JP4911126B2 - 内燃機関の暖機制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、排気熱を回収する排気熱回収器を備えた、内燃機関の暖機制御システムに関する。
従来より、内燃機関の暖機運転を早期に完了させるために、以下の2つの手段が特許文献1,2等にて開示されている。
すなわち、特許文献1では、内燃機関の冷却液(エンジン冷却水)を循環させるポンプを電動式とし、暖機運転時には電動ポンプの作動を停止させることで、内燃機関と熱交換する箇所(ウォータジャケット)のエンジン冷却水を停留させて温度上昇を促進させ、これにより暖機運転の早期完了を図っている。また、特許文献2では、内燃機関から排出された排気とエンジン冷却水とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器が開示されている。この排気熱回収器によりエンジン冷却水を加熱させれば、暖機運転の早期完了を図ることができる。
特開2004−360509号公報 特開2007−24424号公報
ここで本発明者らは、上述した暖機運転時に電動ポンプを停止させる手段と、排気熱を回収する手段と両手段を備えさせることで、暖機運転のさらなる早期完了化を検討した。その検討の結果、これら両手段を備えさせると次の問題が生じることが分かった。
すなわち、暖機運転時に電動ポンプを停止させると、排気熱回収器におけるエンジン冷却水の循環も停止することとなるため、高温となっている排気からエンジン冷却水への熱移動が滞ることとなる。すると、高温排気の熱により排気熱回収器が損傷を受けるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、排気熱回収器の熱損傷低減を図りつつ、暖機運転の早期完了化を図った内燃機関の暖機制御システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明では、
内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、
前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、
前記内燃機関の暖機運転を要するか否かを判定する暖機要否判定手段と、
前記内燃機関及び前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させる機関循環経路と、
前記内燃機関をバイパスして前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させるバイパス循環経路と、
前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれか一方へ循環経路を切り替える切替弁と、
前記暖機要否判定手段により暖機不要と判定された場合には前記機関循環経路を、暖機要と判定された場合には前記バイパス循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御するバルブ制御手段と、
を備えることを特徴とする。
これによれば、暖機要の場合にはバイパス循環経路を循環させるので、内燃機関と熱交換する箇所(例えばウォータジャケット内)の冷却液を停留させつつも、排気熱回収器の冷却液は循環させることができる。よって、内燃機関の冷却液停留により内燃機関の温度上昇を促進して暖機運転の早期完了を図ることができるとともに、高温排気の熱が冷却液へ移動することを冷却液が循環することにより促進できるので、排気熱回収器が排気熱により損傷を受けるおそれを低減できる。
また、内燃機関へ冷却液を循環させていない暖機運転中であっても排気熱回収器により冷却液は加熱されるので、排気熱回収器による暖機促進の効果が奏される。しかも、暖機運転が終了して機関循環経路に切り替えるにあたり、内燃機関に停留する箇所以外の箇所(つまりバイパス循環経路)における冷却液が排気熱回収器により予め加熱されるので、機関循環経路に切り替えた直後に低温の冷却液が内燃機関(例えばウォータジャケット内部)に流入することを抑制できる。よって、暖機運転促進の一助となる。
上記第1の発明の如く冷却液の循環を両経路へ切り替えるためのポンプ配置の具体例として、以下の第2の発明及び第4の発明の配置が挙げられる。すなわち、第2の発明では、前記ポンプは、前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれへも前記冷却液を吐出可能に配置されている(図1参照)。第4の発明では、前記機関循環経路には前記ポンプが配置され、前記バイパス循環経路には前記ポンプとは別のサブポンプが配置されており、前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時には、前記ポンプは駆動を停止するよう制御されるとともに、前記サブポンプは駆動するよう制御される(図6参照)。
第2の発明のポンプ配置では、第4の発明のサブポンプを不要にできるので部品点数低減を図ることができる。一方、第4の発明のポンプ配置では、例えばバイパス循環経路への循環流量を機関循環経路への循環流量に比べて少なくしたい場合において、サブポンプには、ポンプに比べて最大吐出流量の少ない小型ポンプを選定できる。よって、大型ポンプで低流量の循環を制御する場合に比べて循環流量を高精度で制御できる。
ここで、バイパス循環経路に切り替えて排気熱回収器で排気熱を回収するにあたり、排気熱回収効率が最大となる循環流量は、機関循環経路への循環流量に比べて低流量であるとの知見を本発明者らは得ている。この知見に基づき第3の発明では、前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時には、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に比べて前記ポンプの吐出流量を少なくすることを特徴とする。よって、バイパス循環経路に切り替えている時の排気熱回収効率を向上できる。
同様にして、第5の発明では、前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時の前記サブポンプの吐出流量は、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時の前記ポンプの吐出流量よりも少なく設定されていることを特徴とする。よって、バイパス循環経路に切り替えている時の排気熱回収効率を向上できる。
第6の発明の如く冷却液を熱源として機能する熱機器が備えられている場合であっても、上記第1の発明では、内燃機関へ冷却液を循環させていない暖機運転中であっても、内燃機関に停留する箇所以外の箇所(つまりバイパス循環経路)の冷却液を排気熱回収器により加熱できるので、暖機運転時に熱機器へ供給する熱量を増大できる。
第7の発明では、前記バルブ制御手段は、前記熱機器への熱源供給が要求されている場合であって前記冷却液の温度が所定の下限温度より高い場合には、前記暖機要と判定された場合であっても前記機関循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御することを特徴とする。これによれば、熱源供給が要求されている時にバイパス循環経路に切り替えて暖機運転を実行している場合において、暖機運転完了時期が遅くなるものの、熱機器へ供給する熱量を十分に確保できる時期を早くできる。
ここで、熱機器への熱供給量を増大させたい場合において、機関循環経路の循環流量を最大にするよりも低流量にした方が前記熱供給量を増大できる場合がある。この点を鑑み第8の発明では、前記熱機器への熱源供給が要求されている時、かつ、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記冷却液から前記熱機器への熱供給量が前記要求を満たすこととなるよう、前記機関循環経路の循環流量を可変制御することを特徴とする。よって、要求される熱供給量を確保することが容易となる。
