JP2008302871A - 自動二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性に優れる自動二輪車用空気入りタイヤの提供。
【解決手段】このタイヤ2は、トレッド4、ビード8、カーカス10及びベルト12を備える。このビード8は、コア20と、エイペックス22とを備える。ベルト12は、実質的に周方向に延びており螺旋状に巻かれたベルトプライ42からなる。カーカス10は、第一カーカスプライ24と第二カーカスプライ26とからなる。第一カーカスプライ24は、両ビードの間に架け渡されている。第一カーカスプライ24は、折り返し部27を有している。第一カーカスプライ24が第一コード34を有し、この第一コード34が赤道面に対してなす角度θ1の絶対値が85°以上90°以下である。第二カーカスプライ26は、第二コード38を有する。第一コード34と第二コード38とのなす角度は、赤道面において30°以上45°以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として自動二輪車に装着される空気入りタイヤに関する。
自動二輪車は、旋回走行時に車体が大きく傾けられる。このため、自動二輪車用タイヤは、直進安定性に加えて旋回安定性も要求される。
旋回走行時には、タイヤのサイド部に大きな荷重が作用する。サイド部の剛性が旋回安定性に大きく影響する。サイド部の剛性は、カーカスの枚数、エイペックスゴムの大きさ、エイペックスゴムの硬さ等により調整されうる。
タイヤ質量の増加を抑えつつ、操縦安定性及び旋回安定性に寄与しうる自動二輪車用タイヤが、特開2004−352226公報に開示されている。このタイヤのカーカスは、ファーストプライと一対のセカンドプライとを備えている。このファーストプライは、このタイヤのビードコアに巻き回されて、外側に折り返されることにより形成される重複部を備えている。セカンドプライは、この重複部に挿入されてファーストプライに沿って延びている。
特開2004−352226公報
本発明者は、従来とは全く異なる技術思想に基づき、操縦安定性等の向上について検討を行った。その結果、カーカスの構造等において従来とは全く異なる構成を採用することにより、操縦安定性及び衝撃吸収性の向上が達成されうることを見出した。
本発明の目的は、操縦安定性及び衝撃吸収性に優れる自動二輪車用空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る自動二輪車用空気入りタイヤは、トレッド面を有するトレッドと、一対のビードと、両ビード間に延びるカーカスと、ベルトコードを有し上記カーカスの半径方向外側に配置されたベルトとを備えている。上記ベルトは、実質的に周方向に延びており螺旋状に巻かれたベルトプライから構成されている。上記ビードは、コアと、このコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを有している。上記カーカスは、両ビードの間に架け渡された第一カーカスプライと、赤道面においてこの第一カーカスプライの半径方向外側に位置している第二カーカスプライとを有している。上記第一カーカスプライは、本体と、この本体の両端から連続する一対の折り返し部とを有する。上記第二カーカスプライの端は、第一カーカスプライの上記折り返し部と上記本体との間に配置されている。上記第二カーカスプライと上記折り返し部とのオーバーラップ高さH1は10mm以上とされている。上記第一カーカスプライは第一コードを有し、この第一コードが赤道面に対してなす角度θ1の絶対値は85°以上90°以下である。上記第二カーカスプライは第二コードを有し、この第二コードと上記第一コードとの交差角度θ3は赤道面において30°以上45°以下である。
好ましくは、上記第二カーカスプライと上記折り返し部とが接着している。好ましくは、上記ベルトコードはスチールコードである。好ましくは、上記ビードはケーブルビードである。
このタイヤは、第一カーカスプライにより、いわゆるラジアルタイヤとされている。さらに第二カーカスプライにより、コードが斜めに配向され、タイヤの面内捻り剛性が高められている。このようなカーカスの構造により、操縦安定性が高まる。また、第二カーカスプライの端は、第一カーカスプライの本体と折り返し部との間に配置されている。この第二カーカスプライは、コアで折り返されていない。このタイヤでは、半径方向の剛性は低く、衝撃吸収性に優れる。このタイヤは、操縦安定性及び衝撃吸収性を両立しうる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2の一部が示された断面図である。図2は、図1のタイヤ2の一部が示された部分拡大断面図である。この図1及び図2において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、インナーライナー14及びチェーファー16を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、自動二輪車に装着される。
