JP2007118329A - 露光方法および装置ならびにそれを用いる写真処理装置 - Google Patents

露光方法および装置ならびにそれを用いる写真処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリゴンミラーによって光源からの光ビームを主走査方向に偏向し、副走査方向に搬送されるカラー記録材料を2次元的に走査露光してカラー画像を描画してゆく露光装置において、前記ポリゴンミラーの面倒れ、該ポリゴンミラーの回転軸からの傾き、前記回転軸の歪み、或いは重心のずれなどによって周期的に発生する色ムラを無くす。
【解決手段】ポリゴンミラーを8面とし、図3(b)で示すように、第3面に面倒れが生じ、主走査位置が搬送方向Fの下流側にずれると、面で露光されるラインL3,L11,・・・と、下流側の第1面で露光されるラインL1,L9,・・・との間の濃度が濃くなり、上流側の第5面で露光されるラインL5,L13,・・・との間の濃度が薄くなる。これに対応して、基準ピッチW1に対して、ずれ量W2に対応した割合だけ、搬送速度を遅くして、図3(a)で示すように、その第3面のラインを正規の主走査位置に戻す。
【選択図】図3

Description

本発明は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡によって光源からの光ビームを主走査方向に偏向し、前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される印画紙などの記録材料を2次元的に走査露光して画像を描画してゆく露光方法および装置ならびにそれを用いる写真処理装置に関する。
上述のようなポリゴンミラー等の回転多面鏡を用いる露光装置において、前記回転多面鏡のミラー面が回転軸と平行になっていなかったり(面倒れと言う)、前記ポリゴンミラーの軸が前記回転軸から傾いていたり、前記回転軸に歪みがあったり、さらには前記回転多面鏡の重心にずれがあったりすると、一定速度で副走査方向に搬送される記録材料上で、光ビームの照射位置が前記副走査方向にばらつき(ピッチムラが生じ)、重なりが多くなった部分では濃度が濃くなり、重なりが少なくなった部分では濃度が薄くなり、前記副走査方向に周期的に、主走査方向に延びる縞状の色ムラが生じるという問題がある。
この様子を図7に模式的に示す。この図7の例では、6面のポリゴンミラーを使用し、第1面に面倒れが生じている例を示す。なお、実際の面倒れでは、面倒れした面で描画されたラインL1,L7,L13,・・・が、隣接する一方のライン、たとえばL2,L8,L14,・・・に近接し、他方のライン、したがって、L6,L12,L18,・・・から離間し、それらのライン間で濃淡を生じることになるが(この場合には、ラインL2,L8,L14,・・・側に濃、ラインL6,L12,L18,・・・側に淡となる)、この図7では、分り易くするために、面倒れしたラインL1,L7,L13,・・・にゆらぎを付けて示している。
そこで、このような問題を解決するために、たとえば特許文献1や特許文献2に開示されている従来技術を用いることができる。それらの従来技術は、一走査線を同一の画像信号を用いて複数回に亘って露光するものであり、これによって前記面倒れ等に起因するピッチムラによる濃度ムラを目立たなくしようとしている。また、特許文献3は、面倒れ量に応じて、光ビームの照射強度を変化させる技術を示している。
特開昭60−169272号公報 特開昭62−35766号公報 特開2000−238330号公報
上述の従来技術では、確かに、前記面倒れに起因するピッチムラによる濃度ムラを目立たなくすることはできる。しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示される技術は、同一ラインを複数回に亘って露光するものであり、たとえば特許文献2に開示される技術では、ポリゴンミラーが1回転することで1ラインを描画しており、描画に長い時間を要するという問題がある。また、いずれの特許文献でも、主走査位置のずれは補正できておらず、画像がぼやけるという問題もある。一方、ポリゴンミラーの精度が高い物を使用したり、補正のためのレンズを追加したりすると、非常に高価になる。
