JP2007109698A - イオン性液体と有機溶媒を含む電解液 - Google Patents

イオン性液体と有機溶媒を含む電解液 Download PDF

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Hideo Yamagishi
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Abstract

【課題】高イオン濃度、低粘度であり、高い電気伝導度を持つ電解液を提供する。またその電解質を用いて電気化学素子、例えば電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタなどの性能、特に高速応答性を向上させる。
【解決手段】特定のイオン性液体と特定の有機溶媒をイオン性液体の濃度が25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から体積比で±50%以内の範囲で混合することにより電気伝導度が高い電解質を作製し、これを電気化学素子、例えば電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの電解液として使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は電解液に関し、特に、イオン性液体と有機溶媒を含む高イオン濃度、低粘度、高電気伝導度の電解液、およびこれを含む高速応答性の電気化学素子に関する。
電解液はキャパシタ、電池などの電気化学素子に広く用いられている。一般に電解液は水や有機溶媒に固体の電解質を溶解させたものである。しかし、固体の電解質の溶解量には限界がある。このため固体の電解質を溶解させた一般の電解液の場合には、イオン濃度が限られ、電気伝導度を一定以上に上げることが難しい。また、上記の固体の支持電解質を飽和濃度近くにまで溶解させた電解液では、低温時に電解液から電解質が析出し、電解液の性能が低下することがある。このため従来の固体の電解質を高濃度で溶媒に溶解させたの電解液では、低温特性を確保することが難しい場合がある。さらに電解液の揮発により長期安定性に限界があり、また、有機溶媒を使用する場合には発火の危険を伴う問題もある。
一方、近年常温で液体である溶融塩が多く開発され注目されている。これらはイオン性液体、常温溶融塩などと呼称され、イミダゾリウムや4級アンモニウムなどのカチオンと適当なアニオン(Br-、BF4 -、PF6 -など)との組み合わせで構成される。イオン性液体は100%カチオン、アニオン成分からなるため、固体の電解質を溶媒に溶解させた上記電解液に比べてイオン濃度が高い。また、揮発せず難燃性である。さらに電位窓が大きく耐電圧性に優れている利点もある。しかしイオン性液体は一般に粘度が高いため、イオン濃度が通常の電解液より高いにも関わらず、イオン性液体単体の電気伝導度はまだ十分に高くないのが現状である。
これらの問題を解決するためにイオン性液体と非水溶媒を混合させた電解液が検討されている(特許文献1、2)。これらの従来技術においてはイオン性液体を非水溶媒に溶解させることによって、低温でも凝固しにくく、電気伝導度が高く、難燃性である電解液などが作製可能であり、このような電解液は例えば電気二重層キャパシタの電解液として適用可能であると提案されている。例えばこのような電解液を含む電気二重層キャパシタは一定の条件下である程度の静電容量を発揮する(特許文献1)ことが示されている。
:WO2002/076924号公報 :特開2004−273832号公報
固体の電解質を有機溶媒に溶解させている従来の電解液は、電気伝導度、低温特性、引火性などに改善の余地があった。近年これらを改善するためにイオン性液体と有機溶媒を混合したものを電解液として用いる試みがなされている。例えば特許文献1、2において、イオン性液体と有機溶媒の混合液は電気伝導度、低温特性、難燃性に優れており、例えば電気2重層キャパシタの電解液として使用可能であることが示されている。ところが、これらの従来技術においては、実用的な応答速度を持つ電気化学デバイスが実現可能かどうかは課題として認識されていない。例えば特許文献1で電気2重層キャパシタの充放電特性が測定されているが、充放電の電流は10mAであり、十分な高速応答性が実現されているとは言えない。(約100mA/g、電極重さ0.092、0.096g)実際のデバイスにおいては、特にハイブリッド車の動力用キャパシタのように急速な充放電が要求されるデバイスにおいては、デバイスの応答性能を向上させることが必要であり、電気化学素子の他の基本性能を損なうことなく高速応答を可能にする電解液を開発することが必須の課題である。
特定のイオン性液体と特定の有機溶媒を特定の比率で混合することにより、高いイオン濃度と低粘度を併せ持ち、高イオン伝導度を有する電解液を作製する。この電解液を使用することにより例えば電気2重層キャパシタ、レドックスキャパシタの静電容量、充放電速度を向上させることができる。
1.本発明の第1は、イオン性液体と有機溶媒を含む電解液であって、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±50%以内の範囲である電解液、である。
2.本発明の第2は、前記電解液で、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±20%以内の範囲である1記載の電解液、である。
3.本発明の第3は、前記電解液で、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±10%以内の範囲である、2記載の電解液、である。
4.本発明の第4は、前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.02S/cm以上である、1〜3に記載の電解液、である。
5.本発明の第5は、前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.05S/cm以上である、1〜4に記載の電解液、である。
6.本発明の第6は、前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.1S/cm以上である、1〜5に記載の電解液、である。