第9の発明では、前記熱機器は、車室内に温風を送風する空調ユニットに備えられたヒータコアであり、前記ヒータコアへの熱源供給が要求されている時、かつ、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記要求に対して前記冷却液からの熱供給量が不足しているか否かを判定する熱供給不足判定手段を備え、前記熱供給不足判定手段により熱供給不足と判定されている場合には、前記空調ユニットによる送風量を低下又はゼロにすることを特徴とする。
このように熱機器がヒータコアである場合には、熱供給不足であると所望する温度よりも低温の風が車室内に送風されてしまうことが懸念される。これに対し上記第9の発明では、熱供給不足の場合には空調ユニットによる送風量を低下又はゼロにするので、所望温度よりも低温の風が車室内に送風されることによる車両乗員へ与える不快感を抑制できる。
第10の発明では、前記熱機器への熱源供給が要求されている時、かつ、前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記要求に対して前記冷却液からの熱供給量が不足しているか否かを判定する熱供給不足判定手段を備え、前記バルブ制御手段は、前記熱供給不足判定手段により熱供給不足と判定されている場合には、前記暖機要と判定された場合であっても前記機関循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御することを特徴とする。
これによれば、熱源供給が要求されている時にバイパス循環経路に切り替えて循暖機運転を実行している場合において、熱供給不足の場合には機関循環経路に切り替えるので、循暖機運転完了時期が遅くなるものの、熱機器へ供給する熱量を十分に確保できる時期を早くできる。
第11の発明では、前記熱供給不足判定手段は、前記熱機器の出口部又はその近傍における前記冷却液の温度が所定の熱供給不足判定閾値より低い場合に熱供給不足と判定することを特徴とする。これによれば、熱供給不足か否かを容易に判定できる。
第12の発明では、前記暖機要否判定手段は、前記内燃機関の出口部又はその近傍における前記冷却液の温度が所定の暖機判定閾値より低い場合に暖機要と判定することを特徴とする。これによれば、暖機要否を容易に判定できる。
第13の発明では、前記排気熱回収器は、冷媒が循環する冷媒通路を内部に形成し、前記排気と前記冷媒とを熱交換させる排気/冷媒熱交換部と、前記冷媒と前記冷却液とを熱交換させる冷媒/冷却液熱交換部とを有し、前記冷媒が対流により前記冷媒通路を循環するよう構成されていることを特徴とする。
ここで、排気熱回収器が、冷却液と排気との熱交換を冷媒を介して行う上記構造の場合には、ポンプ制限暖機制御中に高温排気の熱により冷媒温度が上昇して高圧化し、高圧化した冷媒の圧力により冷媒通路部が損傷することが懸念される。よって、このような構造の排気熱回収器を備えた暖機制御システムに上記第1の発明を適用すれば、上記懸念が好適に解消される。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
図1は、車両に搭載されて走行駆動源となるエンジン10(内燃機関)について、エンジン10を冷却するエンジン冷却液(以下、単に冷却水と呼ぶ)の循環経路を示す図である。
エンジン冷却水を循環させるウォータポンプ11(以下、W/Pと記載)には、電動モータにより駆動される電動W/P11が用いられており、電子制御ユニット(以下、ECU12と記載)により電動W/P11の作動はデューティ制御されている。
循環経路には、図1(a)中の矢印に示すようにエンジン10をバイパスして冷却水を循環させるバイパス循環経路J2と、図1(b)中の矢印に示すようにエンジン10へ冷却水を流入させるよう循環させる機関循環経路J1とが設けられている。また、循環経路には、第1電磁弁V1(切替弁)及び第2電磁弁V2(切替弁)が設置されており、これらの電磁弁V1,V2の作動を切り替えることにより、両経路J1,J2のいずれに冷却水を循環させるかを切り替えている。
より具体的には、冷却水の循環経路にはエンジン10をバイパスして流れるバイパス通路B1が備えられており、バイパス通路B1の上流側分岐点には第1電磁弁V1が、下流側分岐点には第2電磁弁V2が備えられている。これら両電磁弁V1,V2には3方弁が採用されており、第1電磁弁V1を図1中の符号AからC(以下、A→Cと表記する)へ、第2電磁弁V2をC→Bへと流通させるよう作動させるとバイパス循環経路J2を冷却水は循環し、第1電磁弁V1をA→B、第2電磁弁V2をA→Bへと流通させるよう作動させると機関循環経路J1を冷却水は循環する。
バイパス通路B1は、電動W/P11からエンジン10に至るまでの経路から分岐している。したがって、両電磁弁V1,V2の作動状態に応じて電動W/P11は、機関循環経路J1及びバイパス循環経路J2のいずれへも冷却水を吐出可能である。
次に、機関循環経路J1を循環させるよう両電磁弁V1,V2を切り替えた状態(図1(b)の状態)での冷却水の流れについて説明する。
図1(b)の切替状態で電動W/P11を作動させると、エンジン10に取り付けられたウォータジャケット13内部の冷却水は、ラジエータ14(冷却用熱交換器)へ通じる循環経路J3と、後に詳述する排気熱回収器30へ通じる循環経路とに分岐して流れる。
ラジエータ14へ流れた冷却水は、サーモスタット15を流通して電動W/P11へ戻る。ラジエータ14へは図示しない冷却ファンにより外気が送風され、これにより、ウォータジャケット13内にてエンジン10により加熱された冷却水は、外気と熱交換して冷却される。サーモスタット15は、冷却水の温度に応じて循環経路の流通開度を制御するものであり、冷却水温が高いほど流通開度を大きくして冷却水の循環流量を増大させ、ラジエータ14による冷却度合いを上昇させる。
排気熱回収器30へ流れた冷却水は、後に詳述するヒータコア41、前記サーモスタット15を順に流通して、電動W/P11へ戻る。なお、このような循環経路を流通する冷却水の一部を、燃焼室への吸気流量を制御するスロットルバルブ16(熱機器)へ分岐して流通させている。これによれば、エンジン10停止時にスロットルバルブ16に付着した結露水が凍結している場合であっても、スロットルバルブ16へ流通させる冷却水の熱により早期に解凍させることができる。よって、スロットルバルブ16の凍結による作動不良を早期に解消できる。
一方、バイパス循環経路J2を循環させるよう両電磁弁V1,V2を切り替えた状態(図1(a)の状態)で電動W/P11を作動させると、電動W/P11から吐出された冷却水はエンジン10をバイパスして、排気熱回収器30、ヒータコア41(熱機器)、サーモスタット15を順に流通して、電動W/P11へ戻る。この時、ウォータジャケット13へは冷却水が流入せず、ウォータジャケット13の冷却水は停留してエンジン10の燃焼熱により加熱され続けることとなる。
次に、排気熱回収器30の構造について、図2を用いて説明する。図2は排気熱回収器30の単体を示す模式図であり、排気流れ方向の上流側から見た図である。
排気熱回収器30は、冷媒が循環する冷媒通路(図2中の網点を付した部分)を内部に形成し、エンジン10から排出された排気と冷媒とを熱交換させる蒸発部31(排気/冷媒熱交換部)と、冷媒と前記冷却液とを熱交換させる凝縮部32(冷媒/冷却液熱交換部)とを有し、前記冷媒が対流により冷媒通路を循環するよう構成されている。
蒸発部31は、エンジン10の排気管17内に配置される第1の筐体33内に設けられており、排気と冷媒との間で熱交換を行い、冷媒を蒸発させるよう構成されている。ちなみに、図1中の符号18は排気を浄化する触媒装置を示しており、第1の筐体33は、排気管17のうち触媒装置18の排気流れ下流側部分に配置されている。
