路の冷却水温thw2がエンジン1の半暖機判定値以上であること、同冷却水温thw2がエンジン1の内部の冷却水温よりも十分高いこと、及びヒーターコア6の必要とする温度よりも同冷却水温thw2が低いこと、の3つの条件のいずれもが不成立のときにバルブ7の閉弁を要求するように空調制御部15を構成していた。バルブ7の閉弁要求の実施条件は、これに限らず適宜に変更しても良い。
・第2の実施の形態では、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合するか否かの判定に、エンジン1内部の冷却水温thw1に加え、第2の水温センサーの検出する第2冷却水回路の冷却水温thw2も使用するようにしていた。もっとも、エンジン1の暖機完了前の暖房性能の確保があまり重要視されない場合や、暖房のオフ時などには、エンジン1内部の冷却水温thw1のみに基づいて冷却水の混合の可否を判定するようにしても良い。
・第2の実施の形態では、第2の水温センサー14の検出する第2冷却水回路の冷却水温が、ヒーターコア6の必要とする温度よりも低いことを、バルブ7の開弁の、すなわち第1及び第2冷却水回路の冷却水の混合の、実行条件の一つとして設定していた。なお車両の冷却装置の構成によっては、排熱回収器2の回収した熱をヒーターコア6以外の熱利用機器に供給することがある。そうした場合、冷却水の熱を利用する熱利用機器が必要とする温度よりも第2の水温センサー14の検出する温度が低いことを、第1及び第2冷却水回路の冷却水の混合の実行条件として設定すれば、第2冷却水回路の冷却水温が不十分なときにエンジン1の熱を供給して熱利用機器の必要とする熱量を確保することができるようになる。
・上記実施形態では、エンジン1の冷間時には、エンジン1内部の冷却水の循環量を0とすることでエンジン1の暖機の促進を図るようにしていたが、エンジン1内部の冷却水の循環を完全に停止せずとも、同循環量をある程度に低減すれば、一定の暖機促進効果を得ることができる。こうした場合にも、エンジン1内部の冷却水が第2冷却水回路の冷却水よりも早期に昇温することがあり、第1及び第2冷却水回路の冷却水の混合後に、冷却水温に基づく制御に支障を来す虞がある。したがってこうした場合にも本発明の適用により、好適な効果を奏することができるようになる。またエンジン1の冷間時に冷却水の循環の停止、低減を行わない場合にも、排熱回収器2の排熱の回収状況や回収した熱の使用状況によっては、排熱回収器2側の冷却水よりもエンジン1側の冷却水の方が早く昇温してしまうことがある。よって、そうした場合にも、本発明の適用により、好適な効果が奏せられることになる。
・上記実施形態の排熱回収噐2には、排ガスの熱を回収して冷却水を昇温させる機能を有する機器であれば、任意のものを採用することができる。例えば吸気に還流される排ガスを冷却水で冷却するEGRクーラーや、エキゾーストマニホールドを冷やす専用の冷却水通路なども、排熱回収噐2として用いることが可能である。
・上記実施形態では、排熱回収器2は、エンジン1の排ガスの熱を回収して冷却水を昇温させるものとして構成されていたが、エンジン1の排ガスの熱以外の車載熱源の排熱を回収して冷却水の昇温に利用する場合にも、第1及び第2冷却水回路の冷却水の混合後に、冷却水温に基づく制御に支障が生じるという問題は、同様に生じ得るものとなっている。すなわち、エンジン1の内でエンジン1の熱を直接受け取って冷却水の昇温を図る一方で、それとは別に排熱回収器2の回収した車載熱源の排熱により冷却水の昇温を図る場合には、それぞれ個別に昇温された冷却水の間に温度の乖離が生じることになる。そしてエンジン1側の冷却水が、排熱回収器2側の冷却水よりも早期に昇温すると、冷却水の混合後に、エンジン1を流れる冷却水に温度分布の斑が発生して冷却水温に基づく制御に支障をきたす虞がある。よってそうした場合にも、本発明の適用により、好適な効果が奏せられることになる。
・上記実施形態での冷却水回路の構成を、適宜変更して実施することもできる。すなわち、本発明は、エンジン1の内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、車載された熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路とが個別に設けられた車両の冷却装置であれば、その適用が可能である。
1…エンジン、2…排熱回収器、3…ウォーターポンプ、4…ラジエーター、5…サーモスタット、6…ヒーターコア(熱利用機器)、7…バルブ、9…スロットルボディー、10…EGRクーラー、11…エンジン冷却制御部、12…水温センサー(第1の水温センサー)、13…リザーバータンク、14…第2の水温センサー、15…空調制御部、20…三方弁(バルブ)。
さて本ルーチンが開始されると、エンジン冷却制御部11はまずステップS201において、自身がバルブ7の閉弁を要求しているか否かを確認する。ここでエンジン冷却制御部11がバルブ7の閉弁を要求していなければ、すなわちエンジン冷却制御部11がバルブ7の開弁を要求していれば(S201:NO)、エンジン冷却制御部11はステップS203の処理に進み、そのステップS203においてバルブ7の開弁を指令して、今回の本ルーチンの処理を終了する。
またエンジン冷却制御部11がバルブ7の閉弁を要求していれば(S201:YES)、エンジン冷却制御部11はステップS202に進み、そのステップS202において空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求しているか否かを確認する。ここで、空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求していなければ、すなわち空調制御部15がバルブ7の開弁を要求していれば(S202:NO)、エンジン冷却制御部11はステップS203の処理に進み、そのステップS203においてバルブ7の開弁を指令して、今回の本ルーチンの処理を終了する。一方、空調制御部15がバルブ7の閉弁を要求していれば(S202:YES)、すなわちエンジン冷却制御部11と空調制御部15が双方共にバルブ7の閉弁を要求していれば、エンジン冷却制御部11はステップS204の処理に進み、そのステップS204においてバルブ7の閉弁を指令して、今回の本ルーチンの処理を終了する。
Claims (11)
- エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、
前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、
前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、
前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、
