JP2007106178A - 乗員腰部拘束装置 - Google Patents

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健 瓜生
Masato Aichi
正人 相知
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Abstract

【課題】簡素な構造で、サブマリン現象の発生防止による乗員の拘束性能向上と車両用シートへの乗員の乗り心地性能向上とを両立させる。
【解決手段】シートクッションフレーム38の一対のサイドフレーム40の前端部40Aにはシートパン42が架設されている。シートパン42の中央部には後方下側へ傾斜した傾斜面48Bが形成されており、更にシートパン42のサイド部50とシートバックフレーム47の下端延長部47Aとはワイヤ54によって相互に連結されている。また、サイドフレーム40の中間部40Cは高さが徐変され、上端部に傾斜面状の摺動案内面52が形成されている。従って、車両衝突時にシートバック16に大きな慣性力が作用して車両前方側へ傾動すると、それに伴って下端延長部47Aが車両後方側へ変位し、ワイヤ54を介してシートパン42が車両後方上側へ引き寄せられ傾斜面48Bによって乗員腰下部が前方下側から後方上側へ向けて拘束される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両衝突時に乗員腰部を車両用シートに拘束する乗員腰部拘束装置に関する。
シートベルト装置によって車両用シートに拘束された乗員が、車両衝突時に車両用シートのシートクッションに潜り込むような姿勢となる所謂サブマリン現象が生じることがある。かかるサブマリン現象の発生を未然に防止するための技術は従来から種々提案されている(一例として下記特許文献1等参照)。
例えば、下記特許文献1に開示された技術では、車体フロアに筐体を設置し、この筐体内にクランク機構により所定ストローク昇降可能な可動プレートを配設して、車両衝突時にウエビングに作用する張力を利用して、可動プレートを所定ストローク上昇させるようになっている。
上記構成によれば、車両衝突時にはクランク機構によって可動プレートが上昇し、これによりサブマリン現象の発生が阻止される。一方、通常時には可動プレートは下降した位置に保持されるため、乗員の車両用シートへの乗り心地性能も確保される。
実開平4−13423号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、クランク機構によって可動プレートを昇降させる構成であるため、構造が複雑になるという問題がある。また、車両衝突時に乗員を簡易な構成でより効果的に拘束することにより、乗員に対する拘束性能の更なる向上が望まれているところでもある。
本発明は上記事実を考慮し、簡素な構造で、サブマリン現象の発生防止による乗員の拘束性能向上と車両用シートへの乗員の乗り心地性能向上とを両立させることができる乗員腰部拘束装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、車両衝突時に乗員腰部を車両用シートに拘束する乗員腰部拘束装置であって、車両用シートのシートクッション下部側に設けられ、乗員腰下部から離間した位置に保持され乗員腰下部に拘束力を付与しない乗員腰下部非拘束位置と乗員腰下部に相対的に接近し乗員腰下部に拘束力を付与する乗員腰下部拘束位置との間を変位可能とされた乗員腰部拘束部材と、車両衝突時に車両用シートのシートバックが下端部回りに車両前方側へ傾動することにより、その傾動動作を利用して前記乗員腰部拘束部材を乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ変位させる変位手段と、を有することを特徴としている。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の乗員腰部拘束装置において、前記乗員腰部拘束部材は、シートクッションの両側部に配置され車両前後方向に延在する左右一対のシートクッションフレームに沿ってスライド可能に掛け渡されると共に略中央部に後方下側へ傾斜する傾斜面を有するシートパンによって構成されており、前記変位手段は、シートバックの車両前方側への傾動時に当該傾斜面を前記乗員腰下部非拘束位置から前記乗員腰下部拘束位置へ移動させるスライド手段である、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明は、請求項2記載の乗員腰部拘束装置において、前記スライド手段は、前記シートパンと前記シートバックとを連結し張力によって引張力を伝達する長尺状の連結部材を含んで構成されている、ことを特徴としている。
請求項4記載の本発明は、請求項2記載の乗員腰部拘束装置において、前記スライド手段は、シートバック側に設けられ、シートバックの傾動動作によって支軸回りに回転する第1ギヤ部と、シートクッション側に第1ギヤ部と噛み合うように設けられ、シートバックの傾動時の第1ギヤ部の回転によって前記シートパンを車両後方側へ引き寄せる第2ギヤ部と、を含んで構成されている、ことを特徴としている。
請求項5記載の本発明は、請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の乗員腰部拘束装置において、前記シートクッションフレームの上端部は、前端側から後端側へ向かうにつれてフレーム高が高くなるように側面視で傾斜されている、ことを特徴としている。
