JP2007107276A - 既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造。 - Google Patents

既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造。 Download PDF

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Abstract

【課題】岸壁占有期間を可及的に短縮することができ、かつ条件に応じて既設矢板壁の係止位置を任意に設定可能で、充分な耐曲げモーメント強度を効果的に得ることができる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造を提供する。
【解決手段】矢板壁2をタイ材4を介して控え工6で支持してなる既設岸壁の改修補強方法であって、既設控え工6に沿わせてその近傍に適宜間隔を空けて複数の鋼管20を所定深度まで立て込む鋼管立て込み工程と、立て込んだ該鋼管20内部の所定高さ位置に削孔機24を設置して、該鋼管20内部から既設矢板壁2に向けて削孔を形成するとともに、該削孔内に鋼管20側から新設のタイ材26を挿通設置して該タイ材26の両端をそれぞれ該鋼管20と該既設矢板壁2とに止着するタイ材設置工程と、新設のタイ材26の止着後に該鋼管20内にコンクリート22を充填するコンクリート充填工程とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は既設岸壁の改修補強方法およびその構造に係わり、特に、岸壁占有期間を可及的に短縮することができ、かつ条件に応じて既設矢板壁の係止位置を任意に設定可能な既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造に関する。
港湾の岸壁構造として、図1(a),(b)に示すように、岸壁面を形成する矢板壁2をタイ材4を介して陸上部に設けた控え工6にて支持するようにした矢板岸壁がある。
ところで、この様な矢板岸壁において、海底の浚渫による水深の増大化や耐震性の向上を図る等の為に改修補強が必要になることがある。従来こうした場合には、図2に示すように、矢板壁2に近接させて海側に仮設架台8(または作業台船)を設け、これに削孔機10を搭載して海側から既設タイ材4の間に位置させて矢板岸壁に削孔を形成し、この削孔にアンカー12を挿入設置して、その挿入端12aを安定した良好な地盤14に定着するのが一般的であった(例えば、特開平1−198920号公報等参照)。
また、特開平10−152821号公報には、既設の矢板壁の背後に近接して新規の鋼管杭を当該矢板壁よりも深く根入れして打設するとともに、後方地盤に既設の鋼管杭の相互間に新規な斜杭を控えとして打設し、これら新規の斜杭と矢板壁背後に設置した新規の鋼管杭との上端部同士をタイロッドで連結するようにした岸壁改造工法が提案されており、当該工法によれば、海側での施工を無くして陸上での施工で済む。
特開平1−198920号公報 特開平10−152821号公報
しかしながら、上記前者の構成に係る既設岸壁の改修補強方法においては、工事中は岸壁が稼働できなくなり、加えて良好な地盤14が深い処にある場合には、削孔長やアンカー長が長くなってしまい、工期・工費の面で不利であった。さらに、海側から削孔するので、アンカー12の矢板壁4に対する固定点が上部になってしまい、もって曲げモーメントの減少効果が少なくなって、新規の矢板壁を打設せざるを得なくなることもあった。
また、上記後者の特開平10−152821号公報に係る岸壁改造工法では、海側での施工は無くし得ても、既設の矢板壁の背後に近接して新規の鋼管杭を打設するだけでなく、新規の斜杭と矢板壁背後に設置した新規の鋼管杭との上端部同士をタイロッドで連結するので、岸壁上面を掘りおこさねばならず、その施工中は岸壁を稼働させることができない。また、タイロッドの矢板壁に対する固定点が上部になっているので、曲げモーメントの減少効果は少なく、充分な耐曲げモーメント強度を得難いといった問題がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、岸壁占有期間を可及的に短縮することができ、かつ条件に応じて既設矢板壁の係止位置を任意に設定可能で、充分な耐曲げモーメント強度を効果的に得ることができる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る既設岸壁の改修補強方法にあっては、矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強方法において既設の控え工の近傍に、周囲を鋼板で筒状に包囲して掘削した所定深度の立て坑を形成する立て坑形成工程と、該立て坑内の所定高さ位置に削孔機を設置して、該立て坑内部から既設の矢板壁に向けて削孔を形成するとともに、該削孔内に新たなタイ材を挿通設置して該タイ材の両端をそれぞれ該鋼板と該既設矢板壁とに止着する新設タイ材設置工程と、該新設タイ材の止着後に該立て坑内にコンクリートを充填するコンクリート充填工程と、を有することを特徴とする(請求項1)。
