JP2007120673A - フロントフォーク - Google Patents

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Abstract

【課題】 オイルロックピースに溝流路を形成することなく、オイルロックピースをオイルロックカラーからスムースに抜けるようにすること。
【解決手段】 フロントフォーク10において、オイルロックピース39が取付けられるピストンロッド29のピース取付部29Aの上下2位置に上ホルダ70と下ストッパ80を設け、上ホルダ70にはピストンロッド29の外周まわりに張り出るフランジ72を設け、下ストッパ80にはピストンロッド29の外周まわりに開口する流路83を設け、オイルロックピース39はピストンロッド29のピース取付部29Aの外周との間で径方向の隙間39Bを有し、上ホルダ70のフランジ72と下ストッパ80の間に軸方向の隙間39Cを有して保持されるもの。
【選択図】 図7

Description

本発明はフロントフォークに関する。
最圧縮ストロークで底突きを防止するフロントフォークとして、特許文献1に記載の如く、車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、車軸側チューブの底部にダンパシリンダを立設し、車体側チューブに支持したピストンロッドをダンパシリンダに挿入し、ダンパシリンダの上部にオイルロックカラーを設け、ピストンロッドのダンパシリンダへの非挿入部に取付けたオイルロックピースを最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラーに嵌合するものがある。
特許文献1のフロントフォークでは、オイルロックピースが取付けられるピストンロッドのピース取付部の上下2位置に上ホルダと下ストッパを設け、オイルロックピースはピストンロッドのピース取付部の外周との間で径方向の隙間を有し、上ホルダのフランジと下ストッパの間に軸方向の隙間を有して保持される。
このとき、オイルロックピースの下ストッパに衝合する下端面に溝流路を形成し、オイルロック状態から伸び行程に移るときに、オイルロックピースの上端と上ホルダのフランジとの隙間、オイルロックピースの内周とピストンロッドの外周との隙間、及びオイルロックピースの溝流路を介して、オイルロックカラーの上方油溜室からオイルロック室に油を流入させ、オイルロック室の負圧を解消させる。これにより、オイルロックピースをオイルロックカラーからスムースに抜くことを可能にしている。
特開平4-175532
特許文献1のフロントフォークでは、オイルロック状態から伸び行程に移るときに、オイルロック室の負圧を解消させるため、オイルロックピースに溝流路を形成する必要があり、コスト高になる。
本発明の課題は、オイルロックピースに溝流路を形成することなく、オイルロックピースをオイルロックカラーからスムースに抜けるようにすることにある。
請求項1の発明は、車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、車軸側チューブの底部にダンパシリンダを立設し、車体側チューブに支持したピストンロッドをダンパシリンダに挿入し、ダンパシリンダの上部にオイルロックカラーを設け、ピストンロッドのダンパシリンダへの非挿入部に取付けたオイルロックピースを最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラーに嵌合するフロントフォークにおいて、オイルロックピースが取付けられるピストンロッドのピース取付部の上下2位置に上ホルダと下ストッパを設け、上ホルダにはピストンロッドの外周まわりに張り出るフランジを設け、下ストッパにはピストンロッドの外周まわりに開口する流路を設け、オイルロックピースはピストンロッドのピース取付部の外周との間で径方向の隙間を有し、上ホルダのフランジと下ストッパの間に軸方向の隙間を有して保持されるようにしたものである。