請求項6記載の本発明は、請求項1記載の乗員腰部拘束装置において、前記乗員腰部拘束部材は、シートクッションの前部側にシート幅方向に沿って配置されると共にシート高さ方向へ変位可能とされた長尺状部材によって構成されており、前記変位手段は、一端部がシートバック下部側に相対回転可能に連結された第1のリンク部材と一端部がシートクッション前部側に相対回転可能に連結されると共に他端部が直接又は他のリンク部材を介して第1のリンク部材と相対回転可能に連結された第2のリンク部材とを含むリンク機構によって構成されており、シートバックの車両前方側への傾動時に当該リンク機構の動きを利用して前記長尺状部材を前記乗員腰下部非拘束位置から前記乗員腰下部拘束位置へ押し上げる、ことを特徴としている。
請求項7記載の本発明は、請求項1記載の乗員腰部拘束装置において、前記乗員腰部拘束部材は、車両用シートのシートクッション内に配設されかつ変形自在な流動体が封入された流動体封入部材によって構成されており、前記変位手段は、車両用シートのシートバック側に設けられ、当該シートバックの車両前方側への傾動動作に伴って前記流動体封入部材の後部を加圧することで当該流動体封入部材の前部を車両上方側へ隆起させて前記乗員腰下部拘束位置へ至らせる押圧部である、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、通常の車両走行時等、車両衝突時以外の時には、乗員腰部拘束部材は、乗員腰下部から離間した乗員腰下部非拘束位置に保持される。このため、乗員腰下部に拘束力が付与されることはない。従って、通常の車両走行時における車両用シートへの乗員の乗り心地性能は良好に維持される。
一方、この状態から車両衝突時になると、乗員は車両前方側へ慣性移動しようとするが、車両用シートのシートバックにも車両前方側への大きな慣性力が作用する。このため、車両用シートのシートバックがその下端部回りに車両前方側へ傾動する。このとき、本発明では、変位手段によって乗員腰部拘束部材が乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ変位される。つまり、車両衝突時におけるシートバックの傾動動作を利用して変位手段により乗員腰部拘束部材を乗員腰下部に接近させる。これにより、従来技術に比べてより早期に乗員腰下部に拘束力が付与される。その結果、車両衝突時に乗員腰部が車両用シートのシートクッションに潜り込むサブマリン現象を効果的に抑止することができる。
また、本発明に係る乗員腰部拘束装置は、車両用シートのシートバックの傾動動作を利用して乗員腰部拘束部材を乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ変位させて乗員腰下部に拘束力を付与しようとするものであるので、構造的には簡素な構造にすることが可能である。
請求項2記載の本発明によれば、通常の車両走行時には、スライド手段によってシートパンがスライドされることはないので、シートパンの傾斜面は乗員腰下部非拘束位置に保持される。このため、乗員腰下部に拘束力が付与されることはない。従って、通常の車両走行時における車両用シートへの乗員の乗り心地性能は良好に維持される。
この状態から車両衝突時になり、その際にシートバックに作用する慣性力によってシートバックが車両前方側へ傾動すると、スライド手段によってシートパンがシートクッションフレームに沿ってスライドされ、シートパンの傾斜面が乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ移動される。シートパンの傾斜面は後方下側へ傾斜しているため、乗員腰下部は当該傾斜面によって前方下側から後方上側へ向けて拘束される。一方、一般には乗員は三点式のシートベルト装置を使用しており、ウエビング装着状態にあるので、乗員腰上部はラップ側のウエビングによって車両用シートに拘束されている。従って、乗員腰部に対する拘束力が上下でバランス良く得られ、乗員腰部が側面視で回転するのを防止することができる。その結果、車両衝突時に乗員腰部が車両用シートのシートクッションに潜り込むサブマリン現象を効果的に抑止することができる。
しかも、シートクッションフレームを利用してシートパンをスライドさせる構成であるため、構造も簡素なものにできる。
請求項3記載の本発明によれば、シートバックが車両前方側へ傾動すると、それに伴って連結部材が引っ張られる。連結部材はこの引張力を張力によってシートパンに伝達し、シートパンを車両後方側へ引き寄せる。
ここで、本発明では、スライド手段を張力によって引張力を伝達する長尺状の連結部材を含んで構成したので、設置スペースが少なくて済む。
請求項4記載の本発明によれば、シートバックが車両前方側へ傾動すると、それに伴って第1ギヤ部が支軸回りに回転される。第1ギヤ部は第2ギヤ部と噛み合っているので、第1ギヤ部が回転すると第2ギヤ部が回転又は直線運動等をし、その回転量又は移動ストロークに応じた量だけシートパンが車両後方側へ引き寄せられる。
ここで、本発明では、スライド手段を第1ギヤ部と第2ギヤ部とを含んで構成したので、第1ギヤ部と第2ギヤ部のギヤ比を任意に変更することができる。従って、第1ギヤ部の回転量が少ないにも拘わらず第2ギヤ部の回転量又は移動ストロークを大きくすることもできるし、逆に第1ギヤ部の回転量を多くしているにも拘わらず第2ギヤ部の回転量又は移動ストロークを小さくすることもできる。
請求項5記載の本発明によれば、シートクッションの上端部が前端側から後端側に向かうにつれてフレーム高が高くなるように側面視で傾斜されているため、乗員腰下部へシートパンをより迅速に近づけて拘束することができる。
