(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1,図2は本発明を実施する形態の一例であって、図1の(a)は本発明の第1実施形態に係る用紙検知装置を構成する用紙検出センサの構成を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサの構成を示す側面図、図2は前記用紙検知装置の電気制御系の構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係る用紙検知装置101は、図1(a),(b)に示すように、主に、検出体110とセンサであるフォトインタラプタ120とにより構成される用紙検出センサ130と、図2に示すように、フォトインタラプタ120からの出力信号により用紙の搬送を制御する制御部140とにより構成されている。
フォトインタラプタ120は、所定の距離をとって対向して配置された発光部121と受光部122とにより構成され、発光部121と受光部122との間に検出体110が配置するようになっている。
検出体110は、ほぼ円盤状を呈し、外周端部の一部が外側に突出した用紙検出部111が形成され、ほぼ中央部に設けられた支軸112を支点として回動可能に設けられている。つまり、搬送される用紙が用紙検出部111に当接することで支軸112を中心に回動するようになっている。
また、検出体110の外周縁付近には、フォトインタラプタ120により検出可能な検出部113が開口形成されている。
検出部113は、2種類の第1検出部113aと第2検出部113bとにより構成されている。第1検出部113aは、検出体110が所定方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ120により検出可能な位置に1箇所の開口部が形成され、一方、第2検出部113bは、検出体110が所定方向と反対方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ120により検出可能な位置に2箇所の開口部が形成されている。
検出体110は、第1検出部113aと第2検出部113b以外に位置では、フォトインタラプタ120の発光部121から発射された光が受光部122に到達しないように遮光するようになっている。
尚、フォトインタラプタ120と検出体110との位置関係は、検出体110が静止状態では図1(a)に示す状態となっており、検出体110に外力が働いていない状態では、検出体110自身の重心、または図示しないバネ等の負勢部材により図示する位置で停止するようになっている。
制御部140は、用紙が何れの方向に搬送されたかフォトインタラプタ120から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送方向判定機能を備えている。
本実施形態では、用紙検知装置101は、図2に示すように、用紙検出センサ130のフォトインタラプタ120から出力される検出信号に応じて、給紙カセット用給紙ローラ駆動部150による用紙の搬送を制御するようにされている。
ここで、用紙検知装置101による作用について図面を参照して説明する。
図3の(a)は第1実施形態に係る用紙検出センサの用紙が一方向に搬送されたときの動作を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタからの出力信号を示す説明図、図4の(a)は第1実施形態に係る用紙検出センサの用紙が逆方向に搬送されたときの動作を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタからの出力信号を示す説明図である。
所定方向(図中の矢印A方向)に搬送される用紙の用紙検出センサ130による検出は、図3(a)に示すように、搬送される用紙が検出体110の用紙検出部111に当接することにより検出体110が所定量(反時計回り方向に)回動して、フォトインタラプタ120によって第1検出部113aが検出されることで、用紙が所定方向に搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ120から出力される第1検出信号123aは、図3(b)に示すように、第1検出部113aの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
用紙通過後は、検出体110は基の位置に戻るようになっている。
一方、所定方向と反対方向(図中の矢印B方向)に搬送される用紙の用紙検出センサ130による検出は、図4(a)に示すように、搬送される用紙が検出体110の用紙検出部111の反対方向から当接することにより検出体110が所定量(時計回り方向に)回動して、フォトインタラプタ120によって第2検出部113bが検出されることで、用紙が所定方向と反対方向に搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ120から出力される第2検出信号123bは、図4(b)に示すように、第2検出部113bの開口部の個数に合わせて1回のオン信号が出力される。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、フォトインタラプタ120から出力される2種類の検出信号に応じて、制御部140に具備された用紙が搬送される方向を判定する用紙搬送方向判定機能により、用紙が何れの方向に搬送されたかを判定することができる。
従って、本実施形態によれば、一つの用紙検出センサ130で、2方向の用紙の搬送方向を検出、判定することができる。
(実施例1)
次に、第1実施形態に係る用紙検知装置が採用された具体的な実施例について図面を参照して説明する。
図5は本発明の第1実施形態に係る用紙検知装置が採用された画像形成装置の一実施例の構成を示す概略構成図である。
本実施例の画像形成装置100は、図5に示すように、画像データを電子写真方式によって、記録媒体となる所定のシート状の記録用紙(以下、用紙と称する。)に画像情報として出力形成するものであって、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ128と、用紙P上に画像を形成する画像形成部(インクジェットのヘッド)114と、給紙トレイ128から供給される用紙Pを画像形成部114に搬送する用紙搬送部159と、画像が形成された用紙を搬出する排紙ローラ117と、排出された用紙を収容する排紙トレイ109を備えた画像形成装置に、本発明に係る用紙検知装置101を採用したものである。
給紙トレイ128の上方には、積載された用紙Pのうちの一番上の用紙を用紙搬送路127へ供給するための半円状のピックアップローラ108aが配置され、該ピックアップローラ108aの上方には、排紙トレイ109が設けられている。
用紙搬送路127は、給紙トレイ128から図中で略水平方向に沿って延設され、並設された画像形成部114と用紙搬送部159とへ用紙Pを搬送するように形成されている。
用紙搬送路127上の画像形成部114と用紙搬送部159との間には、用紙検知装置101が設けられている。
用紙検知装置101は、検出体110とセンサであるフォトインタラプタ120とにより構成される用紙検出センサ130と、図2に示すように、フォトインタラプタ120からの出力信号により用紙の搬送を制御する制御部140とにより構成されている。
制御部140は、用紙が何れの方向に搬送されたかフォトインタラプタ120から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送方向判定機能を備えている。
本実施例では、画像形成装置100の動作を制御する図示しないCPUや記憶装置に記憶されたプログラムにより、制御部140としての用紙搬送方向判定機能を兼ねるようになっている。
次に、本実施例の画像形成装置100における搬送される用紙の検出について、フローチャートに基づき説明する。
図6,図7は本実施例の画像形成装置の用紙搬送検出の動作を示すフローチャートである。
画像形成装置100における搬送される用紙の検出は、図6,図7に示すフローチャートに基づき以下のように行われる。
まず、画像形成装置100の給紙動作が(給紙動作)が開始され(ステップS101)、所定時間が経過すると(ステップS102)、用紙検出センサ130により所定方向(矢印A方向)に搬送される用紙が検出される(ステップS103)。
用紙がA方向に搬送されて検出体110の用紙検出部111を押すと、検出体110は反時計回りの方向に回動して第1検出部113aがフォトインタラプタ120を横切るとき、フォトインタラプタ120から第1検出部113aに基づく第1検出信号123aが制御部140に出力される。
ステップS103において、第1検出信号123aが制御部140に出力されていないと判断された場合、ステップS104に進み、所定時間t1が経過するまで、第1検出信号123aが制御部140に出力されたか否かが確認され、所定時間t1が経過しても検出信号123aが出力されなかった場合は、ステップS105に進む。
ステップS105において、搬送されるべき用紙が用紙検出センサ130まで搬送されずに給紙工程において用紙が詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「給紙ジャム」を表示する。
一方、ステップS103において、フォトインタラプタ120から第1検出信号123aが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS106)、再び第1検出信号123aが出力されたか否かが判断される(ステップS107)。
ステップS107において、第1検出信号123aが制御部140に出力されていないと判断された場合、ステップS108に進み、所定時間t2が経過するまで、第1検出信号123aが制御部140に出力されたか否かが確認され、所定時間t2が経過しても第1検出信号123aが出力されなかった場合は、ステップS109に進む。
ステップS109において、搬送された用紙が用紙検出センサ130で検出された状態で搬送路上に用紙が詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム」を表示する。
一方、ステップS107において、再び第1検出信号123aが出力されたと判断された場合は丸付き数字1に進み、所定時間が経過すると(ステップS110)、用紙検出センサ130により所定方向と反対方向(矢印B方向)に搬送される用紙が検出される(ステップS111)。
用紙がB方向に搬送されて検出体110の用紙検出部111を押すと、検出体110は時計回りの方向に回動して第2検出部113bがフォトインタラプタ120を横切るとき、フォトインタラプタ120から第2検出部113bに基づく第2検出信号123bが制御部140に出力される。
ステップS111において、第2検出信号123bが制御部140に出力されていないと判断された場合、ステップS112に進み、所定時間t3が経過するまで、第2検出信号123bが制御部140に出力されたか否かが確認され、所定時間t3が経過しても第2検出信号123bが出力されなかった場合は、ステップS113に進む。
