JP5090125B2 - ステアリングダンパ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ステアリングダンパ装置に関し、特に、走行中の二輪車における前輪の振れを抑制するステアリングダンパ装置の改良に関する。
走行中の二輪車における前輪の振れを抑制するステアリングダンパ装置としては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1に開示の提案にあっても、ダンパで前輪におけるシミーやキックバックなどの振れを抑制し得る。
すなわち、特許文献1に開示のステアリングダンパ装置にあっては、筒型の両ロッド型に形成のダンパを有するが、このダンパは、シリンダ体内に摺動可能に収装のピストン体で画成される受圧面積を同じくする二つの油室がピストン体に配設の減衰部を介して互いに連通している。
そして、ピストン体に連設される両方のロッド体は、断面積を同一にしながらそれぞれの基端をピストン体に連設させる一方で、軸線をシリンダ体の軸線と同一にしながらシリンダ体の軸芯部を挿通してそれぞれの先端をシリンダ体外に突出させている。
また、このステアリングダンパ装置におけるダンパにあっては、たとえば、シリンダ体が二輪車における車体フレームの前端部を形成するヘッドパイプを有するフレーム側に連結されるとき、両方のロッド体のいずれか一方が上記のヘッドパイプに回動可能に連結されると共にハンドルを連結させながらフロントフォークの上端側に連結されるフォークブラケット有するハンドル側に連結され、ハンドルが転舵されるときにシリンダ体内でピストン体が摺動されて、このピストン体で画成されるシリンダ体内の二つの油室間をピストン体に配設の減衰部を介して作動油が往復する。
それゆえ、上記した特許文献1に開示の提案によれば、ダンパにおける減衰部の構成や減衰部におけるクラッキング圧の設定如何で、走行中の二輪車の前輪におけるシミーやキックバックなどの揺れ、すなわち、フレーム側に対するハンドル側の回動を抑制し得る。
特開平8‐11761号公報(明細書中の段落0011、同0021〜同0023の記載および図6、図7参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、走行中の二輪車におけるフレーム側に対するハンドル側の回動の抑制について、基本的な不具合がある訳ではないが、その利用にあって、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した特許文献1に開示のステアリングダンパ装置にあっては、ダンパが二輪車における前輪側に架装されるとき、二輪車におけるフレーム側に枢支されているシリンダ体に対して出没するロッド体が連結部材たるクランク部材を介して二輪車におけるハンドル側に、すなわち、多くの場合に左右で一対とされるフロントフォークの一方に枢着される。
それゆえ、たとえば、シリンダ体が燃料タンクの左側面に枢着されるとき、ロッド体が左側のフロントフォークの上端側に枢着されるから、ハンドルを左方に転舵する場合に比較してハンドルを右方に転舵する場合には、ロッド体がシリンダ体に対して大きいストロークで出没する。
その結果、上記したステアリングダンパ装置にあっては、ダンパの配設態様如何によっては、二輪車においてハンドル側の回動角度が同じであっても、ダンパにおいて左右方向でシリンダ体に対するピストン体の摺動ストロークが異なり、その結果、ハンドルの転舵方向で減衰特性が異なる。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、走行中の二輪車におけるフレーム側に対するハンドル側の回動の抑制について、ハンドルの転舵角度が同じである限りには、ダンパにおいて同じ減衰特性が保障されて、その汎用性の向上を期待するのに最適となるステアリングダンパ装置を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明によるステアリングダンパ装置の構成を、二輪車における車体フレームと、車体フレームの前端部を形成するヘッドパイプと、上記ヘッドパイプに