JPWO2004075740A1 - 組織切除片回収具 - Google Patents
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Abstract
管状の本体部材51と、該本体部材に装填されるトラップ部材60とで組織切除片回収具50を構成し、前記本体部材に流通路55およびトラップ部材装填口57を形成する一方で、前記トラップ部材にフィルタ部63とヘッド部65とを形成し、当該トラップ部材を前記本体部材に装填したときに、前記フィルタ部が前記流通路を横断するように配設されると共に、前記ヘッド部によって前記トラップ部材装填口が密閉されるようにし、さらに、前記本体部材への前記トラップ部材の装填、および前記本体部材からの前記トラップ部材の取り外しを自在とすることで、小型化が容易で、片手でも操作することができ、回収した組織切除片を固定することが容易な組織切除片回収具を提供すると共に、当該組織切除片回収具によって回収された組織切除片を固定することが容易な組織固定用容器を提供する
Description
本発明は、内視鏡を介して切除され、体外に吸引された組織片を回収するための器具(以下、「組織切除片回収具」という。)およびその構成部材、ならびに、組織固定用容器および組織固定具に関する。
近年、内視鏡を用いて行うことができる診断、手術の範囲が拡大している。例えば、内視鏡検査によって体腔内にポリープや表在型癌等の病変組織が発見されたときには、病変組織の摘除や病理組織診断用の組織片の採取等も内視鏡を介して行われている。
組織の摘除あるいは採取を行うことができる内視鏡の多くでは、鉗子やスネア等の処置具を挿入するための処置具チャネルおよび送気チャネルが内部に形成されており、これらのチャネルは、内視鏡の先端において開口している。処置具チャネルは、体腔の内容物等を体外に排出するための排出チャネル(吸引チャネル)としても利用される。
上記の処置具によって切除した組織片(以下、「組織切除片」という。)の大きさが排出チャネルを通過できる大きさである場合、当該組織切除片は、排出チャネルを介して体外に排出(吸引)され、通常は、病理組織診断のために回収される。この回収は、多くの場合、排出チャネル内を負圧するための負圧発生装置と排出チャネルとの間の流路(管路)中にトラップを設け、このトラップによって組織切除片を捕捉することによって行われる。近年、内視鏡に用いられる撮像素子等の小型化が進み、それに伴って排出チャネルが大口径化されてきていることから、上記の回収方法の適用範囲が拡大している。
例えば、米国特許第4643197号には、容器部と、当該容器部の開口端に装着された蓋部とを有し、容器部の開口側端部に1または複数のフィルタ部が配置されている組織切除片回収具が記載されている。この組織切除片回収具では、蓋部に接続された1つの管から組織切除片と体液とが供給され、組織切除片はフィルタ部によって捕捉される。体液は、容器部に流入した後に、蓋部を介して容器部内に挿入されている他の管を介して外部に吸引される。
上記容器部の開口側端部に複数のフィルタ部を配置する場合には、これらのフィルタ部と共に複数の開口部が配置される。そして、組織切除片を捕捉しようとする場合には、蓋部と容器部とを相対的に回転させて、所望のフィルタ部に組織切除片と体液とが供給されるようにし、組織切除片を捕捉する必要がない場合には、蓋部と容器部とを相対的に回転させて、所望の開口部に体液が供給されるようにする。いずれの場合においても、蓋部と容器部との相対的な回転は、手作業によって行われる。
米国特許第4643197号に記載されている組織切除片回収具は、比較的大型であるため、光源装置等の内視鏡関連機器を操作する際に邪魔になることがある。また、蓋部に複数のフィルタ部が形成されている場合に所望のフィルタ部に組織切除片を捕捉させるためには、一方の手で蓋部を把持し他の手で容器部を把持して、蓋部と容器部とを相対的に所望量回転させなければならず、操作が煩雑である。
さらに、捕捉、回収した組織切除片は、病理組織診断が行われるまで変質することがないように、組織固定剤に浸して固定しておくことが望まれるが、米国特許第4643197号に記載されている組織切除片回収具では、容器部を蓋部から取り外した後に、フィルタ部に捕捉されている組織切除片を適当な器具で採って組織固定用の容器に移し替えるか、または、フィルタ部が1つである場合にはフィルタ部ごと組織固定用の容器に移し替えなければならず、その作業が煩雑である。
