JP2007119922A - アンテナ用磁心材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分なアンテナ性能を確保し、薄型化が可能で変形に強いアンテナ用磁心材料を提供する。
【解決手段】 板厚が25μm以下であるアモルファス合金薄帯、若しくは組織の少なくとも50%が粒径100nm以下の結晶粒からなる板厚25μm以下のナノ結晶合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることを特徴とするアンテナ用磁心材料を用いる。アモルファス合金薄帯は、一般式:(Co1-aFea)100-b-c-d-eTbSicBdYe、ナノ結晶合金薄帯は、一般式:(Fe1-vMv)100-x-y-z-wAxM'yM''zXwのものが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】 板厚が25μm以下であるアモルファス合金薄帯、若しくは組織の少なくとも50%が粒径100nm以下の結晶粒からなる板厚25μm以下のナノ結晶合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることを特徴とするアンテナ用磁心材料を用いる。アモルファス合金薄帯は、一般式:(Co1-aFea)100-b-c-d-eTbSicBdYe、ナノ結晶合金薄帯は、一般式:(Fe1-vMv)100-x-y-z-wAxM'yM''zXwのものが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンピュ−タとの信号伝達を目的に用いられるICカード型インターフェイスや駅の改札等に用いられるカ−ドや薄型のアンテナに適する磁心材料に関する。
近年、外部記憶装置やモデム等のパソコン周辺機能をクレジット・カード・サイズに収めたPCカードが使用されるようになってきている。たとえば、ノート・パソコンを含む小型端末では、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International)やJEIDA(Japan Electronic Industry Development Association)規格に対応したICカード型のインターフェイスを搭載しているものが採用されるようになってきている。これらのカードは寸法によりタイプ1、タイプ2、タイプ3があり、タイプ1がもっとも薄い。したがって、このように薄いカードとするためには、これに用いられる部品の薄型化が必須である。
これらのカードとパソコン等の接続には現在は主に導電性の端子のついたソケットが採用されている。しかし、この方式では端子の接触が悪くなる問題や、ICカード内部のメモリ−情報等がコピ−されやすい等の問題点がある。これに対してICカード型のインタ−フェイスとコンピュータの接続に電波を利用する方法では端子の接触不良が回避できる、距離が離れていても使用可能である等の長所がある。
このような電波により信号伝達を行なうICカードの用途としては、この他に電車、バス等の定期券、スキ−のリフト券、会員券や身分証明書等、従来、人が目により確認をしていたものを無人化することが考えられる。すなわち、ICカードより情報を電波に変え送信し、これをたとえば改札口でキャッチし問題なければ通過、問題があれば改札口をふさいだり警報を出すことが可能となってくる。このカードも前記用途同様にポケットや財布等に容易に挿入できる必要があり、現在のクレジットカードのような薄さが要求される。また、ポケットベルのようにメッセージを表示する機器をカード化することも考えられる。この場合は送信を行わず受信だけとなることもありうる。
このように電波によりICカードの信号伝達を行なう場合にはカードが薄いため送受信に用いるアンテナは薄型でかつ高性能なものが必要となってくる。これらの用途に使用される周波数は規制等の問題から134kHzを中心とする周波数帯となっている。
欧州特許出願公開第0554486号明細書
特開平6−59046号公報
特開平5−267922号公報
特開昭60−233904号公報
特開昭60−219109号公報
特開平4−213804号公報
特開平4−289151号公報
特開平4−9453号公報
特開平3−173751号公報
特開平3−64105号公報
特開平4−21746号公報
従来、カード用アンテナとしては、フェライト磁心を使用したものが用いられている。しかし、フェライトは脆いためにわずかに変形しただけでも割れが発生する問題があり、ズボンのポケット等に入れ持ち歩いたりする場合にカードが変形し割れが発生し使用できなくなる問題がある。この問題を解決するために、カードが変形しない構造とすることも可能であるが、強固な構造が必要となり、コストアップやサイズが大きくなる問題が生ずる。また、ズボンのポケット等に入れた場合に変形しないため違和感がある等の問題点がある。