トレッド4は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面18を備えている。このトレッド面18は、路面と接地する。このトレッド面18は溝を有していない。なお、このトレッド面18には、溝が設けられていてもよい。この溝により、トレッドパターンが形成される。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア20とエイペックス22とを有している。エイペックス22は、コア20から半径方向外向きに延びている。エイペックス22は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス22は、高硬度な架橋ゴムからなる。コア20は、リング状である。コア20は、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。図1及び図2の実施形態では、コア20の断面形状は略矩形である。ビード8は、ストランドビードである。好ましくは、ビード8として、コアの断面形状が略円形であるケーブルビードが用いられる。ケーブルビードのコアは、芯線の周りに他の線が螺旋状に巻き付けられてなる。ケーブルビードが用いられることにより、タイヤのサイド部の変形に応じてコアがローテーションしやすくなる。これにより、接地圧分布が均等化されやすくなり、特に旋回時や悪路走行時等において操縦安定性が向上しうる。
カーカス10は、2枚のカーカスプライからなる。カーカス10は、第一カーカスプライ24及び第二カーカスプライ26からなる。赤道面において、第二カーカスプライ26は、第一カーカスプライ24の半径方向外側に位置している。第一カーカスプライ24及び第二カーカスプライ26は、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。第一カーカスプライ24と第二カーカスプライ26とは接触している。第二カーカスプライ26の半径方向外側にはベルト12が設けられている。第二カーカスプライ26は、ベルト12と接触している。第一カーカスプライ24の半径方向内側には、インナーライナー14が設けられている。第一カーカスプライ24とインナーライナー14とは接触している。
第一カーカスプライ24は、両側のビード8の間に架け渡されている。第一カーカスプライ24は、コア20の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。第一カーカスプライ24は、本体25と、この本体25の両端から連続する一対の折り返し部27とを有する。折り返し部27は、半径方向外向きに延びている。第二カーカスプライ26の端28は、コア20に至っていない。この第二カーカスプライ26は、コア20の周りを折り返されていない。
第二カーカスプライ26の端28は、本体25と折り返し部27との間に配置されている。端28は、折り返し部27の軸方向内側に配置されている。第一カーカスプライ24と第二カーカスプライ26とは、いわゆる(1+1−0)構造を構成している。
第二カーカスプライ26の端28は、コア20で折り返された第一カーカスプライ24の端30の半径方向内側に位置している。端28は、エイペックス22の軸方向外側に配置されている。第二カーカスプライ26と折り返し部27とは接触している。第二カーカスプライ26の端部32と折り返し部27とは接触している。第二カーカスプライ26と折り返し部27とは接着している。即ち、第二カーカスプライ26の端部32と折り返し部27とは接着している。第二カーカスプライ26と折り返し部27とは接触していなくてもよい。第二カーカスプライ26と折り返し部27との間にエイペックス22が介在していてもよい。
なお、第二カーカスプライ26の端28は、エイペックス22の軸方向内側に位置してもよい。
図3は、タイヤ2における第一カーカスプライ24及び第二カーカスプライ26の平面図である。図3は、赤道面CL付近の拡大図である。
第一カーカスプライ24は、並列された多数の第一コード34とトッピングゴム36とからなる。図3において直線L1で示されているのは、赤道面CLにおける第一コード34の方向である。図3において符合θ1で示されているのは、この第一コード34が赤道面CLに対してなす角度である。角度θ1の絶対値は、85°以上90°以下とされている。第一カーカスプライ24を有するタイヤ2は、ラジアルタイヤである。
