JPH11276844A - 脱臭材およびその製造方法 - Google Patents

脱臭材およびその製造方法

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JPH11276844A
JPH11276844A JP10105688A JP10568898A JPH11276844A JP H11276844 A JPH11276844 A JP H11276844A JP 10105688 A JP10105688 A JP 10105688A JP 10568898 A JP10568898 A JP 10568898A JP H11276844 A JPH11276844 A JP H11276844A
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JP
Japan
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activated carbon
carbon fiber
catalyst component
gold
oxide
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Application number
JP10105688A
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English (en)
Inventor
Takeshi Maeda
武士 前田
Yoshio O
祥生 王
Noboru Kawase
昇 川瀬
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線照射下などの特殊な環境下にない場合
でも、臭気物質の吸着機能および分解機能の双方を発揮
し得る脱臭材を実現する。 【解決手段】 空気中の臭気物質を除去するための脱臭
材は、活性炭素繊維からなる担体と、担体に担持された
金元素からなる第1触媒成分と、担体に担持された、マ
グネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウ
ム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、
スズ、ランタンおよびセリウムからなる元素群から選ば
れた少なくとも1種の元素の酸化物からなる第2触媒成
分とを含んでいる。ここで、第1触媒成分は通常担体1
00g当たりに0.05〜5g、第2触媒成分は通常担
体100g当たりに1〜25gそれぞれ担持されてお
り、かつ第2触媒成分に対する第1触媒成分のモル比が
通常0.005〜0.2に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、脱臭材およびその
製造方法、特に、活性炭素繊維を用いた、空気中の臭気
物質を除去するための脱臭材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】衛生嗜好の高まりと共に、空気中に含ま
れるペット臭や煙草臭などに代表される各種の臭気が嫌
悪されるようになっており、これらの臭気物質を取り除
くための脱臭材が各種提案されるに至っている。これま
でに提案されている脱臭材は、一般に、吸着タイプのも
のと触媒タイプのものとに種類分けすることができる。
吸着タイプの脱臭材は、臭気物質をそれ自体に吸着して
取り除く機能を有するものであり、例えば、活性炭、シ
リカゲルおよび活性白土などを挙げることができる。一
方、触媒タイプの脱臭材は、臭気物質を化学的に分解し
て二酸化炭素や水などの無害・無臭の物質に転換する機
能を有するものであり、例えば白金系触媒が知られてい
る。
【0003】ところで、空気中には、各種の臭気物質が
含まれており、このうちには吸着タイプの脱臭材を用い
た場合により効率的に除去され得る臭気物質と、触媒タ
イプの吸着材を用いた場合により効率的に除去され得る
臭気物質とがあるものと考えられる。したがって、脱臭
材は、各種の臭気物質に対応できるようにするために、
臭気物質の吸着機能と分解機能とを兼ね備えたものが好
ましい。
【0004】このような脱臭材として、特開平7−24
256号公報には、酸性ガス吸着性添加剤と塩基性ガス
吸着性添加剤とを添着した吸着材の表面に、光触媒をさ
らに付加したものが提案されている。この脱臭材は、低
濃度でも刺激性を示す臭気物質である酸性ガスや塩基性
ガスを対応する吸着性添加剤により吸着除去することが
でき、また、光触媒によりその他の臭気物質を酸化分解
して除去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のような臭気物質
の吸着機能と分解機能とを兼ね備えた脱臭材は、紫外線
の照射下におかれた場合に光触媒が活性化するため、臭
