JP2005164011A - 車両の減速制御装置 - Google Patents

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邦裕 岩月
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Abstract

【課題】低速側への変速が終了する前に新たな低速側への変速が指示されたときに車両挙動への影響を少なく新たな変速を行う。
【解決手段】制動装置200の作動と、変速機10を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速する変速動作とにより車両の減速制御を行う装置であって、前記変速機を相対的に低速用の変速段に変速すべき第1の判断がなされたときに、前記車両の第1の目標減速度403を設定する目標減速度設定部と、前記第1の目標減速度に対応した減速制御を行う減速制御部とを備え、前記目標減速度設定部は、前記第1の目標減速度に対応した減速制御が終了する前に、前記第1の判断に含まれる変速先の前記変速段よりも相対的に低速用の変速段に変速すべき旨の第2の判断がなされたときに、前記車両の第2の目標減速度403aを設定し、前記減速制御部は、前記第2の目標減速度に対応した減速制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の減速制御装置に関し、特に、車両に制動力を生じさせる制動装置の作動と、自動変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速する動作により、車両の減速制御を行う車両の減速制御装置に関する。
自動変速機とブレーキとを協調制御する技術としては、自動変速機をエンジンブレーキを働かせる方向にマニュアルシフトする際に、ブレーキを作動させるものが知られている。そのような自動変速機とブレーキの協調制御装置として、特許第2503426号公報(特許文献1)に開示された技術がある。
上記特許文献1には、自動変速機(A/T)においてエンジンブレーキを動作するためのマニュアルシフトの際に、変速開始時から実際にエンジンブレーキが働くまでのニュートラル状態による空走を車両のブレーキを作動して防止する技術が開示されている。
また、上記特許文献1には、以下のように記載されている。マニュアルダウンシフトの変速指令時間から所定時間又はエンジンブレーキが効きはじめる(A/Tの出力軸の負トルクが大きくなる)まで、変速の種類と車速等から求められる変速時のエンジン負トルクのピーク値に対応して、車両のブレーキを作動させる。マニュアルシフト時に車両のブレーキが変速時の負のA/T出力軸トルクに対応した制動力で作動されることから、マニュアルシフト時にエンジンブレーキの大きさに対応して、車両に制動力が加えられる。マニュアルシフトが行われた時から変速が完了する時まで、安定した制動力が車両に加えられ、マニュアルシフト時に応答性が高くかつ安定した制動力が得られる。自動変速機のニュートラル状態の間、車両のブレーキが作動されて急激にエンジンブレーキがかからないので、制動力の変動が小さくなる。
特許第2503426号公報
上記特許文献1では、マニュアルダウンシフトの際に、併せてブレーキを作動させる技術については開示されているが、そのブレーキの制御内容についての検討が不十分である。
また、自動変速機がマニュアルシフトされる場合、その変速操作タイミング及び変速の方向(アップシフト又はダウンシフト)は運転者の任意であり、第1の変速が行われている途中(変速が開始され、その変速が終了する前)に、第2、第3の変速が行われる可能性がある。
また、最近では、車両の前方のコーナの大きさや路面勾配などの変速条件に基づいて変速する変速点制御の技術が開発されているが、このような変速点制御による変速においても変速条件が変わることにより、上記のマニュアルシフトの場合と同様の状況が生じる可能性がある。上記特許文献1を含め従来は、このような場合に、どのように変速を制御すべきかが明らかではない。
本発明の目的は、変速機と制動装置とを用いて車両が目標減速度に減速されるように減速制御がなされるに際し、低速側への変速が終了する前に新たな低速側への変速が指示されたときに車両挙動への影響を少なく新たな変速を行うことのできる車両の減速制御装置を提供することである。
本発明の車両の減速制御装置は、車両に制動力を生じさせる制動装置の作動と、前記車両の変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速する変速動作とにより前記車両の減速制御を行う車両の減速制御装置であって、前記変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第1の判断がなされたときに、前記第1の判断に基づいて、前記車両の第1の目標減速度を設定する目標減速度設定部と、前記第1の目標減速度に対応した減速制御を行う減速制御部とを備え、前記目標減速度設定部は、前記第1の目標減速度に対応した減速制御が終了する前に、前記第1の判断に含まれる変速先の前記変速段又は変速比よりも相対的に低速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第2の判断がなされたときに、前記第2の判断に基づいて、前記車両の第2の目標減速度を設定し、前記減速制御部は、前記第2の目標減速度に対応した減速制御を行うことを特徴としている。
上記本発明では、制動装置と変速機を用いて車両が目標減速度に減速されるように減速制御がなされるに際し、変速機の低速側への変速動作が終了する前に、新たに低速側への変速が指示されたときは、その新たな低速側への変速指示に対応した新たな目標減速度が設定され、その新たな目標減速度に車両が減速されるように減速制御がなされるなかで、その新たな低速側への変速が実行される。これにより、車両挙動への影響が少ない新たな変速が実現される。
上記本発明において、前記減速制御では、前記制動装置の作動(ブレーキ制御)と前記変速動作(変速制御)とが協調して同時に実施されることができる。前記減速度は、減速加速度又は減速トルクに代表される前記車両の減速の程度(量)を示すものの意味である。
本発明の減速制御装置において、前記第2の目標減速度は、前記第2の判断がなされた時、又は前記第2の判断に対応する変速指令が出力された時の、前記車両の実際の減速度又は前記第1の目標減速度に基づいて、設定されることを特徴としている。この場合、前記車両の実際の減速度又は前記第1の目標減速度を基準として、前記第2の目標減速度は、設定されることができる。
上記本発明では、前記第2の判断がなされるタイミングによらず、第1の目標減速度に対応した減速制御との制御の継続性を維持した状態で、第2の目標減速度に対応した減速制御にスムーズに移行することができる。これにより、車両挙動への影響が少ない。
本発明の車両の減速制御装置は、車両に制動力を生じさせる制動装置の作動と、前記車両の変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速する変速動作とにより前記車両の減速制御を行う車両の減速制御装置であって、前記変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第1の判断がなされたときに、前記第1の判断に基づいて、前記車両の第1の目標減速度を設定する目標減速度設定部と、前記第1の目標減速度に対応した減速制御を行う減速制御部とを備え、前記減速制御部は、前記第1の目標減速度に対応した減速制御が終了する前に、前記第1の判断に含まれる変速先の前記変速段又は変速比よりも相対的に高速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第2の判断がなされたときに、前記制動装置による前記第1の目標減速度に対応した制御を終了することを特徴としている。
