JP2007117269A - 温浴水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温浴水の放射線量を把握して、放射線量を自動調整できるようにするとともに、pHを自動調整をできるようにして、調整作業を容易にし、調整作業効率の向上を図る。
【解決手段】 放射性物質を包含する鉱石Wの壊変生成物を溶解可能な酸性水溶液Lを収容する水槽1と、水槽1内で鉱石Wの粉粒体Waが収納され酸性水溶液Lが流通可能な鉱石容器10と、酸性水溶液Lを鉱石容器10に流通させる流通手段20とを備え、この酸性水溶液Lを温浴水Sとして排出するものにおいて、水槽1内の酸性水溶液Lの放射線量を測定する放射線量測定器40と、放射線量測定器40の測定結果に基づいて放射線量を調整する放射線量制御部50と、水槽1内の酸性水溶液のpHを計測するpH計測器60と、pH計測器60の測定結果に基づいてpHを制御するpH制御部70とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 放射性物質を包含する鉱石Wの壊変生成物を溶解可能な酸性水溶液Lを収容する水槽1と、水槽1内で鉱石Wの粉粒体Waが収納され酸性水溶液Lが流通可能な鉱石容器10と、酸性水溶液Lを鉱石容器10に流通させる流通手段20とを備え、この酸性水溶液Lを温浴水Sとして排出するものにおいて、水槽1内の酸性水溶液Lの放射線量を測定する放射線量測定器40と、放射線量測定器40の測定結果に基づいて放射線量を調整する放射線量制御部50と、水槽1内の酸性水溶液のpHを計測するpH計測器60と、pH計測器60の測定結果に基づいてpHを制御するpH制御部70とを備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、放射性物質を包含する鉱石の壊変生成物を酸性水溶液に溶解させることにより温浴水を生成する温浴水生成装置に関する。
従来、この種の温浴水生成装置としては、例えば、特許文献1(特開2001−37844号公報)に記載されたものが知られている。
この温浴水生成装置は、図5に示すように、放射性物質を包含するモナズ石などの鉱石Wの壊変生成物を溶解可能な有機カルボン酸などの酸性水溶液Lを収容する水槽100と、水槽100内に設けられるとともに放射性物質を包含する鉱石Wの粉粒体Waが収納され酸性水溶液Lが流通可能な鉱石容器101と、鉱石容器101の内部に配置され酸性水溶液Lを循環管路103を介して循環させて噴射するノズルを備えた撹拌器102とを備え、鉱石Wの粉粒体Waに酸性水溶液Lを接触させて鉱石Wの粉粒体Waの壊変生成物を酸性水溶液Lに溶解させこの酸性水溶液Lを温浴水Sとして排出管104から排出するものである。
この温浴水生成装置は、図5に示すように、放射性物質を包含するモナズ石などの鉱石Wの壊変生成物を溶解可能な有機カルボン酸などの酸性水溶液Lを収容する水槽100と、水槽100内に設けられるとともに放射性物質を包含する鉱石Wの粉粒体Waが収納され酸性水溶液Lが流通可能な鉱石容器101と、鉱石容器101の内部に配置され酸性水溶液Lを循環管路103を介して循環させて噴射するノズルを備えた撹拌器102とを備え、鉱石Wの粉粒体Waに酸性水溶液Lを接触させて鉱石Wの粉粒体Waの壊変生成物を酸性水溶液Lに溶解させこの酸性水溶液Lを温浴水Sとして排出管104から排出するものである。
酸性水溶液Lは、水溶液調整槽110において調整される。この水溶液調整槽110では、給水管111により温水が導入されるとともに供給口112から有機カルボン酸が供給され、両者を混合してpH1.5〜3.5の有機カルボン酸水溶液が調整され、供給管路113を通して水槽100に送られる。