気物質の分解機能を発揮させるためには使用時に紫外線
を照射する必要がある。すなわち、この脱臭材について
臭気物質の分解機能を発揮させるためには、紫外線の発
生光源が必要になり、そのための特殊な装置が必要にな
る。したがって、この脱臭材は、特殊な装置の設置が困
難な生活空間の脱臭用途に適したものとは言い難い。
【0006】本発明の目的は、紫外線照射下などの特殊
な環境下にない場合でも、臭気物質の吸着機能および分
解機能の双方を発揮し得る脱臭材を実現することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の脱臭材は、空気
中の臭気物質を除去するためのものであり、活性炭素繊
維からなる担体と、担体に担持された金元素からなる第
1触媒成分と、担体に担持された、マグネシウム、アル
ミニウム、ケイ素、チタン、マンガン、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニ
オブ、モリブデン、インジウム、スズ、ランタンおよび
セリウムからなる元素群から選ばれた少なくとも1種の
元素の酸化物からなる第2触媒成分とを含んでいる。
【0008】この脱臭材は、例えば、第1触媒成分が担
体100g当たりに0.05〜5g、第2触媒成分が担
体100g当たりに1〜25gそれぞれ担持されてお
り、かつ第2触媒成分に対する第1触媒成分のモル比が
0.005〜0.2に設定されている。
【0009】また、担体となる活性炭素繊維は、例え
ば、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維、レーヨン系
活性炭素繊維、ピッチ系活性炭素繊維、リグニン−ポバ
ール系活性炭素繊維からなる群から選ばれた少なくとも
1種の活性炭素繊維である。
【0010】本発明に係る脱臭材の製造方法は、下記の
工程を含んでいる。 ◎無機酸の水溶液中で活性炭素繊維を煮沸処理し、その
後活性炭素繊維を水洗浄して乾燥する工程、および活性
炭素繊維100g当たりに対して水添化活性を有する金
属元素を0.01〜5.0g分散させ、その後当該金属
元素が分散された活性炭素繊維を300〜700℃の還
元性ガス雰囲気中で熱処理する工程のうちの少なくとも
一つの工程を実施する工程。 ◎上述の煮沸処理および熱処理のうちの少なくとも一つ
の処理が施された活性炭素繊維に対し、金元素と、マグ
ネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジ
ルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、スズ、
ランタンおよびセリウムからなる元素群から選ばれた少
なくとも1種の元素の酸化物とを担持させるための工
程。
【0011】ここで、煮沸処理時に用いる無機酸は、例
えば硝酸、塩酸、硫酸およびリン酸からなる群から選ば
れた少なくとも1種である。
【0012】また、活性炭素繊維に対して金元素および
上記の元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化
物を担持させるための工程は、例えば次の工程を含んで
いる。 ◎活性炭素繊維に対し、金元素に転化可能な金化合物
と、上記の元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の
酸化物に転化可能な前駆体とを担持させるための工程。 ◎金化合物および前駆体をそれぞれ金元素および上述の
酸化物に転化する工程。
【0013】ここで、上述の金化合物および上述の前駆
体は、例えば、それぞれ金水酸化物および上記の元素群
から選ばれた少なくとも1種の元素の水酸化物である。
この場合、金化合物および上述の前駆体をそれぞれ金元
素および上記の酸化物に転化する工程は、例えば次の工
程を含んでいる。 ◎金化合物および前駆体を担持した活性炭素繊維を25
0〜700℃の温度範囲の不活性ガス雰囲気中で熱処理
する工程。 ◎熱処理された活性炭素繊維を200〜600℃の温度
範囲の還元性ガス雰囲気中でさらに熱処理する工程。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の脱臭材は、空気中に含ま
れる各種の臭気物質を除去するためのものであり、活性
炭素繊維からなる担体と、当該担体に担持された、臭気
物質を分解除去するための第1触媒成分および第2触媒
成分とを含んでいる。
【0015】本発明で用いられる担体を構成する活性炭
素繊維は、特に限定されるものではなく、公知の各種の
炭素前駆体を紡糸し、これを炭素化または不融化した後
に賦活したものである。このような活性炭素繊維は、比
表面積、細孔容量および細孔径のいずれもが大きなもの
を用いるのが好ましい。このような活性炭素繊維を用い
た場合は、臭気物質に対する吸着性を高めることがで
き、また、後に詳述する第1触媒成分および第2触媒成