請求項2の発明は、車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、車軸側チューブの底部にピストンロッドを立設し、車体側チューブに支持したダンパシリンダにピストンロッドを挿入し、車軸側チューブの底部のピストンロッド周囲にオイルロックカラーを設け、ダンパシリンダの下部外周に取付けたオイルロックピースを最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラーに嵌合するフロントフォークにおいて、オイルロックピースが取付けられるダンパシリンダのピース取付部の上下2位置に上ホルダと下ストッパを設け、上ホルダにはダンパシリンダの下部外周まわりに張り出るフランジを設け、下ストッパにはダンパシリンダの下部外周まわりに開口する流路を設け、オイルロックピースはダンパシリンダのピース取付部の外周との間で径方向の隙間を有し、上ホルダのフランジと下ストッパの間に軸方向の隙間を有して保持されるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ストッパがE形止め輪であるようにしたものである。
(請求項1)
(a)オイルロックピースの下端が衝合する下ストッパに、ピストンロッドの外周まわりに開口する流路を設けた。従って、オイルロック状態から伸び行程に移るときに、オイルロックピースの上端と上ホルダのフランジとの隙間、オイルロックピースの内周とピストンロッドの外周との隙間、及び下ストッパの流路を介して、オイルロックカラーの上方油溜室からオイルロック室に油を流入させ、オイルロック室の負圧を解消させる。これにより、オイルロックピースに溝流路形成することなく、オイルロックピースをオイルロックカラーからスムースに抜くことが可能になる。
(請求項2)
(b)オイルロックピースの下端が衝合する下ストッパに、ダンパシリンダの下部外周まわりに開口する流路を設けた。従って、オイルロック状態から伸び行程に移るときに、オイルロックピースの上端と上ホルダのフランジとの隙間、オイルロックピースの内周とダンパシリンダの外周との隙間、及び下ストッパの流路を介して、オイルロックカラーの上方油溜室からオイルロック室に油を流入させ、オイルロック室の負圧を解消させる。これにより、オイルロックピースに溝流路を形成することなく、オイルロックピースをオイルロックカラーからスムースに抜くことが可能になる。
(請求項3)
(c)下ストッパがE形止め輪であることにより、E形止め輪の内周の係止凸部を上述(a)のピストンロッドの外周又は上述(b)のダンパシリンダの外周の環状取付溝に取付けたとき、E形止め輪の内周の相隣る係止凸部の間の空間が、上述(a)又は(b)の下ストッパの流路になる。
図1はフロントフォークを示す断面図、図2は図1のフロントフォークの下部拡大断面図、図3は図1のフロントフォークの中間部拡大断面図、図4は図1のフロントフォークの上部拡大断面図、図5はオイルロックピースの取付構造を示す断面図、図6はオイルロックピースによるオイルロック状態を示す断面図、図7はオイルロックピースの抜け状態を示す断面図、図8はE形止め輪を示す平面図である。
フロントフォーク10は、図1〜図4に示す如く、車体側のアウタチューブ(車体側チューブ)11を車軸側のインナチューブ(車軸側チューブ)12に摺動自在に嵌合して倒立にし、両チューブ11、12の間に懸架スプリング13を介装するとともに、単筒型ダンパ14を正立にして内装している。
アウタチューブ11の下端内周部にはインナチューブ12の外周部が摺接するブッシュ15、オイルシール16、ダストシール17が嵌着され、インナチューブ12の上端外周部にはアウタチューブ11の内周部が摺接するブッシュ18が嵌着される。
アウタチューブ11はアッパブラケット19A、ロアブラケット19Bを介して車体側に支持され、インナチューブ12は車軸ブラケット20を介して車軸に結合される。
インナチューブ12の底部にはダンパ14のダンパシリンダ21の下端部が取着されて立設している。このとき、ダンパシリンダ21は、後述のボトムピース51を介して、車軸ブラケット20に外側から係入させたボトムボルト24により後述する如くに固定保持される。
アウタチューブ11の上端部にはキャップ25の円筒部25AがOリング26を介して液密に挿着されるとともに螺着され、キャップ25の蓋部25Bの内周にはばね荷重調整アジャスター28がOリング27を介して液密に回転可能に挿入される。アジャスター28の下端内周にはピストンロッド29の基端部が螺着され、ロックナット30でロックされている。このピストンロッド29の先端部はダンパシリンダ21に挿入されている。