ステップS113において、用紙搬送部159から搬送されるべき用紙が用紙検出センサ130まで搬送されずに用紙搬送路7上で詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム2」を表示する。
一方、ステップS111において、フォトインタラプタ120から第2検出信号123bが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS114)、再び第2検出信号123bが出力されたか否かが判断される(ステップS115)。
ステップS115において、第2検出信号123bが制御部140に出力されていないと判断された場合、ステップS116に進み、所定時間t4が経過するまで、第2検出信号123bが制御部140に出力されたか否かが確認され、所定時間t4が経過しても第2検出信号123bが出力されなかった場合は、ステップS117に進む。
ステップS117において、搬送された用紙が用紙検出センサ130で検出された後に搬送路上に用紙が詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム3」を表示する。
一方、ステップS115において、再び第2検出信号123aが出力されたと判断された場合は、ステップS118に進み、搬送された用紙が通過したと判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止して用紙の搬送を終了する。
このようにして、用紙検知装置101による自動供給されて搬送される用紙の検出が行われる。
以上のように構成したので、第1実施形態及び第1実施例によれば、搬送路107上に用紙検出センサ130を配置したことで、搬送路107上を往復する用紙を検出することができ、しかも、搬送される用紙の搬送方向を判断することができる。また、搬送される用紙が途中で詰まった場合でも、どの辺りでジャムが発生しているかを容易に検知することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図8,図9は本発明を実施する形態の一例であって、図8の(a)は本発明の第2実施形態に係る用紙検知装置を構成する用紙検出センサの構成を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサの構成を示す側面図、図9は前記用紙検知装置の電気制御系の構成を示すブロック図である。
第2実施形態に係る用紙検知装置201は、図8(a),(b)に示すように、主に、検出体210とセンサであるフォトインタラプタ220とにより構成される用紙検出センサ230と、図9に示すように、フォトインタラプタ220からの出力信号により用紙の搬送を制御する制御部240とにより構成されている。
フォトインタラプタ220は、所定の距離をとって対向して配置された発光部221と受光部222とにより構成され、発光部221と受光部222との間に検出体210が配置するようになっている。
検出体210は、ほぼ円盤状を呈し、外周端部の一部が外側に突出して用紙が搬送される2系統の搬送路に対応して第1用紙検出部211a,第2用紙検出部211bが形成され、ほぼ中央部に設けられた支軸212を支点として回動可能に設けられている。つまり、搬送される用紙が第1用紙検出部211aまたは第2用紙検出部211bに当接することで支軸212を中心に回動するようになっている。
また、検出体210の外周縁付近には、フォトインタラプタ220により検出可能な検出部213が開口形成されている。
検出部213は、2箇所の第1用紙検出部211a及び第2用紙検出部211bの各々に対応して2種類の第1検出部213aと第2検出部213bとにより構成されている。第1検出部213aは、検出体210が所定方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ220により検出可能な位置に1箇所の開口部が形成され、一方、第2検出部213bは、検出体210が所定方向と反対方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ220により検出可能な位置に2箇所の開口部が形成されている。
検出体210は、第1検出部213aと第2検出部213b以外に位置では、フォトインタラプタ220の発光部221から発射された光が受光部222に到達しないように遮光するようになっている。
尚、フォトインタラプタ220と検出体210との位置関係は、検出体210が静止状態では図8(a)に示す状態となっており、検出体210に外力が働いていない状態では、検出体210自身の重心、または図示しないバネ等の負勢部材により図示する位置で停止するようになっている。
制御部240は、用紙が何れの搬送路を通過したかをフォトインタラプタ220から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送路判定機能を備えている。
本実施形態では、用紙検知装置201は、図9に示すように、用紙検出センサ230のフォトインタラプタ220から出力される検出信号に応じて、制御部240によって給紙カセット用給紙ローラ駆動部250による用紙の搬送を制御するようにされている。
ここで、用紙検知装置201による作用について図面を参照して説明する。
図10の(a)は第2実施形態に係る用紙検出センサの用紙が第1の方向に沿って搬送されたときの動作を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタからの出力信号を示す説明図、図11の(a)は第2実施形態に係る用紙検出センサの用紙が第2の方向沿って搬送されたときの動作を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタからの出力信号を示す説明図である。
第1の方向(図中の矢印A方向)に沿って搬送される用紙の用紙検出センサ230による検出は、図10(a)に示すように、搬送される用紙が検出体210の用紙検出部211aに当接することにより検出体210が所定量(反時計回り方向に)回動して、フォトインタラプタ220によって第1検出部213aが検出されることで、用紙が第1の方向に沿って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ220から出力される第1検出信号223aは、図10(b)に示すように、第1検出部213aの開口部の個数に合わせて1回のオン信号が出力される。
用紙通過後は、検出体210は基の位置に戻るようになっている。
一方、第2の方向(図中の矢印B方向)に沿って搬送される用紙の用紙検出センサ230による検出は、図11(a)に示すように、搬送される用紙が検出体210の用紙検出部211bに当接することにより検出体210が所定量(反時計回り方向に)回動して、フォトインタラプタ220によって第2検出部213bが検出されることで、用紙が第2の方向に沿って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ220から出力される第2検出信号223bは、図11(b)に示すように、第2検出部213bの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、フォトインタラプタ220から出力される2種類の検出信号に応じて、制御部240に具備された用紙が搬送される搬送路を判定する用紙搬送路判定機能240aにより、用紙が何れの方向に搬送されたかを判定することで搬送される搬送路を判定することができる。
従って、本実施形態によれば、一つの用紙検出センサ230で、2方向の用紙の搬送方向を検出、判定することができる。
(実施例2)
次に、第2実施形態に係る用紙検知装置が採用された具体的な実施例について図面を参照して説明する。
図12は本発明の第2実施形態に係る用紙検知装置が採用された画像形成装置の一実施例の構成を示す概略構成図である。
本実施例の画像形成装置200は、図12に示すように、画像データを電子写真方式によって、記録媒体となる所定のシート状の記録用紙(以下、用紙と称する。)に画像情報として出力形成するものであって、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ208と、用紙P上に画像を形成する画像形成部(インクジェットのヘッド)214と、給紙トレイ208から供給される用紙Pを画像形成部214に搬送する用紙搬送部259と、画像が形成された用紙を搬出する排紙ローラ217と、排出された用紙を収容する排紙トレイ209を備えた画像形成装置に、本発明に係る用紙検知装置201を採用したものである。
給紙トレイ208の上方には、積載された用紙Pのうちの一番上の用紙を用紙搬送路207へ供給するための半円状のピックアップローラ208aが配置され、該ピックアップローラ208aの上方には、排紙トレイ209が設けられている。
用紙搬送路207は、給紙トレイ208から図中で略水平方向に沿って延設され、給紙トレイ208から用紙搬送部259に向かう第1用紙搬送路207aと、用紙搬送部259から折り返して第1用紙搬送路207aとは別経路で排紙トレイ209に向かう第2用紙搬送路207bを有している。
第1用紙搬送路207aと第2用紙搬送路207bとは、所定の間隔をとって離間して構成されており、その両用紙搬送路の間に用紙検知装置201を構成する用紙検出センサ230が設けられている。
用紙検知装置201は、検出体210とセンサであるフォトインタラプタ220とにより構成される用紙検出センサ230と、図9に示すように、フォトインタラプタ220からの出力信号により用紙の搬送を制御する制御部240とにより構成されている。
用紙検出センサ230は、第1用紙搬送路207a上においては、第1用紙検出部211aが、給紙トレイ208と用紙搬送部259との間で搬送される用紙と当接するように配置されるとともに、第2用紙搬送路207b上においては、第2用紙検出部211bが、用紙搬送部259よりも用紙搬送方向下流側に配置される画像形成部214と排紙ローラ227との間で搬送される用紙と当接するように配置されている。
制御部240は、用紙が何れの搬送路に搬送されたかフォトインタラプタ220から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送路判定機能240aを備えている。
本実施例では、画像形成装置200の動作を制御する図示しないCPUや記憶装置に記憶されたプログラムにより、制御部240としての用紙搬送路判定機能240aを兼ねるようになっている。
次に、本実施例の画像形成装置200における搬送される用紙の検出について、フローチャートに基づき説明する。
図13,図14は本実施例の画像形成装置の用紙搬送検出の動作を示すフローチャートである。
画像形成装置200における搬送される用紙の検出は、図13,図14に示すフローチャートに基づき以下のように行われる。
まず、画像形成装置200の給紙動作が(給紙動作)が開始され(ステップS201)、所定時間が経過すると(ステップS202)、用紙検出センサ230により第1用紙搬送路207aを矢印A方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS203)。
