JP2007105394A - 内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 操作部の前端付近の処置具挿入部31には、処置具側口金35の後端の開口部35aと、吸引側口金36の先端の開口部36aとが配置され、それぞれフィルタユニット34の鉗子栓部41及びフィルタ部42が装着され、管路切替ノブ75の回動位置により、フィルタ77aが収納配置されたフィルタケース68より先端側のフィルタ側管路75eを連通する状態にして組織を回収する状態に設定でき、この状態から90度回転することにより、フィルタ側管路75eを閉塞してフィルタ本体77をフィルタケース68から取り外し可能な着脱機構を形成した。
【選択図】 図5
Description
医療用分野においては、挿入部を体腔内に挿入して、挿入部の先端部に設けた照明光学系及び観察光学系により、患部等の検査対象部位を光学的に観察する内視鏡検査に利用される。
また、内視鏡検査においては、必要に応じてチャンネル(管路)内に処置具を挿通して、検査対象部位の組織を切除し、切除した組織を体外に回収して病理検査を行う場合もある。
また、このフィルタの外側は、連結部の開口を覆うキャップで覆われており、このキャップを取り外すことによりフィルタを着脱することができる。
つまり、この従来例では、フィルタを取り外すのに手間がかかり、内視鏡検査時間が長くなってしまう欠点がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、内視鏡検査中において、組織回収用のフィルタ部材を着脱するに際して、体液等が逆流することを防止できる内視鏡を提供することを目的とする。
吸引切替弁よりも先端側の吸引管路の途中に装着される組織回収用のフィルタ部材と、 前記フィルタ部材を内視鏡から取り外す際に、少なくとも前記フィルタ部材よりも先端側の前記吸引管路側開口が前記内視鏡外部に開口することを規制して着脱自在となる着脱機構と、
を具備することを特徴とする。
上記構成のように、吸引管路の途中に装着される組織回収用のフィルタ部材を、少なくともこれよりも先端側の吸引管路側が外部に開口するのを規制して着脱自在にすることにより、内視鏡検査中において、組織回収用のフィルタ部材を着脱するに際して、体液等が逆流することを防止できるようにしている。
図1に示すように、内視鏡装置1は、撮像手段を内蔵した実施例1の電子内視鏡(以下、単に内視鏡と略記)2と、この内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、内視鏡2から出力される撮像信号を信号処理する信号処理装置4と、この信号処理装置4から出力される映像信号を画面上に表示するカラーモニタ5と、吸引の動作を行う吸引ポンプ6aを内蔵した吸引装置6とから構成されている。
内視鏡2は、細長の挿入部7と、この挿入部7の後端側に連設された太幅の操作部8と、この操作部8の側部から延設されたユニバーサルケーブル9とを備え、ユニバーサルケーブル9の端部にはコネクタ10が設けられており、このコネクタ10は光源装置3に着脱自在で接続される。
挿入部7は、先端側から硬質の先端部11と、この先端部11の後端に形成され、湾曲自在の湾曲部12と、この湾曲部12の後端に形成され、長尺で可撓性を有する軟性部(可撓部)13とからなり、この軟性部13の後端は、操作部8の前端に連結されている。この軟性部13の後端外周にはテーパ形状にした折れ止め部14が設けてある。
挿入部7、操作部8、ユニバーサルケーブル9内には、可撓生を有し、照明光を伝送する機能を有するファイバ束からなるライトガイド15が挿通され、コネクタ10から突出するライトガイドコネクタを光源装置3に接続することにより、光源装置3内の図示しないランプからの照明光がライトガイドコネクタの端面に供給される。
このCCD17は、信号ケーブル18の一端と接続され、この信号ケーブル18は、挿入部7内等を挿通されてその後端は、コネクタ10の電気コネクタ19に接続される。この電気コネクタ19は、外部ケーブル20を介して信号処理装置4に接続される。
先端部11に隣接して設けられた湾曲部12は、リング形状の多数の湾曲駒24が、隣接する湾曲駒24と上下、左右に対応する位置でリベット等で互いに回動自在に連結して構成され、最先端の湾曲駒24或いは先端部11に固着された湾曲ワイヤ25の後端は、操作部8内のスプロケット26に連結され、このスプロケット26の軸には湾曲操作を行う湾曲操作ノブ27が取り付けられている(図1では簡単化のため、上下、或いは左右方向のみの湾曲機構の概略を示す)。
操作部8には、湾曲操作ノブ27が設けられた位置より前方側に把持部28が設けられ、術者は把持部28を把持した片方の手(の把持に使用していない親指等の指)で湾曲操作ノブ27の操作等を行うことができるようになっている。
また、挿入部7内に設けられた処置具側管路30の後端側は、把持部28の前端付近に設けた処置具挿入部31において、ユニバーサルケーブル9側から操作部8を経て前方側に延出された吸引側管路32の先端側と略平行に配置され、両開口端が分離(分断)された管路分離部33が形成されている。
このように本実施例の内視鏡2においては、挿入部7内には、処置具を挿通するための処置具側管路30が形成されており、この処置具側管路30は、挿入部7の後端付近に設けられた処置具挿入部31内部において、斜め後方側に延出され、その後端は、処置具側口金35の(処置具側口金)開口部35aとして開口する。
この処置具側口金35の開口部35a(図2、図5等参照)には、フィルタユニット34における処置具用栓部(鉗子栓部と略記)41(図4、図5等参照)が装着され、この鉗子栓部41の後端側から処置具が挿入される。
この吸引側口金36の開口部36aには、フィルタユニット34における組織回収用のフィルタ部42(図3,図5等参照)が装着される。
なお、図1は、管路分離部33及びフィルタユニット34の概略を示すものであり、図1においては、紙面内に処置具側口金35と吸引側口金36とを隣接して示しているが、実際には、図1の紙面に垂直な方向に隣接して形成されている(図5、図6参照)。