本発明の目的は、回転多面鏡に起因した主走査位置のずれを補正することができる露光方法および装置ならびにそれを用いる写真処理装置を提供することである。
本発明の露光装置は、回転多面鏡によって光源からの光ビームを主走査方向に偏向し、搬送手段によって前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される記録材料を2次元的に走査露光してゆく露光装置において、前記回転多面鏡の各反射面での反射光による前記記録材料上での主走査位置のずれ量に対応した記録材料の搬送速度を記憶している記憶手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応答して、前記記憶手段から対応する搬送速度を読出し、前記搬送手段の搬送速度を調整する搬送速度制御手段とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、ポリゴンミラー等の回転多面鏡によって光源からの光ビームを主走査方向に偏向し、搬送手段によって前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される印画紙などの記録材料を2次元的に走査露光してゆく露光装置において、前記回転多面鏡の面倒れや軸の傾き、或いは重心のずれなどによって、各反射面での反射光による前記記録材料上での主走査位置に周期的にずれが発生するのに対して、そのずれを打ち消すことができる記録材料の搬送速度を予めメーカなどで求めて記憶手段に記憶させておき、通常の露光にあたっては、検出手段が前記回転多面鏡の回転位置を検出し、その検出結果に応答して、搬送速度制御手段が前記記憶手段から対応する搬送速度を読出し、前記搬送手段の搬送速度を調整する。
すなわち、光ビームの主走査位置にずれのない場合には搬送速度を基準速度とし、前記主走査位置が、前記記録材料の搬送方向(副走査方向)の上流側にずれる場合には搬送速度を前記基準速度よりも遅くし、下流側にずれる場合には搬送速度を前記基準速度よりも速くする。
したがって、前記回転多面鏡の面倒れ、前記回転多面鏡の軸の回転軸からの傾き、前記回転軸の歪み、或いは重心のずれなどに起因した主走査位置のずれを補正することができ、色ムラの発生を防止することができる。なお、前記記憶手段には主走査位置のずれ量が記憶され、対応する搬送速度は逐次計算するようにしてもよい。
また、本発明の写真処理装置は、前記の露光装置を用いてカラー画像を描画することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記印画紙にカラー画像を描画する写真処理装置では、前記画像信号がマルチビットの多値データで階調表現が行われるので、前記色ムラが目立ち易く、本発明が特に効果的である。
さらにまた、本発明の露光方法は、回転多面鏡によって光ビームを主走査方向に偏向し、前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される記録材料を2次元的に走査露光してゆく露光方法において、前記回転多面鏡の回転位置に連動して、記録材料の搬送速度を調整することを特徴とする。
上記の構成によれば、ポリゴンミラー等の回転多面鏡によって光源からの光ビームを主走査方向に偏向し、前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される印画紙などの記録材料を2次元的に走査露光してゆくにあたって、前記回転多面鏡の面倒れや軸の傾き、或いは重心のずれなどによって、各反射面での反射光による前記記録材料上での主走査位置に周期的にずれが発生するのに対して、回転多面鏡の回転位置に連動して、記録材料の搬送速度を調整することで、そのずれを打ち消す。
したがって、前記回転多面鏡の面倒れ、前記回転多面鏡の軸の回転軸からの傾き、前記回転軸の歪み、或いは重心のずれなどに起因した主走査位置のずれを補正することができ、色ムラの発生を防止することができる。