このタイヤ2では、第一コード34は、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
第二カーカスプライ26は、並列された多数の第二コード38とトッピングゴム40とからなる。図3において直線L2で示されているのは、赤道面CLにおける第二コード38の方向である。図3において符合θ2で示されているのは、第二コード38が赤道面CLに対してなす角度である。角度θ2は、後述される交差角度θ3が30°以上45°以下となるように設定される。
角度θ2の絶対値が大きくされることにより、タイヤのサイド部分の剛性が増加し操縦安定性が向上しうる。この観点から、角度θ2の絶対値は、40°以上が好ましく、45°以上がより好ましく、50°以上が更に好ましい。角度θ2の絶対値が小さくされることにより、タイヤの面内捻り剛性が高くなる。面内捻り剛性が高まることにより、加速時のエンジン出力や減速時のブレーキ力が地面に伝達されやすくなる。また、面内捻り剛性が向上することにより、接地圧分布が均等となりやすくなり、グリップ感が良好となりうる。この観点から角度θ2の絶対値は65°以下が好ましく、60°以下がより好ましい。
第二カーカスプライ26は、並列された多数の第二コード38とトッピングゴム40とからなる。この第二コード38と第一コード34との交差角度θ3は、30°以上45°以下とされている。図3が示すように、交差角度θ3は、直線L1と直線L2とのなす角度である。交差角度θ3が30°以上とされることにより、タイヤの面内捻り剛性が高くなる。面内捻り剛性が高まることにより、加速時のエンジン出力や減速時のブレーキ力が地面に伝達されやすくなる。また、面内捻り剛性が向上することにより、接地圧分布が均等となりやすくなり、グリップ感が良好となりうる。交差角度θ3が30°以上とされることにより、操縦安定性が向上する。交差角度θ3が大きすぎると、タイヤのサイド部分の剛性が過度に低下して操縦安定性が悪化しやすい。この観点から交差角度θ3は45°以下がよく、より好ましくは40°以下である。
本発明において、角度θ1及び角度θ2は、正の値、負の値又は0である。第一コード34と第二コード38とが互いに逆方向に傾斜している場合、角度θ1及び角度θ2は、その一方が正の値であり、他方が負の値である。角度θ1及び角度θ2は、鋭角又は直角である。角度θ1及び角度θ2の下限は−90°であり、角度θ1及び角度θ2の上限は90°である。
一方、交差角度θ3は、正の値又は0である。交差角度θ3の下限は0°であり、上記交差角度θ3の上限は90°である。第一コード34と第二コード38とのなす交差角度θ3は、鋭角又は直角である。第二コード38の傾斜が図3とは逆であっても、交差角度θ3は正の値である。
なお、角度θ1、角度θ2及び交差角度θ3は、赤道面において測定される。
このタイヤ2では、第二コード38は、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、ベルトプライ42からなる。ベルトプライ42は、図示されないリボンよりなる。このリボンは、実質的に周方向に延び、螺旋状に巻かれている。ベルト12は、ベルトプライ42のみからなる。図示されていないが、このベルトプライ42は、ベルトコードとトッピングゴムとからなる。ベルトコードは実質的に周方向に延びており、螺旋状に巻かれている。このベルトコードは、カーカス10を拘束する。このタイヤ2は、高速走行時の直進安定性に優れる。このベルトコードが周方向に対してなす角度θ4の絶対値は5°以下、特には2°以下である。この角度θ4の定義は、前述した角度θ1と同じである。本発明では、周方向に対してなす角度θ4の絶対値が5.0°以下である方向は、「実質的な周方向」とされる。このベルト12は、いわゆるジョイントレス構造を有する。このベルトコードの材質としては、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ガラス繊維、炭素繊維及びスチールが挙げられる。高弾性率で高強度なベルトコードは、タイヤ2の直進安定性に寄与する。この観点から、このベルトコードの材質としては、アラミド繊維及びスチールが好ましい。直進安定性及び旋回安定性の観点から、ベルトコードの材質はスチールが特に好ましい。ベルトコードがスチールコードとされることにより、ベルトの剛性が高まる。これにより、直進安定性及び旋回安定性が向上しうる。
インナーライナー14は、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナー14は、架橋ゴムからなる。インナーライナー14には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー14は、タイヤ2の内圧を保持する役割を果たす。