また、排出管104から排出された温浴水Sは、温浴水調整槽120に貯留される。温浴水調整槽120においては、供給口121から冷水または温水が供給されるとともに、供給口122からペーハ調整剤が供給され、冷水または温水及びペーハ調整剤の添加により温度及びpHが調整され、温浴に適した温浴水Sに調整され、管路123から取り出されて例えば入浴に供される。
また、排出管104から排出された温浴水Sは、温浴水調整槽120に貯留される。温浴水調整槽120においては、供給口121から冷水または温水が供給されるとともに、供給口122からペーハ調整剤が供給され、冷水または温水及びペーハ調整剤の添加により温度及びpHが調整され、温浴に適した温浴水Sに調整され、管路123から取り出されて例えば入浴に供される。
ところで、上記の従来の温浴水生成装置にあっては、撹拌器102により鉱石Wの粉粒体Waに酸性水溶液Lを接触させることを行なっているので、接触頻度によって温浴水の放射線量が大きくなることがあって、その場合には、その事態を把握できないという欠点があった。また、放射線量が大きくなった場合の調整をすることができないという問題もあった。
更に、従来の装置においては、水溶液調整槽110において酸性水溶液LのpH調整を行ない、更に、温浴水調整槽120においても生成された温浴水SのpH調整を行なっているが、この水溶液調整槽110及び温浴水調整槽120の構造のものでは、人手で逐一pHを測定し、人手でpH調整を行なわなければならないことから、調整作業が煩雑になっているという問題があった。
更に、従来の装置においては、水溶液調整槽110において酸性水溶液LのpH調整を行ない、更に、温浴水調整槽120においても生成された温浴水SのpH調整を行なっているが、この水溶液調整槽110及び温浴水調整槽120の構造のものでは、人手で逐一pHを測定し、人手でpH調整を行なわなければならないことから、調整作業が煩雑になっているという問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、先ず、温浴水の放射線量を把握できるようにし、放射線量が大きくなった場合の対応ができるようにすることを目的とする。そして、次に、その放射線量を調整できるようにすることを目的とする。
そしてまた、次に、pHの自動調整をできるようにして、調整作業を容易にし、調整作業効率の向上を図った温浴水生成装置を提供することを目的とする。
そしてまた、次に、pHの自動調整をできるようにして、調整作業を容易にし、調整作業効率の向上を図った温浴水生成装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため本発明の温浴水生成装置は、放射性物質を包含する鉱石の壊変生成物を溶解可能な酸性水溶液を収容する水槽と、該水槽内に設けられるとともに放射性物質を包含する鉱石の粉粒体が収納され上記酸性水溶液が流通可能な鉱石容器と、上記水槽内の酸性水溶液を上記鉱石容器に駆動させられて流通させる流通手段とを備え、上記鉱石の粉粒体に酸性水溶液を接触させて該鉱石の粉粒体の壊変生成物を該酸性水溶液に溶解させ該酸性水溶液を温浴水として排出する温浴水生成装置において、
上記水槽内の酸性水溶液の放射線量を測定する放射線量測定器を備えた構成としている。
上記水槽内の酸性水溶液の放射線量を測定する放射線量測定器を備えた構成としている。
これにより、水槽内においては、流通手段が駆動させられて、酸性水溶液が鉱石容器に流通させられ、鉱石容器内の鉱石の粉粒体に酸性水溶液が接触せしめられる。そして、鉱石の粉粒体の壊変生成物が酸性水溶液に溶解させられ、酸性水溶液が温浴水として生成される。この温浴水は、適宜排出されて例えば浴槽に供給され入浴の用に供される。この状態においては、放射線量測定器により、水槽内の酸性水溶液の放射線量が計測されており、放射線量を認知することができる。そのため、放射線量が適正な範囲になっているか否かを把握することができ、例えば、放射線量が適正量よりも多くなっているような場合には、流通手段の駆動を停止し、鉱石の壊変生成物の酸性水溶液に対する溶解を抑制するなどの対応をとることができるようになる。