7.本発明の第7は、上記電解液で、イオン性液体のカチオン成分が、イミダゾリウムイオンまたはその誘導体、ピリジニウムイオンまたはその誘導体、アンモニウムイオンまたはその誘導体、ピロリジニウムイオンまたはその誘導体である、1〜6のいずれかに記載の電解液、である。(ここで誘導体とは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基を持つものであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)
8.本発明の第8は、上記電解液で、イオン性液体のアニオン成分が、BF4 -、PF6 -、(CF3SO22-(すなわちビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)アニオン(TFSI))、RSO3 -、RSO4 -(ここでRは脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基などであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)、である1〜7のいずれかに記載の電解液、である。
9.本発明の第9は、上記電解液で、有機溶媒がプロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチルラクトンの一群から選ばれる1以上である1〜8のいずれかに記載の電解液、である。
10.本発明の第10は、上記電解液で、イオン性液体と有機溶媒の混合比率(体積比)が1:5〜5:1、である1〜9のいずれかに記載の電解液、である。
11.本発明の第11は、1〜10のいずれかに記載の電解液を含む電気化学素子、である。
12.本発明の第12は、電気化学素子がキャパシタである、11記載の電気化学素子、である。
13.本発明の第13は、キャパシタが、レドックスキャパシタである、12記載のキャパシタ、である。
14.本発明の第14は、キャパシタが、導電性高分子レドックスキャパシタである、13記載のキャパシタ、である。
15.本発明の第15は、導電性高分子レドックスキャパシタの導電性高分子が、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリパラフェニレンおよびその誘導体である14記載の導電性高分子レドックスキャパシタ、である。
16.本発明の第16は、導電性高分子がポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェン、から選ばれる少なくとも1つである、15記載のレドックスキャパシタである。
本発明では特定のイオン性液体と特定の有機溶媒を25℃±1℃において電気伝導度が極大となる比率の±50%(体積比)の範囲内の比率で混合することで極めて低粘度、高イオン濃度の電解液を実現する。これにより従来技術より電気伝導度が高い電解液を提供可能であり、この電解液を用いることにより従来技術より静電容量、充放電速度に優れたキャパシタを作製できる。
1.本発明の第1は、イオン性液体と有機溶媒を含む電解液であって、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±50%以内の範囲である電解液、である。この濃度範囲内の上記電解液は高イオン濃度、低粘度を持ち、高速応答性の電気化学素子の電解液として良好に使用可能である。
2.本発明の第2は、前記電解液で、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±20%以内の範囲である1記載の電解液、である。この濃度範囲内の上記電解液は、1.の電解液以上の高イオン濃度、低粘度を持ち、高速応答性の電気化学素子の電解液としてさらに良好に使用可能である。
3.本発明の第3は、前記電解液で、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±10%以内の範囲である、2記載の電解液、である。この濃度範囲内の上記電解液は、2.の電解液以上の高イオン濃度、低粘度を持ち、高速応答性の電気化学素子の電解液としてさらに良好に使用可能である。
4.本発明の第4は、前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.02S/cm以上である、1〜3に記載の電解液、である。この電解液は良好に電気化学素子の内部抵抗低減に貢献し、高速応答性の電気化学素子の電解液として良好に使用可能である。
5.本発明の第5は、前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.05S/cm以上である、1〜4に記載の電解液、である。この電解液は4.以上に良好に電気化学素子の内部抵抗低減に貢献し高速応答性の電気化学素子の電解液として使用可能である。
6.本発明の第6は、前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.1S/cm以上である、1〜5に記載の電解液、である。この電解液は高速応答電気化学素子として良好に可能である。この電解液は5.以上に良好に電気化学素子の内部抵抗低減に貢献し高速応答性の電気化学素子の電解液として使用可能である。
7.本発明の第7は、上記電解液で、イオン性液体のカチオン成分が、イミダゾリウムイオンまたはその誘導体、ピリジニウムイオンまたはその誘導体、アンモニウムイオンまたはその誘導体、ピロリジニウムイオンまたはその誘導体である、1〜6のいずれかに記載の電解液、である。(ここで誘導体とは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基を持つものであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)これらのカチオンを持つイオン性液体は低粘度であり、有機溶媒と非常に広い混合比で均一な混合液を作り、良好に高速応答性の電気化学素子に使用可能な高電気伝導度の電解液を作製できる。
8.本発明の第8は、上記電解液で、イオン性液体のアニオン成分が、BF4 -、PF6 -、(CF3SO22-(すなわちビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)アニオン(TFSI))、RSO3 -、RSO4 -(ここでRは脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基などであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)、である1〜7のいずれかに記載の電解液、である。これらのアニオンを持つイオン性液体は低粘度であり、有機溶媒と非常に広い混合比で均一な混合液を作り、良好に高速応答性の電気化学素子に使用可能な高電気伝導度の電解液を作製できる。