また、操作部8における側面には、この操作部8内に挿通された吸引側管路32の途中部分に配置され、吸引しない状態(吸引OFF状態と略記)と吸引状態(吸引ON状態と略記)とを切り替える吸引切替弁37が設けてある。
また、内筒38は、その内側部分がユニバーサルケーブル9側から延出された吸引側管路32と連通して、吸引切替弁37が操作されない吸引OFF状態の場合には、内筒38の上端側の側部に設けた開口部38aにより外部に連通している。
従って、吸引動作状態に設定されている吸引ポンプ6aは、吸引切替弁37が吸引OFF状態の場合には、開口部38aから空気を取り込むのみで、この吸引切替弁37より先端側の吸引側管路32を通しての吸引動作は行わない。
次に図2ないし図7を参照して、本実施例における処置具挿入部31の周辺部の構成及びこの開口端に着脱自在に装着されるフィルタユニット34の構成を詳細に説明する。
なお、図4は組織の回収を行わない状態に設定した状態で示し、図5は組織を回収する状態に設定した状態での断面を示す。
この処置具側パイプ46の後端側は、操作部8の外装部材47内に設けられたフレーム48の上面に設けた開口部付近において、固定部材49により固定されている。この固定部材49は、その先端部分がねじ50によりフレーム48に固定され、この固定部材49の後端側に形成された筒部49a内に処置具側パイプ46の後端が嵌入して固定されている。
この処置具側口金35は、挿入部7の軸方向から斜め後方側に向けて配置され、この処置具側口金35の後端外周は、外装部材31aとの間に配置した固定用の樹脂部材52を介して外装部材31aに固定される。
この樹脂部材52は、外装部材31aの内面に嵌合し、この樹脂部材52の外周及び内周の凹部には水密及び気密用のOリング53,54が配置される。そして、処置具側口金35の後端外周面の雄ねじ部に螺合するナット55により、水密及び気密的に固定される。なお、ナット55の上端面はゴムカバー56で覆われている。
図2に示すこの処置具側口金35における紙面に垂直な上方向には、この処置具側口金35に隣接して図3及び図5に示すように吸引側管路32の先端側が処置具挿入部31内に設けられている。
操作部8側の吸引側管路32を構成する吸引側管路用チューブは、屈曲された吸引側パイプ61の後端に接続口金62を介して水密及び気密的に連結される。
この屈曲された吸引側パイプ61も、固定部材59の後端側に形成された筒部59b内に吸引側パイプ61の先端を嵌入して固定されている。
この吸引側口金36の先端側は、上述した樹脂部材52を介して外装部材31aに固定される。この吸引側口金36の先端側部分の外周面に設けた凹部には、水密及び気密用のOリング65が配置されている。なお、樹脂部材52の外周面は、前述したOリング53により水密及び気密が保持される。
この吸引側口金36の先端側の外周面には雄ねじ部が設けてあり、ナット66による螺合により、樹脂部材52の段差部を押圧して外装部材31aに固定している。このナット66の上端面は、ゴムカバー67で覆われている。
この小径円筒部68aの外周面には周溝が設けてあり、この周溝にはパッキン69が収納されている。
次にこのフィルタユニット34の構造及びこのフィルタユニット34が装着された場合の処置具挿入部31付近の構成を説明する。
図5に示すように処置具挿入部31の後端面から突出する処置具側口金35の開口部35aにはフィルタユニット34の鉗子栓部41を構成する略筒体形状の鉗子栓部本体71の基端の装着部が着脱自在に装着される。
この鉗子栓72は、半球形状の凹部を設けて処置具を挿入する処置具挿入口72aが形成され、この半球形状の凹部を覆う薄肉部の中央には切り込み72bが設けてあり、通常は閉塞状態を保持し、外部から処置具が押圧するように挿入することにより、切り込み72bが開口する逆止弁のような機能を持つ。
また、この筒体形状の鉗子栓部本体71における軸方向の中央付近には、この軸方向と直交する方向に貫通する貫通孔が設けてあり、一方の側方からフィルタケース68における側方に延出した筒体部68bが挿入されて、この筒体部68b部分が、貫通孔内に装着されている。
また、この貫通孔には、他方の側方から管路切替ノブ75の基端側の筒体部75aが上記筒体部68bの内側に嵌入された状態で回転自在に装着される。なお、この管路切替ノブ75における鉗子栓部本体71に嵌入される入り口付近の位置においてパッキン76によりシールされている。
この管路切替ノブ75には、筒体部75aの後端付近の位置において、その軸方向に直交する方向に貫通孔が設けてあり、図5に示す装着状態においては、この貫通孔は、処置具挿入口72aと処置具側口金開口部35aとの間を連通する処置具挿入管路75bの機能を持つ。
図5に示したように連通した状態においては、処置具挿入口72aから図示しない処置具を挿入することにより、この貫通孔による処置具挿入管路75b、処置具側口金35、処置具側パイプ46を経て処置具挿通チューブ44側に処置具の先端側を挿通することができる。
また、この連通した状態においては、処置具側口金35は、この処置具挿入管路75bを経て筒体部75aの内側により形成されるフィルタ側管路75eと連通すると共に、このフィルタ側管路75eに連通するフィルタ部42内を通って吸引側口金36側とも連通する。
このフィルタ77aのフィルタ面は、円筒状のフィルタケース68の軸方向と平行に配置され、フィルタ側管路75eの端部のフィルタ側開口部75cに対向するように配置される。
また、このフィルタ面は、その底部に設けた略円板形状の底面77bを設けて、このフィルタケース68内に回収した組織を収納する組織収納室(組織回収室)68cを形成している。なお、フィルタ面は、円筒状のフィルタケース68の中心軸から偏心した位置に設けてあり、図5に示す回動位置において、大きなスペースの組織収納室68cが形成される。
この状態では、フィルタ側管路75eに対向する組織収納室68cの容積が大きくなるようにしている。
なお、フィルタ部42のフィルタケース68は、外から内部のフィルタ77aや回収(収納)された組織を視認し易いように透明な部材で形成され、かつフィルタ77aも体内組織の通常の色と区別し易い、例えば青系統の色に着色してある。
