JP2007113607A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ操作を伴う減速ダウンシフト制御中にブレーキ操作が解除された場合に良好な変速フィーリングを実現する。
【解決手段】ECUは、ブレーキ操作に基づいて4th→3rdの第1変速判断および3rd→2ndの第2変速判断がなされた場合において、ブレーキがオン状態であるか否かを判断するステップ(S100)と、ブレーキがオン状態でなくなると(S100にてNO)、変速判断と出力されている変速指令とが不一致であるか否かを判断するステップ(S300)と、不一致であると(S300にてYES)、減速度に応じて判断した第2の変速判断をキャンセルするステップ(S400)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動変速機の変速制御装置に関し、特に、ブレーキ操作を伴う減速ダウンシフト制御中にブレーキ操作が解除された場合に良好な変速フィーリングを実現する自動変速機の変速制御装置に関する。
車両用の自動変速機で設定される変速ギヤ段は、車速やスロットル開度などの走行状態に基づいて決められており、低車速ほど、また高スロットル開度ほど低速ギヤ段を設定するようになっている。したがって走行中にブレーキ操作して減速すれば、変速を決めている変速マップにおけるダウンシフト線を横切るように車速が変化することによってダウンシフト変速判断が発生する。
このブレーキ操作に伴う減速でダウンシフトを生じさせるダウンシフト線は、コーストダウンシフト線と称されており、その設定の仕方によって車両の特性に変化が生じる。たとえば、コーストダウンシフト線を高車速側に設定すれば、エンジンブレーキが効きやすくなり、また反対に低車速側に設定すれば、再加速時のエンジン回転数が高回転数になることを防止してドライバビリティが良好になる。
特開平9−42438号公報(特許文献1)は、このようなコーストダウンシフト時に係合される一方向クラッチの係合ショックを低減する自動変速機の変速制御装置を開示する。この自動変速機の変速制御装置は、トルクコンバータを有する歯車変速機構を備え、かつブレーキ操作を行なって減速している際の減速度が大きいほどダウンシフトを高車速側で実行する自動変速機の変速制御装置であって、ブレーキ操作を行って減速している際のトルクコンバータの速度比が大きい場合には、その速度比が小さい場合に比較してダウンシフトを高車速側で実行するよう構成されている。
この自動変速機の変速制御装置によると、ブレーキ操作を行なって減速しているコースト時において、トルクコンバータの速度比が大きい場合には、高車速側でダウンシフトが実行され、その時点では、トルクコンバータでのトルク比が大きくなっていないので、ダウンシフトを達成するために一方向クラッチが係合するとしても、その一方向クラッチにかかるトルクが小さくなり、係合時のショックが抑制される。
特開平9−42438号公報
上述した特許文献1に開示された自動変速機の変速制御装置においては、ブレーキ操作を行なって減速している際の減速度合いが大きいほどダウンシフトを高車速側で実行することになる。このように減速度合いに応じて変速判断がなされることになるが、たとえば第4変速段(以下「4th」と記載する場合がある)から第3変速段(以下「3rd」と記載する場合がある)への変速中に第3変速段から第2変速段(以下「2nd」と記載する場合がある)への変速判断がなされることがある。すなわち、2つのダウンシフト変速線を横切った場合である。このときには、第4変速段から第3変速段への変速が完了してから第3変速段から第2変速段への変速指令が出力される。このため、変速判断が発生してから変速指令が出力されるまでに時間がかかる(タイムラグがある)。このように、変速判断後に直ちに変速指令を出力できない場合に、以下に示す問題が発生する。
ブレーキ操作により第4変速段から第3変速段への第1の変速判断および第3変速段から第2変速段への第2の変速判断がなされている場合であって、第4変速段から第3変速段への第1の変速指令が出力されているときにブレーキ操作が解除された場合を想定する。このような場合でも、第1の変速指令が出力された後、すなわち第4変速段から第3変速段へのダウンシフト変速が完了した後、第2の変速判断に対応する第2の変速指令が出力される。この結果、ブレーキ操作が解除された後に、第2の変速指令が出力されることになり、変速の遅れ感や違和感が発生するという問題がある。
上述した特許文献1においては、このような問題についての言及がない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ブレーキ操作を伴う減速ダウンシフト制御中にブレーキ操作が解除された場合に良好な変速フィーリングを実現する、自動変速機の変速制御装置を提供することである。