上記本発明では、制動装置と変速機を用いて車両が目標減速度に減速されるように減速制御がなされるに際し、変速機の低速側への変速動作が終了する前に、新たに高速側への変速が指示されたときは、第1の判断に対応した減速の必要性がなくなったことを意味するので、車両に作用する減速度を抑えるために、前記制動装置による前記第1の目標減速度に対応した制御を終了する。この場合、前記制動装置による前記第1の目標減速度に対応した制御の終了に際して、制動装置による制動力を漸次減少させることにより、車両の挙動への影響を抑えることができる。
本発明は、自動変速機と、車両制動手段(ブレーキ、MGを含む)と、現在の変速段又は変速比よりも低い変速段又は変速比への変速判断を検出する手段と、前記変速判断に基づいて車両の目標減速度を設定し、前記自動変速機と前記車両制動手段による減速度が前記目標減速度となるように制御した状態で現在の変速段又は変速比よりも低い変速段又は変速比への変速を実行する手段を有し、前記変速中に新たに低速段への変速判断が発生したときには、新たな変速段又は変速比に基づく車両の目標減速度を設定し、その新たな変速段又は変速比に基づく車両の目標減速度になるようにした状態で新たな変速を行う車両減速装置である。前記変速判断を検出する手段は、マニュアルシフト、車間距離、道路勾配、道路カーブ等の条件に基づいて、ダウンシフトを判断する。
上記本発明では、変速時に自動変速機と車両制動手段に基づき目標減速度を設定しながら変速を行うに際し、ダウンシフト中に新たにダウンシフトが生じたときは、新たなダウンシフトに基づき目標減速度を設定した状態で変速を実行することで、車両挙動への影響が少ない変速を実行できる。
本発明は、自動変速機と、車両制動手段(ブレーキ、MGを含む)と、現在の変速段又は変速比よりも低い変速段又は変速比への変速判断を検出する手段と、前記変速判断に基づいて車両の目標減速度を設定し、前記自動変速機と前記車両制動手段による減速度が前記目標減速度となるように制御した状態で現在の変速段又は変速比よりも低い変速段又は変速比への変速を実行する手段を有し、前記変速中に目標とする変速段よりも高い変速段への変速判断が発生したときには、車両制動手段による前記目標減速度に対応する制御を中止する。
上記本発明では、変速時に自動変速機と車両制動手段に基づき目標減速度を設定しながら変速を行うに際し、ダウンシフト中に新たにアップシフトが生じたときは、車両制動手段による前記目標減速度に対応する制御を中止することで、車両挙動への影響が少ない変速を実行できる。
なお、上記特許文献1には、初期の制動力の作動勾配について、何ら記載されていない(上記特許文献1の図では、ブレーキ制動力は垂直に立ち上がっている)。初期の制動力の作動勾配は、制動ショックに大きく関係する。上記特許文献1では、マニュアルシフトのみを適用対象としており、制動ショックに対する配慮がそれほどなされていない。マニュアルシフトの場合でも制動ショックに対する配慮は必要であるが、運転者の変速意図とは相対的に関係が薄い変速点制御の場合には、一層の配慮が必要である。
また、上記特許文献1には、制動力(減速加速度)が加わることが一因となって車両が不安定になる可能性やその対応について、何ら記載が無い。これは、上記と同様に、変速点制御による変速が考慮されていなかったためである。また、上記特許文献1の当時の技術水準からすると、車両の不安定現象の検出又は推定技術が未熟であったか、もしくはVSC(vehicle stability control)等における滑りを検出又は推定する技術が一般的ではなかったためであると考えられる。このように、車両の不安定現象の検出又は推定技術が不十分であった当時は、運転者のステアリング操作や路面μの変化がどんなときに生じても、車両不安定現象が生じない程度の減速度を発生する変速段までしか、変速を許可をしないという対応がなされていた。
本発明の車両の減速制御装置によれば、低速側への変速が終了する前に新たな低速側への変速が指示されたときに車両挙動への影響を少なく新たな変速を行うことができる。
以下、本発明の車両の減速制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1から図9を参照して、本実施形態について説明する。本実施形態は、制動装置と自動変速機の協調制御を行う車両の減速制御装置に関する。
本実施形態では、マニュアルダウンシフトや、変速点制御によるダウンシフトを行う時における制動装置(ブレーキやモータジェネレータを含む)と自動変速機(有段式・無段式のいずれをも含む)との協調制御装置であって、変速及びブレーキによる共同の目標減速度を設定し、ブレーキを少なくともフィードバック制御するものであって、多重に変速の指示が出され、新たな変速指示がダウンシフトである場合には、初めの変速指示に対応する目標減速度への制御から新たな変速指示に対応する新たな目標減速度への制御に継続的に移行する。
上記において、マニュアルダウンシフトとは、運転者がエンジンブレーキ力の増加を望むときに手動操作により行うダウンシフトを意味する。また、変速点制御とは、車両の前方のコーナRや路面勾配を含む車両が走行する道路に関する走行道路情報や、車間距離を含む車両が走行する道路の交通に関する道路交通情報等の情報に基づく変速である。
図2において、符号10は自動変速機、40はエンジン、200はブレーキ装置である。自動変速機10は、電磁弁121a、121b、121cへの通電/非通電により油圧が制御されて5段変速が可能である。図2では、3つの電磁弁121a、121b、121cが図示されるが、電磁弁の数は3に限定されない。電磁弁121a、121b、121cは、制御回路130からの信号によって駆動される。
スロットル開度センサ114は、エンジン40の吸気通路41内に配置されたスロットルバルブ43の開度を検出する。エンジン回転数センサ116は、エンジン40の回転数を検出する。車速センサ122は、車速に比例する自動変速機10の出力軸120cの回転数を検出する。シフトポジションセンサ123は、シフトポジションを検出する。パターンセレクトスイッチ117は、変速パターンを指示する際に使用される。
加速度センサ90は、車両の減速度(減速加速度)を検出する。マニュアルシフト判断部95は、運転者の手動操作に基づいて、運転者の手動操作によるダウンシフト(マニュアルダウンシフト)又はアップシフトの必要性を示す信号を出力する。変速点制御シフト判断部100は、変速点制御によるダウンシフトの必要性を示す信号を出力する。路面μ検出・推定部115は、路面の摩擦係数μを検出又は推定する。
制御回路130は、スロットル開度センサ114、エンジン回転数センサ116、車速センサ122、シフトポジションセンサ123、加速度センサ90の各検出結果を示す信号を入力し、また、パターンセレクトスイッチ117のスイッチング状態を示す信号を入力し、また、路面μ検出・推定部115による検出又は推定の結果を示す信号を入力し、また、マニュアルシフト判断部95からのシフトの必要性を示す信号、及び変速点制御シフト判断部100からのシフトの必要性を示す信号を入力する。
制御回路130は、周知のマイクロコンピュータによって構成され、CPU131、RAM132、ROM133、入力ポート134、出力ポート135、及びコモンバス136を備えている。入力ポート134には、上述の各センサ114、116、122、123、90からの信号、上述のスイッチ117からの信号、路面μ検出・推定部115、マニュアルシフト判断部95及び変速点制御シフト判断部100のそれぞれからの信号が入力される。出力ポート135には、電磁弁駆動部138a、138b、138c、及びブレーキ制御回路230へのブレーキ制動力信号線L1が接続されている。ブレーキ制動力信号線L1では、ブレーキ制動力信号SG1が伝達される。
ROM133には、予め図1のフローチャートに示す動作(制御ステップ)が格納されているとともに、自動変速機10のギヤ段を変速するための変速マップ及び変速制御の動作(図示せず)が格納されている。制御回路130は、入力した各種制御条件に基づいて、自動変速機10の変速を行う。
