JP2007114129A - 反応性物質が結合した微小粒子の沈降抑制方法および該微小粒子含有試薬 - Google Patents

反応性物質が結合した微小粒子の沈降抑制方法および該微小粒子含有試薬 Download PDF

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Abstract

【課題】反応性物質結合微小粒子の分散液中での沈降を抑制することにより、分散液中の反応性物質結合微小粒子濃度を均一に保持する方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、反応性を有する物質が結合した微小粒子の沈降抑制方法を提供する。該方法は、該微小粒子の分散液中に、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種を共存させる工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、抗体または抗原などの反応性を有する物質が結合した微小粒子(以下、反応性物質結合微小粒子という)の沈降抑制方法および該反応性物質結合微小粒子を用いた免疫測定用試薬に関する。特に、主として臨床検査の分野で、抗原抗体反応を利用した免疫学的測定に用いられる反応性物質結合微小粒子の沈降抑制方法および該反応性物質結合微小粒子を用いた免疫測定用試薬に関する。
近年、臨床検査などの各種検査においては、自動化および測定時間の短縮化の観点から、免疫反応を利用して、生体試料中の物質を測定する方法が広く用いられている。この免疫測定方法としては、RIA法、EIA法、免疫比濁法、ラテックス凝集法、金コロイド凝集法、イムノクロマト法などが挙げられる。その中でも、ラテックス凝集法、金コロイド凝集法などの反応性を有する物質が結合した微小粒子(反応性物質結合微小粒子)を用いる方法は、反応液の分離や洗浄操作を必要としないため、特に測定の自動化や短時間化に適している。
しかし、これらのラテックス凝集法および金コロイド凝集法は、反応性物質結合微小粒子が沈降し易いため、使用時あるいは測定時に常に攪拌などによって、該微小粒子の濃度を均一化する必要があり、測定誤差を生じ易いという問題点がある。
例えば、上記方法に用いる試薬は、通常、試料の希釈、試料の本反応前の前処理、および本反応を補助する成分を主に含有する第一試薬と、主に反応に関与する主成分である反応性物質結合微小粒子を含有する第二試薬との2種から構成される。自動化分析装置を用いる場合は、まず、試料と第一試薬とを反応セルに分注し、続いて、一定時間経過後、反応セルに第二試薬を分注することによって、試料、第一試薬、および第二試薬の三者を混合して最終反応液を得、測定が行われる。この場合において、一旦、反応性物質結合微小粒子含有試薬(第二試薬)を分析装置にセットしても、一定期間ごとに第二試薬を攪拌し、濃度を均一にする必要があった。
従来、このような反応性物質結合微小粒子の沈降を抑制するための検討は行われていなかった。上記第一試薬、第二試薬および最終反応液の組成については、微小粒子の反応性の安定性の向上や反応促進の目的で改良がなされているのみである(例えば、特許文献1および2)。
特許文献1には、感作金属コロイドの反応性を安定化させる方法として、感作金属コロイドを含有する溶液に、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、およびバリウムイオンから選ばれる金属イオン、デキストラン硫酸、コール酸、デオキシコール酸、キサンツレン酸またはそれらの塩から選ばれる物質の1種または2種以上を含有させることが記載されている。
特許文献2には、測定対象物質に対する抗体(または抗原)が結合した金コロイド粒子と測定物質とを反応させる溶液(最終反応液)中に、反応促進剤として、平均分子量が約20,000以上のポリアニオンまたはその塩を、0.4〜2.5(W/W)%含有させることが記載されている。
特開平11−101799号公報 特開平6−213891号公報
このように、測定値誤差の軽減を図るために、反応性物質結合微小粒子の沈降することを抑制し、試薬または反応液中での濃度を長期間、均一に保持する技術が望まれている。特に、自動分析装置においては、試薬をセットした後、攪拌操作を怠たると測定誤差が生じ、臨床判断ミスに繋がりかねないことから、反応性物質結合微小粒子の溶液中での沈降抑制方法、それを用いた測定試薬の開発は重要と考えられる。