用紙が第1用紙搬送路207aをA方向に搬送されて検出体210の第1用紙検出部211aを押すと、検出体210は反時計回りの方向に回動して第1検出部113aがフォトインタラプタ220を横切るとき、フォトインタラプタ220から第1検出部213aに基づく第1検出信号223aが制御部240に出力される。
ステップS203において、第1検出信号223aが制御部240に出力されていないと判断された場合、ステップS204に進み、所定時間t1が経過するまで、第1検出信号223aが制御部240に出力されたか否かが確認され、所定時間t1が経過しても検出信号223aが出力されなかった場合は、ステップS205に進む。
ステップS205において、搬送されるべき用紙が第1用紙搬送路207a上の用紙検出センサ230まで搬送されずに給紙工程において用紙が詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「給紙ジャム」を表示する。
一方、ステップS203において、フォトインタラプタ220から第1検出信号223aが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS206)、再び第1検出信号223aが出力されたか否かが判断される(ステップS207)。
ステップS207において、第1検出信号223aが制御部240に出力されていないと判断された場合、ステップS208に進み、所定時間t2が経過するまで、第1検出信号223aが制御部240に出力されたか否かが確認され、所定時間t2が経過しても第1検出信号223aが出力されなかった場合は、ステップS209に進む。
ステップS209において、搬送された用紙が用紙検出センサ230で検出された状態で第1用紙搬送路207a上に用紙が詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム」を表示する。
一方、ステップS207において、再び第1検出信号223aが出力されたと判断された場合は丸付き数字1に進み、所定時間が経過すると(ステップS210)、用紙検出センサ230により第2用紙搬送路207b上を矢印B方向に搬送される用紙が検出される(ステップS211)。
用紙がB方向に搬送されて検出体210の第2用紙検出部211bを押すと、検出体210は反時計回りの方向に回動して第2検出部213bがフォトインタラプタ220を横切るとき、フォトインタラプタ220から第2検出部213bに基づく第2検出信号223bが制御部240に出力される。
ステップS211において、第2検出信号223bが制御部240に出力されていないと判断された場合、ステップS212に進み、所定時間t3が経過するまで、第2検出信号223bが制御部240に出力されたか否かが確認され、所定時間t3が経過しても第2検出信号223bが出力されなかった場合は、ステップS213に進む。
ステップS213において、用紙搬送部259から搬送されるべき用紙が画像形成部214を通って用紙検出センサ230まで搬送されずに第2用紙搬送路207b上で詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム2」を表示する。
一方、ステップS211において、フォトインタラプタ220から第2検出信号223bが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS214)、再び第2検出信号223bが出力されたか否かが判断される(ステップS215)。
ステップS215において、第2検出信号123bが制御部240に出力されていないと判断された場合、ステップS216に進み、所定時間t4が経過するまで、第2検出信号123bが制御部240に出力されたか否かが確認され、所定時間t4が経過しても第2検出信号223bが出力されなかった場合は、ステップS217に進む。
ステップS217において、搬送された用紙が用紙検出センサ230で検出された後に第2用紙搬送路207b上に用紙が詰まっていると判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム3」を表示する。
一方、ステップS215において、再び第2検出信号223aが出力されたと判断された場合は、ステップS218に進み、搬送された用紙が第2用紙搬送路207bを通過したと判断されて、すべての給紙ローラの回転を停止して用紙の搬送を終了する。
このようにして、用紙検知装置201による自動供給されて搬送される用紙の検出が行われる。
以上のように構成したので、第2実施形態及び第2実施例によれば、用紙検出センサ230の用紙検出部を第1用紙搬送路207a及び第2用紙搬送路207bを通過する用紙が当接するように配置したことで、第1用紙搬送路207a及び第2用紙搬送路207b上を通過する用紙を検出することができる。しかも、搬送される用紙が途中で詰まった場合でも、どの辺りでジャムが発生しているかを容易に検知することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図15,図16は本発明を実施する形態の一例であって、図15の(a)は本発明の第3実施形態に係る用紙検知装置を構成する用紙検出センサの構成を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサの構成を示す側面図、図16は前記用紙検知装置の電気制御系の構成を示すブロック図である。
第3実施形態に係る用紙検知装置301は、図15(a),(b)に示すように、主に、検出体310とセンサであるフォトインタラプタ320とにより構成される用紙検出センサ330と、図16に示すように、フォトインタラプタ320からの出力信号により用紙の搬送を制御する制御部340とにより構成されている。
フォトインタラプタ320は、所定の距離をとって対向して配置された発光部321と受光部322とにより構成され、発光部321と受光部322との間に検出体310が配置するようになっている。
検出体310は、ほぼ円盤状を呈し、外周端部の一部が外側に突出して用紙が搬送される2系統の搬送路に対応して第1用紙検出部311a,第2用紙検出部311bが形成され、ほぼ中央部に設けられた支軸312を支点として回動可能に設けられている。つまり、搬送される用紙が第1用紙検出部311aまたは第2用紙検出部311bに当接することで支軸312を中心に回動するようになっている。
また、検出体310の外周縁付近には、フォトインタラプタ320により検出可能な検出部313が開口形成されている。
検出部313は、2箇所の第1用紙検出部311a及び第2用紙検出部311bの各々に対応して2種類の第1検出部313aと第2検出部313bとにより構成されている。第1検出部313aは、検出体310が所定方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ320により検出可能な位置に2箇所の開口部が形成され、一方、第2検出部313bは、検出体310が所定方向と反対方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ320により検出可能な位置に1箇所の開口部が形成されている。
検出体310は、第1検出部313aと第2検出部313b以外に位置では、フォトインタラプタ320の発光部321から発射された光が受光部322に到達しないように遮光するようになっている。
尚、フォトインタラプタ320と検出体310との位置関係は、検出体310が静止状態では図15(a)に示す状態となっており、検出体310に外力が働いていない状態では、検出体310自身の重心、または図示しないバネ等の負勢部材により図示する位置で停止するようになっている。
制御部340は、用紙が何れの搬送路を通過したかをフォトインタラプタ320から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送路判定機能を備えている。
本実施形態では、用紙検知装置301は、図16に示すように、用紙検出センサ330のフォトインタラプタ320から出力される検出信号に応じて、制御部340によって手差し給紙ローラ駆動部351及びカセット給紙ローラ駆動部361よる用紙の給紙搬送を制御するようにされている。
ここで、用紙検知装置301による作用について図面を参照して説明する。
図17の(a)は第3実施形態に係る用紙検出センサの用紙が第1の方向に沿って搬送されたときの動作を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタからの出力信号を示す説明図、図18の(a)は第3実施形態に係る用紙検出センサの用紙が第2の方向沿って搬送されたときの動作を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタからの出力信号を示す説明図である。
第1の方向(図中の矢印A方向)に沿って搬送される用紙の用紙検出センサ330による検出は、図17(a)に示すように、搬送される用紙が検出体310の用紙検出部311aに当接することにより検出体310が所定量(時計回り方向に)回動して、フォトインタラプタ320によって第1検出部313aが検出されることで、用紙が第1の方向に沿って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ320から出力される第1検出信号323aは、図17(b)に示すように、第1検出部313aの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
用紙通過後は、検出体310は基の位置に戻るようになっている。
一方、第2の方向(図中の矢印B方向)に沿って搬送される用紙の用紙検出センサ330による検出は、図18(a)に示すように、搬送される用紙が検出体310の用紙検出部311bに当接することにより検出体310が所定量(反時計回り方向に)回動して、フォトインタラプタ320によって第2検出部313bが検出されることで、用紙が第2の方向に沿って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ320から出力される第2検出信号323bは、図18(b)に示すように、第2検出部313bの開口部の個数に合わせて1回のオン信号が出力される。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、フォトインタラプタ320から出力される2種類の検出信号に応じて、制御部340に具備された用紙が搬送される搬送路を判定する用紙搬送路判定機能340aにより、用紙が何れの方向に搬送されたかを判定することで搬送される搬送路を判定することができる。
従って、本実施形態によれば、一つの用紙検出センサ330で、2方向の用紙の搬送方向を検出、判定することができる。
(実施例3)
次に、第3実施形態に係る用紙検知装置が採用された具体的な実施例について図面を参照して説明する。
図19は本発明の第3実施形態に係る用紙検知装置が採用された画像形成装置の一実施例の構成を示す概略構成図である。