第1の発明に係る変速制御装置は、ブレーキ操作により減速しているときの減速度合いに基づいて変速判断を行なう自動変速機の変速を制御する。この変速制御装置は、変速判断から変速判断に対応する変速が開始されるまでの期間にブレーキ操作が解除されたか否かを判断するための判断手段と、判断手段により、期間にブレーキ操作が解除されたと判断されると、変速判断に対応する変速を中止するための中止手段とを含む。
第1の発明によると、ブレーキ操作により、たとえば4thから3rdへの第1変速判断と3rdから2ndへの第2変速判断とがなされたときに、第1変速判断に対応する変速中にブレーキ操作が解除されると、まだ変速が開始していない第2変速判断に対応する変速を中止する。中止しないと、運転者がブレーキ操作を解除しているにもかかわらずダウンシフトされてしまい、運転者の意思に合致しない変速が実行される。一方、中止すると、運転者によるブレーキ操作の解除に対応してダウンシフトされないので、運転者の意思に合致しない変速が回避される。これにより、ブレーキ操作が解除された後に変速が生じることを回避でき、変速の遅れ感や違和感が発生するのを防止することができる。その結果、ブレーキ操作を伴う減速ダウンシフト制御中にブレーキ操作が解除された場合に良好な変速フィーリングを実現する、自動変速機の変速制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る変速制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、変速判断は、1以上の変速ギヤ段を経由してダウンシフトする多重変速判断であって、中止手段は、多重変速判断の中で変速が開始されていない変速判断に対応する変速を中止するための手段を含む。
第2の発明によると、第1変速判断に対応する変速中にブレーキ操作が解除されると、まだ変速が開始されていない第2変速判断に対応する変速が中止される。運転者によるブレーキ操作の解除に対応してダウンシフトされないので、運転者の意思に合致しない変速が回避される。
第3の発明に係る変速制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、変速判断は、M個(Mは1以上の整数)の変速ギヤ段を経由して、第N段(NはMより大きい整数)から第(N−M−1)段までダウンシフトする多重変速判断であって、中止手段は、多重変速判断の中で変速が開始されていない変速判断に対応する変速を中止するための手段を含む。
第3の発明によると、たとえば、M=2、N=5の場合には、第1変速判断として5th→4th、第2変速判断として4th→3rd、第3変速判断として3rd→2ndが発生することがある。第1変速判断に対応する変速中にブレーキ操作が解除されると、まだ変速が開始されていない第2変速判断および第3変速判断に対応する変速が中止される。第2変速判断に対応する変速中にブレーキ操作が解除されると、まだ変速が開始されていない第3変速判断に対応する変速が中止される。運転者によるブレーキ操作の解除に対応してダウンシフトされないので、運転者の意思に合致しない変速が回避される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る変速制御装置を含む自動変速システムについて説明する。なお、以下の説明においては、この車両の駆動源をエンジンであるとして説明するが、エンジンのみではないエンジンおよびモータで駆動源が構成されてもよいし、モータのみ(ただし自動変速機を有する)であってもよい。
このシステムは、自動変速機10と、油圧制御回路98と、ECU(Electronic Control Unit)90とを含む。自動変速機10は、油圧制御回路98により所望の動力伝達状態になるように制御される。具体的には、油圧制御回路98に設けられるリニアソレノイドバルブSL(1)〜SL(6)は、自動変速機10に設けられる複数の摩擦係合要素の作動油圧を調圧する。リニアソレノイドバルブSL(1)〜SL(6)は、ECU90から出力される出力指令値に基づいて、その動作が制御される。また、ECU90は、プログラムを実行することにより、本実施の形態に係る変速制御装置を実現する。
図1に示すように、アクセルポジションセンサ52は、アクセルペダル50の操作量Accを検出する。アクセルポジションセンサ52は、アクセル操作量Accを表わす信号をECU90に出力する。運転者は、運転者の出力要求量に応じてアクセルペダル50の踏み込み量を操作する。アクセルペダル50は、アクセル操作部材に相当する。アクセル操作量Accは出力要求量に相当する。
