JP4280451B2 - 薬液生成装置 - Google Patents

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JP4280451B2 JP2002065015A JP2002065015A JP4280451B2 JP 4280451 B2 JP4280451 B2 JP 4280451B2 JP 2002065015 A JP2002065015 A JP 2002065015A JP 2002065015 A JP2002065015 A JP 2002065015A JP 4280451 B2 JP4280451 B2 JP 4280451B2
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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、例えば、殺菌作用を有する弱酸性機能水などの溶液を使い勝手よく供給できるような機能水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の弱酸性機能水は、殺菌力が優れているので、医療関係、食料品関係をはじめとして広い分野でその利用が高められている。
【0003】
上述の弱酸性機能水は、その薬剤を溶媒の水に溶解させて濃縮機能水を生成し、これを定量供給ポンプで所定量ずつ給水ラインに所定量毎に供給して得ることができるが、このような機能水の生成に適合する装置としては既に当出願人が特開2000−126582号で提案し、その評価を得ている。
【0004】
しかし、上述のように濃縮機能水を生成し、これを給水ラインに供給して、生成した濃縮機能水がなくなると、再度濃縮機能水を生成するが、この生成の30分〜1時間といった時間がかかるので、その間給水ラインが停止することになる。 もし、この給水ラインが、例えば、病院の医療関係、または、食品製造業関係であれば、給水ラインの停止は大きな業務の弊害となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、薬剤の溶解処理中であっても、薬液の生成を停止することなく連続生成ができ、また、溶解処理中の未処理の溶液が、連続生成している薬液側に混じって、薬液の質状性状が変化することなく、安定した質状性状の薬液が生成できる薬液生成装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、貯留用タンクに貯留された、薬剤を水で溶解した濃縮薬液を所定量毎に定量供給手段で給水ラインに供給することにより給水ラインに薬液を生成する薬液生成装置であって、前記貯留用タンクに溶解用タンクを並設して、これら両タンクを、前記溶解用タンクの貯留制限される上位液面より高い位置に配置された頂部を有するサイホン管で接続し、前記サイホン管内部の空気を排除する空気排除手段を備えるとともに、前記貯留用タンク側の前記サイホン管の下部に、前記サイホン管の端部開口より高い位置に配置した注出口以外は前記端部開口を気密状態で封止する封止手段を備え、上記溶解用タンクで濃縮薬液を生成して、該濃縮薬液をサイホン管を介して貯留用タンクに移す薬液生成装置であることを特徴とする。この構成によれば、溶解用タンクで生成した濃縮薬液をサイホン管、すなわち、逆U字状の吸い上げ管で貯留用タンクに移すと共に、濃縮薬液を移しながら貯留用タンク内の濃縮薬液を定量供給手段で給水ラインに定量供給して薬液を生成する。
【0007】
上述の薬液生成状態では、溶解用タンクに濃縮薬液が存在している間は、該溶解用タンクが貯留用タンクとして機能しているので、濃縮薬液は2つのタンクで貯留され、十分な濃縮薬液の量で薬液の生成ができる。
【0008】
上述の定量供給手段による濃縮薬液の供給で、両タンク内の濃縮薬液が減少して、溶解用タンク側の濃縮薬液の量がサイホン管の下端より下がって、該サイホン管内に空気が入ると、サイホン管の吸い上げ機能が絶たれるので、溶解用タンクと貯留用タンクとの接続が遮断されることになり、この接続遮断で溶解用タンクは独立状態になり、該溶解用タンクを薬剤の溶解処理に使用することができる。
【0009】
勿論、この溶解処理中に未処理の薬液が貯留用タンクに流入することがサイホン管の遮断により防止されるので、溶解用タンクでの処理中の未溶解の薬液によって、貯留用タンク内の濃縮薬液が希釈されその質状性状が変化することはない。
【0010】
