JP2000157863A - 空気浄化用活性炭及びその製造方法 - Google Patents

空気浄化用活性炭及びその製造方法

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JP2000157863A
JP2000157863A JP10335691A JP33569198A JP2000157863A JP 2000157863 A JP2000157863 A JP 2000157863A JP 10335691 A JP10335691 A JP 10335691A JP 33569198 A JP33569198 A JP 33569198A JP 2000157863 A JP2000157863 A JP 2000157863A
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activated carbon
cobalt
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JP10335691A
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Tatsuo Katayama
竜男 片山
Takanari Shiraishi
登業 白石
Shigeaki Sawada
重明 澤田
Shigeji Mizutori
重司 水取
Takeshi Maeda
武士 前田
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ADOORU KK
Osaka Gas Co Ltd
Unitika Ltd
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ADOORU KK
Osaka Gas Co Ltd
Unitika Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特に、高湿度下においても優れた空気浄化作用
を発揮する材料を提供する。 【解決手段】1.コバルト成分を0.1〜5重量%含有
する活性炭であって、コバルトのX線回折強度比が50
%以上である空気浄化用活性炭。2.コバルト化合物と
活性炭前駆体とを含む混合物に炭素化処理及び/又は不
融化処理を施した後、当該処埋体を賦活処理することを
特徴とする空気浄化用活性炭の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な空気浄化用
活性炭及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】煙草臭の主成分であるアセトアルデヒ
ド、アンモニア及び酢酸のうち、アセトアルデヒドに関
しては、これを活性炭により吸着除去することは困難で
あるため、酸化除去したり、あるいは薬剤を用いて添着
処理する方法が採用されている。
【0003】酸化法は、悪臭物質を触媒の存在下で無臭
の二酸化炭素、水等に変換する方法である。
【0004】ところが、この方法によれば、触媒活性を
発現させるために数百℃という高温に加熱する必要があ
り、コスト面等において不利である。このため、低温で
活性を有する触媒の研究が各方面でなされているが、未
だ常温付近で十分な活性を発現する触媒は開発されてい
ない。また、オゾンを用いて悪臭物質を常温で酸化する
方法、光触媒で酸化する方法も知られているが、オゾン
あるいは紫外線の発生源(発生装置)が必要である。
【0005】一方、活性炭に対する薬剤の添着処理にお
いては、例えばアミン類、鉄化合物等のような薬剤を活
性炭に添着する方法が提案されている(特公昭60−5
4095号、特公昭57−60886号等)。
【0006】しかし、これら薬剤が添着された活性炭
は、薬剤の脱離により脱臭性能が経時的に劣化してしま
うおそれがある。また、添着工程そのものが煩雑な操作
を必要とし、これがコスト上昇を招く原因にもなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、煩雑な添着操作を必要としない脱臭性能の優れた活
性炭を提供するため、活性炭前駆体に周期律表第IIA族