また、フィルタケース68を洗浄液中等で洗浄する場合、洗浄液中にあることが視認し易いようにその一部に無色以外の着色部を形成したり、着色されている部材が設けてある(例えば小径円筒部68aの外周面に設けたパッキン69を黒色等にしたものでも良い)。
なお、図5に示すように、連通する状態においては、フィルタ側管路75eの端部のフィルタ側開口部75cの周縁部の一部(図5においては下端)がフィルタケース68の内部に突出するようにして、フィルタケース68からフィルタ本体77が取り外されるのを規制する(取り外し規制手段となる)抜け止め端部75dが形成されている。
この状態から管路切替ノブ75を90度回転することにより、抜け止め端部75dは、フィルタケース68内に突出する状態から筒体部68b内に退避した状態となり、フィルタケース68からフィルタ本体77を取り外すことができるようになる。つまり、管路切替ノブ75の回動操作により、取り外し規制を行ったり、取り外し規制を解除できるようにしている。
つまり、図4に示すように、フィルタケース68に設けた三角のマーク68dの位置に、フィルタ本体77に設けた三角のマーク77fの位置を合わせて組織を回収しないOFFの位置に設定すると、図7において、略円板形状の底面77bに示した(L字形状の)切り欠き77dが、フィルタ側管路75eに近い位置に形成できるようにしている。
なお、図8(A)及び図8(B)により、組織を回収しない状態でのフィルタ77aの位置と、組織を回収する状態でのフィルタ77aの位置との概略図を示している。
そして、吸引状態にした場合には、この切り欠き77dを経て吸引された体液等をフィルタ77aを通すことなく吸引側口金36側に導くことができるようにしている。
また、フィルタユニット34は、図7に示す分解状態において、鉗子栓部本体71の右側からフィルタケース68における(鉗子栓72のリング74が遊嵌された)筒体部68bが挿入して装着された後、左側から管路切替ノブ75の筒体部75aが挿入されてこの筒体部68bの内側に装着される。
そして、この組み立てられたフィルタユニット34におけるフィルタ部42の基端の小径円筒部68aを吸引側口金36の開口部36aに嵌挿し、また鉗子栓部41を基端をその弾性を利用して処置具側口金35の先端の開口部35aに被せるように作業を行うことにより、フィルタユニット34を図4に示すように着脱自在に装着することができる。 このような構成による本実施例においては、内視鏡2の操作部8の吸引切替弁37よりも先端側の吸引に使用される吸引管路(この吸引管路は、処置具側管路30と吸引側管路32を総称するものである)の途中に、組織回収用のフィルタユニット34を着脱自在に設けていることが特徴となっている。
また、本実施例では、組織回収用のフィルタユニット34を装着して吸引動作により組織を吸引することができる状態に設定した場合には、管路切替ノブ75の先端の抜け止め端部75dにより、フィルタ本体77が取り外されるのを規制する取り外し規制機構を形成している。
つまり、吸引動作により組織を回収できる状態から、管路切替ノブ75を90度回転することにより、組織収納室68cよりも先端側の管路、具体的にはフィルタ側管路75eが閉塞される。この閉塞によりフィルタ本体77を取り外しする際に処置具側管路30が外部に開口(大気開放)する状態になるのを防止できるようにしている。そして、この閉塞により、内視鏡検査中においても、フィルタ本体77を取り外す前に吸引を行って体腔内圧を低下させる作業を不要にして、フィルタ本体77の着脱を簡単に行えるようにしている。
図1に示すように内視鏡2の処置具挿入部31にフィルタユニット34を装着して、術者は、この内視鏡2を患者の体腔内に挿入する。
そして、術者は、挿入部7の先端部11に設けた撮像手段により、患部等の検査対象部位を観察視野内に入れ、撮像された画像をカラーモニタ5により観察できる状態に設定する。
そして、術者は、患部のポリープ等の組織を採取して病理検査しようと思う場合には、フィルタユニット34における処置具挿入口72aから切除用の処置具の先端側を挿入する。そして、ポリープ等の組織を切除する。
そして、吸引切替弁37を操作して吸引状態にする場合には、フィルタ本体77のフィルタ77aが図5に示すように組織回収を行う位置に設定しておく。
すると、挿入部7の長手方向に設けられた処置具側管路30における先端開口から切除された組織を処置具側管路30内に吸引することができる。
吸引された組織は、フィルタ部42の組織収納室68cに収納することができる。この場合、体液等は、フィルタ77aの小さな孔を通して吸引ポンプ6a側に導かれ、図示しない吸引トラップ容器等に収納することができる。
処置具側口金35の開口部35aを閉塞した状態にすることにより、この部分よりも後方側となるフィルタ側管路75eが閉塞されるので、フィルタケース68からフィルタ77aを一体的に取り付けたフィルタ本体77を(体腔内圧を下げる作業を不要として)簡単に取り外すことができる状態になる。
なお、組織収納室68c内に組織を回収できる状態においては、管路切替ノブ75の先端の抜け止め端部75dにより、フィルタケース68からフィルタ本体77が取り外されるのを規制(する規制手段を形成)しているので、この状態において誤ってフィルタケース68からフィルタ本体77が取り外されるのを有効に防止できる。
また、本実施例では、フィルタ本体77のフィルタ位置切替ノブ77cに設けた三角のマーク77fの位置を、組織を回収しないOFFの位置に設定することにより、フィルタ77aを通さないで、吸引した体液等の吸引物を吸引側管路32を経て吸引ポンプ6a側に排出できるようにしている。
処置具側管路30における先端開口の内径をΦとした場合、それよりも後方側の処置具側管路30及び吸引側管路32の内径は、この内径Φと同等以上に設定してあり、処置具側管路30内に吸引により収納された組織が管路途中で詰まったりするのを防止するようにしている。
また、フィルタ部42内においても、図8(A)に示すように吸引された組織の通路部分における最小の断面積がこの内径Φによる断面積以上に設定してある。