また、溶解用タンクが溶解処理を行なっている間は、貯留用タンク内には十分な濃縮薬液の貯留があるので、該溶解用タンクが溶解処理中であっても十分に薬液の生成が維持される。
【0011】
溶解用タンクで新たな濃縮薬液が生成できれば、サイホン管の吸い上げを再度機能させることにより、溶解用タンク内の濃縮薬液を貯留用タンクに移すことができ、再び溶解用タンクと貯留用タンクの2タンクで濃縮薬液を貯留して薬液の生成が継続して生成することができる。
【0012】
なお、サイホン管の再度の機能は、空気排除手段が該サイホン管内の空気を排除することにより実行することができ、また、空気の排除は、該空気の吸引排出、または、濃縮薬液の充填、あるいは溶液として使用した給水ラインからの水の充填で行なうことができる。なお、水の充填ではその分希釈されるが、充填される水の量はサイホン管内の空気を排出する程度の僅かな量であるため、濃縮薬液の質状性状には影響はない。
【0013】
また、前記貯留用タンク側の前記サイホン管の下部に、前記サイホン管の端部開口より高い位置に配置した注出口以外前記端部開口を気密状態で封止する封止手段を備えて、サイホン管の吸上げ機能を高めることができる。
【0014】
実施の形態として、前記貯留用タンクを気密状に形成して、該気密を開閉する開閉弁を設けることができる。すなわち、濃縮薬液の生成初期状態で溶解用タンクから濃縮薬液をサイホン管を介して貯留用タンクに移すときは、貯留用タンクの気密を開放する。この場合、両タンクの液面位が同一高さまで移すことができる。次に貯留用タンクを気密状態にする。この状態で定量供給手段が貯留用タンクの濃縮薬液を汲み出すと、該貯留用タンクは気密を保持するので、汲み出された量の濃縮薬液がサイホン管を介して溶解用タンクから補給され、貯留用タンクの液面位は常に高位置を保持する。溶解用タンクの補給汲み出しにより、該タンクの液面位置がサイホン管の下端に達してサイホン管の機能が遮断した時、他方の貯留用タンクの液面位は高い位置に保留されているので、その量は十分な量となり、溶解用タンクが溶解処理を行なっても、貯留用タンク内には十分な濃縮薬液の貯留があるので、濃縮薬液切れがない。その結果、貯留用タンクを小型化コンパクトに形成できる。
【0015】
【発明の効果】
この発明によれば、貯留用タンクと溶解用タンクとをサイホン管で接続することにより、両タンクを1つの貯留用タンクとして使用している状態から、濃縮薬液の定量供給で該濃縮薬液が減量し、この減量でサイホン管の吸い上げ機能が絶たれると、貯留用タンククと溶解用タンクとが独立した機能となって、貯留用タンクが独立して濃縮薬液を供給している間に、独立した溶解用タンクで次の濃縮薬液の生成ができる。
【0016】
その結果、薬液の生成を停止することなく、薬剤を溶解して濃縮薬液の補給ができることになり、給水ラインの停止が回避できて、該ラインの連続使用ができる。
【0017】
また、溶解用タンクによる薬剤の溶解時には、サイホン管が遮断状態であるので、溶解用タンクでの処理中の未溶解の溶液が貯留用タンク内に流出することがなく、そのため貯留用タンクの濃縮薬液が希釈されてその質状性状が変化することはなく、安定した質状性状の薬液を生成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【0019】
図面は機能水生成装置を示し、図1において、機能水生成装置10は機能水の一例として、弱酸性機能水生成用の粉末剤を溶媒の水で溶解して、殺菌消毒に有効な弱酸性機能水を生成する例を示す。
【0020】
上述の機能水生成装置10の装置本体11の内部には、後述するメインタンク(溶解用タンク)12(図2参照)と、シスタンク(貯留用タンク)13(図2参照)とを内装している。上述の装置本体11の上面の一側部には、操作キー14および表示器15と内部に制御装置を備えた制御ユニット16を載置しており、操作キー14は装置10の運転などの操作を行ない、表示器15は操作内容および装置の運転状態などを表示する。
【0021】
上述の制御ユニット16の後部の装置本体11の上面には、定量磁気ポンプ17を載置としており、該ポンプ17は薬剤を溶剤として使用する水で溶解させて生成した濃縮機能水を所定量ごとに給水ラインに吐出して給水ライン内で機能水を生成する。なお、上述の定量磁気ポンプ17の下部であって装置本体11内部には濃縮機能水を貯留したシスタンク13(図2参照)が内蔵され、該シスタンク13から濃縮機能水が吸い上げられる。
【0022】