本実施例の画像形成装置300は、図19に示すように、画像データを電子写真方式によって、記録媒体となる所定のシート状の記録用紙(以下、用紙と称する。)に画像情報として出力形成するものであって、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ308と、不定型サイズの印字等に対応する手差しトレイ382と、用紙P上に画像を形成する画像形成部314と、手差しトレイ382から供給される用紙Pを画像形成部314に搬送する第1給紙部350と、給紙トレイ308から供給される用紙Pを画像形成部314に搬送する第2給紙部360とを備えた画像形成装置に、本発明に係る用紙検知装置301を採用したものである。
第1給紙部350は、手差しトレイ382から用紙Pを給紙するための給紙ローラ351と、手差しトレイ382から画像形成部314に向かい用紙を搬送するための第1用紙搬送路307aとを備えている。第1用紙搬送路307aを通過する用紙は図示しない給紙ローラにより搬送される。
第1用紙搬送路307aは、手差しトレイ382から該手差しトレイ382の斜め上方に配置された画像形成部314に向かい斜めに傾向して延設されている。
第2給紙部360は、給紙トレイ308から用紙Pを取り出すためのピックアップローラ308aと、給紙トレイ308から画像形成部314に向かい用紙を搬送するための第2用紙搬送路307bとを備えている。第2用紙搬送路307bを通過する用紙は図示しない給紙ローラにより搬送される。
ピックアップローラ308aは、半円状を呈し、給紙トレイ308の上方に配置されて積載された用紙Pのうちの一番上の用紙を第2用紙搬送路307bへ供給するようにされている。
第2用紙搬送路307bは、給紙トレイ323から該給紙トレイ323の上方に配置された画像形成部314に向かい略垂直に延設されている。
第1用紙搬送路307aと第2用紙搬送路307bとは、それぞれの搬送路の一端側が画像形成部314付近で鋭角をなして合流して、それぞれの搬送路が3角形状の2辺をなすように構成されており、その両用紙搬送路の間に用紙検知装置301を構成する用紙検出センサ330が設けられている。
用紙検知装置301は、検出体310とセンサであるフォトインタラプタ320とにより構成される用紙検出センサ330と、図16に示すように、フォトインタラプタ320からの出力信号によって用紙の搬送を制御する制御部340により構成されている。
用紙検出センサ330は、第1用紙搬送路307a上においては、第1用紙検出部311aが、手差しトレイ382と画像形成部314との間で搬送される用紙と当接するように配置されるとともに、第2用紙搬送路307b上においては、第2用紙検出部311bが、給紙トレイ323と画像形成部314との間で搬送される用紙と当接するように配置されている。
制御部340は、用紙が何れの搬送路に搬送されたかフォトインタラプタ320から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送路判定機能340aを備え、検出信号に応じて第1給紙部350の手差し給紙ローラ駆動部351や第2給紙部360のカセット給紙ローラ駆動部361の駆動を制御するようにされている。
本実施例では、画像形成装置300の動作を制御する図示しないCPUや記憶装置に記憶されたプログラムにより、制御部340としての用紙搬送路判定機能340aを兼ねるようになっている。
ここで、本実施例の用紙検知装置301による作用について図面を参照して説明する。
図20は第3実施例に係る用紙検知装置が採用された画像形成装置における手差しトレイからの給紙状態を示す説明図、図21は前記画像形成装置における給紙トレイからの給紙状態を示す説明図である。
本実施例における画像形成装置300において、手差しトレイ382から給紙を行う場合、図20に示すように、供給される用紙Pは、手差しトレイ382から手差し給紙ローラ352により送り出されて第1用紙搬送路307aを通って画像形成部314に搬送される。
第1用紙搬送路307aを通って搬送される用紙の用紙検出センサ330による検出は、搬送される用紙が検出体310の第1用紙検出部311aに当接することにより検出体310が反時計回り方向に所定量回動して、フォトインタラプタ320によって第1検出部313aが検出されることで、用紙が第1用紙搬送路307aを通って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ320から出力される第1検出信号323aは、図17(b)に示すように、第1検出部313aの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
一方、給紙トレイ308から給紙を行う場合は、図21に示すように、供給される用紙Pは、給紙トレイ308から取り出されて第2用紙搬送路307bを通って画像形成部314に搬送される。
第2用紙搬送路307bを通って搬送される用紙の用紙検出センサ330による検出は、搬送される用紙が検出体310の第2用紙検出部311bに当接することにより検出体310が時計回り方向に所定量回動して、フォトインタラプタ320によって第2検出部313bが検出されることで、用紙が第2用紙搬送路307bを通って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ320から出力される第2検出信号323bは、図18(b)に示すように、第2検出部313bの開口部の個数に合わせて1回のオン信号が出力される。
以上のように構成したので、本実施例によれば、フォトインタラプタ320から出力される2種類の検出信号に応じて、制御部340に具備された用紙が搬送される搬送路を判定する用紙搬送路判定機能340aにより、用紙が第1用紙搬送路307aまたは第2用紙搬送路307bの何れの搬送路に搬送されたかを判定することができる。
従って、本実施形態によれば、一つの用紙検出センサ330で、2つの用紙搬送路や2方向の用紙の搬送方向を検出、判定することができる。
次に、本実施例の画像形成装置300における搬送される用紙の検出について、フローチャートに基づき説明する。
図22,図23は本実施例の画像形成装置の用紙搬送検出の動作を示すフローチャートである。
画像形成装置300における搬送される用紙の検出は、図22,図23に示すフローチャートに基づき以下のように行われる。
画像形成装置300の給紙動作が開始され、まず、ステップS301で給紙方式において手差し方式が選択されたか否かが判断される。
ステップS301において、手差し方式が選択されていないと判断された場合は、丸付き数字1に進む。一方、手差し方式が選択されたと判断された場合は、ステップS302に進み、手差し給紙ローラ352が回転を開始する。
そして、所定時間が経過すると(ステップS303)、用紙検出センサ330により第1用紙搬送路307aを矢印A方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS304)。
用紙が第1用紙搬送路307aをA方向に搬送されて検出体310の第1用紙検出部311aを押すと、検出体310は反時計回りの方向に回動して第1検出部313aがフォトインタラプタ320を横切るとき、フォトインタラプタ320から第1検出部313aに基づく第1検出信号323aが制御部340に出力される。
一方、ステップS304において、第1検出信号323aが制御部340に出力されていないと判断された場合、ステップS305に進み、所定時間t1が経過するまで、第1検出信号323aが制御部340に出力されたか否かが確認され、所定時間t1が経過しても第1検出信号323aが出力されなかった場合は、ステップS306に進む。
ステップS306において、搬送されるべき用紙が第1用紙搬送路307a上の用紙検出センサ330まで搬送されずに給紙工程において用紙が詰まっていると判断されて、手差し給紙ローラ352の回転を停止し、表示部などに「手差しジャム」を表示する。
一方、ステップS304において、フォトインタラプタ320から第1検出信号323aが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS307)、再び第1検出信号323aが出力されたか否かが判断される(ステップS308)。
ステップS308において、第1検出信号323aが制御部340に出力されていないと判断された場合、ステップS309に進み、所定時間t2が経過するまで、第1検出信号323aが制御部340に出力されたか否かが確認され、所定時間t2が経過しても第1検出信号323aが出力されなかった場合は、ステップS310に進む。
ステップS310において、搬送された用紙が用紙検出センサ330で検出された状態で第1用紙搬送路307a上に用紙が詰まっていると判断されて、手差し給紙ローラ352の回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム1」を表示する。
一方、ステップS308において、再び第1検出信号323aが出力されたと判断された場合は、手差し給紙ローラ352の回転を停止して(ステップS311)、用紙の給紙処理を終了する。
ここで、ステップS301に戻り、手差し方式が選択されていないと判断された場合のフローチャートを説明する。
ステップS301において、手差し方式が選択されていないと判断された場合は、丸付き数字1に進み、カセット給紙ローラの回転を開始する(ステップS321)。すなわち、ステップS301で給紙カセットによる自動給紙と判断される。
そして、所定時間が経過すると(ステップS322)、用紙検出センサ330により第2用紙搬送路307bを矢印B方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS323)。
用紙が第2用紙搬送路307bをB方向に搬送されて検出体310の第2用紙検出部311bを押すと、検出体310は時計回りの方向に回動して第2検出部313bがフォトインタラプタ320を横切るとき、フォトインタラプタ320から第2検出部313bに基づく第2検出信号323bが制御部340に出力される。
一方、ステップS323において、第2検出信号323bが制御部340に出力されていないと判断された場合、ステップS324に進み、所定時間t3が経過するまで、第2検出信号323bが制御部340に出力されたか否かが確認され、所定時間t3が経過しても第2検出信号323bが出力されなかった場合は、ステップS325に進む。
ステップS325において、搬送されるべき用紙が第2用紙搬送路307b上の用紙検出センサ330まで搬送されずに給紙工程において用紙が詰まっていると判断されて、カセット給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「カセット給紙ジャム」を表示する。
一方、ステップS323において、フォトインタラプタ320から第2検出信号323bが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS326)、再び第2検出信号323bが出力されたか否かが判断される(ステップS327)。
ステップS327において、第2検出信号323bが制御部340に出力されていないと判断された場合、ステップS328に進み、所定時間t4が経過するまで、第2検出信号323bが制御部340に出力されたか否かが確認され、所定時間t4が経過しても第2検出信号323bが出力されなかった場合は、ステップS329に進む。