及びVIA族から選ばれた金属を予め混合した後、炭素化
又は不融化、賦活という工程を経て得られた金属分散活
性炭を提案した(特願平9−157976号)。また、
このほかにも、マンガンを添加した活性炭、あるいは銅
を添加した活性炭繊維も提案されている(特開平8−1
51208号、特開平8−252304号)。
【0008】しかしながら、これらの技術は、湿度の低
い環境においては優れた脱臭性能を発揮するものの、高
湿度環境における性能については十分満足のいくものと
は言えない。このため、高湿度下においても優れた脱臭
性能等を発揮する材料の開発が切望されている。特に、
夏期には湿度50%を越える多湿な日本において、かか
る材料の開発は急務とされている。
【0009】従って、本発明は、特に、高湿度下におい
ても優れた空気浄化作用を発揮する材料を提供すること
を主な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これら従来
技術における問題を解決するために鋭意研究した結果、
特定金属を含有する活性炭が上記目的を達成できること
を見出し、ついに本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は下記の空気浄化用活性
炭及びその製造方法に係るものである。
【0012】1.コバルト成分を0.1〜5重量%含有
する活性炭であって、コバルトのX線回折強度比が50
%以上である空気浄化用活性炭。
【0013】2.コバルト化合物と活性炭前駆体とを含
む混合物に炭素化処理及び/又は不融化処理を施した
後、当該処埋体を賦活処理することを特徴とする空気浄
化用活性炭の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】(1)本発明の空気浄化用活性炭 本発明の空気浄化用活性炭は、コバルト成分を0.1〜
5重量%含有する活性炭であって、コバルトのX線回折
強度比が50%以上である。
【0015】本発明において、コバルト成分の含有量と
は、金属化合物としての含有量ではなく、金属元素(金
属コバルト)換算の含有量を示す。コバルト成分の含有
量は、ICP発光分析法により測定した値を示す。
【0016】また、本発明におけるコバルトのX線回折
強度比は、本発明活性炭(被検試料)100重量部に対
し、内部標準物質として酸化カルシウム(CaO)30
重量部を添加したものをRAD−rBX線回折装置(理
学電機製)で測定し、内部標準物質との強度比を算出す
ることにより求めた。
【0017】本発明活性炭中に含まれるコバルト成分
は、コバルトのX線回折強度比が50%以上となる限り
いずれの形態で存在していても良く、コバルト(金属コ
バルト)をはじめ、酸化コバルト等のコバルト化合物と
して存在していても良い。
【0018】また、コバルト成分の含有量としても、コ
バルトのX線回折強度比が50%以上となる限り特に制
限されず、原料の種類、最終製品の用途等に応じて適宜
設定すれば良いが、通常は本発明活性炭中0.1〜5重
量%程度、好ましくは0.2〜2重量%とすれば良い。
【0019】本発明活性炭のコバルトのX線回折強度比
は、上記の通り通常は50%以上であるが、特に90%
以上であることが好ましい。このような高強度比の活性
炭は、高湿度下においてより優れた空気浄化作用を発揮
することができる。特に、高湿度下におけるアセトアル
デヒドの除去作用において効果的である。
【0020】本発明活性炭の形態は、所定の効果が得ら
れる限り特に限定されず、繊維状、粉末状、顆粒状等の
いずれであっても良い。本発明では、フィルターを構成
しやすく、また多様な加工方法を適用しやすいという点
から、繊維状のものが好ましい。この場合の繊維径、繊
維長、比表面積等は、最終製品の用途等に応じて適宜変
更することができる。
【0021】(2)本発明活性炭の製造方法 本発明活性炭は、例えばコバルト化合物と活性炭前駆体
とを含む混合物に炭素化処理及び/又は不融化処理を施
した後、当該処埋体を賦活処理することにより得ること
ができる。
【0022】コバルト化合物としては、特に制限され
ず、例えば塩化コバルト、硝酸コバルト、硫酸コバル
ト、炭酸コバルト等の無機酸塩、酢酸コバルト、クエン
酸コバルト等の有機酸塩、ビス(アセチルアセトナト)