前述の装置本体11に載置した制御ユニット16の他側部には、ミキサー(撹拌装置)18を載置しており、該ミキサー18の下部の装置本体11内部にはメインタンク12(図2参照)を内蔵しており、このメインタンク12内にミキサー18の撹拌羽根が位置し、このメインタンク12に薬剤を溶剤として使用する水で溶解するとき該ミキサー18は撹拌処理を行なう。
【0023】
上述のミキサー18の前面側の装置本体11上面には、内部のメインタンク12に薬剤を投入するための開閉蓋19を枢着している。なお、開閉蓋19は濃縮機能水の臭気が外部に漏れないように、シール性を備えるように構成するとよい。 その他、装置本体11の上面には回路に必要な配管の一部が載置される。
【0024】
なお、装置本体11の制御ユニット16を載置した側の前面には、内部に収納されるシスタンク13に対応させて、透明ガラスを水密状態に嵌め込んだ透視窓20を形成しており、該透視窓20はシスタンク13内の濃縮機能水の量を外部から目視確認するために用いる。
【0025】
図2は、上述した機能水生成装置10の回路構成を示し、例えば、水道水のような水を供給する給水ライン21には、その上流側から下流にかけて順に、所定の水圧に減圧する減圧弁22、通電時に閉となる第1電磁弁23、流速を検知して該流速に対応したパルス信号を発生して給水流量を検知するパルス発振計24、逆止弁25、生成された機能水を次段に供給制御する蛇口26を配設して接続している。
【0026】
上述の減圧弁22と第1電磁弁23との間の給水ライン21から注水ライン27を分岐し、該注水ライン27には通電時に開となる第2および第3の電磁弁28,29を並列に接続し、第2電磁弁28の注水ライン27aを後述するサイホン管30の上部にキャッチ弁48を介して供給接続し、また、第3電磁弁29の注水ライン27bはメインタンク12の上部に開口して、該メインタンク12に注水できるように接続している。
【0027】
また、逆止弁25と蛇口26との間の給水ライン21には、生成された濃縮機能水を供給ライン21に注出する注出ライン31を接続している。
【0028】
メインタンク12およびシスタンク13は、装置本体11の壁体の内周面を利用し、これらに仕切り壁や、底面部材、天井部材を水密状に取付けてタンク状に形成しているが、独立して形成したメインタンク12やシスタンク13を装置本体11に収納して構成することもよい。
【0029】
上述のメインタンク12とシスタンク13はその底部の高さを略同一高さに位置して並列に位置し、シスタンク13の容量はメインタンク12より小さく形成している。
【0030】
並設した上述のメインタンク12とシスタンク13とは前述したようにサイホン管30で接続している。このサイホン管30は逆U字状の吸い上げ管であって、その逆U字状部分の頂部高さは、メインタンク12が貯留制限される上位液面よりも若干高い位置に設定し、該頂部に前述の第2電磁弁28からの注水ライン27aを接続している。
【0031】
上述のサイホン管30のメインタンク12側の下端部30aは、メインタンク12の底部の近傍に開口しており、また、サイホン管30のシスタンク13側には、その下部に、注出口33以外は気密状態に封止した封止管32を取り付けており、この封止管32内の底部近傍に前述のサイホン管30の下端部30bを開口している。そのため、メインタンク12から吸い上げた濃縮機能水は封止管32に充填され、さらに該封止管32の注出口33からシスタンク13に貯留される。上述の封止管32の注出口33の開口位置は、シスタンク13で貯留の上限を設定した上限液面位の位置よりも下方の位置で開口設定している。
【0032】
なお、上述の封止管32はサイホン管30の吸い上げ機能を高めるために装着したものであって、これを省略して、サイホン管30の下端部30bをシスタンク13内に直接開放することもできる。
【0033】
上述の封止管32を用いる場合、メインタンク12側よりシスタンク13側の管径を若干太いサイズを使用し、封止管32の注出口33の管径をこれらよりも細いサイズを使用するとよい。
【0034】
この構成によれば、サイホン管30においてメインタンク12側の吸い上げ容積より、シスタンク13側の落下容積が多くなる量の差異で、同管を同径で形成した場合より、サイホン管30の吸い上げ機能が促進され、吸い上げ効率を上げることができる。
【0035】