ブレーキ装置200は、制御回路130からブレーキ制動力信号SG1を入力するブレーキ制御回路230によって制御されて、車両を制動する。ブレーキ装置200は、油圧制御回路220と、車両の車輪204、205、206、207に各々設けられる制動装置208、209、210、211とを備えている。各制動装置208、209、210、211は、油圧制御回路220によって制動油圧が制御されることにより、対応する車輪204、205、206、207の制動力を制御する。油圧制御回路220は、ブレーキ制御回路230により、制御される。
油圧制御回路220は、ブレーキ制御信号SG2に基づいて、各制動装置208、209、210、211に供給する制動油圧を制御することで、ブレーキ制御を行う。ブレーキ制御信号SG2は、ブレーキ制動力信号SG1に基づいて、ブレーキ制御回路230により生成される。ブレーキ制動力信号SG1は、自動変速機10の制御回路130から出力され、ブレーキ制御回路230に入力される。ブレーキ制御の際に車両に与えられるブレーキ力は、ブレーキ制動力信号SG1に含まれる各種データに基づいてブレーキ制御回路230により生成される、ブレーキ制御信号SG2によって定められる。
ブレーキ制御回路230は、周知のマイクロコンピュータによって構成され、CPU231、RAM232、ROM233、入力ポート234、出力ポート235、及びコモンバス236を備えている。出力ポート235には、油圧制御回路220が接続されている。ROM233には、ブレーキ制動力信号SG1に含まれる各種データに基づいて、ブレーキ制御信号SG2を生成する際の動作が格納されている。ブレーキ制御回路230は、入力した各制御条件に基づいて、ブレーキ装置200の制御(ブレーキ制御)を行う。
次に、自動変速機10の構成を図3に示す。図3おいて、内燃機関にて構成されている走行用駆動源としてのエンジン40の出力は、入力クラッチ12、流体式動力伝達装置としてのトルクコンバータ14を経て自動変速機10に入力され、図示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達される。入力クラッチ12とトルクコンバータ14との間には、電動モータおよび発電機として機能する第1モータジェネレータMG1が配設されている。
トルクコンバータ14は、入力クラッチ12に連結されたポンプ翼車20と、自動変速機10の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、それらポンプ翼車20およびタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えている。
自動変速機10は、ハイおよびローの2段の切り換えを行う第1変速部32と、後進変速段および前進4段の切り換えが可能な第2変速部34とを備えている。第1変速部32は、サンギヤS0、リングギヤR0、およびキャリアK0に回転可能に支持されてそれらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合わされている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置36と、サンギヤS0とキャリアK0との間に設けられたクラッチC0および一方向クラッチF0と、サンギヤS0およびハウジング38間に設けられたブレーキB0とを備えている。
第2変速部34は、サンギヤS1、リングギヤR1、およびキャリアK1に回転可能に支持されてそれらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わされている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置40と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリアK2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成る第2遊星歯車装置42と、サンギヤS3、リングギヤR3、およびキャリアK3に回転可能に支持されてそれらサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされている遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置44とを備えている。
サンギヤS1とサンギヤS2は互いに一体的に連結され、リングギヤR1とキャリアK2とキャリアK3とが一体的に連結され、そのキャリアK3は出力軸120cに連結されている。また、リングギヤR2がサンギヤS3および中間軸48に一体的に連結されている。そして、リングギヤR0と中間軸48との間にクラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS2とリングギヤR0との間にクラッチC2が設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング38に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤS2とハウジング38との間には、一方向クラッチF1およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が入力軸22と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられる。
キャリアK1とハウジング38との間にはブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウジング38との間には、ブレーキB4と一方向クラッチF2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合させられる。
以上のように構成された自動変速機10では、例えば図4に示す作動表に従って後進1段および変速比が順次異なる前進5段(1st〜5th)の変速段の何れかに切り換えられる。図4において「○」は係合で、空欄は解放を表し、「◎」はエンジンブレーキ時の係合を表し、「△」は動力伝達に関与しない係合を表している。前記クラッチC0〜C2、およびブレーキB0〜B4は何れも油圧アクチュエータによって係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
次に、図1、図5及び図8を参照して、本実施形態の動作について説明する。
図1は、本実施形態の制御フローを示すフローチャートである。
図5は、本実施形態を説明するためのタイムチャートであり、第1のケースを示している。図8は、本実施形態を説明するためのタイムチャートであり、第2のケースを示している。図5及び図8のそれぞれには、自動変速機10の入力回転速度、アクセル開度、ブレーキ制御量、クラッチトルク、車両に作用する減速加速度(G)が示されている。
まず、図1及び図5を参照して、第1のケースについて説明する。
[ステップS1]
図1に示すように、ステップS1では、スロットル開度センサ114の検出結果に基づいて、制御回路130により、アクセル(スロットル開度)が全閉か否かが判定される。アクセルが全閉である場合(ステップS1−Y)に、シフトが行われた時にはエンジンブレーキが望まれるシフトであると判断されて、ステップS2以降に規定される本実施形態のブレーキ制御に進む。図5では、符号401に示すように、t1の時点でアクセル開度が全閉になっている。
一方、ステップS1の判定の結果、アクセルが全閉であるとは判定されない場合(ステップS1−N)には、本実施形態のブレーキ制御を終了する旨の指令が出力される(ステップS14)。ここで、ブレーキ制御が実行されていない場合には、そのままの状態が継続される。次いで、ステップS15にて、フラグFが0にリセットされた後、本制御フローはリセットされる。