なお、図8(A)では、組織を回収しないOFFの位置であることを模式的に示している。また、図8(B)は、組織を回収するONの位置であることを示すマークを符号77eで模式的に示している。このように、組織を回収するONの位置であることを示すマーク77eその他の標識等を設けるようにしても良い。
なお、図8(C)に示すように底面側でも組織を回収するフィルタ77a′を形成したものにしても良い。
このように本実施例によれば、処置具を挿入する処置具挿入部31付近、つまり、吸引切替弁37よりも先端側の位置に組織回収手段となるフィルタ部42を着脱に設けている。
また、吸引切替弁37よりも先端側にフィルタ部42を配置しているので、吸引切替弁37付近における狭窄部や屈曲部の影響を受けることも解消できる。
つまり、吸引切替弁37付近で組織の通過性が低下したりして回収に時間がかかることを解消できると共に、組織が変形したり損傷する可能性も解消できる。
従って、組織を回収しない状態に設定できるので、フィルタ77aにより意図しない組織を不用意に回収することを防止できる。
また、本実施例によれば、フィルタ本体77を装着した状態においても、処置具を挿通して処置具による処置を行うこともできる。
図9に示すように、本実施例の内視鏡2Bは、実施例1の内視鏡2における処置具挿入部31において、管路分離部33を形成しないで、処置具側パイプ46部分に分岐部を設け、分岐させた一方を処置具側口金35に連結し、他方を略直管形状にした吸引側パイプ61に連結した構造にしている。
従って、本実施例では、処置具挿入部31の処置具側口金35の後端の開口部35aは、通常の鉗子栓が着脱自在に装着される構造の処置具挿入口としての機能を持つ。
なお、フィルタケース81の両側に接続された吸引側パイプ61におけるその先端側部分を先端側吸引側管路61a、後端側部分を後端側吸引側管路を61bとして説明する。 図示のように有底の円筒状のフィルタケース81には、この図10の右側に示すように内筒83が回動自在に収納され、この内筒83に対して、図10の下方に示すフィルタ本体82が取り外し(交換)自在に装着される。
以下に説明するように略L字形状のガイド溝81における周方向の溝部分により、装着されて吸引により組織の回収を行う状態からフィルタ本体82が取り外されるのを規制できるようにしている。そして、この周方向の溝に沿ってフィルタ本体82を回動することにより、内筒83を回動させて、両吸引側管路を61a、61bを連通する状態に設定したり、閉塞して取り外しの際に外部に開口(大気開放)しない構造にしている。
これらのキー溝83bには、フィルタ本体82に設けた網目状に形成された平板形状のフィルタ82cの両端がはまりこむ構造にしている。また、このフィルタ本体82の蓋82aの上面には、着脱などの操作を行う操作用の摘み82dが突設されている。
また、この図11(A)におけるC−C断面は、図11(B)のようになっている。このような構成による本実施例の動作を説明する。
フィルタ本体82を装着する場合には、図10或いは図11(A)に示すようにフィルタケース81内の内筒83のキー溝83bにフィルタ本体82のフィルタ82cを(上方から)填め込むようにすると共に、このフィルタ本体82の上端付近の突起82bをフィルタケース81のガイド溝81aに填め込む。そして、フィルタ本体82をそのガイド溝81aの縦溝部分に沿ってその下端まで挿入してから、さらに周方向の溝部分に沿って略90度回転する。
また、その中央にフィルタ82cが配置され、この状態において、吸引切替弁37を操作して吸引状態に設定することにより、このフィルタ82cにより組織の通過を防止して組織回収ができる。
本実施例においても、組織を回収できる状態(図11(C)の状態)においては、フィルタ本体82が誤って取り外されるのを規制できるようにしていると共に、このフィルタ本体82を90度回転することにより、少なくとも先端側吸引側管路61aの後端の開口部を閉塞する状態に設定すると共に、この回転する操作でフィルタ本体82を取り外し可能な状態(つまり取り外し規制を解除する状態)にできるようにしているので、実施例1の場合と同様に簡単な作業で、組織回収用のフィルタ本体82の着脱ができる。
フィルタケース81A内における先端側吸引側管路61aの後端の開口部に当接するように板形状の閉塞部材(シール部材)87が配置され、この閉塞部材87は一端がフィルタケース81Aの底面に固定された弾性部材としてのバネ88により、上方に付勢されている。
また、このフィルタケース81Aには上方から、例えば断面がL字形状のフィルタ89aを設けたフィルタ本体89がスライド自在に装着される。このフィルタ本体89を装着する場合、L字形状のフィルタ89aの端部は、閉塞部材87の上端をバネ88の弾性力に抗して下方に移動し、図12(A)に示すように閉塞部材87による開口部の閉塞を解除し、組織回収を行える状態にする。
なお、このフィルタ本体89におけるフィルタケース81Aに嵌合する嵌合部の長さLbは、先端側吸引側管路61aの後端の開口部の内径Laより大きく設定してある。そして、図12(A)のフィルタ本体89を装着して組織を回収できる状態で組織回収を行った後、フィルタ本体89を上方に移動させてフィルタケース81Aからフィルタ本体89が嵌合が解除されて取り外される前に、閉塞部材87により先端側吸引側管路61aの後端の開口部を閉塞できるようにしている。
このような構成による第1の変形例によれば、図12(B)の状態において、フィルタ本体89を上方から挿入することにより、図12(A)に示す組織回収ができる状態に簡単に設定できると共に、図12(A)の状態からフィルタ本体89を上方に引き抜く操作を行うことにより、図12(B)に示す状態に設定できる。
つまり、本変形例によれば、フィルタ本体89を装着する操作で、閉塞部材87による先端側吸引側管路61aの後端の開口部の閉塞を解除してフィルタ89aによる組織を回収できる状態に設定できる。
図13は、図12の場合とは形状が異なるが、図12の場合と同様の作用効果を有する。
