JP2007111312A - 脱臭体および脱臭体を用いた脱臭装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の抗菌・防カビ剤を配合した脱臭体(脱臭フィルターなど)では、抗菌・防カビ剤は消耗されていくため寿命があり、例えば1年に1度メンテナンスまたは脱臭体ごと取り替えをしなければならないという課題を有していた。
【解決手段】本発明は、前記従来の課題を解決するもので、部屋や車などの生活空間で発生し、特にタバコなどに含まれる有害なアセトアルデヒドを、Co3O4を主成分とする酸化触媒により常温で酢酸へ転化し、それによって除菌もしくは防カビ効果がある脱臭体を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、部屋や車などの生活空間の気体に含まれる臭気物質を吸着除去でき、特にタバコの主成分で、VOCの一種でもある有害性の高いアセトアルデヒドを有害性の小さい酢酸へ転化し、それにより脱臭体自身の除菌・防カビを行うことができる脱臭体およびそれを用いた脱臭装置に関するものである。
従来、脱臭体にワサビなどの有機系の抗菌・防カビ剤や、銀・亜鉛・銅などの無機系の抗菌・防カビ剤などを配合し、除菌・防カビを行っていた(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平10−250361号公報 特開2004−230057号公報 特開2005−55055号公報
しかしながら、上記公報に用いられている従来の抗菌・防カビ剤を配合した脱臭体(脱臭フィルターなど)では、抗菌・防カビ剤は消耗されていくため寿命があり、例えば1年に1度メンテナンスまたは脱臭体ごと取り替えをしなければならないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、部屋や車などの生活空間で発生し、特にタバコなどに含まれる有害なアセトアルデヒドを、Co3O4を主成分とする酸化触媒により常温で酢酸へ転化し、それによって除菌もしくは防カビ効果がある脱臭体を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の脱臭体および脱臭体を用いた脱臭装置は、アセトアルデヒドを酢酸へ酸化させる触媒作用を有するコバルト含有酸化物と、前記酸化物とを担持する担体とから構成され、前記酢酸により除菌効果または防カビ効果を有することを特徴とした脱臭体とするものである。
この構成をなすことにより、部屋や車などの生活空間で発生し、特にタバコなどに含まれる有害なアセトアルデヒドを、Co3O4を主成分とする酸化物の触媒作用により常温で酢酸へ転化し、それによって除菌もしくは防カビ効果がある脱臭体を実現できる。
本発明の脱臭体は、部屋や車などの生活空間で発生する臭気を吸着除去でき、特に有害なアセトアルデヒドを常温で有害性の小さい酢酸へと転化し、その酢酸により脱臭体自身や脱臭体に堆積するホコリなどに除菌あるいは防カビ効果を発揮する脱臭体を提供することができる。
また、本発明の脱臭体を用いた脱臭装置は、脱臭体の人の手を煩わすことなく自動的に吸脱着を制御し、またカビも生えないため、メンテナンスフリーで長期間使用できる脱臭装置を提供することができる。
第1の発明は、アセトアルデヒドを酢酸へ酸化させる触媒作用を有するコバルト含有酸化物と、前記酸化物とを担持する担体とから構成され、前記酢酸により除菌効果または防カビ効果を有することを特徴とした脱臭体とするもので、部屋や車などの生活空間で発生し、特にタバコなどに含まれる有害なアセトアルデヒドを、Co3O4を主成分とする酸化物の触媒作用により常温で酢酸へ転化し、それによって除菌もしくは防カビ効果がある脱臭体を実現できる。