[ステップS2]
ステップS2では、制御回路130により、フラグFがチェックされる。本制御フローの最初は、フラグFは0であるので、ステップS3に進む。一方、フラグFが1である場合には、ステップS9に進み、フラグFが2である場合には、ステップS4に進む。
[ステップS3]
ステップS3では、制御回路130により、シフト判断(指令)の有無が判定される。ここでは、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から、自動変速機10の変速段を相対的に低速側に変速(ダウンシフト)する必要性を示す信号が出力されているか否かが判定される。
図5では、t1の時点でステップS3の判定が行われる。ステップS3の判断の結果、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から、ダウンシフトする必要性を示す信号が出力されていると判定された場合(ステップS3−Y)には、ステップS4に進む。一方、そのように判定されない場合(ステップS3−N)には、本制御フローは、リセットされる。
なお、上記ステップS1では、アクセルの全閉操作が、t1の時点で行われた例について説明したが、ステップS3が行われる時期t1よりも以前に行われていればよい。図5の例では、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から出力されたダウンシフトする必要性を示す信号に関して、制御回路130では、t1の時点において、ダウンシフトする必要性有りと判定された場合が示されている。後述するように、制御回路130は、上記t1の時点におけるダウンシフトする必要性有りとの判定結果に基づいて、同じくt1の時点にて、ダウンシフト指令を出力する(ステップS7)。
[ステップS4]
ステップS4では、制御回路130により、最大目標減速度Gtが求められる。ここで、最大目標減速度Gtは、変速の種類(例えば4速→3速、3速→2速のように、変速前の変速段と変速後の変速段の組合わせ)と車速から決まる最大減速度(後述)と同じ(又は付近)となるように決定される。図5において、符号402で示す破線は、自動変速機10の出力軸120cの負トルク(制動力、エンジンブレーキ)に対応した減速加速度を示しており、変速の種類と車速によって決まる。
自動変速機10の変速により車両に作用する減速度402の最大値(上記最大減速度)402maxと概ね同じとなるように、最大目標減速度Gtが決定される。自動変速機10の変速による減速度402の最大値402maxは、予めROM133に格納された最大減速度マップが参照されて決定される。その最大減速度マップには、最大減速度402maxの値が変速の種類と車速に基づく値として定められている。ステップS4の次に、ステップS5が行われる。
[ステップS5]
ステップS5では、制御回路130により、目標減速度403の勾配αが決定される。勾配αの決定に際しては、まず、ダウンシフト指令が出力されてから(後述のように、ステップS7にてt1の時点に出力される)、変速が実際に(実質的に)開始(t3)されるまでの時間taに基づいて、その変速開始時点t3までに車両に実際に作用する減速度(以下、車両の実減速度という)が最大目標減速度Gtに到達するように目標減速度403の初期の勾配最小値が決定される。上記において、ダウンシフト指令が出力された時点t1から実際に変速が開始される時点t3までの時間taは、変速の種類に基づいて決定される。
図6において、符号404で示す二点鎖線が上記初期の目標減速度の勾配最小値に対応している。また、予め、目標減速度403として設定可能な勾配には、減速に伴うショックが大きくならないように、かつ、車両に不安定現象が発生したときにその対応(不安定現象の回避)が可能なように、勾配上限値と下限値が設定されている。図6の符号405で示す二点鎖線が上記の勾配上限値に対応している。
なお、車両の不安定現象とは、車両に減速加速度(ブレーキ制御によるもの及び/又は変速によるエンジンブレーキによるもの)が作用している時に、路面の摩擦係数μの変化やステアリング操作を含む何らかの理由により、例えばタイヤのグリップ度が減少したり、滑ったり、挙動が不安定になるなど、車両が不安定な状態になることを意味する。
ステップS5において、目標減速度403の勾配αは、図6に示すように、勾配最小値404よりも大きく、勾配上限値405よりも小さな勾配となるように設定される。
目標減速度403の初期の勾配αは、車両の初期の減速度の変化を滑らかにしたり、車両の不安定現象の回避のために、最適な減速度の変化態様を設定する意義を有する。勾配αは、アクセル戻し速度(図5のΔAo参照)や、路面μ検出・推定部115によって検出又は推定される路面の摩擦係数μ等に基づいて決定されることができる。また、勾配αは、マニュアルシフトの場合と変速点制御によるシフトの場合とで変更されることができる。これらについて、図7を参照して、以下に具体的に説明する。
図7は、勾配αの設定方法の一例を示している。図7に示すように、路面μが小さいほど勾配αは小さくなるように設定され、アクセル戻し速度が大きいほど勾配αは大きくなるように設定される。また、変速点制御によるシフトの場合には、マニュアルシフトの場合と比べて、勾配αが小さくなるように設定される。変速点制御によるシフトは、運転者の意思に直接基づく変速ではないため、減速の割合を緩やかに(減速加速度を相対的に小さく)設定するためである。なお、図7では、勾配αと路面μやアクセル戻し速度等との関係は、線形な関係になっているが非線形な関係となるように設定することもできる。
上記ステップS4及びS5により、目標減速度403が図5の太線で示すように決定される。即ち、図5に示すように、目標減速度403は、ステップS4及びS5にて求められた勾配αにて最大目標減速度Gtに達するように設定され、その後は、自動変速機10の変速が終了する時点t5まで目標減速度403が、最大目標減速度Gtに維持される。自動変速機10の変速により生じる最大減速度402max(≒最大目標減速度Gt)までの減速度を、短時間で減速ショックを抑制しつつ、応答性の良いブレーキで実現するためである。応答性の良いブレーキで初期の減速度を実現することで、車両に不安定現象が生じた時に、その対応を速やかに行うことができる。ステップS5の次に、ステップS6が行われる。
[ステップS6]
ステップS6では、制御回路130により、現時点の車両の実減速度又は目標減速度403を起点に目標減速度403が設定される。図5の例では、最初はt1の時点での車両の実減速度を起点に、目標減速度403が設定される。そのt1の時点の車両の実減速度は、図5の目標減速度403の始点に対応している。最初以外(ステップS8のブレーキ制御が開始された後)の場合には、現時点の車両の実減速度又は目標減速度403を起点に目標減速度403が設定される。
なお、後述するステップS8でのブレーキのフィードバック制御の目標追従性能(追従性)が良好であれば、ステップS6において、現時点の車両の実減速度と現在の目標減速度403のいずれが用いられても同じである。ステップS6の次に、ステップS7が実行される。
[ステップS7]
ステップS7では、制御回路130のCPU131から電磁弁駆動部138a〜138cにダウンシフト指令(変速指令)が出力される。ダウンシフト指令に応答して、電磁弁駆動部138a〜138cは、電磁弁121a〜121cを通電又は非通電にする。これにより、自動変速機10では、ダウンシフト指令に指示される変速が実行される。ダウンシフト指令は、ダウンシフトする必要性有りとt1の時点で制御回路130により判断されると(ステップS3−Y)、それと同時(t1の時点)に出力される。