上述のシスタンク13内には、上述の貯留上限の液面位を検知する上位液面センサ34と、貯留下限の液切れに対応する液面位を検知する下位液面センサ35を配設しており、これらのセンサはフロートセンサなど適宜の液面を検知することのできるセンサで構成している。なお、上位液面センサ34の位置設定は、該センサ34の位置以下の濃縮機能水の貯留量を注出する時間が、薬剤の溶解処理作業が完了するに必要十分な時間になる位置に設定している。換言すれば、シスタンク13の容量が上述の条件をまかなうように設定している。また、下位液面センサ35は液切れを検知するので、これを検知したときは、この検知に基づいて警報を出力し、給水ライン21を閉鎖することになる。
【0036】
上述のシスタンク13の上面部にはエア開閉電磁弁36を接続し、該弁36を開放すると、シスタンク13内が大気圧になり、また、閉鎖すると定圧を保持する。メインタンク12から溶解濃縮機能水を移す時はシスタンク13内を大気圧にすることにより、メインタンク12の液圧で溶液を容易に移すことができ、また、定圧に保持すると、メインタンク12からの液圧による流動を停止し、後述する定量電磁ポンプ17が注出する溶液量をメインタンク12から吸い上げることができる。
【0037】
上述したシスタンク13の底部近傍には定量磁気ポンプ17の吸入側を接続し、また、該ポンプ17の吐出側は背圧弁37を介して注出ライン31に接続している。
【0038】
上述の定量電磁ポンプ17は電磁駆動されてシスタンク13から設定された量の濃縮機能水を注出ライン31に吐出し、該注出ライン31から濃縮機能水を給水ライン21に注出することにより、該給水ライン21で所定濃度の機能水を生成する。
【0039】
上述の所定濃度の機能水を得るために、定量電磁ポンプ17はパルス発振計24が検知する流速の検知に基づく給水流量に対応して駆動される。すなわち、パルス発振計24は流速に対応したパルス信号を発生しているので、このパルス信号を計数して、設定した計数毎に濃縮機能水の所定量を吐出するように構成することにより、流速の変化にかかわらず、一定の配合の機能水を生成することができる。
【0040】
前述のメインタンク12において、該タンク12内部には薬剤の溶剤(溶媒)として使用する水の注水量の満水量を設定するために、満水として設定した液面を検知する満水液面センサ38と、このセンサ38を越えて注水された時警報する警報液面センサ39を配設している。なお、これらのセンサはフロートセンサなど適宜の液面を検知することのできるセンサで構成している。
【0041】
上述したメインタンク12およびシスタンク13の各底部にはドレンライン40を接続し、それぞれのラインに開閉弁41,42を取り付け、貯留された濃縮機能水を排出することができるように構成している。
【0042】
前述したメインタンク12の上方に配設したミキサー18にはモータを内装しており、該モータで駆動される回転軸43はメインタンク12内部に垂設され、該回転軸43の下部に撹拌羽根44を取り付けている。
【0043】
図3は、機能水生成装置10の制御装置45を示し、前述の制御ユニット15に構成される。
【0044】
上述の制御装置45は、例えば、各装置をプログラムに基づいて駆動制御するCPU、制御処理動作のプログラムを格納したROM、動作データを記憶するRAM、クロックパルスを計数して計時するタイマなどで構成している。
【0045】
上述の制御装置45には以下の回路装置を接続している。
【0046】
すなわち、操作に対応した操作信号を出力する操作キー14と、
給水ライン21の流速に対応するパルス信号を出力するパルス発振計24と、
メインタンク12において満水液面を検知した検知信号を出力する満水液面センサ38、警報液面を検知したとき検知信号を出力する警報液面センサ39と、
シスタンク13において上位液面を検知した検知信号を出力する上位液面センサ34、液切れを検知した検知信号を出力する下位液面センサ35と、
メインタンク12の開閉蓋19の開閉を検知する開閉蓋検知センサ47と、
操作状態や駆動状態などの必要な事項を表示する表示器15と、
メインタンク12の注水が警報液面センサ39で検知されたとき、液切れが下位液面センサ35で検知されたとき、あるいは溶解処理が完了したときのように報知する必要なときに駆動される警報器46と、
給水ライン21を開閉し、通電により閉となる第1電磁弁23と、
注水ライン27を開閉し、通電により開となる第2電磁弁28と、
注水ライン27を開閉し、通電により開となる第3電磁弁29と、
シスタンク13の気密を開閉し、通電により開となるエア電磁弁36と、
濃縮機能水の定量を電磁駆動で吐出する定量電磁ポンプ27と、
メインタンク12の薬剤を溶剤の水と撹拌するミキサー18とを、制御装置45に接続する。