第2の発明は、担体が有機もしくは無機繊維から構成されるハニカム構造体である請求項1記載の脱臭体とするもので、耐衝撃性が高く、通気抵抗が小さく、比表面積が大きいため、圧損を抑え、アセトアルデヒドの酢酸への転化率を向上させることで除菌・防カビ効果が高く、衝撃に強い脱臭体を実現できる。
第3の発明は、脱臭体表面へ堆積する物質に除菌効果または防カビ効果を有する請求項1記載の脱臭体とするもので、アセトアルデヒドから転化された酢酸は脱臭体表面に堆積したホコリなどを通気していくため、それらに存在する菌やカビにも除菌もしくは防カビ効果がある脱臭体を実現できる。
第4の発明は、酸化物はスピネル型構造である請求項1記載の脱臭体とするもので、スピネル型構造の酸化物触媒がアセトアルデヒドを酸化し岩塩型構造となり、次に岩塩型構造が空気中の酸素により酸化されスピネル型構造に戻り、その繰り返しで触媒作用を発揮するため、スピネル型構造を選択することでアセトアルデヒドを酢酸へ転化する性能が高く、そのため除菌もしくは防カビ効果の高い脱臭体を実現できる。
第5の発明は、酸化物表面が酸性である請求項1もしくは請求項4記載の脱臭体とするもので、表面を酸性にすることで触媒とアセトアルデヒドとの電子の授受を円滑にし、より多くの酢酸を生成することで、より除菌もしくは防カビ効果の高い脱臭体を実現できる。
また表面が酸性状態なので、触媒上でも除菌もしくは防カビ効果が発揮できる脱臭体を実現できる。
第6の発明は、酸化物表面にスルホ基もしくは硫酸基が存在する請求項1、4、5いずれか1項に記載の脱臭体とするもので、表面から蒸発しにくく、表面を長期間酸性状態に保つことができ、触媒とアセトアルデヒドとの電子の授受を円滑にし、より多くの酢酸を生成することで、より除菌・防カビ効果の高い脱臭体を実現できる。
第7の発明は、酸化物中のナトリウムおよびカリウム成分は1wt%未満である請求項1、4、5、6いずれか1項に記載の脱臭体とするもので、ナトリウムやカリウムなどが陽イオンの状態で存在すると、電子の授受を阻害し触媒作用の低下をまねくため、その量を少なくすることでアセトアルデヒドを酢酸へ効率良く転化し、除菌もしくは防カビ効果の高い脱臭体を実現できる。
第8の発明は、脱臭体の下流側に物理吸着作用を有する吸着剤を備えた脱臭体Aを配置した請求項1もしくは請求項3記載の脱臭体とするもので、脱臭体で発生させ、除菌もしくは防カビに使用した酢酸や他の臭気を下流側の脱臭体Aで取り除くことができる除菌もしくは防カビに効果が高い脱臭体を実現できる。
第9の発明は、吸着剤が疎水性ゼオライトである請求項8記載の脱臭体とするもので、シリカ分を高めたゼオライトは極性が小さくなるため、非極性の臭気分子を吸着できるようになり、また雰囲気の湿度に依存することなく臭気分子を吸脱着できるようになるため、多様な臭気分子を吸着除去できる除菌もしくは防カビ効果が高い脱臭体を実現できる。
第10の発明は、請求項1〜9いずれか記載の脱臭体を備えた脱臭装置とするもので、防カビ効果の高い脱臭体を用いることで、メンテナンス回数を減らした脱臭装置を実現できる。
第11の発明は、少なくとも臭気を含む空気を導入する吸気口と、前記臭気を含む空気を吸気する吸気手段と、前記吸気手段により吸気した空気に含まれる臭気を脱臭するフィルターと、前記フィルターにより脱臭された空気を室内あるいは車内へ導入する導入口と、前記フィルターから脱着した臭気を室外あるいは車外へ排気する排気口とを備え、前記フィルターが請求項8もしくは請求項9に記載の脱臭体である脱臭装置とするもので、吸着剤を担持した脱臭体Aに通気することにより、飽和吸着に達した吸着剤から脱着した臭気が室外もしくは車外に排気されることで、メンテナンスフリーで長期間使用できる脱臭装置を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の第1の実施の形態における脱臭体を示す外観模式図であり、(b)は脱臭体表面の拡大模式図である。