請求項6記載の本発明によれば、通常の車両走行時には、第1のリンク部材及び第2のリンク部材を含んで構成されたリンク機構が相対回転することはないので、乗員腰部拘束部材である長尺状部材は乗員腰下部非拘束位置に保持される。このため、乗員腰下部に拘束力が付与されることはない。従って、通常の車両走行時における車両用シートへの乗員の乗り心地性能は良好に維持される。
この状態から車両衝突時になり、その際に作用する大きな慣性力によってシートバックが車両前方側へ傾動すると、リンク機構が備える第1のリンク部材及び第2のリンク部材が相対回転され、長尺状部材を乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ押し上げる。長尺状部材はシートクッションの前部側にシート幅方向に沿って配置されているため、長尺状部材が乗員腰下部拘束位置まで押し上げられると、乗員腰下部の前方移動が長尺状部材によって制限される。つまり、乗員腰下部は長尺状部材の位置を越えて車両前方側へ移動することはできなくなり、相対的には長尺状部材によって車両後方側へ押圧されることとなる。従って、乗員腰部が側面視で回転するのを防止することができる。その結果、車両衝突時に乗員腰部が車両用シートのシートクッションに潜り込むサブマリン現象を効果的に抑止することができる。
しかも、リンク機構によって長尺状部材を押し上げる構成であるため、構造も簡素なものにできる。
さらに、リンクの長さ・本数等を調整することにより、リンク機構の挙動ひいては長尺状部材の押し上げ量を任意に調整することができる。
請求項7記載の本発明によれば、通常の車両走行時には、シートバック側に設けられた押圧部が、シートクッション内に配設された乗員腰部拘束部材である流動体封入部材の後部を押圧することはないので、流動体封入部材の前部は乗員腰下部非拘束位置に保持される。このため、乗員腰下部に拘束力が付与されることはない。従って、通常の車両走行時における車両用シートへの乗員の乗り心地性能は良好に維持される。
この状態から車両衝突時になり、その際に作用する大きな慣性力によってシートバックが車両前方側へ傾動すると、それに伴って押圧部が流動体封入部材の後部を押圧する。このため、変形自在な流動体はその体積を前部側へ移動させ、流動体封入部材の前部を車両上方側へ隆起させる。これにより、流動体保持部材の隆起した前部は、乗員腰下部拘束位置に至る。従って、乗員腰部が側面視で回転するのを防止することができる。その結果、車両衝突時に乗員腰部が車両用シートのシートクッションに潜り込むサブマリン現象を効果的に抑止することができる。
しかも、シートバック側に押圧部を設けると共に、シートクッション内に押圧部によって押される位置に流動体封入部材を配設する構成であるため、部品点数が少なく構造も簡素なものにできる。
さらに、流動体の体積等を調整することにより、流動体封入部材の挙動を任意に調整することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、車両衝突時におけるシートバックの車両前方側への傾動動作を利用して乗員腰部拘束部材を乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ変位させる構成としたので、簡素な構造で、サブマリン現象の発生防止による乗員の拘束性能向上と車両用シートへの乗員の乗り心地性能向上とを両立させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、シートバックの車両前方側への傾動動作を利用してシートパンをシートクッションフレームに沿ってスライドさせる構成としたので、簡単な構造でサブマリン現象を効果的に抑止することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、シートパンとシートバックとを連結し張力によって引張力を伝達する長尺状の連結部材を含んでスライド手段を構成したので、より一層構造の簡素化を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、第1ギヤ部及び第2ギヤ部といったギヤ機構によってシートパンをスライドさせるように構成したので、シートパンの移動ストロークのチューニングを容易に行うことができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、シートクッションの上端部を前端側から後端側に向かうにつれてフレーム高が高くなるように側面視で傾斜させたので、乗員腰下部に対する保護性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、第1のリンク部材及び第2のリンク部材を含むリンク機構によってシートクッションの前部側に配置された長尺状部材を押し上げる構成としたので、簡単な構造でサブマリン現象を効果的に抑止することができ、更に長尺状部材の移動ストロークのチューニングを容易に行うことができるという優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る乗員腰部拘束装置は、シートクッション内に流動体封入部材を配設すると共にシートバック側に押圧部を設け、シートバックの傾動動作により押圧部が流動体封入部材を押圧して流動体封入部材の前部を隆起させる構成としたので、簡単な構造でサブマリン現象を効果的に抑止することができ、更に流動体封入部材の変形による隆起量のチューニングを容易に行うことができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る乗員腰部拘束装置の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図4には、フロントシート10に着座した乗員の三点式シートベルト装置12の装着状態が側面視で描かれている。この図に示されるように、車両用シートとしてのフロントシート10は、乗員が着座するシートクッション14と、シートクッション14の後端部に傾倒可能に設けられ乗員の背もたれとなるシートバック16と、シートバック16の上端部に高さ調節可能に設けられ乗員の頭部を支持するヘッドレスト18とによって構成されている。車体フロア20の所定位置には左右一対のシートトラック(シートスライドレール)22が配設されており、かかるシートトラック22に後述するシートクッションフレーム38がスライド可能に支持されている。
