JP2003154702A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents

画像記録装置及び画像記録方法

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JP2003154702A JP2001357697A JP2001357697A JP2003154702A JP 2003154702 A JP2003154702 A JP 2003154702A JP 2001357697 A JP2001357697 A JP 2001357697A JP 2001357697 A JP2001357697 A JP 2001357697A JP 2003154702 A JP2003154702 A JP 2003154702A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームをfθレンズを用いて記録媒体
に照射し走査して画像を記録する際に干渉縞の発生を防
止しかつfθレンズの倍率色収差の影響を少なくし、画
像の鮮鋭性悪化を防ぐ画像記録装置及び画像記録方法を
提供する。 【解決手段】 この画像記録装置は、レーザ光源からレ
ーザビームLをfθレンズ114を介してフィルムFの
表面に照射し走査することで画像を記録する。フィルム
表面の走査方向Xにおける中心部を含む第1領域151
と第1領域の走査方向Xにおける両端側の第2領域15
2及び第3領域153とにおいてレーザビームのスペク
トル半値幅を異ならせるように制御する。例えば、第1
領域で高周波重畳をオンにし、第2及び第3領域でオフ
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像感光材料等
の記録媒体にレーザ光源からレーザビームを照射し画像
記録を行う画像記録装置及び画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリゴンミラー及びfθレンズ等
からなる平面走査光学系を用いて熱現像感光性フィルム
にレーザビームを露光し画像を記録する画像記録装置が
公知であるが、かかる画像記録装置では画像記録時にフ
ィルムに生じる干渉縞の対策としてレーザビームに高周
波重畳を施す場合がある。干渉縞とは、レーザビームと
フィルム内で反射したレーザビームとの干渉により、画
像上に濃度差として認識されるムラのことをいう。即
ち、干渉縞は、図7のように、レーザビームが露光のた
めフィルムに入射したとき、BC層とベース層との界面
またはBC層と空気層との界面で反射し、さらに保護層
と外部の空気層との界面で反射したレーザビームが露光
レーザビームと干渉することで発生する。
【0003】上述のような干渉縞対策として、レーザビ
ームに高周波重畳することが公知であり(例えば、特開
2000−347311公報参照)、レーザダイオード
をマルチモード発振させ、多数のレーザ発振モードによ
る干渉縞同士を相殺することで干渉縞を抑止できるが、
この場合、次のような問題が生じることが判明した。
【0004】干渉縞対策として高周波重畳を用いる
と、それを用いない場合に比べて、fθレンズに入射す
る光線の角度が大きい領域(フィルムの端の部分に相当
する)では、fθレンズの倍率色収差の影響が大きくな
る。即ち、一般的に、平面走査光学系で使用しているf
θレンズには図8のような倍率色収差があり、レーザビ
ームの波長が変化すると、ビームの結像位置がずれてし
まい、特に、fθレンズに入射する光線のレンズ入射角
度が大きい領域では、影響が大きくなる傾向がある。
【0005】その結果、主走査方向のレーザビーム径
が大きくなり、主走査方向の鮮鋭性が悪化し、画像に悪
影響を及ぼす。即ち、レーザビームに高周波重畳をした
場合、レーザビームがマルチモード化しており、レーザ
ビームのスペクトル半値幅は3〜6nmにも達する。こ
こで、レーザビームのスペクトル半値幅が6nmである
と仮定すると、図8からfθレンズに入射する光線の入
射角28°で倍率色収差が、6nm×2.6μm/nm
=15.6μmになる。この影響で主走査方向のレーザ
ビーム径が65μmから72μmと大きくなり、その結
果、画像の鮮鋭性悪化へとつながる。一般的には、5%
程度のビーム径拡大であれば、画像性能への影響は少な
いが、それ以上大きくなると、鮮鋭性の悪化が現れ始め
る。また、図8の例は、色収差が補正されているfθレ
ンズであるが、補正されていない場合は、さらに影響が
大きくなり、倍率色収差は、通常、この4〜5倍大き
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題に鑑み、レーザビームをfθレンズを用いて記