また、本発明の露光方法は、前記回転多面鏡の1面を基準として、近接する2面と共に、予め定める濃度の画像信号で露光を行い、テストパッチを形成する工程を各面を基準として行い、描画された基準ラインの近接ラインへの重なり量から、前記記録材料の搬送速度を予め定める基準速度から偏倚させる量を求めることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のような回転多面鏡の各面の倒れ量に対応して記録材料の搬送速度を調整するにあたって、調整すべき速度を以下のようにして求める。すなわち、先ず前記回転多面鏡の1面を基準として、近接する2面と共に、予め定める濃度の画像信号で露光を行い、テストパッチを形成する工程を各面を基準として総ての面で行う。これによって、各テストパッチには前記の3面以外を使用したラインが描画されず、描画された基準ラインがどちらの近接ラインへどれだけ重なっているかを簡単に測定することができる。その重なり量から、前記記録材料の搬送速度を予め定める基準速度から偏倚させる量を求める。
したがって、簡単に各面での適正な搬送速度を求めることができる。
さらにまた、本発明の露光方法は、前記光ビームのビーム径に対して、前記搬送速度が1/2ピッチであり、前記近接する2面は、基準となる面との間に1面開けて設定されることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記光ビームのビーム径に対して、前記搬送速度が1/2ピッチである場合には、近接する2面を基準となる面との間に1面開けて設定することで、本来、それらの面に傾きがない場合には、光ビームは重なり合うことなく露光される。
したがって、光ビームが重なっていることで、どの面がどれだけ傾いているかを、容易に測定することができる。
また、本発明の露光方法では、前記予め定める濃度の画像信号は、一定濃度で、かつ各面で相互に異なる色であることを特徴とする。
上記の構成によれば、どの面がどれだけ傾いているかを、より一層容易に測定することができる。
本発明の露光装置および露光方法によれば、回転多面鏡の面倒れ、前記回転多面鏡の軸の回転軸からの傾き、前記回転軸の歪み、或いは重心のずれなどに起因した主走査位置のずれを補正することができ、色ムラの発生を防止することができる。
また、本発明の写真処理装置によれば、印画紙にカラー画像を描画する写真処理装置では、前記画像信号がマルチビットの多値データで階調表現が行われるので、前記色ムラが目立ち易く、本発明が特に効果的である。
図1は、本発明の実施の一形態に係るレーザ露光装置10が適用される写真処理装置1の全体構成図である。写真処理装置1は、図略のスキャナより取り込まれたフィルムの各コマの画像データ、あるいは、図外のコンピュータ等から入力された画像信号を、写真印画紙である感光材Pの表面に走査露光し、該感光材P上に画像を形成する前記レーザ露光装置10と、感光材Pを送り出し可能にセットする感光材収納装置20と、レーザ露光装置10で露光された感光材Pを処理(現像処理、漂白定着処理、安定処理)する現像装置30と、安定処理された感光材Pを乾燥させる乾燥装置40と、感光材Pを搬送する各構成要素間に亘って配設されたローラ対等から構成される搬送装置50とを備えて構成される。
前記感光材収納装置20は、レーザ露光装置10の上方の所定のマガジン載置部に設けられており、2台の感光材マガジン21,22が装備されている。各感光材マガジン21,22はロール状に巻回された感光材Pを遮光状態で内蔵する。前記現像装置30は、レーザ露光装置10で露光された感光材Pを現像漕31内に貯留された処理液32に浸漬することによって、現像、漂白定着および安定化させるものである。前記乾燥装置40は、現像装置30で現像、漂白定着および安定化処理された感光材Pを乾燥処理するものである。乾燥装置40の上部には、排出されてきた感光材Pすなわち写真を積層状態で支持するソータ等の排出部41が設けられている。
図2は、レーザ露光装置10の構成を示すブロック図である。レーザ露光装置10は、遮光された筐体の適所に配置された3原色用の3個の光源100R,100G,100Bを有して成る。各光源100R,100G,100Bは、レーザ発生部101R,101G,101Bと、音響光学変調素子(Acousto-Optic Modulator;以下、AOMという)102R,102G,102Bと、スリット103R,103G,103Bとを備えて構成される。