脱臭体1は、担体3としてポリエチレンテレフタレートを代表とするポリエステル繊維やセルロース繊維などの有機繊維や、シリカやアルミナなどの無機繊維から構成される平板および波形板を交互に積層されたハニカム構造体であり、通気方向2へ低い通気抵抗で通気することができる。
担体3は、触媒作用を有する酸化物4(以下、本実施の形態では触媒酸化物4という)を表面に担持する。触媒酸化物4を担体3にアンカー効果もしくは物理的な結合もしくは化学的な結合などの作用により結合させ、担持されている。
このときバインダを添加し、前記効果を高めると良いが、添加量が多い場合、吸着効果や触媒活性を低下させる原因となり、少ない場合、担体3との密着力が低下し、剥がれ落ちやすくなる。
望ましくは、触媒酸化物4とバインダとの固形分が重量比で1:1〜20:1程度である。
また、バインダは無機系としてはナトリウムやカリウム成分を極力除去したコロイダルシリカ、リン酸アルミニウムなどが適しており、有機系としては水に酢酸ビニル、アクリル、エチレン、ビニルアルコール、変性ウレタンなどの樹脂粒子や、これらの樹脂からなる共重合樹脂粒子を分散させた水系エマルジョン型接着剤を用いるのが望ましい。
この有機系バインダは、水を蒸発させることにより、樹脂粒子や共重合樹脂粒子の濃度が高くなり、そしてこれら粒子の表面同士がくっつき始め、粒子表面が互いに溶け合い、被膜を形成することで接着作用が発揮される。
このように樹脂皮膜となるため、有機繊維に担持後も加工性に優れる一方で、無機系バインダより触媒性能は劣るという短所もある。
本実施の形態では、脱臭体1に有機繊維で構成される平板および波形板を交互に積層されたハニカム構造体を用いたが、触媒酸化物4を格子状に押出成型を行ったハニカム構造体を用いても良い。
これにより、バインダを用いることがなくハニカム構造体全体を触媒酸化物4にすることができるので、酢酸への転化率が高い脱臭体を実現できる。
触媒酸化物4は、コバルトを主成分とする酸化物でスピネル型の結晶構造のCo3O4とすることが望ましい。
その他、Mn、Fe、Ni、Cu、Znなどの遷移金属を加え、スピネル型構造の複合酸化物としても良い。
これは、スピネル型構造の酸化物触媒がアセトアルデヒドを酸化し岩塩型構造となり、次に岩塩型構造が空気中の酸素により酸化されスピネル型構造に戻り、その繰り返しで触媒作用を発揮するため、スピネル型構造を選択することでアセトアルデヒドを酢酸へ転化する性能が高く、除菌・防カビ効果の高い脱臭体を実現できる。
また、本実施の形態で用いた触媒酸化物4は0.1〜100μm程度の径であるが、この大きさに限定されるものではない。
しかしながら、大きさを小さくした方が、同体積での表面積を大きくとることができるので好ましい。
さらに、触媒酸化物4の形も図中にあるような球状に限定されるものではなく、また実際は触媒酸化物4の一次粒子が集まり、二次粒子を形成したり、さらには三次粒子を形成したりした粒子が担体3へ担持されていると考えられる。
次に担持方法について説明する。触媒酸化物4の担体3への担持方法については、スプレーなどを用いた噴霧法、ディップ法などあるが、担体3が無機繊維の場合、触媒酸化物4を必要に応じてバインダを水や溶剤などに分散させ、ハニカム構造体をそのスラリーに浸漬することで担持するディップ法が望ましい。
また担体3が有機繊維の場合、抄紙工程中に有機繊維に加えて触媒酸化物4を混合しておくことで抄紙を行い、これらを担持させることができる。