ここで、前記立て坑は前記既設控え工の岸壁側に設置される構成となし得る(請求項2)。
あるいは、前記立て坑は前記既設控え工の反岸壁側に設置される構成となし得る(請求項3)。
また、前記立て坑の外郭を形成する鋼板が非液状化層に所定深さ根入されて設置される構成となし得る(請求項4)。
また、前記立て坑が前記既設控え工に沿って適宜間隔を空けて複数設けられている構成となし得る(請求項5)。
また、前記立て坑の外郭を形成する鋼板が鋼管である構成となし得る(請求項6)。
また、前記立て坑の外郭を形成する鋼板が鋼矢板である構成となし得る(請求項7)。
また、前記新設のタイ材が前記立て坑の外郭を形成する鋼板から放射状に複数設けられている構成となし得る(請求項8)。
また、前記立て坑が前記既設控え工に沿って溝状に形成されるとともに、該立て坑の外郭を形成する鋼板が鋼矢板でなり、前記新設タイ材は既設タイ材間に位置されて所定の配設ピッチで複数並設されている構成となし得る(請求項9)。
本発明に係る既設岸壁の改修補強構造にあっては、矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強構造において、筒状に形成された鋼板の内部にコンクリートが充填されて既設の控え工の近傍に配され、下端部が所定深度まで打設されて立て込まれた新設の控え工と、該筒状の鋼板内部の所定高さ位置から既設の矢板壁に向けて延設され、両端が該鋼板と該矢板壁とに止着された新設のタイ材と、を有することを特徴とする(請求項10)。
ここで、前記新設の控え工は前記既設控え工の岸壁側に設置されている構成となし得る(請求項11)。
あるいは、前記新設の控え工は前記既設控え工の反岸壁側に設置されている構成となし得る(請求項12)。
また、前記新設の控え工が非液状化層に所定深さ根入されて設置されている構成となし得る(請求項13)。
また、前記新設のタイ材が前記新設の控え工の外郭を形成する鋼板から放射状に複数設けられている構成となし得る(請求項14)。
また、前記新設の控え工が前記既設控え工に沿って適宜間隔を空けて複数設けられている構成となし得る(請求項15)。
また、前記新設の控え工の外郭を形成する鋼板が鋼管である構成となし得る(請求項16)。
また、前記新設の控え工の外郭を形成する鋼板が鋼矢板であること構成となし得る(請求項17)。
また、前記新設の控え工が前記既設控え工に沿って連壁状に形成されるとともに、該控え工の外郭を形成する鋼板が鋼矢板でなり、前記新設のタイ材は既設タイ材間に位置されて所定の配設ピッチで複数並設されている構成となし得る(請求項18)。
上述のように構成される本発明の既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造によれば、陸上部の既設控え工の近傍に筒状に打設した鋼板内部から海側の既設矢板壁に向けて削孔して、この削孔を通じて当該鋼板と既設矢板壁とを新設のタイ材で連結固定し、その筒状の鋼板内にコンクリートを中詰め充填して新たな控え工とするので、施工に際して海側に仮設架台や作業台船を設ける必要が無いばかりか、既設矢板壁近傍の陸上部を掘りおこす必要もない。よって、改修補強工事に伴う岸壁占有時間の大幅な短縮化を図ることができ、もって岸壁稼働時間を可及的に確保することができるようになる。また、筒状の鋼板と既設矢板壁とを連結する新設のタイ材を条件に応じて任意の高さ位置に設けて連結することができ、既設矢板壁の効果的な補強を行って充分な耐曲げモーメント強度を得ることができる。
また、筒状の鋼板内にコンクリートが充填されてなる新設の控え工は、その剛性を高く形成することができるので、1本の新設の控え工に複数のタイ材を放射状等に設置することが可能で、当該新設の控え工の設置数を減らして、工期・工費の面で有利化が図れる。
また、新設の控え工の下端を非液状化層に所定長根入させることによって、液状化現象にも対処することが可能となる。
以下に本発明の実施の形態例について添付図面に基づいて詳述する。図3と図4は本発明に係る既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造の第1の実施形態を示すものであり、図3(a)はその施工途中状態を示す縦断面図、(b)はその平面図、図4は施工完了時の状態を示す縦断面図である。これらの図において、2は既設矢板壁、4は既設タイ材、6は既設控え工であり、既設矢板壁2はタイ材4を介して控え工6に支持されている。即ち、図1に示した矢板岸壁に対する改修補強の例を示している。
この改修補強にあたって、先ず最初の工程として、既設控え工6に沿ってその近傍に複数の立て坑18が形成される。この立て坑18は周囲を鋼板で筒状に包囲してその内部を掘削して形成される。本図示例の実施の形態では、上記立て坑18の外郭を形成する鋼板には鋼管20が用いられている。