録媒体に照射し走査して画像を記録する際に干渉縞の発
生を防止しかつfθレンズの倍率色収差の影響を少なく
し、画像の鮮鋭性悪化を防ぐことのできる画像記録装置
及び画像記録方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による画像記録装置は、レーザ光源からレー
ザビームを結像レンズを介して記録媒体の表面に照射し
走査することで画像を記録するように構成された画像記
録装置であって、前記記録媒体表面の走査方向における
中心部を含む第1領域と前記第1領域の走査方向におけ
る両端側の少なくとも第2領域及び第3領域とにおいて
前記レーザビームのスペクトル半値幅を異ならせるよう
に制御することを特徴とする。
【0008】この画像記録装置によれば、第2領域及び
第3領域に対応する結像レンズの各入射領域では結像レ
ンズへのレーザビームの入射角が大きいが、かかる領域
でレーザビームのスペクトル半値幅を小さくすることに
よって、結像レンズの倍率色収差の影響が少なくなり、
画像の鮮鋭性悪化を防ぐことができる。また、第1領域
ではレーザビームに干渉縞対策として高周波重畳をして
レーザビームのスペクトル半値幅が大きくなっても、第
1領域に対応する入射領域で結像レンズへの入射角が小
さく、結像レンズの倍率色収差が小さいので、高周波重
畳による影響が少なく問題とならない。
【0009】即ち、前記第2領域及び前記第3領域に対
応する前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に
対応する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レ
ンズへの入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が
小さいように制御される。
【0010】また、前記第1領域で前記レーザビームに
高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周
波重畳をオフにするように制御することにより、第1領
域ではレーザビームに高周波重畳をするとともに、第2
領域及び第3領域に対応する結像レンズへの各入射領域
では高周波重畳をしないことでレーザビームのスペクト
ル半値幅を小さくできる。また、第2領域及び第3領域
で高周波重畳をしなくても、かかる領域では結像レンズ
の入射角が大きいので記録媒体への入射角も大きくなる
ことで、記録媒体内における露光レーザビームと反射レ
ーザビームとの位置ズレが大きくなり、干渉縞強度その
ものが低減し、干渉縞の問題は生じない。
【0011】また、前記第1領域で前記レーザ光源への
電流振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、
前記第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅
を小さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内に
あるように制御することで、レーザビームの半値幅を変
えるようにしてもよい。
【0012】また、本発明による画像記録方法は、レー
ザ光源からレーザビームを結像レンズを介して記録媒体
の表面に照射し走査することで画像を記録する画像記録
方法であって、前記記録媒体表面の走査方向における中
心部を含む第1領域と前記第1領域の走査方向における
両端側の少なくとも第2領域及び第3領域とにおいて前
記レーザビームのスペクトル半値幅を異ならせるように
制御することを特徴とする。即ち、前記第2領域及び前
記第3領域に対応する前記結像レンズの各入射領域では
前記第1領域に対応する入射領域よりも前記レーザビー
ムの前記結像レンズへの入射角度が大きくかつ前記スペ
クトル半値幅が小さいように制御する。
【0013】この場合、前記第1領域で前記レーザビー
ムに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記
高周波重畳をオフにするように制御するか、または、前
記第1領域で前記レーザ光源への電流振幅を制御し前記
レーザビームに高周波重畳をし、前記第2領域及び第3
領域で前記高周波重畳の電流振幅を小さくかつその電流
振幅の下端がレーザ発光領域内にあるように制御するこ
とにより、レーザビームの半値幅を変えることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態による画像記録装置の概略的構成を示す正面図であ
る。図1に示すように、画像記録装置100は、シート
状の熱現像感光性材料である熱現像感光性フィルムF