【0047】
なお、前述の警報器46は、例えばブザー、警報ランプで形成し、制御ユニット16に取り付ける。
【0048】
上述のように構成した機能水生成装置10の薬剤溶解処理および機能水生成処理をする制御装置45の処理動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
【0049】
機能水生成装置10に電源を供給した初期状態では、給水ライン21を開閉する第1電磁弁23はoffで弁を開放している。そのため蛇口26が閉鎖されていることにより、給水ライン21の水は流動を停止している。
【0050】
濃縮機能水を生成する処理として、所定の薬剤を溶剤で所定の濃度に溶解する。すなわち、溶解のスタートを操作キー14から操作すると、該操作に基づいて制御装置45は、第1電磁弁23をonして給水ライン21を閉鎖し、さらに、第3電磁弁29をonして注水ライン27bを開放する(ステップn1)。
【0051】
これにより、給水ライン21の水が注水ライン27,27bを介してメインタンク12に注水される。
【0052】
メインタンク12の注水が満水になって、満水液面センサ38がこれを検知すると、制御装置45は、所定時間警報器46を駆動して、満水状態を警報し、さらに、第1電磁弁23をoffして給水ライン21を開放し、同時に、第3電磁弁29をoffして注水ライン27bを閉鎖して、メインタンク12への注水を停止する(ステップn2)。
【0053】
次に薬剤をメインタンク12に投入する(ステップn3)。
【0054】
薬剤の例としては、高度サラシ粉などからなる殺菌剤A、およびコハク酸などからなるPH調整剤製剤Bの2種類を用いた弱酸性機能水生成用粉末剤であって、これを溶剤としてもちいる水で所定濃度に溶解して溶解濃縮機能水を生成する。 メインタンク12の開閉蓋19を開放すると、検知センサ47がこれを検知し、この検知に基づいて警報器46が駆動され、開閉蓋19が開放されたことを警報する。
【0055】
次いで、上述した粉末薬剤の1回分に設定された所定量が投入されて、開閉蓋19が閉鎖されると、警報器46の駆動が停止する。なお、開閉蓋19をシール状態に閉鎖すると、薬剤により臭気の漏れを防止することができる。
【0056】
次いで、操作キー14よりミキサー18の駆動を入力すると、設定された時間、例えば、20分間ミキサー18が駆動される(ステップn4,n5)。
【0057】
溶媒である水の中に薬剤が投入されて、これをミキサー18で撹拌すると、薬剤が溶解して所定濃度の濃縮機能水が生成される。生成された該濃縮機能水をメインタンク12からシスタンク13に移す(ステップn6)。
【0058】
エア電磁弁36をonしてシスタンク13を大気圧に開放し、さらに、第2電磁弁28を所定時間、すなわち、サイホン管30内のエアを排出するのに必要最少限度の水を注水するべく、例えば、3秒間第2電磁弁28をonして、注水ライン27aを開放する。この開放でサイホン管30に注水ライン27aから給水圧をもった水が充填されるので、サイホン管30内部のエアが下端部30a、30bからそれぞれのタンク12,13に排出される。
【0059】
次いで、第2電磁弁28を所定時間後offすると、サイホン管30内にはエアが排除されて水が充填されているので、メインタンク12側の液圧で該タンク12内の濃縮機能水はサイホン管30を介してシスタンク13に流動する。すなわち、サイホン管30のメインタンク12側の下端部30aからシスタンク13側の封止管32内に位置する下端部30bに排出し、さらに封止管32の注出口33からシスタンク13内に流動して貯留される。
【0060】
濃縮機能水がメインタンク12からシスタンク13に移されて貯留され、その量が上位液面センサ34まで達して該センサ34に検知されると、エア電磁弁36をoffしてシスタンク13を密閉することにより、この密閉されたシスタンク13の空気圧がメインタンク12の液圧と対応すると、サイホン管30による流動が停止して、メインタンク12からシスタンク13への濃縮機能水の供給が中断される(ステップn7)。
【0061】
これによって、機能水生成の準備が完了し、機能水の使用が可能となる(ステップn8)。
【0062】
すなわち、蛇口26を開放して給水ライン21を開放すると、パルス発振計24が給水時の流速を検知してその流速に対応したパルス信号を出力するので、制御装置45は給水の流速に基づく流量に対応させて定量電磁ポンプ17を駆動する。
【0063】