前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、
を備え、前記水温センサーの検出した温度が、前記エンジンの暖機完了の判定値よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させる
車両の冷却装置。 - エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、
前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、
前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、
前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、
冷却水の温度が規定値以上となったときに、前記エンジンの内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化されるラジエーターと、
前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、
を備え、前記水温センサーの検出した温度が、前記ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させる
車両の冷却装置。 - 前記冷却水の混合が開始されるまで、前記エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とする
請求項1又は2に記載の車両の冷却装置。 - エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、
前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、
前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、
前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、
冷却水の温度が規定値以上となったときに、前記エンジンの内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化されるラジエーターと、
前記ラジエーターを迂回して冷却水を流すバイパス通路と、
閉弁に応じて前記エンジンの内部を通過する冷却水の流量を低減若しくは0とするとともに、開弁に応じて前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させるバルブと、
前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、
を備え、前記水温センサーの検出する温度が、前記ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値以上となったときに、前記バルブを開弁させる
車両の冷却装置。 - 前記水温センサーは前記第1冷却水回路の冷却水の温度を検出する第1の水温センサーであり、
前記第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサーをさらに備える
請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の冷却装置。 - 前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合するか否かの判定に、前記第2の水温センサーの検出する温度も使用する
請求項5に記載の車両の冷却装置。 - 前記第2の水温センサーの検出する温度が前記半暖機判定値以上であること、前記第2の水温センサーの検出する温度が前記エンジンの内部の冷却水の温度よりも十分高いこと、及び冷却水の熱を利用する熱利用機器が必要とする温度よりも前記第2の水温センサーの検出する温度が低いこと、の3つの条件の少なくとも1つが成立するときに、前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させる
請求項6に記載の車両の冷却装置。 - エンジン及び熱源を搭載する車両の冷却装置において、
前記エンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、
内部を流れる冷却水の熱で車室内に送風される空気を加熱するヒーターコアと、
前記熱源の排熱を回収してその内部を通る冷却水を加熱する排熱回収器と、
前記ヒーターコア及び前記排熱回収器を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路と、
冷却水の温度が規定値以上となったときに、前記エンジンの内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化されるラジエーターと、
前記エンジンの内部を通った冷却水を、前記ラジエーターを迂回して前記ヒーターコアへと送るバイパス通路と、
前記バイパス通路に設けられて、閉弁に応じて同バイパス通路を通じた冷却水の流れを遮断するとともに、開弁に応じて同バイパス通路を通じた冷却水の流れを許容するバルブと、
前記エンジンの内部の冷却水の温度を検出する水温センサーと、
前記水温センサーの検出する温度が、前記ラジエーターが能動化されるときの温度よりも低い温度に設定された半暖機判定値未満のときに前記バルブの閉弁を要求し、前記水温センサーの検出する温度が前記半暖機判定値以上のときに前記バルブの開弁を要求するエンジン冷却制御部と、
を備える車両の冷却装置。 - 前記水温センサーは前記第1冷却水回路の冷却水の温度を検出する第1の水温センサーであり、
前記第2冷却水回路の冷却水の温度を検出する第2の水温センサーをさらに備える
請求項8に記載の車両の冷却装置。 - 前記ヒーターコアにおける空気の加熱及びその加熱された空気の車室内への送風を制御する空調制御部を備え、
前記空調制御部及び前記エンジン冷却制御部の双方が共に前記バルブの閉弁を要求したときに限り、前記バルブを閉弁する
請求項9に記載の車両の冷却装置。 - 前記空調制御部は、前記第2の水温センサーの検出する温度が前記半暖機判定値以上であること、前記第2の水温センサーの検出する温度が前記エンジンの内部の冷却水の温度よりも十分高いこと、及び前記ヒーターコアの必要とする温度よりも前記第2の水温センサーの検出する温度が低いこと、の3つの条件のいずれもが不成立のときに前記バルブの閉弁を要求する
請求項10に記載の車両の冷却装置。
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