そして、必要に応じ、上記放射線量測定器の測定結果に基づいて上記水槽内の温浴水の放射線量を所定の放射線量に調整する放射線量制御部を備えた構成としている。
これにより、放射線量制御部が放射線量測定器の測定結果に基づいて水槽内の放射線量を所定の放射線量に制御する。そのため、放射線量が自動調整され、調整作業が容易になり、調整作業効率が向上させられる。
これにより、放射線量制御部が放射線量測定器の測定結果に基づいて水槽内の放射線量を所定の放射線量に制御する。そのため、放射線量が自動調整され、調整作業が容易になり、調整作業効率が向上させられる。
また、必要に応じ、上記水槽内の温浴水が所定の放射線量範囲に満たないときは温浴水の排出を不能にし、該温浴水が所定の放射線量範囲になったときは温浴水の排出を許容するインターロック手段を備えた構成としている。そのため、所定の放射線量の温浴水が排出されるので、適正な放射線量の温浴水を確実に提供できるようになる。
更に、必要に応じ、上記放射線量制御部を、所定の放射線量を入力する入力手段と、該入力手段に入力された所定の放射線量を記憶する記憶手段と、上記放射線量測定器の測定値が上記記憶手段に記憶された所定の放射線量以上になったとき上記流通手段の駆動を停止し当該停止後に放射線量が低下したとき上記流通手段の駆動を行なわせる流通手段駆動制御手段とを備えて構成している。
これにより、放射線量制御部の流通手段駆動制御手段において、放射線量測定器の計測値が記憶手段に記憶された所定の放射線量以上のとき流通手段の駆動を停止し、この駆動停止後、放射線量が低下して例えば下限に設定した放射線量を超えたとき流通手段の駆動を行なわせる。そのため、確実に放射線量を適正範囲内に維持することができるようになる。
これにより、放射線量制御部の流通手段駆動制御手段において、放射線量測定器の計測値が記憶手段に記憶された所定の放射線量以上のとき流通手段の駆動を停止し、この駆動停止後、放射線量が低下して例えば下限に設定した放射線量を超えたとき流通手段の駆動を行なわせる。そのため、確実に放射線量を適正範囲内に維持することができるようになる。
更にまた、必要に応じ、上記鉱石容器を、上下に酸性水溶液が通過可能な多孔壁を備えて構成し、該鉱石容器を上記酸性水溶液に浸漬されるように上記水槽内に設置し、上記流通手段を、上記酸性水溶液を上記鉱石容器の上側から吸引し該鉱石容器の下側に吐出する電動循環ポンプを備えて構成し、上記放射線量制御部の流通手段駆動制御手段を上記電動循環ポンプのオン,オフを行なう機能を備えて構成している。
これにより、循環ポンプは、水槽内の酸性水溶液を鉱石容器の上側から吸引し、鉱石容器の下側に吐出する。この過程で、鉱石容器内の鉱石の粉粒体に酸性水溶液が接触せしめられ、鉱石の粉粒体の壊変生成物が酸性水溶液に溶解させられ、酸性水溶液が温浴水として生成される。この場合、鉱石が鉱石容器の容量よりも少ない例えば約3分の1程度の容量である場合には、鉱石が鉱石容器内で撹拌させられて移動するので、酸性水溶液の鉱石に対する接触効率が向上させられ、比較的短持間に、鉱石の粉粒体の壊変生成物が酸性水溶液に溶解させられ、所望の温浴水に生成される。
これにより、循環ポンプは、水槽内の酸性水溶液を鉱石容器の上側から吸引し、鉱石容器の下側に吐出する。この過程で、鉱石容器内の鉱石の粉粒体に酸性水溶液が接触せしめられ、鉱石の粉粒体の壊変生成物が酸性水溶液に溶解させられ、酸性水溶液が温浴水として生成される。この場合、鉱石が鉱石容器の容量よりも少ない例えば約3分の1程度の容量である場合には、鉱石が鉱石容器内で撹拌させられて移動するので、酸性水溶液の鉱石に対する接触効率が向上させられ、比較的短持間に、鉱石の粉粒体の壊変生成物が酸性水溶液に溶解させられ、所望の温浴水に生成される。