凝縮部32は、排気管17の外部に設けられており、冷却水の循環経路J2に配置される第2の筐体34内に設けられている。そして、凝縮部32は、蒸発部31で蒸発した冷媒とエンジン冷却水との間で熱交換を行い、冷媒を凝縮させるよう構成されている。第2の筐体34には、ウォータジャケット13から流出した冷却水を筺体34の内部空間34cへ流入させる流入口34aと、筺体34の内部空間34cから冷却水を流出させる流出口34bとが設けられている。
次に、蒸発部31の具体的構成について説明する。蒸発部31は、複数本の蒸発側ヒートパイプ31aと、蒸発側ヒートパイプ31aの外表面に接合されたコルゲートフィン31bとを有している。蒸発側ヒートパイプ31aは、排気の流通方向(図2の紙面垂直方向)に対して垂直の方向に、複数本平行に並べて配置(積層配置)されている。蒸発側ヒートパイプ31a長手方向両端部には、全ての蒸発側ヒートパイプ31aと連通する蒸発側ヘッダ31cがそれぞれ設けられている。
次に、凝縮部32の具体的構成について説明する。凝縮部32は、複数本の凝縮側ヒートパイプ32aと、凝縮側ヒートパイプ32aの外表面に接合されたストレートフィン32bとを有している。凝縮側ヒートパイプ32aは、排気の流通方向に対して垂直の方向に、複数本平行に並べて配置(積層配置)されている。蒸発側ヒートパイプ31a長手方向両端部には、全ての凝縮側ヒートパイプ32aと連通する凝縮側ヘッダ32cがそれぞれ設けられている。
蒸発側ヘッダ31cと凝縮側ヘッダ32cとは連通状態に接続されている。そして、蒸発側及び凝縮側ヒートパイプ31a,32aと、蒸発側及び凝縮側ヘッダ31c,32cによって閉ループが形成されており、これらの内部に水やアルコール等の蒸発・凝縮可能な冷媒が封入されている。
なお、凝縮側ヘッダ32cに、図2中の一点鎖線に示す弁機構35を配設するようにしてもよい。弁機構35は、蒸発側ヒートパイプ31aの内圧(冷媒圧力)に応じて流路を開閉するダイアフラム式の開閉手段となっている。具体的には、弁機構35は、通常の開弁状態から、所定の冷却水温において内圧が上昇して第1所定圧力を超えると閉弁し、逆に内圧が低下して、第1所定圧力より低い第2所定圧力を下回ると、再び開弁するように構成されている。これにより、夏季のエンジン高負荷時等において、冷却水を排気熱により過剰に加熱してしまうことによる冷却水のオーバーヒート状態を回避するために、排気熱回収量を低減させることができる。
次に、ヒータコア41が備えられた空調ユニット40の構成について、図1を用いて説明する。
空調ユニット40は、車室内へ温風又は冷風を吹き出すことで車室内を空調するものであり、エンジンルームの外部(例えばインストルメントパネルの内側)に配置されている。空調ユニット40は内部に空気通路を形成する空調ケース42を備えており、空調ケース42内にはヒータコア41(暖房用熱交換器)及びエバポレータ43(冷房用熱交換器)が配置されている。そして、ブロワ44により空気通路へ送風された空気は、エバポレータ43及びヒータコア41を通過して所望の温度となるよう熱交換され、その後、車室内へ向けて空調風として吹き出される。
したがって、空調ユニット40が暖房運転するよう要求されている場合であっても、ヒータコア41を流通する冷却水の温度が所定温度以上(例えば60℃以上)になっていない場合には、所望温度より低い温度の空調風を車室内に吹き出してしまうことを回避すべく、ブロワ44の作動を禁止する。
次に、ECU12による両電磁弁V1,V2及び電動W/P11の制御内容について説明する。
ECU12には、ウォータジャケット13出口部分における冷却水の温度(以下、Eng出口水温Twと記載)を検出するEng出口水温センサ20から出力される検出信号と、ヒータコア41出口部分における冷却水の温度(以下、H/C出口水温Twhと記載)を検出するH/C出口水温センサ41aから出力される検出信号とが入力される。
ECU12に備えられた図示しないマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記載)は、これらの水温センサ20,41aからの検出信号に基づき、電動W/P11の作動をデューティ制御するとともに、第1電磁弁V1及び第2電磁弁V2の作動を制御する。このように両電磁弁V1,V2の作動を制御するECU12は、特許請求の範囲に記載の「バルブ制御手段」に相当する。図3は、ECU12のマイコンが有するCPUにより繰り返し実行される処理手順を示すフローチャートであり、図示しないイグニッションスイッチがオン操作されるとともに処理実行を開始する。
先ず、ステップS10において、Eng出口水温センサ20及びH/C出口水温センサ41aからの検出信号と、空調ユニット40からの暖房要求信号とを、車両の運転状態を表すパラメータとして読み込む。つまり、エンジン10出口部分におけるEng出口水温Tw、ヒータコア41出口部分におけるH/C出口水温Twh、及び暖房要求信号を取得する。暖房要求信号は、車両乗員による空調スイッチ(図示せず)の操作状態に応じて出力され、空調風温度を自動制御するオートエアコンの場合には、室内設定温度や外気温度等に基づき選定された空調モードが暖房モードの場合に暖房要求信号が出力され、空調風温度を手動で操作するマニュアルエアコンの場合には、乗員による暖房操作に伴い暖房要求信号が出力される。
次に、ステップS20(暖機要否判定手段)において、取得したEng出口水温Twが、予め設定した暖機判定閾値Taより高いか否かを判定する。このステップS20での判定は、エンジン10が暖機運転を要するか否かを判定するためのものである。よって、暖機判定閾値Taは例えば約95℃に設定されている。
Tw>Taと判定されれば(S20:YES)、暖機運転は不要であるとみなして処理はステップS30へ進み、冷却水がエンジン10へ流入するよう両電磁弁V1,V2を作動させるとともに、続くステップS40にて電動W/P11の吐出流量を最大にするようデューティ制御する(図1(a)参照)。ちなみに、オンデューティ制御を採用している本実施形態では、デューティ比を100%にすることで吐出流量は最大となる。以上により、暖機不要時には機関循環経路J1を最大流量で冷却水は循環する。
これにより、冷却水がラジエータ14で冷却される度合いが最大となり、エンジン10の冷却不足回避を図る。なお、この場合にはサーモスタット15の作用により、エンジン10が最適温度となるよう冷却水の循環流量は調整される。
一方、Tw≦Taと判定されれば(S20:NO)、暖機運転を要するとみなして処理はステップS21へ進み、暖房要求信号が読み込まれているか否かを判定する。暖房要求が無ければ(S21:YES)ステップS31へ進み、冷却水がバイパス通路B1を流通するよう両電磁弁V1,V2を作動させるとともに、続くステップS41にて電動W/P11の吐出流量を低流量(例えばデューティ比を5%)にするようデューティ制御する(図1(a)参照)。以上により、暖機要求があり暖房要求がない場合にはバイパス循環経路J2を低流量で冷却水は循環する。
これにより、ウォータジャケット13内の冷却水は停留する。よって、ウォータジャケット13内の冷却水の温度上昇が促進されるので、エンジン10の温度上昇を促進でき、ひいてはエンジン10の暖機運転を早期に完了させることが図られる。
次に、暖房要求がある場合(S21:NO)には、続くステップS22にてH/C出口水温TwhがEng出口水温Twより低くなっているかを判定する。Twh<Tw(S22:YES)の場合には、Eng出口水温Twが所定のウォームアップ水温Tb(下限温度)よりも高いか否かを判定し、Twh≧Tw(S22:NO)の場合には、H/C出口水温Twhが所定の下限温度Tbよりも高いか否かを判定する。