エンジン回転速度センサ58は、検出されるエンジン(図示せず)の回転速度NEをECU90に出力する。吸入空気量センサ60は、検出される吸入空気量Qを表わす信号をECU90に出力する。吸入空気温度センサ62は、検出される吸入吸気の温度T(A)を表わす信号をECU90に出力する。
アイドルスイッチ付スロットルポジションセンサ64は、エンジンの電子スロットル弁の全閉状態(アイドル状態)およびその開度θ(TH)を検出する。スロットルポジションセンサ64は、検出されるスロットル開度θ(TH)を表わす信号をECU90に出力する。
車速センサ66は、車速V(出力軸の回転速度N(OUT)に対応)を検出する。車速センサ66は、検出される車速Vを表わす信号をECU90に出力する。冷却水温センサ68は、検出されるエンジンの冷却水温T(W)を表わす信号をECU90に出力する。
ブレーキスイッチ70は、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無を検出する。ブレーキスイッチ70は、フットブレーキの操作の有無を示す信号をECU90に出力する。
レバーポジションセンサ74は、シフトレバー72のレバーポジション(操作位置)P(SH)を検出する。レバーポジションセンサ74は、検出されるレバーポジションP(SH)を表わす信号をECU90に出力する。
タービン回転速度センサ76は、タービン回転速度NT(=入力軸の回転速度N(IN))を検出する。タービン回転速度センサ76は、検出されるタービン回転速度NTを表わす信号をECU90に出力する。
AT油温センサ78は、油圧制御回路98内の作動油の温度であるAT油温T(OIL)を検出する。AT油温センサ78は、検出されるAT油温T(OIL)を表わす信号をECU90に出力する。
図2に示すように、この自動変速機10は、車両の前後方向(縦置き)に搭載するFR車両に好適に用いられ、後述するようにギヤ比(変速比)の異なる8つの前進ギヤ段とギヤ比の異なる2つの後進ギヤ段とが形成される。自動変速機10には、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置12を主体として構成される第1変速部14と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置16およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置18を主体として構成される第2変速部20とが同軸線上に設けられる。入力軸22の回転は、変速して出力軸24から出力される。入力軸22は、入力部材に相当するもので、本実施の形態において、走行用の動力源であるエンジン30によって回転駆動されるトルクコンバータ32のタービン軸である。出力軸24は、出力部材に相当するもので、本実施の形態において、プロペラシャフトや差動歯車装置を介して左右の駆動輪を回転駆動させる。
第1変速部14を構成する第1遊星歯車装置12は、サンギヤS1、キャリアCA1、およびリングギヤR1の3つの回転要素を含む。サンギヤS1は、トランスミッションケース(以下、単にケースと記載する。)26に回転不能に固定されている。リングギヤR1は、キャリアCA1が入力軸22に一体的に連結されて回転駆動されることにより、減速出力部材として機能し、入力軸22の回転を減速して出力する。
第2変速部20を構成する第2遊星歯車装置16および第3遊星歯車装置18の一部が互いに連結されることによって4つの回転要素RM1〜RM4が構成される。具体的には、第1回転要素RM1は、第2遊星歯車装置16のサンギヤS2によって構成される。第2回転要素RM2は、第2遊星歯車装置16のキャリアCA2および第3遊星歯車装置18のキャリアCA3が互いに連結されて構成される。第3回転要素RM3は、第2遊星歯車装置16のリングギヤR2および第3遊星歯車装置18のリングギヤR3が互いに連結されて構成される。第4回転要素RM4は、第3遊星歯車装置18のサンギヤS3によって構成される。
第2遊星歯車装置16および第3遊星歯車装置18において、キャリアCA2およびキャリアCA3が共通の部材にて構成される。さらに、第2遊星歯車装置16および第3遊星歯車装置18において、リングギヤR2およびリングギヤR3が共通の部材にて構成される。そして、第2遊星歯車装置16のピニオンギヤは、第3遊星歯車装置18の第2ピニオンギヤを兼ねている。