また、フロントシート10には、乗員保護装置として位置付けられる三点式のシートベルト装置12が配設されている。シートベルト装置12は、乗員拘束用のウエビング24を備えている。ウエビング24の一端部はセンタピラー26の下端部付近に配設されたウエビング巻取装置28のスプールに係止されており、又ウエビング24の他端部は車体フロア20に固定された図示しないアンカプレートに係止されている。さらに、ウエビング24の中間部はセンタピラー26の上部に設けられたショルダアンカ(スリップジョイント)30に挿通自在に支持されている。また、ウエビング24の中間部(ショルダアンカ30とアンカプレートの間)には、高強度部材であるタングプレート32が挿通されている。タングプレート32はシートクッション14の側方に立設状態で配置されたバックル装置34に係合及び離脱可能とされており、タングプレート32をバックル装置34に係合させることにより、乗員は、アンカプレートからタングプレート32までの部分をラップ側のウエビング24Aとし、タングプレート32からショルダアンカ30までの部分をショルダ側のウエビング24Bとする三点式のシートベルト装置12の装着状態となることができる。
ここで、図1及び図2には、上述したフロントシート10に装備された本実施形態の要部に係る乗員腰部拘束装置36の概略構成が斜視図で示されている。
これらの図に示されるように、シートクッション14内には、骨格部材として機能するシートクッションフレーム38が配設されている。シートクッションフレーム38は、各々車両前後方向を長手方向として延在する左右一対のサイドフレーム40を備えている。サイドフレーム40の前端部40A間には、車両前方側から見て略コ字状に形成されたシートパン42が掛け渡されている。また、サイドフレーム40の後端部同士は、ロッド44で連結されている。さらに、サイドフレーム40の後端上部にはパイプ状のリクライニングロッド46が挿通されており、かかるリクライニングロッド46を支点としてシートバック16(より正確には、シートバック16内に配設されてシートバック16の骨格部材として機能するシートバックフレーム47)がリクライニングされるようになっている。
上記シートパン42は、中央部に配置されたパン本体48と、このパン本体48の両サイドに一体に形成された左右一対のサイド部50とによって構成されている。パン本体48は、前部を構成する水平部48Aと、この水平部48Aの後端縁から車両後方下側へ向けて所定の傾斜角度で傾斜された傾斜面48Bとによって構成されている。また、一対のサイド部50は各々縦断面形状が下面側が開放された略コ字状に形成されており、左右のサイドフレーム40に上方側から被嵌されることにより、シートパン42がシートクッションフレーム38の前端部間に架設されている。
一方、上記サイドフレーム40は、シートパン42のサイド部50が被嵌される前端部40Aについては均一な高さに設定されているが、前端部40Aと後端部40Bとの間の部分を構成する中間部40Cについては前端側から後端側へ向かうにつれてフレーム高が徐々に高くなるように傾斜されている。すなわち、サイドフレーム40の中間部40Cの上端面がシートパン42の摺動案内面52を構成している。
シートバックフレーム47の側部の下端部(リクライニングロッド46よりも下側に位置する部分)には、リクライニングロッド46の半径方向下側(即ち、略車両下方側でやや前方寄り)へ向けて延出された下端延長部47Aが一体に形成されている。
一方、シートパン42において車室内側に位置するサイド部50の側面には、ワイヤ54の一端部がピン56で係止されている。ワイヤ54の他端部は、シートバックフレーム47の前記下端延長部47Aにピン57で係止されている。これにより、シートパン42とシートバックフレーム47の側部の下端延長部47Aとがワイヤ54を介して相互に連結されている。なお、ワイヤ54の長さは、リクライニング角度が中立角度とされたときのシートバックフレーム47の側部の下端延長部47Aを基準として設定されている。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1及び図4に示されるように、通常の車両走行時には、乗員は三点式のシートベルト装置12のウエビング24によってフロントシート10に拘束された状態にある。なおこのとき、ラップ側のウエビング24Aは乗員腰上部60A(図3参照)を拘束する役目を果たしている。またこのときには、シートバック16には車両前方側への大きな慣性力が作用することはないので、シートクッション14内に配設されたシートパン42はサイドフレーム40の前端部40Aに架設された状態で保持される。なお、図1に示されたシートパン42の位置が「乗員腰下部非拘束位置」である。また、図3では、骨盤で乗員腰部60を表現している。
この状態から車両衝突時になると、図2及び図3に示されるように、乗員は車両前方側へ慣性移動しようとするが、シートバック16にも車両前方側への大きな慣性力が作用する。このため、シートバック16がリクライニングロッド46を中心として車両前方側(図3の矢印A方向側)へ傾動する。