したがって、本発明の目的は、反応性物質結合微小粒子の分散液中での該微小粒子の沈降を抑制する方法を提供することである。本発明の目的はまた、静置保存後または自動免疫分析装置にセット後、再度、攪拌操作にて分散させる必要がない、測定誤差の少ない試薬を提供することである。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、反応性物質結合微小粒子の分散液中において、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を共存させることにより、反応性物質結合微小粒子の沈降を抑制し、かつ分散液中の反応性物質結合微小粒子の濃度を長期にわたり均一に保持できることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明は、反応性を有する物質が結合した微小粒子の沈降抑制方法を提供し、該方法は、該微小粒子の分散液中に、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種を共存させる工程を含む。
1つの実施態様においては、上記分散液中に、上記ポリアニオンおよびその塩は0.3〜5質量%、上記デキストランは0.1〜5質量%、上記シクロデキストリンは0.1〜5質量%、上記ポリエチレングリコールは0.3〜5質量%、または前記グリセロールは5〜40質量%の割合で含有される。
他の実施態様においては、上記ポリアニオンまたはその塩は、硫酸基を有する水溶性高分子化合物である。
別の実施態様においては、上記ポリアニオンは、デキストラン硫酸またはヘパリンである。
別の実施態様においては、上記反応性を有する物質が結合した微小粒子は、抗体または抗原が結合した金コロイド粒子である。
本発明の試薬は、反応性を有する物質が結合した微小粒子と、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを含み、該微小粒子の沈降が抑制されている。
1つの実施態様においては、上記試薬中に、上記ポリアニオンおよびその塩は0.3〜5質量%、上記デキストランは0.3〜5質量%、上記シクロデキストリンは0.1〜5質量%、上記ポリエチレングリコールは0.5〜5質量%、または上記グリセロールは5〜40質量%の割合で含有される。
他の実施態様においては、上記ポリアニオンまたはその塩は、硫酸基を有する水溶性高分子化合物である。
別の実施態様においては、上記ポリアニオンは、デキストラン硫酸またはヘパリンである。
別の実施態様においては、上記反応性を有する物質が結合した微小粒子は、抗体または抗原が結合した金コロイド粒子である。
本発明の試薬キットは、上記試薬を含む。
本発明の自動化免疫測定方法は、上記試薬と、試料とを混合する工程を含む。
本発明によれば、反応性物質結合微小粒子の沈降を抑制することができる。したがって、該微小粒子の沈降が抑制された試薬の提供が可能となる。この試薬は、該微小粒子の濃度が長期にわたり均一に保持されるため、例えば、この試薬を用いて免疫測定を行う場合には、該試薬を測定毎に攪拌せずとも、反応性物質結合微小粒子が最終反応液に等量分注することができるため、誤差の少ない安定した測定値を得ることが可能となる。
具体的には、反応性物質結合微小粒子含有試薬を自動分析装置にセットして長期間連続して測定する場合、あるいは一定期間をおいて測定する場合、従来必要であった、測定毎または一定期間毎の該微小粒子含有試薬を攪拌して、分散液中の濃度を均一にする操作を必要とせず、長期にわたり誤差の少ない正確な測定値を得ることができる。
これにより、測定者にとって大変な負担となっていた、煩雑な攪拌操作の必要性を無くすとともに、攪拌操作を怠ったことから生じる測定誤差およびそれによる臨床判断ミスを防ぐことができる。
1.反応性物質結合微小粒子の沈降抑制方法
本発明の反応性物質結合微小粒子の沈降抑制方法は、該微小粒子の分散液中に、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種を共存させる工程を含む。
本発明の方法に用いられる反応性物質結合微小粒子は、免疫測定試薬として使用され得る微小粒子であり、好ましくはラテックス粒子および金属コロイド粒子である。金属コロイド粒子としては、金コロイド粒子が一般的に利用され易く、好ましく用いられる。金コロイド粒子は、市販品を用いてもよいし、当業者が通常用いる方法、例えば塩化金酸をクエン酸ナトリウムで還元する方法により調製してもよい。金コロイド粒子の粒径は、通常5nm〜100nm、好ましくは30nm〜60nmの範囲である。
上記微小粒子に結合させる物質については、測定対象物質に特異的に結合するものであれば利用可能である。例えば、抗体、抗原、レセプター、レクチン、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)などの結合親和性を有する物質が挙げられる。