定量電磁ポンプ17はシスタンク13から設定された所定量の濃縮機能水を吸引して、これを注出ライン31に吐出し、注出ライン31に吐出された濃縮機能水は給水ライン21で水と混合されることになり、給水ライン21内で機能水が生成される。
【0064】
したがって、蛇口26から給水される水は機能水となり、この実施例では弱酸性機能水であって、殺菌力を持った弱酸性機能水として使用することができる。
【0065】
機能水の使用により定量電磁ポンプ17が駆動されてシスタンク13内の濃縮機能水が吸い出されると、シスタンク13内は気密を保持しているので、吸い出された量の濃縮機能水がメインタンク12からサイホン管30を介して吸い上げられ補充される。
【0066】
さらに、蛇口26側からの機能水の使用により、メインタンク12内の濃縮機能水が減量して、サイホン管30の下端部30aより少なくなると、該サイホン管30に空気が入り、その吸い上げ機能が停止して、メインタンク12からの濃縮機能水の補給が停止される。
【0067】
その後機能水の生成はシスタンク13に貯留された濃縮機能水で実行される。また、シスタンク13内の濃縮機能水が減量して上位の液面が上位液面センサ34より下がって、該センサ34がoffになると、エア電磁弁36がonして、シスタンク13内を大気圧に開放する(ステップn9)。
【0068】
上述のようにシスタンク13の上位液面センサ34がoffになることに基づいて、濃縮機能水の補給のために、前述したステップn1にリターンして濃縮機能水を生成する。
【0069】
このような作業を繰り返し実行することにより、給水ライン21を停止することなく機能水の生成ができる。
【0070】
上述のリターン処理において、メインタンク12に注水する場合(ステップn1参照)、第1電磁弁23をoff(弁開)のままにして、給水ライン21を使用可能状態にしておくことにより、給水ライン21を止めることなく、機能水の生成が継続される。
【0071】
また、前述のリターン処理で、メインタンク12が満水になれば、警報器46を駆動して、薬剤の投入(ステップn3参照)を待機するが、この待機中、または溶解処理中に、シスタンク13の濃縮機能水の液切れが下位液面センサ35で検知されると、第1電磁弁23をonに制御して、給水ライン21を閉鎖して、蛇口26側への給水を停止し、水のみが蛇口26側に供給されるのを禁止する。
【0072】
この発明の構成と、実施例との対応において、
この発明の貯留用タンクは、実施例のシスタンク13に対応し、
以下同様に、
溶解用タンクは、メインタンク12に対応し、
空気排除手段は、注水ライン27a及び第2電磁弁28に対応し、
濃縮薬液は、濃縮機能水に対応し、
薬液は、機能水に対応し、
薬液生成装置は機能水生成装置10に対応し、
端部開口は下端部30bに対応し、
封止手段は、封止管32に対応し、
開閉弁は、エア電磁弁36に対応するも、この発明は、実施例の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 機能水生成装置の外観斜視図。
【図2】 機能水生成装置の回路構成図。
【図3】 機能水生成装置の制御回路ブロック図。
【図4】 制御処理のフローチャート。
【符号の説明】
10…機能水生成装置
12…メインタンク
13…シスタンク
17…定量磁気ポンプ
18…ミキサー
21…給水ライン
27a…注水ライン
28…第2電磁弁
30…サイホン管
30b…下端部
32…封止管

Claims (2)

  1. 貯留用タンクに貯留された、薬剤を水で溶解した濃縮薬液を所定量毎に定量供給手段で給水ラインに供給することにより給水ラインに薬液を生成する薬液生成装置であって、
    前記貯留用タンクに溶解用タンクを並設して、これら両タンクを、前記溶解用タンクの貯留制限される上位液面より高い位置に配置された頂部を有するサイホン管で接続し、
    前記サイホン管内部の空気を排除する空気排除手段を備えるとともに、
    前記貯留用タンク側の前記サイホン管の下部に、
    前記サイホン管の端部開口より高い位置に配置した注出口以外は前記端部開口を気密状態で封止する封止手段を備え、
    上記溶解用タンクで濃縮薬液を生成して、該濃縮薬液をサイホン管を介して貯留用タンクに移す
    薬液生成装置。
  2. 前記貯留用タンクを気密状に形成して、該気密を開閉する開閉弁を設けた
    請求項1に記載の薬液生成装置。
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