一方、アモルファス合金薄帯を積層した磁心をアンテナに用いた例としては特開平5−267922号等に記載されている車載用アンテナが知られている。アモルファス合金は高い透磁率を示すためアンテナとした場合に高いインダクタンスが得られる。アモルファスを用いたアンテナでは、10kHzから20kHz程度の周波数帯ではフェライトよりもQ値(Quality Factor)が高く優れている。
ここで、Q=ωL/R(ω=2πf, L:インダクタンス, R:コイルの損失を含む抵抗)である。
ここで、Q=ωL/R(ω=2πf, L:インダクタンス, R:コイルの損失を含む抵抗)である。
特開平5−267922号には、アモルファスを用いたアンテナでは、390℃から420℃で0.5時間から2時間程度熱処理することや、板厚が15μmから35μm程度が望ましいことが記載されている。しかし、このようなアモルファスを使用した磁心を用いたアンテナでは更に周波数が高い前記ICカードに使用される134kHz付近の周波数帯では十分なQ値が得られないという問題がある。
本発明は、このような課題に対処するためになされたもので、十分なアンテナ性能を確保し、薄型化が可能で変形に強いアンテナ用磁心材料を提供することを目的としている。
鋭意検討の結果本発明者らは、板厚が25μm以下であるアモルファス合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることを特徴とする磁心材料が薄型のアンテナ用として優れた特性を示すことを見いだし本発明に想到した。このアモルファス合金薄帯は、一般式:(Co1-aFea)100-b-c-d-eTbSicBdYe(原子%、ここで、TはMn,Ni,Ti,Zr,Hf,Cr,Mo,Nb,Mo,W,Ta,Cu,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,Re,Snから選ばれた少なくとも一種の元素、YはC,Ge,Ga,P,Alから選ばれた少なくとも一 種の元素を示し、a,b,c,dおよびeはそれぞれ0≦a≦0.1、0≦b≦15、0≦c≦20、5≦d≦25、0≦e≦20、15≦c+d≦30を満足する。)からなることが好ましい。
式中TはMn,Ni,Ti,Zr,Hf,Cr,Mo,Nb,Mo,W,Ta,Cu,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,Re,Sn,Alから選ばれた少なくとも一種の元素であり、Q値を増加する効果や耐蝕性を改善する効果を有する。T量bが20at%を越えるとQ値が低下するため0≦b≦15が望ましい。XはC,Ge,Ga,Pから選ばれた少なくとも一種の元素であり、アモルファス形成を助ける効果を有する。Y量eは0≦e≦20である必要がある。この理由はeが20を越えると著しい磁束密度の低下を招くためである。Feの組成比aは0≦a≦0.1である必要がある。この理由はFeの組成比aが0.1を越えると磁歪が増加し変形や樹脂による接着等によりQ値が低下しやすくなるためである。Si量c、B量dおよびSi量とB量の和はそれぞれ0≦c≦20、5≦d≦25、15≦c+d≦30を満足する必要がある。この理由はこの範囲をはずれると134kHz付近のQ値が著しく低下するためである。より好ましくは10≦c≦20、5≦d≦10である。この範囲で表面に抵抗の高いSiO2酸化膜が多くできやすく絶縁がとれやすく、絶縁処理を行わなくても比較的Q値の高いものが得られやすい。
また、本発明は、組織の少なくとも50%が粒径100nm以下の結晶粒からなる板厚25μm以下のナノ結晶合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることを特徴とする磁心材料である。このナノ結晶合金薄帯は、一般式:(Fe1-vMv)100-x-y-z-wAxM'yM''zXw(原子%、ここで、MはCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はCr,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類 元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、v,w,x,yおよびzはそれぞれ0≦v≦0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦w≦30を満足する。)からなることが好ましい。AはCu,Auから選ばれる少なくとも1種の元素であり結晶粒組織をより均一微細にする効果を有する。M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素であり、結晶粒を微細化する効果がある。M''はCr,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素であり、耐蝕性を改善したり、Q値を改善する効果がある。XはB,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素であり、アモルファス化を容易にし結晶粒組織を均一微細にしたり、比抵抗を上昇しQ値の改善等に効果がある。本発明に用いられるナノ結晶合金の平均粒径は100nm以下で、特に本用途に適する特性は平均粒径が2から30nmの範囲である。ナノ結晶合金のキュリ−温度は通常500℃以上であり、フェライトの200℃程度、Co基アモルファス合金の400℃以下に比べて著しく大きい。また、従来の結晶材料に比べて透磁率の温度変化が小さく優れた安定性を有している。
