JP4075035B2 - 画像記録装置及び光走査装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱現像感光材料等の記録媒体にレーザ光源からレーザビームを照射する画像記録装置及び光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリゴンミラー及びfθレンズ等からなる平面走査光学系を用いて熱現像感光性フィルムにレーザビームを露光し画像を記録する画像記録装置が公知であるが、かかる画像記録装置では画像記録時にフィルムに生じる干渉縞の対策としてレーザビームに高周波重畳を施す場合がある。干渉縞とは、レーザビームとフィルム内で反射したレーザビームとの干渉により、画像上に濃度差として認識されるムラのことをいう。即ち、干渉縞は、図7のように、レーザビームが露光のためフィルムに入射したとき、BC層とベース層との界面またはBC層と空気層との界面で反射し、さらに保護層と外部の空気層との界面で反射したレーザビームが露光レーザビームと干渉することで発生する。
【0003】
上述のような干渉縞対策として、レーザビームに高周波重畳することが公知であり(例えば、特開2000−347311公報参照)、レーザダイオードをマルチモード発振させ、多数のレーザ発振モードによる干渉縞同士を相殺することで干渉縞を抑止できるが、この場合、次のような問題が生じることが判明した。
【0004】
▲1▼干渉縞対策として高周波重畳を用いると、それを用いない場合に比べて、fθレンズに入射する光線の角度が大きい領域(フィルムの端の部分に相当する)では、fθレンズの倍率色収差の影響が大きくなる。即ち、一般的に、平面走査光学系で使用しているfθレンズには図8のような倍率色収差があり、レーザビームの波長が変化すると、ビームの結像位置がずれてしまい、特に、fθレンズに入射する光線のレンズ入射角度が大きい領域では、影響が大きくなる傾向がある。
【0005】
▲2▼その結果、主走査方向のレーザビーム径が大きくなり、主走査方向の鮮鋭性が悪化し、画像に悪影響を及ぼす。即ち、レーザビームに高周波重畳をした場合、レーザビームがマルチモード化しており、レーザビームのスペクトル半値幅は3〜6nmにも達する。ここで、レーザビームのスペクトル半値幅が6nmであると仮定すると、図8からfθレンズに入射する光線の入射角28°で倍率色収差が、6nm×2.6μm/nm=15.6μmになる。この影響で主走査方向のレーザビーム径が65μmから72μmと大きくなり、その結果、画像の鮮鋭性悪化へとつながる。一般的には、5%程度のビーム径拡大であれば、画像性能への影響は少ないが、それ以上大きくなると、鮮鋭性の悪化が現れ始める。また、図8の例は、色収差が補正されているfθレンズであるが、補正されていない場合は、さらに影響が大きくなり、倍率色収差は、通常、この4〜5倍大きい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、レーザビームをfθレンズを用いて記録媒体に照射し走査して画像を記録する際に干渉縞の発生を防止しかつfθレンズの倍率色収差の影響を少なくし、画像の鮮鋭性悪化を防ぐことのできる画像記録装置を提供することを目的とする。また、レーザビームをfθレンズを用いて記録媒体に照射し走査する際に干渉縞の発生を防止しかつfθレンズの倍率色収差の影響を少なくする光走査装置を提供することを目的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像記録装置は、レーザ光源からレーザビームを結像レンズを介して記録媒体の表面に照射し走査することで画像を記録するように構成された画像記録装置であって、前記記録媒体表面の走査方向における中心部を含む第1領域と前記第1領域の走査方向における両端側の少なくとも第2領域及び第3領域とにおいて前記レーザビームのスペクトル半値幅を異ならせるように制御することを特徴とする。
【0008】
この画像記録装置によれば、第2領域及び第3領域に対応する結像レンズの各入射領域では結像レンズへのレーザビームの入射角が大きいが、かかる領域でレーザビームのスペクトル半値幅を小さくすることによって、結像レンズの倍率色収差の影響が少なくなり、画像の鮮鋭性悪化を防ぐことができる。また、第1領域ではレーザビームに干渉縞対策として高周波重畳をしてレーザビームのスペクトル半値幅が大きくなっても、第1領域に対応する入射領域で結像レンズへの入射角が小さく、結像レンズの倍率色収差が小さいので、高周波重畳による影響が少なく問題とならない。
【0009】
即ち、前記第2領域及び前記第3領域に対応する前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に対応する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レンズへの入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が小さいように制御される。
【0010】
