JP2007106257A - 車両用サスペンションの制御方法および装置 - Google Patents

車両用サスペンションの制御方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車体の横加速度の発生タイミングとロールの発生タイミングとを考慮してサスペンションの減衰特性またはばね特性を制御することにより、車両の乗り心地および操作性を向上させることのできる車両用サスペンションの制御方法および装置を提供する。
【解決手段】車速および舵角に基づいて、推定横加速度演算手段および推定ロール状態演算手段(ブロックB1)により車体に発生する推定横加速度およびロールの推定ロール状態を演算し、さらに、目標ロール状態演算手段(ブロックB2)により推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール状態を演算して、ロール状態制御手段(ブロックB3〜B10)により目標ロール状態でのロール角と推定ロール状態でのロール角との偏差に基づいてサスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して車体に実際に発生するロールの状態を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、サスペンションの減衰特性またはばね特性を制御して車両の挙動を制御する車両用サスペンションの制御方法および装置に関するものである。
従来より、減衰力を変更できるショックアブソーバやねじり剛性を変更できるスタビライザを用いてサスペンションの減衰特性またはばね特性を制御することにより、走行状態に応じて車両の挙動を適切に制御するいわゆるアクティブサスペンションが知られている。その一例として、油圧式のアクチュエータを動作させて車体と車輪との間の距離(車高)を増減できるように構成され、車高変位に対する制御量を増減することによりサスペンションの硬さを変化させるサスペンション装置に関する発明が特許文献1に記載されている。
特開平5−254326号公報
上記の特許文献1に記載されているようなアクティブサスペンションを搭載した車両においては、車両の走行状態に応じてサスペンションの硬さ、すなわちサスペンションの減衰特性またはばね特性を変化させることにより、ノーズダイブやスクワットあるいはロールなどの走行時の車両挙動を制御することができる。例えば、旋回時に生じる車体の横方向の加速度(横加速度)を検出し、その横加速度に応じてサスペンションの減衰力あるいはロールに対する剛性を変化させることによって、旋回時の車体のロールを抑制することができる。
しかしながら、車両の旋回時には、運転者の操作により舵角あるいは車速が変化させられ、それら舵角や車速の変化に伴って実際に車体に生じる横加速度およびその横加速度の大きさに応じて発生する車体のロール状態も瞬時に変化する。また、車体のロールを抑制するためにアクティブサスペンションの減衰特性またはばね特性を変化させる際には、例えばアクチュエータの応答遅れなどの不可避的な遅れが生じてしまう。そのため、上記のように実際の横加速度の検出結果を基に車体のロール抑制制御を実行すると、すなわち実際の横加速度が検出されてからアクティブサスペンションのアクチュエータ等の制御を開始すると、車体に実際に生じるロールに対して、ロールを抑制するロール抑制制御が追従できなくなり、所望するロール状態に制御できなくなる可能性がある。その結果、旋回時に車体に実際に生じるロールのタイミングとアクティブサスペンションによるロール抑制制御のタイミングとを一致もしくは近づけることができず、運転者に違和感を与えたり、操作性が良くないと感じさせてしまう場合があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、車体の横加速度の発生タイミングとロールの発生タイミングとを考慮してサスペンションの減衰特性またはばね特性を制御することにより、車両の乗り心地および操作性を向上させることのできる車両用サスペンションの制御方法および装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車輪を車体に支持するサスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して制御するサスペンション特性制御手段を備えた車両用サスペンションの制御方法において、旋回状態検出手段により車速および舵角を検出し、それら前記車速および舵角に基づいて、推定横加速度演算手段により前記車体に発生する推定横加速度を演算するとともに、推定ロール状態演算手段により前記車体に発生するロールの推定ロール状態を演算し、さらに、目標ロール状態演算手段により前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール状態を演算して、ロール状態制御手段により前記目標ロール状態でのロール角と前記推定ロール状態でのロール角との偏差に基づいて前記サスペンション特性制御手段を制御することによって、前記サスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して前記車体に実際に発生するロールの状態を制御することを特徴とする制御方法である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記推定横加速度演算手段および前記推定ロール状態演算手段により前記推定横加速度および前記推定ロール状態を求める際に、前記車速および舵角に基づく入力に対して、それら前記車速または舵角の少なくともいずれかの変化に対する遅れを考慮した演算結果を出力する車両モデルに基づいて、前記推定横加速度および前記推定ロール状態をそれぞれ演算することを特徴とする制御方法である。