先端側吸引側管路61aの後端の開口部に隣接するフィルタケース81B内面の開口部よりも下側となる位置にゴム等の弾性部材により形成した板形状の閉塞部材93の下端が固定されており、この閉塞部材93の上端側は、通常は図14(B)に示すように先端側吸引側管路61aの後端の開口部を気密的にシールし、さらにその上端は略L字形状に屈曲して内側に延びるように、加工されている。
つまり、フィルタケース81Bにフィルタ89aを設けたフィルタ本体89を装着することにより、図14(A)に示すように組織を回収可能な状態に設定できる。
また、この状態からフィルタ本体89の上端を掴んでフィルタケース81Bから取り外す操作を行う際に、フィルタ89aに引っかかっていた閉塞部材93は係合が解除されて図14(B)に示すように閉塞部材93は先端側吸引側管路61aの後端の開口部を閉塞する状態となり、この閉塞後にフィルタ本体89はフィルタケース81Bから取り外される。
図15は第4変形例におけるフィルタ部86Iを示す。このフィルタ部86Iにおいても、先端側吸引側管路61aの後端の開口部と、後端側吸引側管路61bの先端の開口部とがフィルタケース81Bにおける対向する側面に設けた開口部に一体的に連結されている。
フィルタケース81B内には、ゴム等の弾性部材からなる管状部材131が収納されている。この管状部材131は、下端がフィルタケース81Bに固定され、上端が先端側吸引側管路61aの後端の開口部に隣接するフィルタケース81B内面の開口部よりも上側となる長さを有しており、この管状部材131の上端側は、通常は図15(B)に示すように先端側吸引側管路61aの後端の開口部及び後端側吸引側管路61bの先端の開口部を閉塞している。
つまり、フィルタケース81Bにフィルタ89aを設けたフィルタ本体89を装着することにより、図15(A)に示すように組織を回収可能な状態に設定できる。
また、この状態からフィルタ本体89の上端を掴んでフィルタケース81Bから取り外す操作を行う際に、管状部材131が元の形状に復元して、図15(B)に示すように管状部材131は先端側吸引側管路61aの後端の開口部及び後端側吸引側管路61bの先端の開口部を同時に閉塞する状態となり、この閉塞後にフィルタ本体89はフィルタケース81Bから取り外される。
このように本変形例によれば、フィルタ本体89をフィルタケース81Bに嵌入させる操作により装着状態にして、吸引操作により、組織を回収可能な状態にできると共に、装着時と逆の操作を行うことにより、その途中で先端側吸引側管路61aの後端の開口部を閉塞し、その閉塞した後にフィルタ本体89がフィルタケース81Bから外れるようにできる。つまり、第1変形例と同様の作用効果を有する。また、本変形例は、第1変形例と以下のように若干異なる作用を行う。
図17は第6変形例におけるフィルタ部86Cを示す。図17(A)は、フィルタケース81Cの軸に平行な断面によるその内部構成を示し、図17(B)は図17(A)におけるD−D断面を示し、図17(C)は図17(B)において、管路切替ノブ96を90度回転した組織回収状態を示す。
また、図17(A)等に示すように、このフィルタケース81Cに接続された先端側吸引側管路61aは、直管状部分が途中でL字形状に屈曲され、この直管状部分には実施例1と基本的には同様の機能を持つ管路切替ノブ96の筒体部96aが嵌合して回動自在に収納される。
この管路切替ノブ96は、その軸方向に筒体部96aが形成され、その基端側は閉塞され、かつ軸と直交する方向に開口部96bが設けてある。
そして、図17(A)及び図17(B)に示す管路切替ノブ96の回動位置の状態では、先端側吸引側管路61aを閉塞した状態であり、この状態では図17(B)に示すように管路切替ノブ96の先端の斜めの端部は、フィルタ本体89のフィルタ89cが収納されたフィルタケース81C内よりも退避した位置にある。従って、この状態ではフィルタ本体89をフィルタケース81Cから取り外すことができる。
つまり、フィルタ89cにより組織回収を行う状態に設定できると共に、この状態では管路切替ノブ96の筒体部96aの先端がフィルタケース81C内に突出して、フィルタ本体89が取り外されるのを規制する状態となる。
従って、本変形例によれば、実施例1とは若干異なる構造であるが、基本的には実施例1と殆ど同様の作用効果を有する。
また、フィルタケース81Bにおける例えば上端寄りの内周面には、例えば押圧されるとOFFからONになるスイッチ98が設けてある。
電磁弁97及びスイッチ98は、信号線99を介して内視鏡外部の図示しない制御装置に接続され、制御装置は、スイッチ98がONにされると、電磁弁97を開にし、スイッチ98がOFFにされると、電磁弁97を閉にする。
そして、組織を回収した後、フィルタ本体89をフィルタケース81Bから外すために上方に移動すると、フィルタケース81Bが外部と連通する前に、スイッチ98は押圧されない状態となってOFFとなる。すると、電磁弁97が閉にされ、先端側吸引側管路61aを電磁弁97部分で閉塞する。つまり、フィルタ本体89を取り外す操作を行うと、その途中で先端側吸引側管路61aが閉塞状態に設定されるので、フィルタ本体89を支障なく取り外すことができる。
本変形例におけるフィルタ部86Eは、例えば図14に示したフィルタ部86Bにおいて、フィルタケース81B内の底面に一端を固定した弾性部材としてのバネ101により上方に付勢した閉塞板102を設けている。
図19に示すバネ101の代わりに、図20に示す第9変形例のフィルタ部86Kのような円錐ばね101Bでも良く、又、図21のフィルタ部86K′のように円錐ばね101Bを図20と上下反対に設置しても良い。
また、図21に示すフィルタ部86K′では、閉塞板102の上面にパッキン133が設けられ、フィルタケース81Bの上部の突起134にパッキン133が押し付けられて気密状態を保持する。
また、図22のフィルタ部86K″ように上面をテーバ状にしたパッキン133Bにして、このテーパ状のパッキン133Bと下面をテーパ状にした突起134Bを当接させても良い。更に、例えば、図20等に示す閉塞板102をパッキン133等と同じ材料で形成しても良い。
従って、この装着状態においては、吸引操作を行うことにより、吸引された組織をフィルタ89aにより回収することができる。