前記発明において板厚は25μm以下である必要がある。25μmを越えるとQ値が著しく低下しアンテナとしての感度が落ちたり発振しなくなる等実用的でなくなるためである。特に望ましい板厚は15μm未満である。板厚を15μm未満とすることにより一層のQ値上昇と周波数特性の改善が図られより好ましい結果が得られる。
本発明において、薄帯幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることが134kHz付近のQ値を上昇することに有効である。誘導磁気異方性を付与する方法としては磁場を薄帯幅方向あるいは厚さ方向に印加しながらキュリ−温度以下で熱処理を行なったり、応力化で熱処理する、表面を部分的に結晶化させる等の方法がある。アンテナ用としては300℃以下でかつ材料のキュリ−温度以下の比較的低い温度で磁場中熱処理する方法が脆化も少なく特性もむしろ改善されるため好ましい。材料の比初透磁率はあまり高くない方が134kHz付近のQ値改善には効果がある。
前記の、一般式:(Co1-aFea)100-b-c-d-eTbSicBdYe(原子%、ここで、TはMn,Ni,Ti,Zr,Hf,Cr,Mo,Nb,Mo,W,Ta,Cu,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,Re,Snから選ばれた少なくとも一種の元素、YはC,Ge,Ga,P,Alから選ばれた少なくとも一 種の元素を示し、a,b,c,dおよびeはそれぞれ0≦a≦0.1、0≦b≦15、0≦c≦20、5≦d≦25、0≦e≦20、15≦c+d≦30を満足する。)からなり、板厚が25μm以下であるアモルファス合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されている合金薄帯の積層物からなるアンテナ用磁心と、前記アンテナ用磁心に巻回された少なくとも1つのコイルとを具備した薄型アンテナは、134kHzにおけるQ値が25以上、厚さが3mm以下である。好ましくはQ値は35以上である。より好ましくはQ値は40以上である。特に1mm以下の厚さのクレジットカードタイプのICカードに適する。
さらに、前記の、一般式:(Fe1-vMv)100-x-y-z-wAxM'yM''zXw(原子%、ここで、MはCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はCr,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類 元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、v,w,x,yおよびzはそれぞれ0≦v≦0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦w≦30を満足する。)からなり、組織の少なくとも50%が粒径100nm以下の結晶粒からなる板厚25μm以下のナノ結晶合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されているナノ結晶磁性合金薄帯の積層物からなるアンテナ用磁心と、前記アンテナ用磁心に巻回された少なくとも1つのコイルとを具備した薄型アンテナは、134kHzにおけるQ値が25以上、厚さが5mm以下である。好ましくはQ値は35以上である。より好ましくはQ値は40以上である。特に1mm以下の厚さのクレジットカードタイプのICカードに適する。
これらのアンテナでは合金薄帯は積層されており各薄帯は樹脂で接着する場合がある。樹脂は有機系たとえばエポキシ系の樹脂やシリコン系の樹脂等を用いる。また、必要に応じて合金薄帯はSiO2,MgO,Al2O3等の粉末や膜により層間絶縁される。また前記樹脂により表面を絶縁しても良い。また、前記接着が絶縁を兼ねる場合もある。合金薄帯間に絶縁テープをはさんで積層する場合もある。各合金薄帯どうしが電気的に絶縁されている場合は、合金薄帯の積層したものの周囲に樹脂をつけて合金薄帯どうしを接着し積層体を作製したり、粘着性のテープで合金薄帯積層物を両側をはさむ等の方法により固定することが可能である。場合によっては固定せずに巻線を行い使用しても良い。ただしコイルと積層体の間は電気的に絶縁されるように樹脂層を設けたり、絶縁紙や絶縁テープのようなものを使用する等の方法が行われる。