前記レーザ発生部101Rは、たとえば波長680nmのR(赤色)のレーザ光を射出する半導体レーザ(LD)を備えて構成されている。レーザ発生部101Gは、前記半導体レーザと、この半導体レーザから射出されたレーザ光を、たとえば波長532nmのG(緑色)のレーザ光に変換する第2高調波発生器(Secondary High-Frequency Generator)とを備えて構成されている。レーザ発生部101Bは、前記半導体レーザと、この半導体レーザから射出されたレーザ光を、たとえば波長473nmのB(青色)のレーザ光に変換する第2高調波発生器とを備えて構成されている。
前記レーザ発生部101R,101G,101Bの出力側には、レーザ光変調部の一例である前記AOM102R,102G,102Bおよび図略の遮光用の筐体内適所に形成されたスリット103R,103G,103Bがそれぞれ対応して配設されるとともに、走査光学系を構成するミラー104R,104G,104B、反射ミラー105、レンズ106、および図中のA方向に回転して入射レーザ光を所定範囲でS方向に走査させるポリゴンミラー107が順に配置されている。
前記AOM102R,102G,102Bは、AOMドライバ16R,16G,16Bからの画像信号に基づいてそれぞれ駆動制御され、レーザ光を変調する。このAOM102R,102G,102Bは、レーザ光の出力を、ほぼ0〜100%の範囲内で調整可能なものである。
前記ミラー104Rは全反射ミラー、ミラー104G,104Bはハーフミラーであって、上記配置は、AOM102Rから射出されるレーザ光をミラー104Rで全反射させ、AOM102Gから射出されるレーザ光とミラー104Gで合波した後、さらにAOM102Bから射出されるレーザ光とミラー104Bで合波することによって、3色のレーザ光を合波する。
合成されたレーザ光は、反射ミラー105で反射され、レンズ106で集光されてポリゴンミラー107へ射出される。前記ポリゴンミラー107の射出側には、fθレンズ108が配置されている。ポリゴンミラー107は矢符A方向に回転しており、この回転によって主走査方向(S方向)に走査されたレーザ光は、fθレンズ108を経て、副走査方向(図面の奥行きの方向)に搬送中の感光材Pに照射され、この感光材Pを露光するようになっている。
前記AOMドライバ16R,16G,16Bに与えられる画像信号は、前記のスキャナ読込みやコンピュータ等から入力された画像信号が、画像処理部12でデジタル信号処理され、メモリ部13の各色毎に用意されたメモリ13R,13G,13Bで一旦格納された後、1ライン分ずつD/Aコンバータ14R,14G,14Bでアナログ信号に変換されて入力される。
上述のように構成される露光装置10において、注目すべきは、本実施の形態では、ポリゴンミラー107の回転位置が検出手段61によって検出されており、その検出結果に応答して、記憶手段であるメモリ62から対応する搬送速度が読出され、搬送速度制御手段である駆動回路63が搬送手段である前記搬送装置50の搬送速度を調整することである。
前記検出手段61には、前記ポリゴンミラー107の回転軸に連結されて、その回転位置を直接検出することができるエンコーダを用いることができ、また前記ポリゴンミラー107の特定の面が通過したことを検出するホール素子や光センサなどを用いることができる。前記ホール素子や光センサなどを用いる場合には、前記特定の面の通過からタイマを起動し、そのカウント値から、現在、どの面で走査が行われているかを判定すればよい。
そして、メモリ62には、前記ポリゴンミラー107の面倒れ、前記ポリゴンミラー107の軸の回転軸からの傾き、前記回転軸の歪み、或いは重心のずれなどによって発生する各反射面での反射光の前記感光材P上での主走査位置のずれ量に対応して、そのずれを打ち消すことができる搬送速度が、予めメーカなどで求められて記憶されている。通常の露光にあたっては、駆動回路63は、検出手段61で検出されたポリゴンミラー107の回転位置に対応した搬送速度となるように、前記搬送装置50のステップモータ51の回転速度を制御する。
