JP5142793B2 - ステアリングダンパ - Google Patents

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Description

この発明は、ステアリングダンパに関し、特に、走行中の二輪車における前輪の振れを抑制するステアリングダンパの改良に関する。
走行中の二輪車における前輪の振れを抑制するステアリングダンパとしては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1に開示の提案にあっては、筒型にして両ロッド型に形成されながら、前輪におけるシミーやキックバックなどの振れを抑制し得るとしている。
すなわち、上記の文献開示のステアリングダンパあっては、シリンダ体内にピストン体を介して挿通されるロッド体を有し、このロッド体におけるシリンダ体に対する摺動性の制御を外部からの操作で可能にしている。
そして、このステアリングダンパにあっては、たとえば、シリンダ体が二輪車における車体側に連結されるとき両方のロッド体のいずれか一方のロッド体が二輪車におけるハンドル側に連結される。
それゆえ、このステアリングダンパにあっては、ハンドルが転舵されるときにロッド体がシリンダ体に対して出没され、このロッド体におけるシリンダ体に対する出没を外部からの操作で制御して、減衰作用の発現によるいわゆるダンパ機能の発揮を可能にし得る。
したがって、上記した特許文献1に開示の提案によれば、ロッド体におけるシリンダ体に対する出没を制御する制御手段の設定如何で、あるいは、外部からの操作如何で、走行中の二輪車における前輪のシミーやキックバックなどの振れを抑制し得る。
特開平8‐11761号公報(明細書中の段落0011,同0021,同0022,同0023,図6,図7参照)
しかしながら、上記した文献開示の提案にあっては、走行中の二輪車における前輪のシミーやキックバックなどの振れを抑制するについて、基本的に問題がある訳ではないが、その実施化にあって、不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した文献開示の提案では、シリンダ体が二輪車の車体側に連結されるに対して、このシリンダ体に対して出没するロッド体が二輪車のハンドル側に連結される。
このステアリングダンパの作動の実態を鑑みると、ハンドルの操作によりステアリングダンパが車体側取付部を中心に水平方向に揺動伸縮作動するため、ステアリングダンパのロッド体には常に曲げ方向の力が作用する。
さらに、上記の文献にも開示されているように、連結部材たるクランプ部材を利用してステアリングダンパを二輪車の車体側とハンドル側との間に掛け渡すように架装するが、これが二輪車において、その他の装置類の配設を妨げる可能性があり、省スペース化に反することになる。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、走行中の二輪車における前輪の振れの抑制に向くのはもちろんのこと、二輪車への架装性に優れ、その汎用性の向上を期待するのに最適となるステアリングダンパを提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明の構成を、シリンダ体内に摺動可能に収装されてこのシリンダ体内に受圧面積を同じにする二つの油室を画成すると共にこの二つの油室の連通を許容する減衰バルブを有するピストン体と、このピストン体にそれぞれの基端が連設されると共にそれぞれの先端が上記シリンダ体外に突出する上下のロッド体とを有して二輪車におけるヘッドパイプの軸芯部に配設のステアリングシャフト内に配設されるステアリングダンパにおいて、車体側に対するハンドル側の水平方向の回転運動が運動方向変換手段によって上記シリンダ体に対する上記ロッド体の上下方向となる直線運動に変換されると共に、上記運動方向変換手段がボールネジ機構と回り止め機構とを有し、このボールネジ機構が上記ステアリングシャフトに連設される上記シリンダ体に対して上記ロッド体を上下動させ、上記回り止め機構が上記ステアリングシャフトに対する上記ロッド体の上下動を許容しながら、このロッド体の車体側に対する相対回転を阻止し、あるいは、上記ロッド体のハンドル側に対する相対回転を阻止するように構成され、上記ロッド体の直線運動に伴って上記ピストン体が上記シリンダ体内を摺動するとする。