図5に示すように、t1の時点にダウンシフト指令が出力される(ステップS7)と、その時点から変速の種類に基づいて決定される上記時間taが経過した後のt3の時点で、自動変速機10の変速が実際に開始されて、クラッチトルク408が上昇し始めるとともに、自動変速機10の変速による減速度402が上昇し始める。ステップS7の次に、ステップS8が実行される。
[ステップS8]
ステップS8では、ブレーキのフィードバック制御がブレーキ制御回路230により実行される。符号406に示すように、ブレーキのフィードバック制御は、ダウンシフト指令が出力された時点t1にて開始される。
即ち、t1の時点から目標減速度403を示す信号がブレーキ制動力信号SG1として制御回路130からブレーキ制動力信号線L1を介してブレーキ制御回路230に出力される。ブレーキ制御回路230は、制御回路130から入力したブレーキ制動力信号SG1に基づいて、ブレーキ制御信号SG2を生成し、そのブレーキ制御信号SG2を油圧制御回路220に出力する。
油圧制御回路220は、ブレーキ制御信号SG2に基づいて、制動装置208、209、210、211に供給する油圧を制御することで、ブレーキ制御信号SG2に含まれる指示通りのブレーキ力(ブレーキ制御量406)を発生させる。
ステップS8のブレーキ装置200のフィードバック制御において、目標値は目標減速度403であり、制御量は車両の実減速度であり、制御対象はブレーキ(制動装置208、209、210、211)であり、操作量はブレーキ制御量406であり、外乱は主として自動変速機10の変速による減速度402である。車両の実減速度は、加速度センサ90により検出される。
即ち、ブレーキ装置200では、車両の実減速度が目標減速度403となるように、ブレーキ制動力(ブレーキ制御量406)が制御される。即ち、ブレーキ制御量406は、車両に目標減速度403を生じさせるに際して、自動変速機10の変速による減速度402では不足する分の減速度を生じさせるように設定される。
図5の例では、ダウンシフト指令が出力された時点t1から自動変速機10の変速が実際に開始される時点t3までは、自動変速機10による減速度402はゼロであるため、ブレーキで目標減速度403の全ての減速度が生じさせるような、ブレーキ制御量406とされている。t3の時点から自動変速機10の変速が開始され、自動変速機10による減速度402が増加するに伴って、ブレーキ制御量406は減少する。
[ステップS9]
ステップS9では、制御回路130により、上記ステップS7にて出力されたダウンシフト指令に対応する変速が終了する以前に、新たなシフト判断(指令)の有無が判定される。ここでは、上記ステップS3と同様に、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から、新たに変速する必要性を示す信号が出力されているか否かが判定される。
ステップS9の判断の結果、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から、変速する必要性を示す信号が出力されていると判定された場合(ステップS9−Y)には、ステップS17に進む。一方、そのように判定されない場合(ステップS9−N)には、ステップS10に進む。
第1のケースでは、図5に示すように、ステップS9は、t4の時点で実行されたが、ステップS9の判断の結果、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から、変速する必要性を示す信号が出力されていると判定されない(ステップS9−N)。よって、第1のケースでは、ステップS9の次に、ステップS10に進む。
[ステップS10]
ステップS10では、制御回路130により、自動変速機10の変速が終了する前(又はその付近)か否かが判定される。その判定は、自動変速機10の回転メンバーの回転速度に基づいて行われ(図5の入力回転速度参照)、ここでは、以下の関係式が成立するか否かにより判定される。
No*If−Nin≦ΔNin
ここで、Noは、自動変速機10の出力軸120cの回転速度、Ninは入力軸回転速度(タービン回転速度等)、Ifは変速後のギヤ比、ΔNinは定数値である。制御回路130は、自動変速機10の入力軸回転速度(タービン翼車24の回転速度等)Ninを検出する検出部(図示せず)から、その検出結果を入力している。
ステップS10の上記関係式が成立しない場合には、自動変速機10の変速が終了する段階ではないと判断され、ステップS16にてフラグFが1に設定された後に、本制御フローがリセットされる。その後、ステップS1→ステップS2→ステップS9→ステップS10にて、上記関係式の成立を待つ。この間、アクセル開度が全閉以外となったときには、ステップS14に進み、本実施形態のブレーキ制御は終了する。
一方、ステップS10の上記関係式が成立した場合には、ステップS11に進む。図5では、t6の時点(の直前)で変速が終了し、上記関係式が成立する。図5に示すように、t6の時点では、自動変速機10の変速により車両に作用する減速加速度402がその最大値402max(≒最大目標減速度Gt)に到達し、自動変速機10の変速が終了したことが示されている。
[ステップS11]
ステップS11では、上記ステップS8にて開始されたブレーキのフィードバック制御が終了する。ステップS11以降において、制御回路130は、ブレーキ制御回路230に出力するブレーキ制動力信号SG1に、ブレーキのフィードバック制御に対応する信号を含めないこととする。
即ち、ブレーキのフィードバック制御は、自動変速機10の変速の終了まで行われる。図5に示すように、ブレーキ制御量406は、自動変速機10の変速が終了したt6の時点でゼロになっている。t6の時点で自動変速機10の変速が終了したときに、自動変速機10により生じる減速加速度402は、その最大値402maxに達する。そのt6の時点では、自動変速機10により生じる減速加速度402の最大値402maxと概ね同じになるように設定(ステップS4)された目標減速度403の最大目標減速度Gtを達成するには、自動変速機10により生じる減速加速度402のみで足り、ブレーキ制御量406はゼロでよい。ステップS11の次に、ステップS12が行われる。
[ステップS12]
ステップS12では、制御回路130及びブレーキ制御回路230により、
ブレーキ制御量406を漸次減少させる。ブレーキ量の漸次減少を示す信号がブレーキ制動力信号SG1として制御回路130からブレーキ制動力信号線L1を介してブレーキ制御回路230に出力され、ブレーキ制御回路230は、そのブレーキ制動力信号SG1に基づいて、ブレーキ量の漸次減少に対応するブレーキ制御信号SG2を生成し、そのブレーキ制御信号SG2を油圧制御回路220に出力する。
ステップS12は、自動変速機10の変速が終了する前(又はその付近)であると判定され(ステップS10−Y)、ブレーキのフィードバック制御が終了(ステップS11)された後に、実行される。ステップS12は、ブレーキ制御量406がゼロになったときに終了する。ブレーキ制御量406がゼロになった後は、車両の実減速度は、自動変速機10のシフトダウンによって得られる最終減速度Geに維持される。ステップS12の次にステップS13が行われる。
[ステップS13]
ステップS13では、制御回路130により、フラグFが0にクリアされた後に、本制御フローがリセットされる。
以上が第1のケースの動作であり、図5に示すような減速過渡特性が得られる。
次に、図1及び図8を参照して、第2のケースについて説明する。
なお、上記第1ケースと共通する内容についての説明は省略する。
第2ケースでは、図5及び図8に示すように、t4の直前までは上記第1のケースと同じである。第2ケースでは、上記第1ケースと同様にt4の時点でステップS9の判定がなされるが、その判定結果が上記第1ケースと異なっている。即ち、第2ケースでは、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から、変速する必要性を示す信号が出力されていると判定される(ステップS9−Y)。よって、第2のケースでは、ステップS9の次に、ステップS17に進む点が上記第1ケースと異なっている。以下では、t4の時点でステップS9の判断がなされるところから説明する。