そこで、本発明は、小型化が容易で、片手でも操作することができ、回収した組織切除片を固定することが容易な組織切除片回収具およびその構成部材を提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、組織切除片回収具によって回収された組織切除片を固定することが容易な組織固定用容器および組織固定具を提供することを第2の課題とする。
組織の摘除あるいは採取を行うことができる内視鏡の多くでは、鉗子やスネア等の処置具を挿入するための処置具チャネルおよび送気チャネルが内部に形成されており、これらのチャネルは、内視鏡の先端において開口している。処置具チャネルは、体腔の内容物等を体外に排出するための排出チャネル(吸引チャネル)としても利用される。
上記の処置具によって切除した組織片(以下、「組織切除片」という。)の大きさが排出チャネルを通過できる大きさである場合、当該組織切除片は、排出チャネルを介して体外に排出(吸引)され、通常は、病理組織診断のために回収される。この回収は、多くの場合、排出チャネル内を負圧するための負圧発生装置と排出チャネルとの間の流路(管路)中にトラップを設け、このトラップによって組織切除片を捕捉することによって行われる。近年、内視鏡に用いられる撮像素子等の小型化が進み、それに伴って排出チャネルが大口径化されてきていることから、上記の回収方法の適用範囲が拡大している。
例えば、米国特許第4643197号には、容器部と、当該容器部の開口端に装着された蓋部とを有し、容器部の開口側端部に1または複数のフィルタ部が配置されている組織切除片回収具が記載されている。この組織切除片回収具では、蓋部に接続された1つの管から組織切除片と体液とが供給され、組織切除片はフィルタ部によって捕捉される。体液は、容器部に流入した後に、蓋部を介して容器部内に挿入されている他の管を介して外部に吸引される。
上記容器部の開口側端部に複数のフィルタ部を配置する場合には、これらのフィルタ部と共に複数の開口部が配置される。そして、組織切除片を捕捉しようとする場合には、蓋部と容器部とを相対的に回転させて、所望のフィルタ部に組織切除片と体液とが供給されるようにし、組織切除片を捕捉する必要がない場合には、蓋部と容器部とを相対的に回転させて、所望の開口部に体液が供給されるようにする。いずれの場合においても、蓋部と容器部との相対的な回転は、手作業によって行われる。
米国特許第4643197号に記載されている組織切除片回収具は、比較的大型であるため、光源装置等の内視鏡関連機器を操作する際に邪魔になることがある。また、蓋部に複数のフィルタ部が形成されている場合に所望のフィルタ部に組織切除片を捕捉させるためには、一方の手で蓋部を把持し他の手で容器部を把持して、蓋部と容器部とを相対的に所望量回転させなければならず、操作が煩雑である。
さらに、捕捉、回収した組織切除片は、病理組織診断が行われるまで変質することがないように、組織固定剤に浸して固定しておくことが望まれるが、米国特許第4643197号に記載されている組織切除片回収具では、容器部を蓋部から取り外した後に、フィルタ部に捕捉されている組織切除片を適当な器具で採って組織固定用の容器に移し替えるか、または、フィルタ部が1つである場合にはフィルタ部ごと組織固定用の容器に移し替えなければならず、その作業が煩雑である。
そこで、本発明は、小型化が容易で、片手でも操作することができ、回収した組織切除片を固定することが容易な組織切除片回収具およびその構成部材を提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、組織切除片回収具によって回収された組織切除片を固定することが容易な組織固定用容器および組織固定具を提供することを第2の課題とする。
本件発明者等は、組織切除片回収具の構造について鋭意検討した結果、管状の本体部材と、当該本体部材への着脱が自在のトラップ部材とを組み合わせることによって、上記第1の課題が解決可能であると共に、上記第2の課題も解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明の第1の観点によれば、内視鏡の排出チャネルと該排出チャネル内を負圧にするための負圧発生装置とを繋ぐ管路に配置されて、前記排出チャネルから前記管路内に移送されてくる組織切除片を回収する回収具であって、管状の本体部材と、該本体部材に装填されるトラップ部材とを備え、前記本体部材は、前記管路の一区間となる流通路と、前記トラップ部材を装填するためのトラップ部材装填口とを有し、前記トラップ部材は、前記組織切除片を捕捉するための濾材が配置されるフィルタ部と、該フィルタ部に連なったヘッド部とを有し、前記トラップ部材を前記本体部材に装填したときに、前記フィルタ部が前記流通路を横断するように配設されると共に、前記ヘッド部によって前記トラップ部材装填口が密閉され、前記本体部材への前記トラップ部材の装填、および、前記本体部材からの前記トラップ部材の取り外しが自在である組織切除片回収具が提供される。