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記目標ロール状態演算手段により前記目標ロール状態を求める際に、前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール角速度を演算することを特徴とする制御方法である。
一方、請求項4の発明は、車輪を車体に支持するサスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して制御するサスペンション特性制御手段を備えた車両用サスペンションの制御装置において、車速および舵角を検出する旋回状態検出手段と、前記旋回状態検出手段により検出された前記車速および舵角に基づいて前記車体に発生する推定横加速度を演算する推定横加速度演算手段と、前記旋回状態検出手段により検出された前記車速および舵角に基づいて前記車体に発生するロールの推定ロール状態を演算する推定ロール状態演算手段と、前記推定横加速度演算手段により演算された前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール状態を演算する目標ロール状態演算手段と、前記目標ロール状態演算手段により演算された前記目標ロール状態でのロール角と前記推定ロール状態演算手段により演算された前記推定ロール状態でのロール角との偏差に基づいて前記サスペンション特性制御手段を制御することによって、前記サスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して前記車体に実際に発生するロールの状態を制御するロール状態制御手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記推定横加速度演算手段および前記推定ロール状態演算手段が、前記旋回状態検出手段により検出された前記車速および舵角に基づく入力に対して、それら前記車速または舵角の少なくともいずれかの変化に対する遅れを考慮した演算結果を出力する車両モデルに基づいて、前記推定横加速度および前記推定ロール状態をそれぞれ演算する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
さらに、請求項6の発明は、請求項4または5の発明において、前記目標ロール状態演算手段が、前記推定横加速度演算手段により演算された前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール角速度を演算する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
そして、請求項7の発明は、請求項4ないし6のいずれかの発明において、前記ロール状態制御手段が、前記サスペンションのショックアブソーバの減衰力またはスタビライザのねじり剛性の少なくともいずれかを変更することにより前記減衰特性またはばね特性を変更して前記ロールの状態を制御する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
この発明の車両用サスペンションの制御方法および装置によれば、車速と舵角との検出結果に基づいて車体に発生する横加速度およびロール状態が演算される。すなわち、検出された車速および舵角に応じて、車体に発生することが予測される推定横加速度と、車体に発生することが予測されるロールの推定ロール状態とが演算されて求められる。また、推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように、例えば所定値の推定横加速度が求められた場合のロール角が所定値となる関係を満たすように、目標ロール状態が演算されて求められる。そして、目標ロール状態のロール角と推定ロール状態のロール角との偏差が求められ、その偏差に基づいて各車輪のサスペンションの減衰特性またはばね特性がそれぞれ変更されて制御される。例えば、前記偏差を可及的に小さくするように、すなわち目標ロール状態が車体に生じるタイミングと推定ロール状態が車体に生じるタイミングとを一致もしくは可及的に近づけるように、あるいは、前記偏差を所定の値に保つように、各車輪のサスペンションの減衰特性またはばね特性が変更されて制御される。
推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように制御されると、例えば、所定の値の横加速度が発生する場合に、ロール角が所定の値だけ発生するように、ロールが発生している間繰り返し制御されるため、最終的に横加速度が最大になるタイミングとロール角が最大になるタイミングとを一致させることができる。
