JP2007125988A - 二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドリングの舵角応答性、軽快性を向上させると共に、旋回時のグリップ力を確保して、高速走行時の操縦安定性能に優れる二輪車用空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】ビードコア20と、ビード部18と、カーカス16と、カーカスのタイヤ径方向外側に配置された傾斜ベルト層24と、スパイラルベルト層22と、トレッド28とを備えるタイヤ10であって、タイヤ幅方向断面において、トレッド28は、傾斜ベルト層24のタイヤ径方向外側に配置されたベースゴム層34と、トレッド28中央領域のベースゴム層34のタイヤ径方向外側に配置されたベースゴム層34より高弾性であるキャップゴム層32とを備えている。これによりトレッド28中央領域のねじり剛性が向上し、舵角応答性、軽快性が向上し、旋回時のグリップ力が確保され、高速走行時の操縦安定性能に優れる。また、ゴム層間に発生する剛性段差が緩和される。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速走行時の操縦安定性能に優れた二輪車用空気入りタイヤにおいて、特にハンドリングの軽快性及び舵角応答性と旋回時のグリップ力とに優れる二輪車用空気入りタイヤに関する。
近年の車両の高速化に対し、タイヤへの要求項目として、旋回時に車両を支える高いグリップ力の確保が重要となってきている。このことから、タイヤのグリップ力を高めるために、トレッドゴムにグリップ力の高い柔軟なコンパウンドゴムを適用したり、旋回時に路面と接地するトレッド部ショルダー領域(以下、単にショルダー領域)のタイヤ幅方向曲げ剛性(以下、単に横曲げ剛性。)を低下させ、柔軟性を向上させて接地性を高めたり、などの手法がとられている。
しかし、これらの手法だと、タイヤクラウン部の全体的な剛性が低下したり、ショルダー領域の横曲げ剛性の低下に伴って、タイヤクラウン部のねじり剛性が低下するため、ハンドリングの舵角応答性及び軽快性が損なわれ、安全な走行を阻害する(操縦安定性能が悪化する)虞がある。
一方、特許文献1に開示されている二輪車用空気入りタイヤは、スパイラルベルトを有し、トレッド全域にベースゴム層が配置され、トレッド部中央領域(ここでは、トレッド部の中でも直進走行を行う場合に接地する部分)のトレッド部踏面側にベースゴム層より高硬度のゴムからなるキャップゴム層が配置されている。これによりスパイラルベルトのもつ構造柔軟性を補い、高速安定性とハンドリング軽快性及び応答性を向上することができる。
特開2000−177318号広報
市場では、特許文献1よりも、更にハンドリングの舵角応答性及び軽快性が高く、高速走行時における操縦安定性能に優れる二輪車用空気入りタイヤが期待されている。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、ハンドリングの舵角応答性及び軽快性を向上させると共に、旋回時のグリップ力を確保して、高速走行時における操縦安定性能に優れる二輪車用空気入りタイヤを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の請求項1に係る二輪車用空気入りタイヤは、左右一対のビード部に埋設されたビードコアと、一方のビード部から他方のビード部にトロイド状に跨り、端部分が前記ビードコアに巻回されて前記ビードコアに係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置されたベルト層と、前記ベルト層よりもタイヤ径方向外側に配置されたトレッド部と、を備える二輪車用空気入りタイヤであって、前記ベルト層は、1本乃至並列した複数本の第1のコ−ドを被覆ゴム中に埋設した帯状体を螺旋状に巻回して形成されるスパイラルベルト層と、タイヤラジアル方向に対して傾斜した1本乃至複数本の第2のコードを被覆ゴム中に埋設した少なくとも1枚のベルトプライからなる傾斜ベルト層とを有し、前記トレッド部は、タイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層のタイヤ径方向外側に配置されたベースゴム層と、トレッド部中央領域の前記ベースゴム層のタイヤ径方向外側に配置されたキャップゴム層とを有し、前記キャップゴム層は、前記ベースゴム層より弾性率が高いことを特徴とする。
次に、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
旋回時のグリップ力を向上させるためには、前述したように、ショルダー領域の横曲げ剛性を低下させることで、ショルダー領域の柔軟性を向上させて接地性を向上させたり、トレッドゴムにグリップ力の高い柔軟なコンパウンドゴムを適用して、接地性を向上させる手法があるが、いずれの手法でグリップ力を向上させたとしても、タイヤクラウン部のねじり剛性が低下してしまい、舵角応答性及び軽快性が低下し、高速走行時の操縦安定性能が悪化してしまう。