ここで、本実施形態では、シートバック16内に配設されるシートバックフレーム47の側部の下端延長部47Aとシートパン42のサイド部50とをワイヤ54で連結したので、シートバック16が車両前方側へ傾動すると、下端延長部47Aはリクライニングロッド46を中心として車両後方側へ回転変位する。これにより、ワイヤ54によってシートパン42が車両後方側(図3の矢印B方向側)へ引き寄せられる。このため、シートパン42はサイドフレーム40の摺動案内面52上を車両後方側(図3の矢印C方向側)へ摺動(スライド)し、これに伴ってシートパン42のパン本体48の後部側に形成された傾斜面48Bが、乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部60Bを後方下側から後方上側へ拘束する「乗員腰下部拘束位置」へ変位される。これにより、乗員腰下部60Bはシートパン42の後方下側へ傾斜した傾斜面48Bによって前方下側から後方上側へ向けて拘束される(拘束力F2が付与される)。
一方、乗員腰上部60Aは、ラップ側のウエビング24Aによってフロントシート10に拘束されている。従って、乗員腰部60に対する拘束力Fが上下でバランス良く得られ(乗員腰上部60Aにあってはラップ側のウエビング24Aの装着方向の拘束力F1が発生し、乗員腰下部60Bにあってはシートパン42の傾斜面48Bのスライド方向の拘束力F2が発生し、乗員腰部60が側面視でシートクッション14への潜り込み方向(図3の矢印M方向)へ回転するのを防止することができる。その結果、車両衝突時に乗員腰部60がフロントシート10のシートクッション14に潜り込むサブマリン現象を抑止することができる。
なお、乗員のウエビング非装着時には本実施形態に係る乗員腰部拘束装置36が作動することはないので、無拘束乗員の腰部の挙動を変えることはない。
また、上記の如く、通常の車両走行時にはシートパン42にワイヤ54による牽引力は作用せず、シートパン42は乗員腰下部非拘束位置に保持されるため、通常の車両走行時のフロントシート10への乗員の乗り心地性能が損なわれることもない。
さらに、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置36では、変位手段としては、シートバックフレーム47の側部の下端部(リクライニングロッド46よりも車両下方側の部分)に半径方向下側へ延出する下端延長部47Aを設け、この下端延長部47Aとシートパン42のサイド部50とをワイヤ54で連結し、シートバック16が車両前方側へ傾動することにより、シートパン42を乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ変位させて乗員腰下部60Bを前方下側から後方上側へ向けて拘束する構成であるので、構造的には簡素な構造にすることが可能である。特にモータやインフレータ等の駆動手段を用いていないので、シンプルな構造で低コストで製造することができる。
以上を総括すると、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置36によれば、簡素な構造で、サブマリン現象の発生防止による乗員の拘束性能向上とフロントシート10への乗員の乗り心地性能向上とを両立させることができる。
また、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置36では、シートクッションフレーム38の両サイドに車両前後方向に沿って略平行に配置された左右一対のサイドフレーム40にシートパン42がスライド可能に架設されているため、特別な専用部品を追加することなく、車両衝突時にシートパン42を安定した姿勢で車両後方側へスライドさせることができる。その結果、本実施形態によれば、最小限のコストで信頼性の高い乗員腰部拘束性能が得られる。
さらに、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置36では、サイドフレーム40におけるシートパン42の摺動案内面52は前端側から後端側へ向かうにつれてフレーム高が高くなるように傾斜されているため、シートパン42がサイドフレーム40に沿って車両後方側へ摺動していくと、シートパン42の傾斜面48Bは自動的に車両前方下側から車両後方上側へ向けて(即ち、乗員腰下部60Bへ向けて)スライドされる。換言すれば、乗員腰下部60Bへシートパン42をより迅速に近づけて拘束することができる。その結果、本実施形態によれば、乗員腰下部60Bに対する保護性能を向上させることができる。
また、設計段階で決定したシートパン42の最適な移動軌跡を簡単な構成で(即ち、サイドフレーム40の高さを変えていくことで)具現化することができるため、複雑な構成でシートパン42の最適な移動軌跡を具現化する場合に比し、信頼性を向上させることができる(構造がシンプルな方が作動が安定する意である)。
また、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置36では、シートパン42のサイド部50とシートバックフレーム47の下端延長部47Aとをワイヤ54で連結する構成を採っているので、設置スペースが少なくて済む。その結果、本実施形態によれば、より一層構造の簡素化を図ることができる。
なお、本実施形態では、シートパン42のパン本体48に傾斜面48Bを設けたが、これに限らず、車両前後方向にスライド可能な専用の部材に傾斜面を設け、当該専用部材をシートクッションフレーム38のサイドフレーム40に沿ってスライドさせる構成を採ってもよい。