ヒータコア41に流入する冷却水の温度がウォームアップ水温Tbに達したら空調ユニット40のブロワ44を作動させても、暖房要求している車両乗員に対して違和感のある冷風を吹き出すことがないと想定している。よって、ウォームアップ水温Tbはこのような想定を満たす温度、つまり暖機判定閾値Taよりも低い温度(例えば60℃)に設定されている。また、ヒータコア41に流入する冷却水の温度がウォームアップ水温Tbに達していないと推定される場合にはブロワ44の作動を停止させる。これにより、暖房要求時に車室内へ冷風を吹き出してしまうことを回避している。
そして、Tw≦Tbの場合(S23:NO)には、冷却水がバイパス通路B1を流通するよう両電磁弁V1,V2を作動させる(S31)とともに、電動W/P11の吐出流量を低流量(例えばデューティ比を5%)にするようデューティ制御する(S41)。したがって、暖機要求があり暖房要求がある場合であっても、ウォームアップ水温Tbに達していないと推定される場合(つまりTw≦Tbの場合)には、バイパス循環経路J2を低流量で冷却水は循環する。これにより、ウォータジャケット13内の冷却水は停留してエンジン10の暖機運転が促進されるとともに、ウォームアップ水温Tbまでの温度上昇が促進される。
ここで、バイパス循環経路J2に切り替えて排気熱回収器30で排気熱を回収するにあたり、排気熱回収効率が最大となる循環流量は、機関循環経路J1への循環流量(つまり最大流量)に比べて低流量であるとの知見を本発明者らは得ている。そして、予め行った試験等の結果に基づき前記低流量をデューティ比5%での流量としている。この知見に基づきステップS41では、電動W/P11の吐出流量を低流量にしているので、排気熱回収器30による冷却水の加熱を促進でき、排気熱回収器30による暖機促進の効果が奏される。しかも、暖機運転が終了してステップS30にて機関循環経路J1に切り替えるにあたり、ウォータジャケット13内以外の箇所(つまりバイパス循環経路J2)における冷却水が排気熱回収器30により予め加熱される度合いを促進できるので、機関循環経路J1に切り替えた直後に低温の冷却水がウォータジャケット13に流入することを抑制できる。よって、暖機運転促進の一助となる。
一方、ウォームアップ水温TbまでEng出口水温Twが上昇している(Tw>Tb)と判定されている場合(S23:YES)には、冷却水がエンジン10へ流入するよう両電磁弁V1,V2を作動させて(S32)、電動W/P11の吐出流量を低流量(例えばデューティ比を5%)にするようデューティ制御する(S41)。これによれば、ステップS20にて暖機要判定(Tw≦Ta)されているものの、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)まで上昇することを待つことなく、ウォータジャケット13内にて高温となっている冷却水がヒータコア41へ供給されることとなる。よって、暖房要求時にヒータコア41に流入する冷却水を早期にウォームアップ温度Tbにすることができ、エンジン10の冷間始動時に暖房要求が為されている場合に、早期にブロワを作動させて温風を車室内に吹き出すことができる。
ここで、バイパス循環経路J2に切り替えている場合には、基本的にはTwh<Twとなっているはずである。しかしながら排気熱回収器30での排気熱回収効率が高い場合には、ウォームアップ水温TbまでH/C出口水温Twhが上昇している(Twh>Tb)と判定されている場合(S24:YES)がある。
この場合において、H/C出口水温Twhがウォームアップ水温Tbに達していれば(S24:YES)、後述する熱供給量不足でないことを条件として、冷却水がバイパス通路B1を流通するよう両電磁弁V1,V2を作動させる(S34)とともに、電動W/P11の吐出流量を低流量(例えばデューティ比を5%)にするようデューティ制御する(S43)。これにより、ウォータジャケット13内の冷却水は停留してエンジン10の暖機運転が促進されるとともに、ウォームアップ水温Tbに達した温度の冷却水をヒータコア41へ供給できる。
但し、ステップS25(熱供給不足判定手段)において、後述する熱供給量不足と判定された場合(S25:YES)には、冷却水がエンジン10へ流入するよう両電磁弁V1,V2を作動させて(S33)、電動W/P11の吐出流量を低流量(例えばデューティ比を5%)にするようデューティ制御する(S42)。
ステップS25では、H/C出口水温Twhがウォームアップ温度Tbになりブロワ41を作動させた結果、H/C出口水温Twhが大幅に低下したか否かを判定することにより、エンジン10をバイパスして排気熱回収器30にて冷却水を加熱するだけでヒータコア41への熱供給量が不足しないか否かを判定する。具体的には、H/C出口水温Twhが熱供給不足判定閾値Tcよりも低下した場合に熱供給量不足と判定する。
これによれば、Twh≧Tw(S22:NO)かつTwh>Tb(S24:YES)と判定されている場合であってもヒータコア41への熱供給量不足であると判定されれば(S25:YES)、ヒータコア41へ供給される冷却水を、排気熱回収器30に加えエンジン10でも加熱することとなる。よって、前記熱供給量不足を解消できる。
次に、上記構成及び制御を備える本実施形態による作用効果について、図4及び図5を用いて説明する。
図4及び図5は、図3の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャートであり、Eng出口水温Tw、エンジン暖機要求フラグ、電動W/P11をデューティ制御する際のデューティ比、第1電磁弁V1及び第2電磁弁V2の制御位置(切替状態)、及びブロワ44の出力レベル(風量)について、それぞれの変化を示す図である。図4(a)は暖房要求が無い場合(S21:YES)の一態様を示し、図4(b)は暖房要求が有る場合(S21:NO)の一態様を示す。また、暖房要求が有る場合において、図5(a)は排気熱回収器30のみでヒータコア41への必要熱供給量を確保できる場合(S25:NO)の一態様を示し、図5(b)は必要熱供給量を確保できない場合(S25:YES)の一態様を示す。
<暖房要求が無い場合について:図4(a)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt10時点までは、ステップS20にて暖機要と判定されることに伴いバイパス循環経路J2へ冷却水を循環させる(S31,S41)。そして、Eng出口水温Twが95℃に達すると、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S40)。
<暖房要求が有る場合について:図4(b)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、Eng出口水温Twがウォームアップ水温Tb(60℃)に達するt1時点までは、ステップS23にてTw≦Tbと判定されることに伴いバイパス循環経路J2へ冷却水を循環させる(S31,S41)。
そして、Eng出口水温Twが60℃に達すると、ステップS23にてTw>Tbと判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S32,S41)とともにブロワ44の出力レベル(風量)を徐々に上昇させる。その後、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt10時点で、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S40)。
ここで、Eng出口水温Twが95℃に達して暖機不要となるまでは、排気熱回収器30で排気熱を回収するにあたり、排気熱回収効率が最大となる循環流量にしている。図4(b)の例では、機関循環経路J1へ切り替えているt1からt10までの循環流量(例えばデューティ比50%)は、バイパス循環経路J2へ切り替えているt1時点までの循環流量(例えばデューティ比5%)よりも多くなるよう設定されている。