また、前記第1領域で前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳をオフにするように制御することにより、第1領域ではレーザビームに高周波重畳をするとともに、第2領域及び第3領域に対応する結像レンズへの各入射領域では高周波重畳をしないことでレーザビームのスペクトル半値幅を小さくできる。また、第2領域及び第3領域で高周波重畳をしなくても、かかる領域では結像レンズの入射角が大きいので記録媒体への入射角も大きくなることで、記録媒体内における露光レーザビームと反射レーザビームとの位置ズレが大きくなり、干渉縞強度そのものが低減し、干渉縞の問題は生じない。
【0011】
また、前記第1領域で前記レーザ光源への電流振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅を小さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内にあるように制御することで、レーザビームの半値幅を変えるようにしてもよい。
【0012】
また、本発明による光走査装置は、レーザ光源からレーザビームを結像レンズを介して記録媒体の表面に照射し走査する光走査装置であって、前記記録媒体表面の走査方向における中心部を含む第1領域と前記第1領域の走査方向における両端側の少なくとも第2領域及び第3領域とにおいて前記レーザビームのスペクトル半値幅を異ならせるように制御し、前記第2領域及び前記第3領域に対応する前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に対応する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レンズへの入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が小さいことを特徴とする。
【0013】
この場合、前記第1領域で前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳をオフにするように制御するか、または、前記第1領域で前記レーザ光源への電流振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅を小さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内にあるように制御することにより、レーザビームの半値幅を変えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による画像記録装置の概略的構成を示す正面図である。図1に示すように、画像記録装置100は、シート状の熱現像感光性材料である熱現像感光性フィルムF(以下、「フィルム」という。)を1枚ずつ給送する給送部110と、給送されたフィルムFを露光し画像記録を行う露光部120と、露光されたフィルムFを現像する現像部130とを備える。
【0015】
給送部110は上下2段に設けられ、ケース内に収納されたフィルムFをケースごと格納する。給送部110で取り出し装置(図示省略)によりフィルムFをケースから取り出し、その取り出されたフィルムFを図1の下方に搬送してから、搬送方向変換部145で図1の矢印(4)に示すようにフィルムFを水平方向に搬送し、さらに、ローラ対等からなる複数の搬送装置142により図1の矢印(5)に示すように上方垂直方向に搬送し、その際、露光部120はフィルムFに赤外域780〜860nm範囲内のレーザビームL、例えば810nmのレーザビームを照射する。画像信号に基づいて変調されたレーザビームLによりフィルムFに潜像が形成される。
【0016】
その後、フィルムFは図1の矢印(6)に示すように更に上方に搬送され、供給ローラ対143により熱現像部130の熱現像ドラム14へと送られる。熱現像ドラム14では、フィルムFと熱現像ドラム14の外周とが密着した状態で、図1の矢印(7)に示す方向にともに回転する。かかる状態で熱現像ドラム14はフィルムFを加熱し熱現像することによりフィルムFの潜像を可視画像として形成する。
【0017】
次に、フィルムFが熱現像ドラム14とともに回転し図1の右方に来ると、熱現像ドラム14からフィルムFを分離し、図1の矢印(8)に示す方向に搬送装置144で搬送しつつ冷却する。その後、搬送装置144は、ドラム14から離れたフィルムFを図1の矢印(9)及び(10)に示す方向に搬送し、画像記録装置100の上部から取り出せるように排出トレイ160に排出する。
【0018】
次に、図1の画像記録装置100の露光部120について図2、図3を用いて説明する。図2は図1の画像記録装置の露光部の光学系を概略的に示す斜視図であり、図3は図2の露光部の制御系を示すブロック図である。
【0019】
図2に示すように、露光部120は、画像信号Sに基づき強度変調されたレーザビームLを回転多面鏡113によって偏向してfθレンズ114を介してフィルムF上を主走査するとともに、フィルムFをレーザビームLに対して主走査の方向と略直角な方向に相対移動させることにより副走査することでフィルムFに潜像を形成する。以下、更に露光部120及びその制御系について説明する。
【0020】