分の担持量を増大させることができるため臭気物質の分
解性を高めることもできる。さらに、本発明の脱臭材の
脱臭能力を長期間維持することもできる。因みに、比表
面積、細孔容量および細孔径が大きな活性炭素繊維は、
活性炭素繊維に対して適宜表面処理をすることにより実
現することができる。ここで、表面処理方法としては、
例えば、後述するような酸の水溶液を用いた煮沸処理や
触媒エッチング処理を挙げることができる。
【0016】なお、担体を構成する活性炭素繊維は、2
種以上のものが混合されたものであってもよい。
【0017】本発明で用いられる活性炭素繊維として好
ましいものは、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維、
レーヨン系活性炭素繊維、ピッチ系活性炭素繊維、リグ
ニン−ポバール系活性炭素繊維からなる群から選ばれた
少なくとも1種のもの、すなわち、当該群から選ばれた
1種のものまたは2種以上の混合物である。このような
活性炭素繊維を用いた場合は、表面処理により比表面
積、細孔容量および細孔径を大きく設定し易く、臭気物
質の吸着性および分解性が高く、寿命の長い脱臭材を実
現することができる。
【0018】上述のような活性炭素繊維からなる担体に
担持される第1触媒成分は、金元素、好ましくは金元素
の微粒子からなる。担体に担持されるこのような第1触
媒成分の量は、通常、担体100g当たり0.05〜5
g、好ましくは0.1〜3g、より好ましくは0.5〜
2gに設定される。この担持量が0.05g未満の場合
は、本発明の脱臭材が臭気物質に対する分解活性を殆ど
示さなくなるおそれがある。逆に、5gを超えると、金
元素の粒子のサイズが大きくなり、本発明の脱臭材によ
る臭気物質の分解活性が極端に低下するおそれがある。
【0019】なお、第1触媒成分は、通常、平均粒径が
20nm以下の微粒子状で担体に担持されているのが好
ましい。
【0020】一方、担体に担持される第2触媒成分は、
マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウ
ム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、
スズ、ランタンおよびセリウムからなる元素群から選ば
れた元素の酸化物である。なお、この第2触媒成分は、
当該元素群から選ばれた元素の酸化物が2種以上混合さ
れたものであってもよい。
【0021】上述の酸化物は、各元素の各種の酸化物で
あり、特に限定されるものではなく、例えば、酸化マグ
ネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al23)、
酸化ケイ素(SiO、SiO2)、酸化チタン(Ti
O、Ti23、TiO2)、酸化マンガン(MnO、M
34、Mn23、MnO2、MnO3、Mn27)、酸
化鉄(FeO、Fe34、Fe23)、酸化コバルト
(CoO、Co23、Co34、CoO2)、酸化ニッ
ケル(NiO、Ni34、NiO2)、酸化銅(Cu
2、CuO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウ
ム(Y23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ニ
オブ(NbO、Nb23、NbO2、Nb25)、酸化
モリブデン(MoO、MoO2、Mo25、MoO3)、
酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO、Sn
2)、酸化ランタン(La23)、酸化セリウム(C
23)を挙げることができる。このうち、第1触媒成
分である金微粒子の分散性を高め、また、本発明の脱臭
材についてより低温下での臭気物質の酸化分解活性を高
めることができることから、MgO、Al23、SiO
2、TiO2、MnO、Fe23、Co34、NiO、C
uO、ZnO、Y23、ZrO2、Nb25、MoO3
In23、SnO2、La23およびCe23を用いる
のが好ましい。
【0022】担体に担持される第2触媒成分の量は、通
常、担体100g当たり1〜25g、好ましくは5〜2
5g、より好ましくは12〜20gに設定される。この
担持量が1g未満の場合は、本発明の脱臭材が臭気物質
に対する分解活性を殆ど示さなくなるおそれがある。逆
に、25gを超えると、担体から第2触媒成分が分離し
てしまうおそれがある。
【0023】なお、担体に担持される上述の第1触媒成
分と第2触媒成分との比率は、通常、第2触媒成分に対
する第1触媒成分のモル比が0.005〜0.2、好ま
しくは0.01〜0.2、より好ましくは0.03〜
0.15になるよう設定する。このモル比が0.005
未満の場合は、本発明の脱臭材が臭気物質に対する酸化
分解活性を殆ど示さなくなるおそれがある。逆に、0.