上記の管路は、本体部材の配置箇所を境にして、排出チャネル側の第1管路と負圧発生装置側の第2管路とに区分され、本体部材は、第1管路に接続される第1コネクタ部と、第2管路に接続される第2コネクタ部とを有し、第1コネクタ部および第2コネクタ部それぞれの内部が前記流通路の一部を構成していることが好ましい。
また、本体部材は、トラップ部材の装填時にフィルタ部を所定の位置にガイドするガイド溝を有していることが好ましい。
フィルタ部は、中央に開口を有する第1保持部と、前記開口に対応して中央が開口した第2保持部とを有し、これら第1保持部と第2保持部とで上記濾材を挟持することができるものが好ましい。
濾材は、フィルタ部に弛緩状態で配置されていることが好ましい。
また、フィルタ部に濾材が配置されているトラップ部材を本体部材に装填したときに、濾材を視認することができることが好ましい。
そして、トラップ部材が本体部材に装填されていないときにトラップ部材装填口に装着されて、当該トラップ部材装填口を密閉することができるキャップ部材をさらに有していることが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、組織切除片回収具の構成部材としての上記本体部材が提供され、本発明の第3の観点によれば、組織切除片回収具の構成部材としての上記トラップ部材が提供される。
本発明の第4の観点によれば、上述した本発明の組織切除片回収具によって回収された組織切除片の固定に使用することができる組織固定用容器であって、上記トラップ部材によって捕捉された組織切除片をフィルタ部ごと収容することができる内容積を有し、組織切除片をフィルタ部ごと収容したときに上記ヘッド部によって密閉することができる組織固定用容器が提供される。
本発明の第5の観点によれば、上述したトラップ部材と組織固定用容器とを有する組織固定具が提供される。
本発明の第6の観点によれば、上述した本発明の組織切除片回収具を用いた組織切除片の回収方法が提供される。
本発明の第7の観点によれば、上述した本発明の組織固定具を用いた組織切除片の固定方法が提供される。
かくして、本発明の第1の観点によれば、内視鏡の排出チャネルと該排出チャネル内を負圧にするための負圧発生装置とを繋ぐ管路に配置されて、前記排出チャネルから前記管路内に移送されてくる組織切除片を回収する回収具であって、管状の本体部材と、該本体部材に装填されるトラップ部材とを備え、前記本体部材は、前記管路の一区間となる流通路と、前記トラップ部材を装填するためのトラップ部材装填口とを有し、前記トラップ部材は、前記組織切除片を捕捉するための濾材が配置されるフィルタ部と、該フィルタ部に連なったヘッド部とを有し、前記トラップ部材を前記本体部材に装填したときに、前記フィルタ部が前記流通路を横断するように配設されると共に、前記ヘッド部によって前記トラップ部材装填口が密閉され、前記本体部材への前記トラップ部材の装填、および、前記本体部材からの前記トラップ部材の取り外しが自在である組織切除片回収具が提供される。
上記の管路は、本体部材の配置箇所を境にして、排出チャネル側の第1管路と負圧発生装置側の第2管路とに区分され、本体部材は、第1管路に接続される第1コネクタ部と、第2管路に接続される第2コネクタ部とを有し、第1コネクタ部および第2コネクタ部それぞれの内部が前記流通路の一部を構成していることが好ましい。
また、本体部材は、トラップ部材の装填時にフィルタ部を所定の位置にガイドするガイド溝を有していることが好ましい。
フィルタ部は、中央に開口を有する第1保持部と、前記開口に対応して中央が開口した第2保持部とを有し、これら第1保持部と第2保持部とで上記濾材を挟持することができるものが好ましい。
濾材は、フィルタ部に弛緩状態で配置されていることが好ましい。
また、フィルタ部に濾材が配置されているトラップ部材を本体部材に装填したときに、濾材を視認することができることが好ましい。
そして、トラップ部材が本体部材に装填されていないときにトラップ部材装填口に装着されて、当該トラップ部材装填口を密閉することができるキャップ部材をさらに有していることが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、組織切除片回収具の構成部材としての上記本体部材が提供され、本発明の第3の観点によれば、組織切除片回収具の構成部材としての上記トラップ部材が提供される。