コバルト(II)、トリス(アセチルアセトナト)コバル
ト(III)、トリス(エチレンジアミン)コバルト(II
I)塩化物、ビス(η−シクロペンタジエニル)コバル
ト(II)等のコバルト錯体を用いることができる。その
他にも、水酸化コバルト、アセチレン化コバルト等も例
示される。この中でも、ビス(アセチルアセトナト)コ
バルト(II)等が好ましい。
【0023】また、活性炭前駆体としては、炭素化、不
融化等の手法により活性炭になり得、しかもコバルト化
合物と混合可能なものであれば特に限定されない。この
ような活性炭前駆体としては、例えば活性炭を製造する
ために一般的に用いられる有機物も用いることができ
る。具体的には、ポリアクリロニトリル、ポリビニルア
ルコール、フェノール樹脂、ピッチ等が例示される。こ
の中でも、炭化時の理論炭化収率の点でピッチを用いる
のが好ましい。
【0024】ピッチの種類は、特に限定されず、公知の
活性炭の製造において前駆体ピッチとして使用されてい
るものと同様のものを用いることができる。本発明でピ
ッチを用いて混合物を調製する場合、ピッチとコバルト
化合物とをそのまま混合して混合物を調製できるが、ピ
ッチの原料であるコールタール等に予めコバルト化合物
を添加し、これを用いて公知の紡糸用ピッチ(前駆体ピ
ッチ)の調製方法により混合物を調製することもでき
る。例えば、コールタールとコバルト化合物とを溶媒中
で混合・撹拌した後、減圧蒸留することによって混合物
を調製することが可能である。
【0025】またピッチを用いて繊維状の活性炭を製造
する場合、紡糸工程の安定性の点において、上記混合物
(溶媒を使用して混合した場合は溶媒を除去した後のも
の)に酸素含有気体を吹き込むことが好ましい。酸素含
有気体としては、空気、オゾン含有空気、酸素富化空
気、酸素等を例示することができる。吹き込み処理の温
度条件は、通常250〜500℃程度、特に300〜4
00℃に設定するのが好ましい。また、酸素含有気体の
吹き込み量は、ピッチ1kg当たり通常0.1〜10リ
ットル/分程度、特に0.2〜5リットル/分とするの
が好ましい。
【0026】本発明では、均一な混合物が得られる限り
その混合方法は特に限定されないが、特にコバルト化合
物と活性炭前駆体(又はその原料)とを溶媒中で混合す
ることが好ましい。
【0027】溶媒としては、活性炭前駆体(又はその原
料)及びコバルト化合物の双方を溶解できるものであれ
ば特に限定されず、キノリン、ベンゼン、ジクロロメタ
ン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、メタノ
ール、エタノール等の公知の溶媒の中から、用いる活性
炭前駆体の種類、コバルト化合物の種類等に応じて適宜
選択すれば良い。例えば、活性炭前駆体としてフェノー
ル樹脂を用い、コバルト化合物として酢酸コバルトを用
いる場合はメタノール等を使用することができる。また
例えば、活性炭前駆体としてピッチを用い、コバルト化
合物としてトリス(アセチルアセトナト)コバルト錯体
を用いる場合はキノリン等を用いることができる。溶媒
の使用量は、均一な混合物が得られる限り特に制限され
ず、使用する溶媒、コバルト化合物等の種類に応じて適
宜決定することができる。
【0028】溶媒を用いて活性炭前駆体(又はその原
料)とコバルト化合物とを混合する場合、その混合順序
も特に制限されない。例えば、予めコバルト化合物が溶
解した溶媒中に活性炭前駆体(又はその原料)を加えて
混合しても良いし、活性炭前駆体(又はその原料)にコ
バルト化合物が溶解した溶媒を加えて混合しても良い。
なお、この混合操作においては、加熱、撹拌等の公知の
混合方法における操作が適宜加えられても良い。
【0029】混合物中(固形分基準)におけるコバルト
化合物の含有量は、最終的にコバルト成分の含有量が
0.1〜5重量%となるように、用いるコバルト化合物
の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常はコバル
ト成分の含有量として混合物中0.02〜2重量%程
度、好ましくは0.1〜0.5重量%となるように調節
すれば良い。
【0030】上記含有量が0.1重量%未満の場合は、
本発明の空気浄化用素材が所望の性能を発揮しない場合