2を超える場合は、第1触媒成分である金微粒子のサイ
ズが大きくなり、臭気物質に対する酸化分解活性が極端
に低下するおそれがある。
【0024】次に、本発明に係る上述の脱臭材の製造方
法について説明する。本発明の脱臭材は、基本的に担体
に対して第1触媒成分および第2触媒成分を担持させる
ことにより製造することができるが、担体は、臭気物質
に対する吸着性を高めかつ各触媒成分が担持されやすい
ようにするため、予め表面処理しておくのが好ましい。
【0025】ここで、担体の表面処理方法としては、例
えば(1)酸の水溶液中で活性炭素繊維を煮沸処理し、
担体の表面化学状態を改質する方法、および(2)活性
炭素繊維に対して所謂触媒エッチング処理を施し、担体
の表面の主に物理的特性を改質する方法などを採用する
ことができる。因みに、触媒エッチング処理とは、活性
炭素繊維に所定の水添化活性を有する触媒を分散させ、
その触媒の作用により活性炭素繊維の既存の細孔を拡大
したり活性炭素繊維に新たな細孔を形成すると共に活性
炭素繊維の表面化学状態をも改質する処理をいう。
【0026】このような表面処理が施された活性炭素繊
維は、第1触媒成分および第2触媒成分の付着性が改善
され、これらの触媒成分の担持量を高めることができ
る。特に、触媒エッチング処理を施した場合は、活性炭
素繊維の比表面積、細孔容積および平均細孔径を増大さ
せることもできるので、触媒成分の担持量を高めること
ができるだけではなく、臭気物質に対する吸着性をも高
めることができる。
【0027】例えば、ピッチ系活性炭素繊維(平均繊維
径=14.0μm、BET比表面積=1,920m2
g、平均細孔径=19.01オングストローム)に対
し、第1触媒成分として金を、また、第2触媒成分とし
て酸化鉄(Fe23)と酸化ランタン(La23)との
混合物を、それぞれ炭酸ナトリウム水溶液を沈殿剤とす
る共沈殿法により担持させる場合、ピッチ系活性炭素繊
維に対して酸の水溶液を用いた煮沸処理を実施しなけれ
ば、担持される触媒成分の総量はピッチ系活性炭素繊維
100g当たり僅か2.5重量%である。これに対し、
ピッチ系活性炭素繊維を30%硝酸水溶液の沸騰液中で
2時間煮沸処理した場合は、ピッチ系活性炭素繊維の表
面化学状態が改質され、そこに担持される触媒成分の総
量がピッチ系活性炭素繊維100g当たり13重量%に
なる。
【0028】一方、ピッチ系活性炭素繊維(平均繊維径
=14.0μm、BET表面積=1,920m2/g、
平均細孔径=19.01オングストローム)に対し、第
1触媒成分として金を、また、第2触媒成分として酸化
マグネシウム(MgO)を、それぞれ炭酸ナトリウム水
溶液を沈殿剤とする共沈殿法により担持させる場合、ピ
ッチ系活性炭素繊維に対して触媒エッチング処理を施さ
なければ、担持される触媒成分の総量はピッチ系活性炭
素繊維100g当たり僅か3.1重量%である。これに
対し、ピッチ系活性炭素繊維に対して水添化活性を有す
る触媒としてのニッケルを0.5重量%分散してから5
00℃の水素雰囲気中で2時間エッチング処理(熱処
理)を施した場合は、ピッチ系活性炭素繊維の表面部分
の細孔構造および化学状態が改質され、そこに担持され
る触媒成分の総量がピッチ系活性炭素繊維100g当た
り14.1重量%になる。
【0029】活性炭素繊維を酸の水溶液中で煮沸してそ
の表面化学状態を改質する場合に用いられる酸の水溶液
は、無機酸の水溶液である。ここで利用可能な無機酸と
しては、例えば硝酸、塩酸、硫酸およびリン酸を挙げる
ことができる。なお、このような無機酸の水溶液は、2
種以上の無機酸を混合して調製されたものであってもよ
い。また、無機酸の濃度は、通常、3%〜飽和濃度に設
定するのが好ましいが、酸濃度を高く設定した方が通常
はより良好な表面改質効果が得られる。
【0030】上述の酸の水溶液による活性炭素繊維の煮
沸処理温度は、室温から酸の水溶液の沸騰温度の範囲に
設定することができ、また、煮沸処理時間は、通常、1
分以上に設定される。なお、煮沸処理温度は高い程、ま
た、煮沸処理時間は長い程、より良好な表面改質効果が
得られる。
【0031】上述のような煮沸処理工程の終了後、処理
された活性炭素繊維を水洗浄する。ここでは、活性炭素
繊維に付着している酸および酸処理による生成物をイオ
ン交換水を用いて可能な限り洗い流すのが好ましい。活
性炭素繊維に酸や酸処理による生成物が残存している場
合は、本発明の脱臭材の吸着性や分解活性が低下するお
それがある。
【0032】一方、活性炭素繊維に対して触媒エッチン
グ処理を施す場合は、先ず、活性炭素繊維に対してエッ
チング触媒を分散させる。ここで用いられるエッチング
触媒は、水添化活性を有する金属元素であり、例えば、
鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウムおよ
び白金からなる元素群から選ばれた少なくとも1種の金