上記鋼管20は既設控え工6に沿って適宜間隔を空けて複数打設されて立て込まれる。当該図示例では、鋼管20は既設控え工6に対してその前方の海側となる岸壁側に位置され、かつ所定のピッチで配設されている既設タイ材4の間に1つおきに配されている。つまり、鋼管20の配設ピッチは既設タイ材4の配設ピッチの2倍となっている。また、各鋼管20の下端部20aは液状化を生じることがない礫層等の非液状化層15中に所定深さ根入れされて設けられる。そして、上記鋼管20の立て込みが終了すると、その内部の土砂が掘削撤去されて立て坑18が形成される。
上記立て坑形成工程が終了すると、次に新設タイ材設置工程が行われる。この新設タイ材設置工程では、先ず鋼管20内部の所定高さまでコンクリート22が打設される。ここで、当該打設面の高さ位置は土圧や海水の水圧によって矢板壁2が受ける曲げモーメントに影響を及ぼす諸条件を考慮して決定され、海底浚渫後の計画海底面の深度等に応じて算出する。
そして、所定高さ位置までコンクリート22を打設して固化したならば、次にその打設面上に削孔機24を設置して、鋼管20内から岸壁側(海側)の既設矢板壁2に向けて掘削して削孔を形成し、この削孔内に新設のタイ材26を挿通配置する。削孔は既設矢板壁2を貫通させて形成し、タイ材26の先端26aはその既設矢板壁2を貫通させて海中に突出させる。
ここで、上記削孔は、例えば特開2001−336389号公報等に示されているような小口径推進工法によって行う。この小口径推進工法についてその概略を説明すると、当該工法は立て坑から外管及び布設管を地中に押し込み、同時に外管の先端部のエアハンマ装置により地山を打撃掘削するものである。削孔機24にはそのヘッドにセンタービットとドラムカッターとが装着されており、これらにより地盤を切削し、推進装置による推進と共にカッターフェイスの開口部から圧密された土砂を取り込む。切羽の地山保持は、ベースマシンでドラムカッターを地山に押し付け、切羽全面地山を圧密状態とすることと、切羽に水圧を加えることで行うようになっている。そして、当該工法によれば、直径2m程の立て坑内に削孔機24を設置して、直径15cm程の小径の削孔を100m程の長さに亘って掘削可能である。また、TVカメラ付き電子セオドライトによる位置測定システムと、偏心掘削方式による方向修正機能とを有していて、高精度の削孔の施工が可能となっている。
また、上記タイ材26の挿通配置に先だって、既設矢板壁2における削孔の開尖予定位置の上下に腹起こし材28を予め設置しておく。腹起こし材28は2本のH型鋼28a,28bを上下に所定の間隔を空けて連結材(図示せず)によって一体的に連結形成されたものであり、既設矢板壁2の外面に取り付けたブラケット30上に載置されて固定係止される。なお、既設矢板壁2にはその開尖予定位置に予め削孔を尖設して開口形成しておく方が良い。
そして、上記タイ材26の先端26aが削孔から海側に突出されたならば、その先端26aを腹起こし材28を介して既設矢板壁2に止着固定する。即ち、タイ材26の先端26aには雄ねじ部を一体的に設けておき、この雄ねじ部を上下のH形鋼28a,28bに跨るスペーサ32を介してナット34で締結固定する。
また、既設矢板壁2の削孔と新設のタイ材26との間、及び鋼管20とタイ材26との間とには止水材を設けて止水処理をする。爾後、削孔機24を撤去して、タイ材26の他端を鋼管20の内面に止着固定する。この固定は上記先端部26aと同様のナットによる締結、或いは溶接等であってもかまわない。なお、上記新設のタイ材26の挿通配置は海側から行うようにしても良い。
上記新設タイ材設置工程が終了したならば、次にコンクリート充填工程を行う。このコンクリート充填工程は、鋼管20内にその全長に亘ってコンクリート22を充填中詰めして、当該鋼管20を新設の控え工19としての機能を有した鋼管杭に形成するためにおこなわれるものである。即ち、鋼管20は新設の控え工19の外郭を形成するものとなる。
なお、鋼管20の径は新設のタイ材26を挿通する削孔の、鋼管20内からの掘削作業性等を考慮すると太めにする必要があるが、既設タイ材4の配設ピッチとの兼ね合いもあって、φ2000〜3000mm程度とするのが望ましい。また、新設のタイ材26はその長さが30m前後になるので地上からの連続供給を可能とするために、当該タイ材26にはロープを使用することが望ましい。
図5と図6は本発明に係る既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造の第2の実施形態例を示すものであり、図5(a)はその施工途中状態を示す縦断面図、(b)はその平面図、図6は施工完了時の状態を示す縦断面図である。ここで、これらの図において、前述の第1の実施の形態例と同一の部材には同一の符合を付してその詳しい説明は省略し、以下にはその相違する点について詳述する。
図示するように、当該図示例では、新設の控え工19となってその外郭を形成する鋼管20は既設控え工6の背面である反岸壁側(反海側)に配されて、既設タイ材4,4間の位置に打設されて立て込まれる。また、鋼管20は既設タイ材4の配設ピッチの2つ分を空けた3倍の配設ピッチで設けられている。さらに、鋼管20は前述の第1の実施形態例よりも短く、その下端は非液状化層15の上方で止まり、当該非液状化層15には根入れされていない。これは、液状化現象を考慮する必要が無い場合の設定であり、液状化現象にも対処させる必要が有る場合には、その下端を非液状化層15に所定深さ根入れさせる構成となすのは勿論のことである。