回動可能に連結されると共にハンドルを連結させながらフロントフォークの上端側に連結されるハンドル側フォークブラケットと、上記ヘッドパイプと上記フォークブラケットとの間に配設されてフォークブラケットに対するヘッドパイプの回動を抑制する両ロッド型のダンパとを有し、ダンパがシリンダ体と、シリンダ体内に摺動可能に収装したピストン体と、ピストン体にそれぞれの基端が連設されると共にそれぞれの先端がシリンダ体外に突出する一対のロッド体とを有し、シリンダ体内でのピストン体の摺動時に所定の減衰作用を具現化するステアリングダンパ装置において、ダンパをハンドル側フォークブラケットに配設させると共に球面軸受構造を有する連結機構を介して上記フレーム側ヘッドパイプに連結させ、上記フォークブラケットが回動した時この回動に応じて上記シリンダ体が上記ロッド体に対して回動し、このシリンダ体の回動に追従して上記連結機構が回動してヘッドパイプの対向面とシリンダ体の対向面との間隔の開きを防止することを特徴とするものである。
この発明にあっては、ダンパをハンドル側フォークブラケットに配設させると共に球面軸受構造を有する連結機構を介して上記フレーム側ヘッドパイプに連結させ、上記フォークブラケットが回動した時この回動に応じて上記シリンダ体が上記ロッド体に対して回動し、このシリンダ体の回動に追従して上記連結機構が回動してヘッドパイプの対向面とシリンダ体の対向面との間隔の開きを防止するから、フレーム側ヘッドパイプに対してハンドル側フォークブラケットが同じ角度で回動される限りには、ダンパにおいて、シリンダ体に対するロッド体の移動量が同じになり、両方向で同じ減衰作用が具現化される。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、図1に示すように、この発明によるステアリングダンパ装置は、筒型の両ロッド型に形成のダンパDを有してなる。
そして、このダンパDは、図2に示すように、シリンダ体1内に摺動可能に収装のピストン体2に断面積を同じにしてそれぞれの基端が連設されると共にそれぞれの軸線をシリンダ体1と同じにしながらそれぞれ先端がシリンダ体1外に突出する図中で左右となる両方のロッド体3,4を有している。
また、このダンパDにあっては、シリンダ体1内に摺動可能に収装のピストン体2がシリンダ体1内に受圧面積を同じくする図2中で左右となる両方の油室R1,R2を画成し、ピストン体2がシリンダ体1内を摺動するときに、両方の油室R1,R2間における作動油の往復を許容し、図示しない減衰部で同じ特性となる減衰作用を具現化する。
ちなみに、シリンダ体1内でのピストン体2の摺動時における減衰作用を具現化する構成については、任意の構成が採用されて良く、また、その構成が配設される部位についても、上記したピストン体2に代えて、図示しないが、たとえば、シリンダ体1外とされても良い。
一方、この発明によるステアリングダンパ装置は、二輪車がフロントフォークFを有して前輪転舵仕様とされる限りには、二輪車におけるフレーム側とハンドル側との間に配設される。
そして、図3に示すように、二輪車におけるフレーム側は、二輪車の車体フレームCと、車体フレームCの前端部を形成するヘッドパイプHとを有し、二輪車におけるハンドル側は、ヘッドパイプHに回動可能に連結されたフォークブラケットBと、フォークブラケットBに上端側を連結したフロントフォークFとを有してなる。
また、二輪車におけるハンドル側を構成するフォークブラケットBは、図1に示すところでは、下方のアンダーブラケットB2のみを示すが、図3にも示すように、上方のアッパーブラケットB1をも有する二段構成とされている。
そしてまた、この二輪車におけるハンドル側において、アッパーブラケットB1とアンダーブラケットB2の間に配設されるステアリングシャフトSが二段構成のブラケットB1,B2に架け渡されるように固定状態に連結されている。
さらに、ステアリングシャフトSは、二輪車におけるフレーム側を構成するヘッドパイプH内を挿通し、ヘッドパイプHは、ステアリングシャフトSおよびフォークブラケットBと縁を切った状態でフォークブラケットBに対して回転可能とされている。