<排気熱回収器30のみで暖房に必要な熱供給量を確保できる場合について:図5(a)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、H/C出口水温Twhがウォームアップ水温Tb(60℃)に達するt2時点までは、ステップS24にてTwh≦Tbと判定されることに伴いバイパス循環経路J2へ冷却水を循環させ(S34,S43)、その後t2時点にてH/C出口水温Twhが60℃に達すると、ブロワ44の作動を開始させる。
そして、このブロワ44の作動開始に伴いH/C出口水温Twhが熱供給不足判定閾値Tc(55℃)よりも低下しなかったため、排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できていると判定(S25:NO)され、バイパス循環経路J2への冷却水循環を継続させる(S34,S43)。また、電動W/P11の吐出流量を増大させて暖房性能確保を図る。
その後、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt10時点で、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S40)。また、電動W/P11の吐出流量を増大させてEng出口水温Twの異常上昇(オーバヒート)回避を図る。
<排気熱回収器30のみでは暖房に必要な熱供給量を確保できない場合について:図5(b)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、H/C出口水温Twhがウォームアップ水温Tb(60℃)に達するt3時点までは、ステップS24にてTwh≦Tbと判定されることに伴いバイパス循環経路J2へ冷却水を循環させ(S34,S43)、その後t3時点にてH/C出口水温Twhが60℃に達すると、ブロワ44の作動を開始させる。また、電動W/P11の吐出流量を増大させて暖房性能確保を図る。
その後t4時点にて、t3時点でのブロワ44の作動開始に伴いH/C出口水温Twhが熱供給不足判定閾値Tc(55℃)よりも低下したため、排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できないと判定(S25:YES)され、ブロワ44の作動を停止させる。その後、所定時間が経過したt5時点でTwh>55℃となったことに伴いブロワ44の作動を再始動させ、その結果Twh≦55℃とならなければブロワ44の出力レベル(風量)を徐々に上昇させる。
その後t6時点において、H/C出口水温Twh(或いはEng出口水温Tw)が再び60℃に達すると、排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できていない履歴ありと判定(S25:YES)され、バイパス循環経路J2への冷却水循環を機関循環経路J1に切り替える(S33,S42)。これにより、ヒータコア41へ供給される冷却水が、排気熱回収器30に加えエンジン10でも加熱されることとなり、前記熱供給量不足が解消される。
その後、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt10時点で、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S40)。また、電動W/P11の吐出流量を増大させてEng出口水温Twの異常上昇(オーバヒート)回避を図る。
以上により、上記構成及び制御による本実施形態によれば、暖機要の場合にはバイパス循環経路J2を循環させるので、ウォータジャケット13内の冷却水を停留させつつも、排気熱回収器30へ冷却水を循環させることができる。よって、エンジン10での冷却水停留によりエンジン10の温度上昇を促進して暖機運転の早期完了を図ることができるとともに、高温排気の熱が冷却水へ移動することを冷却水が循環することにより促進できるので、排気熱回収器30が排気熱により損傷を受けるおそれを低減できる。
また、エンジン10へ冷却水を流入させない暖機運転中であっても排気熱回収器30により冷却水は加熱されるので、排気熱回収器30による暖機促進の効果が奏される。しかも、暖機運転が終了して冷却水をエンジン10へ流入するにあたり、バイパス循環経路J2中の冷却水が排気熱回収器30により予め加熱されているので、冷却水をエンジン10へ低温の冷却水がエンジン10へ流入することを抑制できる。よって、暖機運転促進の一助となる。
(第2実施形態)
図6は、本実施形態にかかる冷却水の循環経路を示す図である。
循環経路には、図6(a)中の矢印に示すようにエンジン10をバイパスして冷却水を循環させるバイパス循環経路J20と、図6(b)中の矢印に示すようにエンジン10へ冷却水を流入させるよう循環させる機関循環経路J10とが設けられている。また、循環経路には、第3電磁弁V3(切替弁)及び第4電磁弁V4(切替弁)が設置されており、これらの電磁弁V3,V4の作動を切り替えることにより、両経路J10,J20のいずれに冷却水を循環させるかを切り替えている。
より具体的には、これら両電磁弁V3,V4には3方弁が採用されており、第3電磁弁V3を図6中の符号AからC(以下、A→Cと表記する)へ、第4電磁弁V4をC→Bへと流通させるよう作動させるとバイパス循環経路J20を冷却水は循環し、第3電磁弁V3をA→B、第4電磁弁V4をA→Bへと流通させるよう作動させると機関循環経路J10を冷却水は循環する。
機関循環経路J10には電動W/P11(以下、本実施形態ではメインW/P11と記載する)が配置され、バイパス循環経路J20にはメインW/P11とは別のサブW/P11sが配置されている。したがって、第3電磁弁V3をA→C、第4電磁弁V4をC→Bに作動させてサブW/P11sを駆動させると、バイパス循環経路J20を冷却水は循環する。また、第3電磁弁V3をA→B、第4電磁弁V4をA→Bに作動させてメインW/P11を駆動させると、機関循環経路J10を冷却水は循環する。
次に、機関循環経路J10を循環させるよう両電磁弁V3,V4を切り替えた状態(図6(b)の状態)での冷却水の流れについて説明する。
図6(b)の切替状態でメインW/P11を作動させると、ウォータジャケット13内部の冷却水は、ラジエータ14へ通じる循環経路J3と排気熱回収器30へ通じる循環経路とに分岐して流れる。ラジエータ14へ流れた冷却水は、サーモスタット15を流通してメインW/P11へ戻る。排気熱回収器30へ流れた冷却水は、ヒータコア41、サーモスタット15を順に流通してメインW/P11へ戻る。なお、このような循環経路を流通する冷却水の一部を、燃焼室への吸気流量を制御するスロットルバルブ16(熱機器)へ分岐して流通させている。
一方、バイパス循環経路J20を循環させるよう両電磁弁V3,V4を切り替えた状態(図6(a)の状態)でサブW/P11sを作動させると、サブW/P11sから吐出された冷却水はエンジン10をバイパスして、排気熱回収器30、ヒータコア41、サーモスタット15を順に流通して、メインW/P11へ戻る。この時、ウォータジャケット13へは冷却水が流入せず、ウォータジャケット13の冷却水は停留してエンジン10の燃焼熱により加熱され続けることとなる。
次に、ECU12による両電磁弁V3,V4及び両W/P11,11sの制御内容について説明する。
ECU12のマイコンは、水温センサ20,41aからの検出信号に基づき、メインW/P11及びサブW/P11sの作動をデューティ制御するとともに、第3電磁弁V3及び第4電磁弁V4の作動を制御する。図7は、ECU12のマイコンが有するCPUにより繰り返し実行される処理手順を示すフローチャートであり、図示しないイグニッションスイッチがオン操作されるとともに処理実行を開始する。
図7中のステップS10〜S34では、図3中のステップS10〜S34と同様の処理を実行するため、説明を援用する。そして、本実施形態にかかる図7のステップS50,S60は、図3のステップS40に替えて実行される処理である。
暖機不要時(S20:YES)には、ステップS50にてメインW/P11の吐出流量を最大にするとともに、ステップS60にてサブW/P11sの駆動を停止させる。よって、暖機不要時には機関循環経路J10を最大流量で冷却水は循環する。