それゆえ、この発明にあっては、筒型にして両ロッド型に形成のステアリングダンパが二輪車における車体側の先端部を形成するヘッドパイプの軸芯部に配設のステアリングシャフト内に配設されるから、これがヘッドパイプの外に架装される場合に比較して省スペース化を可能にし、たとえば、二輪車における燃料タンクとフロントフォーク側との間にその他の装置類を配設する場合にそのスペースを有効利用できる。
そして、この発明にあっては、車体側に対するハンドル側の水平方向の回転運動が運動方向変換手段によってシリンダ体に対するロッド体の上下方向となる直線運動に変換され、運動方向変換手段がボールネジ機構と回り止め機構とからなり、ボールネジ機構がステアリングシャフトに連設されるシリンダ体に対してロッド体を上下動させ、回り止め機構がステアリングシャフトに対するロッド体の上下動を許容しながら、ロッド体の車体側に対する相対回転を阻止し、あるいは、ロッド体のハンドル側に対する相対回転を阻止してなるから、車体側に対するハンドル側の動きをステアリングダンパにおける動きにそのまま順応させることが可能になり、無理のない作動が実現可能になる。
また、この発明にあって、ステアリングダンパが両ロッド型に形成されるから、走行中の二輪車における前輪の振れを抑制するについて、ハンドルが同じ角度で転舵される限りには、同じ減衰特性を保障し得る。
さらに、ステアリングダンパがステアリングシャフト内に配設されるから、外観もスッキリし、ライダーの視界にも入れずして所定の機能を発揮させる要求を満足させられる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるステアリングダンパは、二輪車の前輪側に架装される油圧緩衝器としてのフロントフォークを介して入力される振動、すなわち、走行中の二輪車における前輪のシミーやキックバックなどの振れを抑制するもので、図1および図2に示すように、二輪車におけるハンドル(図示せず)側に対する車体A(図1参照)側の先端部となるヘッドパイプ1内に配設のステアリングシャフト2内に配設されている。
ヘッドパイプ1は、フロントフォークF(図1参照)の上端側に固定されて上下で一対となるフォークブラケットB1,B2(図2参照)間に挟持されている。
そして、このヘッドパイプ1の軸芯部にステアリングシャフト2が配設され、このステアリングシャフト2の下端部がアンダーブラケットB2に圧入されて固定されると共に上端部がナット2aの螺装でアッパーブラケットB1に固定されている。
それゆえ、ステアリングシャフト2は、フォークブラケットB1,B2の左右方向となる回動に起因してヘッドパイプ1の軸芯部で回動する。
ちなみに、ヘッドパイプ1の内周とステアリングシャフト2の外周との間には、ベアリング3,3が配設されて、両者間における相対回転を保障するについて、摺動抵抗を大幅に減殺している。
一方、ステアリングダンパは、この発明において、ヘッドパイプ1と同芯となるステアリングシャフト2内に配設されるから、筒型に形成され、また、ハンドルの左右方向への転舵の際の減衰特性を同じにすることを目的にして両ロッド型に形成されている。
すなわち、この発明のステアリングダンパは、筒体からなるシリンダ体4と、このシリンダ体4内に摺動可能に収装されるピストン体5と、このピストン体5にそれぞれの基端が連設されると共にそれぞれの先端がシリンダ体4外に突出するロッド体6とを有し、ロッド体6は、図2中で上方となるロッド体6aおよび図2中で下方となるロッド体6bからなる。
図示するステアリングダンパにあっては、シリンダ体4が前記したステアリングシャフト2の内周に連設されるが、これに代えて、図示しないが、シリンダ体4がステアリングシャフト2からなるとしても良く、この場合には、油室R1,R2の断面積を大きくすることが可能になり、また、部品点数を少なくし得る点で有利になる。
そして、このステアリングダンパにあっては、ピストン体5によってシリンダ体4内に受圧面積を同じにする二つの油室R1,R2が画成されると共に、この二つの油室R1,R2がピストン体5に配設された減衰バルブを有する。
すなわち、ピストン体5がシリンダ体4内を上昇する際に作動油の通過を許容して所定の減衰作用をする伸側の減衰バルブ5a、および、ピストン体5がシリンダ体4内を下降する際に作動油の通過を許容して所定の減衰作用をする圧側の減衰バルブ5bを介して相互に連通可能とされている。
減衰バルブ5a,5bについては、周知の構成が選択されて良く、また、上記したピストン体5に配設されることに代えて、図示しないが、シリンダ体4外で二つの油室R1,R2の連通を許容する通路中に配設されても良い。