したがって、図3(a)で示すように、各光源100R,100G,100Bから感光材Pへの光ビームLR,LG,LBの主走査位置にずれがなく、正規の位置、したがって予め定められる基準ピッチW1で走査が行われている場合には、搬送速度を予め定められる基準速度とし、前記主走査位置が、前記感光材Pの搬送方向(副走査方向)Fの上流側にずれる場合には搬送速度を前記基準速度よりも遅くし、下流側にずれる場合には搬送速度を前記基準速度よりも速くする。
図3(b)は、ポリゴンミラー107を8面とし、第3面に面倒れが生じ、主走査位置が搬送方向Fの下流側にずれた例を示しており、その第3面で露光されるラインL3,L11,・・・と、前記下流側の第1面で露光されるラインL1,L9,・・・との間に重なりが生じて濃度が濃くなり、上流側の第5面で露光されるラインL5,L13,・・・との間が離間して濃度が薄くなる。この場合、前記基準ピッチW1に対して、ずれ量W2に対応した割合だけ、搬送速度を遅くすることで、その第3面で露光されるラインL3,L11,・・・を正規の主走査位置に戻し、前記図3(a)で示すようなピッチムラのない走査を行うことができる。前記基準ピッチW1は、たとえば600dpiの場合、25.4/600=0.04233(mm)となる。
ただし、この図3は、1/2ピッチ重ねて露光する例を示している。このように1/2ピッチ重ねで露光されても、光ビームLR,LG,LBの強度がガウス分布を示すことから、良好な解像度で、かつライン間に隙間が生じることはない。
表1に、ポリゴンミラー107の面倒れ量に対して、発生する縞模様の濃い部分と薄い部分との濃度差の関係を示す。また、図4に、表1から得られたデータからの推測値を含めたグラフを示す。
Figure 2007118329
前記の表1および図4から、ほぼポリゴンミラー107の面倒れ量が10秒増加する毎に、濃度差が0.01増加する比例関係にあることが理解される。すなわち、濃度差から、ポリゴンミラー107の面倒れ量を求めることができる。たとえば、濃度差が0.04あるとき、40秒の面倒れが発生している。したがって、各面で濃度差が生じ、ポリゴンミラー107の回転軸が歪んでいる場合には、その濃度差から、回転軸の歪みを修正することができる。
また、前記ずれ量W2は、前記濃度差から推測することができる。図5および表2で示すように、前記基準ピッチW1に対するずれ量W2の割合が大きくなる程、濃度差が大きくなり、前記ずれ量W2が負、すなわちラインが重なる場合には濃度は濃くなり、前記ずれ量W2が正、すなわちラインが離間する場合には濃度は薄くなり、前記ずれ量W2の割合が、±3%で、濃度差が0.04変動する。表3には、前記基準ピッチW1が0.04233(mm)の場合における各ずれ量W2(基準ピッチW1に対する%表記)での実際のピッチを示す。図5および表2において、C,M,Yは、R,G,Bの光ビームLR,LG,LBに対する感光材Pのカプラー色であり、Vはそれらを纏めたモノクロのバリュー値を示す。
Figure 2007118329
Figure 2007118329
したがって、これらの濃度差から、ずれ量W2が求められ、このずれ量W2から、感光材Pの搬送速度を、予め定める基準速度から偏倚させる量を求めることができる。なお、前記表1および図4のデータならびに前記表2および図5のデータは、前述の1/2ピッチ重ねで露光した場合の例であり、重ね合わせるピッチが異なれば、データも異なり、搬送速度を偏倚させる量も異なる。
以下に、搬送速度の偏倚量の具体例を示す。搬送ローラ52の径を30(mm)、ステップモータ51から前記搬送ローラ52までの搬送装置50での減速比を1/17.292、ステップモータ51の基本ステップ角を0.45(°)とすると、ステップモータ51の1ステップで感光材Pが搬送される距離、すなわちこの搬送装置50の分解能は、0.006813(mm)となる。そして、要求される基準搬送速度を58.41432905(mm/s)とすると、その基準搬送速度でステップモータ51を駆動するパルスの周波数は8574(pps)となる。さらにまた、前記の基準ピッチW1当りのパルス周波数は、8574×(0.04233/58.41432905)=6.21364665(pps)となる。