第1回転要素RM1(サンギヤS2)は、第1ブレーキB1によって選択的にケース26に連結されて回転停止させられる。第2回転要素RM2(キャリアCA2,CA3)は、第2ブレーキB2によって選択的にケース26に連結されて回転停止させられる。第4回転要素RM4(サンギヤS3)は、第1クラッチC1を介して選択的に減速出力部材である第1遊星歯車装置12のリングギヤR1に連結される。第2回転要素RM2(キャリアCA2,CA3)は、第2クラッチC2を介して選択的に入力軸22に連結される。第1回転要素RM1(サンギヤS2)は、第3クラッチC3を介して選択的に減速出力部材であるリングギヤR1に連結される。さらに、第1回転要素RM1は、第4クラッチC4を介して選択的に第1遊星歯車装置12のキャリアCA1すなわち入力軸22に連結される。第3回転要素RM3(リングギヤR2,R3)は、出力軸24に一体的に連結されて回転する。なお、第2回転要素RM2(キャリアCA2,CA3)とケース26との間には、第2回転要素RM2の正回転(入力軸22と同じ回転方向)を許容しつつ逆回転を阻止する一方向クラッチF1が第2ブレーキB2と並列に設けられている。
図3に、第1変速部14および第2変速部20の各回転要素の回転速度を直線で表わすことができる共線図を示す。図3において、下の横線は、回転速度「0」を示す。上の横線は、回転速度「1.0」すなわち入力軸22と同じ回転速度であることを示す。第1変速部14の各縦線は、左側から順番にサンギヤS1、リングギヤR1、キャリアCA1を表わす。それらの間隔は、第1遊星歯車装置12のギヤ比(=サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)ρ1に応じて定められる。第2変速部20の4本の縦線は、左端から右端に向かって順番に第1回転要素RM1(サンギヤS2)、第2回転要素RM2(キャリアCA2,CA3)、第3回転要素RM3(リングギヤR2,R3)、第4回転要素RM4(サンギヤS3)を表わす。それらの間隔は、第2遊星歯車装置16のギヤ比ρ2および第3遊星歯車装置18のギヤ比ρ3に応じて定められる。
図3に示す共線図から明らかなように、第1クラッチC1および第2ブレーキB2が係合させられると、第4回転要素RM4が減速出力部材であるリングギヤR1と一体的に減速回転させられる。さらに、第2回転要素RM2が回転停止させられ、出力軸24に連結された第3回転要素RM3は、「1st」で示す回転速度で回転させられる。すなわち、最も大きい変速比(=入力軸22の回転速度N(IN)/出力軸24の回転速度N(OUT))の第1変速段「1st」が成立させられる。
第1クラッチC1および第1ブレーキB1が係合させられると、第4回転要素RM4がリングギヤR1と一体的に減速回転させられる。さらに、第1回転要素RM1が回転停止させられ、第3回転要素RM3は、「2nd」で示す回転速度で回転させられる。すなわち、第1変速段「1st」よりも変速比が小さい第2変速段「2nd」が成立させられる。
第1クラッチC1および第3クラッチC3が係合させられると、第2変速部20は、リングギヤR1と一体的に減速回転させられ、第3回転要素RM3は、「3rd」で示す回転速度(リングギヤR1と同じ回転速度)で回転させられる。すなわち、第2変速段「2nd」よりも変速比が小さい第3変速段「3rd」が成立させられる。
第1クラッチC1および第4クラッチC4が係合させられると、第4回転要素RM4がリングギヤR1と一体的に減速回転させられる。さらに、第1回転要素RM1が入力軸22と一体的に回転させられ、第3回転要素RM3は、「4th」で示す回転速度で回転させられる。すなわち、第3変速段「3rd」よりも変速比が小さい第4変速段「4th」が成立させられる。
第1クラッチC1および第2クラッチC2が係合させられると、第4回転要素RM4がリングギヤR1と一体的に減速回転させられる。さらに、第2回転要素RM2が入力軸22と一体的に回転させられ、第3回転要素RM3は、「5th」で示す回転速度で回転させられる。すなわち、第4変速段「4th」よりも変速比が小さい第5変速段「5th」が成立させられる。
第2クラッチC2および第4クラッチC4が係合させられると、第2変速部20が入力軸22と一体的に回転させられ、第3回転要素RM3は、「6th」で示す回転速度(入力軸22と同じ回転速度)で回転させられる。すなわち、第5変速段「5th」よりも変速比が小さい第6変速段「6th」が成立させられる。この第6変速段「6th」の変速比は1である。
第2クラッチC2および第3クラッチC3が係合させられると、第2回転要素RM2が入力軸22と一体的に回転させられる。さらに、第1回転要素RM1がリングギヤR1と一体的に減速回転させられ、第3回転要素RM3は、「7th」で示す回転速度で回転させられる。すなわち、第6変速段「6th」よりも変速比が小さい第7変速段「7th」が成立させられる。
第2クラッチC2および第1ブレーキB1が係合させられると、第2回転要素RM2が入力軸22と一体的に回転させられる。さらに、第1回転要素RM1が回転停止させられ、第3回転要素RM3は、「8th」で示す回転速度で回転させられる。すなわち、第7変速段「7th」よりも変速比が小さい第8変速段「8th」が成立させられる。