9.本発明の第9は、上記電解液で、有機溶媒がプロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチルラクトンの一群から選ばれる1以上である1〜8のいずれかに記載の電解液、である。これらの有機溶媒は電位窓が広く、低粘度であり、イオン性液体と非常に広い混合比で均一な混合液を作り、耐電圧、電気伝導度が高い電解液を作製できる。
10.本発明の第10は、上記電解液で、イオン性液体と有機溶媒の混合比率(体積比)が1:5〜5:1、である1〜9のいずれかに記載の電解液、である。この混合比範囲内の電解液は高イオン濃度、低粘度を持ち、高速応答性の電気化学素子の電解液として良好に使用可能である。
11.本発明の第11は、1〜10のいずれかに記載の電解液を含む電気化学素子、である。この電気化学素子は従来技術の電解液を用いた電気化学素子よりも優れた高速応答性を示す。
12.本発明の第12は、電気化学素子がキャパシタである、11記載の電気化学素子、である。このキャパシタは従来技術の電解液を用いたキャパシタよりも高速で充放電を行うことが可能である。
13.本発明の第13は、キャパシタが、レドックスキャパシタである、12記載のキャパシタ、である。このレドックスキャパシタは従来技術の電解液を用いたレドックスキャパシタよりも高速で充放電を行うことが可能である。
14.本発明の第14は、キャパシタが、導電性高分子レドックスキャパシタである、13記載のキャパシタ、である。この導電性高分子レドックスキャパシタは従来技術の電解液を用いたレドックスキャパシタよりも高速で充放電を行うことが可能である。
15.本発明の第15は、導電性高分子レドックスキャパシタの導電性高分子が、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリパラフェニレンおよびその誘導体である14記載の導電性高分子レドックスキャパシタ、である。この導電性高分子レドックスキャパシタは従来技術の電解液を用いた導電性高分子レドックスキャパシタよりも高速で充放電を行うことが可能である。
16.本発明の第16は、導電性高分子がポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェン、から選ばれる少なくとも1つである、15に記載のレドックスキャパシタである。特にこれらの導電性高分子と、本発明のイオン性液体と有機溶媒の混合液を組み合わせて用いることによって、レドックスキャパシタの充放電速度をきわめて大きく改善することが可能である。
本発明者は前記の課題を解決するために種々検討を行い、イオン性液体と呼ばれる一連の化合物群と有機溶媒を特定の比率で含む電解液が優れた電気伝導度を持ち、電気化学素子、とりわけキャパシタの電解液として有用であることを見出し、本発明を完成した。
<イオン性液体と有機溶媒の混合>
イオン性液体に有機溶媒を添加し、撹拌することでイオン性液体と有機溶媒の混合液を作製する。逆に、有機溶媒にイオン性液体を添加して撹拌して混合液を作製しても良い。イオン性液体と有機溶媒の組み合わせ及び混合比率によっては均一に混合するのに時間がかかる場合があるが、概ね1時間程度撹拌すれば殆どの場合、均一な混合液を得ることができる。高電圧で充放電を行うキャパシタ用の電解液など、電解液の用途によっては電解液への水分の混入を防ぐ必要があり、イオン性液体と有機溶媒の混合は窒素ガス、アルゴンガスなどの雰囲気中で行わなければならない場合もある。有機溶媒はイオン性液体の粘度を低くするために混合する必要があるが、混合液のイオン濃度を高くしたいので、過剰に有機溶媒を混合するのは好ましくない。イオン性液体と有機溶媒は、その混合液の電気伝導度が極大となる混合比率で混合することが一般に最も望ましいが、電気伝導度が最大となる混合比からイオン性液体の含有量が±50%以内の範囲の比率(体積比)であれば、任意の比率で混合しても十分な電気伝導度を持つ混合液を作製でき、本発明の目的に良好に使用可能である。この範囲内での比率で混合したイオン性液体と有機溶媒の混合液は広く電気化学素子の電解液として使用が可能であり、電気化学素子の応答速度を損なう心配もほとんど無い。この範囲から外れると、例えば電解液のイオン濃度を極めて高く出来たとしても、電気化学素子の応答速度に対して不利に働き、遅い応用側でも使用可能な素子でない限り実用性に乏しくなってしまう。例えば、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの電解液として上記範囲内での混合比率で作製した混合液を用いると、従来の電解液を用いた場合よりも静電容量、充放電速度をともに向上させることが可能である。しかし、この混合比の範囲から外れると静電容量、充放電速度をともに向上させることは難しい場合が多い。特に速い充放電速度においてデバイスが十分に追従できず、性能低下を招く場合が多い。より望ましい混合比率としては、電気伝導度が最大となる混合比からイオン性液体の含有量が±20%以内の範囲の比率(体積比)であることであり、さらに望ましくは電気伝導度が最大となる混合比からイオン性液体の含有量が±10%以内の範囲の比率(体積比)であることである。さらに、上記混合液の電気伝導度は0.02S/cm以上であることが好ましい。0.02S/cm以上の電気伝導度を持つ電解液を用いれば電気化学素子の応答速度を好ましく向上させることができる。例えば、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの電解液として電気伝導度は0.02S/cm以上の混合液を用いると、従来の電解液を用いた場合よりも静電容量、充放電速度をともに良好に向上させることが可能である。これより低い電気伝導度の電解液では静電容量、充放電速度をともに向上させることは難しい場合もある。さらに好ましくは電解液の電気伝導度が0.05S/cm以上であることであり、なお望ましくは0.10S/cm以上であることである。以上のような好ましい混合比率は一般にイオン性液体:有機溶媒=1:5〜5:1(体積比)の範囲内である。