したがって、濃度差が0.04であるとき、前記表2および図5から、ドット間距離、すなわちパルス周波数を±3%変化させればよく、6.0272373(pps)から6.400056(pps)まで変化させればよい。ポリゴンミラー107の各面に対するこのようなパルス周波数のデータを、メーカなどで測定し、前記メモリ13R,13B,13Gに記憶させておくことで、通常使用時において、ポリゴンミラー107の面倒れ、該ポリゴンミラー107の回転軸からの傾き、前記回転軸の歪み、或いは重心のずれなどに起因した主走査位置のずれを補正することができ、色ムラの発生を防止することができる。なお、前記メモリ13R,13G,13Bには、前記ずれ量が記憶され、対応する搬送速度は逐次計算するようにしてもよい。
続いて、前記パルス周波数、すなわち濃度差の求め方について、以下に説明する。濃度差を求めるテストモードとなると、図示しない制御手段が前記画像処理部12への画像信号を、前記ポリゴンミラー107の1面を基準として、近接する2面分だけ、予め定める一定濃度とし、残余の面は未露光とする信号を与える。その工程を各面を基準として行うことで、感光材Pには、図6で示すようなテストパッチP1〜P8が形成される。なお、図6では、前記のようにポリゴンミラー107を8面とし、1/2ピッチの重ね書きで、近接する面を1面開けている。
これによって、描画された基準ラインの近接ラインへの重なり具合から、前記のような濃度差が生じる。図6の例は、第1面のラインL1,L9が第3面のラインL3,L11に近接して一部に重なりが生じ、第7面のラインL−1,L7から離間して隙間が生じていることを表す。したがって、重なって生じた縞の濃度および重なっていない部分の濃度をスキャナなどで読取ることで、前記濃度差を求めることができる。
1つのテストパッチに同時に形成するラインを、基準面のラインと、もう1面のラインとの2本としてもよい。その場合、たとえばL1,L3でP1、L2,L4でP2、・・・のようになり、たとえばP1で濃度が高くなると、第1面が面倒れしているのか、第3面が面倒れしているのかが不明になる。このため、L7,L1のP7と、L3,L5のP3とを参照して、たとえばP7で濃度変化がなく、P3で薄くなっていれば、第3面が面倒れしていると判定することができる。このように2面でテストパッチを形成した場合、そのテストパッチで、濃度が濃い縞ができているのか、薄い縞ができているのかを容易に見分けることができる(3面の場合には、1つのパッチに濃淡両方の縞ができる)。
たとえば、ポリゴンミラー107の回転軸に前記40秒の傾きが生じ、テストパッチP3で0.04濃度が濃くなり、裏面のテストパッチP7で0.04濃度が薄くなった場合、ポリゴンミラー107の第3面の露光時に最も速い6.400056(pps)とし、第7面の露光時に最も遅い6.0272373(pps)とし、それらの面の間は均等に速度が変化するようにすればよい。したがって、第1面および第5面の露光時は、基準速度の6.21364665(pps)となる。
このように構成することで、高速で描画しつつ、主走査位置のずれを補正することができる。また、上記のようなテストパッチP1〜P8を形成することで、各テストパッチP1〜P8には前記の3面以外を使用したラインが描画されず、描画された基準ラインがどちらの近接ラインへどれだけ重なっているかを簡単に測定することができ、簡単に各面での適正な搬送速度を求めることができる。
さらにまた、光ビームLR,LG,LBのビーム径に対して、感光材Pの搬送速度を1/2ピッチとし、テストパッチP1〜P8の形成時に使用する近接する2面を、基準となる面との間に1面開けて設定するので、本来、それらの面に傾きがない場合には、光ビームは重なり合うことなく露光されるはずであり、光ビームが重っていることで、どの面がどれだけ傾いているかを、容易に測定することができる。
また、テストパッチP1〜P8の形成時に使用する画像信号を、一定濃度で、かつ各面で相互に異なる色とすることで、どの面がどれだけ傾いているかを、より一層容易に測定することができる。