図2,図3に示すように、画像信号出力装置121から出力された画像信号Sは、D/A変換部122においてアナログ信号に変換され、変調回路123に入力される。かかるアナログ信号に基づき変調回路123で変調信号が生成される。この変調信号は、高周波重畳制御部124により高周波信号が重畳されてから、レーザ光源であるレーザダイオード110を駆動し、レーザダイオード110からレーザビームLを照射させる。
【0021】
変調部123はレーザダイオード110から照射されたレーザビームを受光する光量センサ(図示省略)からの光量モニタ信号が入力されることでレーザビームLの強度が一定になるように制御する。また、レーザダイオード110は、マルチモード発振するように高周波信号が変調信号に重畳されることによりマルチモードで発光し、また、高周波信号の重畳をオフにすればシングルモードで発光する。
【0022】
図2のように、レーザダイオード110から照射されたレーザビームLは、レンズ112を通過した後、シリンドリカルレンズ115により上下方向にのみ収束されて、図中矢印A方向に回転する回転多面鏡113に対し、その駆動軸に垂直な線像として入射する。回転多面鏡113はレーザビームLを主走査方向に反射し偏向し、この偏向されたレーザビームLは、シリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を通過した後、光路上に主走査方向に延在して設けられたミラー116で反射されて、搬送装置142により矢印Y方向に搬送されている(副走査されている)フィルムFの被走査面117上を、矢印X方向に繰り返し主走査される。これにより、レーザビームLはフィルムF上の被走査面117を走査する。
【0023】
fθレンズ114のシリンドリカルレンズは、入射したレーザビームLをフィルムFの被走査面117上に、副走査方向にのみ収束させるものとなっており、またfθレンズ114からフィルムFの被走査面117までの距離は、fθレンズ114全体の焦点距離と等しくなっている。このように、露光部120ではシリンドリカルレンズ115及びシリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を配設しており、レーザビームLが回転多面鏡113上で一旦副走査方向にのみ収束させるので、回転多面鏡113に面倒れや軸ブレが生じても、フィルムFの被走査面117上において、レーザビームLの走査位置が副走査方向にずれることがなく、等ピッチの走査線を形成することができる。
【0024】
また、図2,図3のように、レーザビームLの方向Xへの主走査に同期して水平同期センサ125で走査の始点を検知し、この検知された水平同期信号に基づいて高周波重畳制御部124がレーザビームLへの高周波重畳を制御できるようになっている。
【0025】
以上のようにして、露光部120においてフィルムFに画像信号Sに基づく潜像が形成されることで画像記録が行われる。
【0026】
次に、レーザビームLへの高周波重畳及びレーザビームLのスペクトル半値幅の制御方法について図4を参照して説明する。図4は図2の露光部においてレーザビームがfθレンズを介してフィルム面上に結像する状態を図2のフィルム面から垂直な方向から見た概略図である。
【0027】
本実施の形態では、レーザビームLのfθレンズに対するレンズ入射角αが小さい領域ではレーザビームに高周波重畳をし、レンズ入射角αが大きい領域では高周波重畳を行わないようにしている。
【0028】
図4に示すように、フィルムFの被走査面117では、図2の回転多面鏡113からのレーザビームLが一端mから他端nまで方向Xに主走査されるが、このとき、方向Xにおける光軸pが通る点cを中心にした第1領域151で被走査面117に対するレーザビームLのフィルム入射角βは比較的小さく(光軸pが通る点cで零度)、第1領域151の方向Xにおける両側の第2領域152及び第3領域153でフィルム入射角βは第1領域151よりも大きく、一端m及び他端nで最大となる。
【0029】
また、レーザビームLのfθレンズ114に対するレンズ入射角αは、フィルム入射角βと同様に変化し、第1領域151に対応した第1入射領域161で比較的小さく(光軸pが通る点で零度)、第2領域152及び第3領域153に対応した第2入射領域162及び第3入射領域163で第1入射領域161よりも大きくなる。
【0030】
上述のような各領域151〜153においてレーザビームLが第2,第1,第3領域152→151→153の順に方向Xへ走査されるが、レーザビームLが水平同期センサ125により方向Xへの走査始点(一端m)で検知されると、図3の高周波重畳制御部124の制御により、レーザビームLに対する高周波重畳をオフにし、このオフ状態を第2領域152で維持し、第1領域151に入ったら高周波重畳をオンにし、次に第3領域153に入ったら高周波重畳をオフにする。このような高周波重畳のオン・オフは、レーザビームLが被走査面117上で一定速度で走査されることから時間制御によりタイミングをとって行うことができる。
【0031】