組織を回収した後、このフィルタケース81Bからフィルタ本体89を取り外すために上方に移動させると、その途中で図19(B)に示す状態になる。つまり、図19(A)に示すようにフィルタ本体89における嵌合長の長さLdは、閉塞板102による閉塞状態に達するまでの移動量Lcより長く設定されているので、フィルタ本体89がフィルタケース81Bから外れる前に、両吸引側管路61a、61bを外部に開口(大気開放)することなく気密状態を保持する。
図23は、第12変形例におけるフィルタ部86Lを示す。
本変形例におけるフィルタ部86Lは、フィルタケース81B内にゴム等の弾性部材からなる閉塞塊141を設けている。そして、閉塞塊141の上端には、フィルタ89aの下端に設けられた係合部142が係合する係合孔143が設けられている。
フィルタケース81Bに対して、フィルタ本体89を上方から嵌入させて装着することにより、フィルタ89aの下端の係合部142が閉塞塊141の係合孔143に係合し、閉塞塊141を両吸引側管路61a、61bの開口部の位置より下方に押し下げる。そして、図23(A)の装着状態にする。
組織を回収した後、フィルタケース81Bからフィルタ本体89を取り外すために上方に移動させると、その途中で図23(B)に示す状態になる。つまり、閉塞塊141は、フィルタケース81Bの上部にある突起144に当接してとまり、側部全周に形成された凹部145が両吸引管路61a、61bの開口部に位置することにより、両吸引側管路61a、61bを外部に開口することなく連通させる。
その後、さらにフィルタ本体89を引いて係合部142を係合孔143から外す。すると図23(C)の状態となる。
図24は図23のフィルタ部86Lを変形した第13変形例のフィルタ部86Mを示す。このフィルタ部86Mは、図23のフィルタ部86Lにおける閉塞塊141を円錐台形状の閉塞塊141Bにしている。そして、図23(A)の場合と同様に図24(A)に示すようにフィルタ89aの下端の係合部142が閉塞塊141の係合孔143に係合し、閉塞塊141Bを両吸引側管路61a、61bの開口部の位置より下方に押し下げる。そして、閉塞塊141Bの底面がフィルタケース81Bの内側底面に接触させる。
組織を回収した後、フィルタケース81Bからフィルタ本体89を取り外すために上方に移動させると、その途中で図24(B)に示す状態になる。つまり、閉塞塊141Bの円錐面部分に、フィルタケース81Bの上部にある突起144が食い込む状態になり、密閉状態を維持した状態で閉塞塊141Bが突起144に固定されてとまる。
この状態では、閉塞塊141Bの底面が例えば両吸引側管路61a、61bの開口部の上端付近に位置することになり、両吸引側管路61a、61bを外部に開口することなく連通させる。
また、図25に示す第14変形例のフィルタ部86Nのようにしても良い。このフィルタ部86Nは、外周にOリング151を設けた閉塞板152の上面の凸部に係合孔153を有し、フィルタ89aの下端に設けたフック154を係合させる構造にしたものである。その他の構成は図23の場合と同様である。
ここで、閉塞板152のOリング151は、図25(B)及び図25(C)に示すように両吸引側管路61a、61bの開口部の上方(突起144の手前)でのみ気密状態を保つ。
この状態では、閉塞板152の底面が例えば両吸引側管路61a、61bの開口部の上端付近に位置することになり、両吸引側管路61a、61bが外部に開口することなく連通する。
その後、さらにフィルタ本体89を引いて係合を解除すると図25(C)の状態となる。
また、この弾性板152Bの下面は、硬質のフレーム162で補強され、このフレーム162の中央の軸体は、例えば弾性板152Bの中央の孔を通して上方に突出し、この軸体の上端付近に図25の場合と同様に係合孔153が設けられている。また、図25の場合と同様に、この係合孔153に、フィルタ本体89におけるフィルタ89aの下端に設けたフック154を係入できるようにしている。
図27(A)は、第16変形例におけるフィルタ部86Fを示し、図27(B)は、フィルタ114aが取り付けられたフィルタ本体114を示す。
このフィルタ部86Fは、例えば筒体形状のフィルタケース81Fが用いられ、このフィルタケース81Fには、第1の貫通孔111と第2の貫通孔112とが設けられたスライド部材113がスライド自在に取り付けられる。
第1の貫通孔111には、図27(B)に示すようにフィルタ114aを取り付けたフィルタ本体114が挿脱自在に取り付けられている。
図27(A)の状態では、吸引操作により、吸引された組織をフィルタ114aで回収することができる。
なお、フィルタ本体114を取り外し可能な位置に設定した位置から、さらに(図27における)下方側に移動することにより、第2の貫通孔112により両吸引側管路61a、61bを連通する状態に設定することができる。
組織を回収しない場合には、第2の貫通孔112により両吸引側管路61a、61bを連通する状態に設定して使用することもできるようにしている。また、フィルタケース81Fには、気密用のOリングが設けてあり、スライド部材113を移動した場合にそれらの間で、気密を保つようにしている。
本変形例も簡単な構成で、スライド部材113を移動する操作でフィルタ114aによる組織を回収する状態に設定できると共に、吸引によりフィルタ114aで回収した組織をフィルタケース81Fから取り外す位置に設定することもでき、その移動の際に必要となる少なくとも先端側吸引側管路61aを閉塞をすることができる。
そして、ユーザは、フィルタ本体121の上面に設けられた摘み121bを操作して、90度回転することにより、図28(A)及び図28(B)に示す組織を回収する状態と、図28(C)に示す組織を回収しない状態とを切り替えられるようにしている。
このような構成による本実施例によれば、フィルタ本体121をフィルタケース81Gに装着した状態において、フィルタ本体121を回転することにより、組織を回収する状態と組織を回収しない状態とに簡単に切り替えられる。