インナチューブ12の内部のダンパシリンダ21の上端外周部にはオイルロックカラー31が固定され、オイルロックカラー31の上端部にはばね受32が設けられている。他方、アウタチューブ11の内部で、キャップ25の円筒部25Aの内周には軸方向に沿う溝部25Cが設けられ、アジャスター28の外周に上記キャップ25の溝部25Cとの間で回り止めされるスライダー33を螺合している。スライダー33はスプリングカラー34Aを介して懸架スプリング13の上端を支持し、ばね受32によって懸架スプリング13の下端を支持する。アジャスター28を回動操作することにより、スライダー33を上下動し、ひいてはスプリングカラー34Aを介して懸架スプリング13の初期荷重を設定可能とする。このとき、アジャスター28のねじ部とスライダー33のねじ部は、アジャスター28の右回転によってスライダー33を下降させ、懸架スプリング13を圧縮させるような逆ねじに設定される。
尚、アジャスター28は、キャップ25の蓋部25Bの下面と、該アジャスター28のスライダー33のためのねじ部の上部に係着した止め輪28Aにより支持されているカラー28Bとの間に、環状の板ばね28Cを弾性圧縮状態で介装している。キャップ25とアジャスター28の寸法誤差に基づく組立ガタを板ばね28Cの弾性変形により吸収するとともに、振動によるアジャスター28の不測の回転を板ばね28Cが該アジャスター28に及ぼす摩擦力により防止する。
アウタチューブ11とインナチューブ12の内部で、ダンパシリンダ21の外周部には、油溜室35Aと気体室35Bとが設けられ、気体室35Bに閉じ込められている気体が気体ばねを構成する。油溜室35Aの作動油は、気体室35Bのばね定数の調整と、アウタチューブ11とインナチューブ12の摺接ブッシュ15、18の潤滑、インナチューブ12の下端部のオイルシール16の湿潤に寄与する。そして、これらの懸架ばね13と気体ばねの弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
ダンパ14は、ピストンバルブ装置(伸側減衰力発生装置)40と、ボトムバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50とを有する。ダンパ14は、ピストンバルブ装置40とボトムバルブ装置50の発生する減衰力により、懸架スプリング13と気体ばねによる衝撃力の吸収に伴うアウタチューブ11とインナチューブ12の伸縮振動を抑制する。
ダンパシリンダ21の上端開口部にはロッドガイド36が加締固定され、ロッドガイド36にはピストンロッド29を摺接案内するブッシュ37が圧入されている。
尚、ダンパシリンダ21の内周のロッドガイド36の直下には最伸長時に後述のピストンホルダ41との間で圧縮されて緩衝作用を果たすリバウンドスプリング38が保持されている。
また、ピストンロッド29の外周には後述する如くに保持したオイルロックピース39がピストンロッド29との外周に隙間を有して保持され、このオイルロックピース39を最圧縮時に前述のオイルロックカラー31に進入させて最圧縮時の緩衝作用を果たす。
以下、フロントフォーク10の減衰機構について説明する。
(ピストンバルブ装置40)
ピストンバルブ装置40は、ピストンロッド29の先端部にピストンホルダ41を装着し、このピストンホルダ41に螺着されるナット41A、バルブストッパ41Bによりピストン42、バルブストッパ41Cを装着している。ピストン42は、ダンパシリンダ21の内部を摺接し、ダンパシリンダ21の内部をピストンロッド29が収容されないピストン側油室43Aとピストンロッド29が収容されるロッド側油室43Bとに区画する。ピストン42は、伸側バルブ44Aを備えてピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとを連絡可能とする伸側流路44と、圧側バルブ(チェックバルブ)45Aを備えてピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとを連絡可能とする圧側流路45(不図示)とを備える。
また、ピストンバルブ装置40は、アジャスター28にOリング46Aを介して液密に挿着されるとともに螺着されて外部から操作できる減衰力調整ロッド46にかしめ固定された減衰力調整チューブ47をピストンロッド29の中空部に通し、この減衰力調整チューブ47の先端のニードル47Aにより、ピストンホルダ41に設けてあるピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとのバイパス路48の流路面積を調整可能とする。
従って、フロントフォーク10の圧縮時には、ピストン側油室43Aの油が圧側流路45を通り圧側バルブ45Aを開いてロッド側油室43Bへ導かれる。