[ステップS9]
ステップS9では、前述の通り、制御回路130により、上記ステップS7にて出力されたダウンシフト指令に対応する変速が終了する以前に、新たなシフト判断(指令)の有無が判定される。
第2ケースでは、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から出力された新たに変速する必要性を示す信号に関して、制御回路130は、t4の時点において、新たに変速する必要性有りと判定する(ステップS9−Y)。この場合、ステップS17に進む。
[ステップS17]
ステップS17では、ステップS9において肯定的に判定されたマニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100からの新たな変速の必要性が、ダウンシフトに関するか否かが判定される。ステップS17の判定の結果、ダウンシフトであると判定された場合には、ステップS18に進む。一方、ステップS17の判定の結果、ダウンシフトであると判定されない場合、即ち、アップシフトである場合には、ステップS19に進む。以下では、まず、新たな変速がダウンシフトである場合について説明する。
[ステップS18]
ステップS18では、制御回路130により、フラグFが2にセットされた後に、本制御フローがリセットされる。
ステップS18を経て、本制御フローがリセットされると、ステップS1に戻る。第2ケースでは、t4においてアクセルが全閉であるので(ステップ1−Y)、ステップS2に進み、ステップS2ではフラグF=2と判定されるので、ステップS4に進む。
[ステップS4]
ステップS4では、最初の上記ステップS4と同様に、新たなダウンシフトに対応する最大目標減速度Gtaが決定される。最大目標減速度Gtaは、ステップS9にて必要であると判定された新たな変速の種類と車速から決まる最大減速度と同じ(又は近傍)となるように決定される。図8において、符号402aで示す実線は、変速の種類と車速から決まる自動変速機10の出力軸120cの負トルクに対応した減速加速度を示している。自動変速機10の変速により車両に作用する減速度402aの最大値402amaxと概ね同じとなるように、最大目標減速度Gtaが決定される。自動変速機10の変速による減速度402aの最大値402amaxは、上記最大減速度マップが参照されて決定される。ステップS4の次に、ステップS5が行われる。
[ステップS5]
ステップS5では、最初の上記ステップS5と同様に、新たなダウンシフトに対応する目標減速度403aの勾配αaが決定される。即ち、勾配αaの決定に際しては、まず、ダウンシフト指令が出力されてから(ステップS7にてt4の時点に出力される)、実際に変速が開始(t7)されるまでの時間ta’に基づいて、その変速開始時点t6までに車両の実減速度が最大目標減速度Gtaに到達するように目標減速度403aの初期の勾配最小値が決定される。上述の通り、ダウンシフト指令が出力された時点t4から実際に変速が開始される時点t7までの時間ta’は、変速の種類に基づいて決定される。
図9において、符号404aで示す二点鎖線が上記初期の目標減速度の勾配最小値に対応している。また、図9の符号405aで示す二点鎖線が上記の勾配上限値に対応している。ステップS5において、目標減速度403aの勾配αaは、図9に示すように、勾配最小値404aよりも大きく、勾配上限値405aよりも小さな勾配となるように設定される。目標減速度403aの勾配αaは、新たなダウンシフト指令の出力に伴い、t4の時点に車両に作用する制動ショックを決定するため、その制動ショックを抑制するために、勾配上限値405aが設定される。
上記ステップS4及びS5により、目標減速度403aが図8の太線の破線で示すように決定される。即ち、図8に示すように、目標減速度403aは、勾配αaにて最大目標減速度Gtaに達するように設定され、その後は、自動変速機10の変速が終了する時点t8まで目標減速度403aが、最大目標減速度Gtaに維持される。自動変速機10の変速により生じる最大減速度402amax(≒最大目標減速度Gta)までの減速度を、短時間で減速ショックを抑制しつつ、応答性の良いブレーキで実現するためである。ステップS5の次に、ステップS6が行われる。
[ステップS6]
ステップS6では、上述の通り、制御回路130により、現時点の車両の実減速度又は目標減速度403を起点に、新たなダウンシフトに対応する目標減速度403aが設定される。この場合、t4の時点の車両の実減速度又は目標減速度403は、t4の時点の目標減速度403上に相当している。ステップS6では、この点を起点として、目標減速度403aが設定される。ステップS6の次に、ステップS7が実行される。
[ステップS7]
ステップS7では、上述の通り、制御回路130のCPU131から電磁弁駆動部138a〜138cに新たなダウンシフト指令が出力される。新たなダウンシフト指令は、ダウンシフトする必要性有りとt4の時点で制御回路130により判断されると(ステップS9−Y)、それと同時(t4の時点)に出力される。
図8に示すように、t4の時点に新たなダウンシフト指令が出力される(ステップS7)と、その時点から変速の種類に基づいて決定される上記時間ta’が経過した後のt7の時点で、自動変速機10の変速が実際に開始されて、クラッチトルク408aが上昇し始めるとともに、自動変速機10の変速による減速度402aが上昇し始める。
なお、最初のダウンシフト指令に対応するダウンシフトは、自動変速機10の変速による減速度402に示すように、新たなダウンシフト指令が出力されたt4の時点以降も、そのまま(上記第1のケースと同様に)実行され、t6の時点にて変速が終了し、その後、最初のダウンシフトによる最終減速度Geに維持される。その後、符号402aに示すように、t7の時点にて新たなダウンシフトが開始され、t8の時点で終了し、その後、新たなダウンシフトによる最終減速度Geaに維持される。ステップS7の次に、ステップS8が実行される。
[ステップS8]
ステップS8では、最初のダウンシフト指令に対応して開始されている、ブレーキのフィードバック制御が引き続き実行される。符号406aの新たなダウンシフトに対応するブレーキ制御量に示されるように、ブレーキのフィードバック制御は、目標減速度403aに対応するように行われる。
図8の例では、新たなダウンシフト指令が出力された時点t4から最初のダウンシフトが終了する時点t6までは、最初のダウンシフトに対応する自動変速機10による減速度402が生じているため、目標減速度403aを達成するに際して、減速度402では不足する分の減速度が生じるような、ブレーキ制御量406aとされている。
同様に、t6からt7の時点では、最初のダウンシフトに対応する自動変速機10による最終減速度Geが生じているため、目標減速度403aを達成するに際して、最終減速度Geでは不足する分の減速度が生じるような、ブレーキ制御量406aとされている。同様に、t7からt8の時点では、新たなダウンシフトに対応する自動変速機10による減速度402aが生じているため、目標減速度403aを達成するに際して、減速度402aでは不足する分の減速度が生じるような、ブレーキ制御量406aとされている。
[ステップS9]
ステップS9では、上述の通り、上記ステップS7にて出力されたダウンシフト指令に対応する変速が終了する以前に、新たなシフト判断(指令)の有無が判定される。図8に示すように、t4からt8の間には、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から出力された新たに変速する必要性を示す信号に関して、制御回路130は、新たに変速する必要性無しと判定する(ステップS9−N)。この場合、次に、ステップS10が行われる。