そして、1つの鋼管20(新設の控え工19)からは3本の新設のタイ材26が既設矢板壁2に向けて延設されていて、それら3本のタイ材26は既設控え工6を貫通して放射状に設けられている。また、それらタイ材26の各先端26aはそれぞれ既設矢板壁2に対して、水平面視で既設タイ材4の止着点の中央部に延び、かつ3本のタイ材26は既設矢板壁2に作用する曲げモーメントが最大となる部位に向けて下降傾斜されて配設されている。
また、鋼管20(新設の控え工19)を既設控え工6の背面に設けるので、当該鋼管20を設置するにあたって、既設タイ材4と緩衝することがないので、その管径の大きさに制約を受けることがない。よって、かなり大径の鋼管を設けることができて、コンクリート22の充填後には極めて高剛性の控え工たる鋼管杭に形成できる。よって1本の鋼管20に複数のタイ材26を止着固定しても充分に耐え得る強度を容易に確保し得る。
施工に際しては、前述した第1の実施の形態例と基本的に同様の、立て坑形成工程、新設タイ材設置工程、コンクリート充填工程とを順次に行うが、削孔機24の設置にあたっては、鋼管20内部にはコンクリートは打設する必要はなく、内部の土砂を撤去するだけとなし得、コンクリート22の打設は最後に行えば良い。
図7は本発明に係る既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造の第3の実施形態例を示すものである。この実施形態では、最終的に新設の控え工19とされる立て坑18の外郭を形成するために、筒状に打設される鋼板には上述の鋼管20に代えて鋼矢板21が用いられている。
即ち、上記鋼矢板21は矩形に打設されて筒状に形成され、既設控え工6の岸壁側(海側)に位置されて、既設タイ材4,4間に設けられている。つまり、この第3の実施形態は、新設の控え工19の外郭を形成することになる筒状の鋼板に鋼矢板21を用いる以外は、図3,4に示した第1の実施形態に準ずるものであり、その施工に際しては、基本的に同様の、立て坑形成工程、新設タイ材設置工程、コンクリート充填工程とを順次に行う。
図8は本発明に係る既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造の第4の実施形態例を示す平面図である。この第4の実施形態にあっても、立て坑18の外郭を形成すべく筒状に打設する鋼板には鋼矢板21が用いられているが、ここでは既設控え工6の反岸壁側(反海側)に位置されて、既設タイ材4,4間に設けられている。即ち、この第4の実施形態は、新設の控え工19の外郭を形成することになる筒状の鋼板に鋼矢板21を用いる以外は、図5,6に示した第2の実施形態に準ずるものであり、その施工に際しては、基本的に同様の、立て坑形成工程、新設タイ材設置工程、コンクリート充填工程とを順次に行う。
図9は本発明に係る既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造の第5の実施形態例を示す平面図である。この第5の実施形態にあっても、筒状に打設する鋼板には、やはり鋼矢板21が用いられるが、ここでは既設控え工6の反岸壁側(反海側)に位置され、かつ当該既設控え工6に沿って平行に配置されて横長の溝状に立て坑18を形成するようにしている。即ち、この立て坑18はコンクリート22が打設された後に新設の控え工19として形成されると、連壁状の形態を呈することになる。そして、この場合にあっては、新設のタイ材26は既設タイ材4の配設ピッチの1つ分を空けた2倍の配設ピッチで設けられている。また、その施工に際しては、基本的に同様の、立て坑形成工程、新設タイ材設置工程、コンクリート充填工程とを順次に行う。
本発明の適用対象となる既設矢板岸壁の構造を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 従来における既設矢板岸壁の補強方法および構造を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明に係わる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造の第1の実施の形態例を示すもので、(a)はその施工途中状態を示す縦断面図、(b)はその平面図である。 上記第1の実施の形態例の施工完了時の状態を示す縦断面図である。 本発明に係わる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造の第2の実施の形態例を示すもので、(a)はその施工途中状態を示す縦断面図、(b)はその平面図である。 上記第2の実施の形態例の施工完了時の状態を示す縦断面図である。 本発明に係わる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造の第3の実施の形態例を示す平面図である。 本発明に係わる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造の第4の実施の形態例を示す平面図である。 本発明に係わる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造の第5の実施の形態例を示す平面図である。