従って、フィルタ121aにより意図しない組織を回収してしまうことを防止することができる。
また、フィルタ本体121をフィルタケース81Gから着脱する作業も簡単に行うことができる。
図29(B)に示すように、このスライド部材123には、第1の貫通孔111と第2の貫通孔112とが設けられ、第1の貫通孔111には、フィルタ114aが取り付けられている。
なお、フィルタケース81Hの内面は、シール機能を有するゴム等の部材で形成されている。その代わりに、フィルタケース81Hの内面にシール用のOリングを設けるようにしても良い。
このように簡単な操作で組織の回収を行う状態と、組織の回収を行わない状態との切替設定が簡単にできる。
なお、この図29では、スライド部材123の第1の貫通孔111にフィルタ114aを固定した構造にしているが、図27に示すように第1の貫通孔111にフィルタ114aを固定したフィルタ本体114を挿脱自在に取り付けるようにしても良い。
なお、上述した各実施例等を部分的に組み合わせる等して構成される実施例等も本発明に属する。
1.請求項1において、前記フィルタ部材は、前記吸引切替弁より先端側となる操作部に設けられる。
2.請求項1において、前記着脱機構は、前記フィルタ部材により組織回収を行う位置から、前記フィルタ部材が内視鏡から取り外しが可能となる位置に至るまで、前記フィルタ部材に連通する先端側の吸引管路が外部に開口しない閉塞状態を維持する。
3.請求項4において、前記フィルタ部材は、前記吸引管路の途中に設けられたケース内に着脱自在に装着される。
4.付記3において、前記閉塞手段は、ケース内に装着された前記フィルタ部材を、前記ケースから取り外すために必要となる回転操作に連動して、前記ケース内に回動自在に配置され、前記フィルタ部材に係合する内筒により、少なくとも前記フィルタ部材の先端側吸引管路を閉塞する。
6.付記3において、前記閉塞手段は、前記ケースの底部側に配置された弾性部材により前記フィルタ部材の先端側吸引管路を閉塞する閉塞部材により構成される。
7.付記3において、前記閉塞手段は、前記ケース内における前記フィルタ部材の先端側吸引管路を閉塞する弾性部材により構成される。
8.付記3において、前記閉塞手段は、前記ケースの底部側に配置された弾性部材により前記フィルタ部材の両側の吸引管路を閉塞する閉塞部材により構成される。
9.付記3において、前記閉塞手段は、前記ケースに嵌合してスライド自在に取り付けられ、前記フィルタ部材が着脱自在に取り付けられたスライド部材により構成される。
12.付記3において、前記フィルタ部材は、前記ケースに嵌合してスライド移動可能であり、前記スライド移動により設定される2つの設定位置により、前記フィルタ部材を構成する網目形状のフィルタにより組織を回収する第1の位置と、フィルタが設けてない貫通孔により組織を通過させる第2の位置とに切替設定可能である。
前記フィルタ部材を前記内視鏡から取り外す際に、少なくとも前記フィルタ部材よりも先端側の前記吸引管路側が外部に開口するのを規制して着脱自在とする着脱機構と、
を具備したことを特徴とする組織回収用フィルタ装置。
14.付記13において、前記着脱機構は、前記フィルタ部材が、該フィルタ部材より先端側の吸引管路と連通する状態においては、前記フィルタ部材の取り外しを規制する規制手段を具備する。
15.付記13において、前記着脱機構は、前記フィルタ部材を取り外す際に、前記フィルタ部材よりも先端側の前記吸引管路側を閉塞する管路閉塞手段と、
前記管路閉塞手段による閉塞の動作に連動して前記フィルタ部材の取り外しの規制を解除する規制解除手段と、
を具備する。
17.付記13において、前記フィルタ部材は、組織回収用の網目形状のフィルタを有し、前記フィルタを前記吸引管路に対向する組織回収用の位置と、組織回収を行わない位置とに切替設定可能にした。
18.吸引管路の途中に組織回収用のフィルタ部材を設けた内視鏡において、
前記フィルタ部材は、組織回収用の網目形状のフィルタを有し、前記フィルタを前記吸吸引管路の途中に配置して、吸引により前記吸引管路の長手方向に略直交して組織回収を行う第1の位置と、組織回収を行わないで、組織の通過を阻止しない第2の位置とに切替設定を可能にしたことを特徴とする内視鏡。
20.付記18において、前記フィルタ部材は、前記吸引管路の途中に設けたケース内に着脱自在に装着される。
21.付記20において、前記フィルタ部材は、前記ケース内に回動自在に配置され、前記フィルタ部材を回動した2つの位置により、前記第1の位置と第2の位置とに切替設定可能である。
22.付記20において、前記フィルタ部材は、前記ケース内にスライド移動可能であり、前記スライド移動により、前記第1の位置と第2の位置とに切替設定可能である。
内視鏡検査においては、必要に応じてチャンネル(管路)内に処置具を挿通して、検査対象部位の組織を切除し、切除した組織を体外に回収して病理検査を行う場合がある。 切除した組織を体外に回収する場合、処置具とともに(内視鏡)挿入部を体外に抜去する方法もあるが、挿入部を抜去及び再挿入する操作は手間及び時間がかかる場合がある。 このため、例えば実開昭62ー74804号公報の従来例には、内視鏡の処置具挿入口と吸引管路との連結部に組織回収用のフィルタ(網籠)を配置して、吸引ポンプによる吸引により、このフィルタ部分に管路内を通したポリープ等の組織をフィルタで捕捉する構成が開示されている。
また、このフィルタの外側は、連結部の開口を覆うキャップで覆われており、このキャップを取り外すことによりフィルタを着脱することができる。
このため、吸引管路の途中に、組織回収用に網目形状のフィルタを備えたフィルタ部材を組織を回収できる状態と、組織を回収しないでフィルタを通さないで通過させることができる内視鏡を提供することを目的として付記18〜22の構成にした。
2…内視鏡
6…吸引装置
6a…吸引ポンプ
7…挿入部
8…操作部
10…コネクタ
11…先端部
12…湾曲部
13…軟性部
28…把持部
30…処置具側管路
31…処置具挿入部
31a…外装部材
32…吸引側管路
33…管路分離部
34…フィルタユニット
35…処置具側口金
35a…(処置具側口金)開口部
36…吸引側口金