それゆえ、二輪車におけるハンドルの転舵時には、このハンドルが保持されるフォークブラケットBを有するハンドル側がヘッドパイプHを有するフレーム側に対してヘッドパイプHを回動中心にして回動する。
なお、フロントフォークFについては、図1に示すところでは、二輪車の前輪を挟む一対とされていわゆる左右配置とされているが、この発明が意図するところからすれば、前輪の左右のいずれか一方側に一本配置とされても良い。
そして、このフロントフォークFは、ハンドル側チューブが大径のアウターチューブとされ車輪側チューブが小径のインナーチューブとされる倒立型に設定されているが、この発明の意図するところからすれば、ハンドル側チューブが小径のインナーチューブとされ車輪側チューブが大径のアウターチューブとされる正立型に設定されても良い。
ところで、ダンパDは、図1に示すところでは、ハンドル側を構成するフォークブラケットB、特に、アンダーブラケットB2に配設され、両方のロッド体3,4の先端がアンダーブラケットB2に枢着されている。
それゆえ、このダンパDにあっては、ロッド体3,4を軸にしてシリンダ体1がロッド体3,4の軸線方向に移動し、所定の減衰作用が具現化される。
ちなみに、ダンパDのハンドル側への配設にあっては、図示するところと代えて、アッパーブラケットB1に配設されても良いが、いわゆる見た目を良くする上からは、隠すように配設されるのが好ましく、その限りには、たとえば、アッパーブラケットB1の下面に配設されても良い。
また、ダンパDのハンドル側への配設にあっては、任意の構成が選択されて良いが、要は、ダンパDの作動時にその配設位置が変化しないことで、その限りには、言わば固定された状態に維持されて、特に、フロントフォークFに対する角度を不変にするように配設される。
以上からすると、フレーム側に対するハンドル側の回動時にダンパDにおいてロッド体3,4を軸にするシリンダ体1の摺動が実現されれば、フレーム側に対するハンドル側の回動を抑制し得る。
そこで、図1、図4および図5に示すところは、ハンドル側のアンダーブラケットBに配設されたダンパDにフレーム側のヘッドパイプHが連結機構5を利用して連結されている。
ちなみに、この連結機構5の構成および作用するところは、図4および図5に示すところも図1に示すところと同様であるので、以下には、図1に基づいて、説明する。
ところで、図1に示すところにあって、連結機構5を利用するのは、ダンパDとヘッドパイプHとの連結が点連結たる枢着とされるから、ハンドル側アンダーブラケットB2のフレーム側ヘッドパイプHに対する回動時には、静止時に対応していたダンパDの対向面とヘッドパイプHの対向面との間隔が変更される。
そこで、上記の間隔の変更に対応し得るように連結機構5を利用するもので、その限りには、この連結機構5は、間隔の変更に伴う機械的不具合を解消し得るように構成される。
そして、図示するところにあって、ダンパDとヘッドパイプHとは、たとえば、図6に示す様に形成された球面軸受構造6で連結され、この球面軸受構造6は、ヘッドパイプHの外周に一体に連設されたブラケットH1に立設された軸6aにボール6bが保持され、このボール6bを先端部に包持する軸受6cの基端がダンパDに回動可能に連結されている。
また、図1に示すところでは、ダンパDの両側部に一対のブラケット部1aが立ち上り形成されており、この一対のブラケット部1aに上記の軸受6cの基端が枢着されている。
なお、ダンパDにおいて、両方のロッド体3,4は、アンダーブラケットB2に連結されるが、このとき、ロッド体3,4がその軸線方向に移動しないように配慮されている限りには、アンダーブラケットB2に対して固着されずして枢着されて良い。
それゆえ、この図1に示すところにあっては、図中に矢印aで示すように、ハンドル側アンダーブラケットB2が反時計方向に回動されるとき、ヘッドパイプHから見ると、これが図中に矢印bに示すように、時計方向に回動されたことになる。
したがって、ダンパDにあっては、シリンダ体1がロッド体3,4を軸にして摺動し、今まで対向していたヘッドパイプHの対向面に対するシリンダ体1の対向面との間隔が開くから、図中に矢印cで示すようにシリンダ体1が回転してブラケット部1aが回動し、このブラケット部1aに枢着された軸受6cが図中に矢印dで示すように下降し、ヘッドパイプHとシリンダ体1との各対向面間における間隔の開きを防止する。