符号の説明
2 既設矢板壁
4 既設タイ材
6 既設控え工
15 非液状化層
18 立て坑
19 新設の控え工
20 鋼管
21 鋼矢板
22 コンクリート
24 削孔機
26 新設のタイ材
28 腹起こし材

Claims (18)

  1. 矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強方法であって、
    既設の控え工の近傍に、周囲を鋼板で筒状に包囲して掘削した所定深度の立て坑を形成する立て坑形成工程と、
    該立て坑内の所定高さ位置に削孔機を設置して、該立て坑内部から既設の矢板壁に向けて削孔を形成するとともに、該削孔内に新たなタイ材を挿通設置して該タイ材の両端をそれぞれ該鋼板と該既設矢板壁とに止着する新設タイ材設置工程と、
    該新設タイ材の止着後に該立て坑内にコンクリートを充填するコンクリート充填工程と、
    を有することを特徴とする既設岸壁の改修補強方法。
  2. 前記立て坑が前記既設控え工の岸壁側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の既設岸壁の改修補強方法。
  3. 前記立て坑が前記既設控え工の反岸壁側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の既設岸壁の改修補強方法。
  4. 前記立て坑の外郭を形成する鋼板が非液状化層に所定深さ根入されて設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  5. 前記立て坑が前記既設控え工に沿って適宜間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  6. 前記立て坑の外郭を形成する鋼板が鋼管であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  7. 前記立て坑の外郭を形成する鋼板が鋼矢板であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  8. 前記新設のタイ材が前記立て坑の外郭を形成する鋼板から放射状に複数設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  9. 前記立て坑が前記既設控え工に沿って溝状に形成されるとともに、該立て坑の外郭を形成する鋼板が鋼矢板でなり、前記新設タイ材は既設タイ材間に位置されて所定の配設ピッチで複数並設されていることを特徴とする請求項3に記載の既設岸壁の改修補強方法。
  10. 矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強構造であって、
    筒状に形成された鋼板の内部にコンクリートが充填されて既設の控え工の近傍に配され、下端部が所定深度まで打設されて立て込まれた新設の控え工と、
    該筒状の鋼板内部の所定高さ位置から既設の矢板壁に向けて延設され、両端が該鋼板と該矢板壁とに止着された新設のタイ材と、
    を有することを特徴とする既設岸壁の改修補強構造。
  11. 前記新設の控え工が前記既設控え工の岸壁側に設置されていることを特徴とする請求項10に記載の既設岸壁の改修補強構造。
  12. 前記新設の控え工が前記既設控え工の反岸壁側に設置されていることを特徴とする請求項10に記載の既設岸壁の改修補強構造。
  13. 前記新設の控え工が非液状化層に所定深さ根入されて設置されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
  14. 前記新設のタイ材が前記新設の控え工の外郭を形成する鋼板から放射状に複数設けられていることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
  15. 前記新設の控え工が前記既設控え工に沿って適宜間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
  16. 前記新設の控え工の外郭を形成する鋼板が鋼管であることを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
  17. 前記新設の控え工の外郭を形成する鋼板が鋼矢板であることを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
  18. 前記新設の控え工が前記既設控え工に沿って連壁状に形成されるとともに、該控え工の外郭を形成する鋼板が鋼矢板でなり、前記新設のタイ材は既設タイ材間に位置されて所定の配設ピッチで複数並設されていることを特徴とする請求項12に記載の既設岸壁の改修補強構造。
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