がある。逆に2重量%を超える場合は、活性炭前駆体よ
り調製される活性炭中で金属コバルトが凝集しやすくな
り、結果的に本発明の空気浄化用素材が所要の性能を発
揮しにくくなる場合がある。また、繊維状のものを製造
する場合において混合物の紡糸性が損なわれる場合があ
る。
【0031】なお、繊維状の活性炭を製造する場合、炭
素化処理等に先立って混合物を予め紡糸しておくことが
好ましい。この場合、紡糸性を高めるために混合物を調
製する際に用いる活性炭前駆体の重合度を調整しておく
のが好ましい。紡糸方法、重合度の調整方法等は、公知
の紡糸方法に従えば良い。
【0032】次いで、前記混合物に炭素化処理及び/又
は不融化処理を施す。炭素化処理及び不融化処理の方法
は、特に制限されず、公知の活性炭、活性炭素繊維等の
製法に従って実施することができる。従って、炭素化処
理は、例えば窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰
囲気下、5〜10℃/分程度の昇温速度で800〜12
00℃程度まで加熱し、その最高温度を1〜60分間程
度保持することにより実施することができる。また、不
融化処理は、例えば不活性ガス又は酸素含有ガスの雰囲
気下、0.1〜5℃/分程度の昇温速度で、混合物を活
性炭前駆体の融点から400℃程度低い温度まで加熱す
ることにより実施することができる。
【0033】最後に、前記処埋体に賦活処理を施す。賦
活処理は、公知の賦活方法に従えば良く、例えば水蒸
気、二酸化炭素、酸素又はこれらの混合ガスの雰囲気
下、あるいはこれらのガスを窒素等の不活性ガスで希釈
したガス雰囲気下において、通常800〜1200℃程
度に加熱し、その最高温度で5〜120分間程度保持す
ることにより実施することができる。
【0034】この場合、賦活温度が高すぎたり、賦活時
間が長すぎると得られた活性炭中のコバルトが酸化物と
なる。このため、コバルトのX線回折強度比が所定値以
上である空気浄化用活性炭を製造するには、特に賦活処
理の温度及び時間を制御する必要があるが、その条件は
混合物の形状、コバルトの添加量、賦活装置の形式、大
きさ等により適宜調節すれば良い。例えば、活性炭前駆
体としてピッチを用い、繊維状の活性炭を製造する場合
等においては、賦活処理して得られる活性炭の収率(賦
活収率)が通常20重量%を下回らない程度に賦活処理
の温度及び時間を設定すれば良い。
【0035】本発明の空気浄化用活性炭は、そのまま又
は適当に加工して用いることができる。例えば、押出成
形、湿式成形等の慣用手法に従ってフィルター形状に加
工することもできる。この場合、必要に応じて賦形剤、
バインダー等の公知の添加剤を適宜混合することができ
る。
【0036】また、本発明の空気浄化用活性炭は、必要
に応じて抗菌性が付与されても良い。抗菌性の付与は、
例えば混合物に対して抗菌性金属(例えば銀、銅等)を
添加することにより実施できる。なお、抗菌性金属の添
加は、通常は、酢酸銀、ビスアセチルアセトナト銅等の
化合物の形態で上記混合物に添加することにより実施す
ることができる。また、抗菌性物質を本発明活性炭に塗
布、噴霧あるいは含浸させることによっても抗菌性を付
与することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の空気浄化用活性炭は、特にコバ
ルトのX線回折強度比が50%以上というかたちでコバ
ルト成分が存在しているため、高湿度下においても優れ
た空気浄化作用を発揮することができる。特に、煙草臭
の主成分であるアセトアルデヒドをはじめ、イソプレ
ン、酢酸等のほか、硫化水素等の悪臭物質の除去(分
解、吸着)に好適に用いることができる。
【0038】また、コバルトのX線回折強度比が50%
以上と金属コバルトリッチな構造であるにもかかわら
ず、活性炭中にコバルト成分が確実に固定されており、
コバルト成分の脱落等のおそれがないことから、長期に
わたって安定した空気浄化作用を維持することが可能で
ある。
【0039】本発明活性炭の製造方法によれば、コバル
トと活性炭前駆体とを含む混合物から比較的容易に製造
することができ、従来のような煩雑な操作あるいは高度
な技術を必要としないので、優れた性能をもつ活性炭を