そこで本発明の二輪車用空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向断面において、トレッド部中央領域(ここでは、トレッド部の中でも、タイヤ回転軸を路面と平行にした時に路面と接地する部分)のトレッド部踏面側にキャップゴム層を、トレッド部底面側にベースゴム層を配置し、このキャップゴム層の弾性率をベースゴム層より高くすることで、トレッド部中央領域のねじり剛性をトレッド部側方領域(ここでは、トレッド部の中でも、トレッド部中央領域以外の領域、即ち旋回時に路面と接地する部分)より向上させている。このとき、トレッド部側方領域では、横曲げ剛性がトレッド部中央領域より低い状態とされるため、トレッド部中央領域に比べて柔軟性を有し、旋回時のグリップ力が確保される。よって、トレッド部中央領域のねじり剛性の向上から、直進走行時における舵角応答性及び軽快性が向上し、また、トレッド部側方領域の横曲げ剛性が低い状態とされることから、旋回時のグリップ力が確保される。
従って、舵角応答性及び軽快性が向上されると共に、旋回時のグリップ力が確保されて、高速走行時における操縦安定性能に優れる。
また、タイヤ幅方向断面において、例えば、トレッド部をトレッド部中央領域とトレッド部側方領域とで分割し、夫々の領域でゴムの種類(ここでは、主に硬度又は弾性率)を異ならせると、トレッド部中央領域のゴムとトレッド部側方領域のゴムとの境界に剛性段差が生じ、旋回時などにおけるキャンバーアングル(以下、単にCAと呼ぶ。)の変化に応じた横力の発生レベルが不連続となり、ハンドリングのリニア性が損なわれ、操縦安定性能が悪化する虞がある。
ここで、本発明では、トレッド部をベースゴム層及びベースゴム層より弾性率が高いキャップゴム層の2種類のゴムからなる構成とし、タイヤ幅方向断面において、ベースゴム層を傾斜ベルト層のタイヤ径方向外側に配置し、トレッド部中央領域のベースゴム層のタイヤ径方向外側に配置することで、キャップゴム層とベースゴム層との境界に生じる剛性段差を小さくすることが可能となる。このため旋回時などにおけるCA変化に応じた横力の発生レベルの不連続性が抑制され、ハンドリングのリニア性が確保されて、操縦安定性能が向上する。
本発明の請求項2に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面において、前記トレッド部の幅をW1、前記キャップゴム層の幅をW2としたとき、0.15W1≦W2≦0.65W1を満たすことを特徴とする。
次に、請求項2に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
0.15W1>W2であれば、キャップゴム層の幅W2が狭すぎるため、トレッド部中央領域のねじり剛性の向上が少ないため、舵角応答性及び軽快性の向上も少なく、高速走行時における操縦安定性能が悪化する。また、0.65W1<W2であれば、キャップゴム層の幅W2が広すぎ、トレッド部側方領域の剛性も向上してしまい、接地性が低下し、グリップ力が減少する。
従って、W1及びW2の関係は、0.15W1≦W2≦0.65W1を満たすことが好ましい。
本発明の請求項3に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1又は2に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層の幅は、前記キャップゴム層の幅より広いことを特徴とする。
次に、請求項3に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
一般的にスパイラルベルト層は、高速走行時におけるタイヤクラウン部の径成長(せり出し)を抑制できるので、接地形状が大きく変化することによって生じる接地性不足を解消でき、また高速耐久性に優れるが、横曲げ剛性が低く、旋回時に横力不足になりやすく、腰砕け感を感じやすい。
ここで、本請求項では、傾斜ベルト層をキャップゴム層より幅広にすることで、キャップゴム層が配置される領域より幅広い領域の横曲げ剛性を向上することができる。これにより、傾斜ベルト層が配置される領域内の横曲げ剛性が向上し、旋回時における横力が確保され、腰砕け感を感じなくなる。
本発明の請求項4に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項3に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面において、前記キャップゴム層の幅をW2、前記傾斜ベルト層の幅をW3としたとき、1.5W2≦W3を満たすことを特徴とする。
次に、請求項4に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
1.5W2>W3であれば、傾斜ベルト層の配置領域と非配置領域との境界(ここでは、傾斜ベルト層の端部)に生じる剛性段差が、キャップゴム層及びベースゴム層の境界に近づくため、ゴム層間に生じる剛性段差に加え、傾斜ベルト層の端部に生じる剛性段差が加わるため、ハンドリングのリニア性が大きく悪化する虞がある。