(以下、「フィルム」という。)を1枚ずつ給送する給
送部110と、給送されたフィルムFを露光し画像記録
を行う露光部120と、露光されたフィルムFを現像す
る現像部130とを備える。
【0015】給送部110は上下2段に設けられ、ケー
ス内に収納されたフィルムFをケースごと格納する。給
送部110で取り出し装置(図示省略)によりフィルム
Fをケースから取り出し、その取り出されたフィルムF
を図1の下方に搬送してから、搬送方向変換部145で
図1の矢印(4)に示すようにフィルムFを水平方向に
搬送し、さらに、ローラ対等からなる複数の搬送装置1
42により図1の矢印(5)に示すように上方垂直方向
に搬送し、その際、露光部120はフィルムFに赤外域
780〜860nm範囲内のレーザビームL、例えば8
10nmのレーザビームを照射する。画像信号に基づい
て変調されたレーザビームLによりフィルムFに潜像が
形成される。
【0016】その後、フィルムFは図1の矢印(6)に
示すように更に上方に搬送され、供給ローラ対143に
より熱現像部130の熱現像ドラム14へと送られる。
熱現像ドラム14では、フィルムFと熱現像ドラム14
の外周とが密着した状態で、図1の矢印(7)に示す方
向にともに回転する。かかる状態で熱現像ドラム14は
フィルムFを加熱し熱現像することによりフィルムFの
潜像を可視画像として形成する。
【0017】次に、フィルムFが熱現像ドラム14とと
もに回転し図1の右方に来ると、熱現像ドラム14から
フィルムFを分離し、図1の矢印(8)に示す方向に搬
送装置144で搬送しつつ冷却する。その後、搬送装置
144は、ドラム14から離れたフィルムFを図1の矢
印(9)及び(10)に示す方向に搬送し、画像記録装
置100の上部から取り出せるように排出トレイ160
に排出する。
【0018】次に、図1の画像記録装置100の露光部
120について図2、図3を用いて説明する。図2は図
1の画像記録装置の露光部の光学系を概略的に示す斜視
図であり、図3は図2の露光部の制御系を示すブロック
図である。
【0019】図2に示すように、露光部120は、画像
信号Sに基づき強度変調されたレーザビームLを回転多
面鏡113によって偏向してfθレンズ114を介して
フィルムF上を主走査するとともに、フィルムFをレー
ザビームLに対して主走査の方向と略直角な方向に相対
移動させることにより副走査することでフィルムFに潜
像を形成する。以下、更に露光部120及びその制御系
について説明する。
【0020】図2,図3に示すように、画像信号出力装
置121から出力された画像信号Sは、D/A変換部1
22においてアナログ信号に変換され、変調回路123
に入力される。かかるアナログ信号に基づき変調回路1
23で変調信号が生成される。この変調信号は、高周波
重畳制御部124により高周波信号が重畳されてから、
レーザ光源であるレーザダイオード110を駆動し、レ
ーザダイオード110からレーザビームLを照射させ
る。
【0021】変調部123はレーザダイオード110か
ら照射されたレーザビームを受光する光量センサ(図示
省略)からの光量モニタ信号が入力されることでレーザ
ビームLの強度が一定になるように制御する。また、レ
ーザダイオード110は、マルチモード発振するように
高周波信号が変調信号に重畳されることによりマルチモ
ードで発光し、また、高周波信号の重畳をオフにすれば
シングルモードで発光する。
【0022】図2のように、レーザダイオード110か
ら照射されたレーザビームLは、レンズ112を通過し
た後、シリンドリカルレンズ115により上下方向にの
み収束されて、図中矢印A方向に回転する回転多面鏡1
13に対し、その駆動軸に垂直な線像として入射する。
回転多面鏡113はレーザビームLを主走査方向に反射
し偏向し、この偏向されたレーザビームLは、シリンド
リカルレンズを含むfθレンズ114を通過した後、光
路上に主走査方向に延在して設けられたミラー116で
反射されて、搬送装置142により矢印Y方向に搬送さ
れている(副走査されている)フィルムFの被走査面1
17上を、矢印X方向に繰り返し主走査される。これに
より、レーザビームLはフィルムF上の被走査面117
を走査する。
【0023】fθレンズ114のシリンドリカルレンズ
は、入射したレーザビームLをフィルムFの被走査面1
17上に、副走査方向にのみ収束させるものとなってお
り、またfθレンズ114からフィルムFの被走査面1
17までの距離は、fθレンズ114全体の焦点距離と
等しくなっている。このように、露光部120ではシリ
ンドリカルレンズ115及びシリンドリカルレンズを含
むfθレンズ114を配設しており、レーザビームLが
回転多面鏡113上で一旦副走査方向にのみ収束させる