本発明の第4の観点によれば、上述した本発明の組織切除片回収具によって回収された組織切除片の固定に使用することができる組織固定用容器であって、上記トラップ部材によって捕捉された組織切除片をフィルタ部ごと収容することができる内容積を有し、組織切除片をフィルタ部ごと収容したときに上記ヘッド部によって密閉することができる組織固定用容器が提供される。
本発明の第5の観点によれば、上述したトラップ部材と組織固定用容器とを有する組織固定具が提供される。
本発明の第6の観点によれば、上述した本発明の組織切除片回収具を用いた組織切除片の回収方法が提供される。
本発明の第7の観点によれば、上述した本発明の組織固定具を用いた組織切除片の固定方法が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係る組織切除片回収具と、当該組織切除片回収具を備えた内視鏡システムの一例とを示す概略図である。
図2(A)および図2(B)は、それぞれ、図1に示した組織切除片回収具を概略的に示す分解斜視図である。
図3は、図2(A)および図2(B)に示した組織切除片回収具の断面構造を示す概略図である。
図4は、図2(A)および図2(B)に示した組織切除片回収具の使用時における状態を概略的に示す断面図である。
図5は、図2(A)および図2(B)に示した組織切除片回収具を構成している本体部材に必要に応じて装着されるキャップ部材を、前記の本体部材と共に概略的に示す分解斜視図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る組織固定用容器に、組織切除片を捕捉した後のトラップ部材を収容する際の状態を概略的に示す分解斜視図である。
図7は、図6に示した組織固定用容器に、図6に示した組織切除片をトラップ部材ごと収容したときの状態を概略的に示す斜視図である。
図2(A)および図2(B)は、それぞれ、図1に示した組織切除片回収具を概略的に示す分解斜視図である。
図3は、図2(A)および図2(B)に示した組織切除片回収具の断面構造を示す概略図である。
図4は、図2(A)および図2(B)に示した組織切除片回収具の使用時における状態を概略的に示す断面図である。
図5は、図2(A)および図2(B)に示した組織切除片回収具を構成している本体部材に必要に応じて装着されるキャップ部材を、前記の本体部材と共に概略的に示す分解斜視図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る組織固定用容器に、組織切除片を捕捉した後のトラップ部材を収容する際の状態を概略的に示す分解斜視図である。
図7は、図6に示した組織固定用容器に、図6に示した組織切除片をトラップ部材ごと収容したときの状態を概略的に示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しつつ詳述する。
<組織切除片回収具およびその構成部材に係る実施形態>
図1は、本発明に係る組織切除片回収具を備えた内視鏡システムの一例を概略的に示す。同図に示す内視鏡システム80は、内視鏡10と、本体装置20と、負圧発生装置40と、組織切除片回収具50とを備えている。
内視鏡10は、例えば、内部に処置具チャネル等の各種のチャネル、撮像素子、ライトガイド等が組み込まれた第1コード部12と、第1コード部12に接続されて当該第1コード部12の先端部の動作や、体腔内等への送水あるいは送気のオンオフを制御する操作部(図示せず。)と、操作部を本体装置20に接続するユニバーサルコード15とを有している。
本体装置20は、光源装置(図示せず。)、データ処理部22、およびモニタ部25を有している。
内視鏡システム80によって体内の所望箇所を診察するにあたっては、光源装置からの出射光をライトガイドによって内視鏡10の先端に導いて照明光として利用しつつ、撮像素子による撮影が行われる。撮像素子による映像信号は、第1コード部12、操作部、およびユニバーサルコード15を介してデータ処理部22に送られ、ここで所定の処理を施された後にモニタ部25に送られて、所定の再生映像となる。
内視鏡システム80による病変組織の摘除や病理組織診断用の組織片の採取は、モニタ部25に映し出される映像を見ながら、処置具チャネルに挿入した鉗子、スネア等の処置具を用いて行われる。このとき、体組織表面に血液や体液等が付着もしくは滲出していると、正確な診断や操作が困難になる。同様に、撮像素子のレンズ面に血液や体液等が付着していても正確な診断や操作が困難になる。