ステップS329において、搬送された用紙が用紙検出センサ330で検出された状態で第2用紙搬送路307b上に用紙が詰まっていると判断されて、カセット給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム2」を表示する。
一方、ステップS327において、再び第2検出信号323bが出力されたと判断された場合は、ステップS330に進み、搬送された用紙が第2用紙搬送路307bを通過したと判断されて、カセット給紙ローラの回転を停止して用紙の搬送を終了する。
このようにして、用紙検知装置301による搬送される用紙の検出が行われる。
以上のように構成したので、第3実施形態及び第3実施例によれば、用紙検出センサ330を構成する検出体310の用紙検出部の構成を、第1用紙搬送路307a及び第2用紙搬送路307bを通過する用紙が当接するように突出形成したことで、1つの用紙検出センサ330により第1用紙搬送路307a及び第2用紙搬送路307b上を通過する用紙を検出することができる。しかも、搬送される用紙が途中で詰まった場合でも、どの辺りでジャムが発生しているかを容易に検知することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図24は本発明を実施する形態の一例であって、図24の(a)は本発明の第4実施形態に係る用紙検知装置を構成する用紙検出センサの構成を示す説明図、(b)は前記用紙検出センサの構成を示す側面図、(c)は前記用紙検出センサを構成するフォトインタラプタから出力される第1検出部に対応した出力信号を示す説明図、(d)は前記フォトインタラプタから出力される第2検出部に対応した出力信号を示す説明図、(e)は前記フォトインタラプタから出力される第3検出部に対応した出力信号を示す説明図、図25は本実施形態に係る用紙検知装置の電気制御系の構成を示すブロック図である。
第4実施形態に係る用紙検知装置401は、図24(a),(b)に示すように、主に、検出体410とセンサであるフォトインタラプタ420とにより構成される用紙検出センサ430と、図25に示すように、フォトインタラプタ420からの出力信号により用紙の搬送を制御する制御部440とにより構成されている。
フォトインタラプタ420は、所定の距離をとって対向して配置された発光部421と受光部422とにより構成され、発光部421と受光部422との間に検出体410が配置するようになっている。
検出体410は、ほぼ円盤状を呈し、外周端部の一部が外側に突出して用紙が搬送される3系統の搬送路に対応して第1用紙検出部411a,第2用紙検出部411b,第3用紙検出部411cが形成され、ほぼ中央部に設けられた支軸412を支点として回動可能に設けられている。つまり、搬送される用紙が第1用紙検出部411a、第2用紙検出部411bまたは第3用紙検出部411cに当接することで支軸412を中心に回動するようになっている。
また、検出体410の外周縁付近には、フォトインタラプタ420により検出可能な検出部413が開口形成されている。
検出部413は、3箇所の第1用紙検出部411a、第2用紙検出部411b及び第4用紙検出部411cの各々に対応して3種類の第1検出部413a、第2検出部413b及び第3検出部413cにより構成されている。
第1検出部413aは、検出体410が第1の方向に所定量回動した状態でフォトインタラプタ420により検出可能な位置に幅方向に広い1箇所の開口部が形成されている。フォトインタラプタ420から出力される第1検出部413aに対応した第1検出信号123aは、図24(c)に示すように、第1検出部413aの開口部に合わせて1回の長めのオン信号が出力される。
第2検出部413bは、検出体410が第2の方向(矢印B方向)に所定量回動した状態でフォトインタラプタ420により検出可能な位置に幅方向に狭い1箇所の開口部が形成されている。フォトインタラプタ420から出力される第2検出部413bに対応した第2検出信号423bは、図24(d)に示すように、第2検出部413bの開口部に合わせて短い1回のオン信号が出力される。
第3検出部413cは、検出体410が第3の方向(矢印C方向)に所定量回動した状態でフォトインタラプタ420により検出可能な位置に2箇所の開口部が形成されている。フォトインタラプタ420から出力される第3検出部413cに対応した第3検出信号423cは、図24(e)に示すように、第3検出部413cの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
検出体410は、第1検出部413a、第2検出部413b及び第3検出部413C以外に位置では、フォトインタラプタ420の発光部421から発射された光が受光部422に到達しないように遮光するようになっている。
尚、フォトインタラプタ420と検出体410との位置関係は、検出体410が静止状態では図24(a)に示す状態となっており、検出体410に外力が働いていない状態では、検出体410自身の重心、または図示しないバネ等の負勢部材により図示する位置で停止するようになっている。
制御部440は、用紙が3方向のうち何れの方向(搬送路)へ搬送されたかをフォトインタラプタ420から出力される検出信号に応じて判定する用紙搬送方向判定機能440aを備えている。
本実施形態では、用紙検知装置401は、図25に示すように、用紙検出センサ430のフォトインタラプタ420から出力される検出信号に応じて、後述する排紙ローラを駆動する排紙駆動部72や反転搬送ローラを駆動する反転搬送駆動部67による用紙の搬送を制御するようにされている。
尚、本実施形態では、画像形成装置の動作を制御するCPUや記憶装置に記憶されたプログラムにより、制御部440としての用紙搬送方向判定機能440aを兼ねるようになっている。
以上のように構成された用紙検知装置401について、この用紙検知装置401が採用された複数の用紙搬送路を有する画像形成装置を例に挙げて具体的に説明する。
図26は本発明の第4実施形態に係る用紙検知装置が採用された画像形成装置の全体の構成を示す説明図、図27は前記画像形成装置の装置本体の構成を示す部分詳細図である。
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、スキャナ等に読み込まれた画像データや外部から伝達された画像データを電子写真方式によって、記録媒体となる所定のシート状の記録用紙(以下、用紙と称する。)にモノクロ画像として出力形成するものであって、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ8と、給紙トレイ8から供給される用紙Pを画像形成部14に搬送する用紙搬送部59とを備え、給紙トレイ8から用紙Pを自動的に供給可能としたものである。
まず、本実施形態に係る画像形成装置1Aの全体構成について図面を参照して説明する。
画像形成装置1Aは、図26,図27に示すように、主に、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6、用紙搬送路7、給紙トレイ8、排紙トレイ9及び転写機構(転写手段)10等より構成される装置本体1A1と、自動原稿処理装置1A2とにより構成されている。
装置本体1A1の上面部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台21が設けられ、この原稿載置台21の上方には、自動原稿処理装置1A2が上方に向かい揺動開放自在に設けられ、一方、この原稿載置台21の下方には、原稿の画像情報を読み取る原稿読み取り部であるスキャナ部22が配置されている。
そのスキャナ部22の下方には、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6、用紙搬送路7、排紙トレイ9及び転写機構10が配設され、さらに、その下方には、用紙Pが収納された給紙トレイ8が配設されている。
露光ユニット1は、図示しない画像処理部から出力された画像データ(印字用画像情報)に応じてレーザ光を、帯電器4によって均一に帯電された感光体ドラム3の表面に照射して露光することにより、該感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を書込み形成する機能を有するものである。
露光ユニット1は、スキャナ部22の直下で且つ感光体ドラム3上方に配置され、レーザ照射部11および反射ミラー12を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)13a,13bが採用されている。本実施形態では、高速印字処理を行う為に、複数のレーザ光を利用し、照射タイミングの高速化を低減する手法を採用し、2ビーム手法を採用している。
尚、本実施形態では、露光ユニット1にレーザスキャニングユニット(LSU)13a,13bを用いているが、発光素子をアレイ状に並べたもの、例えばELやLED書込みヘッドを用いるものであっても良い。
感光体ドラム3は、図27に示すように、円筒状を呈し、露光ユニット1の下方に配設され、図示しない駆動手段と制御手段により所定方向(図中の矢印A方向)に回転するように制御されている。この感光体ドラム3の外周面に沿って、画像転写終了後の位置を基準として感光体ドラム回転方向下流側に向かい、用紙剥離爪31、クリーナユニット5、電界発生部としての帯電器4、現像器2、除電装置41の順に配置されている。
用紙剥離爪31は、ソレノイド32により感光体ドラム3の外周面に接離可能に配置されている。この用紙剥離爪31は、感光体ドラム3の外周面に当接した状態で、感光体ドラム3上の未定着トナー像を用紙Pに転写する際にその感光体ドラム3の表面に張り付いた用紙Pを剥離するものである。
尚、用紙剥離爪31の駆動手段として、ソレノイド32の換わりに駆動用モータ等を採用しても良く、その他の駆動手段の選択も可能である。
現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を黒トナーで顕像化するものであって、感光体ドラム回転方向(図中の矢印A方向)で帯電器4より下流側で感光体ドラム3の側方で略水平(図中で右側)に配置されている。この現像器2下方には記録媒体搬送方向上流側にレジストローラ15が配置されている。
レジストローラ15は、給紙トレイ8から供給された用紙Pの先端と感光体ドラム3上のトナー像とを整合して感光体ドラム3と転写ベルト103との間に搬送するように、図示しない駆動手段と制御手段とのより動作制御されている。
帯電器4は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であって、感光体ドラム3の上方でその外周面に近接して配置されている。
尚、本実施形態では、チャージャー型の帯電器4を用いているが、接触型のローラ方式によるものやブラシ方式によるものを用いるものであっても良い。
除電装置41は、感光体ドラム3の表面に形成されたトナー像を用紙Pに転写し易くするために該感光体ドラム3の表面電位を低下させるための転写前除電手段であって、感光体ドラム回転方向で現像器2より下流側で、且つ該感光体ドラム3の下方でその外周面に近接して配置されている。
尚、本実施形態では、除電装置41は、除電電極を用いて構成されているが、除電電極の替わりに除電ランプを用いたり、その他の方式により除電するようにしたものであっても良い。