また、暖機要(S20:NO)かつ暖房要求が無い場合(S21:YES)には、ステップS51にてサブW/P11sを最大吐出流量で駆動するとともに、ステップS61にてメインW/P11の駆動を停止させる。なお、サブW/P11sには、メインW/P11に比べて最大吐出流量の少ない小型ポンプを選定している。よって、暖機不要時におけるステップS50,S60による機関循環経路J10の循環流量に比べ、ステップS51,S61によるバイパス循環経路J20の循環流量の方が低流量となっている。
また、暖機要(S20:NO)、暖房要求有り(S21:YES)、かつTw>Tb(S23:YES)の場合には、ステップS52にてメインW/P11を低流量で駆動するとともに、ステップS62にてサブW/P11sの駆動を停止させる。
また、暖機要(S20:NO)、暖房要求有り(S21:YES)、Twh>Tb(S23:YES)、かつ排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できていない履歴あり(S25:YES)の場合には、ステップS53にてメインW/P11を低流量で駆動するとともに、ステップS63にてサブW/P11sの駆動を停止させる。
また、暖機要(S20:NO)、暖房要求有り(S21:YES)、Twh>Tb(S23:YES)、かつ排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できていない履歴なし(S25:NO)の場合には、ステップS54にてサブW/P11sを最大吐出流量で駆動するとともに、ステップS64にてメインW/P11の駆動を停止させる。
次に、上記構成及び制御を備える本実施形態による作用効果について、図8及び図9を用いて説明する。
図8(a)は暖房要求が無い場合(S21:YES)の一態様を示し、図8(b)は暖房要求が有る場合(S21:NO)の一態様を示す。また、暖房要求が有る場合において、図9(a)は排気熱回収器30のみでヒータコア41への必要熱供給量を確保できる場合(S25:NO)の一態様を示し、図9(b)は必要熱供給量を確保できない場合(S25:YES)の一態様を示す。
<暖房要求が無い場合について:図8(a)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt20時点までは、ステップS20にて暖機要と判定されることに伴いバイパス循環経路J20へ冷却水を循環させる(S31,S51,S61)。そして、Eng出口水温Twが95℃に達すると、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S50,S60)。
<暖房要求が有る場合について:図8(b)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、Eng出口水温Twがウォームアップ水温Tb(60℃)に達するt11時点までは、ステップS23にてTw≦Tbと判定されることに伴いバイパス循環経路J20へ冷却水を循環させる(S31,S51,S61)。
そして、Eng出口水温Twが60℃に達すると、ステップS23にてTw>Tbと判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S32,S52,S62)とともにブロワ44の出力レベル(風量)を徐々に上昇させる。その後、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt20時点で、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S50,S60)。
ここで、Eng出口水温Twが95℃に達して暖機不要となるまでは、排気熱回収器30で排気熱を回収するにあたり、排気熱回収効率が最大となる循環流量にしている。図8(b)の例では、t11からt20までの循環流量(例えばデューティ比50%)は、t20時点以降での循環流量(例えばデューティ比100%)よりも少なくなるよう設定されている。
<排気熱回収器30のみで暖房に必要な熱供給量を確保できる場合について:図9(a)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、H/C出口水温Twhがウォームアップ水温Tb(60℃)に達するt12時点までは、ステップS24にてTwh≦Tbと判定されることに伴いバイパス循環経路J20へ冷却水を循環させ(S34,S54,S64)、その後t12時点にてH/C出口水温Twhが60℃に達すると、ブロワ44の作動を開始させる。
そして、このブロワ44の作動開始に伴いH/C出口水温Twhが熱供給不足判定閾値Tc(55℃)よりも低下しなかったため、排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できていると判定(S25:NO)され、バイパス循環経路J20への冷却水循環を継続させる(S34,S54,S64)。その後、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt20時点で、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S50,S60)。
<排気熱回収器30のみでは暖房に必要な熱供給量を確保できない場合について:図9(b)>
先ず、エンジン10を始動させるとEng出口水温Twは徐々に上昇する。そして、H/C出口水温Twhがウォームアップ水温Tb(60℃)に達するt13時点までは、ステップS24にてTwh≦Tbと判定されることに伴いバイパス循環経路J20へ冷却水を循環させ(S34,S54,S64)、その後t13時点にてH/C出口水温Twhが60℃に達すると、ブロワ44の作動を開始させる。
その後t14時点にて、t13時点でのブロワ44の作動開始に伴いH/C出口水温Twhが熱供給不足判定閾値Tc(55℃)よりも低下したため、排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できないと判定(S25:YES)され、ブロワ44の作動を停止させる。その後、所定時間が経過したt15時点でTwh>55℃となったことに伴いブロワ44の作動を再始動させ、その結果Twh≦55℃とならなければブロワ44の出力レベル(風量)を徐々に上昇させる。
その後t16時点において、H/C出口水温Twh(或いはEng出口水温Tw)が再び60℃に達すると、排気熱回収器30のみで熱供給量を確保できていない履歴ありと判定(S25:YES)され、バイパス循環経路J20への冷却水循環を機関循環経路J10に切り替える(S33,S53,S63)。これにより、ヒータコア41へ供給される冷却水が、排気熱回収器30に加えエンジン10でも加熱されることとなり、前記熱供給量不足が解消される。その後、Eng出口水温Twが暖機判定閾値Ta(95℃)に達するt20時点で、ステップS20にて暖機不要と判定されることに伴い冷却水をエンジン10へ流入させる(S30,S50,S60)。
以上により、上記構成及び制御による本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果が発揮される。すなわち、暖機要の場合にはバイパス循環経路J20を循環させるので、エンジン10での冷却水停留によりエンジン10の温度上昇を促進して暖機運転の早期完了を図ることができるとともに、排気熱回収器30が排気熱により損傷を受けるおそれを低減できる。また、エンジン10へ冷却水を流入させない暖機運転中であっても排気熱回収器30により冷却水は加熱されるので、排気熱回収器30による暖機促進の効果が奏される。しかも、暖機運転が終了して冷却水をエンジン10へ流入を開始させる時に低温の冷却水がエンジン10へ流入することを抑制でき、暖機運転促進の一助となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態は以下のように変更して実施してもよい。また、本発明の実施にあたり、各実施形態の特徴的構成又は制御をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記第2実施形態では、バイパス循環経路J20に切り替えている時にメインW/P11の駆動を停止させているが、このような停止制御に替えて、メインW/P11の吐出流量を所定量以下に制限しつつ駆動させるよう制御してもよい。この場合、例えばメインW/P11への供給電力デューティ比を所定値以下に制限すればよい。