また、熱処理は積層方法にもよるが接着前に行なう場合と、接着後に行う場合がある。また接着前と後の両方行なう場合もある。熱処理の際は前述のように磁場を印加しながら行なうとQ値の上昇効果が大きい。また、熱硬化型の樹脂を用いて接着する場合は硬化の際に磁場を印加しながら行なうとQ値が上昇しより好ましい結果が得られる。また、硬化の際磁場を印加しない場合は硬化後磁場を印加しながら熱処理するとQ値の向上が図れる。
134kHzにおけるインダクタンスLは発振周波数の観点から1mH以上が望ましい。厚さ方向に5mm変形後も破損しないアンテナを用いたカードは、カード変形に対してアンテナが破損せず特性劣下が無いため薄型カード用アンテナに適したものとなる。5mm変形とはアンテナ磁心両端部を結んだ直線に対してアンテナ磁心中央部が何mmずれているかで定義する。
本発明は、少なくとも一つの本発明にかかる薄型アンテナと送信回路が内蔵されているカードである。これはカード内部の情報信号を使用目的により更に受信回路が内蔵される。また、アンテナを内蔵しかつ従来のコネクタもついたカードも本発明に含まれる。この場合は情報をインプットしたり、内容を書き換える等の頻度の低い作業を行なう場合だけコネクタから電気信号を入れ、普段使用する場合に電波を利用する等の方法もとることができる。1mm変形後も変形前の機能を維持しているカードはポケット等に入れた場合にも違和感なくかつ故障しないため好ましい。
スパッタ法、蒸着法やメッキ法等により作製した薄膜からなる磁心を用いたアンテナおよびこれを内蔵したカードも基本的考えは本発明と同じであり本発明に含まれる。この場合基板はフレキシブルなものが適する。また、膜の場合はCo-Nb-Zr系やCo-Ta-Zrアモルファス膜等薄帯では作製困難な組成も使用可能となる。
本発明おいては、特に100kHz以上特に134kHzを中心とする周波数帯で十分な送受信レベルを確保し、薄型化が可能で変形に強いアンテナ用磁心材料が実現される。更に変形に対してもフェライトのような割れが発生しないためカード用アンテナに用いた場合に多少変形してもアンテナとしての機能が維持されるメリットを有する。
本発明によれば特に100kHz以上特に134kHzを中心とする周波数帯で十分な送受信レベルを確保し、薄型化が可能で変形に強いアンテナ用磁心材料が実現され、Q値の高いアンテナ、ならびにそれを用いた変形に強い薄型ICカ−ドの材料として、その効果は著しいものがある。
以下、本発明を実施例にしたがって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施例のアンテナの構成を示す図である。同図において、1はアンテナ用磁心である。このアンテナ用磁心1は、高透磁率磁性材料である前記アモルファス合金薄帯及びまたは、ナノ結晶磁性合金薄帯の積層物から主としてなるものである。本実施例におけるアンテナ用磁心1は、上述したようなアモルファス合金薄帯及び/またはナノ結晶磁性合金薄帯を積層し、この積層物の層間を固定することによって構成されたものである。この積層物の固定手段としては、例えば図2に示すように、合金薄帯5の層間に樹脂4、例えばエポキシ樹脂を含浸し、この樹脂4を硬化させることで、積層物全体を固定する樹脂含浸法を採用することができる。この樹脂含浸によれば、積層物の固定のみならず、層間絶縁も行うことができるため、合金薄帯2の積層物の剛性向上だけでなく、アンテナ特性の向上にも寄与する。このような樹脂含浸法を適用したアンテナ用薄型磁心は、例えば以下のようにして製造する。まず、前述したような組成を有する合金溶湯を急冷し、アモルファス薄帯を得る。次いで、この薄帯を切断し、熱処理を行い表面に樹脂をつけ積層し、樹脂を硬化させる。また、必要に応じて更に熱処理を行なう。以上の方法により剛性や機械的強度に優れた磁心が得られる。次に、上述したような方法により製造したアンテナ用磁心1に、発信器3に接続された信号送信用コイル2を巻回することによって本発明アンテナが構成される。そして、このアンテナからパソコンや改札等に設置されているアンテナに信号を伝送する。また、外部から信号をアンテナで受け取る機能を有するカードも本発明に含まれる。この場合は信号のやりとりが可能となる。
図1は、本発明の一実施例のアンテナの構成を示す図である。同図において、1はアンテナ用磁心である。このアンテナ用磁心1は、高透磁率磁性材料である前記アモルファス合金薄帯及びまたは、ナノ結晶磁性合金薄帯の積層物から主としてなるものである。本実施例におけるアンテナ用磁心1は、上述したようなアモルファス合金薄帯及び/またはナノ結晶磁性合金薄帯を積層し、この積層物の層間を固定することによって構成されたものである。この積層物の固定手段としては、例えば図2に示すように、合金薄帯5の層間に樹脂4、例えばエポキシ樹脂を含浸し、この樹脂4を硬化させることで、積層物全体を固定する樹脂含浸法を採用することができる。この樹脂含浸によれば、積層物の固定のみならず、層間絶縁も行うことができるため、合金薄帯2の積層物の剛性向上だけでなく、アンテナ特性の向上にも寄与する。