チェーファー16は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー16がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。チェーファー16は、通常は布とこの布に含浸したゴムとからなる。ゴム単体からなるチェーファー16が用いられてもよい。
前述した通り、第二カーカスプライ26の端28は、第一カーカスプライ24の本体25と、折り返し部27との間に配置されている。端28は、第一カーカスプライ24の端30よりも半径方向内側に位置している。図2において両矢印H1で示されるのは、第二カーカスプライ26と折り返し部27とのオーバーラップ高さである。高さH1は、端28から端30までの半径方向長さである。高さH1は、オーバーラップ部44の半径方向高さである。オーバーラップ部44は、折り返し部27の軸方向外側又は軸方向内側に第二カーカスプライ26が配置されていることにより生ずる。オーバーラップ部44は、第二カーカスプライ26と折り返し部27とが接触していなくても生ずる。
タイヤのサイド部分の剛性を高め操縦安定性を高める観点から、オーバーラップ高さH1は、10mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましい。衝撃吸収性を高めキックバックを抑制する観点から、オーバーラップ高さH1は30mm以下が好ましく、25mm以下がより好ましい。
操縦安定性をより一層高める観点から、第二カーカスプライ26と折り返し部27とは接着されているのが好ましい。互いに接触している第二カーカスプライ26と折り返し部27とは、加硫成形により接着している。この接着により、第二カーカスプライ26と折り返し部27とが相互に且つ直接的に拘束しあうため、タイヤのサイド部の安定性がより一層向上しうる。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記表1に示された仕様を備えた実施例1の自動二輪車用空気入りタイヤを得た。このタイヤサイズは、120/70R17である。このタイヤでは、第一カーカスプライはビードのコアで折り返されている。第二カーカスプライの端は、エイペックスと、第一カーカスプライの折り返し部との間に位置している。このタイヤのカーカスは、(1+1−0)構造である。このタイヤにおいて、第一コードが赤道面に対してなす角度θ1は90°であり、第二コードが赤道面に対してなす角度θ2は60°であり、第二コードと第一コードとの交差角度θ3は30°である。このタイヤのオーバーラップ高さH1は10mmである。このタイヤはジョイントレス構造のベルトを有する。このベルトコードの材質はアラミド繊維である。アラミド繊維として、デュポン社製のケブラー(登録商標)を用いた。このタイヤのビードはストランドビードである。
[実施例4]
ベルトコードがスチールコードとされた他は実施例1と同様にして、実施例4の自動二輪車用空気入りタイヤを得た。このタイヤの仕様及び評価結果が、下記の表1で示される。
[実施例5]
ビードがケーブルビードとされた他は実施例1と同様にして、実施例5の自動二輪車用空気入りタイヤを得た。このタイヤの仕様及び評価結果が、下記の表1で示される。
[比較例1]
カーカス構造がいわゆる(1−1)構造とされ、角度θ1、角度θ2及び交差角度θ3が表1で示される通りとされている他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。(1−1)構造のカーカスは、第一カーカスプライが折り返し部を有し、この折り返し部の軸方向外側に、第二カーカスプライの端が位置している。このタイヤの仕様及び評価結果が、下記の表1で示される。
[比較例2]
カーカス構造がいわゆる(2−0)構造とされ、角度θ1、角度θ2及び交差角度θ3が表1で示される通りとされている他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。(2−0)構造のカーカスは、第一カーカスプライ及び第二カーカスプライがビードのコアで折り返されている。即ち、(2−0)構造のカーカスは、第一カーカスプライ及び第二カーカスプライが折り返し部を有している。このタイヤの仕様及び評価結果が、下記の表1で示される。
[実施例8]
オーバーラップ高さH1が5mmとされた他は実施例1と同様にして、実施例8のタイヤを得た。このタイヤの仕様及び評価結果が、下記の表2で示される。
[実施例2〜3、実施例6〜7、比較例3〜4]
角度θ1、角度θ2及び交差角度θ3が表1又は表2で示された通りとされた他は実施例1と同様にして、各例のタイヤを得た。
[面内捻り剛性の測定]