このように、車体の横加速度の発生タイミングとロールの発生タイミングとを考慮してサスペンションの減衰特性またはばね特性が制御されることによって、旋回時に車体に発生する横加速度に対して、その横加速度に応じて発生するロールを抑制するとともに、横加速度の発生とロールの発生との時間差を可及的に小さくする、もしくは一定に保つことができる。その結果、例えば、旋回時に横加速度が最大となるピークが過ぎた後にロール角が増大して運転者に違和感を感じさせたり、あるいはロールステアが発生してそれを修正するための操舵操作を運転者が行わなければならなくなる事態を回避することができ、車両の乗り心地および操作性を向上させることができる。
また、車速もしくは舵角が変化することによって車両の旋回状態が変化すると、車体の横加速度も変化するが、車速と舵角との検出結果に基づいて車体に発生する推定横加速度および推定ロール状態が演算される際には、それら車速および舵角のいずれかが変化することによって旋回状態が変化する時点を起点として、それぞれ、推定横加速度および推定ロールが発生するまでの時間差(遅れ)が考慮されて、推定横加速度と推定ロール状態とが演算される。その結果、推定横加速度と推定ロール状態とを精度良く算出して設定することができ、それら推定横加速度および推定ロール状態に基づいて実行される車体に実際に発生するロール状態の制御を精度良く行うことができる。
さらに、推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように設定される目標ロール状態として、目標ロール角速度すなわちロール角速度の目標値が演算されて求められる。その結果、車体に実際に発生するロールの状態を制御する際に、ロール角の目標値に加えてロール角速度の目標値が併せて設定されることになり、より精度良く制御を行うことができる。
そして、請求項7の発明によれば、例えば減衰力を変更可能な可変ショックアブソーバ、あるいはねじり剛性を変更可能なアクティブスタビライザを用いて、それらの減衰力またはねじり剛性を変更制御することによって、サスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して車体のロール状態を制御することができる。
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、この発明を適用した車両の構成および制御系統を図12に示す。この図12に示す車両Veは、左右の前輪Tfl,Tfrおよび左右の後輪Trl,Trrを有していて、各車輪Tfl,Tfr,Trl,Trrは、それぞれサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrを介して車両Veの車体Boに支持されている。各サスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの構造としては、例えば、ショックアブソーバを内蔵したストラットおよびコイルスプリングおよびサスペンションアームなどから構成されるストラット形サスペンションや、コイルスプリングおよびショックアブソーバおよび上下のサスペンションアームなどから構成されるウィッシュボーン形サスペンションなどの公知のサスペンションであって、それら各種のサスペンション構造を適宜に選択して採用することができる。
そして、これら各サスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrは、それぞれ、減衰力を大小に変更可能な可変ショックアブソーバ1,2,3,4、およびねじり剛性すなわち車体Boのロールに対する剛性を高低に変更可能なアクティブスタビライザ5,6、およびコイルスプリング(図示せず)などから構成されている。すなわち、各サスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrは、それらの可変ショックアブソーバ1,2,3,4の減衰力、あるいはアクティブスタビライザ5,6のねじり剛性をそれぞれ大小(高低)に変化させて制御することにより、各サスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの減衰特性またはばね特性をそれぞれ変更することができる、いわゆるアクティブサスペンションあるいは制御サスペンションなどと称されるものである。
なお、このようなアクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrは、例えば、油圧式アクチュエータの動作を制御してショックアブソーバの減衰力あるいはスタビライザのねじり剛性を変更制御する液圧式アクティブサスペンション、あるいは、モータを用いた電動式アクチュエータの動作を制御してショックアブソーバの減衰力あるいはスタビライザのねじり剛性を変更制御する電動式アクティブサスペンション、あるいは液圧式および電動式のアクチュエータを併用したものなど、各種方式の公知のアクティブサスペンションを採用することができ、ここではその具体的な構成については説明を省略する。
各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの可変ショックアブソーバ1,2,3,4の減衰力を増減するアクチュエータ(図示せず)、および各アクティブスタビライザ5,6のねじり剛性を増減するアクチュエータ(図示せず)は、それぞれ電子制御装置(ECU)7に接続されている。すなわちECU7から出力される指令信号を受けて各可変ショックアブソーバ1,2,3,4および各アクティブスタビライザ5,6のアクチュエータがそれぞれ制御されて、各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの減衰特性またはばね特性がそれぞれ制御されるように構成されている。したがって、これら各可変ショックアブソーバ1,2,3,4および各アクティブスタビライザ5,6により構成される各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srr、ECU7等が、この発明におけるサスペンション特性制御手段として機能している。