属元素である。このようなエッチング触媒の分散量は、
通常、活性炭素繊維100g当たりに対し0.01〜
5.0g、好ましくは0.05〜2.0g、より好まし
くは0.1〜1.0gに設定する。この分散量が0.0
1g未満の場合は、活性炭素繊維の表面を十分に改質で
きないおそれがある。逆に、5.0gを超える場合は、
活性炭素繊維の表面全体が触媒エッチングされてしま
い、活性炭素繊維の表面に微細な凹凸が形成されないお
それがある。
【0033】なお、上述のエッチング触媒は、上述の金
属元素の化合物として活性炭素繊維に分散されてもよ
い。この場合、上述の分散量は、金属元素換算の値であ
る。因みに、金属元素の化合物としては、例えば、酢酸
塩、硝酸塩、硫酸塩などを用いることができる。
【0034】活性炭素繊維に対してエッチング触媒を分
散させる方法としては、公知の各種の方法、例えば、含
浸法、沈殿析出法、共沈殿法および蒸着法などの公知の
金属分散方法を採用することができる。これらの分散方
法は、上述の金属元素またはその化合物の種類に応じて
適宜選択することができる。
【0035】上述のようにしてエッチング触媒が分散さ
れた活性炭素繊維をエッチングする際には、水素ガス、
水素と不活性ガスとの混合ガスなどの還元性ガス雰囲気
中において、300〜700℃(好ましくは350〜5
50℃)の温度範囲で活性炭素繊維を熱処理する。ここ
での処理温度が300℃未満の場合は、活性炭素繊維に
対して十分な表面処理効果を付与することができない場
合がある。逆に、700℃を超える場合は、活性炭素繊
維に分散させたエッチング触媒の微粒子が成長して焼結
されてしまい、本発明の脱臭材による臭気成分の分解活
性が低下してしまうおそれがある。なお、ここでの処理
時間は、通常、5分以上に設定するのが好ましいが、処
理時間を長く設定する方が表面処理効果は高くなる。
【0036】活性炭素繊維に対して上述のような触媒エ
ッチング処理を施した場合は、水添化活性を示す上述の
エッチング触媒の作用の下で、活性炭素繊維の表面の酸
素含有官能基や結合力の弱い炭素−炭素結合が水素等の
還元性ガスと反応して一酸化炭素、二酸化炭素および水
に転化され、生成したこれらの一酸化炭素、二酸化炭素
および水が活性炭素繊維の表面から脱落する。これによ
り、活性炭素繊維の既存の細孔が拡大され、また、活性
炭素繊維に新しい細孔が形成される。この結果、触媒エ
ッチング処理された活性炭素繊維は、比表面積、細孔容
積および平均細孔径が増大することになる。また、触媒
エッチング処理後の活性炭素繊維の表面は、例えば酸素
元素濃度が低下する等、官能基分布および官能基濃度な
どの表面化学状態が処理前に比べて変化し、金属や金属
化合物、すなわち、第1触媒成分および第2触媒成分の
付着性が高まる。
【0037】活性炭素繊維に対する上述の煮沸処理およ
び触媒エッチング処理は、いずれか一方のみが実施され
てもよいし、両者が実施されてもよい。後者の場合、処
理の順序は特に限定されるものではなく、煮沸処理をし
てから触媒エッチング処理を施してもよいし、触媒エッ
チング処理の後に煮沸処理を施してもよい。但し、煮沸
処理と触媒エッチング処理の両方の処理による表面改質
効果をより効果的に引き出すためには、煮沸処理を施し
た後に触媒エッチング処理を施すのが好ましい。
【0038】次に、上述のようにして処理された活性炭
素繊維に対し、第1触媒成分および第2触媒成分を担持
させる。これらの触媒成分を活性炭素繊維に対して担持
させる方法としては、公知の各種の方法、例えば、含浸
法、析出沈殿担持法、共沈殿法およびクエン酸マグネシ
ウム添加沈殿法等の化学的手法、並びに蒸着法、練込法
等の物理的手法などの公知の金属または金属化合物の分
散・担持方法を採用することができる。
【0039】また、活性炭素繊維に対して触媒成分を担
持させる方法としては、第1触媒成分(即ち、金)に転
化し得る金化合物および第2触媒成分(即ち、上述のよ
うな元素の酸化物)に転化可能な前駆体を活性炭素繊維
に対して担持させた後、当該金化合物および前駆体をそ
れぞれ第1触媒成分および第2触媒成分に転化する方法
を採用することもできる。
【0040】このような方法を採用する場合、例えば、
金化合物としては金の水酸化物を用いることができ、前
駆体としては第2触媒成分を構成する上述の元素の水酸
化物を用いることができる。このような各種の水酸化物
は、例えば上述の析出沈殿担持法や共沈殿法などを採用
すると、活性炭素繊維に対して付与することができる。
【0041】活性炭素繊維に対して付与された金の水酸
化物および上述の元素の水酸化物は、通常、活性炭素繊
維を不活性ガス雰囲気中で熱処理した後に還元性ガス雰
囲気中でさらに熱処理することにより、それぞれ目的と
する金および上述の元素の酸化物に転化することができ
る。
【0042】ここで、不活性ガス雰囲気中での熱処理
は、活性炭素繊維に担持された上述の元素の水酸化物を