また、フロントフォーク10の伸長時には、ダンパシリンダ21とピストンロッド29の相対速度が低速のとき、ロッド側油室43Bの油がニードル47Aのあるバイパス路48を通ってピストン側油室43Aへ導かれ、この間のニードル47Aによる絞り抵抗により伸側の減衰力を生ずる。この減衰力は、減衰力調整ロッド46によるニードル47Aの位置調整により調整される。
また、フロントフォーク10の伸長時で、ダンパシリンダ21とピストンロッド29の相対速度が中高速のとき、ロッド側油室43Bの油が伸側流路44を通り伸側バルブ44Aを撓み変形させてピストン側油室43Aへ導かれ、伸側の減衰力を生ずる。
(ボトムバルブ装置50)
ボトムバルブ装置50は、ダンパシリンダ21が後述する如くに固定されるボトムピース51に、ボルト52により圧側バルブ56A、バルブハウジング53、バルブストッパ54を保持している。バルブストッパ54は、バルブハウジング53との間に伸側バルブ(チェックバルブ)57A、ばね57Bを保持する。バルブハウジング53はダンパシリンダ21の中間部に液密に密着し、ピストン側油室43Aの下方にボトムバルブ室55を区画形成する。バルブハウジング53は、圧側バルブ56Aを備えたピストン側油室43Aとボトムバルブ室55とを連絡可能とする圧側流路56と、伸側バルブ(チェックバルブ)57Aを備えてピストン側油室43Aとボトムバルブ室55とを連絡可能とする伸側流路57(不図示)とを備える。ボトムバルブ室55はダンパシリンダ21の壁面に設けた油路58により、ダンパシリンダ21の外部に設けてある油溜室35Aに連絡可能とされている。
また、インナチューブ12の底部に設けた車軸ブラケット20、ボトムボルト24、ボトムピース51、ボルト52には、圧側流路56と伸側流路57とをバイパスしてピストン側油室43Aと油溜室35Aとを連絡可能とするバイパス流路59を備える。また、車軸ブラケット20にOリング61Aを把持して液密に挿着されたキャップ61に、減衰力調整ロッド62をOリング63を介して液密に挿着するとともに螺着しており、減衰力調整ロッド62の先端ニードル62Aによりインナチューブ12のバイパス流路59の流路面積を調整可能としている。
従って、フロントフォーク10の圧縮時には、ダンパシリンダ21に進入したピストンロッド29の進入容積分の油が、ピストン側油室43Aから、バイパス流路59を通って油溜室35A、或いは圧側流路56、ボトムバルブ室55、ダンパシリンダ21の壁面の油路58を通って油溜室35Aに排出される。このとき、ダンパシリンダ21とピストンロッド29の相対速度が低速のときには、バイパス流路59に設けてあるニードル62Aによる絞り抵抗により圧側の減衰力を得る。この減衰力は、減衰力調整ロッド62によるニードル62Aの位置調整により調整される。また、ダンパシリンダ21とピストンロッド29の相対速度が中高速のときには、ピストン側油室43Aから圧側流路56を通る油が圧側バルブ56Aを撓み変形させてボトムバルブ室55に導かれ、圧側の減衰力を生ずる。
フロントフォーク10の伸長時には、ダンパシリンダ21から退出するピストンロッド29の退出容積分の油が、油溜室35Aからボトムバルブ室55、伸側流路57を通ってピストン側油室43Aに還流される。
従って、フロントフォーク10は以下の如くに減衰作用を行なう。
(圧縮時)
フロントフォーク10の圧縮時には、ボトムバルブ装置50において、バルブハウジング53の圧側バルブ56A或いはニードル62Aを流れる油により圧側減衰力を生じ、ピストンバルブ装置40では殆ど減衰力を生じない。
(伸長時)
フロントフォーク10の伸長時には、ピストンバルブ装置40において、ピストン42のニードル47A或いは伸側バルブ44Aを流れる油により伸側減衰力を生じ、ボトムバルブ装置50では殆ど減衰力を生じない。
これらの圧側と伸側の減衰力により、フロントフォーク10の伸縮振動が抑制される。
しかるに、フロントフォーク10にあっては、ダンパシリンダ21の上部にオイルロックカラー31を設け、ピストンロッド29のダンパシリンダ21への非挿入部に取付けたオイルロックピース39を最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラー31に嵌合し、オイルロックピース39の外周がオイルロックカラー31の内周との間にクリアランス流路39Aを形成するに際し、オイルロックピース39を以下の如くに構成している。
図5に示す如く、オイルロックピース39が取付けられるピストンロッド29のピース取付部29Aの上下2位置に上ホルダ70と下ストッパ80を設ける。