また、本実施形態では、シートクッションフレーム38のサイドフレーム40の上端面に後方上側へ傾斜する摺動案内面52を形成したが、これに限らず、前記専用部材をスライド可能に支持するレール状の部材等を車両用シートのシートクッション下方に設ける等の構成を採ってもよい。
さらに、本実施形態ではシートバックフレーム47の下端部とシートパン42とをワイヤ54で直接連結したが、これに限らず、ケーブルやベルトとプーリやローラ、スプロケット等とを適宜組み合わせた構成によって両者を連結する構成を採ってもよい。
〔第2実施形態〕
以下、図5を用いて、本発明に係る乗員腰部拘束装置の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図5には、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造が図1と同様の斜視図で示されている。
この図に示されるように、この第2実施形態に係る乗員腰部拘束装置61では、ラックアンドピニオン方式によってシートパン42を乗員腰下部60Bに引き寄せる点に特徴がある。
すなわち、リクライニングロッド46の長手方向の一方の端部が、シートバックフレーム47の一方の側部及びシートクッションフレーム38のサイドフレーム40から所定長さだけ突出されており、当該突出端部46Aに第1ギヤ部としてのピニオン62が固定されている。従って、シートバック16が傾動すると、それに伴ってピニオン62が一体に回転するようになっている。
一方、シートクッションフレーム38の一方のサイドフレーム40側には、平面視でピニオン62と重合する位置に第2ギヤ部としてのラックバー64が配置されている。ラックバー64の上端部にはラック歯64Aが形成されており、ピニオン62のピニオン歯62Aと噛み合っている。なお、ラックバー64は、図示しないガイド手段によってその長手方向への移動(直線運動)がガイドされている。このガイド手段の例としては、例えば、サイドフレーム40の側面に固定されかつ縦断面形状が略L字状に形成された長尺状のガイドレールを挙げることができる。
上記ラックバー64の前端部には、前述した第1実施形態で説明したワイヤ54の後端部が固定されている。
(作用・効果)
上記構成によれば、車両衝突時、シートバック16に大きな慣性力が作用してシートバックフレーム47が車両前方側へ傾動すると、それに伴ってピニオン62が反時計方向(図5の矢印D方向)へ回転し、ラックバー64を車両後方側(矢印E方向)へ移動させる。これにより、ワイヤ54を介してシートパン42が車両後方側へ引き寄せられ、シートパン42の傾斜面48Bから乗員腰下部60Bに拘束力F2(前述した第1実施形態で説明した図3参照)が付与される。従って、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、この実施形態の場合、ピニオン62とラックバー64のギヤ比を任意に変更することができる。従って、ピニオン62の回転量が少ないにも拘わらずラックバー64の移動ストロークを大きくすることもできるし、逆にピニオン62の回転量を多くしているにも拘わらずラックバー64の移動ストロークを小さくすることもできる。その結果、シートパン42の移動ストロークのチューニングを容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、ラックバー42の長手方向寸法を短めにしてラックバー42の前端部とシートパン42とをワイヤ54で連結したが、これに限らず、ワイヤ54を省いてラックバーをシートパン42のサイド部50に直接連結してもよい。
また、本実施形態では、リクライニングロッド46の端部に第1ギヤ部としてピニオン62を一体に設けたが、これに限らず、ピニオン62に替えてセクタギヤを設定してもよい。同様の観点から、本実施形態では、シートクッションフレーム38側に第2ギヤ部としてラックバー64を配設したが、これに限らず、通常の円形のギヤを配設してもよい。この場合、第1ギヤ部と噛み合う円形のギヤに隣接してワイヤ54を巻き取るV溝付きのプーリを同軸上に一体化しておけばよい。
〔第3実施形態〕
以下、図6及び図7を用いて、本発明に係る乗員腰部拘束装置の第3実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図6には、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造の側面図が示されている。また、図7には、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部を抽出して拡大した斜視図が示されている。
これらの図に示されるように、この第3実施形態に係る乗員腰部拘束装置70では、リンク機構72を使って車両衝突時に乗員腰下部60Bの拘束を行う点に特徴がある。
すなわち、リンク機構72は、平面視でH形状に配置されており、前端部74Aがシートクッション14のシートクッションフレームに相対回転可能に連結された左右一対の平行な第1リンク74と、後端部76Bがシートバック16のシートバックフレームに相対回転可能に連結された左右一対の平行な第2リンク76と、を備えている。第1リンク74の後端部74Bと第2リンク76の前端部76Aは相対回転可能に連結されている。さらに、左右の第1リンク74の後端部74B、左右の第2リンク76の前端部76Aは、シート幅方向を軸方向とする長尺状部材としてのパイプ78によって相対回転可能に連結されている。
また、上記構成のリンク機構72は、側面視で見た場合に、パイプ78が第1リンク74の前端部74Aと第2リンク76の後端部74Bとを結んだ線分よりも上方に位置するように設定されている。
(作用・効果)