面内捻り剛性は、タイヤの半径方向最外周部(トレッド面)を固定しつつ、タイヤの半径方向最内周部(チェーファーが配置された部分)を周方向に回転させることにより測定される。比較例1、比較例2、比較例3及び実施例1の面内捻り剛性を測定した。その結果、比較例2の面内捻り剛性を100とした指数値において、比較例1の面内捻り剛性は115であり、比較例3の面内捻り剛性は90であり、実施例1の面内捻り剛性は160であった。実施例1のタイヤは、面内捻り剛性が高い。
[実車評価]
市販の自動二輪車の前輪に、上記各例に係るタイヤが装着された。市販の自動二輪車として、スズキ社製のGSX−R1000が用いられた。前輪のリムは「17XMT3.50」とされた。前輪タイヤの空気内圧は、250kPaとされた。後輪には、市販されている従来のタイヤが装着された。この後輪のタイヤサイズは、190/50R17である。後輪のリムは、「17XMT6.00」とされた。後輪タイヤの空気内圧は、290kPaとされた。ドライアスファルト路で構成されたサーキットコースで、ライダーによる官能評価が実施された。時速100km/hから時速150km/hにおける旋回走行と時速250km/hから車両最高速(約280km/h程度)における直進走行が行われて、直進安定性及び旋回安定性が評価された。キックバックは、不整路を走行することにより評価された。この評価値が下記の表1及び表2で示されている。直進安定性、旋回安定性及びキックバックは、いずれも比較例2の評価値を100とした指数値である。直進安定性、旋回安定性及びキックバックは、指数値が高いほど良好である。
Figure 2008302871
Figure 2008302871
表1及び表2に示されるように、実施例のタイヤは、直進安定性、旋回安定性及びキックバックに優れる。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、種々の自動二輪車に装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された部分拡大断面図である。 図3は、図1のタイヤの第一カーカスプライ及び第二カーカスプライが示された拡大図である。
符号の説明
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・インナーライナー
16・・・チェーファー
18・・・トレッド面
20・・・コア
22・・・エイペックス
24・・・第一カーカスプライ
26・・・第二カーカスプライ
27・・・折り返し部
28・・・第二カーカスプライの端
30・・・第一カーカスプライの端
34・・・第一コード
38・・・第二コード
42・・・ベルトプライ
θ1・・・第一コードが赤道面に対してなす角度
θ2・・・第二コードが赤道面に対してなす角度
θ3・・・第二コードと第一コードとの交差角度

Claims (4)

  1. トレッド面を有するトレッドと、一対のビードと、両ビード間に延びるカーカスと、ベルトコードを有し上記カーカスの半径方向外側に配置されたベルトとを備えており、
    上記ベルトが、実質的に周方向に延びており螺旋状に巻かれたベルトプライから構成され、
    上記ビードが、コアと、このコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを有し、
    上記カーカスが、両ビードの間に架け渡された第一カーカスプライと、赤道面においてこの第一カーカスプライの半径方向外側に位置している第二カーカスプライとを有し、
    上記第一カーカスプライが、本体と、この本体の両端から連続する一対の折り返し部とを有し、
    上記第二カーカスプライの端が、第一カーカスプライの上記折り返し部と上記本体との間に配置され、
    上記第二カーカスプライと上記折り返し部とのオーバーラップ高さH1が10mm以上であり、
    上記第一カーカスプライが第一コードを有し、この第一コードが赤道面に対してなす角度θ1の絶対値が85°以上90°以下であり、
    上記第二カーカスプライが第二コードを有し、この第二コードと上記第一コードとの交差角度θ3が赤道面において30°以上45°以下である自動二輪車用空気入りタイヤ。
  2. 上記第二カーカスプライと上記折り返し部とが接着している請求項1に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
  3. 上記ベルトコードがスチールコードである請求項1又は2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
  4. 上記ビードがケーブルビードである請求項1から3のいずれかに記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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