従って、W2及びW3の関係は、1.5W2≦W3を満たすことが好ましい。
本発明の請求項5に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1乃至4の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、前記キャップゴム層の弾性率をE1、前記ベースゴム層の弾性率をE2としたとき、1.1≦E1/E2≦1.7を満たすことを特徴とする。
次に、請求項5に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
1.1>E1/E2であれば、トレッド部中央領域のねじり剛性の向上が少ないため、舵角応答性及び軽快性の向上も少なく、また旋回時におけるグリップ力も小さくなる。E1/E2>1.7であれば、キャップゴム層及びベースゴム層間の弾性率の差が大きすぎるためゴムの境界付近の剛性段差が大きくなり、ハンドリングのリニア性が損なわれる。
従って、1.1≦E1/E2≦1.7を満たすことが好ましい。
本発明の請求項6に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項5に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、前記キャップゴム層の弾性率をE1[kgf/mm]、前記ベースゴム層の弾性率をE2[kgf/mm]としたとき、11kgf/mm≦E1≦16kgf/mm及び7kgf/mm≦E2≦13kgf/mmを満たすことを特徴とする。
次に、請求項6に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
11kgf/mm>E1であれば、トレッド部中央領域のねじり剛性の向上が少ないため、舵角応答性及び軽快性が不足し、E1<16kgf/mmであれば、トレッド部中央領域の曲げ剛性(タイヤ周方向曲げ剛性及び横曲げ剛性)が向上し過ぎてしまい、直進走行時の振動吸収性が損なわれ、乗り心地性能が悪化してしまう。
また、7kgf/mm>E2であれば、旋回時におけるトレッド部側方領域のグリップ力に見合った横曲げ剛性が確保できないため旋回性能が低下し、E2>13kgf/mmであれば、トレッド部側方領域の横曲げ剛性が大きすぎて、旋回時における接地性が損なわれグリップ力が低下し、操縦安定性能が悪化する。
従って、弾性率E1は、11kgf/mm≦E1≦16kgf/mmを満たし、また、弾性率E2は、7kgf/mm≦E2≦13kgf/mmを満たすことが好ましい。
本発明の請求項7に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1乃至6の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、トレッド部中央領域において、キャップゴム層の厚みをA、ベースゴム層の厚みをBとしたときに、B/(A+B)が0.2〜0.5の範囲内であることを特徴とする。
次に、請求項7に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
B/(A+B)が0.2未満になると、トレッド部中央領域のベースゴム層の厚みが薄くなりすぎるため、キャップゴム層とベースゴム層とをタイヤ軸方向で分割した状態に近く、ハンドリングのリニア性が損なわれる虞がある。
一方、B/(A+B)が0.5を越えると、トレッド部中央領域のキャップゴム層の厚みが薄くなるため、トレッド部中央領域のねじり剛性を必要量確保することが出来なくなり、高速安定性とハンドリングの舵角応答性及び軽快性を確実かつ十分に向上することが出来なくなる。
本発明の請求項8に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1乃至7の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、前記傾斜ベルト層の第2のコードのタイヤラジアル方向に対する角度をθとしたとき、3°≦θ≦15°を満たすことを特徴とする。
次に、請求項8に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
タイヤラジアル方向(タイヤ赤道面に対して垂直方向)に対する角度がθであるコードを備える傾斜ベルト層を配置したことでタイヤクラウン部の補強効果が向上する。
このときθ<3°であれば、傾斜ベルト層のコードがタイヤラジアル方向に対してほぼ平行となるため、ねじり剛性向上への効果が少なく、舵角応答性及び軽快性の向上が少ない。またθ>15°であれば、ベルト層の横曲げ剛性が大きくなり過ぎ、結果として旋回時における接地性が悪化し、グリップ力が低下する。従って、角度θは、3°≦θ≦15°を満たすことが好ましい。