本発明の方法においては、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、またはグリセロールが用いられる。本明細書においては、これらの化合物を沈降抑制物質という。沈降抑制物質は、単独で用いてもよく、2以上を組み合わせて用いてもよい。
上記沈降抑制物質の1種であるポリアニオンとしては、例えば、デキストラン硫酸、へパリン、ポリスチレンスルホン酸、ヒアルロン酸、およびコンドロイチン硫酸が挙げられる。ポリアニオンの塩としては、例えば、デキストラン硫酸ナトリウム、ヘパリンナトリウムなどが挙げられる。ポリアニオンまたはその塩の中でも、沈降抑制効果が高い観点から、硫酸基を有する水溶性高分子化合物が好適に用いられる。このような化合物は、例えば、デキストラン硫酸、ヘパリン、デキストラン硫酸ナトリウム、およびヘパリンナトリウムである。
本発明の方法は、上記反応性物質結合微小粒子の分散液中に、上記沈降抑制物質を共存させる。共存させる手段は、特に制限されない。例えば、反応性物質結合微小粒子の分散液に沈降抑制物質を加えてもよいし、沈降抑制物質または沈降抑制物質を分散媒で希釈した希釈液に、反応性物質結合微小粒子を加えてもよいし、あるいは反応性物質結合微小粒子と沈降抑制物質とを混合し、この混合物を分散媒に加えてもよい。なお、分散媒は、特に制限されないが、例えば、水、あるいは後述する緩衝剤を用いた緩衝液などが用いられる。
本発明の方法において、分散液中の反応性物質結合微小粒子の濃度は、当該分野で通常採用される濃度であり得る。
本発明の方法において、分散液中に共存される沈降抑制物質の濃度は、沈降抑制物質の種類に応じて適宜設定される。例えば、ポリアニオンまたはその塩の場合、好ましくは0.3〜5質量%、より好ましくは0.5〜2質量%、さらに好ましくは0.7〜1.1質量%である。デキストランまたはシクロデキストリンの場合、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.2〜1.8質量%、さらに好ましくは0.5〜1.5質量%である。ポリエチレングリコールの場合、好ましくは0.3〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%である。グリセロールの場合、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜35質量%である。
本発明の方法によれば、反応性物質結合微小粒子の分散液中に、沈降抑制物質を共存させることによって、反応性物質結合微小粒子の沈降を抑制することができる。したがって、この方法を用いることによって、分散液中で該微小粒子を長期にわたり均一に保持することが可能となる。
2.反応性物質結合微小粒子と沈降抑制物質とを含む試薬
本発明の試薬は、上記反応性物質結合微小粒子と、上記沈降抑制物質とを含み、必要に応じて、緩衝剤、糖、糖アルコール、アルブミン、塩化ナトリウム、防腐剤、およびその他の添加剤を含む。この試薬は、反応性物質結合微小粒子の沈降が抑制されているため、該微小粒子の濃度が長期にわたり均一に保持される。本発明の試薬は、通常、液状であり、反応性物質結合微小粒子を用いた試薬、特に当該分野で通常用いられる免疫測定用試薬の第二試薬として用いられる。
本発明の試薬中の反応性物質結合微小粒子の濃度、および沈降抑制物質の濃度は、特に制限されない。反応性物質結合微小粒子の沈降の抑制を高める観点から、上記方法で採用される濃度の範囲内であることが好ましい。
本発明の試薬に含有され得る緩衝剤としては、リン酸緩衝液;トリス塩酸緩液;コハク酸緩衝液;グリシルグリシン、MES(2−(N−モノホリノ)エタンスルホン酸)、HEPES(N−2−ヒドロキシエチル−ピペラジン−N’−エタンスルホン酸)、TES(N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸)、MOPS(3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸))、Bis−Tris(ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン)などのグッド緩衝液などが挙げられる。上記緩衝剤は、試薬中のpHが5〜9、あるいは濃度が1〜100mMとなるように含有されることが好ましい。
本発明の試薬に含有され得る糖および糖アルコールとしては、グルコース、マンノース、サッカロース、ラクトース、マルトース、マンニトール、ソルビトールなどが挙げられる。上記糖または糖アルコールは、試薬中の濃度が0.01〜10質量%であることが好ましい。
本発明の試薬に含有され得るアルブミンとしては、ウシ血清アルブミン(BSA)などが挙げられる。アルブミンは、試薬中の濃度が0.001〜1質量%であることが好ましい。