<イオン性液体>
本発明で使用するイオン性液体は、常温溶融塩とも言われ、100%アニオンとカチオンのみからなる塩である。本発明で用いるイオン性液体は、有機溶媒と幅広い混合比率で混合し、低温でも混合液から析出しないことが望まれるので、一般には室温で液体であるものが望ましく、融点は低いほど望ましい。また、電気伝導度を上げるために本発明で使用するイオン性液体は一般に粘度は低いほど望ましい。しかし有機溶媒と高濃度、低粘度、高イオン伝導度の混合液を作製可能で、混合液から低温でも析出しにくいものであれば、本発明で使用するイオン性液体は必ずしも常温で液体である必要はなく、常温で固体であっても構わない。
<イオン性液体のカチオン成分>
本発明の目的に適当なイオン性液体に用いられるカチオンとしては例えば各種四級化窒素を有するカチオンを用いることができる。例えば、アンモニウムおよびその誘導体、イミダゾリウムおよびその誘導体、ピリジニウムおよびその誘導体、ピロリジニウムおよびその誘導体、ピロリニウムおよびその誘導体、ピラジニウムおよびその誘導体、ピリミジニウムおよびその誘導体、トリアゾニウムおよび誘導体、トリアジニウムおよびその誘導体、トリアジン誘導体カチオン、キノリニウムおよびその誘導体、イソキノリニウムおよびその誘導体、インドリニウムおよびその誘導体、キノキサリニウムおよびその誘導体、ピペラジニウムおよびその誘導体、オキサゾリニウムおよびその誘導体、チアゾリニウムおよびその誘導体、モルフォリニウムおよびその誘導体、ピペラジンおよびその誘導体を例示する事が出来る。中でもイミダゾリウム誘導体、アンモニウム誘導体、ピリジニウム誘導体は本目的に好ましく用いる事が出来る。ここで誘導体とは、水素、および脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、カルボン酸およびエステル基、各種エーテル基、各種アシル基、各種アミノ基などの置換基を持つものを言い、水素原子はフッ素原子で置換されていても良い。これらは上記カチオン成分の任意の位置に置換される。以上のカチオンは本発明の目的のために良好に使用できるが、カチオンの種類は上記に限定されるわけではない。また本発明の電解液を電気2重層キャパシタに使用する場合には用いるイオン性液体のカチオン成分は排除体積が比較的小さいものが有利であり、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンなどは本発明に良好に使用できるが、これらに限定されるわけではない。本発明の電解液を導電性高分子レドックスキャパシタに使用する場合には、イオン性液体のカチオン成分は、導電性高分子に大量に可逆的なドープ・脱ドープが行えるものが望ましく、例えばテトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンなどは本発明に良好に使用できるが、これらに限定されるわけではない。
<イオン性液体のアニオン成分>
本目的に好ましく用いられるアニオン成分としてはBF4 -、PF6 -、(CF3SO22-(すなわちビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)アニオン(TFSI))、RSO3 -、RSO4 -(ここでRは脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基などであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)を挙げることができる。具体的には、CF3SO3 -、(CF3SO23-、CHF2CF2CF2CF2CH2OSO3 -、CHF2CF2CF2CF2CH2SO3 -、などを例示する事ができ、これらは本目的に好ましく用いる事が出来る。以上のアニオンは本発明の目的のために良好に使用できるが、アニオンの種類は上記に限定されるわけではない。また本発明の電解液を電気2重層キャパシタに使用する場合には用いるイオン性液体のアニオン成分は排除体積が比較的小さいものが有利であり、BF4 -、CF3SO3 -などは本発明に良好に使用できるが、これらに限定されるわけではない。本発明の電解液を導電性高分子レドックスキャパシタに使用する場合には、イオン性液体のアニオン成分は、導電性高分子に安定かつ大量に可逆的なドープ・脱ドープが行えるものが望ましく、例えばBF4 -、CF3SO3 -、CHF2CF2CF2CF2CH2OSO3 -、CHF2CF2CF2CF2CH2SO3 -、などは本発明に良好に使用できるが、これらに限定されるわけではない。
<イオン性液体の具体例>
本発明の目的のために良好に使用できるイオン性液体として、以下のものが挙げられるが、本発明は、下記の具体例だけに限定されるものではない。
具体例(イミダゾリウム塩):1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=クロライド、3−ジエチルイミダゾリウム=ブロマイド、1−エチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウム=ヘキサフルオロホスフェート、1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウム=ヘキサフルオロホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トリフルオロメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=ベンゼンスルホネート、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム=トリフルオロメタンスルホネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、1−イソブチル−3−メチルイミダゾリウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3−メチルイミダゾリウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム=ヘプタフルオロブタノエート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム=4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタン硫酸、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム=2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル硫酸、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム=2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル硫酸。