本発明の請求項9に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1乃至8の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、前記スパイラルベルト層の第1のコードは、スチールからなることを特徴とする。
次に、請求項9に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
スパイラルベルト層の第1のコードをスチール化することにより、スパイラルベルト層の特性である、タイヤクラウン部の横曲げ剛性の低さによる高い接地性に起因したグリップ力に加えて、タイヤクラウン部のねじり剛性が向上するため、舵角応答性及び軽快性が向上する。
本発明の請求項10に係る二輪車用空気入りタイヤは、請求項1乃至9の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、二輪車の前輪に用いることを特徴とする。
次に、請求項10に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用効果について説明する。
軽快性及び舵角応答性に関しては、二輪車の場合、操舵輪である前輪の影響が大きいため、請求項1乃至9の何れか1項に記載された二輪車用空気入りタイヤは、二輪車の前輪に用いた方が、ハンドリングの舵角応答性及び軽快性を向上させる効果が大きくなる。
本発明の二輪車用空気入りタイヤは、ハンドリングの舵角応答性及び軽快性を向上させると共に、旋回時のグリップ力を確保して、高速走行時における操縦安定性能に優れる。
[第1の実施形態]
次に、本発明の二輪車用空気入りタイヤの第1の実施形態を図1にしたがって説明する。なお、本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10は、フロント用のタイヤであり、タイヤサイズは、MCR180/55ZR17M/Cである。なお、本実施形態では、本発明の二輪車用空気入りタイヤをフロント用としたが、その他の実施形態においては、リア用として用いる構成であっても良いものとする。
図1に示すように、二輪車用空気入りタイヤ10は、タイヤ赤道面CLに対して交差する方向に延びるコードが埋設された第1のカーカスプライ12及び第2のカーカスプライ14から構成されたカーカス16を備えている。なお、図1〜3ではカーカス16を1本の線とし、第1のカーカスプライ12及び第2のカーカスプライ14の図示を省略している。また、本実施形態では、カーカス16はカーカスプライが2枚重なっている構成としたが、その他の実施形態では、カーカス16は1枚のカーカスプライからなる構成であっても良いものとする。
(カーカス)
第1のカーカスプライ12及び第2のカーカスプライ14は、各々両端部分が、ビード部18に埋設されているビードコア20の周りに、タイヤ内側から外側へ向かって巻き上げられている。
第1のカーカスプライ12は、被覆ゴム中に複数本のラジアル方向に延びるコード(例えば、ナイロン等の有機繊維コード)を平行に並べて埋設したものであり、本実施形態では、タイヤ赤道面CLでのタイヤラジアル方向に対するコードの角度が15°に設定されている。第2のカーカスプライ14も、被覆ゴム中に複数本のラジアル方向に延びるコード(例えば、ナイロン等の有機繊維コード)を平行に並べて埋設したものであり、本実施形態では、タイヤ赤道面CLでのタイヤラジアル方向に対するコードの角度が15°に設定されている。また、第1のカーカスプライ12のコードと第2のカーカスプライ14のコードとは互いに交差しており、タイヤ赤道面CLに対して互いに反対方向に傾斜している。なお、本実施形態では、第1のカーカスプライ12のコード及び第2のカーカスプライ14のコードは、ナイロン製を使用している。
(傾斜ベルト層)
カーカス16のタイヤ径方向外側に傾斜ベルト層24が配置されている。
傾斜ベルト層24は、ベルトプライ24Aから形成されている。
ベルトプライ24Aは、被覆ゴム中に複数本のコード(本実施形態では、芳香族ポリアミド繊維(例えば、ケブラー:商品名)を撚った直径0.70mmのコード)を平行に並べて埋設したものであり、本実施形態では、タイヤ赤道面CLでのタイヤラジアル方向に対するコードの角度が5°に設定されている。
また、本実施形態におけるベルトプライ24Aにおけるコードの打ち込み密度は、17本/25mmである。
なお、本実施形態ではベルトプライ24Aのコードを芳香族ポリアミド繊維としたが、その他の実施形態では、ベルトプライ24Aのコードを他の有機繊維又は、スチールコード等の高張力鋼とする構成であっても良いものとする。
(スパイラルベルト層)
この傾斜ベルト層24のタイヤ径方向外側にはスパイラルベルト層22が設けられている。このスパイラルベルト層22は、例えば、1本のコードを未加硫のコーティングゴムで被覆した長尺状のゴム被覆コード、または複数本のコードを未加硫のコーティングゴムで被覆した帯状プライを螺旋状に巻き回すことにより形成されており、タイヤ赤道面CLに対するコードの角度が略0°(0〜3°程度)とされている。また、スパイラルベルト層22のコードは有機繊維コードであっても良く、スチールコードであっても良い。