このため、上記の血液や体液等を除去するために、ユニバーサルコード15および第1コード部12それぞれの内部には、ユニバーサルコード15における本体装置20側の基部から第1コード部12の先端にかけて、送気チャネル、送水チャネル、および排出(吸引)チャネルが形成されている。これら各チャネルの一端は、第1コード部12の先端に開口している。なお、送水チャネルおよび排出チャネルを処置具チャネルとは別個のチャネルとせずに、処置具チャネルに送水チャネルおよび排出チャネルを兼ねさせることもできる。
送気チャネルおよび送水チャネルそれぞれの他端は、ユニバーサルコード15の本体装置側コネクタ部17において、コード19に接続されている。このコード19は、送気チャネルに連通されるチャネルと、送水チャネルに連通されるチャネルとを備えており、当該コード19内のチャネルそれぞれの一端は、図示を省略した送気装置または送水装置に接続されている。上述のように、処置具チャネルを送水チャネルとして利用することもできる。
送気装置または送水装置から送出された気体または液体は、コード19を介して、内視鏡10内の送気チャネルまたは送水チャネルに供給される。これらの気体および液体は、体組織表面に付着もしくは滲出した血液や体液等を取り除くために、あるいは、撮像素子のレンズ面に付着した血液や体液等を取り除くために、内視鏡10の操作部での操作に従って、第1コード部12の先端から射出する。
また、排出チャネルの他端は、ユニバーサルコード15の本体装置側コネクタ部17において管路30に連通しており、当該管路30の一端は、負圧発生装置40に接続されている。負圧発生装置40によって負圧を発生させると、管路30内および排出チャネル内が負圧となり、吸引力が生じる。負圧発生装置40を所望の時期に稼働させて第1コード部12内の排出チャネルを負圧にすることにより、体組織表面に付着もしくは滲出した血液や体液等、あるいは送水チャネルから射出された液体を吸引し、除去することができる。同様に、上記の処置具で切除した組織切除片を吸引することができる。
上記の管路30は、コネクタ部17側(排出チャネル側)の第1管路32と、負圧発生装置40側の第2管路34とに区分することができる。排出チャネルによって組織切除片を吸引したときには、当該組織切除片が排出チャネルから管路30に移送されてくるので、この組織切除片を捕捉するために、第1管路32と第2管路34との間に、本実施形態の組織切除片回収具50が配置されている。排出チャネルから管路30に移送されてくる血液、体液等は、組織切除片回収具50と負圧発生装置40との間に配置された容器(図示せず。)に回収される。
以下、組織切除片回収具50の外観について図2(A)および図2(B)を参照しつつ詳述し、その後、当該組織切除片回収具50の断面構造について図3を参照しつつ詳述する。
図2(A)および図2(B)は、それぞれ、組織切除片回収具50を概略的に示す分解斜視図である。これらの図に示すように、組織切除片回収具50は、管状の本体部材51と、この本体部材51に装填されるトラップ部材60とを備えている。
本体部材51は、中空の筒状部52と、筒状部52における長手方向の一端に取り付けられた第1コネクタ部53と、筒状部52における長手方向の他端に取り付けられた第2コネクタ部54と、筒状部52の外周面に形成されて当該筒状部52の内部空間52aに連通するトラップ部材装填口57と、トラップ部材装填口57の周囲に形成されたカラー59とを有している。
第1コネクタ部53および第2コネクタ部54それぞれには、内部空間52aに連通する貫通孔53a、54aが形成されており、トラップ部材60を本体部材51に装填したときには、内部空間52aと、各貫通孔53a、54aと、後述するヘッド部65の下面とによって、管路30(図1参照)の一区間となることができる流通路55が形成される。
トラップ部材装填口57における外側開口端の輪郭は、以下に説明するトラップ部材60によって密閉することができる形状(例えば円形)および大きさを有している。
トラップ部材60は、組織切除片を捕捉するための濾材61が配置されるフィルタ部63を有している。このフィルタ部63は、中央が開口した第1保持部63a(図2(B)参照)と、当該第1保持部63aでの開口に対応して中央が開口した第2保持部63b(図2(B)参照)とで濾材61を挟持することができる。このフィルタ部63に連なってヘッド部65が形成されている。