具体例(ピリジニウム塩):N−ブチルピリジニウム=クロライド、N−ブチルピリジニウム=ヘキサフルオロホスフェート、ピリジニウム=テトラフルオロボレート、N−エチルピリジニウム=トシレート、N−ブチルピリジニウム=ベンゼンスルホネート、N−エチルピリジニウム=トリフルオロメタンスルホネート、N−ブチルピリジニウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、N−ブチルピリジニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸、N−ブチルピリジニウム=2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル硫酸。
具体例(ピロリジニウム塩):2−メチルピロリジニウム=クロライド、3−エチルピロリジニウム=ヘキサフルオロホスフェート、2−メチルピロリジニウム=テトラフルオロボレート、3−エチルピロリジニウム=トシレート、ピロリジニウム=ベンゼンスルホネート、2−メチルピロリジニウム=トリフルオロメタンスルホネート、3−ブチルピロリジニウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、2−ブチルピロリジニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸、2−メチルピロリジニウム=2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル硫酸。
具体例(アンモニウム塩):トリメチルブチルアンモニウム=クロライド、トリメチルブチルアンモニウム=ヘキサフルオロホスフェート、トリメチルブチルアンモニウム=テトラフルオロボレート、トリエチルブチルアンモニウム=トシレート、テトラブチルアンモニウム=ベンゼンスルホネート、トリメチルエチルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホネート、テトラメチルアンモニウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、トリメチルオクチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸、テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸、トリメチルブチルアンモニウム=2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル硫酸。
具体例(トリアジニウム塩):1,3−ジエチル−5−メチルトリアジニウム=クロライド、1,3−ジエチル−5−ブチルトリアジニウム=ヘキサフルオロホスフェート、1,3−ジメチル−5−エチルトリアジニウム=テトラフルオロボレート、1,3−ジエチル−5−メチルトリアジニウム=トシレート、1,3−ジエチル−5−ブチルトリアジニウム=ベンゼンスルホネート、1,3−ジエチル−5−メチルトリアジニウム=トリフルオロメタンスルホネート、1,3、5−トリブチルトリアジニウム=ビス((トリフルオロメチル)スルホニル)アミド、1,3−ジブチル−メチルトリアジニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸、1,3−ジエチル−5−メチルトリアジニウム=2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル硫酸。
以上のイオン性液体は本発明の目的のために良好に使用できるが、上記に限定されるわけではない。
<有機溶媒について>
本発明で使用する有機溶媒はイオン性液体と混合液を作ることができるものであれば良いが、イオン性液体の比率が比較的高い低粘度の混合液を与えることが望ましい。また、キャパシタ等の電気化学素子の電解液として用いる場合には耐電圧性が要求されるので、用途に応じて十分な電位窓を持つ有機溶媒を使用することが望ましい。例えば、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチルラクトンは様々なイオン性液体と幅広い混合比率で低粘度の混合液を作ることができ、電位窓も広いため、本発明、特に電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタ用電解液作製の目的に良好に用いることができるが、これらに限定されるわけではない。
<イオン性液体と有機溶媒の混合液の電気伝導度測定>
イオン性液体と有機溶媒の混合液をステンレス製の電極(幅5mm、高さ(深さ)10mm)が入ったインピーダンス測定セル(縦(電極間距離)5mm、横5mm、深さ10mmのテフロン(登録商標)製のマス)に入れる。このセルの模式図を図1に示す。25℃±1℃における混合液のインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求める。測定装置にはALS社製電気化学アナライザー(ALS608B)を使用し、インピーダンス測定は印加電圧5mV、周波数1〜100000Hzの範囲で行う。
<イオン性液体と有機溶媒の混合液の電気化学素子への応用>
イオン性液体と有機溶媒の混合液からなる、本発明の高電気伝導度の電解液は一般に広く電解液として使用することが出来る。例えば電気化学素子に適用可能であり、エレクトロクロミック素子、湿式太陽電池、一次電池、二次電池、電気二重層キャパシタ、レドックスキャパシタ用の電解液として良好に使用できる。本発明の電解液は特に高速応答性が求められる電気化学素子に良好に使用可能である。
<イオン性液体と有機溶媒の混合液の電気2重層キャパシタへの応用>