ので、回転多面鏡113に面倒れや軸ブレが生じても、
フィルムFの被走査面117上において、レーザビーム
Lの走査位置が副走査方向にずれることがなく、等ピッ
チの走査線を形成することができる。
【0024】また、図2,図3のように、レーザビーム
Lの方向Xへの主走査に同期して水平同期センサ125
で走査の始点を検知し、この検知された水平同期信号に
基づいて高周波重畳制御部124がレーザビームLへの
高周波重畳を制御できるようになっている。
【0025】以上のようにして、露光部120において
フィルムFに画像信号Sに基づく潜像が形成されること
で画像記録が行われる。
【0026】次に、レーザビームLへの高周波重畳及び
レーザビームLのスペクトル半値幅の制御方法について
図4を参照して説明する。図4は図2の露光部において
レーザビームがfθレンズを介してフィルム面上に結像
する状態を図2のフィルム面から垂直な方向から見た概
略図である。
【0027】本実施の形態では、レーザビームLのfθ
レンズに対するレンズ入射角αが小さい領域ではレーザ
ビームに高周波重畳をし、レンズ入射角αが大きい領域
では高周波重畳を行わないようにしている。
【0028】図4に示すように、フィルムFの被走査面
117では、図2の回転多面鏡113からのレーザビー
ムLが一端mから他端nまで方向Xに主走査されるが、
このとき、方向Xにおける光軸pが通る点cを中心にし
た第1領域151で被走査面117に対するレーザビー
ムLのフィルム入射角βは比較的小さく(光軸pが通る
点cで零度)、第1領域151の方向Xにおける両側の
第2領域152及び第3領域153でフィルム入射角β
は第1領域151よりも大きく、一端m及び他端nで最
大となる。
【0029】また、レーザビームLのfθレンズ114
に対するレンズ入射角αは、フィルム入射角βと同様に
変化し、第1領域151に対応した第1入射領域161
で比較的小さく(光軸pが通る点で零度)、第2領域1
52及び第3領域153に対応した第2入射領域162
及び第3入射領域163で第1入射領域161よりも大
きくなる。
【0030】上述のような各領域151〜153におい
てレーザビームLが第2,第1,第3領域152→15
1→153の順に方向Xへ走査されるが、レーザビーム
Lが水平同期センサ125により方向Xへの走査始点
(一端m)で検知されると、図3の高周波重畳制御部1
24の制御により、レーザビームLに対する高周波重畳
をオフにし、このオフ状態を第2領域152で維持し、
第1領域151に入ったら高周波重畳をオンにし、次に
第3領域153に入ったら高周波重畳をオフにする。こ
のような高周波重畳のオン・オフは、レーザビームLが
被走査面117上で一定速度で走査されることから時間
制御によりタイミングをとって行うことができる。
【0031】上述のように第2領域152及び第3領域
153に対応する第2レンズ入射領域162及び第3レ
ンズ入射領域163では、レンズ入射角αが第1領域1
51に対応する第1レンズ入射領域161よりも大きい
が、かかるレンズ入射角αの大きい領域162,163
で高周波重畳がオフ状態であり、レーザビームはシング
ルモード状態であるので、レーザビームのスペクトル半
値幅が小さい。このため、fθレンズ114の倍率色収
差の影響が少なく、画像の鮮鋭性悪化を防止できる。
【0032】また、第1レンズ入射領域161ではレー
ザビームに高周波重畳をして干渉縞対策としているが、
かかる高周波重畳でレーザビームがマルチモード状態と
なってそのスペクトル半値幅が大きくなっても、レンズ
入射角αが小さく、図8のようにfθレンズ114の倍
率色収差が小さいので、高周波重畳の影響が少なく、問
題とはならない。
【0033】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により更に
説明する。本実施例及び比較例では、主走査レーザビー
ム径を65μm、フィルム厚を200μm、フィルム屈
折率を1.66とし、図8に示す倍率色収差特性を有す
るfθレンズを用いた。図4のフィルム入射角βと干渉
縞強度(相対値)との関係を図5に示す。図5から、フ
ィルム入射角βが大きくなると、干渉縞強度が相対的に
低下することが分かる。
【0034】本実施例では、上述のようにレーザビーム
に対する高周波重畳をフィルム入射角βが13°以上で
オフし、13°以下でオンする制御を行い、高周波重畳
が機能している場合のレーザビームのスペクトル半値幅
を6nmとする。
【0035】比較例では、走査範囲内の全領域で従来の
ように高周波重畳をし、フィルムの図4の端m,n(倍
率色収差が最も大きい領域)において、フィルム入射角
βが16°であり、このレンズ入射角βに対応するレン