クリーナユニット5は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収するものであって、感光体ドラム3を挟んで現像器2と略対向する位置で感光体ドラム3の側方で略水平(図中で左側)に配置されている。
上述した様に、感光体ドラム3上で顕像化された静電像は、静電像が有する電荷の逆極性の電界が搬送される用紙P上に転写機構10から印加されることで用紙P上に転写される。
例えば、静電像が(−)極性の電荷を有している時は、転写機構10の印加極性は(+)極性となる。
転写機構10は、図27に示すように、駆動ローラ101、従動ローラ102及び他のローラで架橋されるとともに、所定の抵抗値(本実施形態では1×109〜1×1013Ω・cmの範囲)を有する転写ベルト103が配置された転写ベルト式ユニットで構成され、感光体ドラム3の下方で、転写ベルト103の表面が感光体ドラム3の外周面の一部と接触するように配置されている。この転写ベルト103により、用紙Pを感光体ドラム3に押圧しながら搬送するようになっている。
感光体ドラム3と転写ベルト103の接触部104には、駆動ローラ101及び従動ローラ102とは異なる導電性で転写電界を印加可能な弾性導電性ローラ105が配置されている。
弾性導電性ローラ105は、弾性ゴム、発泡性樹脂等の軟質材料により構成されている。この弾性導電性ローラ105が弾性を有することで、感光体ドラム3と転写ベルト103とが線接触でなく、所定の幅(転写ニップと呼ばれる。)を有する面接触となるので搬送される用紙Pへの転写効率の向上を図ることができる。
更に、転写ベルト103の転写領域の用紙搬送方向下流側には、搬送される用紙Pが転写領域で印加された電界を除電し、次工程への搬送をスムーズに行う為の除電ローラ106が転写ベルト103の背面側に配置されている。
また、転写機構10には、転写ベルト103の残留トナーによる汚れを取るクリーニングユニット107と、転写ベルト103の除電を行う複数の除電機構108が配置されている。この除電機構108に用いられる除電を行うための手法として、装置を介して接地する手法、若しくは積極的に前記転写電界の極性とは逆極性を印加する手法がある。
転写機構10で用紙P上に転写された静電像(未定着トナー)は、定着ユニット6に搬送されて加圧・加熱されることで未定着トナーが溶融されて用紙P上に定着される。
定着ユニット6は、図27に示すように、加熱ローラ6a、加圧ローラ6bとを備え、この加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとにより用紙Pを挟持した状態で加熱ローラ6aを回転させ、加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの間を通過させることにより、用紙P上に転写されたトナー像を溶融して定着させるものである。
定着ユニット6の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを搬送する搬送ローラ16が設けられている。
加熱ローラ6aは、その外周部には用紙剥離爪611、ローラ表面温度検出部材(サーミスター)612、ローラ表面クリーニング部材613が配置され、内周部には加熱ローラ表面を所定温度(定着設定温度:概ね160〜200℃)とする熱源614が設けられている。
加圧ローラ6bは、ローラの両端部で加熱ローラ6aに対し所定圧量で加圧ローラ6bが圧接することが可能な加圧部材621が配置され、さらに、加圧ローラ6bの外周には加熱ローラ6aの外周と同様に用紙剥離爪622、ローラ表面クリーニング部材623が配置されている。
この定着ユニット6は、図27に示すように、加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの圧接部(いわゆる定着ニップ部と呼ばれる。)600において、搬送される用紙P上の未定着トナーを加熱ローラ6aにより加熱して溶融し、該加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの圧接力による用紙P上への投鋲作用で、未定着トナーを用紙P上に定着するようになっている。
給紙トレイ8は、画像情報が出力(印字)されるシート(用紙)を複数枚蓄積しておくためのものであり、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6等で構成される画像形成部14の下側に構成されている。この給紙トレイ8の排紙側上部には、用紙ピックアップローラ8aが配置されている。
この用紙ピックアップローラ8aは、給紙トレイ8内に積載収容された用紙Pを最上層から1枚ずつピックアップし、下流側に向かって(便宜上の用紙Pの流れ出し側(カセット側)を上流、排紙側を下流とする。)用紙搬送路7上のレジストローラ(「アイドルローラ」とも称する。)15側に搬送するようになっている。
本実施形態に係る画像形成装置1Aでは、高速印字処理を行うことを目的とする為、画像形成部14の下方に定型サイズの用紙Pを各々のトレイに500〜1500枚収納可能な複数の給紙トレイ8が配置され、一方、装置側面には複数の用紙種類を多量に収納可能な大容量給紙カセット81が配置されるとともに、該大容量給紙カセット81の上方に、主に不定型サイズの印字等に対応する手差しトレイ82が設けられている。
排紙トレイ9は、手差しトレイ82とは反対側の装置側面に配置されている。また、排紙トレイ9に変わって、排紙用紙の後処理装置(ステープル、パンチ処理等を行う装置)や複数段排紙トレイ等をオプションとして配置することも可能な構成となっている。
用紙搬送路7は、前述した感光体ドラム3と給紙トレイ8との間に構成され、給紙トレイ8から供給される用紙P1を一枚ずつ転写機構10に搬送し、転写機構10において、感光体ドラム3からトナー像が転写された用紙を定着ユニット6に搬送し、定着ユニット6において、未定着トナー像を用紙に定着した後に、指定された処理モードに応じて形成された用紙搬送路や分岐爪によって用紙を搬送するように構成されている。
ここで、用紙搬送路7について図面を参照して詳細に説明する。
図28は本実施形態に係る画像形成装置の用紙搬送路の構成を示す説明図、図29は前記用紙搬送路を構成する分岐された用紙搬送路とそれらを連通させる分岐爪の構成を示す部分詳細図である。
用紙搬送路7は、図28,図29に示すように、主に、給紙トレイ8からレジストローラ15に到る第1用紙搬送路7a1、レジストローラ15から転写機構10を介して定着ユニット6を通過して下流側の搬送ローラ16に到る第2用紙搬送路7a2、搬送ローラ16から排紙トレイ9に排紙するための排紙ローラ17に到る第3用紙搬送路7a3、搬送ローラ16から用紙Pを反転させる第4用紙搬送路7a4、第4用紙搬送路7a4と連通して再びレジストローラ15に用紙Pを搬送する反転搬送ローラ18に到る第5用紙搬送路7a5、排紙ローラ17から反転して用紙Pを搬送する第6用紙搬送路7a6、第6用紙搬送路と連通して第5用紙搬送路7a5を回避する第7用紙搬送路7a7、及び第7用紙搬送路7a7と連通してスイッチバックローラ19に到る第8用紙搬送路7a8とにより構成されている。
そして、用紙搬送路7内には、処理モードに応じて複数枚の用紙Pが配置されるようになっている。本実施形態では、図28に示すように、用紙搬送路7内に(1)〜(8)(図中の丸付き数字に示す)の8枚の用紙Pが配置するようになっているが、用紙搬送路内に許容可能な用紙Pの枚数は、用紙搬送路の構成によって如何様にも変更が可能である。
また、用紙搬送路7内には、選択された処理モードに応じて用紙搬送路を選択して、用紙Pの搬送経路を変更する複数の分岐爪が用紙搬送路の分岐点に設けられている。
図29に示すように、搬送ローラ16の下流側付近には、第3用紙搬送路7a3または第4用紙搬送路7a4と連通させる分岐爪20aが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20aは、図示しないソレノイドによって動作するようになっている。
第4用紙搬送路7a4の下流側には、第4用紙搬送路7a4と第5用紙搬送路7a5、または第5用紙搬送路7a5と第6用紙搬送路7a6とを連通させる分岐爪20bが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20bは、図示しないばね部材と用紙Pの弾性力によって動作するようになっている。
第6用紙搬送路7a6の下流側には、第5用紙搬送路7a5または第7用紙搬送路7a7と連通させる分岐爪20cが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20cは、図示しないソレノイドによって動作するようになっている。
第7用紙搬送路7a7の下流側には、第7用紙搬送路7a7と第8用紙搬送路7a8、または、第5用紙搬送路7a5と第8用紙搬送路7a8とを連通させる分岐爪20dが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20dは、図示しないソレノイドによって動作するようになっている。
第5用紙搬送路7a5の上流側には、第4用紙搬送路7a4及び第8用紙搬送路7a8と該第5用紙搬送路7a5とをスムーズに連続させるための分岐爪20eが設けられている。
以上のように構成された用紙搬送路7により、要求された処理モードに応じて分岐爪20a〜20dを動作させて、処理モードに対応した用紙Pの搬送経路を選択可能としている。
本実施例では、図30に示すように、上述した用紙搬送路7内に搬送される用紙を検知する用紙検知装置401を構成する用紙検出センサ430が設けられている。
用紙検出センサ430は、第3用紙搬送路7a3、第4用紙搬送路7a4及び第6用紙搬送路7a6を通過する用紙を検知するように構成されている。
用紙検出センサ430を構成する検出体410は、その外周端部の一部に3系統の搬送路に対応して第1用紙検出部411a,第2用紙検出部411b,第3用紙検出部411cが突出形成され、第1用紙検出部411aが第3用紙搬送路7a3上に、第2用紙検出部411bが第6用紙搬送路7a6上に、第3用紙検出部411cが第4用紙検出部411c上に、それぞれ突出するように配置されている。
次に、画像形成装置1Aの処理モードに対応する用紙搬送工程について図面を参照して説明する。
印字要求に合致する用紙Pは、図28に示すように、前記複数の給紙トレイ8の中から選択され、用紙搬送路7中の搬送ローラによってレジストローラ15まで搬送される。
レジストローラ15に到達して一旦停止した用紙Pは、用紙Pの先端と前記感光体ドラム3上の画像情報を合致させるタイミングでレジストローラが再び回転することで転写機構10に搬送され、用紙P上に感光体ドラム3から未定着トナー像(画像情報)が転写された後、定着ユニット6で用紙P上にトナー像が固着されて排紙トレイ9に排出される。
この用紙搬送路7内の搬送経路において、画像形成装置1Aが有する処理モード(コピアモード、プリンタモード、FAXモード)、および印字処理手法(片面印字、両面印字)によって定着ユニット6以降から排紙トレイ9までの搬送方法が異なる。
通常、コピアモードでは、ユーザが画像形成装置1Aの近傍で操作を行うことから"フェースアップ排出"と呼ばれる印字面が上側になって排出される手法が多く用いられる。