車体Boの各車輪Tfl,Tfr,Trl,Trrに対応する所定の位置に、各車輪Tfl,Tfr,Trl,Trrの回転速度を検出する車輪速センサ8がそれぞれ設けられている。それら各車輪速センサ8は、ECU7に接続されていて、各車輪Tfl,Tfr,Trl,Trrの回転速度を検出するとともに、それらの検出結果を基に、車体Boの前後方向における速度(車速)を検出することができるように構成されている。また、ステアリングホイール9の操舵角(舵角)を検出する舵角センサ10が設けられていて、その舵角センサ10は、ECU7に接続されている。したがって、これらの各車輪速センサ8、舵角センサ10、ECU7等が、この発明における旋回状態検出手段として機能している。
前述したように、この発明は、例えば旋回時に発生する車体Boの横加速度の発生タイミングとロールの発生タイミングとを一致もしくは近づけるように、各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの減衰特性またはばね特性を制御することによって、車両Veの操作性および乗り心地を向上させることを目的としていて、そのために、この発明の制御方法および装置は以下の制御を実行するように構成されている。
図1は、この発明の制御方法および装置による制御例を説明するためのブロック図であって、その各ブロックで示されるルーチンは、順次、所定の短時間毎に繰り返し実行される。図1において、最初に、この制御の開始条件を判断するため、現時点の車速VXと舵角MAとが検出され、例えば車速VXが所定速度以上かつ舵角MAが所定角度以上であるか否かが判断される。このときの所定速度および所定角度は、車両Veが旋回する際に、車体Boに運転者が認識できる程度の所定値以上の横加速度とロールとが生じる旋回状態であるか否かを判断するための閾値として予め設定される値である。したがって、車速VXが所定速度以上、かつ舵角MAが所定角度以上であった場合に、車体Boに所定値以上の横加速度とロールとが発生する旋回状態であると判断され、この制御が開始される。
制御が開始されると、先ず、検出された車速VXと舵角MAとが、車両モデルに入力される(ブロックB0,B1)。車両モデルとは、車両Veの旋回時に、車両Veの各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrをどのように応答させるかを演算するための制御ブロックであって、車速VXおよび舵角MAに基づく入力に対して、車速VXまたは舵角MAの少なくともいずれかが変化することによる旋回状態の変化に対する遅れを考慮して、車体Boに作用するヨーレートYR、横加速度LA、および車体Boに生じるロールのロール角RAがそれぞれ演算されて出力されるようになっている。
このブロックB1の車両モデルにおける具体的な制御内容もしくは演算方法について、以下の図2ないし図6を用いて説明する。図2は、ブロックB1の車両モデルを全体的に示す図であって、先ず、ブロックB100において、車速VXと、舵角MAと、後述するブロックB303,B412で求められるヨーレートYRおよび車両Veの滑り角βとの入力(ブロックB101〜B104)に対して、前輪Tfl,Tfrに作用する横方向力Ffが算出される。このブロックB100における演算内容の詳細を図3に示している。
図3において、車速VX、舵角MA、ヨーレートYR、車両Veの滑り角βがそれぞれ入力されると(ブロックB101〜B104)、それら各入力値VX,MA,YR,βと、車両Veの特性値として予め設定されているステアリング装置のステアリングギヤ比Na(ブロックB105)、および関数1/u(ブロックB106)、および車両Veの前後方向の重心位置から前輪Tfl,Tfrの車軸までの距離Lf(ブロックB107)から、前輪Tfl,Tfrの滑り角βf’が算出される(ブロックB108,B109)。そして、その前輪Tfl,Tfrの滑り角βf’と、コーナリングパワーCPfと、前輪Tfl,Tfrに作用する荷重Wfとから、理論上の前輪Tfl,Tfrの横方向力Ff’が算出される(ブロックB110,B111)。ここでコーナリングパワーCPfとは、前輪Tfl,Tfrの滑り角1度に対してどのくらい車両Veの横方向に力が作用するかを示す係数である。上記の演算内容を計算式で表すと、
Ff’=CPf×Wf×{(MA/Na)−(1/VX)×Lf×YR−β}
となる。
続いて、算出された理論上の前輪Tfl,Tfrの横方向力Ff’に対して、伝達関数{1/(Tf×s+1)}によって所定の遅れを考慮した演算が実行され(ブロックB112)、前輪Tfl,Tfrの横方向力Ffとして出力される(ブロックB113)。車両Veが車速VXおよび舵角MAで旋回する際に、前輪Tfl,Tfrに生じる横方向力Ffは、車速VXあるいは車両Ve各特性に応じて、運転者による舵角MAの操舵がなされた時点、もしくは車速VXが変化させられた時点から所定時間遅れて発生することになる。そこで、上記のブロックB112,B113の制御ブロックにおいて、伝達関数{1/(Tf×s+1)}が演算され、所定時間の遅れを考慮した前輪Tfl,Tfrの横方向力Ffが演算されて出力されるように構成されている。