また、必要に応じ、上記水槽内の酸性水溶液のpHを計測するpH計測器と、該pH計測器の測定結果に基づいて上記水槽内のpHを所定のpHに制御するpH制御部とを備えた構成としている。これにより、pH計測器により、水槽内の酸性水溶液のpHが計測されており、pH制御部がpH計測器の測定結果に基づいて水槽内のpHを所定のpHに制御する。そのため、pHが自動調整されるので、調整作業が容易になり、調整作業効率が向上させられる。
そして、必要に応じ、上記水槽に水を供給する水供給部と、上記水槽に駆動させられて酸を供給する酸供給部とを備え、上記pH制御部を、所定のpH値を入力する入力手段と、該入力手段に入力された所定のpH値を記憶する記憶手段と、上記pH計測器の計測値が上記記憶手段に記憶された所定のpH値以下のとき上記酸供給部の駆動を停止し当該停止後にpH値が上昇したとき上記酸供給部の駆動を行なわせる酸供給部駆動制御手段とを備えて構成している。
これにより、pH制御部の酸供給部駆動制御手段において、pH計測器の計測値が記憶手段に記憶された所定のpH値以下のとき酸供給部の駆動を停止し、この駆動停止後、pH値が上昇して例えば上限のpH値を超えたとき酸供給部の駆動を行なわせる。そのため、確実にpH値を適正範囲内に維持することができるようになる。
これにより、pH制御部の酸供給部駆動制御手段において、pH計測器の計測値が記憶手段に記憶された所定のpH値以下のとき酸供給部の駆動を停止し、この駆動停止後、pH値が上昇して例えば上限のpH値を超えたとき酸供給部の駆動を行なわせる。そのため、確実にpH値を適正範囲内に維持することができるようになる。
本発明の温浴水生成装置によれば、水槽内の酸性水溶液の放射線量を測定する放射線量測定器を備えたので、放射線量を認知することができ、放射線量が適正な範囲になっているか否かを把握することができる。そのため、例えば、放射線量が適正量よりも多くなっているような場合には、流通手段の駆動を停止し、鉱石の壊変生成物の酸性水溶液に対する溶解を抑制するなどの対応をとることができるようになる。
また、放射線量測定器の測定結果に基づいて水槽内の温浴水の放射線量を所定の放射線量に調整する放射線量制御部を備えた場合には、放射線量が自動調整され、調整作業が容易になり、調整作業効率を向上させることができる。
更に、pH計測器の測定結果に基づいて水槽内のpHを所定のpHに制御するpH制御部を備えた場合には、pHが自動調整されるので、調整作業が容易になり、調整作業効率を向上させることができる。
また、放射線量測定器の測定結果に基づいて水槽内の温浴水の放射線量を所定の放射線量に調整する放射線量制御部を備えた場合には、放射線量が自動調整され、調整作業が容易になり、調整作業効率を向上させることができる。
更に、pH計測器の測定結果に基づいて水槽内のpHを所定のpHに制御するpH制御部を備えた場合には、pHが自動調整されるので、調整作業が容易になり、調整作業効率を向上させることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る温浴水生成装置について詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る温浴水生成装置は、トロン,ラドン等の放射性物質を包含する鉱石Wの壊変生成物(トロン,ラドン等)を酸性水溶液Lに溶解させ、この酸性水溶液Lを温浴水Sとして排出するものである。鉱石Wとしては、例えば、モズナ石,ジルコニウム鉱石など周知のものが用いられる。また、酸性水溶液Lを構成する酸としては、例えば、クエン酸,アミノ酸等の有機カルボン酸等適宜の酸が用いられる。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る温浴水生成装置は、トロン,ラドン等の放射性物質を包含する鉱石Wの壊変生成物(トロン,ラドン等)を酸性水溶液Lに溶解させ、この酸性水溶液Lを温浴水Sとして排出するものである。鉱石Wとしては、例えば、モズナ石,ジルコニウム鉱石など周知のものが用いられる。また、酸性水溶液Lを構成する酸としては、例えば、クエン酸,アミノ酸等の有機カルボン酸等適宜の酸が用いられる。