なお、光源は、R,G,Bの加色法の3色に限らず、C,M,Yの減色法や、4色以上であってもよく、感光材Pのカプラーに適応して適宜定められればよい。また、光源は半導体レーザに限らず、Arレーザ、He−Neレーザ、COレーザなどのガスレーザや、発光ダイオードなどが用いられてもよい。
本発明のレーザ露光装置10は、写真処理装置1に限らず、たとえば感光材Pを感光体ドラムとした電子写真方式のフルカラー画像形成装置などにも適用することができるけれども、前記感光材Pが印画紙である写真処理装置1では、前記画像信号がマルチビットの多値データで階調表現が行われるので、前記色ムラが目立ち易く、本発明が特に効果的である。
本発明の実施の一形態に係るレーザ露光装置が適用される写真処理装置の全体構成図である。 前記レーザ露光装置の構成を示すブロック図である。 前記レーザ露光装置によるピッチムラを説明するための図である。 前記レーザ露光装置におけるポリゴンミラーの反射面の傾きに対する縞模様の濃度差を示すグラフである。 レーザ露光装置で描画したラインのドット間距離と濃度との関係を示すグラフである。 本発明による色ムラの調整方法を説明するための図である。 従来技術の露光装置で描画した画像を模式的に示す図である。
符号の説明
1 写真処理装置
10 レーザ露光装置
12 画像処理部
13 メモリ部
13R,13G,13B メモリ
14R,14G,14B D/Aコンバータ
16R,16G,16B AOMドライバ
20 感光材収納装置
21、22 マガジン
30 現像装置
31 現像漕
32 処理液
40 乾燥装置
41 排出部
50 搬送装置
51 ステップモータ
52 搬送ローラ
61 検出手段
62 メモリ
63 駆動回路
100R,100G,100B 光源
101R,101G,101B レーザ発生部
102R,102G,102B AOM
103R,103G,103B スリット
104R,104G,104B ミラー
105 反射ミラー
106 レンズ
107 ポリゴンミラー
P 感光材

Claims (6)

  1. 回転多面鏡によって光源からの光ビームを主走査方向に偏向し、搬送手段によって前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される記録材料を2次元的に走査露光してゆく露光装置において、
    前記回転多面鏡の各反射面での反射光による前記記録材料上での主走査位置のずれ量に対応した記録材料の搬送速度を記憶している記憶手段と、
    前記回転多面鏡の回転位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に応答して、前記記憶手段から対応する搬送速度を読出し、前記搬送手段の搬送速度を調整する搬送速度制御手段とを含むことを特徴とする露光装置。
  2. 前記請求項1記載の露光装置を用いてカラー画像を描画することを特徴とする写真処理装置。
  3. 回転多面鏡によって光ビームを主走査方向に偏向し、前記主走査方向と略直交する副走査方向に搬送される記録材料を2次元的に走査露光してゆく露光方法において、
    前記回転多面鏡の回転位置に連動して、記録材料の搬送速度を調整することを特徴とする露光方法。
  4. 前記回転多面鏡の1面を基準として、近接する2面と共に、予め定める濃度の画像信号で露光を行い、テストパッチを形成する工程を各面を基準として行い、
    描画された基準ラインの近接ラインへの重なり量から、前記記録材料の搬送速度を予め定める基準速度から偏倚させる量を求めることを特徴とする請求項3記載の露光方法。
  5. 前記光ビームのビーム径に対して、前記搬送速度が1/2ピッチであり、前記近接する2面は、基準となる面との間に1面開けて設定されることを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  6. 前記予め定める濃度の画像信号は、一定濃度で、かつ各面で相互に異なる色であることを特徴とする請求項4または5記載の露光方法。
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