JP5584373B1 - 矢板打設工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】矢板の自立性を高め、根固め用のモルタルやセメント等のグラウト材の注入が不要で、環境に悪影響を及ぼすことのない矢板打設工法を提供すること。
【解決手段】岩盤等の硬質地盤Gを地盤掘削機15によって一定間隔おきにプレボーリングし、プレボーリングによる掘削孔12の隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに、矢板先端部が補強されて岩盤切削破砕用チップ3,4を備えた先行堀り専用矢板1を、矢板打設機5によって所定深度まで打設し、先行堀り専用矢板1を引き抜いた後、先行堀り専用矢板1によって前記未掘削硬質地盤部gに形成された先行堀り専用矢板打設痕6に本矢板11を矢板打設機5によって所定深度まで打設する。
【選択図】図3

Description

本発明は、岩盤等の硬質地盤に鋼製の矢板を打設する矢板打設工法に関する。
従来の矢板打設工法の一例は、特開平8−13486号公報に示すとおりで、これを図8の(a) ,(b) によって説明すると、岩盤等の硬質地盤Gに鋼製の矢板11を打設する場合には、その硬質地盤Gを、地盤掘削機、特にダウンザホールハンマー等の岩盤掘削機により、掘削孔12が互いに一部重複するようにプレボーリングした後、矢板11をバイブロハンマー等の矢板打設機によって同図の(a) に示すように打設する方法が一般に採用されている。
しかしながら、上記従来の工法では、矢板11の対辺長さ(矢板幅)Wよりも大きい孔径Dの掘削孔12をプレボーリングするために、図8の(b) から分かるように、矢板11の自立性、止水性等が低下する。このような自立性等の低下を補うために、掘削孔12内には、矢板11の根固めのためにセメントミルク、モルタル等の根固め用グラウト材の注入を行なっているが、地下水があったり、沿岸等の水際での作業の場合には、グラウト材の流出が発生し、不十分な注入状況となる他、地下水へのセメント成分の流出は、環境上好ましくない。また、プレボーリングによる掘削孔に崩壊等が生じた場合には、グラウト材をきちんと充填できないことがある。
本発明は、上記の事情に鑑み、矢板の自立性を高め、根固め用のモルタルやセメント等のグラウト材の注入が不要となり、環境に悪影響を及ぼすことのない矢板打設工法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、岩盤等の硬質地盤Gを地盤掘削機15によって一定間隔おきにプレボーリングすることによって、所定の孔径の掘削孔12,12を一定間隔おきに隣り合って形成し、このプレボーリングによる掘削孔12の隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに、矢板先端部が補強されて岩盤切削破砕用チップ3,4を備えた先行堀り専用矢板1を、高起振力油圧バイブロハンマーからなる矢板打設機5によって所定深度まで打設すると共に、打設後に先行堀り専用矢板1を引き抜くことによって、該先行堀り専用矢板1の打設作用による先行堀り専用矢板打設痕6が、隣り合う掘削孔12,12間に連通するように形成され、しかして、この先行堀り専用矢板1を引き抜いた後、前記先行堀り専用矢板1の打設によって前記未掘削硬質地盤部gに形成された先行堀り専用矢板打設痕6とこれに連通する掘削孔12,12とにわたって、本矢板11を、同じく高起振力油圧バイブロハンマーからなる矢板打設機5によって所定深度まで打設するにより、当該本矢板11を前記先行堀り専用矢板打設痕6内に食い込ませて挟着固定することを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明の矢板打設工法は、岩盤等の硬質地盤Gを一定間隔おきにプレボーリングし、このプレボーリングによる掘削孔12の隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに、先行堀り専用矢板1を矢板打設機5によって所定深度まで打設する工法であるが、この場合、未掘削硬質地盤部gに、通常の鋼矢板を矢板打設機5で無理して打ち込むと、亀裂や曲がり等が発生するため、矢板先端部が補強されて岩盤切削破砕用チップ3,4を備えた先行堀り専用矢板1を使用し、これを矢板打設機5により打設する。しかして、先行堀り専用矢板1を引き抜いた後、先行堀り専用矢板1の打設によって前記未掘削硬質地盤部gに形成された先行堀り専用矢板打設痕6に、本矢板11を矢板打設機5により所定深度まで打設し、本矢板11を先行堀り専用矢板打設痕6内に食い込ませて強く挟着固定することによって、岩盤等の硬質地盤本来のもつ支持力、水平力を有効に利用でき、本矢板11の自立性を確保することができる。また、セメントミルク、モルタル等の根固め用グラウト材を使用しないため、環境負荷が低く、グラウト材の注入管理の必要もなくなり、施工能率の向上が図られる。