イオン性液体と有機溶媒の混合液からなる、本発明の高電気伝導度の電解液は電気2重層キャパシタの静電容量向上、充放電速度向上のために良好に使用可能である。使用方法としては、通常の電解液と同様に、イオン性液体と有機溶媒の混合液をキャパシタの電解液として用いれば良く、従来の電解液に比べて特別な工夫、設備が必要なわけではない。
<イオン性液体と有機溶媒の混合液の導電性高分子レドックスキャパシタへの応用>
イオン性液体と有機溶媒の混合液からなる、本発明の高電気伝導度の電解液は導電性高分子レドックスキャパシタの静電容量向上、充放電速度向上のために良好に使用可能である。使用方法としては、通常の電解液と同様に、イオン性液体と有機溶媒の混合液をキャパシタの電解液として用いれば良く、従来の電解液に比べて特別な工夫、設備が必要なわけではない。
<導電性高分子レドックスキャパシタに用いる導電性高分子>
本発明の電解液を含む導電性高分子レドックスキャパシタに用いる導電性高分子に特に制限はないが、安定したドープ・脱ドープ挙動を示し、ドープ・脱ドープにより多くの電荷を蓄積できるものが望ましい。例えばポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリパラフェニレンおよびその誘導体などは良好に用いることができるが、これらに限定されるわけではない。中でもポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンは、本発明のイオン性液体と有機溶媒の混合液を組み合わせることによりレドックスキャパシタの充放電速度をきわめて大きく改善することが可能であり、特に好ましいが、これらに限定されるわけではない。
次に実施例により本発明をさらに詳細に述べるが、これら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
25℃においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート10mlにアセトニトリルを10ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。この混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度は6.05x10-2 S/cmであった。この電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(実施例2)
実施例1において混合するアセトニトリルの量を15ml、20mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ7.14x10-2 S/cm、6.62x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例1)
実施例1においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート10mlに対するアセトニトリルの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ1.30x10-2 S/cm、2.00x10-2 S/cm、2.09x10-2 S/cm、4.66x10-2 S/cm、4.90x10-2 S/cm、8.59x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。
(実施例3)
25℃においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート10mlにそれぞれアセトニトリルを10ml、15ml、20ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ2.00x10-2 S/cm、2.20x10-2 S/cm、2.10x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例2)
実施例3においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート10mlに対するアセトニトリルの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ4.80x10-4 S/cm、1.90x10-3 S/cm、6.50x10-3 S/cm、1.42x10-2 S/cm、1.30x10-2 S/cm、5.00x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。
(実施例4)
25℃においてイオン性液体テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸10mlにそれぞれアセトニトリルを5ml、10ml、15ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ8.48x10-2 S/cm、1.16x10-1 S/cm、9.02x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例3)
実施例4においてイオン性液体テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸10mlに対するアセトニトリルの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、20ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ2.40x10-4 S/cm、1.78x10-3 S/cm、2.11x10-2 S/cm、5.94x10-2 S/cm、5.00x10-2 S/cm、4.00x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。実施例1〜4および比較例1〜3の結果を表1に示す。(表中、左詰めの数値が実施例)
(実施例5)
25℃においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート10mlにそれぞれプロピレンカーボネートを10ml、15ml、20ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ4.77x10-2 S/cm、5.52x10-2 S/cm、5.41x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例4)