一方、プリンタ、FAX等の各モードでは、ユーザが画像形成装置1Aの近傍にいないことから排出された用紙Pのページ順を揃える"フェースダウン排出"手法が多く用いられている。
従って、画像形成装置1Aでは、定着ユニット6を通過した用紙Pを排紙トレイ9に排出するまでの間に、複数の搬送路と複数の分岐爪を経由して、上記目的に合致する用紙排出を行うようになっている。
(片面印字でフェースアップの排出)
画像形成装置1Aにおいて、用紙Pの片面印字でフェースアップによる排出方式の場合は、図29に示すように、定着ユニット6を通過した用紙Pが搬送ローラ16を通過する直前に、分岐爪20aは、図示しない爪位置切換え手段(ソレノイド等)によって第3用紙搬送路7a3を開放し、第4用紙搬送路7a4を遮蔽する。
搬送される用紙Pは、その先端部が分岐爪20aにナビゲートされて、第3用紙搬送路7a3を通過して排紙ローラ17を経て排紙トレイ9に排出される。
(片面印字でフェースダウンの排出)
画像形成装置1Aにおいて、用紙Pの片面印字でフェースダウンによる排出方式の場合は、図29に示すように、定着ユニット6を通過した用紙Pが搬送ローラ16を通過する直前に、分岐爪20aは、図示しない爪位置切換え手段(ソレノイド等)によって第4用紙搬送路7a4を開放し、第3用紙搬送路7a3を遮蔽する。
更に、分岐爪20cは、図示しない爪位置切換え手段によって第5用紙搬送路7a5を開放し、第7用紙搬送路7a7を遮蔽する。
搬送される用紙Pは、その先端部が分岐爪20aにナビゲートされて第4用紙搬送路7a4を通過し、用紙P先端の腰(材料の強さ)と搬送力とにより分岐爪20bを移動して第5用紙搬送路7a5を開放した後に、分岐爪20cにナビゲートされて第5用紙搬送路7a5に導かれる。
用紙Pの後端が分岐爪20eの位置に到達すると、用紙Pの搬送が一旦停止する。
分岐爪20cは、図示しない爪位置切換え手段によって第6用紙搬送路7a6を開放し、第7用紙搬送路7a7を遮蔽する。
この時、分岐爪20bは、図示しない分岐爪保持シャフトに配置される弾性部材(バネ等)によって自然に位置変位して、第4用紙搬送路7a4を遮蔽する状態となっている。
その後、反転搬送ローラ18が逆回転することで用紙Pの再搬送が行われ、搬送される用紙Pは、分岐爪20eの位置に滞留する後端側から第6用紙搬送路7a6を通過した後に、排紙ローラ17を経て排紙トレイ9に排出される。
(両面印字の印字手法での排出)
画像形成装置1Aにおいて、両面印字を行う場合は、図29に示すように、用紙Pの第1面印字(表面印字)が終了し、定着ユニット6を通過した用紙Pが搬送ローラ16を通過する直前に、分岐爪20aは図示しない爪位置切換え手段(ソレノイド等)によって第4用紙搬送路7a4を開放し、第3用紙搬送路7a3を遮蔽する。
更に、分岐爪20cは、図示しない爪位置切換え手段によって第7用紙搬送路7a7を開放し、第5用紙搬送路7a5を遮蔽する。また、分岐爪20dは、図示しない爪位置切換え手段によって第6用紙搬送路7a6を開放する。
搬送される用紙Pは、その先端部が分岐爪20aにナビゲートされて、第4用紙搬送路7a4を通過し、用紙P先端の腰(材料の強さ)と搬送力とにより分岐爪20bを移動した後に、分岐爪20cにナビゲートされて第7用紙搬送路7a7、そして第6用紙搬送路7a6に導かれる。
用紙Pの後端が第6用紙搬送路7a6に到達すると、用紙Pの搬送が一旦停止する(第1面のスイッチバックの完了)。その後、分岐爪20dが図示しない爪位置切換え手段によって第7用紙搬送路7a7を遮蔽し、分岐爪20eへの搬送路が開放されると、スイッチバックローラ19が逆回転することで用紙Pの再搬送が行われる。
搬送される用紙Pは、第6用紙搬送路7a6の位置に滞留する後端側から分岐爪20eを介して第5用紙搬送路7a5を通過して、印字処理工程(転写機構における転写工程)の直前に配置されるレジストローラ15まで搬送される。
その後、用紙Pの第2面印字(裏面印字)が終了し、定着ユニット6を通過した用紙Pは、前述した(片面印字でフェースアップの排出)と同様の処理が行われて排紙トレイ9に排出される。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1Aの制御系について、図面に基づき説明する。
図31は本実施形態に係る画像形成装置の電気制御部の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、図31に示すように、画像の読み取り処理、画像処理、画像形成処理、および用紙Pの搬送処理等をROM(Read Only Memory)55に予め記憶されたプログラムにしたがって中央処理ユニット(CPU)54がRAM(Random access Memory)56等の一時的記憶手段を用いて処理を実行する。
本実施形態では、CPU54は、用紙検知装置401の制御部440を兼ねており、制御部440における用紙搬送方向判定機能440aを備えている。
尚、ROM55やRAM56に代えてHDD(ハードディスクドライブ)などの記憶手段を用いることができる。
画像形成装置1Aにおいて、スキャナ部22によって読み取った原稿の画像情報(原稿画像データ)、または、図示しない通信ネットワークに繋がれた各端末装置から送信された原稿画像情報は、通信処理部58を介して画像処理部57に入力されるようになっている。
画像処理部57は、RAM56等の記憶部に記憶された原稿画像情報を印字(用紙への画像形成)に適した印字用画像に上記のプログラムによって処理するものである。
印字用画像情報は画像形成部14に入力される。
画像形成部14、用紙搬送部(用紙搬送路7等において用紙の各種検出・制御を行う。)59、定着ユニット6、排紙処理部(排紙ローラ17において用紙の各種の検出・制御を行う。)60は、各々の駆動制御部62と連動している。
用紙搬送部59によって搬送される用紙は、印字工程(画像形成部14においての画像情報の印字処理)と、その後に、その印字処理された用紙に対する定着工程(定着ユニット6)を経て用紙排出部(排紙トレイ9)に排出されるようになっている。
尚、用紙搬送部59には、レジスト前検知スイッチ596や図示しない定着検知スイッチ、および排紙検知スイッチ等の検出信号が入力されるようになっている。
レジスト前検知スイッチ596は、レジストローラ15に用紙が到達したか否かを検出するスイッチである。定着検知スイッチは、定着ユニット6に用紙が到達したか否かを検出するスイッチである。排紙検知スイッチは、用紙が排紙された否かを検出するスイッチである。
また、画像形成装置1Aには、運転条件設定部77が設けられている。
この運転条件設定部77は、操作スイッチ類76によって使用者が設定した画像形成要求または記録媒体(用紙)の種類等の画像形成条件に応じて、画像形成装置1Aの画像形成、または搬送条件等の運転条件を設定するものである。
また、画像形成装置1Aは、設定された前記運転条件にしたがって、読み取り部(スキャナ部22)、用紙搬送部59、画像形成部14、定着ユニット6および排紙処理部60などの駆動用アクチュエータである原稿読み取り駆動部64、用紙搬送駆動部66、反転搬送駆動部67、印字処理駆動部68、定着駆動部70および排紙駆動部72の動作、すなわちROM55に記憶されたプログラムに基づくCPU54の指令にしたがって同期した動作を、駆動制御部62の制御によって行うようになっている。
原稿読み取り駆動部64は、スキャナ部22の駆動用アクチュエータである。
用紙搬送駆動部66は、用紙搬送部59、具体的には、上述の用紙搬送路7上の用紙ピックアップローラ8a、レジストローラ15の駆動用モータである。
反転搬送駆動部67は、反転搬送ローラ17の駆動用モータである。
印字処理駆動部68は、感光体ドラム3の駆動用モータである。
定着駆動部70は、定着ユニット6の加熱ローラ6aおよび加圧ローラ6bの駆動用モータである。
排紙駆動部72は、排紙ローラ17などの駆動用モータである。
これらの各駆動部の駆動用モータは、それぞれ同じまたは異なるモータを駆動源として適宜に動力伝達機構を介して構成できる。
さらに、画像形成装置1Aには、オプション構成74として、後処理装置(ステープル、パンチ、複数段排紙トレイ、シフター等々)、自動原稿読み取り装置(自動原稿処理装置1A2等)、大容量給紙カセット81等が配置可能であり、それらオプション構成74は画像形成装置1Aの制御部とは別に各々のオプション構成74内に制御部74aを持ちながら、装置とのタイミング調整を、前記通信処理部58を介して同期するように構成されている。
記録媒体検出手段78は、定着ユニット6または搬出部に用紙の先端が到達することを検出するものである。
具体的には、記録媒体検出手段78は、用紙搬送路7入り口において用紙を導入するレジストローラ15から用紙が送り出された後の用紙の搬送時間を計測する搬送時間計測手段79aと、このレジストローラ15から制御対象の定着ユニット6および排紙ローラ17のそれぞれまでの距離と用紙の搬送速度に基づき、用紙搬送路7における用紙の搬送タイミングを検出する搬送タイミング検出手段79bとを有している。
記録媒体検出手段78は、本実施形態では、定着ユニット6および排紙ローラ17のそれぞれに用紙が到達する(突入する)タイミングを、搬送タイミング検出手段79bによって検出した記録媒体の搬送タイミングに基づいて検出するようにしている。
次に、本実施形態に係る用紙検知装置401による搬送される用紙の検出について図面を参照して説明する。
図32は本実施形態に係る用紙検知装置が採用された画像形成装置の用紙搬送路におけるフェースアップ排紙による用紙の第1の搬送状態を示す説明図、図33は前記用紙搬送路におけるフェースダウン排紙による用紙の第2の搬送状態を示す説明図、図34は前記用紙搬送路におけるフェースダウン排紙による用紙の第3の搬送状態を示す説明図である。
本実施例における画像形成装置400において、フェースアップ排紙により用紙を搬送する場合は、図32に示すように、印字工程を終了した用紙Pは、第2用紙搬送路7a2を通って搬送ローラ16により第3用紙搬送路7a3に搬送されて排紙ローラ17により排紙トレイ9に排出される。
第3用紙搬送路7a3に用紙Pが搬送されると、その用紙Pが検出体410の第1用紙検出部411aに当接することにより検出体410が反時計回り方向に所定量回動する。これにより、フォトインタラプタ420によって第1検出部413aが検出され、用紙Pが第3用紙搬送路7a3を通って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ420から出力される第1検出信号423aは、図24(c)に示すように、第1検出部413aの開口部の個数に合わせて1回のオン信号が出力される。
一方、フェースダウン排紙により用紙を反転搬送する場合は、図33に示すように、印字工程を終了した用紙Pは、第2用紙搬送路7a2を通って搬送ローラ16により第3用紙搬送路7a3に搬送される前に、検出体410にガイドされて第4用紙搬送路7a4を通って第6用紙搬送路7a6に搬送される。