ズ入射角αが28°であるが、上述のように図8から倍
率色収差が約15.6μmとなり、ビーム径が7μm程
度大きくなり、鮮鋭性が悪化し、画像上問題となる。
【0036】本実施例では、フィルム入射角βが13°
より大きい図4の第2領域152及び第3領域153領
域では、図5から干渉縞強度が約1/4以下となること
が分かる。干渉縞強度が1/4以下となると、干渉縞は
目視で判別できないレベルとなるので、レーザビームを
高周波重畳せずにシングルモード化しても画像への影響
は殆ど無くなる。また、高周波重畳せずにシングルモー
ド化したレーザビームは、そのスペクトル半値幅が0.
3nm以下となり、fθレンズの倍率色収差は問題ない
レベルとなる。
【0037】また、図4の第1領域151でレーザビー
ムに高周波重畳すると、フィルム入射角βが13°でレ
ンズ入射角αが約21°となり、図8から倍率色収差が
12μm程度となり、ビーム径が4μm大きくなるが、
比較例と比べると、倍率色収差の影響を半分程度に抑制
できることが分かる。
【0038】以上のように、本実施例では、図4の第2
領域152及び第3領域153でレーザビームを高周波
重畳せずにシングルモード化することで倍率色収差を小
さくし、画像の鮮鋭性低下を防止した。一方、高周波重
畳をしないので干渉縞低減効果は低下するが、fθレン
ズ114への入射角αが大きい領域であり、フィルムF
への入射角βも大きくなるので、露光レーザビームとフ
ィルム内での反射レーザビームとの位置ズレが大きくな
り、図5のように干渉縞強度そのものが低下するので問
題ない。
【0039】なお、本実施例では色収差を補正したfθ
レンズを用いたが、かかる色収差補正されていないfθ
レンズでは倍率色収差の影響が一層大きくなるのである
が、上述のように図2,図3の露光部の光学系及び制御
系により、fθレンズの倍率色収差が画像へ及ぼす影響
を大幅に低減することができるので、要求される画質レ
ベルによっては、色収差が補正されていないfθレンズ
を使用することも可能となり、画像記録装置のコストダ
ウンに寄与できる。
【0040】次に、レーザビームLのスペクトル半値幅
の制御方法の変形例について図6を参照して説明する。
図6は図2の露光部のレーザダイオード110への駆動
電流と発光光量との関係を模式的に示す図である。図6
のように、レーザダイオード110は、閾値駆動電流I
以上のレーザ発光領域Gにおいてシングルモードでレ
ーザビームを発光し、閾値駆動電流I以下のLED発
光領域Fにおいてマルチモードでビームを発光する。
【0041】本例では、レーザダイオード110への電
流振幅を図3の高周波重畳制御部124で制御すること
により、図4の第1領域151においてレーザビームに
高周波重畳をして干渉縞対策を行う一方、第2領域15
2及び第3領域153において高周波重畳の電流振幅を
小さくかつその電流振幅の下端が図6の閾値駆動電流I
以上になるように、即ち、レーザ発光領域G内にある
ように制御することでレーザビームのシングルモード状
態を維持し、レーザビームのスペクトル半値幅を小さく
している。これにより、フィルム入射角βが大きい領
域、即ち、レンズ入射角αが大きく倍率色収差の影響が
大きくなる領域でレーザビームのスペクトル半値幅を小
さくできるので、fθレンズの倍率色収差が画像へ及ぼ
す影響を低減することができる。
【0042】以上のように本発明を実施の形態により説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能であ
る。例えば、高周波重畳を上述の変形例のように制御す
る場合、フィルムの被走査面における第1〜第3領域を
更に他段階の領域に分けて制御してもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明の画像記録装置及び画像記録方法
によれば、レーザビームを結像レンズを用いて記録媒体
に照射し走査して画像を記録する際に干渉縞の発生を防
止しかつ結像レンズの倍率色収差の影響を少なくし、画
像の鮮鋭性悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による画像記録装置の概略的構成
を示す正面図である。
【図2】図1の画像記録装置の露光部の光学系を概略的
に示す斜視図である。
【図3】図2の露光部の制御系を示すブロック図であ
る。
【図4】図2の露光部においてレーザビームがfθレン
ズを介してフィルム面上に結像する状態を図2のフィル
ム面に垂直な方向から見た概略図である。
【図5】フィルム入射角βと干渉縞強度(相対値)との
関係を示す図である。
【図6】図2の露光部のレーザダイオード110への駆
動電流と発光光量との関係を模式的に示す図である。