上述のように第2領域152及び第3領域153に対応する第2レンズ入射領域162及び第3レンズ入射領域163では、レンズ入射角αが第1領域151に対応する第1レンズ入射領域161よりも大きいが、かかるレンズ入射角αの大きい領域162,163で高周波重畳がオフ状態であり、レーザビームはシングルモード状態であるので、レーザビームのスペクトル半値幅が小さい。このため、fθレンズ114の倍率色収差の影響が少なく、画像の鮮鋭性悪化を防止できる。
【0032】
また、第1レンズ入射領域161ではレーザビームに高周波重畳をして干渉縞対策としているが、かかる高周波重畳でレーザビームがマルチモード状態となってそのスペクトル半値幅が大きくなっても、レンズ入射角αが小さく、図8のようにfθレンズ114の倍率色収差が小さいので、高周波重畳の影響が少なく、問題とはならない。
【0033】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例により更に説明する。本実施例及び比較例では、主走査レーザビーム径を65μm、フィルム厚を200μm、フィルム屈折率を1.66とし、図8に示す倍率色収差特性を有するfθレンズを用いた。図4のフィルム入射角βと干渉縞強度(相対値)との関係を図5に示す。図5から、フィルム入射角βが大きくなると、干渉縞強度が相対的に低下することが分かる。
【0034】
本実施例では、上述のようにレーザビームに対する高周波重畳をフィルム入射角βが13°以上でオフし、13°以下でオンする制御を行い、高周波重畳が機能している場合のレーザビームのスペクトル半値幅を6nmとする。
【0035】
比較例では、走査範囲内の全領域で従来のように高周波重畳をし、フィルムの図4の端m,n(倍率色収差が最も大きい領域)において、フィルム入射角βが16°であり、このレンズ入射角βに対応するレンズ入射角αが28°であるが、上述のように図8から倍率色収差が約15.6μmとなり、ビーム径が7μm程度大きくなり、鮮鋭性が悪化し、画像上問題となる。
【0036】
本実施例では、フィルム入射角βが13°より大きい図4の第2領域152及び第3領域153領域では、図5から干渉縞強度が約1/4以下となることが分かる。干渉縞強度が1/4以下となると、干渉縞は目視で判別できないレベルとなるので、レーザビームを高周波重畳せずにシングルモード化しても画像への影響は殆ど無くなる。また、高周波重畳せずにシングルモード化したレーザビームは、そのスペクトル半値幅が0.3nm以下となり、fθレンズの倍率色収差は問題ないレベルとなる。
【0037】
また、図4の第1領域151でレーザビームに高周波重畳すると、フィルム入射角βが13°でレンズ入射角αが約21°となり、図8から倍率色収差が12μm程度となり、ビーム径が4μm大きくなるが、比較例と比べると、倍率色収差の影響を半分程度に抑制できることが分かる。
【0038】
以上のように、本実施例では、図4の第2領域152及び第3領域153でレーザビームを高周波重畳せずにシングルモード化することで倍率色収差を小さくし、画像の鮮鋭性低下を防止した。一方、高周波重畳をしないので干渉縞低減効果は低下するが、fθレンズ114への入射角αが大きい領域であり、フィルムFへの入射角βも大きくなるので、露光レーザビームとフィルム内での反射レーザビームとの位置ズレが大きくなり、図5のように干渉縞強度そのものが低下するので問題ない。
【0039】
なお、本実施例では色収差を補正したfθレンズを用いたが、かかる色収差補正されていないfθレンズでは倍率色収差の影響が一層大きくなるのであるが、上述のように図2,図3の露光部の光学系及び制御系により、fθレンズの倍率色収差が画像へ及ぼす影響を大幅に低減することができるので、要求される画質レベルによっては、色収差が補正されていないfθレンズを使用することも可能となり、画像記録装置のコストダウンに寄与できる。
【0040】
次に、レーザビームLのスペクトル半値幅の制御方法の変形例について図6を参照して説明する。図6は図2の露光部のレーザダイオード110への駆動電流と発光光量との関係を模式的に示す図である。図6のように、レーザダイオード110は、閾値駆動電流I以上のレーザ発光領域Gにおいてシングルモードでレーザビームを発光し、閾値駆動電流I以下のLED発光領域Fにおいてマルチモードでビームを発光する。
【0041】
本例では、レーザダイオード110への電流振幅を図3の高周波重畳制御部124で制御することにより、図4の第1領域151においてレーザビームに高周波重畳をして干渉縞対策を行う一方、第2領域152及び第3領域153において高周波重畳の電流振幅を小さくかつその電流振幅の下端が図6の閾値駆動電流I以上になるように、即ち、レーザ発光領域G内にあるように制御することでレーザビームのシングルモード状態を維持し、レーザビームのスペクトル半値幅を小さくしている。これにより、フィルム入射角βが大きい領域、即ち、レンズ入射角αが大きく倍率色収差の影響が大きくなる領域でレーザビームのスペクトル半値幅を小さくできるので、fθレンズの倍率色収差が画像へ及ぼす影響を低減することができる。