第4用紙搬送路7a4に用紙Pが搬送されると、その用紙Pが検出体410の第3用紙検出部411cに当接することにより検出体410が時計回り方向に所定量回動する。これにより、フォトインタラプタ420によって第3検出部413cが検出され、用紙Pが第4用紙搬送路7a4を通って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ420から出力される第3検出信号423cは、図24(e)に示すように、第3検出部413aの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
また、フェースダウン排紙により反転搬送された用紙を排出する場合は、図34に示すように、反転搬送された用紙Pは、検出体410にガイドされて第6用紙搬送路7a6を通って排紙ローラ17に搬送され、排紙ローラにより排紙トレイ9に排出される。
第6用紙搬送路7a6に用紙Pが搬送されると、その用紙Pが検出体410の第2用紙検出部411bに当接することにより検出体410が時計回り方向に所定量回動する。これにより、フォトインタラプタ420によって第2検出部413bが検出され、用紙Pが第6用紙搬送路7a6を通って搬送されたことが検出される。
フォトインタラプタ420から出力される第2検出信号423bは、図24(d)に示すように、第2検出部413bの開口部の個数に合わせて2回のオン信号が出力される。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、フォトインタラプタ420から出力される3種類の検出信号に応じて、制御部440に具備された用紙が搬送される搬送路を判定する用紙搬送路判定機能440aにより、用紙が第3用紙搬送路7a3、第4用紙搬送路7a4または第6用紙搬送路7a6の何れの搬送路に搬送されたかを判定することができる。
従って、本実施形態によれば、一つの用紙検出センサ430で、3つの用紙搬送路を通る用紙を検出、判定することができる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1Aにおける用紙の搬送および検出について、フローチャートに基づき詳細に説明する。
図35,図36,図37は本実施例の画像形成装置の用紙搬送検出の動作を示すフローチャートである。
画像形成装置400における搬送される用紙の検出は、図35,図36,図37に示すフローチャートに基づき以下のように行われる。
画像形成装置400の給紙動作が開始され、まず、ステップS401で排紙方式においてフェースアップ排紙が選択されたか否かが判断される。
ステップS401において、フェースアップ排紙が選択されていないと判断された場合は、丸付き数字1に進む。一方、フェースアップ排紙が選択されたと判断された場合は、ステップS402に進み、排紙ローラ17が回転を開始する。
そして、所定時間が経過すると(ステップS403)、用紙検出センサ430により第3用紙搬送路7a3を矢印A方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS404)。
用紙が第3用紙搬送路7a3をA方向に搬送されて検出体410の第1用紙検出部411aを押すと、検出体410は反時計回りの方向に回動して第1検出部413aがフォトインタラプタ420を横切るとき、フォトインタラプタ420から第1検出部413aに基づく第1検出信号423aが制御部440に出力される。
一方、ステップS404において、第1検出信号423aが制御部440に出力されていないと判断された場合、ステップS405に進み、所定時間t1が経過するまで、第1検出信号423aが制御部440に出力されたか否かが確認され、所定時間t1が経過しても第1検出信号423aが出力されなかった場合は、ステップS406に進む。
ステップS406において、搬送されるべき用紙が第3用紙搬送路7a3上の用紙検出センサ430まで搬送されずに給紙工程において用紙が詰まっていると判断されて、排紙ローラ17の回転を停止し、表示部などに「ジャム1」を表示する。
一方、ステップS404において、フォトインタラプタ420から第1検出信号423aが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS407)、再び第1検出信号423aが出力されたか否かが判断される(ステップS408)。
ステップS408において、第1検出信号423aが制御部440に出力されていないと判断された場合、ステップS409に進み、所定時間t2が経過するまで、第1検出信号423aが制御部440に出力されたか否かが確認され、所定時間t2が経過しても第1検出信号423aが出力されなかった場合は、ステップS410に進む。
ステップS410において、搬送された用紙が用紙検出センサ430で検出された状態で第3用紙搬送路7a3上に用紙が詰まっていると判断されて、排紙ローラ17の回転を停止し、表示部などに「ジャム2」を表示する。
一方、ステップS408において、再び第1検出信号423aが出力されたと判断された場合は、排紙ローラ17の回転を停止して(ステップS411)、用紙の排出処理を終了する。
ここで、ステップS401に戻り、フェースアップ排紙が選択されていないと判断された場合のフローチャートを説明する。
ステップS401において、フェースアップ排紙が選択されていないと判断された場合は、丸付き数字1に進み、排紙ローラ17の回転を開始するとともに反転搬送ローラ18を正方向に回転させる(ステップS421)。すなわち、ステップS401でフェースダウン排紙による排紙処理と判断される。
そして、所定時間が経過すると(ステップS422)、用紙検出センサ430により第4用紙搬送路7a4を矢印B方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS423)。
用紙が第4用紙搬送路7a4をB方向に搬送されて検出体410の第2用紙検出部411bを押すと、検出体410は時計回りの方向に回動して第2検出部413bがフォトインタラプタ420を横切るとき、フォトインタラプタ420から第2検出部413bに基づく第2検出信号423bが制御部440に出力される。
一方、ステップS423において、第2検出信号423bが制御部440に出力されていないと判断された場合、ステップS424に進み、所定時間t3が経過するまで、第2検出信号423bが制御部440に出力されたか否かが確認され、所定時間t3が経過しても第2検出信号423bが出力されなかった場合は、ステップS425に進む。
ステップS425において、搬送されるべき用紙が第4用紙搬送路7a4上の用紙検出センサ430まで搬送されずに搬送工程において用紙が詰まっていると判断されて、排紙ローラ17及び反転搬送ローラ18の回転を停止し、表示部などに「ジャム3」を表示する。
一方、ステップS423において、フォトインタラプタ420から第2検出信号423bが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS426)、再び第2検出信号423bが出力されたか否かが判断される(ステップS427)。
ステップS427において、第2検出信号423bが制御部440に出力されていないと判断された場合、ステップS428に進み、所定時間t4が経過するまで、第2検出信号423bが制御部440に出力されたか否かが確認され、所定時間t4が経過しても第2検出信号423bが出力されなかった場合は、ステップS429に進む。
ステップS429において、搬送された用紙が用紙検出センサ430で検出された状態で第4用紙搬送路7a4上に用紙が詰まっていると判断されて、排紙ローラ17及び反転搬送ローラ18の回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム4」を表示する。
一方、ステップS427において、再び第2検出信号423bが出力されたと判断された場合は、ステップS430に進み、搬送された用紙が第4用紙搬送路7a4を通過したと判断されて、反転搬送ローラ18を逆転させる。そして、丸付き数字2に進む。
そして、所定時間が経過すると(ステップS431)、用紙検出センサ430により第6用紙搬送路7a6を矢印C方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS432)。
用紙が第6用紙搬送路7a6をC方向に搬送されて検出体410の第3用紙検出部411cを押すと、検出体410は時計回りの方向に回動して第3検出部413cがフォトインタラプタ420を横切るとき、フォトインタラプタ420から第3検出部413cに基づく第3検出信号423cが制御部440に出力される。
一方、ステップS432において、第3検出信号423cが制御部440に出力されていないと判断された場合、ステップS433に進み、所定時間t5が経過するまで、第3検出信号423cが制御部440に出力されたか否かが確認され、所定時間t5が経過しても第3検出信号423cが出力されなかった場合は、ステップS434に進む。
ステップS434において、搬送されるべき用紙が第6用紙搬送路7a6上の用紙検出センサ430まで搬送されずに搬送工程において用紙が詰まっていると判断されて、排紙ローラ17及び反転搬送ローラ18の回転を停止し、表示部などに「ジャム5」を表示する。
一方、ステップS432において、フォトインタラプタ420から第3検出信号423cが出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS435)、再び第3検出信号423cが出力されたか否かが判断される(ステップS436)。
ステップS436において、第3検出信号423cが制御部440に出力されていないと判断された場合、ステップS437に進み、所定時間t6が経過するまで、第3検出信号423cが制御部440に出力されたか否かが確認され、所定時間t6が経過しても第3検出信号423cが出力されなかった場合は、ステップS438に進む。
ステップS438において、搬送された用紙が用紙検出センサ430で検出された状態で第6用紙搬送路7a6上に用紙が詰まっていると判断されて、排紙ローラ17及び反転搬送ローラ18の回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム6」を表示する。
一方、ステップS436において、再び第3検出信号423cが出力されたと判断された場合は、ステップS439に進み、搬送された用紙が第4用紙搬送路7a4を通過したと判断されて、排紙ローラ17及び反転搬送ローラ18の回転を停止して、用紙の排出処理を終了する。
このようにして、用紙検知装置401による用紙搬送路7を通過する用紙の検出が行われる。
以上のように構成したので、第4実施形態によれば、用紙検出センサ430を構成する検出体410の用紙検出部の構成を、第3用紙搬送路7a3、第4用紙搬送路7a4及び第6用紙搬送路7a6を通過する用紙が当接するように3箇所に突出形成したことで、1つの用紙検出センサ430により第3用紙搬送路7a3、第4用紙搬送路7a4及び第6用紙搬送路7a6上を通過する用紙を検出することができる。しかも、搬送される用紙が途中で詰まった場合でも、どの辺りでジャムが発生しているかを容易に検知することができる。
尚、上述した実施形態および実施例では、電子写真方式により画像情報を出力する画像形成装置を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の方式による画像形成装置においても展開が可能である。