低コストで提供することができる。
【0040】このような特徴をもつ本発明活性炭は、特
に、室内、車内、冷蔵庫内等の閉鎖空間の空気浄化に好
適に用いることができ、その他にも様々な用途・応用が
可能である。
【0041】
【実施例】次に、本発明の特徴を実施例によってより具
体的に説明する。
【0042】実施例1 (1)コバルト含有ピッチ(混合物)の調製 水分及びキノリン不溶分を除去したコールタール110
0gを窒素雰囲気下80℃に加温し、そこにトリス(ア
セチルアセトナト)コバルト(III)〔Co(CH3CO
CHCOCH33〕13.9gを溶解したキノリン/酢
酸(3重量%)混合液100mlを徐々に滴下し5時間
撹拌した。
【0043】次にこれを減圧蒸留し、更に5リットル/
分の割合で空気を吹き込みながら330℃3時間反応し
コバルト含有コールタールピッチを得た。
【0044】このピッチの軟化点は277.3℃(メト
ラー法)、コバルト含有量は0.7重量%(ICP発光
分析法)であり、光学的等方性組織を示した。
【0045】(2)コバルト含有活性炭繊維の製造 実施例1で得たコバルト含有ピッチを下記条件で溶融押
出紡糸してピッチ繊維を得た。
【0046】紡糸条件 ノズル :径0.35mm、24穴 吐出量 :18.9g/分 溶融温度:320℃ 紡糸されたピッチ繊維を空気中で常温から350℃まで
2℃/分の昇温速度で加熱した後、350℃で15分間
保持し、不融化処理を行った。次いで、不融化したピッ
チ繊維を窒素雰囲気下825℃で35分間飽和水蒸気に
暴露し、賦活処理を行い、コバルト含有活性炭繊維(コ
バルト成分1.8重量%)を製造した。
【0047】実施例2 トリス(アセチルアセトナト)コバルト(III)〔Co
(CH3COCHCOCH33〕13.9gを4.2g
としたほかは実施例1と同様にしてコバルト含有活性炭
繊維(コバルト成分0.5重量%)を製造した。
【0048】実施例3 賦活処理温度を850℃としたほかは実施例1と同様に
してコバルト含有活性炭繊維(コバルト成分2.2重量
%)を製造した。
【0049】実施例4 賦活処理温度を850℃としたほかは実施例2と同様に
してコバルト含有活性炭繊維(コバルト成分0.7重量
%)を製造した。
【0050】実施例5 賦活処理温度を875℃としたほかは実施例1と同様に
してコバルト含有活性炭繊維(コバルト成分3.3重量
%)を製造した。
【0051】実施例6 賦活処理温度を875℃としたほかは実施例2と同様に
してコバルト含有活性炭繊維(コバルト成分1.0重量
%)を製造した。
【0052】試験例1 コバルト含有活性炭繊維中のコバルト形態分析を行っ
た。
【0053】被検試料であるコバルト含有活性炭繊維に
内部標準物質として酸化カルシウム(CaO)を被検試
料100重量部に対して30重量部添加し、RAD−r
BX線回折装置(理学電機製)で測定した。その結果、
各試料はともに金属コバルト(Co)及び酸化コバルト
(CoO)の回折ピ−クのみを示した。そして、その強
度比を内部標準物質との強度比から間接的に求めた。
【0054】具体的には、各化合物(Co、CoO及び
CaO)の最大ピークにおける積分値(積分強度)につ
いてCo/CaOの値(Co値)及びCoO/CaOの
値(CoO値)をそれぞれ求め、Co値及びCoO値の
合計値に対するCo値とCoO値との割合を強度比とし
た。例えば、Co値が0.075であり、CoO値が
0.008である場合、その強度比はCo:CoO=
(0.075/0.083):(0.008/0.08
3)=90:10となる。これらの結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】試験例2 アセトアルデヒド処理性能評価を行った。
【0057】実施例1〜6のコバルト含有活性炭繊維、
市販の添着活性炭繊維(大阪ガスケミカル株式会社製、
商品名“NSペーパー”)及び市販添着粒状活性炭(ク
ラレケミカル株式会社製、商品名“クラシート”)のア
セトアルデヒド処理性能評価を行った。
【0058】各試料を約0.35g充填したカラムに約
100ppmのアセトアルデヒドを含む空気を流速16
7ml/分で流してカラム出口のアセトアルデヒド濃度
を測定した。空気の温度は25℃、相対湿度は0%及び