また、この矢板打設工法では、一般的に本矢板11より高価な先行堀り専用矢板1は、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに先行堀り専用矢板打設痕6を形成するためだけのもので、使用後は引き抜くから、何回でも使用可能で、施工費の低廉化を図ることができる。
又、本発明によれば、先行堀り専用矢板1を打設する矢板打設機5として、起振力が113〜160tと、普通型バイブロハンマーの約3〜4倍となる高起振力油圧バイブロハンマーを使用することにより、先行堀り専用矢板1を、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに対して強烈に切削圧入させることができ、先行堀り専用矢板打設痕6を迅速容易に形成することができる。
本発明工法を実施するのに使用するプレボーリング用の地盤掘削機を備えた作業設備を示す概略説明図である。 本発明工法を実施するのに使用する矢板打設機としての高起振力バイブロハンマーを備えた作業設備を示す概略説明図である。 (a) 〜(e) は本発明工法の工程を示す説明図である。 本発明工法の実施にあたって使用する先行堀り専用矢板の一例を示す拡大正面図であり、(b) はその底面図、(c) は矢板先端部の岩盤切削破砕用チップを示す斜視図である。 先行堀り専用矢板の先端部の他の例を示す拡大正面図、(b) はその底面図、(c) は矢板先端部の岩盤切削破砕用チップを示す斜視図である。 (a) 及び(b) は本発明工法により打設された矢板列を示す平面図である。 (a) 及び(b) は本発明工法により打設された広幅矢板による矢板列を示す平面図である。 (a) は従来の矢板打設工法を示す拡大平面図、(b) 断面説明図である。
以下、本発明に係る矢板打設工法について、図1〜図3を参照して具体的に説明する。図1は海岸等の水際にある岩盤等の硬質地盤Gをプレボーリングするのに使用される作業設備Aを示すもので、作業台船13に搭載したホイールクレーン14によって地盤掘削機15を吊持する。この地盤掘削機15としては、岩盤を削孔するのに好適なダウンザホールハンマーを使用する。この場合、地盤掘削機15としてのダウンザホールハンマーは、硬質地盤Gに設置した導杭定規材16に支持案内することにより、削孔位置及び鉛直度の精度を上げることができる。尚、地盤掘削機15としては、ダウンザホールハンマーに限るものではなく、岩盤等の硬質地盤Gを削孔し得るものであれば、どのような地盤掘削機でもよい。
先ず、図3の(a) に示すように、岩盤等の硬質地盤Gを、地盤掘削機15としてのダウンザホールハンマーにより、所定の孔径で一定間隔おきにプレボーリングする。このプレボーリングによる掘削孔を図中の12で示す。そして、図3の(b) に示すように、同図の左端から一つ目と二つ目の掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに、矢板先端部が補強されると共に未掘削硬質地盤部gが切削・破砕可能な岩盤切削破砕用チップ3,4(図4,図5参照)を備えた先行堀り専用矢板1を、図2に示す作業設備Bの矢板打設機5によって所定深度まで打設する。
上記のように隣り合う一つ目と二つ目の掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに先行堀り専用矢板1を所定深度まで打設した後、この先行堀り専用矢板1を引き抜くと、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gには、図3の(c) に示すように、前記先行堀り専用矢板1の打設作用による先行堀り専用矢板打設痕6が、隣り合う掘削孔12,12に連通するように形成される。こうして一つ目と二つ目の掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gの先行堀り専用矢板1による打設が終われば、引き続き二つ目と三つ目の掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gの先行堀り専用矢板1による打設を行なうが、この二つ目と三つ目の掘削孔12,12間では、先行堀り専用矢板1を、図3の(b) に示す一つ目と二つ目の掘削孔12,12間での配置とは逆向きにセットして打設を行なう。以降同様にして、必要とする掘削孔12・・・の隣り合う掘削孔12,12間に先行堀り専用矢板1による先行堀り専用矢板打設痕6を交互に逆向きに形成する。