本発明の試薬に含有され得る防腐剤としては、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。防腐剤は、試薬中の濃度が0.01〜0.5質量%であることが好ましい。
本発明の試薬に含有され得るその他の添加剤としては、ツィーン20、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、5−ブロモサリチル酸、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、フェノール、チモールなどが挙げられる。
本発明の試薬は、上記のように、反応性物質結合微小粒子の沈降が抑制されているため、該微小粒子の濃度が長期にわたり均一に保持される。したがって、例えば、この試薬を用いて免疫測定を行う場合には、測定毎に該試薬を攪拌せずとも、反応性物質結合微小粒子を最終反応液に等量分注することができ、誤差の少ない安定した測定値を得ることが可能となる。
3.試薬キット
本発明の試薬キットは、上記反応性物質結合微小粒子と沈降抑制物質とを含む試薬(本発明の試薬)を含む。この試薬キットは、例えば、ラテックス凝集法、金コロイド凝集法などを用いた免疫測定、特に自動化免疫測定に用いられる。
本発明の試薬キットが免疫測定用試薬キットとして用いられる場合、そのキットは、通常、試料の希釈、試料の免疫反応前の前処理、および免疫反応を補助する成分などを含有する第一試薬、本発明の試薬(第二試薬)、および必要に応じて、検量線作成用の測定対象物質の標準品から構成され得る。
本発明の試薬キットは、本発明の試薬中の微小粒子に結合された反応性物質に応じて、試料中の種々の物質を測定対象とすることができる。測定対象となり得る物質(測定対象物質)としては、例えば、アルブミン、ヘモグロビン、ヘモグロビンA1c、ミオグロビン、トランスフェリン、ラクトフェリン、シスタチンC、フェリチン、α−フェトプロテイン、癌胎児性抗原、CA19−9、前立腺特異抗原、C反応性蛋白質(CRP)、繊維素分解産物(FDP)、ペプシノーゲンIおよびII、コラーゲンなどの蛋白質;高比重リポ蛋白質、低比重リポ蛋白質、超低比重リポ蛋白質などの脂質蛋白質;デオキシリボ核酸、リボ核酸などの核酸;アルカリ性ホスファターゼ、乳酸脱水素酵素、リパーゼ、アミラーゼなどの酵素;IgG、IgM、IgA、IgD、IgEなどの免疫グロブリン;B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヘリコバクターピロリ、およびこれらに対する抗体などの感染症に関する抗原や抗体;ハロペリドール、ブロムペリドールなどの薬物;性ホルモンなどのホルモンなどが挙げられる。
測定に供する測定対象物質を含む試料としては、血液、血漿、血清、尿、糞便(懸濁液)、髄液、腹水などの生体試料、環境中より得られたサンプルまたはその抽出物などが挙げられる。
4.自動化免疫測定方法
本発明の自動化免疫測定方法は、本発明の試薬を用いて行われる。この自動化免疫測定方法は、試薬中において、反応性物質結合微小粒子の沈降が抑制され、その濃度が長期にわたり均一に保持されるため、測定毎に該試薬を攪拌せずとも、反応性物質結合微小粒子を最終反応液に等量分注することができ、誤差の少ない安定した測定値を得ることができる。
本発明の自動化免疫測定方法は、具体的には、試料、第一試薬、および本発明の試薬(第二試薬)を自動分析装置にセットし、試料に、第一試薬および第二試薬を順次自動的に混合することによって行われる。第一試薬と第二試薬との割合は、適宜設定される。好ましくは本発明の試薬(第二試薬)は、2〜9倍、より好ましくは3〜5倍に希釈される。
本発明の自動化免疫測定方法は、例えば、長期間連続して測定する場合、あるいは、一定期間をおいて測定する場合であっても、従来必要であった、測定毎または一定期間毎の該微小粒子含有試薬を攪拌して、溶液中の濃度を均一にする操作を必要とせず、長期にわたり誤差の少ない正確な測定値を得ることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。以下の実施例において、特に記載がない限り、%はいずれも質量/容量%(W/V%)を表す。
実施例1:金コロイド液の調製
95℃の蒸留水1Lに10%塩化金酸溶液2mLを攪拌しながら加え、1分後に2%クエン酸ナトリウム溶液10mLを加え、さらに20分間攪拌した後、30℃に冷却した。冷却後、0.1%炭酸カリウムでpH7.1に調節した。
実施例2:シスタチンC測定用第一試薬の調製
5%塩化ナトリウム、0.2%EDTA、0.2%アルキルフェニルジスルホン酸ナトリウム塩、および0.35%ポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む0.5M Bis−Tris(pH6.7)溶液に、反応促進剤としてポリエチレングリコールを1.0〜2.5%程度添加してシスタチンC測定用第一試薬とした。