そして、図4に示すところでは、ヘッドパイプHに連設のブラケットH1にシリンダ体1の外周に接線方向に延設のブラケット1bが球面軸受構造6の配在下に連結する一方で、ダンパDにおけるロッド体3,4が枢着ブラケット3a,4aの配在下にアンダーブラケットB2に枢着されている。
それゆえ、この図4に示すところでは、図中に矢印a,b,c,dで示すように、基本的には、上記した図1に示すところと同様の動きが現出されるが、シリンダ体1に連設のブラケット1bが上記した図1に示す場合と異なり、シリンダ体1に対して回動し得ず、その不具合を図中に矢印cで示すように、シリンダ体1が回動すると共に、図中に矢印eで示すように、枢着ブラケット3a,4aが回動して、ヘッドパイプHの対向面とシリンダ体1の対向面との間における間隔の開きを防止する。
そして、図5に示すところでは、ヘッドパイプHに揺動可能に保持されたブラケット7の先端がダンパDにおけるシリンダ体1の中央部の外周にシリンダ体1の径方向に突設のブラケット1cの上端に球面軸受構造6の配在下に連結されている。
それゆえ、この図5に示すところにあっては、図中に矢印a,bで示すように、アンダーブラケットB1の回動でヘッドパイプHが回動すると、ブラケット7がヘッドパイプHと共に横方向回動しながら図中に矢印fで示す方向に回動する。
そして、ブラケット7の先端は、球面軸受構造6の配在下にシリンダ体1に突設のブラケット1cに連結するから、このブラケット1cが図中に矢印gで示す方向に回動し、ダンパDが図中に矢印dで示す方向に回動し、ヘッドパイプHの対抗面とシリンダ体1の対向面との間における間隔の変化を防止する。
以上のように、図1、図4および図5に示すところでは、ダンパDが二輪車における前輪側にあって、いわゆる中央に配設されるから、ハンドル側アンダーブラケットB2が左右のいずれの方向に回動されても、その角度が同じであれば、ダンパDにおけるいわゆるピストンストロークが同じになり、したって、左右で同じ特性の減衰作用を保障し得る。
前記した図1、図4および図5に示すところにあっては、ダンパDがアンダーブラケットB2に保持されるとき、左右のフロントフォークFのいわゆる中間となる部位に配設されるが、これによって、ハンドル側のフレーム側に対する回動がいわゆる左右で同じになるとき、両方の減衰作用を同じにし得る。
その一方で、ハンドル側アンダーブラケットB2に配設のダンパDが球面軸受構造6の配在下にフレームヘッドパイプHに連結されるときには、この連結点がヘッドパイプHの径方向の延長線上に位置決められる、すなわち、ヘッドパイプHの軸芯位置から偏芯する限りには、たとえば、図7あるいは図8に示す態勢でハンドル側に配設のダンパDがフレーム側に連結されても良い。
すなわち、図7に示すところでは、ダンパDがアンダーブラケットB2の上面ではなく側面に配設され、この態勢下にダンパDにおけるシリンダ体1の外周に突設のアーム部材8が球面軸受構造6の配在下にフレーム車体フレームCに連結されている。
このとき、ダンパDにおけるロッド体3,4は、前記した図4に示すところと同様に、枢着ブラケット3a,4aの配在下にアンダーブラケットB2に枢着されている。
それゆえ、この図7に示すところにあっては、フレーム側ヘッドパイプHに対してハンドル側アンダーブラケットB2が左右方向に同じ角度で回動されると、アーム部材8がいわゆる左右方向に同じ角度で揺動され、ダンパDにおいてロッド体3,4に対してシリンダ体1がいわゆる左右に同じストロークで移動し、同じ減衰作用が具現化される。
そして、図8に示すところでは、ダンパDがアッパーブラケットB1の上面や下面ではなく側面に配設され、この態勢下にダンパDにおけるシリンダ体1の外周に突設のアーム部材8がフレーム側車体フレームCから延設されるアーム9に球面軸受構造6を介して連結されている。