以上のように、この発明によるステアリングダンパにあっては、これが二輪車における車体A側の先端部を形成するヘッドパイプ1の軸芯部に配設のステアリングシャフト2内に配設されるから、これがヘッドパイプ1の外に配設される場合に比較して、省スペース化を可能にする。
すなわち、ステアリングダンパが、たとえば、二輪車における燃料タンクとフロントフォーク側との間に配設されないから、このスペースをその他の装置類を配設するために有効利用できる。
また、この発明によるステアリングダンパにあっては、ピストン体5がシリンダ体4内で摺動するときに、シリンダ体4内に画成される上下の油室R1,R2における受圧面積を同じにするから、上下の油室R1,R2間を連通させるピストン体5などに配設の減衰バルブ5a,5bを同じにすれば、作動方向に関係なく同じ特性の減衰作用が保障される。
ところで、この発明にあっては、車体A側に対するハンドル側の水平方向の回転運動がステアリングダンパにおけるシリンダ体4に対するロッド体6の上下方向となる直線運動に運動方向変換手段によって変換される。
すなわち、二輪車において車体A側を固定側に仮定するとき、ハンドルが転舵されると、このハンドルを連結させるフォークブラケットB1,B2が車体側に対して回動され、したがって、ステアリングシャフト2が一緒に回動され、車体A側とハンドル側との間には、相対的に水平方向の回転運動が生じる。
そして、ステアリングダンパにあっては、シリンダ体4を固定側に仮定するとき、ロッド体6が移動側とされ、ロッド体6は、シリンダ体4に対して上下方向となる直線運動となって所定の減衰作用が具現化される。
それゆえ、二輪車におけるハンドル側の車体A側に対する振れをステアリングダンパの作動で抑制するについては、ステアリングダンパと車体A側との間で運動方向が変換される必要があり、これを具現化するのが、この発明に言う運動方向変換手段である。
そこで、以下には、この運動方向変換手段について説明するが、この発明にあって、運動方向変換手段は、ボールネジ機構10と、回り止め機構20とからなる。
まず、ボールネジ機構10は、ステアリングダンパにおけるロッド体6が上方のロッド体6aと一体とされるネジ軸11と、ステアリングシャフト2の内周に固着されて軸芯部にネジ軸11を螺合させるボールナット12とを有している。
このボールネジ機構10を形成するネジ軸11およびボールナット12の具体的な構造については、その詳細を開示しないが、凡そボールネジ機構10としてこれまでに周知されている構造に具現化される。
つぎに、回り止め機構20は、図2に示すところでは、上記のネジ軸11の端部11aと車体A側との間における相対回転を阻止しながらこのネジ軸11の端部11aを軸方向に出没可能に導入させる連結プラグ21を有すると共に、この連結プラグ21に連結部材Lの先端が固定的に連結され、この連結部材Lの基端が車体A側に連結されている。
そして、この回り止め機構20にあって、ロッド体6aの端部たるネジ軸11の端部11aと連結プラグ21とは、相対回転が阻止されるように連結されるが、その具体的な構造としては、相対回転阻止を可能にする限りには、任意に設定されて良く、たとえば、図3(A)に示すように、両者間における断面が切欠円構造になるように形成され、あるいは、図3(B)に示すように、キー構造断面になるように形成されなど自由に設定されて良い。
そして、連結部材Lについては、図示しないが、基端が車体A側に固定的に連結される限りには、また、ハンドル側が揺動するとき、車体A側と一体となって固定側とされる限りには、任意の構造が選択されて良い。
以上のように形成された運動方向変換手段にあっては、二輪車において車体A側を固定側として、ハンドル側が転舵されるとき、このハンドルが連結されるフォークブラケットB1,B2の回動によって、車体A側から延びる連結部材Lの先端に対してステアリングシャフト2が回動される。
そして、ステアリングシャフト2が回動されると、このステアリングシャフト2に連結されたボールネジ機構10におけるボールナット12が上記の連結部材Lに回り止め機構20の配在下に連結されるネジ軸11を中心にして回動する。
したがって、このネジ軸11に一体に連結されるロッド体6がシリンダ体4に対して軸方向に出没することになり、このとき、ステアリングダンパにおいて、減衰作用が具現化される。