また、ブロックB200において、車速VXと、後述するブロックB303,B412で求められるヨーレートYRおよび車両Veの滑り角βとの入力(ブロックB201〜B203)に対して、後輪Trl,Trrに作用する横方向力Frが算出される。このブロックB200における演算内容の詳細を図4に示している。
図4において、車速VX、ヨーレートYR、車両Veの滑り角βがそれぞれ入力されると(ブロックB201〜B203)、それら各入力値VX,YR,βと、車両Veの特性値として予め設定されている車両Veの前後方向の重心位置から後輪Trl,Trrの車軸までの距離Lr(ブロックB204)、および関数1/u(ブロックB205)から、後輪Trl,Trrの滑り角βr’が算出される(ブロックB206,B207)。そして、その後輪Trl,Trrの滑り角βr’と、コーナリングパワーCPrと、後輪Trl,Trrに作用する荷重Wrとから、理論上の後輪Trl,Trrの横方向力Fr’が算出される(ブロックB208,B209)。ここでコーナリングパワーCPrとは、後輪Trl,Trrの滑り角1度に対してどのくらい車両Veの横方向に力が作用するかを示す係数である。上記の演算内容を計算式で表すと、
Fr’=CPr×Wr×{Lr×YR×(1/VX)−β}
となる。
続いて、算出された理論上の後輪Trl,Trrの横方向力Fr’に対して、伝達関数{1/(Tr×s+1)}によって所定の遅れを考慮した演算が実行され(ブロックB210)、後輪Trl,Trrの横方向力Frとして出力される(ブロックB211)。前述の前輪Tfl,Tfrの横方向力Ffと同様に、上記のブロックB210,B211の制御ブロックにおいて、伝達関数{1/(Tr×s+1)}が演算され、所定時間の遅れを考慮した後輪Trl,Trrの横方向力Frが演算されて出力されるように構成されている。
さらに、ブロックB300において、上記のブロックB113およびブロックB211で算出された前輪Tfl,Tfrに作用する横方向力Ffと、後輪Trl,Trrに作用する横方向力Frとが入力されると(ブロックB301,B302)、車体Boに作用するヨーレートYRが算出される(ブロックB303,B304)。
またさらに、ブロックB400において、車速VXと、ヨーレートYRと、前輪Tfl,Tfrに作用する横方向力Ffと、後輪Trl,Trrに作用する横方向力Frとの入力(ブロックB401〜B404)に対して、車両Veの滑り角β、および車体Boに作用する横加速度LAが算出される。このブロックB400における演算内容の詳細を図5に示している。
図5において、前輪Tfl,Tfrの横方向力Ffと、後輪Trl,Trrの横方向力Frとの入力(ブロックB401,B402)に対して、それら各入力値Ff,Frと、車両Veの特性値として予め設定されている車体Boの重量M(ブロックB406)とから、車体Boに作用する横加速度LAが算出される(ブロックB407)。また、前輪Tfl,Tfrの横方向力Ffと、後輪Trl,Trrの横方向力Frと、車速VXと、ヨーレートYRとの入力(ブロックB401〜B404)に対して、それら各入力値Ff,Fr,VX,YRと、車両Veの特性値として予め設定されている車体Boの重量M(ブロックB406)および関数1/u(ブロックB408)から、車両Veの進行方向と車速の向きとのずれ角を示す車両Veの滑り角βが、積分・演算により算出される(ブロックB409〜B412)。
そして、ブロックB500において、前輪Tfl,Tfrに作用する横方向力Ffと、後輪Trl,Trrに作用する横方向力Frとの入力(ブロックB501〜B502)に対して、車体Boに生じるロールのロール角RA、およびロール角速度RRが算出される。このブロックB500における演算内容の詳細を図6に示してある。
図6において、前輪Tfl,Tfrに作用する横方向力Ff、後輪Trl,Trrに作用する横方向力Frがそれぞれ入力されると(ブロックB501〜B502)、それら各入力値Ff,Frと、車両Veの特性値として予め設定されている車体Boのロールアーム長さHroll(ブロックB504)と、ロール減衰係数Crollと、ロール剛性係数Krollとから、車体Boのロール慣性モーメントIrollが算出され、さらにそれら各入力値Ff,Frと、ロール慣性モーメントIrollとから、車体Boに生じるロールのロール角加速度RAAが算出される(ブロックB503〜B508)。ここで、ロール減衰係数Crollは、可変ショックアブソーバ1,2,3,4の減衰特性またはばね特性を示す係数であり、ロール剛性係数Krollは、アクティブスタビライザ5,6のばね特性を示す係数である。上記の演算内容を計算式で表すと、
RAA={−Croll×RR−Kroll×RA+Hroll×(Ff+Fr)}/Iroll
となる。
続いて、算出されたロール慣性モーメントIrollを積分することによって、車体Boのロール角速度RRが算出される(ブロックB509,B510)。さらに、算出されたロール角速度RRを積分することによって、車体Boのロール角RAが算出される(ブロックB511,B512)。