実施の形態に係る温浴水生成装置において、1は水槽であって、放射性物質を包含する鉱石Wの壊変生成物を溶解可能な酸及び水が供給され、酸及び水が混合した酸性水溶液Lを収容するものである。
2は水槽1に水を供給する水供給部である。水供給部2は、水として温水を供給するもので、5℃〜30℃程度の水と90℃〜100℃程度の湯とを混合する混合器3と、混合器3を開閉して温水を水槽1に供給する開閉バルブ4とを備えている。開閉バルブ4は、水槽1に設けた水位の上限を検知する例えばフロート5と連動しており、フロート5が水位の上限を検知すると混合器3を閉にし、フロート5が水位の上限を検知しないときは混合器3を開にし、常時水槽1に所定量の水が満たされるようにしている。
6は水槽1に酸を駆動されて供給する酸供給部6であり、液体の酸の原液を貯留するタンク7と、該タンク内の酸の原液を水槽1に吸引吐出する電動供給ポンプ8とを備えている。
10は鉱石容器であって、水槽1内に設けられるとともに放射性物質を包含する鉱石Wの粉粒体Waが収納され酸性水溶液Lが流通可能に構成されている。詳しくは、図2に示すように、鉱石容器10は、盆状の一対の網状体11を内部が中空になるように網状体11の外周に設けたフランジ12同士を接合して形成される本体13と、本体13の網状体11に付設され鉱石Wを囲繞するフェルト14とを備えている。本体13は網状体11を二重にして形成されており、フェルト14はこの二重の網状体11に挾持されて保持される。これにより、鉱石容器10は、網状体11及びフェルト14により、上下に酸性水溶液Lが通過可能な多孔壁15を備えて構成される。フェルト14の穴径は0.2mm〜0.4mm程度である。そして、粒径が0.5mm〜1mmの鉱石Wの粉粒体Waが、鉱石容器10内に収納される。鉱石Wは鉱石容器10の容量の約3分の1程度の容量収納することが望ましい。鉱石容器10は、そのフランジ12において、水槽1に設けた取付け台16部にボルト17等により取付けられる。
20は水槽1内の酸性水溶液Lを鉱石容器10に駆動されて流通させる流通手段20である。詳しくは、流通手段20は、水槽1内の酸性水溶液Lを鉱石容器10の上側から吸引し、鉱石容器10の下側に吐出する電動循環ポンプ21を備えて構成されている。22は循環ポンプ21に接続された吸引配管、23は循環ポンプ21に接続された吐出配管である。
30は水槽1内で生成された温浴水Sを排出する電動排出ポンプである。排出ポンプ30は、例えば、浴槽Bに温浴水Sを供給する。31は排出ポンプ30のオン,オフを制御する排出ポンプ制御盤、32は浴槽B近傍に設けられ制御盤31にオン,オフの指令信号を送出するとともに湯量を調整する手動の温浴水供給器である。
40は水槽1内の酸性水溶液Lの放射線量を測定する放射線量測定器である。放射線量測定器40は、例えば、ラドン量(マッヘ)を測定するものである。測定値は、モニタに表示され視認可能になっている。
50は放射線量測定器40の測定結果に基づいて水槽1内の温浴水Sの放射線量を所定の放射線量に調整する放射線量制御部である。詳しくは、放射線量制御部50は、図3に示すように、マイクロコンピュータのCPUなどの機能によって実現され、所定の放射線量を入力する入力手段51と、入力手段51に入力された所定の放射線量を記憶する記憶手段52と、放射線量測定器40の測定値が記憶手段52に記憶された所定の放射線量以上になったとき流通手段20の循環ポンプ21の駆動を停止し当該停止後に放射線量が低下したとき流通手段20の循環ポンプ21の駆動を行なわせる流通手段駆動制御手段53とを備えて構成されている。放射線量制御部50の流通手段駆動制御手段53は、電動循環ポンプ21のオン,オフを行なう機能を備えて構成されている。所定の放射線量としては、例えば、20〜30マッヘに設定される。入力手段51においては、例えば、放射線量の上限値及び下限値を設定し、上限値を所定の放射線量とし、下限値を、循環ポンプ21の停止後に放射線量が低下したとき循環ポンプ21の駆動を開始する際の値としている。