ここに示す先行堀り専用矢板1は、ウェブaと両フランジb,bとからなるU形鋼矢板を使用し、この鋼矢板の先端部を補強すると共に、その先端に、超硬合金からなる岩盤切削破砕用チップ3,4を装備したものであり、岩盤切削破砕用チップ3,4については、図4及び図5によって詳細に後述する。また後述する本矢板11は、上記のような先端側補強部及び岩盤切削破砕用チップを備えていない通常の鋼矢板のことである。また、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに先行堀り専用矢板1を打設にあたって、図3の(b) ,(d) ,(e) に示すように、各フランジbの側端部の継手部cが掘削孔12の中心部に位置するようにセットする。本矢板11を先行堀り専用矢板打設痕6に打設するときも同様である。
図2には、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに先行堀り専用矢板1を打設する矢板打設機5を装備した作業設備Bを示し、この作業設備Bは、作業台船17に搭載したクローラクレーン18の昇降ワイヤー19により矢板打設機5を吊持している。作業台船17には、予備用の先行堀り専用矢板1と多数の本矢板11が積載されている。矢板打設機5としては、後述する高起振力油圧バイブロハンマーを使用する。この矢板打設機5により打設される先行堀り専用矢板1及び本矢板11は、打設位置及び鉛直度の精度を上げるために、硬質地盤Gに設置されている導杭定規材16により支持案内する。
上記のように隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに先行堀り専用矢板1による先行堀り専用矢板打設痕6を図3の(c) に示すように交互に逆向きに形成した後、図3の(d) に示すように先行堀り専用矢板打設痕6に、本矢板11を、同じ矢板打設機5(高起振力バイブロハンマー)によって所定深度まで打設する。図3の(d) には、一つ目と二つ目の掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに形成した先行堀り専用矢板打設痕6に1本目の本矢板11を打設した状態を示している。この状態において、本矢板11のウェブaが先行堀り専用矢板打設痕6内に食い込まれており、両フランジb,bが隣り合う掘削孔12,12内に夫々突入されると共に、各継手部cが掘削孔12の中心部Oに位置している。またこの状態において、本矢板11は、ウェブaが先行堀り専用矢板打設痕6内に食い込まれることにより、硬質地盤Gの地盤支持力P(図3の(d) 参照)を受けて先行堀り専用矢板打設痕6内で強く挟着された状態となり、自立性を発揮することができる。
図3の(d) に示すように1本目の本矢板11の打設が終われば、図3の(e) に示すように、二つ目と三つ目の掘削孔12,12間に形成された先行堀り専用矢板打設痕6に、2本目の本矢板11を、1本目の打設済み本矢板11とは逆向き配置で矢板打設機5により打ち込むと共に、二つ目の掘削孔12に片方のフランジbが突入している1本目の打設済み本矢板11の継手部cに、当該2本目の本矢板11の片方のフランジbの継手部cを係嵌させる。以降同様な方法によって、本矢板11を必要本数打設していく。図3の(e) には2本目の本矢板11までを打設した状態を示している。
以上説明したような矢板打設工法によると、プレボーリングによる掘削孔12の隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに、先行堀り専用矢板1を、矢板打設機5によって所定深度まで打設し、先行堀り専用矢板1を引き抜いた後、この先行堀り専用矢板1の打設作用によって前記未掘削硬質地盤部gに形成された先行堀り専用矢板打設痕6に、本矢板11を矢板打設機5により所定深度まで打設し、それによって本矢板11を先行堀り専用矢板打設痕6内に食い込ませて強く挟着固定させるようにする方法であるから、岩盤等の硬質地盤本来のもつ地盤支持力、水平力を有効に利用できて、本矢板11の自立性を確保することができる。また、セメントミルク、モルタル等の根固め用グラウト材を使用しないため、環境負荷が低く、グラウト材の注入管理の必要もなくなり、施工能率の向上を図ることができる。
また、この矢板打設工法によれば、一般的に本矢板11よりも高価となる先行堀り専用矢板1は、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに先行堀り専用矢板打設痕6を形成するためのみに使用するもので、未掘削硬質地盤部gに打設した後は引き抜くようになっているから、何回でも使用可能で、施工費の低廉化を図ることができる。また、プレボーリングによる掘削孔12の孔径は、岩盤等硬質地盤Gの質、硬度、節理等の状況に応じて適宜に選定することができる。また、この矢板打設工法は、極力小口径で削孔することによって、矢板の自立性、支持力、有効根入れが確保できる工法である。