上ホルダ70は、ピストンロッド29の外周に嵌合する嵌合部71と、ピストンロッド29の外周まわりに張り出るように嵌合部71の下端部から外方に張り出るフランジ72を有する。上ホルダ70は、ピストンロッド29の外周に係着させてあるストッパリング73に嵌合部71の上端部を係止し、嵌合部71の上端部から延出させている加締部71Aをストッパリング73の周囲でピストンロッド29の外周に当接させるように折り曲げることにて、ピストンロッド29の外周に固定される。
下ストッパ80は、ピストンロッド29の外周まわりに開口する流路83を設ける。本実施例の下ストッパ80は、E形止め輪80Aからなる。E形止め輪80Aは、図8に示す如く、中心まわりの180度を越える範囲に渡る円弧部81の内周の複数位置(本実施例では3位置)に係止凸部82を備える。E形止め輪80Aの係止凸部82をピストンロッド29のピース取付部29A直下に設けてある環状取付溝29Bに取付けたとき、E形止め輪80Aの相隣る係止凸部82の間の空間が、上述の流路83となる。
ピストンロッド29のピース取付部29Aに取付けられるオイルロックピース39は、ピストンロッド29のピース取付部29Aの外周との間で径方向の隙間39Bを有し、上ホルダ70のフランジ72と下ストッパ80(E形止め輪80A)の間に軸方向の隙間39Cを有して保持される。オイルロックピース39はピストンロッド29の外周に沿って隙間39C分上下動できる。
従って、フロントフォーク10にあっては、圧縮行程でオイルロックピース39がオイルロックカラー31に嵌合するオイルロック状態では、図6に示す如く、オイルロックピース39の上端が上ホルダ70のフランジ72に圧接し、オイルロックカラー31の内部にオイルロック室31Aを形成し、オイルロック室31Aからオイルロックピース39の内周とピストンロッド29の外周の隙間39Bを通る油の流れが阻止される。これにより、オイルロック室31Aに閉じ込められた油は、オイルロックピース39の外周とオイルロックカラー31の内周のクリアランス流路39Aを通って上方の油溜室35Aに流出し、クリアランス流路35Aの抵抗に基づくオイルロック荷重を生ずる。
オイルロック状態から伸び行程に移るときには、図7に示す如く、オイルロックピース39がオイルロック室31Aの負圧により下方にとどまり、オイルロックピース39の上端と上ホルダ70のフランジ72との隙間39C、オイルロックピース39の内周とピストンロッド29の外周の隙間39B、及び下ストッパ80(E形止め輪80A)の流路83を介して、上方の油溜室35Aからオイルロック室31Aに油を流入させ、オイルロック室31Aの負圧を解消させる。オイルロックピース39をオイルロックカラー31からスムースに抜くことができる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)オイルロックピース39の下端が衝合する下ストッパ80に、ピストンロッド29の外周まわりに開口する流路83を設けた。従って、オイルロック状態から伸び行程に移るときに、オイルロックピース39の上端と上ホルダ70のフランジ72との隙間39C、オイルロックピース39の内周とピストンロッド29の外周との隙間39B、及び下ストッパ80の流路83を介して、オイルロックカラー31の上方油溜室35Aからオイルロック室31Aに油を流入させ、オイルロック室31Aの負圧を解消させる。これにより、オイルロックピース39に溝流路83形成することなく、オイルロックピース39をオイルロックカラー31からスムースに抜くことが可能になる。
(b)下ストッパ80がE形止め輪80Aであることにより、E形止め輪80Aの内周の係止凸部82を上述(a)のピストンロッド29の環状取付溝29Bに取付けたとき、E形止め輪80Aの内周の相隣る係止凸部82の間の空間が、上述(a)の下ストッパ80の流路83になる。
尚、本発明は、倒立フロントフォークにダンパを倒立にして内装したものにも適用できる。即ち、車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、車軸側チューブの底部にピストンロッドを立設し、車体側チューブに支持したダンパシリンダにピストンロッドを挿入し、車軸側チューブの底部のピストンロッド周囲にオイルロックカラーを設け、ダンパシリンダの下部外周に取付けたオイルロックピースを最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラーに嵌合するフロントフォークにおいて、オイルロックピースが取付けられるダンパシリンダのピース取付部の上下2位置に上ホルダと下ストッパを設け、上ホルダにはダンパシリンダの下部外周まわりに張り出るフランジを設け、下ストッパにはダンパシリンダの下部外周まわりに開口する流路を設け、オイルロックピースはダンパシリンダのピース取付部の外周との間で径方向の隙間を有し、上ホルダのフランジと下ストッパの間に軸方向の隙間を有して保持されるようにしても良い。