【0042】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、高周波重畳を上述の変形例のように制御する場合、フィルムの被走査面における第1〜第3領域を更に他段階の領域に分けて制御してもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明の画像記録装置によれば、レーザビームを結像レンズを用いて記録媒体に照射し走査して画像を記録する際に干渉縞の発生を防止しかつ結像レンズの倍率色収差の影響を少なくし、画像の鮮鋭性悪化を防ぐことができる。また、本発明の光走査装置によれば、レーザビームをfθレンズを用いて記録媒体に照射し走査する際に干渉縞の発生を防止しかつfθレンズの倍率色収差の影響を少なくできる
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による画像記録装置の概略的構成を示す正面図である。
【図2】図1の画像記録装置の露光部の光学系を概略的に示す斜視図である。
【図3】図2の露光部の制御系を示すブロック図である。
【図4】図2の露光部においてレーザビームがfθレンズを介してフィルム面上に結像する状態を図2のフィルム面に垂直な方向から見た概略図である。
【図5】フィルム入射角βと干渉縞強度(相対値)との関係を示す図である。
【図6】図2の露光部のレーザダイオード110への駆動電流と発光光量との関係を模式的に示す図である。
【図7】熱現像感光性フィルムにおける干渉縞発生を説明するためにレーザビームの光路を示すフィルムの側断面図である。
【図8】色収差補正のされたfθレンズにおけるレンズ入射角αと倍率色収差との関係を示す倍率色収差特性図である。
【符号の説明】
100 画像記録装置
120 露光部
110 レーザダイオード(レーザ光源)
113 回転多面鏡
114 fθレンズ(結像レンズ)
117 フィルムFの被走査面
123 変調部
124 高周波重畳制御部
151 フィルムF上の第1領域
152 フィルムF上の第2領域
153 フィルムF上の第3領域
161 fθレンズの第1入射領域
162 fθレンズの第2入射領域
163 fθレンズの第3入射領域
F フィルム(記録媒体)
X 主走査方向
α レンズ入射角
β フィルム入射角
G レーザ発光領域

Claims (6)

  1. レーザ光源からレーザビームを結像レンズを介して記録媒体の表面に照射し走査することで画像を記録するように構成された画像記録装置であって、
    前記記録媒体表面の走査方向における中心部を含む第1領域と前記第1領域の走査方向における両端側の少なくとも第2領域及び第3領域とにおいて前記レーザビームのスペクトル半値幅を異ならせるように制御し、
    前記第2領域及び前記第3領域に対応する前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に対応する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レンズへの入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が小さいことを特徴とする画像記録装置
  2. 前記第1領域で前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳をオフにするように制御することを特徴とする請求項に記載の画像記録装置。
  3. 前記第1領域で前記レーザ光源への電流振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅を小さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内にあるように制御することを特徴とする請求項に記載の画像記録装置。
  4. レーザ光源からレーザビームを結像レンズを介して記録媒体の表面に照射し走査する光走査装置であって、
    前記記録媒体表面の走査方向における中心部を含む第1領域と前記第1領域の走査方向における両端側の少なくとも第2領域及び第3領域とにおいて前記レーザビームのスペクトル半値幅を異ならせるように制御し、
    前記第2領域及び前記第3領域に対応する前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に対応する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レンズへの入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が小さいことを特徴とする光走査装置
  5. 前記第1領域で前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳をオフにするように制御することを特徴とする請求項に記載の光走査装置
  6. 前記第1領域で前記レーザ光源への電流振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅を小さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内にあるように制御することを特徴とする請求項に記載の光走査装置
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