また、フロントフォークFの下端部に連結される前輪にシミーやキックバックなどの振れが入力される場合にも、フロントフォークFを介してフォークブラケットB1,B2が回動され、したがって、ステアリングシャフト2が回動される。
そして、ステアリングシャフト2が回動されると、このステアリングシャフト2に連結されたボールネジ機構10におけるボールナット12がネジ軸11を中心にして回動する。
ボールナット12の回動に対してネジ軸11の回動が回り止め機構20によって阻止されるため、軸方向の直線運動に変換されたロッド体6がシリンダ体4に対して出没する状況になり、したがって、ステアリングダンパにおいて、所定の減衰作用が具現化される。
そして、ステアリングダンパが両ロッド型に形成されるから、走行中の二輪車における前輪の振れを抑制するについて、ハンドルが同じ角度で転舵される限りには、同じ減衰特性を保障し得る。
また、このステアリングダンパにあっては、所定の機能を発揮するのはもちろんであるが、これがステアリングシャフト2の軸芯部に配設されるから、外観もスッキリし、ライダーの視界に入れずして要求を満足させる。
図4に示すところは、ステアリングダンパにおいて、運動方向変換手段におけるボールネジ機構10と回り止め機構20の位置取りを変更すると共に、回り止め機構20がボールスプラインからなるとする。
この回り止め機構20たるボールスプラインは、軸線を同じにしてロッド体6aに直結されるスプライン軸22とステアリングシャフト2に固定されてスプライン軸22を軸方向に移動可能に導通させるスプラインケース23とを有してなり、スプライン軸22とスプラインケース23とは両者の間に収装したボールによって相対回転が阻止される。
このボールスプラインにおけるスプライン軸22の上方にボールネジ機構10におけるネジ軸11が同軸に連設され、ボールネジ機構10におけるボールナット12がステアリングシャフト2に回動可能に嵌合し、ネジ軸11の基端が車体A側に連結される連結部材Lに連結されている。
この実施形態にあって、ボールネジ機構10におけるボールナット12は、軸受13を介してステアリングシャフト2に保持され、ステアリングシャフト2に対して回動可能とされている。
この実施形態による場合には、前記したところと同様に、二輪車において車体A側を固定側として、ハンドル側が転舵されるとき、このハンドルが連結されるフォークブラケットB1,B2の回動によって、車体A側から延びる連結部材Lに結合したボールナット12に対してステアリングシャフト2が回動される。
そして、ステアリングシャフト2が回動されると、このステアリングシャフト2に連結された回り止め機構20たるボールスプラインにおけるスプラインケース23とスプライン軸22が同時に回動し、ボールネジ機構10におけるネジ軸11がボールナット12に対して回動する。
それゆえ、ロッド体6がシリンダ体4に対して出没するが、シリンダ体4は、ステアリングシャフト2と一体化されており、また、ロッド体6は、ボールネジ機構10におけるボールナット12がステアリングシャフト2と分離されながら上記の連結部材Lに連結されているから、ロッド体とシリンダ体4との間、すなわち、ステアリングシャフトを介してのハンドル側との間に相対回動が発現されなくなる。
このことは、前記した図2に示す実施形態では、シリンダ体4とロッド体6との間に相対回動が発現されるが、この図4に示す実施形態では、シリンダ体4とロッド体6、すなわち、ピストン体5とが相対回動しないので、ピストン体5が有するピストンリングなどに捩れ現象を発現させず、その寿命延長が可能になる。
上記したところからすると、図示しないが、ボールスプラインにおけるスプライン軸22を下方のロッド体6bに同軸に連設させる一方で、上方のロッド体6aにはボールネジ機構10におけるネジ軸11を同軸に連設させ、ボールネジ機構10におけるボールナット12がステアリングシャフト2に連結されながら基端が車体A側に連結される連結部材Lの先端を連結させても良い。
そして、この場合には、下方のロッド体6bにおける先端の自由が拘束されるから、ステアリングダンパにおいて下方のロッド体6bの先端部における揺動を阻止でき、ロッド体6のシリンダ体4に対する同芯性を維持でき、ステアリングダンパの作動を安定させ易くなる。
以上からすると、前記した図2に示す実施形態のステアリングダンパにおいても、図示しないが、周り止め機構20が下方のロッド体6bに連設されるとしても良い。