50%とした。
【0059】アセトアルデヒド濃度の推移曲線を描いて
それからアセトアルデヒドの減少量を算出し、使用した
試料量で除して試料重量当たりのアセトアルデヒド処理
量を求めた。その結果を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】所定のコバルトX線回折強度比を有する本
発明のコバルト含有活性炭繊維(実施例1〜6)のアセ
トアルデヒド吸着量は、市販の活性炭繊維及び添着活性
炭よりも優れていることがわかる。特に、コバルトX線
回折強度比が90%以上である実施例1〜4は、50%
という高湿度下においてもより高い吸着量を示すことが
わかる。
【0062】試験例3 硫化水素処理性能評価 実施例3及び実施例5のコバルト含有活性炭繊維、無処
理の市販活性炭繊維(大阪ガスケミカル株式会社製、商
品名“A−10”)ならびに市販添着粒状活性炭(日本
無機株式会社製、商品名“ピュアライト”)の硫化水素
処理性能評価を行った。
【0063】試験方法は、各試料を充填したカラム(内
径10mm、充填高さ30mm)に約20ppmの硫化
水素を含む空気を流速470ml/分で流し、カラム出
口の硫化水素濃度を測定した。空気の温度は25℃、相
対湿度は50%とした。また、充填量は、同体積となる
ように秤量した。すなわち、実施例3及び実施例5のコ
バルト含有活性炭繊維ならびに「A−10」はいずれも
0.18g、「ピュアライト」は1.1gを用いた。試
験結果を図1に示す。
【0064】図1に示す硫化水素濃度の推移曲線による
と、本発明のコバルト含有活性炭繊維の硫化水素処理能
力は、無処理の活性炭繊維及び添着活性炭よりも優れて
いることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例3における各試料の硫化水素除去率の時
間推移を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 竜男 京都府宇治市宇治戸ノ内5番地 株式会社 アドール内 (72)発明者 白石 登業 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 澤田 重明 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 水取 重司 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 前田 武士 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 CC02 CC04 HH05 JJ09 KK08 LL03 MM02 MM05 QQ03 4G046 HA07 HB00 HB07 HC11 HC12 4G066 AA05B AA27B AA39A AA47A AA53A AB07A AB10A BA16 BA31 BA35 BA38 CA02 CA24 CA29 CA52 DA03 FA18 FA22 FA27 FA34 FA35 FA37

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コバルト成分を0.1〜5重量%含有する
    活性炭であって、コバルトのX線回折強度比が50%以
    上である空気浄化用活性炭。
  2. 【請求項2】コバルトのX線回折強度比が90%以上で
    ある請求項1記載の空気浄化用活性炭。
  3. 【請求項3】請求項1記載の硫化水素除去用活性炭。
  4. 【請求項4】請求項2記載のアセトアルデヒド除去用活
    性炭。
  5. 【請求項5】コバルト化合物と活性炭前駆体とを含む混
    合物に炭素化処理及び/又は不融化処理を施した後、当
    該処埋体を賦活処理することを特徴とする空気浄化用活
    性炭の製造方法。
  6. 【請求項6】活性炭前駆体がピッチである請求項5記載
    の製造方法。
JP10335691A 1998-11-26 1998-11-26 空気浄化用活性炭及びその製造方法 Pending JP2000157863A (ja)

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