なお、上記のようにして、このブロックB1で算出される横加速度LA、ロール角RA、ロール角速度RRは、いずれも車速VXおよび舵角MAの入力に対し、演算上で推定して求められる推定値であって、それぞれ、推定横加速度LA_e、推定ロール角RA_e、推定ロール角速度RR_eとして表すことができる。
ブロックB1の車両モデルで、推定横加速度LA_e、推定ロール角RA_e、推定ロール角速度RR_eがそれぞれ求められると、ブロックB2へ進み、この制御における目標特性値として、目標ロール角RA_tgt、および目標ロール角速度RR_tgtが算出される。すなわち、図7に示すように、推定横加速度LA_eの入力(ブロックB601)に対して、例えば可変ショックアブソーバ1,2,3,4の減衰特性やアクティブスタビライザ5,6のばね特性などの実際のばね定数のばらつき、あるいは摩擦の影響などのばらつきなどの制御の誤差分を考慮した制御ゲインGrollと、時定数Trollにより求まるロールの伝達関数{1/(Troll×s+1)}とによって、推定横加速度LA_eに対するロールの所定の遅れを考慮した演算が実行され目標ロール角速度RR_tgtが算出される(ブロックB602,B603)。さらに、算出された目標ロール角速度RR_tgtを積分することによって、目標ロール角RA_tgtが算出される(ブロックB602,B604,B605)。
ブロックB2で目標横加速度LA_tgt、目標ロール角RA_tgt、目標ロール角速度RR_tgtがそれぞれ求められると、ブロックB3では、上記の目標ロール角RA_tgtおよび推定ロール角RA_eの入力に対して、ロールギャップ、すなわち目標ロール角RA_tgtと推定ロール角RA_eとの偏差であるロール角ギャップRAgapが算出される。同様に、ブロックB4では、上記の目標ロール角速度RR_tgtおよび推定ロール角速度RR_eの入力に対して、ロールギャップ、すなわち目標ロール角速度RR_tgtと推定ロール角速度RR_eとの偏差であるロール角速度ギャップRRgapが算出される。
ブロックB3,B4でロール角ギャップRAgapおよびロール角速度ギャップRRgapがそれぞれ求められると、それらのロールギャップRAgap,RRgapが、ブロックB5の逆モデルに入力される。逆モデルとは、車両Veの旋回状態を判定する車速VXおよび舵角MAに基づいて演算された推定横加速度LA_eに対して、車体Boにどれだけのロールモーメントをどのタイミングで作用させれば、車体Boに生じる横加速度のピークのタイミングとロール角のピークのタイミングとを一致させるもしくは可及的に近づけることができるかを演算するための制御ブロックである。このブロックB3の逆モデルにおける演算内容の詳細を図8に示してある。
図8において、ロールギャップ、すなわちロール角ギャップRAgapとロール角速度ギャップRRgapとが入力されると(ブロックB701)、それらロール角ギャップRAgapと、ロール角速度ギャップRRgapと、車両Veの特性値として予め設定もしくは算出されているロール減衰係数Croll(ブロックB703)と、ロール剛性係数Kroll(ブロックB704)と、ロール慣性モーメントIroll(ブロックB706)と、ロールの伝達関数{1/(Ts×s+1)}(ブロックB702,B705)とから、ロールモーメントの目標値として目標減衰モーメントRM_tgtが算出される(ブロックB707,B708)。上記の演算内容を計算式で表すと、
RM_tgt=Iroll×RRgap+Croll×RRgap+Kroll×RAgap
となる。
目標減衰モーメントRM_tgtが求められると、その目標減衰モーメントRM_tgtを基に、図9に示すように、各車輪Tfl,Tfr,Trl,Trrの各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrに作用させる力SFfl,SFfr,SFrl,SFrrが、それぞれ算出される(ブロックB802〜B810)。例えば、左前輪TflのアクティブサスペンションSflに作用させる力SFflを求める演算内容を計算式で表すと、
SFfl=RM_tgt×[1/{2×(Ltf×Lr+Ltr×Lf)}]×Lf
また、右前輪TfrのアクティブサスペンションSfrに作用させる力SFfrを求める演算内容を計算式で表すと、
SFfr=−RM_tgt×[1/{2×(Ltf×Lr+Ltr×Lf)}]×Lf
となる。
ブロックB5で各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrに作用させる力SFfl,SFfr,SFrl,SFrrが求められると、ブロックB6では、例えば、図10に示すような、ショックアブソーバの荷重Faを縦軸にとり、ショックアブソーバのストローク速度Vaを横軸にとったマップ(F−Vマップ)に基づいて各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの可変ショックアブソーバ1,2,3,4に作用させる荷重がそれぞれ求められ、各可変ショックアブソーバ1,2,3,4のアクチュエータ(図示せず)を制御する減衰特性指令値CAとして出力される(ブロックB7)。