ディップ法の場合、粉末状の触媒酸化物4とを分散させスラリーを作製するが、触媒酸化物4の平均径は小さい方が望ましく、一次粒子の平均径で1μm以下程度が望ましい。
さらには、なるべく凝集が起こらないように水や溶媒に分散させることが望ましく、必要に応じて分散剤を添加すると良い。
ディップ法の場合、スラリーに硫酸、硝酸、塩酸、酢酸などを添加し、酸性にしておくことが望ましい。
その後、乾燥させることにより、触媒酸化物4の表面に酸が残り、それが電子の授受を速やかに行えるようにする作用があるため、触媒活性を向上させることができる。特に、硫酸で行った場合、硫酸の沸点が高いため長期間触媒酸化物4の表面上に残るため、触媒活性の高い状態を長期間維持することができる。
また、ディップ時ではなく、予め触媒酸化物4を酸に浸漬させ、乾燥させることで表面を酸性にしておくことも可能である。
このように作製した脱臭体では、空間中に存在するアセトアルデヒドを酢酸に変え、それによって脱臭体表面や脱臭体に堆積したホコリなどの除菌もしくは防カビを行うことができる。
(実施の形態2)
図2(a)は本発明の第2の実施の形態における脱臭体を示す外観模式図であり、(b)は脱臭体A表面の拡大模式図である。
脱臭体1は、実施の形態1で用いたものと同様であり、その風下に脱臭体A5が隣接されている。
脱臭体1と脱臭体A5とのサイズや形は異なっていてもよいし、また図2のように必ずしも密着させなくてもよい。
脱臭体A5も、担体3としてポリエチレンテレフタレートを代表とするポリエステル繊維やセルロース繊維などの有機繊維や、シリカやアルミナなどの無機繊維から構成される平板および波形板を交互に積層されたハニカム構造体であり、通気方向2へ低い通気抵抗で通気することができる。
担体3は、物理吸着作用を有する吸着剤6(以下、本実施の形態では物理吸着剤6という)を表面に担持する。
物理吸着剤6を担体3にアンカー効果もしくは物理的な結合もしくは化学的な結合などの作用により結合させ、担持されている。
このときバインダを添加し、前記効果を高めると良いが、添加量が多い場合、吸着効果や触媒活性を低下させる原因となり、少ない場合、担体3との密着力が低下し、剥がれ落ちやすくなる。
望ましくは、物理吸着剤6とバインダとの固形分が重量比で1:1〜20:1程度である。
また、バインダは無機系としてはナトリウムやカリウム成分を極力除去したコロイダルシリカ、リン酸アルミニウムなどが適しており、有機系としては水に酢酸ビニル、アクリル、エチレン、ビニルアルコール、変性ウレタンなどの樹脂粒子や、これらの樹脂からなる共重合樹脂粒子を分散させた水系エマルジョン型接着剤を用いるのが望ましい。
この有機系バインダは、水を蒸発させることにより、樹脂粒子や共重合樹脂粒子の濃度が高くなり、そしてこれら粒子の表面同士がくっつき始め、粒子表面が互いに溶け合い、被膜を形成することで接着作用が発揮される。
このように樹脂皮膜となるため、有機繊維に担持後も加工性に優れる一方で、無機系バインダより触媒性能は劣るという短所もある。
本実施の形態では、脱臭体A5に有機繊維で構成される平板および波形板を交互に積層されたハニカム構造体を用いたが、物理吸着剤6を格子状に押出成型を行ったハニカム構造体を用いても良い。これにより、バインダを用いることがなくハニカム構造体全体を物理吸着剤6にすることができるので、脱臭効果の高い脱臭体を実現できる。
物理吸着剤6は、ゼオライト、シリカゲル、セピオライト、アルミナ、活性炭等の物理吸着作用を有する物質が用いられるが、臭気物質の吸脱着速度が速いゼオライトが最も望ましく、特にシリカ/アルミナ比が大きいため極性が小さい疎水性ゼオライトを用いるとよい。