そして、この図8に示すところでは、球面軸受構造6がヘッドパイプH内を挿通するステアリングシャフトSの軸芯位置に位置決められ、原理的に看れば、アーム9は、これが不要とされても良いが、事実上の作動を保障する上からはこれが必要になる。
ちなみに、この図8に示すところにあっても、ダンパDにおけるロッド体3,4は、上記の図7に示すところと同様に、枢着ブラケット3a,4aの配在下にアッパーブラケットB1に枢着されている。
それゆえ、この図8に示すところにあっては、フレーム側ヘッドパイプHに対してハンドル側アンダーブラケットB2が左右方向に同じ角度で回動されると、アーム部材8を介してダンパDにおいてロッド体3,4に対してシリンダ体1がいわゆる左右に同じストロークで移動し、同じ減衰作用が具現化される。
ところで、上記したところがこの発明によるステアリングダンパ装置における作用効果であるが、ステアリングダンパ装置を構成するダンパDが二輪車の前輪側にあっていわゆる中央に配設されてなるとする事例として、ダンパがベーンを利用するロータリ型からなる場合を、たとえば、特開2001‐99208号公報に開示されているように例示できる。
この例示からすると、この発明が意図する左右で同じ特性の減衰作用を具現化させることについては、上記のベーンを利用するロータリ型のダンパを利用すれば足りると言い得る。
しかしながら、凡そベーンを利用するロータリ型のダンパと筒型のダンパとを比較する場合には、シール性の保障に関しては、筒型のダンパの方がベーンを利用するロータリ型のダンパに比較して絶対的に有利であることは周知の通りである。
そして、ロータリ型のダンパにあって、ベーンのハウジングに対するシール性を向上させようとすると、作動性能が低下される危惧を招くであろうし、製品コストも高くなって、その汎用性の向上を充分に期待し得なくなる危惧を招くであろう。
このことからして、この発明にあって、ベーンを利用するロータリ型のダンパではなく、筒型のダンパを利用することについては、充分な意義があると言い得ることになる。
一方、前記した特許文献1に開示されているステアリングダンパ装置との比較であるが、この特許文献1に開示されていることからすると、ダンパにあって、ロッド体がいわゆる長く突出している状況からロッド体がシリンダ体内に没入するようになる収縮作動の開始状況を看ると、ロッド体には大きな曲げ力が作用することが容易に予想される。
その結果、前記した特許文献1に開示のように、ダンパが二輪車のいわゆる左右のいずれか一方側に配設されるような設定の場合には、ロッド体の径を言わば太めに形成することが要請される。
そして、ロッド径が言わば太めに設定されると、結果的に二輪車の前輪側における荷重の軽減化を妨げる傾向になり、好ましくない。
これに対して、この発明のステアリングダンパ装置におけるダンパDにあっては、左右のロッド体3,4は、フォークブラケットBに固定的に連結されるとしており、したがって、ダンパDの作動時にロッド体3,4に直接荷重が作用せず、両方のロッド体3,4を言わば太めに設定する必要はなく、結果的に二輪車の前輪側における荷重の軽減化に寄与し得る利点がある。
以上のように、この発明によるダンパDにあっては、走行中の二輪車の前輪における振れの抑制を効果的に実現し得るのはもちろんのこと、ハンドルが同じ角度で転舵される限りには、同じ減衰特性が保障されて、ハンドルの操作性にこだわりを持つライダーに不満を表明させない。
それゆえ、このことからすれば、上記したところに代えて、以下のような提案をなし得るので、以下には、図示しないが、その提案について少し説明する。
すなわち、まず、ダンパDにあって、両方のロッド体3,4がフォークブラケットBではなくフロントフォークFに固定的に連結されると共に、シリンダ体1が連結機構5を介してヘッドパイプHに連結されても良い。
このとき、フロントフォークFには、リングブラケットなど連結部材が固定状態に連結されていて、この連結部材に両方のロッド体3,4の先端部が連結されても良い。
それゆえ、この提案の場合には、フォークブラケットBの存在を必須にしないから、その取付場所を任意に選択し得ることになり、その利用可能性が高まる点で有利となる。