そして、上記で求められた各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrに作用させる力SFfl,SFfr,SFrl,SFrrと、減衰特性指令値CAとを基に(ブロックB8)、ブロックB9では、例えば、図11に示すような、スタビライザの荷重Fsを縦軸にとり、ショックアブソーバのストロークSaを横軸にとったマップ(F−Sマップ)に基づいて各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrのアクティブスタビライザ5,6に作用させる荷重がそれぞれ求められ、各アクティブスタビライザ5,6のアクチュエータ(図示せず)を制御するばね特性指令値CSとして出力される(ブロックB10)。
以上のように、この発明による旋回時のロール制御によれば、車両Veが旋回する場合、車速VXと舵角MAとが検出され、それらの検出された車速VXおよび舵角MAに応じて車体Boに発生することが予測される推定横加速度LA_eと、車体Boに発生することが予測されるロールの推定ロール状態として推定ロール角RA_eおよび推定ロール角速度RR_eとが演算されて求められる。また、その推定横加速度LA_eとロール角とが所定の関係になるようなロール状態である目標ロール状態として、目標ロール角RA_tgtおよび目標ロール角速度RR_tgtが演算されて求められる。
そして、ロール角ギャップRAgapとして目標ロール角RA_tgtと推定ロール角RA_eとの偏差が、またロール角速度ギャップRRgapとしておよび目標ロール角速度RR_tgtと推定ロール角速度RR_eとの偏差がそれぞれ求められ、それらの偏差(ロールギャップ)に基づいて各車輪Tfl,Tfr,Trl,Trrの各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの減衰特性またはばね特性がそれぞれ変更されて制御される。例えば、上記の制御例のように、ロールギャップを所定の値に保つように、各アクティブサスペンションSfl,Sfr,Srl,Srrの減衰特性またはばね特性がそれぞれ変更されて制御される。
その結果、旋回時に車体Boに発生する横加速度に対して、その横加速度に応じて発生するロールを抑制するとともに、横加速度の発生とロールの発生との時間差を可及的に小さくするもしくは一定に保つことができる。
また、車速VXもしくは舵角MAが変化することによって車両Veの旋回状態が変化すると、車体Boに生じる横加速度も変化するが、車速VXと舵角MAとの検出結果に基づいて車体Boに発生する推定横加速度LA_eと推定ロール角RA_eおよび推定ロール角速度RR_eとが演算される際には、それら車速VXおよび舵角MAのいずれかが変化することによって旋回状態が変化する時点を起点として、それぞれ、推定横加速度LA_eおよび推定ロールが発生するまでの時間差(遅れ)が考慮されて、推定横加速度LA_eと推定ロール角RA_eおよび推定ロール角速度RR_eとが演算される。その結果、推定横加速度LA_eと推定ロール角RA_eおよび推定ロール角速度RR_eとを精度良く算出して設定することができ、それら推定値LA_e,RA_e,RR_eに基づいて実行される車体に実際に発生するロール状態の制御を精度良く行うことができる。
ここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述したブロックB1の機能的手段が、この発明の推定横加速度演算手段、および推定ロール状態演算手段に相当する。また、ブロックB2の機能的手段が、この発明の目標ロール状態演算手段に相当する。そして、ブロックB3ないしB10の機能的手段が、この発明のロール状態制御手段に相当する。
なお、この発明は、上記の具体例に限定されないのであって、具体例では、この発明におけるサスペンション特性制御手段として、電子制御装置(ECU)により制御されるアクティブサスペンションが、可変ショックアブソーバとアクティブスタビライザと通常のコイルスプリングによって構成されている例を示しているが、コイルスプリングに代えて空気圧を変化させることによりばね定数を変更することができるエアスプリングにより構成された電子制御式エアサスペンションを用いることも可能である。
この発明の制御方法および装置による車体のロール制御の制御例を説明するためのブロック図である。 図1のブロック図に示す制御例における車両モデルの制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図2に示す車両モデルにおける前輪の横方向力を算出する制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図2に示す車両モデルにおける後輪の横方向力を算出する制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図2に示す車両モデルにおける横加速度を算出する制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図2に示す車両モデルにおけるロール角を算出する制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図1のブロック図に示す制御例における目標ロール角を算出する制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図1のブロック図に示す制御例における逆モデルの制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図8に示す逆モデルにおけるアクティブサスペンションに作用させる力を算出する制御・演算方法を説明するためのブロック図である。 図1のブロック図に示す制御例における可変ショックアブソーバへの指令値を求めるためのマップ図である。 図1のブロック図に示す制御例におけるアクティブスタビライザへの指令値を求めるためのマップ図である。 この発明の制御方法および装置を適用可能な車両の構成および制御系統を模式的に示す概念図である。