[ステップS10]
ステップS10では、上述の通り、上記関係式が成立するか否かが判定され、成立するまで待機される。ステップS10の上記関係式が成立した場合には、ステップS11に進む。図8では、新たなダウンシフト指令に対応する変速がt8で終了し、上記関係式が成立する。図8に示すように、t8の時点では、新たなダウンシフトにより車両に作用する減速加速度402aがその最大値402amax(≒最大目標減速度Gta)に到達し、自動変速機10の変速が終了したことが示されている。
[ステップS11]
ステップS11では、最初のダウンシフト指令に対応する最初の上記ステップS8にてt1に開始され、その後、新たなダウンシフト指令に引き継がれるように継続されてきたブレーキのフィードバック制御が終了する。ステップS11以降において、制御回路130は、ブレーキ制御回路230に出力するブレーキ制動力信号SG1に、ブレーキのフィードバック制御に対応する信号を含めないこととする。
即ち、ブレーキのフィードバック制御は、自動変速機10の変速(新たなダウンシフト)の終了まで行われる。図8に示すように、ブレーキ制御量406aは、自動変速機10の変速が終了したt8の時点でゼロになっている。t8の時点で自動変速機10の変速が終了したときに、自動変速機10により生じる減速加速度402aは、その最大値402amaxに達する。そのt8の時点では、自動変速機10により生じる減速加速度402aの最大値402amaxと概ね同じになるように設定(ステップS4)された目標減速度403aの最大目標減速度Gtaを達成するには、自動変速機10により生じる減速加速度402aのみで足り、ブレーキ制御量406aはゼロでよい。ステップS11の次に、ステップS12が行われる。
[ステップS12]
ステップS12では、ブレーキ制御量406aを漸次減少させるが、図8に示すように、ステップS12が行われる時点でブレーキ制御量406aがゼロになっているときに、実質的には実行されない。ブレーキ制御量406aがゼロになった後は、車両の実減速度は、自動変速機10の新たなシフトダウンによる減速度と等しくなり、その後、新たなダウンシフトによる最終減速度Geaに維持される。ステップS12の次にステップS13が行われる。ステップS13は、上述の通りである。
次に、第2のケースにおいて、新たな変速がアップシフトである場合(ステップS17−N)について説明する。
[ステップS19]
ステップS19では、上記ステップS11と同じく、最初のダウンシフト指令に対応して上記ステップS8にて開始されたブレーキのフィードバック制御が終了する。ステップS19以降において、制御回路130は、ブレーキ制御回路230に出力するブレーキ制動力信号SG1に、ブレーキのフィードバック制御に対応する信号を含めないこととする。
図8の例では、新たに変速する必要性有りとt4の時点において判定された変速(ステップ9−Y)がアップシフトである場合(ステップS17−N)のブレーキ制御量が、t4の時点から一点鎖線で示す符号406bに示されている。ブレーキ制御量406bは、フィードバック制御によるものではなく(ステップS19)、次のステップS20で説明するように、漸次減少するように制御されたものである。
新たな変速がアップシフトである場合(ステップS17−N)には、最初の上記ステップS3(t1)で必要性有りと判定された最初のダウンシフトによる減速度が不要になったことを意味し、また、新たな変速としてアップシフトが行われることにより、自動変速機10の変速による減速度も減少方向に変化する(図示せず)。このことから、新たな変速がアップシフトである場合(ステップS17−N)には、t1にて上記ステップS8にて開始されたブレーキのフィードバック制御が終了される(ステップS19)。ステップS19の次には、ステップS20が行われる。
[ステップS20]
ステップS20では、ステップS12と同様に、制御回路130及びブレーキ制御回路230により、ブレーキ制御量406bを漸次減少させる。ステップS20は、ブレーキ制御量406bがゼロになったとき(t6)に終了する。ブレーキ制御量406aがゼロになった後は、車両の実減速度は、自動変速機10によるエンジンブレーキ力に対応した値となる。ステップS20の次にステップS13が行われる。ステップS13は、上述した通りである。
なお、上記第2のケースでは、最初のダウンシフトが開始された時点(t3)よりも後の時点(t4)に、マニュアルシフト判断部95又は変速点制御シフト判断部100から出力された新たに変速する必要性を示す信号に関して、制御回路130が、新たに変速する必要性有りと判定(ステップS9−Y)した例について説明したが、本実施形態において、新たに変速する必要性有りと判定(ステップS9−Y)される時期は、最初のダウンシフトの指令が出力された時点(t1)よりも後であればよく、最初のダウンシフトが開始された時点(t3)よりも以前であってもよい。最初のダウンシフトの指令が出力された時点(t1)よりも後であれば、新たなダウンシフト指令に対応した目標減速度403aが設定され、その目標減速度403aに対応した減速制御が、最初のダウンシフト指令に対応した減速制御から継続して行われる。
同様に、本実施形態において、新たに変速する必要性有りと判定(ステップS9−Y)される時期は、最初のダウンシフトが終了する時点(t6、ステップS10−Y)よりも以前であればよく、その場合、新たなダウンシフト指令に対応した目標減速度403aが設定され、その目標減速度403aに対応した減速制御が、最初のダウンシフト指令に対応した減速制御から継続して行われる。
本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、図8の目標減速度403に示されるような理想的な減速過渡特性が得られる。減速度が駆動輪から被駆動輪に滑らかに移行する。その後も自動変速機10のシフトダウンによって得られる最終減速度Geに滑らかに移行する。更に上記の理想的な減速過渡特性について述べると、次のようになる。
即ち、ステップS3(t1)にてダウンシフトの必要性が確認(判断)されると、その確認と同時(t1)に開始されるブレーキ制御(ステップS7)により、車両の実減速度は、そのダウンシフトの必要性の確認から直ちに、勾配αにて大きな減速ショックを発生することなく、かつ、車両不安定現象の発生時にも対応可能な範囲で漸次上昇し、変速が開始される時点(t3)よりも以前に、変速による減速度402の最大値402max(≒最大目標減速度Gt)まで上昇する。また、車両の実減速度は、変速終期(t5以降)の大きな変速ショックも発生することなく、変速によって得られる最終減速度Geまで漸次下降する。
上記のように、本実施形態では、車両の実減速度が、速やかに、即ち、ダウンシフトの必要性が確認された時点(t1)から直ちに上昇し始め、変速が開始される時点(t3)よりも以前(t2)に、変速による減速度402の最大値402max(≒最大目標減速度Gt)まで漸次上昇する。その後は、変速が終了する時点(t5)まで、車両の実減速度は、最大目標減速度Gtに維持される。
上記のような車両の実減速度の時間的推移から、車両に不安定現象が生じるとすれば、車両の実減速度が最大目標減速度Gtまで上昇している間(t1からt2)又は、遅くとも車両の実減速度が最大目標減速度Gtに到達した直後の変速が開始される前(t3)までに生じる可能性が高い。この車両の不安定現象の発生可能性が高い時期に、作動しているのはブレーキのみである(実質的な変速を開始していない自動変速機10は作動していない)。自動変速機に比べて、ブレーキは応答性が良好であることから、ブレーキを制御することにより、車両に不安定現象が発生した場合であってもその対応を迅速かつ容易にとることができる。