そして、図4に示す実施形態において、ボールネジ機構10とボールスプラインからなる回り止め機構20とを近隣させることに代えて、図示しないが、両者が一体化されてなるとしても良い。
前記したところでは、フロントフォークFは、ハンドル側チューブが大径のアウターチューブとされると共に車輪側チューブが小径のインナーチューブとされる倒立型に設定されても良く、逆に、ハンドル側チューブが小径のインナーチューブとされると共に車輪側チューブが大径のアウターチューブとされる正立型に設定されても良い。
この発明の一実施形態によるステアリングダンパが二輪車の前輪側に配設されている状態を概略的に示す図である。 図1中のX‐X線位置におけるステアリングダンパの配設状態を示す拡大縦断面図である。 ネジ軸の端部と連結プラグとの連結構造を示す拡大横断面図である。 この発明の他の実施形態によるステアリングダンパの配設状態を図2と同様に示す図である。
符号の説明
A 車体
B1,B2 ハンドル側たるフォークブラケット
F フロントフォーク
L 連結部材
R1,R2 油室
1 ヘッドパイプ
2 ステアリングシャフト
4 シリンダ体
5 ピストン体
6(6a,6b) ロッド体
10 運動方向変換手段を構成するボールネジ機構
11 ネジ軸
11a 端部
12 ボールナット
20 運動方向変換手段を構成する回り止め機構
21 連結プラグ
22 スプライン軸
23 スプラインケース

Claims (6)

  1. シリンダ体内に摺動可能に収装されてこのシリンダ体内に受圧面積を同じにする二つの油室を画成すると共にこの二つの油室の連通を許容する減衰バルブを有するピストン体と、このピストン体にそれぞれの基端が連設されると共にそれぞれの先端が上記シリンダ体外に突出する上下のロッド体とを有して二輪車におけるヘッドパイプの軸芯部に配設のステアリングシャフト内に配設されるステアリングダンパにおいて、車体側に対するハンドル側の水平方向の回転運動が運動方向変換手段によって上記シリンダ体に対する上記ロッド体の上下方向となる直線運動に変換されると共に、上記運動方向変換手段がボールネジ機構と回り止め機構とを有し、このボールネジ機構が上記ステアリングシャフトに連設される上記シリンダ体に対して上記ロッド体を上下動させ、上記回り止め機構が上記ステアリングシャフトに対する上記ロッド体の上下動を許容しながら、このロッド体の車体側に対する相対回転を阻止し、あるいは、上記ロッド体のハンドル側に対する相対回転を阻止するように構成され、上記ロッド体の直線運動に伴って上記ピストン体が上記シリンダ体内を摺動することを特徴とするステアリングダンパ。
  2. 上記ヘッドパイプの上下端に上下で一対となるフォークブラケットを有し、この上下で一対となるフォークブラケットに上記ステアリングシャフトが固着されると共にフロントフォークの上端側が保持される請求項1に記載のステアリングダンパ。
  3. 上記ボールネジ機構が上記ロッド体と一体とされて外周に螺条を有するネジ軸と、上記ステアリングシャフトの内周に固着されて軸芯部に上記ネジ軸を螺合させるボールナットとを有する請求項1または請求項2に記載のステアリングダンパ。
  4. 上記回り止め機構が上記ロッド体との間における相対回転を阻止しながら上記ロッド体を上下動可能に導入させる連結プラグを有し、この連結プラグに連結部材の先端が連結され、この連結部材の基端が車体側に連結されてなる請求項1、請求項2または請求項3に記載のステアリングダンパ。
  5. 上記回り止め機構がボールスプラインからなると共に、このボールスプラインにおけるスプライン軸に上方の上記ロッド体を同軸に連設させながらボールネジ機構におけるネジ軸を同軸に連設させ、上記ボールネジ機構におけるボールナットが上記ステアリングシャフトに連結されながら基端を車体側に連結させる連結部材の先端に連結される請求項1,請求項2または請求項3に記載のステアリングダンパ。
  6. 上記回り止め機構がボールスプラインからなると共に、このボールスプラインにおけるスプライン軸に下方の上記ロッド体を同軸に連設させる一方で、ボールネジ機構におけるネジ軸を上方の上記ロッド体に同軸に連設させ、上記ボールネジ機構におけるボールナットが上記ステアリングシャフトに連結されながら基端を車体側に連結させる連結部材の先端に連結される請求項1,請求項2または請求項3に記載のステアリングダンパ。
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