目的とする酸化物に転化させ、第2触媒成分を形成する
ための工程である。ここでの熱処理温度は、通常、25
0〜700℃、好ましくは300〜450℃に設定す
る。この処理温度が250℃未満の場合は、上述の元素
の水酸化物が目的とする酸化物に転化されにくくなるお
それがある。逆に、700℃を超える場合は、生成した
金属酸化物が焼結され、本発明の脱臭材による臭気物質
の分解特性が低下するおそれがある。また、熱処理時間
は、通常、5分以上に設定するのが好ましい。熱処理時
間が5分未満の場合は、上述の元素の水酸化物が目的と
する酸化物に転化されにくい場合がある。
【0043】一方、還元性ガス雰囲気中での熱処理は、
上述の不活性ガス雰囲気中での熱処理により同時に生成
する金の酸化物を還元して金元素そのものに転化させ、
第1触媒成分を形成するための工程である。ここでの熱
処理温度は、通常、200〜600℃、好ましくは25
0〜400℃に設定する。この処理温度が200℃未満
の場合は、金の酸化物が金元素に転化されにくい場合が
ある。逆に、処理温度が600℃を超える場合は、上述
の不活性ガス雰囲気中での熱処理により生成した他の酸
化物(すなわち、第2触媒成分)が金属元素に還元され
てしまうおそれがある。また、熱処理時間は、金の酸化
物を金元素に転化させやすくするために、通常5分以上
に設定するのが好ましいが、処理時間が長くなり過ぎる
と、上述の不活性ガス雰囲気中での熱処理により生成し
た他の酸化物も対応する金属元素に同時に還元されてし
まうおそれがある。従って、処理温度と処理時間は、金
の酸化物のみが還元されて金元素に転化されるように、
適切に調整する必要がある。
【0044】本発明の脱臭材は、上述のような担体に第
1触媒成分と第2触媒成分とを担持させたものであるた
め、空気中に含まれる一酸化炭素、アルデヒド類、アミ
ン類、ケトン類、チオール類およびスチレンなどの各種
の臭気成分を吸着または分解(特に酸化分解)して効果
的に除去することができ、しかもこのような脱臭機能を
長期間良好に維持し得る。特に、この脱臭材は、担体に
担持されている第1触媒成分および第2触媒成分の担持
量が多いために室温〜200℃程度の比較的低温下や高
湿度下でも臭気物質を効果的に分解することができ、従
来の脱臭材では必要であった特別な加熱装置や紫外線照
射装置などの触媒活性化手段を用いなくても使用するこ
とができる。このため、この脱臭材は、日常の生活空間
から臭気物質を簡便に除去するための脱臭材として適し
ている。
【0045】また、本発明の脱臭材は、担体が繊維状で
あるため、シート状やブロック状などの各種の形状・形
態にバインダーを用いなくても容易に成形可能であり、
また、そのままの状態で管内充填材として使用すること
もできる。このため、この脱臭材を用いれば、各種脱臭
装置、エアコンディショナーおよび空気清浄機などのフ
ィルター材などを容易に構成することができる。
【0046】
【実施例】実施例1 (工程1)コールタールピッチ系の活性炭素繊維(平均
繊維径=14.0μm、BET比表面積=1,920m
2/g、平均細孔径=1.9nm)100gと、30%
硝酸水溶液500gとを還流管付きのフラスコに仕込
み、硝酸水溶液の沸騰温度で活性炭素繊維を2時間煮沸
した。その後、硝酸水溶液から活性炭素繊維を取り出し
てイオン交換水を用いて十分に洗浄し、120℃で真空
乾燥した。
【0047】(工程2)次に、煮沸処理した活性炭素繊
維の全量と、第1触媒成分および第2触媒成分を活性炭
素繊維に付与するための触媒成分形成用化合物を溶解し
た水溶液1,000gとをデジタルpH計を取付けたビ
ーカー内に入れた。なお、ここでは、触媒成分形成用化
合物として塩化金酸四水和物(HAuCl4・4H2O)
4.18gおよび硝酸マグネシウム(Mg(NO32
6H2O)145.01gを用いた。そして、ビーカー
内の溶液を攪拌しながら5重量%の炭酸ナトリウム水溶
液を緩やかに滴下し、当該溶液のpHを9.0に設定し
た。その後、ビーカーから活性炭素繊維を取り出して水
で洗浄し、120℃で8時間真空乾燥した。これによ
り、金とマグネシウムのそれぞれの水酸化物を担持した
活性炭素繊維を得た。
【0048】次に、上述の水酸化物を担持した活性炭素
繊維をセラミック製の管状電気炉内に充填し、450℃
の窒素雰囲気中で2時間焼成した後に300℃の水素雰
囲気中でさらに1時間還元処理した。この結果、第1触
媒成分としての金と、第2触媒成分としての酸化マグネ
シウム(MgO)とが活性炭素繊維上に担持された脱臭
材が得られた。なお、各触媒成分の担持量および第2触
媒成分に対する第1触媒成分のモル比は、表1−2に示
す通りである。
【0049】(評価)このようにして得られた脱臭材に
ついて、一酸化炭素およびアセトアルデヒドの酸化分解
活性を評価した。ここでは、内径が4mmで長さが10
0mmのステンレス製反応管内に得られた脱臭材を0.