一方、第2ブレーキB2および第3クラッチC3が係合させられると、第2回転要素RM2が回転停止させられる。さらに、第1回転要素RM1がリングギヤR1と一体的に減速回転させられ、第3回転要素RM3は、「Rev1」で示す回転速度で逆回転させられる。すなわち、第1後進変速段「Rev1」が成立させられる。
第2ブレーキB2および第4クラッチC4が係合させられると、第2回転要素RM2が回転停止させられる。さらに、第1回転要素RM1が入力軸22と一体的に回転させられ、第3回転要素RM3は、「Rev2」で示す回転速度で逆回転させられる。すなわち、第2後進変速段「Rev2」が成立させられる。
図4に示す作動表は、上述の各ギヤ段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2の作動状態との関係をまとめたものである。作動表において、「○」は係合、「(○)」はエンジンブレーキ時のみ係合を表わしている。第1変速段「1st」を成立させる第2ブレーキB2には並列に一方向クラッチF1が設けられているため、発進時(加速時)には必ずしも第2ブレーキB2を係合させる必要は無い。また、各ギヤ段の変速比は、第1遊星歯車装置12、第2遊星歯車装置16、および第3遊星歯車装置18の各ギヤ比ρ1、ρ2、ρ3によって適宜定められる。
上述のクラッチC1〜C4、およびブレーキB1,B2(以下、特に区別しない場合は単にクラッチCおよびブレーキBと記載する。)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式の摩擦係合要素である。クラッチCおよびブレーキBは、油圧制御回路98のリニアソレノイドバルブSL1〜SL6の励磁、非励磁や電流制御により、係合、解放状態が切り換えられる。さらに、クラッチCおよびブレーキBにおいては、係合、解放時の過渡油圧などが制御される。
図5を参照して、本実施の形態に係る変速制御装置であるECU90で実行される、プログラムの制御構造について説明する。なお、このフローチャートで表わされるプログラムは、エンジン30が駆動している状態においては、予め定められた時間間隔で繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECU90は、ブレーキがオン状態であるか否かを判断する。この判断は、ブレーキスイッチ70からECU90に入力されたフットブレーキの操作の有無を示す信号に基づいて行なわれる。ブレーキがオン状態であると(S100にてYES)、処理はS200へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS300へ移される。
S200にて、ECU90は、減速度に応じた変速判断を維持する。S300にて、ECU90は、変速判断と出力されている変速指令とが不一致であるか否かを判断する。変速判断と出力されている変速指令とが不一致であると(S300にてYES)、処理はS400へ移される。もしそうでないと(変速判断と出力されている変速指令とが一致していると)(S300にてNO)、この処理は終了する。
S400にて、ECU90は、減速度に応じた変速判断をキャンセルする。
以上のような構造およびフローチャートにおける、本実施の形態に係る変速制御装置であるECU90により制御される車両の動作について説明する。なお、以下の説明においては、運転者のフットブレーキの操作および車速に基づいて、第4変速段「4th」から第3変速段「3th」への第1変速判断および第3変速段「3rd」から第2変速段「2nd」への第2変速判断が発生していると想定する。
[運転者がブレーキ操作を維持]
Dポジションで走行中に、フットブレーキが強く操作されて、第1変速判断(4th→3rd)に引き続いて第2変速判断(3rd→2nd)が成立すると、ECU90は、自動変速機10に第1変速判断に対応する第1変速指令を出力して、図4に示す作動表のように摩擦係合要素を係合および解放する。この第1変速指令を出力しているときにもブレーキ操作が継続して行なわれると(S100にてYES)、減速度に応じた変速判断(この場合は、急減速ダウンシフト判断である4th→3rdおよび3rd→2nd)が維持される。
[運転者がブレーキ操作を解除]