36a…(吸引側口金)開口部
37…吸引切替弁
38…内筒
41…鉗子栓部
42…フィルタ部
44…処置具挿通チューブ
45…接続口金
46…処置具側パイプ
47…外装部材
48…フレーム
49…固定部材
51…パッキン
52…樹脂部材
55…ナット
61…吸引側パイプ
62…接続口金
68…フィルタケース
68b…筒体部
68c…組織収納室(組織回収室)
71…鉗子栓部本体
72…鉗子栓
72a…処置具挿入口
75…管路切替ノブ
75a…筒体部
75b…処置具挿入管路
75c…フィルタ側開口部
75d…抜け止め端部
75e…フィルタ側管路
77…フィルタ本体
77a…フィルタ
77c…フィルタ位置切替ノブ
77d…切り欠き
Claims (12)
- 吸引管路の途中に吸引切替弁を設けた内視鏡において、
吸引切替弁よりも先端側の吸引管路の途中に装着される組織回収用のフィルタ部材と、 前記フィルタ部材を内視鏡から取り外す際に、少なくとも前記フィルタ部材よりも先端側の前記吸引管路側開口が前記内視鏡外部に開口することを規制して着脱自在となる着脱機構と、
を具備することを特徴とする内視鏡。 - 前記着脱機構は、前記フィルタ部材が、該フィルタ部材より先端側の吸引管路と連通する状態においては、前記フィルタ部材の取り外しを規制する規制手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
- 前記着脱機構は、前記フィルタ部材が取り外される際に、前記フィルタ部材よりも先端側の前記吸引管路側を閉塞する管路閉塞手段と、
前記管路閉塞手段による閉塞の動作に連動して前記フィルタ部材の取り外しの規制を解除する規制解除手段と、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記着脱機構は、前記フィルタ部材を装着された装着位置から取り外し位置付近にまで移動するまでの間に、少なくとも前記フィルタ部材よりも先端側の前記吸引管路側が外部に開口しないように閉塞する閉塞手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
- 前記フィルタ部材は、組織回収用の網目形状のフィルタを有し、前記フィルタを前記吸引管路に対向する組織回収用の位置と、組織回収を行わない位置とに切替設定可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
- 体内に挿入される挿入部と、吸引装置に接続される接続部と、を有する内視鏡において、
前記内視鏡に設けられ、前記挿入部の先端部で開口する先端開口部と、前記吸引装置と接続される基端部と、を有する吸引管路と、
前記吸引管路上に設けられたフィルタケースと、
前記フィルタケース内に着脱自在に装着され、前記先端開口部から吸引された組織を回収するためのフィルタ部材と、
前記フィルタケースに設けられ、前記吸引管路の先端部側と連通した先端部側開口部と、
前記フィルタケースに設けられ、前記吸引管路の基端部側と連通した基端部側開口部と、
前記フィルタ部材が前記フィルタケースから取り外された時に前記先端部側開口部を大気に対して閉鎖して、前記先端部側開口部において前記吸引管路内の圧力を大気圧から遮断する閉鎖手段と、
を有することを特徴とする内視鏡。 - 体内に挿入される挿入部と、吸引装置に接続される接続部と、を有する内視鏡において、
前記内視鏡に設けられ、前記挿入部の先端部で開口する先端開口部と、前記吸引装置と接続される基端部と、を有する吸引管路と、
前記吸引管路上に設けられたフィルタケースと、
前記フィルタケース内に着脱自在に装着され、前記先端開口部から吸引された組織を回収するためのフィルタ部材と、
前記フィルタケースに設けられ、前記吸引管路の先端部側と連通した先端部側開口部と、
前記フィルタケースに設けられ、前記吸引管路の基端部側と連通した基端部側開口部と、
前記フィルタ部材が前記フィルタケースから取り外された時に前記基端部側開口部を大気に対して閉鎖して、前記基端部側開口部において前記吸引管路内の圧力を大気圧から遮断する閉鎖手段と、
を有することを特徴とする内視鏡。 - 前記閉鎖手段は、
前記先端部側開口部と前記基端部側開口部とを大気に対して閉鎖し、前記先端部側開口部と基端部側開口部とを連通することを特徴とする請求項6に記載の内視鏡。 - 前記閉鎖手段は、
前記フィルタケース内にスライド自在に設けられ、
前記フィルタ部材を着脱自在に取り付けるフィルタ部材取付部を有することを特徴とする請求項6もしくは7に記載の内視鏡。 - 前記フィルタケースは、
前記フィルタ部材を前記フィルタケースの外部に取り外すためのフィルタ部材着脱用開口部を有し、
前記フィルタ部材着脱用開口部は、前記フィルタケース内に開口し、吸引管と連通する開口部を大気に対して閉鎖する位置に前記閉鎖手段を係止する係止部を有し、
前記フィルタ部材から前記閉鎖手段を分離させる第1の力量は、前記フィルタ着脱用開口部の前記係止部に前記閉鎖手段を係止する第2の力量よりも小さいことを特徴とする請求項9に記載の内視鏡。 - 前記フィルタケースは、
前記吸引管と連通する開口部を閉鎖する位置に前記閉鎖手段を付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項6もしくは7に記載の内視鏡。 - 前記フィルタケースは、
前記吸引管路の開口部が大気に対して閉鎖される位置に前記閉鎖手段を係止する係止手段を有し、
前記フィルタケース若しくは前記フィルタ部材の少なくとも一方は、
前記閉鎖手段が前記吸引管路の開口部を大気に対して閉鎖する位置にある時、前記吸引管路と大気との気密を保つシール部を有することを特徴とする請求項6もしくは7に記載の内視鏡。
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JP2011172695A (ja) * | 2010-02-24 | 2011-09-08 | Fujifilm Corp | 内視鏡の吸引管路装置 |
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