なお、本実施形態のスパイラルベルト層22は、2本の並列したコード(直径0.2mmのスチール単線を1×2タイプで撚ったスチールコード)を被覆ゴム中に埋設した帯状体を、スパイラル状にタイヤ回転軸方向に巻き付けることで形成されている。なお、本実施形態のスパイラルベルト層22におけるコードの打ち込み密度は、37本/25mmである。なお、1本のコードを未加硫のコーティングゴムで被覆した長尺状のゴム被覆コードを、螺旋状に巻き回すことにより形成されたスパイラルベルト層をモノスパイラルベルト層と呼ぶ。
(トレッド)
スパイラルベルト層22のタイヤ径方向外側には、トレッド28を形成するトレッドゴム30が配置されている。
トレッドゴム30は複数種類のゴムから形成されているが、本実施形態のトレッドゴム30は後述する2種類のゴムから形成されている。タイヤ幅方向断面から見て、スパイラルベルト層22のタイヤ径方向外側に配設されたゴム層をベースゴム層34とし、トレッド28中央領域のベースゴム層34のタイヤ径方向外側に配設されたゴム層をキャップゴム層32とする。また、キャップゴム層32はベースゴム層34より弾性率が高いゴム層である。このことから、キャップゴム層32はベースゴム層34より剛性が高いといえる。
また、キャップゴム層32とベースゴム層34とのタイヤ軸方向の境界は、本実施形態では、トレッド28中央領域に配置されるが、その他の実施形態では、トレッド28側方領域に配置される構成であっても良いものとする。
また、タイヤ幅方向断面から見て、トレッド28の幅(トレッド28の踏面に沿って計測した距離)をW1、キャップゴム層32の幅(キャップゴム層32の一端から他端へキャップゴム層32の表面に沿って計測した距離)をW2としたとき、0.15W1≦W2≦0.65W1を満たすことが好ましい。
なお、本実施形態では、タイヤ幅方向断面において、傾斜ベルト層24の幅(傾斜ベルト層24の一端から他端へ傾斜ベルト層24の表面に沿って計測した距離)W3は、キャップゴム層32の幅W2より広く、また、1.5W2≦W3を満たすことが好ましい。
また、キャップゴム層32の弾性率をE1、ベースゴム層34の弾性率をE2としたとき、1.1≦E1/E2≦1.7を満たすことが好ましい。
更に、キャップゴム層32の弾性率をE1[kgf/mm]、ベースゴム層34の弾性率をE2[kgf/mm]としたとき、11kgf/mm≦E1≦16kgf/mm及び7kgf/mm≦E2≦13kgf/mmを満たすことが好ましい。
なお、本実施形態のE1、E2は、ゴムの温度が60℃のときの弾性率とする。
また、トレッド部中央領域において、キャップゴム層32の厚みをA、ベースゴム層34の厚みをBとしたときに、B/(A+B)が0.2〜0.5の範囲内となることが好ましい。
また、傾斜ベルト層24のコードのタイヤラジアル方向に対する角度θは、本実施形態では、5°としたが、角度θの範囲は、3°≦θ≦15°を満たすことが好ましい。
(作用)
本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10では、カーカス16のタイヤ径方向外側にスパイラルベルト層22を設けたので、トレッド28のタイヤ周方向の剛性が高くなり、高速走行時におけるトレッド28のタイヤ径方向外側へのせり出しを抑制することができ、高速耐久性が向上する。また、傾斜ベルト層24を設けたことで横曲げ剛性が向上し、旋回時に高いコーナリングフォースを発生することができる。
さらに、本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10では、タイヤ幅方向断面において、トレッド28中央領域のトレッド28踏面側にキャップゴム層32を、トレッド28底面側にベースゴム層34を配置し、このキャップゴム層32の弾性率をベースゴム層34より高くすることで、トレッド28中央領域のねじり剛性をトレッド28側方領域より向上させている。このとき、トレッド28側方領域では、横曲げ剛性がトレッド28中央領域より低い状態とされるため、トレッド28中央領域に比べて柔軟性を有し、旋回時のグリップ力が確保される。よって、トレッド28中央領域のねじり剛性の向上から、直進走行時における舵角応答性及び軽快性が向上し、また、トレッド28側方領域の横曲げ剛性が低い状態とされることから、旋回時のグリップ力が確保される。
従って、ハンドリングの舵角応答性及び軽快性が向上されると共に、旋回時のグリップ力が確保されて、高速走行時における操縦安定性能に優れる。
また、トレッド28をベースゴム層34及びベースゴム層34より弾性率が高いキャップゴム層32の2種類のゴムからなる構成とし、タイヤ幅方向断面において、ベースゴム層34を傾斜ベルト層24のタイヤ径方向外側に配置し、トレッド28中央領域のベースゴム層34のタイヤ径方向外側に配置することで、キャップゴム層32とベースゴム層34との境界に生じる剛性段差を小さくすることが可能となる。このため旋回時などにおけるCA変化に応じた横力の発生レベルの不連続性が抑制され、ハンドリングのリニア性が確保されて、操縦安定性能が向上する。