・上記実施形態では、本発明にかかるポンプに電動駆動のW/P11,11sを採用しているが、例えばエンジン出力軸(クランク軸)により駆動されるポンプを採用した場合であっても、出力軸からポンプまでの動力伝達経路中にクラッチ機構を備えさせれば、エンジン10の運転状態とは無関係にポンプの吐出量をゼロにできる(制御できる)。よって、電動W/P11,11sに替えてクラッチ機構付のポンプを採用してもよい。
・さらに、上記第1実施形態においては電動W/P11を常時駆動させてもよいため、クラッチ機構を備えていない、クランク軸により駆動されるポンプを採用してもよい。
・上記第2実施形態では、機関循環経路J10に切り替えている時にはサブW/P11sの駆動を停止させているが、この時サブW/P11sを駆動させて、循環流量増大を図るようにしてもよい。
・上記実施形態では、図3及び図7のステップS20にてTw>Taを判定するにあたり、Eng出口水温センサ20により冷却水温度Twを検出してその検出値に基づきTw>Taを判定しているが、冷却水温度Twと相関の高い物理量(例えばエンジン10のシリンダヘッドやシリンダブロックの温度、エンジン10の潤滑油の温度等)を図示しない他のセンサにより検出し、その検出値に基づきTw>Taを判定するようにしてもよい。
・上記実施形態では電動W/P11,11sへの供給電力をデューティ比制御しているが、電動W/P11,11sへの通電と遮断を切り替えるオン/オフ制御であってもよい。
・上記実施形態では暖機判定閾値Ta及びウォームアップ水温Tbを固定しているが、例えば空調ユニット40への暖房要求の有無等に応じて、両値Ta,Tbの少なくとも一方を可変設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、特許請求の範囲に記載の「熱機器」としてスロットルバルブ16及びヒータコア41を例に挙げているが、その他に、例えば加熱された冷却水を保温して蓄えておく蓄熱タンクが熱機器の具体例として挙げられる。
・ヒータコア41出口部分における冷却水の温度(H/C出口水温Twh)を検出するH/C出口水温センサ41aに替えて、ヒータコア41入口部分における冷却水の温度を検出するH/C入口水温センサを採用し、上記各種判定に用いたH/C出口水温TwhをH/C入口水温に替えてもよい。
本発明の第1実施形態にかかる暖機制御システムが適用されるエンジンの、冷却水の循環経路を示す図。 図1の排気熱回収器を単体で示す図。 図1のECUにより実行される処理手順を示すフローチャート。 図3の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャート。 図3の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャート。 本発明の第2実施形態にかかる暖機制御システムが適用されるエンジンの、冷却水の循環経路を示す図。 図6のECUにより実行される処理手順を示すフローチャート。 図7の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャート。 図7の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャート。
符号の説明
10…エンジン(内燃機関)、11…メインW/P(ポンプ)、11s…サブW/P(サブポンプ)12…ECU(バルブ制御手段)、16…スロットルバルブ(熱機器)、30…排気熱回収器、31…蒸発部(排気/冷媒熱交換部)、32…凝縮部(冷媒/冷却液熱交換部)、40…空調ユニット、41…ヒータコア(熱機器)、S20…暖機要否判定手段、S25…熱供給不足判定手段、J1,J10…機関循環経路、J2,J20…バイパス循環経路、V1…第1電磁弁(切替弁)、V2…第2電磁弁(切替弁)、V3…第3電磁弁(切替弁)、V4…第4電磁弁(切替弁)。

Claims (14)

  1. 内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、
    前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、
    前記内燃機関の暖機運転を要するか否かを判定する暖機要否判定手段と、
    前記内燃機関及び前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させる機関循環経路と、
    前記内燃機関をバイパスして前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させるバイパス循環経路と、
    前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれか一方へ循環経路を切り替える切替弁と、
    前記暖機要否判定手段により暖機不要と判定された場合には前記機関循環経路を、暖機要と判定された場合には前記バイパス循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御するバルブ制御手段と、
    前記冷却液を熱源として機能する熱機器と、
    を備え
    前記バルブ制御手段は、前記熱機器への熱源供給が要求されている場合であって前記冷却液の温度が所定の下限温度より高い場合には、前記暖機要と判定された場合であっても前記機関循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御することを特徴とする内燃機関の暖機制御システム。
  2. 前記熱機器への熱源供給が要求されている時、かつ、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記冷却液から前記熱機器への熱供給量が前記要求を満たすこととなるよう、前記機関循環経路の循環流量を可変制御することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の暖機制御システム。
  3. 内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、
    前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、
    前記内燃機関の暖機運転を要するか否かを判定する暖機要否判定手段と、
    前記内燃機関及び前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させる機関循環経路と、
    前記内燃機関をバイパスして前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させるバイパス循環経路と、
    前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれか一方へ循環経路を切り替える切替弁と、
    前記暖機要否判定手段により暖機不要と判定された場合には前記機関循環経路を、暖機要と判定された場合には前記バイパス循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御するバルブ制御手段と、
    前記冷却液を熱源として機能する熱機器と、
    を備え、