図4は、岩盤切削破砕用のボタンチップ3を備えた先行堀り専用矢板1を示している。この先行堀り専用矢板1は、ウェブaと両フランジb,bと継手部c,cとからなるU形鋼矢板で、矢板先端部の内外両側面に補強板21,22を溶接等によって固着して矢板先端部を補強すると共に、矢板先端面に、超硬合金からなるボタンチップ3を銀鑞等の鑞付け等によって複数個突設したチップ取付用台片7を補強板21,22及び矢板先端部に溶接等によって固着することによって、特殊強化形矢板に形成するようにしたものである。このような構造の先行堀り専用矢板1によれば、プレボーリングによる掘削孔12の隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに、矢板打設機5である高起振力油圧バイブロハンマーで打ち込むことにより、その未掘削硬質地盤部gを有効に切削・破砕でき、先行堀り専用矢板打設痕6を効果的に形成することができると共に、亀裂や曲がり等を発生することがない。
図5には、岩盤切削破砕用の山形チップ4を備えた先行堀り専用矢板1を示している。この先行堀り専用矢板1も、ウェブaと両フランジb,bと継手部c,cとからなるU形鋼矢板で、矢板先端部の内外両側面に補強板21,22を溶接等によって固着して矢板先端部を補強すると共に、矢板先端面には超硬合金からなる山形チップ4を銀鑞等の鑞付けによって複数個突設したチップ取付用台片8を補強板21,22及び矢板先端部に溶接等によって固着することにより、特殊強化形矢板に形成するようにしたものである。このような先行堀り専用矢板1によれば、隣り合う掘削孔12,12間の未掘削硬質地盤部gに前記高起振力油圧バイブロハンマーで打ち込むことにより、未掘削硬質地盤部gを有効に切削・破砕して、先行堀り専用矢板打設痕6を効果的に形成することができる。
本発明の矢板打設工法に使用する先行堀り専用矢板1は、上述した図4及び図5に示す構造のものに限るものではなく、矢板先端部が補強されて岩盤切削破砕用チップ3,4を備えた構造であれば、どのようなものでも使用することができる。
図6の(a) 及び(b) は上述したような本発明工法によって打設施工された矢板列を示す平面図であり、図7の(a) 及び(b) は広幅矢板による矢板列を示す平面図である。先ず、図6の(a) に示す矢板列では、プレボーリングによる掘削孔12の孔径が305mmで、本矢板11はU形鋼矢板で、矢板幅(対辺長さ)が400mmの場合である。(b) に示す矢板列では、プレボーリングによる掘削孔12の孔径が(a) よりも大きい380mmで、本矢板11は(a) と同じU形鋼矢板で、矢板幅が400mmである。
図7の(a) に示す矢板列は、プレボーリングによる掘削孔12の孔径が図6の(a) に示す掘削孔12と同じ305mmで、本矢板11は図6の(a) ,(b) と同じU形鋼矢板で、矢板幅が600mmの広幅鋼矢板である。(b) に示す矢板列では、プレボーリングによる掘削孔12の孔径が図6の(b) に示す掘削孔12と同じ380mmで、本矢板11は(a) の場合と同じ広幅鋼矢板で、矢板幅が600mmである。
前記先行堀り専用矢板1を打設する矢板打設機5としては、高起振力油圧バイブロハンマー(ICE−20RF又はICE−28RF)が好ましい。この高起振力油圧バイブロハンマーでは、起振力が113〜160tと、普通型バイブロハンマー(SR−45の起振力が47t)の約3〜4倍となり、未掘削硬質地盤部gに対し極めて強烈な切削圧入を行なうことができる。
、先行堀り専用矢板1及び本矢板11を打設する矢板打設機5として、いずれも上記高起振力油圧バイブロハンマーを使用しているため、矢板打設機5をいちいち取り替える必要がないので、作業性が良くなる。
以上説明した実施形態の先行堀り専用矢板1及び本矢板11としては、U形の鋼矢板を使用しているが、U形の鋼矢板に限るものではなく、ハット形鋼矢板等、更には直線形鋼矢板を使用することもできる。
G 岩盤等の硬質地盤
g 隣り合う掘削孔間の未掘削硬質地盤部
1 先行堀り専用矢板
3 岩盤切削破砕用チップ(ボタン形)
4 岩盤切削破砕用チップ(山形)
5 矢板打設機
6 先行堀り専用矢板打設痕
11 本矢板
12 掘削孔
15 地盤掘削機

Claims (1)

  1. 岩盤等の硬質地盤を地盤掘削機によって一定間隔おきにプレボーリングすることによって、所定の孔径の掘削孔を一定間隔おきに隣り合って形成し、このプレボーリングによる掘削孔の隣り合う掘削孔間の未掘削硬質地盤部に、矢板先端部が補強されて岩盤切削破砕用チップを備えた先行堀り専用矢板を、高起振力油圧バイブロハンマーからなる矢板打設機によって所定深度まで打設すると共に、打設後に先行堀り専用矢板を引き抜くことによって、該先行堀り専用矢板の打設作用による先行堀り専用矢板打設痕が、隣り合う掘削孔間に連通するように形成され、しかして、この先行堀り専用矢板を引き抜いた後、前記未掘削硬質地盤部に形成された先行堀り専用矢板打設痕とこれに連通する掘削孔とにわたって、本矢板を、同じく高起振力油圧バイブロハンマーからなる矢板打設機によって所定深度まで打設することにより、当該本矢板を前記先行堀り専用矢板打設痕内に食い込ませて挟着固定することを特徴とする矢板打設工法。
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