このような樹脂含浸法を適用したアンテナ用薄型磁心は、例えば以下のようにして製造する。まず、前述したような組成を有する合金溶湯を急冷し、アモルファス薄帯を得る。次いで、この薄帯を切断し、熱処理を行い表面に樹脂をつけ積層し、樹脂を硬化させる。また、必要に応じて更に熱処理を行なう。以上の方法により剛性や機械的強度に優れた磁心が得られる。次に、上述したような方法により製造したアンテナ用磁心1に、発信器3に接続された信号送信用コイル2を巻回することによって本発明アンテナが構成される。そして、このアンテナからパソコンや改札等に設置されているアンテナに信号を伝送する。また、外部から信号をアンテナで受け取る機能を有するカードも本発明に含まれる。この場合は信号のやりとりが可能となる。
(実施例2)
組成が、Cobal.Fe1.5Mn4Mo1Si15B9.5 (原子%)で表される幅8mm×厚さ8μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で4時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面にエポキシ樹脂を塗布し積層し、150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス合金積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。次にこの磁心を再度幅方向に280kA・m-1の磁場を印加しながら、1500℃で12時間の熱処理を行った。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻きアンテナAを作製し134kHzにおけるインダクタンスLおよびQ値を測定した。得られた結果を表1に示す。また、本発明との比較として、従来報告されているような、400℃×1時間の熱処理を行ったアンテナBの特性と、薄帯長手方向に磁場を印加し磁場中熱処理を行ったアンテナCの特性およびフェライトを用いたアンテナDの特性を示す。また、両端部を結んだ直線よりも中央部を5mm変形させた場合の磁心の割れについても表1に示す。フェライトはQ値は十分であるが割れが発生し、曲げや衝撃等が予想されるこのようなカード用アンテナには適していない。一方、アモルファスからなるアンテナは割れは発生しないが、従来の材料や、長手方向に磁場中熱処理したものでは十分なQ値が得られず感度が悪い、発振しない等の問題が生じ薄型のアンテナには適さない。
組成が、Cobal.Fe1.5Mn4Mo1Si15B9.5 (原子%)で表される幅8mm×厚さ8μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で4時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面にエポキシ樹脂を塗布し積層し、150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス合金積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。次にこの磁心を再度幅方向に280kA・m-1の磁場を印加しながら、1500℃で12時間の熱処理を行った。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻きアンテナAを作製し134kHzにおけるインダクタンスLおよびQ値を測定した。得られた結果を表1に示す。また、本発明との比較として、従来報告されているような、400℃×1時間の熱処理を行ったアンテナBの特性と、薄帯長手方向に磁場を印加し磁場中熱処理を行ったアンテナCの特性およびフェライトを用いたアンテナDの特性を示す。また、両端部を結んだ直線よりも中央部を5mm変形させた場合の磁心の割れについても表1に示す。フェライトはQ値は十分であるが割れが発生し、曲げや衝撃等が予想されるこのようなカード用アンテナには適していない。一方、アモルファスからなるアンテナは割れは発生しないが、従来の材料や、長手方向に磁場中熱処理したものでは十分なQ値が得られず感度が悪い、発振しない等の問題が生じ薄型のアンテナには適さない。
(実施例3)