【図7】熱現像感光性フィルムにおける干渉縞発生を説
明するためにレーザビームの光路を示すフィルムの側断
面図である。
【図8】色収差補正のされたfθレンズにおけるレンズ
入射角αと倍率色収差との関係を示す倍率色収差特性図
である。
【符号の説明】
100 画像記録装置 120 露光部 110 レーザダイオード(レーザ光源) 113 回転多面鏡 114 fθレンズ(結像レンズ) 117 フィルムFの被走査面 123 変調部 124 高周波重畳制御部 151 フィルムF上の第1領域 152 フィルムF上の第2領域 153 フィルムF上の第3領域 161 fθレンズの第1入射領域 162 fθレンズの第2入射領域 163 fθレンズの第3入射領域 F フィルム(記録媒体) X 主走査方向 α レンズ入射角 β フィルム入射角 G レーザ発光領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源からレーザビームを結像レン
    ズを介して記録媒体の表面に照射し走査することで画像
    を記録するように構成された画像記録装置であって、 前記記録媒体表面の走査方向における中心部を含む第1
    領域と前記第1領域の走査方向における両端側の少なく
    とも第2領域及び第3領域とにおいて前記レーザビーム
    のスペクトル半値幅を異ならせるように制御することを
    特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第2領域及び前記第3領域に対応す
    る前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に対応
    する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レンズ
    への入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が小さ
    いことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第1領域で前記レーザビームに高周
    波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重
    畳をオフにするように制御することを特徴とする請求項
    1または2に記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第1領域で前記レーザ光源への電流
    振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、前記
    第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅を小
    さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内にある
    ように制御することを特徴とする請求項1または2に記
    載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 レーザ光源からレーザビームを結像レン
    ズを介して記録媒体の表面に照射し走査することで画像
    を記録する画像記録方法であって、 前記記録媒体表面の走査方向における中心部を含む第1
    領域と前記第1領域の走査方向における両端側の少なく
    とも第2領域及び第3領域とにおいて前記レーザビーム
    のスペクトル半値幅を異ならせるように制御することを
    特徴とする画像記録方法。
  6. 【請求項6】 前記第2領域及び前記第3領域に対応す
    る前記結像レンズの各入射領域では前記第1領域に対応
    する入射領域よりも前記レーザビームの前記結像レンズ
    への入射角度が大きくかつ前記スペクトル半値幅が小さ
    いことを特徴とする請求項5に記載の画像記録方法。
  7. 【請求項7】 前記第1領域で前記レーザビームに高周
    波重畳をし、前記第2領域及び第3領域で前記高周波重
    畳をオフにするように制御することを特徴とする請求項
    5または6に記載の画像記録方法。
  8. 【請求項8】 前記第1領域で前記レーザ光源への電流
    振幅を制御し前記レーザビームに高周波重畳をし、前記
    第2領域及び第3領域で前記高周波重畳の電流振幅を小
    さくかつその電流振幅の下端がレーザ発光領域内にある
    ように制御することを特徴とする請求項5または6に記
    載の画像記録方法。
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