前記したところでは、この発明におけるダンパDが油温補償機構を有することについて言及していないが、凡そこの種のダンパにあって油温補償機構を有することは周知であって、したがって、この発明におけるダンパDにあっても、油温補償機構を有するとされるのが妥当であろう。
この発明の一実施形態によるステアリングダンパ装置を部分的に示す斜視図である。 ダンパを原理的に示す断面図である。 二輪車の前輪側を構成するフロントフォークの上端側と車体フレームの前端側との連結状態を一部断面にして示す部分側面図である。 他の実施形態によるステアリングダンパ装置を図1と同様に示す図である。 さらに他の実施形態によるステアリングダンパ装置を図1と同様に示す図である。 連結機構を構成する球面軸受構造を示す部分図である。 さらに他の実施形態によるステアリングダンパ装置を図1と同様に示す図である。 さらに他の実施形態によるステアリングダンパ装置を図1と同様に示す図である。
1 シリンダ体
2 ピストン体
3,4 ロッド体
5 連結機構
6 球面軸受構造
B フォークブラケット
B1 アッパーブラケット
B2 アンダーブラケット
D ダンパ
F フロントフォーク
H ヘッドパイプ

Claims (6)

  1. 二輪車における車体フレームと、車体フレームの前端部を形成するヘッドパイプと、上記ヘッドパイプに回動可能に連結されると共にハンドルを連結させながらフロントフォークの上端側に連結されるハンドル側フォークブラケットと、上記ヘッドパイプと上記フォークブラケットとの間に配設されてフォークブラケットに対するヘッドパイプの回動を抑制する両ロッド型のダンパとを有し、ダンパがシリンダ体と、シリンダ体内に摺動可能に収装したピストン体と、ピストン体にそれぞれの基端が連設されると共にそれぞれの先端がシリンダ体外に突出する一対のロッド体とを有し、シリンダ体内でのピストン体の摺動時に所定の減衰作用を具現化するステアリングダンパ装置において、ダンパをハンドル側フォークブラケットに配設させると共に球面軸受構造を有する連結機構を介して上記フレーム側ヘッドパイプに連結させ、上記フォークブラケットが回動した時この回動に応じて上記シリンダ体が上記ロッド体に対して回動し、このシリンダ体の回動に追従して上記連結機構が回動してヘッドパイプの対向面とシリンダ体の対向面との間隔の開きを防止することを特徴とするステアリングダンパ装置。
  2. ダンパがアンダーブラケットの上面に配設され、ヘッドパイプに連設するブラケットと、シリンダ体に設けられた一対のブラケット部と、各ブラケット部間に枢着され先端部にボールを抱持した軸受とを備え、上記軸受を上記ボールを介して上記ブラケットに連結した請求項1に記載のステアリングダンパ装置。
  3. ダンパがアンダーブラケットの上面に配設され、ヘッドパイプに連設するブラケットと、アンダーブラケットに枢着されながらロッド体の端部に連結される一対の枢着ブラケットと、シリンダ体に連設されるブラケットとを備え、上記ヘッドパイプ側ブラケットに球面軸受機構を介して上記シリンダ側ブラケットを連結している請求項1に記載のステアリングダンパ装置。
  4. ダンパがアンダーブラケットの上面に配設され、ヘッドパイプに揺動可能に保持されたブラケットと、シリンダ体に突設するブラケットとを備え、上記ヘッドパイプ側ブラケットに球面軸受機構を介して上記シリンダ側ブラケットを連結している請求項1に記載のステアリングダンパ装置。
  5. ダンパがアンダーブラケットの側面に配設され、アンダーブラケットに枢着されながらロッド体の端部に連結される一対の枢着ブラケットと、シリンダ体に突設するアーム部材とを備え、上記アーム部材を車体フレームに球面軸受機構を介して連結している請求項1に記載のステアリングダンパ装置。
  6. ダンパがアッパーブラケットの側面に配設され、アッパーブラケットに枢着されながらロッド体の端部に連結される一対の枢着ブラケットと、シリンダ体に突設するアーム部材と、車体フレームから延設されるアームとを備え、上記アーム部材を上記アームに球面軸受機構を介して連結している請求項1に記載のステアリングダンパ装置。
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