符号の説明
1,2,3,4…可変ショックアブソーバ、 5,6…アクティブスタビライザ、 7…電子制御装置(ECU)、 8…車輪速センサ、 10…舵角センサ、 Tfl,Tfr,Trl,Trr…車輪、 Sfl,Sfr,Srl,Srr…アクティブサスペンション、 Bo…車体、 Ve…車両。

Claims (7)

  1. 車輪を車体に支持するサスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して制御するサスペンション特性制御手段を備えた車両用サスペンションの制御方法において、
    旋回状態検出手段により車速および舵角を検出し、それら前記車速および舵角に基づいて、推定横加速度演算手段により前記車体に発生する推定横加速度を演算するとともに、推定ロール状態演算手段により前記車体に発生するロールの推定ロール状態を演算し、さらに、目標ロール状態演算手段により前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール状態を演算して、ロール状態制御手段により前記目標ロール状態でのロール角と前記推定ロール状態でのロール角との偏差に基づいて前記サスペンション特性制御手段を制御することによって、前記サスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して前記車体に実際に発生するロールの状態を制御することを特徴とする車両用サスペンションの制御方法。
  2. 前記推定横加速度演算手段および前記推定ロール状態演算手段により前記推定横加速度および前記推定ロール状態を求める際に、前記車速および舵角に基づく入力に対して、それら前記車速または舵角の少なくともいずれかの変化に対する遅れを考慮した演算結果を出力する車両モデルに基づいて、前記推定横加速度および前記推定ロール状態をそれぞれ演算することを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンションの制御方法。
  3. 前記目標ロール状態演算手段により前記目標ロール状態を求める際に、前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール角速度を演算することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用サスペンションの制御方法。
  4. 車輪を車体に支持するサスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して制御するサスペンション特性制御手段を備えた車両用サスペンションの制御装置において、
    車速および舵角を検出する旋回状態検出手段と、
    前記旋回状態検出手段により検出された前記車速および舵角に基づいて前記車体に発生する推定横加速度を演算する推定横加速度演算手段と、
    前記旋回状態検出手段により検出された前記車速および舵角に基づいて前記車体に発生するロールの推定ロール状態を演算する推定ロール状態演算手段と、
    前記推定横加速度演算手段により演算された前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール状態を演算する目標ロール状態演算手段と、
    前記目標ロール状態演算手段により演算された前記目標ロール状態でのロール角と前記推定ロール状態演算手段により演算された前記推定ロール状態でのロール角との偏差に基づいて前記サスペンション特性制御手段を制御することによって、前記サスペンションの減衰特性またはばね特性を変更して前記車体に実際に発生するロールの状態を制御するロール状態制御手段と
    を備えていることを特徴とする車両用サスペンションの制御装置。
  5. 前記推定横加速度演算手段および前記推定ロール状態演算手段は、前記旋回状態検出手段により検出された前記車速および舵角に基づく入力に対して、それら前記車速または舵角の少なくともいずれかの変化に対する遅れを考慮した演算結果を出力する車両モデルに基づいて、前記推定横加速度および前記推定ロール状態をそれぞれ演算する手段を含むことを特徴とする請求項4に記載の車両用サスペンションの制御装置。
  6. 前記目標ロール状態演算手段は、前記推定横加速度演算手段により演算された前記推定横加速度とロール角とが所定の関係になるように目標ロール角速度を演算する手段を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の車両用サスペンションの制御装置。
  7. 前記ロール状態制御手段は、前記サスペンションのショックアブソーバの減衰力またはスタビライザのねじり剛性の少なくともいずれかを変更することにより前記減衰特性またはばね特性を変更して前記ロールの状態を制御する手段を含むことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の車両用サスペンションの制御装置。
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