実施例3:抗シスタチンC抗体結合金コロイド試薬(第二試薬)の調製
抗シスタチンC抗体(ダコ・ジャパン株式会社)を、0.05%アジ化ナトリウムを含む10mM HEPES(pH7.1)で希釈し、50μg/mLの濃度にした。この抗シスタチンC抗体溶液100mLを、実施例1で調製した金コロイド液約1Lに加え、冷蔵下で2時間攪拌した。さらに、5.46%マンニトール、0.5%BSA、および0.05%アジ化ナトリウムを含む10mM HEPES(pH7.1)を110mL添加し、37℃で90分間攪拌した。次いで、8000回転で40分間遠心分離し、上清を除去した後、3%マンニトール、0.1%BSA、および0.05%アジ化ナトリウムを含む5mM HEPES(pH7.5)(A溶液)を約1L加え、抗体結合金コロイドを分散させた。さらに、8000回転で40分間遠心分離し、上清を除去し、A溶液で抗体感作金コロイドを分散させ、全量を210mLとし、抗シスタチンC抗体結合金コロイド試薬(第二試薬)を得た。
実施例4:グリセロールまたはポリエチレングリコールの添加効果の検討
(1)シスタチンC濃度が約8mg/Lの試料(試料1)の測定
抗シスタチンC抗体結合金コロイド試薬(第二試薬)に、グリセロールを33%含有するように添加して、グリセロール含有第二試薬を調製した。
日立7070自動分析装置に、シスタチンC濃度が約8mg/Lの試料(試料1)、実施例2で調製した第一試薬、および上記グリセロール含有第二試薬をそれぞれセットして、以下の条件下でセット時の吸光度変化量を測定した。
(測定条件)
3μLの試料1に、第一試薬を240μL分注し、37℃で約5分間加温し、次いで、グリセロール含有第二試薬を60μL分注し、37℃で反応した。その後、主波長546nmおよび副波長660nmで測光ポイント18から31の二ポイント測定を行って、二ポイント間の吸光度変化量を測定した。なお、吸光度変化量は、上記第二試薬を分注する際に、攪拌しなかった場合(無攪拌吸光度変化量)および予め攪拌した場合(攪拌吸光度変化量)のそれぞれについて測定した。
測定後、1日経過した後、上記と同様にして、1日経過後の吸光度変化量(無攪拌吸光度変化量および攪拌吸光度変化量)を測定した。
得られたセット時および1日経過後の無攪拌吸光度変化量と、攪拌吸光度変化量とからそれぞれの測定値差を算出した。結果を表1に示す。
他方、グリセロール含有第二試薬の代わりに、ポリエチレングリコール(PEG)を2%含有する第二試薬(PEG含有第二試薬)、グリセロールを33%およびPEGを2%含有する第二試薬(混合物含有第二試薬)、または第二試薬をそのまま用いたこと以外は、上記と同様にして、吸光度変化量を測定し、測定値差を算出した。結果を表1に併せて示す。
Figure 2007114129
(2)シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)の測定
試料1の代わりに、シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)を用いたこと以外は、上記(1)と同様にして、測定値差を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2007114129
(3)シスタチンC濃度が約1mg/Lの試料(試料3)の測定
試料1の代わりに、シスタチンC濃度が約1mg/Lの試料(試料3)を用いたこと以外は、上記(1)と同様にして、測定値差を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2007114129
上記表1〜3の結果から明らかなように、第二試薬に沈降抑制物質(グリセロール、ポリエチレングリコール、またはグリセロールとポリエチレングリコールとの混合物)を加えた場合は、沈降抑制物質を加えない場合に比べて、1日経過後の測定値差が格段に小さかった。沈降抑制物質を加えない場合は、1日経過すると、抗体結合金コロイド粒子が重力により沈降するため、試薬液上層部の濃度が希薄になる。したがって、測定直前に攪拌しなければ、自動分析装置では濃度の希薄になった上層域から試薬を反応セルへ分注されるために、反応に直接関与する抗体結合金コロイド粒子量が減少し、吸光度変化量が大幅に減少する。このため、1日静置後では、測定前に抗体結合金コロイド試薬を攪拌した場合と攪拌しなかった場合の吸光度変化量を比較すると同一試料を測定しているにもかかわらず、大きな差が認められた。
このことから、グリセロールおよび/またはポリエチレングリコールを抗体結合金コロイド試薬に添加することで、静置保存時に抗体結合金コロイド粒子の沈降が抑制され、抗体結合金コロイド試薬の均一性が保たれることがわかった。