0.15W1>W2であれば、キャップゴム層32の幅W2が狭すぎるため、トレッド28中央領域のねじり剛性の向上が少ないため、舵角応答性及び軽快性の向上も少なく、高速走行時における操縦安定性能が悪化する。また、0.65W1<W2であれば、キャップゴム層32の幅W2が広すぎ、トレッド28側方領域の剛性も向上してしまい、接地性が低下し、グリップ力が減少する。
従って、W1及びW2の関係は、0.15W1≦W2≦0.65W1を満たすことが好ましい。
また、傾斜ベルト層24をキャップゴム層32より幅広にしたことで、キャップゴム層32が配置される領域より幅広い領域の横曲げ剛性を向上することができる。これにより、横曲げ剛性が向上し、旋回時における横力が確保され、腰砕け感を感じなくなる。
更に、1.5W2>W3であれば、傾斜ベルト層24の配置領域と非配置領域との境界(ここでは、傾斜ベルト層24の端部)に生じる剛性段差が、キャップゴム層32及びベースゴム層34の境界に近づくため、ゴム層間に生じる剛性段差に加え、傾斜ベルト層24の端部に生じる剛性段差が加わるため、ハンドリングのリニア性が大きく悪化する虞がある。
従って、W2及びW3の関係は、1.5W2≦W3を満たすことが好ましい。
また、1.1>E1/E2であれば、トレッド28中央領域のねじり剛性の向上が少ないため、舵角応答性及び軽快性の向上も少なく、また旋回時におけるグリップ力も小さくなる。E1/E2>1.7であれば、キャップゴム層32及びベースゴム層34間の弾性率の差が大きすぎるため、ゴムの境界付近の剛性段差が大きくなり、ハンドリングのリニア性が損なわれる。
従って、1.1≦E1/E2≦1.7を満たすことが好ましい。
なお、11kgf/mm>E1であれば、トレッド28中央領域のねじり剛性の向上が少ないため、舵角応答性及び軽快性が不足し、E1<16kgf/mmであれば、トレッド28中央領域の曲げ剛性(タイヤ周方向曲げ剛性及び横曲げ剛性)が向上し過ぎてしまい、直進走行時の振動吸収性が損なわれ、乗り心地性能が悪化してしまう。
また、7kgf/mm>E2であれば、旋回時におけるトレッド28側方領域のグリップ力に見合った横曲げ剛性が確保できないため旋回性能が低下し、E2>13kgf/mmであれば、トレッド28側方領域の横曲げ剛性が大きすぎて、旋回時における接地性が損なわれグリップ力が低下し、操縦安定性能が悪化する。
従って、弾性率E1は、11kgf/mm≦E1≦16kgf/mmを満たし、また、弾性率E2は、7kgf/mm≦E2≦13kgf/mmを満たすことが好ましい。
また、B/(A+B)が0.2未満になると、トレッド28中央領域のベースゴム層34の厚みが薄くなりすぎるため、キャップゴム層32とベースゴム層34とをタイヤ軸方向で分割した状態に近く、ハンドリングのリニア性が損なわれる虞がある。
一方、B/(A+B)が0.5を越えると、トレッド28中央領域のキャップゴム層32の厚みが薄くなるため、トレッド28中央領域のねじり剛性を必要量確保することが出来なくなり、高速安定性とハンドリングの舵角応答性及び軽快性を確実かつ十分に向上することが出来なくなる。
また、スパイラルベルト層22とカーカス16との間にタイヤラジアル方向に対する角度がθであるコードを備える傾斜ベルト層24を配置したことでタイヤクラウン部の補強効果が向上する。
このときθ<3°であれば、傾斜ベルト層24のコードがタイヤラジアル方向に対してほぼ平行となるため、ねじり剛性向上への効果が少なく、舵角応答性及び軽快性の向上が少ない。またθ>15°であれば、ベルト層の横曲げ剛性が大きくなり過ぎ、結果として旋回時における接地性が悪化し、グリップ力が低下する。従って、角度θは、3°≦θ≦15°を満たすことが好ましい。
また、スパイラルベルト層22のコードをスチール化することにより、スパイラルベルト層22の特性である、タイヤクラウン部の横曲げ剛性の低さによる高い接地性に起因したグリップ力に加えて、タイヤクラウン部のねじり剛性が向上するため、舵角応答性及び軽快性が向上する。
本実施形態のタイヤ10を二輪車の前輪に用いることで、ハンドリングの舵角応答性及び軽快性が向上すると共に、旋回時のグリップ力が確保され、高速走行時における操縦安定性能に優れる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の二輪車用空気入りタイヤの第2の実施形態を図2に従って説明する。なお、本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10のタイヤサイズは、第1の実施形態と同様にMCR180/55ZR17M/Cとする。二輪車用空気入りタイヤ10では、図2に示すように、傾斜ベルト層24の配置がスパイラルベルト層22のタイヤ径方向外側に移動されている点と、キャップゴム層の幅W2と傾斜ベルト層24の幅W3との関係が、1.5W2≦W3≦3.5W2と規定されている点とが、第1の実施形態と異なっており、その他は第1の実施形態と同様の構成である。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