組成が、Fe73.5Cu1Nb3Si14.5B6.5(原子%)で表される幅8mm×厚さ6μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、薄帯表面にSiO2の0.5μm厚さの絶縁膜を形成した。これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯厚さ方向に600kA・m-1の磁場を印加し550℃で1時間の熱処理を行い2℃/minの平均冷却速度で室温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約10nmの微細なbcc相を主体とする結晶粒からなっていることが確認された。次に、この薄帯表面にエポキシ樹脂を塗布し積層し、150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのナノ結晶合金積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻きアンテナを作製し134kHzにおけるインダクタンスLおよびQ値を測定した。また、両端部を結んだ直線よりも中央部を5mm変形させた場合の磁心の割れについても検討した。インダクタンスLは2.6mH、Qは44であり十分な特性を示していた。また割れも発生しなかった。
組成が、Fe73.5Cu1Nb3Si14.5B6.5(原子%)で表される幅8mm×厚さ6μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、薄帯表面にSiO2の0.5μm厚さの絶縁膜を形成した。これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯厚さ方向に600kA・m-1の磁場を印加し550℃で1時間の熱処理を行い2℃/minの平均冷却速度で室温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約10nmの微細なbcc相を主体とする結晶粒からなっていることが確認された。次に、この薄帯表面にエポキシ樹脂を塗布し積層し、150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのナノ結晶合金積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻きアンテナを作製し134kHzにおけるインダクタンスLおよびQ値を測定した。また、両端部を結んだ直線よりも中央部を5mm変形させた場合の磁心の割れについても検討した。インダクタンスLは2.6mH、Qは44であり十分な特性を示していた。また割れも発生しなかった。
(実施例4)
組成が、Cobal.Fe2Mn4Mo0.3Si15B9.5 (原子%)で表される幅8mmの板厚の異なるアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で4時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面にエポキシ樹脂を塗布し積層し、薄帯幅方向に100kA・m-1磁場を印加しながら150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻きアンテナを作製し、134kHzにおけるQ値を測定した。得られた結果を表2に示す。板厚が薄いほどQは上昇することが分かる。25μm以下の板厚では25以上のQ値が得られる。特に15μm以下では35以上のQ値が、10μm以下では40以上のQ値が得られる。
組成が、Cobal.Fe2Mn4Mo0.3Si15B9.5 (原子%)で表される幅8mmの板厚の異なるアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で4時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面にエポキシ樹脂を塗布し積層し、薄帯幅方向に100kA・m-1磁場を印加しながら150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻きアンテナを作製し、134kHzにおけるQ値を測定した。得られた結果を表2に示す。板厚が薄いほどQは上昇することが分かる。25μm以下の板厚では25以上のQ値が得られる。特に15μm以下では35以上のQ値が、10μm以下では40以上のQ値が得られる。
(実施例5)
組成が、Cobal.Fe2Mn4Mo0.3Si15B9.5 (原子%)で表される幅8mm、板厚7μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で4時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面に無機系ワニスを塗布し積層し、薄帯幅方向に100kA・m-1磁場を印加しながら150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻き本発明アンテナを作製しQ値の周波数依存性を測定した。比較のために400℃で1時間の熱処理を行った従来のアモルファス合金からなるアンテナおよび磁心の無い空心コイルについても比較した。得られた結果を図3に示す。100kHz以上の周波数帯において従来のアモルファスを用いたアンテナよりも高いQが得られており薄型アンテナとして優れた特性を示すことが分かる。