実施例5においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート10mlに対するプロピレンカーボネートの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ1.30x10-2 S/cm、1.33x10-2 S/cm、1.97x10-2 S/cm、3.97x10-2 S/cm、2.74x10-2 S/cm、4.82x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。
(実施例6)
25℃においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート10mlにそれぞれプロピレンカーボネートを10ml、15ml、20ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ1.36x10-2 S/cm、1.64x10-2 S/cm、1.64x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例5)
実施例6においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート10mlに対するプロピレンカーボネートの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ4.80x10-4 S/cm、1.27x10-3 S/cm、4.92x10-3 S/cm、1.10x10-2 S/cm、8.48x10-2 S/cm、2.78x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。
(実施例7)
25℃においてイオン性液体テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸10mlにそれぞれプロピレンカーボネートを5ml、10ml、15ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ4.58x10-2 S/cm、5.60x10-2 S/cm、4.99x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例6)
実施例7においてイオン性液体テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸10mlに対するプロピレンカーボネートの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ2.40x10-4 S/cm、1.69x10-3 S/cm、2.10x10-3 S/cm、1.44x10-2 S/cm、8.23x10-3 S/cm、3.50x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウム=テトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。実施例5〜7および比較例4〜6に結果を表2に示す。(表中、左詰めの数値が実施例)
(実施例8)
25℃においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート10mlにそれぞれγ−ブチルラクトンを10ml、15ml、20ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ4.53x10-2 S/cm、5.03x10-2 S/cm、4.85x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例7)
実施例8においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=テトラフルオロボレート10mlに対するγ−ブチルラクトンの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ1.30x10-2 S/cm、1.30x10-2 S/cm、1.36x10-2 S/cm、3.26x10-2 S/cm、2.17x10-2 S/cm、4.29x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。
(実施例9)
25℃においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート10mlにそれぞれγ−ブチルラクトンを10ml、15ml、20ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ1.07x10-2 S/cm、1.27x10-2 S/cm、1.16x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例8)
実施例9においてイオン性液体1−エチル−3−メチルイミダゾリウム=トシレート10mlに対するγ−ブチルラクトンの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ4.80x10-4 S/cm、9.17x10-4 S/cm、3.82x10-3 S/cm、9.94x10-3 S/cm、6.48x10-3 S/cm、2.20x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。
(実施例10)
25℃においてイオン性液体テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸10mlにそれぞれγ−ブチルラクトンを5ml、10ml、15ml添加し、10分間撹拌し、均一な混合液を得た。これらの混合液を図1のインピーダンス測定セルに入れ、25℃におけるインピーダンス測定を行い、コール・コールプロットから電気伝導度を求めた。測定装置にはALS社製電気化学アナライザーALS608Bを使用し、インピーダンス測定は周波数1〜100000Hzの範囲で行った。測定で得た混合液の電気伝導度はそれぞれ3.94x10-2 S/cm、4.79x10-2 S/cm、4.26x10-2 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて向上する。特にポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェンを用いた導電性高分子レドックスキャパシタにこれらの電解液を使用すれば充放電速度が大きく向上する。