これによれば、オイルロックピースの下端が衝合する下ストッパに、ダンパシリンダの下部外周まわりに開口する流路を設けた。従って、オイルロック状態から伸び行程に移るときに、オイルロックピースの上端と上ホルダのフランジとの隙間、オイルロックピースの内周とダンパシリンダの外周との隙間、及び下ストッパの流路を介して、オイルロックカラーの上方油溜室からオイルロック室に油を流入させ、オイルロック室の負圧を解消させる。これにより、オイルロックピースに溝流路を形成することなく、オイルロックピースをオイルロックカラーからスムースに抜くことが可能になる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1はフロントフォークを示す断面図である。 図2は図1のフロントフォークの下部拡大断面図である。 図3は図1のフロントフォークの中間部拡大断面図である。 図4は図1のフロントフォークの上部拡大断面図である。 図5はオイルロックピースの取付構造を示す断面図である。 図6はオイルロックピースによるオイルロック状態を示す断面図である。 図7はオイルロックピースの抜け状態を示す断面図である。 図8はE形止め輪を示す平面図である。
符号の説明
10 フロントフォーク
11 アウタチューブ(車体側チューブ)
12 インナチューブ(車軸側チューブ)
21 ダンパシリンダ
29 ピストンロッド
29A 非挿入部
31 オイルロックカラー
39 オイルロックピース
39A クリアランス流路
39B、39C 隙間
70 上ホルダ
72 フランジ
80 下ストッパ
80A E形止め輪
83 流路

Claims (3)

  1. 車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、
    車軸側チューブの底部にダンパシリンダを立設し、車体側チューブに支持したピストンロッドをダンパシリンダに挿入し、
    ダンパシリンダの上部にオイルロックカラーを設け、ピストンロッドのダンパシリンダへの非挿入部に取付けたオイルロックピースを最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラーに嵌合するフロントフォークにおいて、
    オイルロックピースが取付けられるピストンロッドのピース取付部の上下2位置に上ホルダと下ストッパを設け、上ホルダにはピストンロッドの外周まわりに張り出るフランジを設け、下ストッパにはピストンロッドの外周まわりに開口する流路を設け、
    オイルロックピースはピストンロッドのピース取付部の外周との間で径方向の隙間を有し、上ホルダのフランジと下ストッパの間に軸方向の隙間を有して保持されることを特徴とするフロントフォーク。
  2. 車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、
    車軸側チューブの底部にピストンロッドを立設し、車体側チューブに支持したダンパシリンダにピストンロッドを挿入し、
    車軸側チューブの底部のピストンロッド周囲にオイルロックカラーを設け、ダンパシリンダの下部外周に取付けたオイルロックピースを最圧縮ストローク近傍でオイルロックカラーに嵌合するフロントフォークにおいて、
    オイルロックピースが取付けられるダンパシリンダのピース取付部の上下2位置に上ホルダと下ストッパを設け、上ホルダにはダンパシリンダの下部外周まわりに張り出るフランジを設け、下ストッパにはダンパシリンダの下部外周まわりに開口する流路を設け、
    オイルロックピースはダンパシリンダのピース取付部の外周との間で径方向の隙間を有し、上ホルダのフランジと下ストッパの間に軸方向の隙間を有して保持されることを特徴とするフロントフォーク。
  3. 前記ストッパがE形止め輪である請求項1又は2に記載のフロントフォーク。
JP2005315277A 2005-10-28 2005-10-28 フロントフォーク Active JP4602226B2 (ja)

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