上記構成によれば、車両衝突時、図6(B)に示されるように、シートバック16に大きな慣性力が作用してシートバックフレーム47が車両前方側(矢印A方向)へ傾動すると、それに伴って第2リンク76の後端部76Bが車両前方側(矢印F方向)へ変位する。このため、第1リンク74が前端部74Aを支点として車両上方側(矢印G方向)へ回転する。これにより、左右の第1リンク74の後端部74B、左右の第2リンク76の前端部76Aを連結しているパイプ78が車両上方側(図7(B)の矢印H方向)へ変位し、乗員腰下部60Bの前方側でかつ干渉する位置まで変位される。従って、乗員腰下部60Bの前方移動がパイプ78によって制限される。つまり、乗員腰下部60Bはパイプ78の位置を越えて車両前方側へ移動することはできなくなり、相対的にはパイプ78によって車両後方側へ押圧される(車両後方側への拘束力F2’が作用する)こととなる。従って、乗員腰部60が側面視で回転するのを防止することができる。その結果、車両衝突時に乗員腰部60がフロントシート10のシートクッション14に潜り込むサブマリン現象を効果的に抑止することができる。
しかも、リンク機構72によってパイプ78を押し上げる構成であるため、構造も簡素なものにできる。
従って、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、この実施形態の場合、第1リンク74及び第2リンク76の長さや使用するリンクの本数等を調整することにより、リンク機構72の挙動ひいてはパイプ78の押し上げ量を任意に調整することができる。その結果、パイプ78の移動ストロークのチューニングを容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、第1リンク74及び第2リンク76の合計4本のリンクでリンク機構72を構成し、左右の第1リンク74、第2リンク76の連結点同士をパイプ78で相対回転可能に連結する構成を採ったが、リンクの本数は少なくとも複数であればよい。例えば、リンクがロッド状のものではなく所定幅の板状のものであれば、シートクッション14の中央下側一箇所にのみ第1リンク及び第2リンクを配置するだけでもよく、その場合、リンクの本数は2本でよい。また、リンク機構72の中央節点同士をパイプ78によって相対回転可能に連結する必要は必ずしもなく、中央接点に対して例えば楕円形に断面を潰したパイプを非接触状態で配置しても当該パイプはリンク機構によって押し上げられるので、適用可能である。
〔第4実施形態〕
以下、図8を用いて、本発明に係る乗員腰部拘束装置の第4実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図8には、本実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造の側面図が示されている。この図に示されるように、この第4実施形態に係る乗員腰部拘束装置80では、シートクッション14内に流動体封入部材としてのジェルマット82を配設した点に特徴がある。
ジェルマット82は、密封可能な厚手のビニール等の樹脂袋84内に流動体であるジェル86を入れ、樹脂袋84の口をヒートシール等によって密封することにより構成されている。また、シートクッション14内に平面的に配設した場合にシートクッション前部から後部までに亘ってある程度の面積が確保できるマット状となるように、樹脂袋84の大きさ・形状及びジェル86の容量が設定される。
一方、シートバック16内に配設されるシートバックフレームの下端部には、車両前方側へ突出する押圧部88が一体又は別体で設けられている。押圧部88はジェルマット82の後部82Aの上方に配置されるように突出方向及び突出長さが決められている。
(作用・効果)
上記構成によれば、車両衝突時、図8(B)に示されるように、シートバック16に大きな慣性力が作用して車両前方側(矢印A方向)へ傾動すると、それに伴って押圧部88がリクライニングロッド46回りに反時計方向へ回転する。このため、押圧部88によってジェルマット82の後部82Aが押し潰され、内部のジェル86が前方側へ流動される。このため、ジェルマット82の前部82Bが車両上方側へ隆起して、乗員腰下部60Bを下方側から押し上げる。すなわち、乗員腰下部60Bに拘束力F2が付与される。従って、乗員腰部が側面視で回転するのを防止することができる。その結果、車両衝突時に乗員腰部がフロントシート10のシートクッション14に潜り込むサブマリン現象を効果的に抑止することができる。
しかも、シートバックフレームの下端部に押圧部88を設けると共に、シートクッション14内の押圧部88によって押される位置にジェルマット82の後部82Aを配置する構成であるため、部品点数が少なく構造も簡素なものにできる。
従って、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、この実施形態の場合、ジェル86の体積や押圧部88の押圧面積等を調整することにより、ジェルマット82の挙動を任意に調整することができる。その結果、ジェルマット82の変形による前部82Bの隆起量のチューニングを容易に行うことができる。加えて、ジェルマット82の柔軟性より、乗員腰下部60Bに対してソフトに加圧することができるという利点もある。
〔本実施形態の補足説明〕
なお、上述した各実施形態では、フロントシート10に対して本発明を適用したが、これに限らず、3列シートのセカンドシート等の車両用シートに対しても本発明は適用可能である。