    前記熱機器への熱源供給が要求されている時、かつ、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記冷却液から前記熱機器への熱供給量が前記要求を満たすこととなるよう、前記機関循環経路の循環流量を可変制御することを特徴とする内燃機関の暖機制御システム。
  4. 前記熱機器は、車室内に温風を送風する空調ユニットに備えられたヒータコアであり、
    前記ヒータコアへの熱源供給が要求されている時、かつ、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記要求に対して前記冷却液からの熱供給量が不足しているか否かを判定する熱供給不足判定手段を備え、
    前記熱供給不足判定手段により熱供給不足と判定されている場合には、前記空調ユニットによる送風量を低下又はゼロにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
  5. 内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、
    前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、
    前記内燃機関の暖機運転を要するか否かを判定する暖機要否判定手段と、
    前記内燃機関及び前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させる機関循環経路と、
    前記内燃機関をバイパスして前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させるバイパス循環経路と、
    前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれか一方へ循環経路を切り替える切替弁と、
    前記暖機要否判定手段により暖機不要と判定された場合には前記機関循環経路を、暖機要と判定された場合には前記バイパス循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御するバルブ制御手段と、
    前記冷却液を熱源として機能する熱機器と、
    を備え、
    前記熱機器は、車室内に温風を送風する空調ユニットに備えられたヒータコアであり、
    前記ヒータコアへの熱源供給が要求されている時、かつ、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記要求に対して前記冷却液からの熱供給量が不足しているか否かを判定する熱供給不足判定手段を備え、
    前記熱供給不足判定手段により熱供給不足と判定されている場合には、前記空調ユニットによる送風量を低下又はゼロにすることを特徴とする内燃機関の暖機制御システム。
  6. 前記熱機器への熱源供給が要求されている時、かつ、前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記要求に対して前記冷却液からの熱供給量が不足しているか否かを判定する熱供給不足判定手段を備え、
    前記バルブ制御手段は、前記熱供給不足判定手段により熱供給不足と判定されている場合には、前記暖機要と判定された場合であっても前記機関循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
  7. 内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、
    前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、
    前記内燃機関の暖機運転を要するか否かを判定する暖機要否判定手段と、
    前記内燃機関及び前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させる機関循環経路と、
    前記内燃機関をバイパスして前記排気熱回収器へ流入するよう前記冷却液を循環させるバイパス循環経路と、
    前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれか一方へ循環経路を切り替える切替弁と、
    前記暖機要否判定手段により暖機不要と判定された場合には前記機関循環経路を、暖機要と判定された場合には前記バイパス循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御するバルブ制御手段と、
    前記冷却液を熱源として機能する熱機器と、
    を備え、
    前記熱機器への熱源供給が要求されている時、かつ、前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時に、前記要求に対して前記冷却液からの熱供給量が不足しているか否かを判定する熱供給不足判定手段を備え、
    前記バルブ制御手段は、前記熱供給不足判定手段により熱供給不足と判定されている場合には、前記暖機要と判定された場合であっても前記機関循環経路を循環させるよう前記切替弁の作動を制御することを特徴とする内燃機関の暖機制御システム。
  8. 前記熱供給不足判定手段は、前記熱機器の出口部又はその近傍における前記冷却液の温度が所定の熱供給不足判定閾値より低い場合に熱供給不足と判定することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
  9. 前記ポンプは、前記機関循環経路及び前記バイパス循環経路のいずれへも前記冷却液を吐出可能に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
  10. 前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時には、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時に比べて前記ポンプの吐出流量を少なくすることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の暖機制御システム。
  11. 前記機関循環経路には前記ポンプが配置され、前記バイパス循環経路には前記ポンプとは別のサブポンプが配置されており、
    前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時には、前記ポンプは駆動を停止するよう制御されるとともに、前記サブポンプは駆動するよう制御されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
  12. 前記バイパス循環経路を循環させるよう切り替えられている時の前記サブポンプの吐出流量は、前記機関循環経路を循環させるよう切り替えられている時の前記ポンプの吐出流量よりも少なく設定されていることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の暖機制御システム。
  13. 前記暖機要否判定手段は、前記内燃機関の出口部又はその近傍における前記冷却液の温度が所定の暖機判定閾値より低い場合に暖機要と判定することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
  14. 前記排気熱回収器は、冷媒が循環する冷媒通路を内部に形成し、前記排気と前記冷媒とを熱交換させる排気/冷媒熱交換部と、前記冷媒と前記冷却液とを熱交換させる冷媒/冷却液熱交換部とを有し、前記冷媒が対流により前記冷媒通路を循環するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の内燃機関の暖機制御システム。
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