実施例5:デキストランまたはデキストラン硫酸ナトリウムの添加効果の検討
(1)シスタチンC濃度が約8mg/Lの試料(試料1)の測定
抗シスタチンC抗体結合金コロイド試薬(第二試薬)に、デキストランを1%含有するように添加して、デキストラン含有第二試薬を調製した。
グリセロール含有第二試薬の代わりに、デキストラン含有第二試薬を用いたこと、およびセット時1日経過後の吸光度変化量の代わりに、セット時3日経過後の吸光度変化量を測定したこと以外は、実施例4の(1)と同様にして、吸光度変化量を測定し、測定値差を算出した。結果を表4に示す。
他方、デキストラン含有第二試薬の代わりに、デキストラン硫酸ナトリウムを1%含有する第二試薬(デキストラン硫酸含有第二試薬)または第二試薬をそのまま用いたこと以外は、上記と同様にして、吸光度変化量を測定し、測定値差を算出した。結果を表4に併せて示す。
Figure 2007114129
(2)シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)の測定
試料1の代わりに、シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)を用いたこと以外は、上記実施例5の(1)と同様にして、測定値差を算出した。結果を表5に示す。
Figure 2007114129
上記表4および5の結果から明らかなように、第二試薬に沈降抑制物質(デキストランまたはデキストラン硫酸ナトリウム)を加えた場合は、沈降抑制物質を加えない場合に比べて、3日経過後の測定値差が格段に小さかった。このことから、沈降抑制物質(デキストランまたはデキストラン硫酸ナトリウム)を抗体結合金コロイド試薬に添加することで、静置保存時に抗体結合金コロイド粒子の沈降が抑制され、抗体結合金コロイド試薬の均一性が保たれることがわかった。
実施例6:へパリンナトリウムの添加効果の検討
(1)シスタチンC濃度が約8mg/Lの試料(試料1)の測定
抗シスタチンC抗体結合金コロイド試薬(第二液)に、ヘパリンナトリウムを1%含有するように添加して、ヘパリン含有第二試薬を調製した。
グリセロール含有第二試薬の代わりに、ヘパリン含有第二試薬を用いたこと、およびセット時1日経過後の吸光度変化量の代わりに、セット時2日経過後の吸光度変化量を測定したこと以外は、実施例4の(1)と同様にして、吸光度変化量を測定し、測定値差を算出した。結果を表6に示す。
Figure 2007114129
(2)シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)の測定
試料1の代わりに、シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)を用いたこと以外は、上記実施例6の(1)と同様にして、測定値差を算出した。結果を表7に示す。
Figure 2007114129
上記表6および7の結果から明らかなように、第二試薬に沈降抑制物質(ヘパリンナトリウム)を加えた場合は、沈降抑制物質を加えない場合に比べて、2日経過後の測定値差が格段に小さかった。このことから、沈降抑制物質(ヘパリンナトリウム)を抗体結合金コロイド試薬に添加することで、静置保存時に抗体結合金コロイド粒子の沈降が抑制され、抗体結合金コロイド試薬の均一性が保たれることがわかった。
実施例7:デキストラン硫酸ナトリウムの添加効果(経時変化)
(1)シスタチンC濃度が約8mg/Lの試料(試料1)の測定
抗シスタチンC抗体結合金コロイド試薬(第二試薬)に、デキストラン硫酸ナトリウムを1%含有するように添加して、デキストラン硫酸含有第二試薬を調製した。
グリセロール含有第二試薬の代わりに、デキストラン含有第二試薬を用いたこと、およびセット時1日経過後の吸光度変化量の代わりに、セット時2日経過後、3日経過後、6日経過後、および7日経過後の吸光度変化量を測定したこと以外は、実施例4の(1)と同様にして、吸光度変化量を測定した。得られた吸光度変化量から、既知濃度の標準液で作成した検量線を用いてシスタチンC濃度を算出した。結果を表8および図1に示す。
Figure 2007114129
(2)シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)の測定
試料1の代わりに、シスタチンC濃度が約4mg/Lの試料(試料2)を用いたこと以外は、上記実施例7の(1)と同様にして、吸光度変化量を測定し、シスタチンC濃度を算出した。結果を表9および図1に示す。
Figure 2007114129