(作用)
本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10では、第1の実施形態の作用効果に加えて、傾斜ベルト層24の幅W3の上限値を3.5W2として規定した。これにより、本実施形態のタイヤ10では、キャップゴム層32が配置された第1領域では、キャップゴム層32及び傾斜ベルト層24の2重構造となるため剛性が高く、また、キャップゴム層32の端部から、傾斜ベルト層24の端部までの第2領域60(ここでは、(W3−W2)/2で示される。)では、傾斜ベルト層24のみが配置されるため、第1領域より剛性が低く、更に、傾斜ベルト層24の端部からトレッド28端部までの第3領域62では、傾斜ベルト層24が配置されないためより剛性が低くなる。これにより、タイヤ10の剛性分布が、タイヤ赤道面CLからトレッド28端部に向かって段階的に低下する構成となる。これらから、タイヤ10は直進走行時には第1領域が接地するためハンドリングの舵角応答性及び軽快性に優れ、浅い旋回時には第2領域60が接地するためグリップ力及び横力に優れ、車体を大きく倒す深い旋回時には、第3領域62が接地するためグリップ力に更に優れる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の二輪車用空気入りタイヤの第3の実施形態を図3に従って説明する。なお、本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10(以下、単にタイヤ10)のタイヤサイズは、第1の実施形態と同様にMCR180/55ZR17M/Cとする。タイヤ10では、図3に示すように、傾斜ベルト層24の中央部分(タイヤ赤道面付近)が中抜きされている点が第2の実施形態と異なっており、その他は第2の実施形態と同様の構成である。なお、第2の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
傾斜ベルト層24は、タイヤ赤道面CLに対して幅W4/2離間して設けられ、また、傾斜ベルト層24は、タイヤ赤道面CLを軸にして左右対称に設けられている。
また、幅W4の範囲は、0.2W2≦W4≦0.9W2を満たすことが好ましい。
なお、本実施形態では図3に示すように、キャップゴム層32の厚みA及びベースゴム層34の厚みBは、タイヤ赤道面CL上で計測した値とする。
(作用)
本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10では、第2の実施形態の作用効果に加えて、キャップゴム層32を幅W4で離間して配置したことにより、幅W4の第4領域では、第2領域60より剛性が低下するため、第4領域が接地する直進走行時の振動吸収性及び乗り心地が向上し、直進走行安定性が向上する。
また、0.9W2<W4であれば、幅W4が広くなりすぎ、第4領域でねじり剛性が低下するため直進走行時のハンドリングの舵角応答性及び軽快性が悪化する。0.2W2>W4であれば、幅W4が狭すぎ、直進走行時の振動吸収性及び乗り心地が向上する効果が少ない。従って、W4の範囲は、0.2W2≦W4≦0.9W2を満たすことが好ましい。
[その他の実施形態]
第1乃至第3の実施形態の傾斜ベルト層24は、ベルトプライ24Aをタイヤ径方向に積層しない構成としたが、ベルトプライを積層する構成であっても良いものとする。例えば、第1のベルトプライ24Aのコードと第2のベルトプライ24Bのコードとを互いに交差させ、タイヤ赤道面CLに対して互いに反対方向に傾斜させてタイヤ径方向に積層する交錯ベルト層でも良いものとする。
(試験例)
本発明の二輪車用空気入りタイヤの性能改善効果を確認するために、本発明の第1の実施形態に係る実施例の二輪車用空気入りタイヤ3種、比較例の二輪車用空気入りタイヤ3種、及び従来例の二輪車用空気入りタイヤ1種を用意し実車を用いた操縦安定性能比較試験を実施した。これらの二輪車用空気入りタイヤ(以下、単にタイヤという。)をフロントに装着し、リアには従来のタイヤを装着して実車試験を行った。評価方法を次に示す。
試験は、供試タイヤを1000ccのスポーツタイプの二輪車(以下、単にバイクという。)の前輪に装着して、テストコースで実車走行させ、操縦安定性能に含まれる軽快性、旋回力、ハンドリング性についてテストライダーによるフィーリングで評価し、評価結果を従来例のスパイラルベルト構造のタイヤの操縦安定性能を100としたときの指数表示として表1に示した。評価数値は、大きいほど良好な結果を示す。
なお、供試タイヤのサイズは、MCR180/55ZR17M/Cで、このタイヤをリムMT5.5×17に装着して、内圧250kPaになるまでタイヤを加圧する。
また従来例のタイヤは、トレッドのゴムが一種類、ベルト層はスパイラルベルトのみ、で構成されることを除けば、供試タイヤと同サイズ、同リム、同圧力のものを使用した。