組成が、Cobal.Fe2Mn4Mo0.3Si15B9.5 (原子%)で表される幅8mm、板厚7μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で4時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面に無機系ワニスを塗布し積層し、薄帯幅方向に100kA・m-1磁場を印加しながら150℃で1時間硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻き本発明アンテナを作製しQ値の周波数依存性を測定した。比較のために400℃で1時間の熱処理を行った従来のアモルファス合金からなるアンテナおよび磁心の無い空心コイルについても比較した。得られた結果を図3に示す。100kHz以上の周波数帯において従来のアモルファスを用いたアンテナよりも高いQが得られており薄型アンテナとして優れた特性を示すことが分かる。
(実施例6)
表3に示す組成の幅8mm×厚さ5μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、薄帯表面にSiO2膜を形成後、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し窒素ガス雰囲気中150℃で24時間の熱処理を行った。熱処理後の合金はX線回折の結果アモルファス状態にあることが確認された。次に、この薄帯表面に室温硬化型のエポキシ樹脂を塗布し積層し、室温で硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.3mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製し、134kHzにおけるQ値を測定した。得られた結果を表3に示す。本発明の組成は高いQ値が得られるが本発明外の組成では高いQ値が得られず薄型アンテナとして使用するには不適である。
表3に示す組成の幅8mm×厚さ5μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、薄帯表面にSiO2膜を形成後、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し窒素ガス雰囲気中150℃で24時間の熱処理を行った。熱処理後の合金はX線回折の結果アモルファス状態にあることが確認された。次に、この薄帯表面に室温硬化型のエポキシ樹脂を塗布し積層し、室温で硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.3mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製し、134kHzにおけるQ値を測定した。得られた結果を表3に示す。本発明の組成は高いQ値が得られるが本発明外の組成では高いQ値が得られず薄型アンテナとして使用するには不適である。
(実施例7)
表4に示す組成の幅8mm×厚さ4μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、薄帯表面にSiO2膜を形成後、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加しAr雰囲気中550℃で1時間保持後室温まで1℃/minの速度で冷却し熱処理を行った。熱処理後の合金薄帯は粒径約10nmの微細なbcc相を主体とする結晶粒からなっていることが確認された。次に、この薄帯表面に室温硬化型のエポキシ樹脂を塗布し積層し、室温で硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.3mmのナノ結晶合金積層体からなるアンテナ用磁心を作製し、134kHzにおけるQ値を測定した。得られた結果を表4に示す。本発明の組成は高いQ値が得られるが本発明外の組成では高いQ値が得られず薄型アンテナとして使用するには不適である。
表4に示す組成の幅8mm×厚さ4μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、薄帯表面にSiO2膜を形成後、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加しAr雰囲気中550℃で1時間保持後室温まで1℃/minの速度で冷却し熱処理を行った。熱処理後の合金薄帯は粒径約10nmの微細なbcc相を主体とする結晶粒からなっていることが確認された。次に、この薄帯表面に室温硬化型のエポキシ樹脂を塗布し積層し、室温で硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.3mmのナノ結晶合金積層体からなるアンテナ用磁心を作製し、134kHzにおけるQ値を測定した。得られた結果を表4に示す。本発明の組成は高いQ値が得られるが本発明外の組成では高いQ値が得られず薄型アンテナとして使用するには不適である。
(実施例8)