また、本装置は、水槽1内の温浴水Sが所定の放射線量範囲に満たないときは温浴水Sの排出を不能にし、温浴水Sが所定の放射線量範囲になったときは温浴水Sの排出を許容するインターロック手段54を備えた構成としている。詳しくは、放射線量制御部50からは、排出ポンプ制御盤31に循環ポンプ21のオン,オフ信号が送出される。排出ポンプ制御盤31は、循環ポンプ21のオン信号があったときは、排出ポンプ30の駆動を不能にし、循環ポンプ21のオフ信号があったときは、排出ポンプ30の駆動を許容するインターロック機能を備えている。これにより、循環ポンプ21の駆動している間であって温浴水Sが所定の放射線量範囲外の状態のときは温浴水供給器32からのオン信号があっても排出ポンプ30の駆動を不能にして温浴水Sが浴槽Bに供給されないようにし、循環ポンプ21が停止している間であって温浴水Sが所定の放射線量範囲内の状態のときは排出ポンプ30の駆動を許容して温浴水供給器32からのオン信号により温浴水Sが浴槽Bに供給されるようにしている。
60は水槽1内の酸性水溶液LのpHを計測するpH計測器、70はpH計測器60の測定結果に基づいて水槽1内のpHを所定のpH(酸性度)に制御するpH制御部である。pH制御部70は、図4に示すように、マイクロコンピュータのCPUなどの機能によって実現され、所定のpH値を入力する入力手段71と、入力手段71に入力された所定のpH値を記憶する記憶手段72と、pH計測器60の計測値が記憶手段72に記憶された所定のpH値以下のとき酸供給部6の駆動を停止し、当該停止後にpH値が上昇したとき酸供給部6の駆動を行なわせる酸供給部駆動制御手段73とを備えて構成されている。pH制御部70の酸供給部駆動制御手段73は、電動供給ポンプ8のオン,オフを行なう機能を備えて構成されている。所定のpH値としては、例えば、pH=4〜5に設定される。入力手段においては、例えば、pH値の上限値及び下限値を設定し、下限値を所定の放射線量とし、上限値を、電動供給ポンプ8の停止後にpH値が上昇したとき電動ポンプの駆動を開始する際の値としている。
従って、この実施の形態に係る温浴水生成装置によれば、予め、放射線量制御部50において、入力手段51に所定の放射線量を入力し、記憶手段52に記憶させておく。所定の放射線量としては、例えば、上限が30マッヘ、下限が20マッヘに設定される。また、pH制御部70において、入力手段71に所定のpH値を入力し、記憶手段72に記憶させておく。所定のpH値としては、例えば、上限がpH=4、下限がpH=5に設定される。
そして、水槽1内には、水供給部2から、混合器3で水と湯とが混合されて例えば45〜55℃に湯温調整された水が供給され、フロート5の水位の上限検知により開閉バルブ4が開閉させられて、常時所定量の水が満たされる。また、酸供給部6の電動供給ポンプ8が駆動させられ、水槽1に酸を供給する。更に、流通手段20の電動循環ポンプ21が駆動させられ、酸と水とを混合して酸性水溶液Lに生成するとともに。水槽1内においてこの酸性水溶液Lを鉱石容器10に流通させる。即ち、循環ポンプ21は、水槽1内の酸性水溶液Lを鉱石容器10の上側から吸引し、鉱石容器10の下側に吐出する。これにより、鉱石容器10内の鉱石Wの粉粒体Waに酸性水溶液Lが接触せしめられ、鉱石Wの粉粒体Waの壊変生成物が酸性水溶液Lに溶解させられ、酸性水溶液Lが温浴水Sとして生成される。この場合、図2に示すように、鉱石Wは鉱石容器10の容量の約3分の1程度の容量が収納されている場合には、鉱石Wが鉱石容器10内で撹拌させられて移動するので、酸性水溶液Lの鉱石Wに対する接触効率が向上させられ、比較的短持間に、鉱石Wの粉粒体Waの壊変生成物が酸性水溶液Lに溶解させられ、所望の温浴水Sに生成される。