Figure 2007125988
表1の結果から実施例1〜3のタイヤは、比較例1〜3及び従来例のタイヤより、軽快性、旋回力ハンドリング性に優れることが分かる。従って、実施例1〜3のタイヤは、比較例1〜3及び従来例のタイヤより高速走行時の操縦安定性能に優れていることが分かる。
第1の実施形態に係る二輪車用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面図である。 第2の実施形態に係る二輪車用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面図である。 第3の実施形態に係る二輪車用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面図である。
符号の説明
10 二輪車用空気入りタイヤ
16 カーカス
18 ビード部
20 ビードコア
22 スパイラルベルト層
24 傾斜ベルト層
28 トレッド
30 トレッドゴム
32 キャップゴム層
34 ベースゴム層

Claims (10)

  1. 左右一対のビード部に埋設されたビードコアと、
    一方のビード部から他方のビード部にトロイド状に跨り、端部分が前記ビードコアに巻回されて前記ビードコアに係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置されたベルト層と、
    前記ベルト層よりもタイヤ径方向外側に配置されたトレッド部と、を備える二輪車用空気入りタイヤであって、
    前記ベルト層は、1本乃至並列した複数本の第1のコ−ドを被覆ゴム中に埋設した帯状体を螺旋状に巻回して形成されるスパイラルベルト層と、タイヤラジアル方向に対して傾斜した1本乃至複数本の第2のコードを被覆ゴム中に埋設した少なくとも1枚のベルトプライからなる傾斜ベルト層とを有し、
    前記トレッド部は、タイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層のタイヤ径方向外側に配置されたベースゴム層と、トレッド部中央領域の前記ベースゴム層のタイヤ径方向外側に配置されたキャップゴム層とを有し、
    前記キャップゴム層は、前記ベースゴム層より弾性率が高いことを特徴とする二輪車用空気入りタイヤ。
  2. タイヤ幅方向断面において、前記トレッド部の幅をW1、前記キャップゴム層の幅をW2としたとき、0.15W1≦W2≦0.65W1を満たすことを特徴とする請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  3. タイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層の幅は、前記キャップゴム層の幅より広いことを特徴とする請求項1又は2に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  4. タイヤ幅方向断面において、前記キャップゴム層の幅をW2、前記傾斜ベルト層の幅をW3としたとき、1.5W2≦W3を満たすことを特徴とする請求項3に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  5. 前記キャップゴム層の弾性率をE1、前記ベースゴム層の弾性率をE2としたとき、1.1≦E1/E2≦1.7を満たすことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  6. 前記キャップゴム層の弾性率をE1[kgf/mm]、前記ベースゴム層の弾性率をE2[kgf/mm]としたとき、11kgf/mm≦E1≦16kgf/mm及び7kgf/mm≦E2≦13kgf/mmを満たすことを特徴とする請求項5に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  7. トレッド部中央領域において、キャップゴム層の厚みをA、ベースゴム層の厚みをBとしたときに、B/(A+B)が0.2〜0.5の範囲内であることを特徴とした請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  8. 前記傾斜ベルト層の第2のコードのタイヤラジアル方向に対する角度をθとしたとき、3°≦θ≦15°を満たすことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  9. 前記スパイラルベルト層の第1のコードは、スチールからなることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  10. 二輪車の前輪に用いることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
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