組成が、Cobal.Fe4Mo1Si14B9.5 (原子%)で表される幅8mm、板厚5μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で8時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面にエポキシ系樹脂を塗布し積層し、室温で24時間かけ硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻き本発明アンテナを作製し、図4に示すような厚さ3.3mm、1.7mmおよび0.8mmのICカードを作製した。ICカードの幅方向の両端部を結んだ直線に対して中央部を1mm変形させ元に戻した後に電波の出力を比較したがどのカードも変化は認められなかった。
組成が、Cobal.Fe4Mo1Si14B9.5 (原子%)で表される幅8mm、板厚5μmのアモルファス磁性合金薄帯を作製し、これを長さ50mmに切断した。切断した薄帯を重ね薄帯幅方向に280kA・m-1の磁場を印加し200℃で8時間の熱処理を行った。次に、この薄帯表面にエポキシ系樹脂を塗布し積層し、室温で24時間かけ硬化させ、幅8mm長さ50mm厚さ0.2mmのアモルファス積層体からなるアンテナ用磁心を作製した。このように作製したアンテナ用磁心に0.08mm径の導線300ターンを巻き本発明アンテナを作製し、図4に示すような厚さ3.3mm、1.7mmおよび0.8mmのICカードを作製した。ICカードの幅方向の両端部を結んだ直線に対して中央部を1mm変形させ元に戻した後に電波の出力を比較したがどのカードも変化は認められなかった。
1 アンテナ用磁心(アモルファス合金薄帯および/またはナノ結晶合金薄帯)、2 信号送信用コイル、3 発振器、4 積層物固定用樹脂
Claims (5)
- 板厚が25μm以下であるアモルファス合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることを特徴とするアンテナ用磁心材料。
- 前記アモルファス合金薄帯は、一般式:(Co1-aFea)100-b-c-d-eTbSicBdYe(原子%、ここで、TはMn,Ni,Ti,Zr,Hf,Cr,Mo,Nb,Mo,W,Ta,Cu,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,Re,Snから選ばれた少なくとも一種の元素、YはC,Ge,Ga,P,Alから選ばれた少なくとも一 種の元素を示し、a,b,c,dおよびeはそれぞれ0≦a≦0.1、0≦b≦15、0≦c≦20、5≦d≦25、0≦e≦20、15≦c+d≦30を満足する。)からなることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ用磁心材料。
- 組織の少なくとも50%が粒径100nm以下の結晶粒からなる板厚25μm以下のナノ結晶合金薄帯からなるとともに、前記合金薄帯の幅方向あるいは厚さ方向に誘導磁気異方性が付与されていることを特徴とするアンテナ用磁心材料。
- 前記ナノ結晶合金薄帯は、一般式:(Fe1-vMv)100-x-y-z-wAxM'yM''zXw(原子%、ここで、MはCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はCr,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類 元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、v,w,x,yおよびzはそれぞれ0≦v≦0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦w≦30を満足する。)からなることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ用磁心材料。
- 合金薄帯の板厚が15μm未満であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のアンテナ用磁心材料。
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JPH03249151A (ja) * | 1990-02-27 | 1991-11-07 | Hitachi Metals Ltd | 超微結晶磁性合金およびその製法 |
JPH04143239A (ja) * | 1990-10-04 | 1992-05-18 | Hitachi Metals Ltd | 超微結晶磁性合金およびその製法 |
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2006
- 2006-11-13 JP JP2006306329A patent/JP2007119922A/ja active Pending
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