ヘッド部65は、平面視上、トラップ部材装填口57の輪郭形状に対応した形状(例えば円形)および大きさを有し、フィルタ部63の外側に張り出している。ヘッド部65の厚さ方向中央部には、トラップ部材装填口57を密閉することができるように、Oリング等の気密材65aが装着されている。また、ヘッド部65の上面には、トラップ部材60を把持し易くするために、抓み部67が設けられている。
図3は、上述した組織切除片回収具50の断面構造を概略的に示す。図3に示した部材または領域のうちで既に図2(A)または図2(B)に示したものについては、図2(A)または図2(B)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、図示のように、本体部材51は、筒状部52、第1コネクタ部53、および第2コネクタ部54の計3つの部材によって構成されている。生産性を高めるために、筒状部52を2つの部材の接合物とする、すなわち、図示の筒状部52を長手方向の中央で二分したときの一方と他方とを別々の部材として作製し、これらを互いに接合させた接合物とすることもできる。また、カラー59は、筒状部52と一体成形することもできるし、筒状部52とは別部材として作製した後に筒状部52に接合させることもできる。
筒状部52の内面における長手方向中央部には、トラップ部材60を当該本体部材51に装填したときにフィルタ部63が所定の場所に配置されるように、その位置にガイドするガイド溝52bを形成することが好ましい。ガイド溝52bは、1つの湾曲した溝であってもよいし、筒状部52の内周方向に並んだ複数の溝であってもよい。ガイド溝52bを1つの溝とした場合には、組織切除片が濾材61に捕捉されることなく筒状部52の内周面とフィルタ部63との間隙を通って組織切除片回収具50の外へ出るのを抑制することが容易になる。
第1コネクタ部53における筒状部52側の端部は、筒状部52内に挿入されている。この端部の外径は筒状部52の内径と略同じであり、筒状部52における一方の開口端を密閉することができるように、当該端部にはOリング等の気密材53bが取り付けられている。また、筒状部52への挿入深さを規制するために、ストッパとして機能するフランジ部53cを形成することが好ましい。
第2コネクタ部54は、第1コネクタ部53と同様の形状および大きさを有している。図3では、第2コネクタ部54における筒状部52側の端部に取り付けられている気密材を、参照符号54bで示している。また、ストッパとして機能するフランジ部を参照符号54cで示している。
本実施形態のトラップ部材60では、フィルタ部63における第2保持部63b、ヘッド部65、および抓み部67が一体成形されており、第1保持部63aは、必要に応じて濾材61を交換することができるように、第2保持部63bとは別の部材として作製されている。第1保持部63aおよび第2保持部63bには、互いに係合することができる係合部(図示せず。)が形成されており、濾材61を間に挟んだ状態下で第1保持部63a側の係合部と第2保持部63b側の係合部とを互いに係合させることにより、濾材61が安定に挟持される。なお、図3では、第1保持部63aの中央に形成されている開口を参照符号OP1で示し、第2保持部63bの中央に形成されている開口を参照符号OP2で示している。
上述した外観および構造を有する組織切除片回収具50の使用時には、フィルタ部63に濾材61が挟持されているトラップ部材60を、フィルタ部63側からトラップ部材装填口57を介して本体部材51に装填する。トラップ部材60に抓み部67が形成されているので、この抓み部67を片手で挟み持って、トラップ部材60を本体部材51に容易に装填することができる。
図4に示すように、トラップ部材60が本体部材51に装填された状態では、トラップ部材装填口57がヘッド部65によって密閉され、内部空間52aと、各貫通孔53a、54aと、ヘッド部65の下面とによって、流通路55(図2(A)または図2(B)参照)が形成される。また、フィルタ部63がガイド溝52bによってガイドされて所定の位置に配置される結果として、濾材61が筒状部52の略中央部に位置する。換言すれば、フィルタ部63(濾材61)が流通路55の中央部において当該流通路55を横断するように配設される。
その結果として、排出チャネルから管路30(図1参照)に組織切除片が移送されてくると、当該組織切除片が濾材61によって捕捉される。そして、組織切除片を捕捉したトラップ部材60を本体部材51から取り外すことにより、組織切除片を回収することができる。