即ち、車両の不安定現象の発生に対応して、ブレーキ制動力(ブレーキ制御量406)をゼロにしたり低下させたりする動作を、迅速かつ容易に制御性良く行うことができる。これに対し、自動変速機の変速が開始された後に車両の不安定現象が発生した場合には、その時点で変速をキャンセルしたとしても、実際に変速がキャンセルされるまでに時間がかかってしまう。
また、車両に不安定現象が生じる可能性が高い上述の時期(t1からt2又はt1からt3)は、自動変速機10の変速は開始されておらず、自動変速機10のクラッチやブレーキ等の摩擦係合装置の係合がなされていないため、車両の不安定現象の発生に対応して、自動変速機10の変速がキャンセルされても何ら問題が生じない。
また、本実施形態によれば、第2のケースに示すように、n回目(最初)のダウンシフトの変速終了を判定(ステップS10)する前に、(n+1)回目の(新たな)変速判断(ステップS9)が行われ、新たな変速が行われる度に、新たな目標減速度の設定(目標減速度の変更)が行われる。また、第2のケースに示すように、最初のダウンシフトが終了する前に発生した、ダウンシフトとアップシフトのいずれの変速指令に対しても対応可能である。なお、本実施形態では、変速終了(ステップS10)までを単一の制御単位としているが、ブレーキ力がゼロになった点を持って、単一の制御単位としてもよい。
以上に述べた、本実施形態は各種の変形が可能である。例えば、上記においては、ブレーキの制御を用いた例について説明したが、ブレーキに代えて、パワートレーン系に設けたMG装置(ハイブリッドシステムの場合等)による回生制御を用いることができる。また、上記においては、変速機として、有段の自動変速機10を用いた例について説明したが、CVTにも適用することが可能である。
また、上記においては、車両が減速される量を示す減速度として、減速加速度(G)を用いたが、減速トルクをベースに制御を行うことも可能である。
なお、上記請求項と本実施形態の関係を以下に示す。上記請求項において、第1の判断は、ステップS3に対応する。同様に、第1の目標減速度は、目標減速度403に対応する。第1の目標減速度の設定は、ステップS4からステップS6に対応する。第2の判断は、ステップS9−Yに対応する。第2の目標減速度は、目標減速度403aに対応する。第2の目標減速度の設定は、ステップS4からステップS6に対応する。減速制御は、ステップS7及びステップS8に対応する。第2の判断に対応する変速指令が出力された時は、ステップS7に対応する。
本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の概略構成図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態における自動変速機を示すスケルトン図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態における自動変速機の作動表を示す図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の減速過渡特性(第1のケース)を示すタイムチャートである。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の目標減速度の勾配を説明するための説明図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の目標減速度の勾配の決め方を説明するための説明図である。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態の減速過渡特性(第2のケース)を示すタイムチャートである。 本発明の車両の減速制御装置の一実施形態(第2のケース)の目標減速度を説明するための説明図である。
符号の説明
10 自動変速機
40 エンジン
90 加速度センサ
95 マニュアルシフト判断部
100 変速点制御シフト判断部
114 スロットル開度センサ
115 路面μ検出・推定部
116 エンジン回転数センサ
120c 出力軸
121a〜121c 電磁弁
122 車速センサ
123 シフトポジションセンサ
130 制御回路
131 CPU
133 ROM
138a〜138c 電磁弁駆動部
200 ブレーキ装置
230 ブレーキ制御回路
401 アクセル開度
402 自動変速機の変速による減速度
402a 自動変速機の変速による減速度
402max 自動変速機の変速による減速度の最大値
402amax 自動変速機の変速による減速度の最大値
403 目標減速度
403a 目標減速度
404 目標減速度の勾配最小値
405 勾配上限値
406 ブレーキ制御量
406a ブレーキ制御量
408 クラッチトルク
L1 ブレーキ制動力信号線
Gt 最大目標減速度
SG1 ブレーキ制動力信号
SG2 ブレーキ制御信号
ta ダウンシフト指令から変速が開始されるまでの時間

Claims (3)

  1. 車両に制動力を生じさせる制動装置の作動と、前記車両の変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速する変速動作とにより前記車両の減速制御を行う車両の減速制御装置であって、
    前記変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第1の判断がなされたときに、前記第1の判断に基づいて、前記車両の第1の目標減速度を設定する目標減速度設定部と、
    前記第1の目標減速度に対応した減速制御を行う減速制御部とを備え、
    前記目標減速度設定部は、前記第1の目標減速度に対応した減速制御が終了する前に、前記第1の判断に含まれる変速先の前記変速段又は変速比よりも相対的に低速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第2の判断がなされたときに、前記第2の判断に基づいて、前記車両の第2の目標減速度を設定し、
    前記減速制御部は、前記第2の目標減速度に対応した減速制御を行う
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
  2. 請求項1記載の車両の減速制御装置において、
    前記第2の目標減速度は、前記第2の判断がなされた時、又は前記第2の判断に対応する変速指令が出力された時の、前記車両の実際の減速度又は前記第1の目標減速度に基づいて、設定される
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
  3. 車両に制動力を生じさせる制動装置の作動と、前記車両の変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速する変速動作とにより前記車両の減速制御を行う車両の減速制御装置であって、
    前記変速機を相対的に低速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第1の判断がなされたときに、前記第1の判断に基づいて、前記車両の第1の目標減速度を設定する目標減速度設定部と、
    前記第1の目標減速度に対応した減速制御を行う減速制御部とを備え、
    前記減速制御部は、前記第1の目標減速度に対応した減速制御が終了する前に、前記第1の判断に含まれる変速先の前記変速段又は変速比よりも相対的に高速用の変速段又は変速比に変速すべき旨の第2の判断がなされたときに、前記制動装置による前記第1の目標減速度に対応した制御を終了する
    ことを特徴とする車両の減速制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113607A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Toyota Motor Corp 自動変速機の変速制御装置

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