これにより、非極性の臭気分子も吸着するようになり、また雰囲気の湿度に依存することなく臭気分子を吸脱着できるため、多様な臭気分子を吸脱着できる脱臭体を実現できる。
また、ゼオライトやセピオライト等にはナトリウムやカリウム成分を極力除去したものを用いることが望ましい。
これによりアルデヒド類からカルボン酸への転化率が向上する。
本実施の形態で用いた疎水性ゼオライトは0.1〜100μm程度の径であるが、この大きさに限定されるものではない。
しかしながら、大きさを小さくした方が、同体積での表面積を大きくとることができるので好ましい。
さらに、物理吸着剤6の形は図中にあるような球状に限定されるものではなく、また実際は物理吸着剤6の一次粒子が集まり、二次粒子を形成したり、さらには三次粒子を形成したりした粒子が担体3へ担持されていると考えられる。脱臭体の表面に凹凸を設けることにより、単位体積あたりの表面積を増やすことができるようになり、より効果的である。
次に担持方法について説明する。物理吸着剤6の担体3への担持方法については、スプレーなどを用いた噴霧法、ディップ法などあるが、担体3が無機繊維の場合、物理吸着剤6を必要に応じてバインダを水や溶剤などに分散させ、ハニカム構造体をそのスラリーに浸漬することで担持するディップ法が望ましい。
また担体3が有機繊維の場合、抄紙工程中に有機繊維に加えて物理吸着剤6を混合しておくことで抄紙を行い、これらを担持させることができる。
ディップ法の場合、粉末状の物理吸着剤6を分散させスラリーを作製するが、物理吸着剤6の平均径は小さい方が望ましく、一次粒子の平均径で1μm以下程度が望ましい。
さらには、なるべく凝集が起こらないように水や溶媒に分散させることが望ましく、必要に応じて分散剤を添加すると良い。
このように作製した脱臭体では、空間中に存在するアセトアルデヒドを酢酸に変え、それによって脱臭体表面や脱臭体に堆積したホコリなどの除菌もしくは防カビを行い、発生した酢酸や他の臭気を下流側に配置した脱臭体Aで除去できる脱臭体を実現できる。
(実施の形態3)
図3は本発明の第3の実施の形態における脱臭体の模式図である。部屋あるいは車10内部に脱臭装置11が設置されている。
脱臭装置11は吸気手段13と、吸気口14と、脱臭用のフィルター15と、脱臭された空気を部屋に戻す導入口17と、臭気を含む空気20を部屋あるいは車内から排気する排気口19からなる。
また、導入口17と排気口19との間には、これらを切り替える切替弁18がある。なお、本発明の脱臭装置はエアコンや換気扇等に取り付けて、あるいは組み込んで用いることもできる。
吸気手段13はシロッコファン、ターボファン、プロペラファン、クロスフローファン、貫流ファン等が一般の吸気手段として使用され、特に限定するものではない。本実施の形態ではプロペラファンを用いた。
また、吸気手段13はフィルター15への送風手段としても用いることができる。なお、フィルター15は実施の形態2で用いた脱臭体を使用することが望ましい。
次に動作方法について説明する。部屋あるいは車10内で臭気が発生した場合、脱臭装置11は臭気を含む空気12を吸気手段13により吸気口14を通して吸い込み、フィルター15を通り脱臭され、脱臭された空気16は導入口17を通り、部屋10へ戻される。
フィルター15が飽和吸着に達し、部屋あるいは車10内に臭気がない場合、切替弁18によって通気方向を室外へ排出する排気口19側へ切り替え、吸気手段13を作動させ通気させることにより、臭気が飽和吸着した物理吸着作用を有する吸着剤から臭気を脱着させ、脱着させた臭気を含む空気20を室外あるいは車外へ排出することができる。
したがって、この動作を繰り返すことにより、メンテナンスフリーで長期間使用できる脱臭装置を実現できる。