表8および9ならびに図1の結果から明らかなように、第二試薬に沈降抑制物質(デキストラン硫酸ナトリウム)を加えた場合は、特に攪拌しなくても、攪拌した際の測定値と変化なく、7日後まで安定した測定値が得られた。これに対して、沈降抑制物質を加えない場合は、測定前に攪拌し、抗体結合金コロイド粒子濃度を均一にしないと、抗体結合金コロイド粒子が徐々に沈降し、試薬上部の抗体結合金コロイド粒子濃度が薄くなることより、反応系に分注される抗体結合金コロイド粒子量が減少して、日数の経過に伴って測定値が低下した。
このことから、抗体結合金コロイド試薬に、沈降抑制物質(デキストラン硫酸ナトリウム)を添加することで、抗体結合金コロイド粒子の沈降が抑制され、試薬中で抗体結合金コロイド粒子濃度を長期にわたり均一に保持できることがわかった。したがって、自動分析装置上に静置したままで攪拌することなく安定した測定値を得ることが可能となる。
実施例9:フェリチン測定用第一試薬の調製
5%塩化ナトリウム、0.2%EDTA、および0.35%ポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む0.5M PIPES(pH6.5)溶液に反応促進剤としてポリエチレングリコールを1.5〜2.0%程度添加して添加してフェリチン測定用第一試薬とした。
実施例10:抗フェリチン抗体結合金コロイド試薬(フェリチン測定用第二試薬)の調製
抗フェリチン抗体(ダコ・ジャパン株式会社)を、0.05%アジ化ナトリウムを含む10mM HEPES(pH7.1)で希釈し、50μg/mLの濃度にした。この液100mLを、実施例1で調製した金コロイド液約1Lに加え、冷蔵下で2時間攪拌した。さらに、5.46%マンニトール、0.5%BSA、および0.05%アジ化ナトリウムを含む10mM HEPES(pH7.1)を110mL添加し、37℃で90分間攪拌した。次いで、8000回転で40分間遠心分離し、上清を除去した後、3%マンニトール、0.1%BSA、および0.05%アジ化ナトリウムを含む5mM HEPES(pH7.5)(A溶液)を約1L加え、抗体結合金コロイドを分散させた。さらに、8000回転で40分間遠心分離し、上清を除去し、A溶液で抗体感作金コロイドを分散させ、全量を280mLとし、抗フェリチン抗体結合金コロイド試薬を得た。
実施例11:デキストラン硫酸ナトリウムの添加効果の検討
(1)フェリチン濃度が約760ng/Lの試料(試料4)の測定
抗フェリチン抗体結合金コロイド試薬(第二試薬)に、デキストラン硫酸ナトリウムを0.2%含有するように添加して、デキストラン硫酸0.2%含有第二試薬を調製した。
日立7070自動分析装置に、フェリチン濃度が約760ng/Lの試料(試料4)、実施例9で調製した第一試薬、および上記デキストラン硫酸0.2%含有第二試薬をそれぞれセットして、以下の条件下でセット時の吸光度変化量を測定した。
(測定条件)
10μLの試料4に、第一試薬を160μL分注し、37℃で約5分間加温し、次いで、デキストラン硫酸0.2%含有第二試薬を80μL分注し、37℃で反応した。その後、主波長505nmおよび副波長700nmで測光ポイント18から31の二ポイント測定を行って、二ポイント間の吸光度変化量を測定した。なお、吸光度変化量は、上記第二試薬を分注する際に、攪拌しなかった場合(無攪拌吸光度変化量)および予め攪拌した場合(攪拌吸光度変化量)のそれぞれについて測定した。
測定した日から2日経過後、4日経過後、および7日経過後において、上記と同様にして、吸光度変化量(無攪拌吸光度変化量および攪拌吸光度変化量)を測定した。
得られたセット時、2日経過後、4日経過後、および7日経過後の無攪拌吸光度変化量および攪拌吸光度変化量から、既知濃度の標準液で作成した検量線を用いてフェリチン濃度を算出した。結果を表10に示す。
他方、デキストラン硫酸0.2%含有第二試薬の代わりに、デキストラン硫酸を1.0%含有する第二試薬、デキストラン硫酸を2.0%含有する第二試薬、または第二試薬をそのまま用いたこと以外は、上記と同様にして、吸光度変化量を測定し、フェリチン濃度を算出した。結果を表10に併せて示す。なお、デキストラン硫酸を2.0%含有する第二試薬を用いた場合または第二試薬をそのまま用いた場合(コントロール)のフェリチン濃度については、図2に併せて示す。
Figure 2007114129
(2)フェリチン濃度が約520ng/Lの試料(試料5)の測定
試料4の代わりに、フェリチン濃度が約520ng/Lの試料(試料5)を用いたこと以外は、上記実施例11の(1)と同様にして、吸光度変化量を測定し、フェリチン濃度を算出した。結果を表11に示す。なお、デキストラン硫酸を2.0%含有する第二試薬を用いた場合または第二試薬をそのまま用いた場合(コントロール)のフェリチン濃度については、図2に併せて示す。
Figure 2007114129