Dポジションで走行中に、フットブレーキが強く操作されて、第1変速判断(4th→3rd)に引き続いて第2変速判断(3rd→2nd)が成立すると、ECU90は、自動変速機10に第1変速判断に対応する第1変速指令を出力して、図4に示す作動表のように摩擦係合要素を係合および解放する。この第1変速指令を出力しているときにブレーキ操作が解除されると(S100にてNO)、変速判断と出力されている変速指令とが不一致であるか否かが判断される。図6に示すタイミングチャートにおける時刻t(0)から時刻t(2)の間において出力されているのは第1変速指令(4th→3rd)であって、変速判断は第2変速判断(3rd→2nd)である。このため、時刻t(0)から時刻t(2)の間である時刻t(1)においてブレーキ操作が解除されると、変速判断と出力されている変速指令とが不一致であると判断されて(S300にてYES)、急減速に応じた第2変速判断がキャンセルされる。
このため、本願発明においては図6に示す時刻t(2)以降において第2変速指令が出力されない。このように、第2変速判断に対応するダウンシフトが発生しないので、図6に示すように駆動力の落ち込み(被駆動力が増加)は発生せず、ブレーキ操作を解除した運転者の意思に一致する。
一方、従来技状においては図6に示す時刻t(2)以降において第2変速指令が出力されて3rdから2ndへ変速される。このため、駆動力が落ち込み(被駆動力が増加)、ブレーキ操作を解除した運転者の意思と一致しない。
以上のようにして、ブレーキ操作に基づいて多重変速が判断されて、1つ目の変速中に多重変速の発生要因となったブレーキ操作が解除されたときには、2つ目の多重変速をキャンセルする。これにより、ブレーキ操作を解除した運転者の意思に合致した変速を実現することができ、運転者の満足する変速フィーリングを実現できる。その結果、ブレーキ操作を伴う減速ダウンシフト制御中にブレーキ操作が解除された場合であっても、運転者に違和感を与えない車両の変速制御装置を提供することができる。
なお、上述した説明においては、4th→3rd→2ndの場合について説明したが本発明はこれに限定されない。5th→4th→3rd→2ndのような多重ダウンシフトの場合であってもよい。この場合、第1変速判断として5th→4th、第2変速判断として4th→3rd、第3変速判断として3rd→2ndが発生するが、第1変速判断に対応する変速中にブレーキ操作が解除されると、まだ変速が開始されていない第2変速判断および第3変速判断がキャンセルされる。第2変速判断に対応する変速中にブレーキ操作が解除されると、まだ変速が開始されていない第3変速判断がキャンセルされる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECUを含む制御ブロック図である。 本発明の実施の形態における自動変速機の骨子図である。 自動変速機の各回転要素の回転速度を表わす共線図である。 本発明の実施の形態の自動変速機における複数の変速段を成立させる係合要素を示す作動表である。 本発明の実施の形態に係るECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るECUで実行されるプログラムが実行された場合のタイミングチャートである。
符号の説明
10 自動変速機、12 第1遊星歯車装置、14 第1変速部、16 第2遊星歯車装置、18 第3遊星歯車装置、20 第2変速部、22 入力軸、24 出力軸、26 トランスミッションケース、30 エンジン、32 トルクコンバータ、50 アクセルペダル、52 アクセルポジションセンサ、58 エンジン回転速度センサ、60 吸入空気量センサ、62 吸入空気温度センサ、64 スロットルポジションセンサ、66 車速センサ、68 冷却水温センサ、70 ブレーキスイッチ、72 シフトレバー、74 レバーポジションセンサ、76 タービン回転速度センサ、78 AT油温センサ、90 ECU、98 油圧制御回路。

Claims (3)

  1. ブレーキ操作により減速しているときの減速度合いに基づいて変速判断を行なう自動変速機の変速制御装置であって、
    変速判断から前記変速判断に対応する変速が開始されるまでの期間に前記ブレーキ操作が解除されたか否かを判断するための判断手段と、
    前記判断手段により、前記期間にブレーキ操作が解除されたと判断されると、前記変速判断に対応する変速を中止するための中止手段とを含む、変速制御装置。
  2. 前記変速判断は、1以上の変速ギヤ段を経由してダウンシフトする多重変速判断であって、
    前記中止手段は、前記多重変速判断の中で変速が開始されていない変速判断に対応する変速を中止するための手段を含む、請求項1に記載の変速制御装置。
  3. 前記変速判断は、M個(Mは1以上の整数)の変速ギヤ段を経由して、第N段(NはMより大きい整数)から第(N−M−1)段までダウンシフトする多重変速判断であって、
    前記中止手段は、前記多重変速判断の中で変速が開始されていない変速判断に対応する変速を中止するための手段を含む、請求項1に記載の変速制御装置。
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