この状態においては、pH計測器60により、水槽1内の酸性水溶液LのpHが計測されており、pH制御部70がpH計測器60の測定結果に基づいて水槽1内のpHを所定のpHに制御している。この場合、pH制御部70の酸供給部駆動制御手段73において、pH計測器60の計測値が記憶手段71に記憶された所定のpH値(pH=4)以下のとき酸供給部6の供給ポンプ8の駆動を停止し、この供給ポンプ8の駆動停止後、pH値が上昇してpH値(pH=4)を超えたとき酸供給部6の供給ポンプ8の駆動を行なわせる。これにより、pHが自動調整されるので、従来に比較して、調整作業が容易になり、調整作業効率が向上させられる。
また、この状態においては、放射線量測定器40により、水槽1内の酸性水溶液Lの放射線量が計測されており、放射線量制御部50が放射線量測定器40の測定結果に基づいて水槽1内の放射線量を所定の放射線量に制御している。この場合、放射線量制御部50の流通手段駆動制御手段53において、放射線量測定器40の計測値が記憶手段51に記憶された所定の放射線量(30マッヘ)以上のとき流通手段20の循環ポンプ21の駆動を停止し、この循環ポンプ21の駆動停止後、放射線量が低下して下限の放射線量(20マッヘ)を超えたとき循環ポンプ21の駆動を行なわせる。これにより、放射線量が自動調整される。
次に、この水槽1で生成された温浴水Sを使用するときは、浴槽B近傍に設けた温浴水供給器32を操作し、排出ポンプ制御盤31にオンの指令信号を送出すると、排出ポンプ制御盤31は排出ポンプ30を駆動し水槽1内で生成された温浴水Sを排出する。これにより、浴槽B内に温浴水Sが供給される。この場合、水槽1内の水量が減るが、水量が減った分は、上記のように、フロート5の水位の上限検知により開閉バルブ4が開閉させられて、水供給部2から水が供給され、酸性水溶液LのpH及び放射線量が調整される。この場合、排出ポンプ制御盤31は、循環ポンプ21のオン信号があったときは、排出ポンプ30の駆動を不能にし、循環ポンプ21のオフ信号があったときは、排出ポンプ30の駆動を許容するインターロック機能を備えているので、もし、循環ポンプ21の駆動をしている間であって温浴水Sが所定の放射線量範囲外の状態のときは、温浴水供給器32からのオン信号があっても排出ポンプ30の駆動が不能になり、温浴水Sが浴槽Bに供給されない。一方、循環ポンプ21が停止している間であって温浴水Sが所定の放射線量範囲内の状態のときは排出ポンプ30の駆動を許容され、温浴水供給器32からのオン信号により温浴水Sが浴槽Bに供給される。そのため、浴槽Bには所定の放射線量の温浴水Sが供給されるので、人体に適正な温浴水Sが提供される。浴槽Bには、水道の蛇口(図示せず)からの水が供給されるようにし、適宜温度調整を行なってよい。
尚、上記実施の形態において、水槽1内あるいは水槽1から浴槽Bにいたる経路に温度調整可能なヒータを設けて浴槽B内に所定温度の温浴水Sが供給されるように制御しても良い。また、流通手段20は上記のものに限定されず、従来のように鉱石容器10内で撹拌するタイプのものであってもよく適宜変更して差し支えない。
S 温浴水
W 鉱石
Wa 粉粒体
L 酸性水溶液
1 水槽
2 水供給部
6 酸供給部
10 鉱石容器
20 流通手段
21 循環ポンプ
30 排出ポンプ
B 浴槽
31 排出ポンプ制御盤
32 温浴水供給器
40 放射線量測定器
50 放射線量制御部
51 入力手段
52 記憶手段
53 流通手段駆動制御手段
54 インターロック手段
60 pH計測器
70 pH制御部
71 入力手段
72 記憶手段
73 酸供給部駆動制御手段
W 鉱石
Wa 粉粒体
L 酸性水溶液
1 水槽
2 水供給部
6 酸供給部
10 鉱石容器