35g充填し、50℃、1気圧の環境下でこの反応管に
試料空気を167ml/分の流速で流した。なお、試料
空気としては、一酸化炭素を1.5容量%、アセトアル
デヒドを0.5容量%それぞれ含みかつ水分含有量が
7.0容量%のものを用いた。
【0050】反応管を通過した後の試料空気に含まれる
一酸化炭素濃度とアセトアルデヒド濃度とを測定し、下
記の計算式に従って脱臭材によるこれらの除去率を調べ
た。結果を表1−3に示す。なお、一酸化炭素濃度およ
びアセトアルデヒド濃度は、外径が4mm、内径が3m
m、長さが4mのモレキュラーシーブ5A(30/60
メッシュ)充填カラムを用いてガスクロマトグラフによ
り測定した。また、下記の計算式において、臭気物質は
一酸化炭素またはアセトアルデヒドを示している。
【0051】
【数1】
【0052】実施例2〜5 触媒成分形成用化合物を表1−1に示すように変更した
点を除いて実施例1の場合と同様に操作し、表1−2に
示す脱臭材を得た。得られた脱臭材について、実施例1
の場合と同様にして臭気物質の除去率を評価した。結果
を表1−3に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】実施例6〜10 実施例1で用いたものと同様のコールタールピッチ系の
活性炭素繊維100gを用意した。また、この活性炭素
繊維100gの飽和吸水量と同量の水に0.5gのニッ
ケルに相当する酢酸ニッケル((CH3COO)2Ni・
4H2O)を溶解して450gの酢酸ニッケル水溶液を
調製した。そして、この酢酸ニッケル水溶液に活性炭素
繊維を浸漬して攪拌し、当該水溶液の全量を活性炭素繊
維に吸収させた。その後、活性炭素繊維を120℃の乾
燥器内で8時間乾燥し、活性炭素繊維から水分を除去し
た。これにより、酢酸ニッケルが分散された活性炭素繊
維を得た。
【0057】次に、酢酸ニッケルが分散された活性炭素
繊維をセラミック製の管状電気炉内に充填し、500℃
に設定された100%の水素雰囲気中で2時間熱処理し
た。このようにして熱処理された活性炭素繊維に対して
実施例1の工程2と同様の操作を実施し(但し、実施例
7〜10については、触媒成分形成用化合物を表1−1
に示す実施例2〜5の場合と同様に変更した)、表2−
1に示す脱臭材を得た。この脱臭材について、実施例1
の場合と同様にして臭気物質の除去率を評価した結果を
表2−2に示す。
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】実施例11〜15 実施例1で用いたものと同様のコールタールピッチ系の
活性炭素繊維100gを用意し、この活性炭素繊維を実
施例1の工程1と同様の条件で煮沸処理した。このよう
にして処理された活性炭素繊維について、実施例6〜1
0と同様の処理をし、脱臭材を得た。各実施例で得られ
た脱臭材の構成は表3−1に示す通りである。各脱臭材
について実施例1の場合と同様にして臭気物質の除去率
を評価した結果を表3−2に示す。
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】比較例1〜5 実施例1で用いたものと同様のコールタールピッチ系の
活性炭素繊維について、何等の処理をせずに実施例1の
工程2を直接に実施し(但し、比較例2〜5について
は、触媒成分形成用化合物および炭酸ナトリウム水溶液
による設定pH値をそれぞれ表1−1に示す実施例2〜
5の場合と同様に変更した)、表4−1に示す通りの脱
臭材を得た。この脱臭材について、実施例1の場合と同
様にして臭気物質の除去率を評価した結果を表4−2に
示す。
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】実施例16 実施例10で得られた脱臭材について、アセトアルデヒ
ドに対する酸化分解活性の時間依存性を調べた。ここで
は、内径が4mmで長さが100mmのステンレス製反
応管内に脱臭材を0.35g充填し、1気圧の室温下で
この反応管に試料空気を167ml/分の流速で連続的
に流した。そして、反応管通過後の試料空気中のアセト
アルデヒド濃度を約1000時間連続的に測定した。な
お、試料空気としては、アセトアルデヒドを500pp
m含みかつ水分含有量が7.0容量%のものを用いた。
結果を図1に示す。
【0067】比較例6 吸着用脱臭材として一般的に用いられる活性炭につい
て、実施例16の場合と同様の測定をした。結果を図1
に示す。
【0068】
【発明の効果】本発明の脱臭材は、活性炭素繊維を担体
とし、それに上述のような第1触媒成分と第2触媒成分
とを担持させたので、紫外線照射下などの特殊な環境下
にない場合でも臭気物質に対する吸着機能および分解機
能の双方を発揮し得、空気中の臭気物質を効果的に除去
し得る。
【0069】また、本発明に係る脱臭材の製造方法は、
活性炭素繊維に対して所定の処理を施した後に金元素と
上述の酸化物とを担持させているので、紫外線照射下な
どの特殊な環境下にない場合でも臭気物質に対する吸着
機能および分解機能の双方を発揮し得る脱臭材を製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例16および比較例6の結果を示すグラ
フ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気中の臭気物質を除去するための脱臭材