また、フィルター15により空間中に存在するアセトアルデヒドを酢酸に変え、それによって脱臭体表面や脱臭体に堆積したホコリなどの除菌もしくは防カビを同時に行うことができるため、カビなどの汚染によるフィルター交換をする必要がなく、メンテナンスフリーで長期間使用できる脱臭装置を実現できる。
以上のように、本発明にかかる脱臭体および脱臭体を用いた脱臭装置は、上述したように生活空間で発生する臭気を吸着除去でき、特に有害なアセトアルデヒドを常温で有害性の小さい酢酸へと転化し、それにより脱臭体表面やそれに堆積するホコリなどの除菌・防カビを行うことができる脱臭体を提供することができ、また人の手を煩わすことなく自動的に吸脱着を制御し、メンテナンスフリーで長期間使用できる脱臭装置を提供することができる。
さらに、脱臭体はエアコン、生ごみ処理機、VOC分解機、介護用脱臭機などへ搭載することにより、メンテナンスフリーで長期間利用できる脱臭機能、有害物質分解機能、除菌・防カビ機能を付加することができるものである。また、脱臭装置は部屋に設置されたエアコンや換気扇、車のカーエアコン等と連動させることができるものである。
(a)本発明の第1の実施の形態における脱臭体を示す外観模式図(b)本発明の第1の実施の形態における脱臭体表面の拡大模式図 (a)本発明の第2の実施の形態における脱臭体を示す外観模式図(b)本発明の第2の実施の形態における脱臭体A表面の拡大模式図 本発明の第3の実施の形態における脱臭装置を示す断面模式図
符号の説明
1 脱臭体
2 通気方向
3 担体
4 触媒作用を有する酸化物
5 脱臭体A
6 物理吸着作用を有する吸着剤
10 部屋あるいは車
11 脱臭装置
12 臭気を含む空気
13 吸気手段
14 吸気口
15 フィルター
16 脱臭された空気
17 導入口
18 切替弁
19 排気口
20 臭気を含む空気

Claims (11)

  1. アセトアルデヒドを酢酸へ酸化させる触媒作用を有するコバルト含有酸化物と、前記酸化物とを担持する担体とから構成され、前記酢酸により除菌効果または防カビ効果を有することを特徴とする脱臭体。
  2. 担体が有機もしくは無機繊維から構成されるハニカム構造体であることを特徴とする、請求項1記載の脱臭体。
  3. 脱臭体表面へ堆積する物質に除菌効果または防カビ効果を有することを特徴とする、請求項1記載の脱臭体。
  4. 酸化物はスピネル型構造であることを特徴とする、請求項1記載の脱臭体。
  5. 酸化物表面が酸性であることを特徴とする、請求項1もしくは請求項4記載の脱臭体。
  6. 酸化物表面にスルホ基もしくは硫酸基が存在することを特徴とする、請求項1、4、5のいずれか1項に記載の脱臭体。
  7. 酸化物中のナトリウムおよびカリウム成分は1wt%未満であることを特徴とする、請求項1、4、5、6のいずれか1項に記載の脱臭体。
  8. 脱臭体の下流側に物理吸着作用を有する吸着剤を備えた脱臭体Aを配置したことを特徴とする、請求項1もしくは請求項3記載の脱臭体。
  9. 吸着剤が疎水性ゼオライトであることを特徴とする、請求項8記載の脱臭体。
  10. 請求項1〜9いずれか記載の脱臭体を備えたことを特徴とする、脱臭装置。
  11. 少なくとも臭気を含む空気を導入する吸気口と、前記臭気を含む空気を吸気する吸気手段と、前記吸気手段により吸気した空気に含まれる臭気を脱臭するフィルターと、前記フィルターにより脱臭された空気を室内あるいは車内へ導入する導入口と、前記フィルターから脱着した臭気を室外あるいは車外へ排気する排気口とを備え、前記フィルターが請求項8もしくは請求項9に記載の脱臭体である脱臭装置。
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