20 流通手段
21 循環ポンプ
30 排出ポンプ
B 浴槽
31 排出ポンプ制御盤
32 温浴水供給器
40 放射線量測定器
50 放射線量制御部
51 入力手段
52 記憶手段
53 流通手段駆動制御手段
54 インターロック手段
60 pH計測器
70 pH制御部
71 入力手段
72 記憶手段
73 酸供給部駆動制御手段
Claims (7)
- 放射性物質を包含する鉱石の壊変生成物を溶解可能な酸性水溶液を収容する水槽と、該水槽内に設けられるとともに放射性物質を包含する鉱石の粉粒体が収納され上記酸性水溶液が流通可能な鉱石容器と、上記水槽内の酸性水溶液を上記鉱石容器に駆動させられて流通させる流通手段とを備え、上記鉱石の粉粒体に酸性水溶液を接触させて該鉱石の粉粒体の壊変生成物を該酸性水溶液に溶解させ該酸性水溶液を温浴水として排出する温浴水生成装置において、
上記水槽内の酸性水溶液の放射線量を測定する放射線量測定器を備えたことを特徴とする温浴水生成装置。 - 上記放射線量測定器の測定結果に基づいて上記水槽内の温浴水の放射線量を所定の放射線量に調整する放射線量制御部を備えたことを特徴とする請求項1記載の温浴水生成装置。
- 上記水槽内の温浴水が所定の放射線量範囲に満たないときは温浴水の排出を不能にし、該温浴水が所定の放射線量範囲になったときは温浴水の排出を許容するインターロック手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の温浴水生成装置。
- 上記放射線量制御部を、所定の放射線量を入力する入力手段と、該入力手段に入力された所定の放射線量を記憶する記憶手段と、上記放射線量測定器の測定値が上記記憶手段に記憶された所定の放射線量以上になったとき上記流通手段の駆動を停止し当該停止後に放射線量が低下したとき上記流通手段の駆動を行なわせる流通手段駆動制御手段とを備えて構成したことを特徴とする請求項2または3記載の温浴水生成装置。
- 上記鉱石容器を、上下に酸性水溶液が通過可能な多孔壁を備えて構成し、該鉱石容器を上記酸性水溶液に浸漬されるように上記水槽内に設置し、上記流通手段を、上記酸性水溶液を上記鉱石容器の上側から吸引し該鉱石容器の下側に吐出する電動循環ポンプを備えて構成し、上記放射線量制御部の流通手段駆動制御手段を上記電動循環ポンプのオン,オフを行なう機能を備えて構成したことを特徴とする請求項4記載の温浴水生成装置。
- 上記水槽内の酸性水溶液のpHを計測するpH計測器と、該pH計測器の測定結果に基づいて上記水槽内のpHを所定のpHに制御するpH制御部とを備えたことを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の温浴水生成装置。
- 上記水槽に水を供給する水供給部と、上記水槽に駆動させられて酸を供給する酸供給部とを備え、上記pH制御部を、所定のpH値を入力する入力手段と、該入力手段に入力された所定のpH値を記憶する記憶手段と、上記pH計測器の計測値が上記記憶手段に記憶された所定のpH値以下のとき上記酸供給部の駆動を停止し当該停止後にpH値が上昇したとき上記酸供給部の駆動を行なわせる酸供給部駆動制御手段とを備えて構成したことを特徴とする請求項6記載の温浴水生成装置。
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JP2005311224A JP2007117269A (ja) | 2005-10-26 | 2005-10-26 | 温浴水生成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-10-26 JP JP2005311224A patent/JP2007117269A/ja active Pending
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