    であって、 活性炭素繊維からなる担体と、 前記担体に担持された金元素からなる第1触媒成分と、 前記担体に担持された、マグネシウム、アルミニウム、
    ケイ素、チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
    銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリ
    ブデン、インジウム、スズ、ランタンおよびセリウムか
    らなる元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化
    物からなる第2触媒成分と、を含む脱臭材。
  2. 【請求項2】前記第1触媒成分が前記担体100g当た
    りに0.05〜5g、前記第2触媒成分が前記担体10
    0g当たりに1〜25gそれぞれ担持されており、かつ
    前記第2触媒成分に対する前記第1触媒成分のモル比が
    0.005〜0.2に設定されている、請求項1に記載
    の脱臭材。
  3. 【請求項3】前記活性炭素繊維がポリアクリロニトリル
    系活性炭素繊維、レーヨン系活性炭素繊維、ピッチ系活
    性炭素繊維、リグニン−ポバール系活性炭素繊維からな
    る群から選ばれた少なくとも1種の活性炭素繊維であ
    る、請求項1または2に記載の脱臭材。
  4. 【請求項4】無機酸の水溶液中で活性炭素繊維を煮沸処
    理し、その後前記活性炭素繊維を水洗浄して乾燥する工
    程、および活性炭素繊維100g当たりに対して水添化
    活性を有する金属元素を0.01〜5.0g分散させ、
    その後前記金属元素が分散された前記活性炭素繊維を3
    00〜700℃の還元性ガス雰囲気中で熱処理する工程
    のうちの少なくとも一つの工程を実施する工程と、 前記煮沸処理および前記熱処理のうちの少なくとも一つ
    の処理が施された前記活性炭素繊維に対し、金元素と、
    マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、マンガ
    ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウ
    ム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、
    スズ、ランタンおよびセリウムからなる元素群から選ば
    れた少なくとも1種の元素の酸化物とを担持させるため
    の工程と、を含む脱臭材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記無機酸が硝酸、塩酸、硫酸およびリン
    酸からなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求
    項4に記載の脱臭材の製造方法。
  6. 【請求項6】前記活性炭素繊維に対して前記金元素およ
    び前記元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化
    物を担持させるための工程が、 前記活性炭素繊維に対し、金元素に転化可能な金化合物
    と、前記元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の前
    記酸化物に転化可能な前駆体とを担持させるための工程
    と、 前記金化合物および前記前駆体をそれぞれ前記金元素お
    よび前記酸化物に転化する工程と、を含む請求項4また
    は5に記載の脱臭材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記金化合物および前記前駆体がそれぞれ
    金水酸化物および前記元素群から選ばれた少なくとも1
    種の元素の水酸化物である、請求項6に記載の脱臭材。
  8. 【請求項8】前記金化合物および前記前駆体をそれぞれ
    前記金元素および前記酸化物に転化する工程が、 前記金化合物および前記前駆体を担持した前記活性炭素
    繊維を250〜700℃の温度範囲の不活性ガス雰囲気
    中で熱処理する工程と、 熱処理された前記活性炭素繊維を200〜600℃の温
    度範囲の還元性ガス雰囲気中でさらに熱処理する工程
    と、を含む請求項7に記載の脱臭材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111312A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 脱臭体および脱臭体を用いた脱臭装置
JP2007209833A (ja) * 2005-10-21 2007-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 触媒体
KR102071820B1 (ko) * 2019-04-02 2020-01-30 한국철도기술연구원 항균 및 항바이러스 기능이 부여된 활성 탄소 섬유의 제조방법

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