表10および11ならびに図2の結果から明らかなように、第二試薬に沈降抑制物質(デキストラン硫酸ナトリウム)を加えた場合は、沈降抑制物質を加えない場合に比べて、2日経過後、4日経過後、および7日経過後の測定値差が格段に小さかった。特にデキストラン硫酸ナトリウム1.0%含有第二試薬および2.0%含有第二試薬を用いた場合、7日経過後においても、測定前に抗体結合金コロイド試薬を攪拌しなかった場合の測定値と、攪拌した際の測定値との差が全くなかった。沈降抑制物質を加えない場合は、測定前に攪拌し、抗体結合金コロイド粒子濃度を均一にしないと、抗体結合金コロイド粒子が徐々に沈降し、試薬上部の抗体結合金コロイド粒子濃度が薄くなり、反応系に分注される抗体結合金コロイド粒子量が減少して日数の経過に伴って測定値が低下した。
このことから、抗体結合金コロイド試薬に沈降抑制物質(デキストラン硫酸ナトリウム)を添加することで、抗体結合金コロイド粒子の沈降が抑制され、試薬中で抗体結合金コロイド粒子濃度を長期にわたり均一に保持できることがわかった。したがって、自動分析装置上に静置したままで攪拌することなく安定した測定値を得ることができることが可能となる。
本発明によれば、反応性物質結合微小粒子の沈降を抑制することができる。したがって、該微小粒子の沈降が抑制された試薬の提供が可能となる。この試薬は、該微小粒子の濃度が長期にわたり均一に保持される。そのため、例えば、この試薬を用いて免疫測定を行う場合には、該試薬を攪拌せずとも、反応性物質結合微小粒子を最終反応液に等量分注することができるため、誤差の少ない安定した測定値を得ることが可能となる。これにより、測定者にとって大変な負担となっていた、煩雑な攪拌操作の必要性を無くすとともに、攪拌操作を怠ったことから生じる測定誤差およびそれによる臨床判断ミスを防ぐことができる。この試薬および該試薬を含む試薬キットは、特に自動化免疫装置に有用である。
所定のシスタチンC濃度の測定値の経時変化を示すグラフである。 所定のフェリチン濃度の測定値の経時変化を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 反応性を有する物質が結合した微小粒子の沈降抑制方法であって、
    該微小粒子の分散液中に、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種を共存させる工程を含む、方法。
  2. 前記分散液中に、前記ポリアニオンおよびその塩が0.3〜5質量%、前記デキストランが0.1〜5質量%、前記シクロデキストリンが0.1〜5質量%、前記ポリエチレングリコールが0.3〜5質量%、または前記グリセロールが5〜40質量%の割合で含有される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリアニオンまたはその塩が、硫酸基を有する水溶性高分子化合物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ポリアニオンが、デキストラン硫酸またはヘパリンである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記反応性を有する物質が結合した微小粒子が、抗体または抗原が結合した金コロイド粒子である、請求項1から4のいずれかの項に記載の方法。
  6. 反応性を有する物質が結合した微小粒子と、ポリアニオンおよびその塩、デキストラン、シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、およびグリセロールからなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを含む試薬であって、該微小粒子の沈降が抑制されている、試薬。
  7. 前記試薬中に、前記ポリアニオンおよびその塩が0.3〜5質量%、前記デキストランが0.3〜5質量%、前記シクロデキストリンが0.1〜5質量%、前記ポリエチレングリコールが0.5〜5質量%、または前記グリセロールが5〜40質量%の割合で含有される、請求項6に記載の試薬。
  8. 前記ポリアニオンまたはその塩が、硫酸基を有する水溶性高分子化合物である、請求項6または7に記載の試薬。
  9. 前記ポリアニオンが、デキストラン硫酸またはヘパリンである、請求項8に記載の試薬。
  10. 前記反応性を有する物質が結合した微小粒子が、抗体または抗原が結合した金コロイド粒子である、請求項6から9のいずれかの項に記載の試薬。
  11. 請求項6から10のいずれかの項に記載の試薬を含む、試薬キット。
  12. 請求項6から10のいずれかの項に記載の試薬と、試料とを混合する工程を含む、自動化免疫測定方法。
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