(比較例9)
実施例10においてイオン性液体テトラエチルアンモニウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸10mlに対するγ−ブチルラクトンの混合割合を0ml、0.1ml、1ml、5ml、100ml、1000mlとした場合、混合液の電気伝導度はそれぞれ2.40x10-4 S/cm、1.03x10-3 S/cm、1.70x10-3 S/cm、1.26x10-2 S/cm、7.60x10-3 S/cm、1.08x10-3 S/cmであった。これらの電解液を用いた場合、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度が、固体の支持電解質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに1mol/Lに溶解させた電解液を用いた場合に比べて必ずしも向上するわけではなく、逆に低下する場合が多い。実施例8〜10および比較例7〜9に結果を表2に示す。(表中、左詰めの数値が実施例)
Figure 2007109698
表中、左詰めの数値が実施例。実施例の電解液を用いると、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度を向上させられる。
Figure 2007109698
表中、左詰めの数値が実施例。実施例の電解液を用いると、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度を向上させられる。
Figure 2007109698
表中、左詰めの数値が実施例。実施例の電解液を用いると、電気2重層キャパシタ、導電性高分子レドックスキャパシタの充放電速度を向上させられる。
電解液のインピーダンス測定用セルの模式図

Claims (16)

  1. イオン性液体と有機溶媒を含む電解液であって、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±50%以内の範囲である、電解液。
  2. 前記電解液で、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±20%以内の範囲である、請求項1記載の電解液。
  3. 前記電解液で、電解液中のイオン性液体の濃度が、25℃±1℃における電気伝導度最大となる濃度から±10%以内の範囲である、請求項2記載の電解液。
  4. 前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.02S/cm以上である、請求項1〜3に記載の電解液。
  5. 前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.05S/cm以上である、請求項4に記載の電解液。
  6. 前記電解液の電気伝導度が25℃±1℃において0.1S/cm以上である、請求項5に記載の電解液。
  7. 上記電解液で、イオン性液体のカチオン成分が、イミダゾリウムイオンまたはその誘導体、ピリジニウムイオンまたはその誘導体、アンモニウムイオンまたはその誘導体、ピロリジニウムイオンまたはその誘導体である、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の電解液。(ここで誘導体とは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基を持つものであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)
  8. 上記電解液で、イオン性液体のアニオン成分が、BF4 -、PF6 -、(CF3SO22-(すなわちビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)アニオン(TFSI))、RSO3 -、RSO4 -(ここでRは脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、アシル基などであり、水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)、である請求項1〜請求項7のいずれかに記載の電解液。
  9. 上記電解液で、有機溶媒がプロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチルラクトン、の一群から選ばれる1以上である請求項1〜請求項8のいずれかに記載の電解液。
  10. 上記電解液で、イオン性液体と有機溶媒の混合比率(体積比)が1:5〜5:1、である請求項1〜請求項9のいずれかに記載の電解液。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の電解液を含む電気化学素子。
  12. 電気化学素子が、キャパシタである、請求項11記載の電気化学素子。
  13. キャパシタが、レドックスキャパシタである、請求項12記載のキャパシタ。
  14. キャパシタが、導電性高分子レドックスキャパシタである、請求項13記載のキャパシタ。
  15. 導電性高分子レドックスキャパシタの導電性高分子が、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリパラフェニレンおよびその誘導体である請求項14記載の導電性高分子レドックスキャパシタ。
  16. 導電性高分子が、ポリ−3−(4−フルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−t−ブチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2、4−ジフルオロフェニル)チオフェン、ポリ−3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チオフェン、から選ばれる少なくとも1つである、請求項15に記載のレドックスキャパシタ。
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