第1実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造を作動前の状態で示す全体斜視図である。 第1実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造を作動後の状態で示す全体斜視図である。 図1に示される乗員腰部拘束装置を一部切り欠いた状態で示す側面図である。 本実施形態に係る乗員腰部拘束装置が搭載されたフロントシートの全体構成を示す側面図である。 第2実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造を作動前の状態で示す全体斜視図である。 (A)は第3実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造を作動前の状態で示す全体側面図であり、(B)は当該要部構造を作動後の状態で示す全体側面図である。 図6に示される乗員腰部拘束装置の要部であるリンク機構を抽出して拡大して示す図6に対応する要部拡大斜視図である。 (A)は第4実施形態に係る乗員腰部拘束装置の要部構造を作動前の状態で示す全体側面図であり、(B)は当該要部構造を作動後の状態で示す全体側面図である。
符号の説明
10 フロントシート(車両用シート)
14 シートクッション
16 シートバック
36 乗員腰部拘束装置
38 シートクッションフレーム
42 シートパン(乗員腰部拘束部材)
47 シートバックフレーム
47A 下端延長部(変位手段、スライド手段)
48A 傾斜面
52 摺動案内面(シートクッションフレームの上端部)
54 ワイヤ(変位手段、スライド手段、連結部材)
60 乗員腰部
60B 乗員腰下部
61 乗員腰部拘束装置
62 ピニオン(第1ギヤ部)
64 ラックバー(第2ギヤ部)
70 乗員腰部拘束装置
72 リンク機構(変位手段)
74 第1リンク(第1のリンク部材)
76 第2リンク(第2のリンク部材)
78 パイプ(乗員腰部拘束部材、長尺状部材)
80 乗員腰部拘束装置
82 ジェルマット(乗員腰部拘束部材、流動体封入部材)
82A 後部
82B 前部
86 ジェル(流動体)
88 押圧部(変位手段)

Claims (7)

  1. 車両衝突時に乗員腰部を車両用シートに拘束する乗員腰部拘束装置であって、
    車両用シートのシートクッション下部側に設けられ、乗員腰下部から離間した位置に保持され乗員腰下部に拘束力を付与しない乗員腰下部非拘束位置と乗員腰下部に相対的に接近し乗員腰下部に拘束力を付与する乗員腰下部拘束位置との間を変位可能とされた乗員腰部拘束部材と、
    車両衝突時に車両用シートのシートバックが下端部回りに車両前方側へ傾動することにより、その傾動動作を利用して前記乗員腰部拘束部材を乗員腰下部非拘束位置から乗員腰下部拘束位置へ変位させる変位手段と、
    を有することを特徴とする乗員腰部拘束装置。
  2. 前記乗員腰部拘束部材は、シートクッションの両側部に配置され車両前後方向に延在する左右一対のシートクッションフレームに沿ってスライド可能に掛け渡されると共に略中央部に後方下側へ傾斜する傾斜面を有するシートパンによって構成されており、
    前記変位手段は、シートバックの車両前方側への傾動時に当該傾斜面を前記乗員腰下部非拘束位置から前記乗員腰下部拘束位置へ移動させるスライド手段である、
    ことを特徴とする請求項1記載の乗員腰部拘束装置。
  3. 前記スライド手段は、前記シートパンと前記シートバックとを連結し張力によって引張力を伝達する長尺状の連結部材を含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の乗員腰部拘束装置。
  4. 前記スライド手段は、
    シートバック側に設けられ、シートバックの傾動動作によって支軸回りに回転する第1ギヤ部と、
    シートクッション側に第1ギヤ部と噛み合うように設けられ、シートバックの傾動時の第1ギヤ部の回転によって前記シートパンを車両後方側へ引き寄せる第2ギヤ部と、
    を含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の乗員腰部拘束装置。
  5. 前記シートクッションフレームの上端部は、前端側から後端側へ向かうにつれてフレーム高が高くなるように側面視で傾斜されている、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の乗員腰部拘束装置。
  6. 前記乗員腰部拘束部材は、シートクッションの前部側にシート幅方向に沿って配置されると共にシート高さ方向へ変位可能とされた長尺状部材によって構成されており、
    前記変位手段は、一端部がシートバック下部側に相対回転可能に連結された第1のリンク部材と一端部がシートクッション前部側に相対回転可能に連結されると共に他端部が直接又は他のリンク部材を介して第1のリンク部材と相対回転可能に連結された第2のリンク部材とを含むリンク機構によって構成されており、
    シートバックの車両前方側への傾動時に当該リンク機構の動きを利用して前記長尺状部材を前記乗員腰下部非拘束位置から前記乗員腰下部拘束位置へ押し上げる、
    ことを特徴とする請求項1記載の乗員腰部拘束装置。
  7. 前記乗員腰部拘束部材は、車両用シートのシートクッション内に配設されかつ変形自在な流動体が封入された流動体封入部材によって構成されており、
    前記変位手段は、車両用シートのシートバック側に設けられ、当該シートバックの車両前方側への傾動動作に伴って前記流動体封入部材の後部を加圧することで当該流動体封入部材の前部を車両上方側へ隆起させて前記乗員腰下部拘束位置へ至らせる押圧部である、
    ことを特徴とする請求項1記載の乗員腰部拘束装置。
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