トラップ部材60は、主に、カラー59の内周面とヘッド部65の外周面との間に働く摩擦力、および、負圧発生装置40(図1参照)によって発生される吸引力によって、本体部材51に固定されている。これらの摩擦力および吸引力は比較的弱いので、負圧発生装置40を稼働させたままでも、抓み部67を片手で挟んでトラップ部材60を所定方向に引くだけで、本体部材51からトラップ部材60を容易に取り外すことができる。
負圧発生装置40を稼働させたまま本体部材51からトラップ部材60を取り除いたときには、排出チャネル内の負圧が解除されるので、排出チャネルから管路30への血液や体液等の移送は停止され、トラップ部材装填口57から血液や体液等が漏出することはない。
必要に応じて、図5に示すキャップ部材70をトラップ部材装填口57に装着してもよい。このキャップ部材70は、トラップ部材60からフィルタ部63を除いた形状とすることができる。キャップ部材70を装着することにより、捕捉することを要しない不必要な組織切除片や消化管内容物等を、第2管路34の途中(組織切除片回収具50と負圧発生装置40との間)に配置された前述の容器まで上記の吸引力によって移送することができる。
以上説明した組織切除片回収具50は、本体部材51における筒状部52の外径(ただし、カラー59が形成されている領域を除く。)を管路30の外径と同程度としても十分に機能するので、小型化が容易である。
また、本体部材51へのトラップ部材60の装填、および、本体部材51からのトラップ部材60の取り外しは片手でも容易に行うことができる。したがって、操作が簡便である。
さらに、フィルタ部63(濾材61)によって組織切除片を捕捉した後は、トラップ部材60を本体部材51から取り外し、組織固定剤が入れられた後述の組織固定用容器にそのまま挿入するだけで固定が可能であるので、回収した組織切除片の固定が容易である。また、トラップ部材60を順次交換することにより、複数の組織切除片を連続的に回収することも可能である。
このような技術的効果を奏する本発明の組織切除片回収具は、管状の本体部材と、当該本体部材に装填されるトラップ部材とを基本構成とするものであり、上述した実施形態のものに限定されるものではない。以下、図1〜図5で用いた参照符号を適宜引用しながら、各構成要素ごとに詳述する。
(A)本体部材
本体部材51は、加工が容易という観点から、合成樹脂によって作製することが好ましい。また、目的とする組織切除片がフィルタ部63(濾材61)によって捕捉された後に不必要な組織切除片や消化管内容物等が更に捕捉されるのを防止するうえからは、フィルタ部63(濾材61)によって組織切除片が捕捉されたか否かを外部から視認できるように、少なくとも一部を透明材料で構成することが好ましい。このような観点から、本体部材51は、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の透明樹脂によって作製することが好ましい。合成樹脂に比べて加工性は劣るが、ガラスによって本体部材51を作製することもできる。
この本体部材51は、トラップ部材60を装填したときに内部に流通路55が形成されるものであればよく、その輪郭形状は適宜選択可能である。上述した実施形態のように筒状部52を円筒状(ただし、カラー59が形成されている領域を除く。)にする場合には、その長さを概ね50〜100mmの範囲内、外径を概ね10〜50mmの範囲内とすることが実用上好適である。
また、筒状部52の内部空間52aの断面形状(流通路55での流下方向と直行する方向の断面形状)についても、適宜選定可能である。この断面形状を円形(ただし、トラップ部材装填口57が形成されている領域を除く。)とする場合には、その直径を概ね5〜45mmの範囲内とすることが好ましい。
筒状部52に取り付ける第1コネクタ部53および第2コネクタ部54それぞれの外径(第1管路32または第2管路34に挿入して接続される部分の外径)は、第1管路32または第2管路34の内径に応じて適宜選定されるものであるが、概ね5〜15mmの範囲内とすることが好ましい。また、筒状部52からの突出長は、組織切除片回収具50の使用中に第1コネクタ部53または第2コネクタ部54が第1管路32または第2管路34から誤って外れないように、概ね5〜20mmの範囲内とすることが好ましい。
第1管路32または第2管路34への挿入性を向上させ、かつ気密性を高めるうえからは、第1コネクタ部53および第2コネクタ部54それぞれの先端の外径を第1管路32または第2管路34の内径よりも若干小さくし、かつ、その後方(筒状部52側)に、外径が第1管路32または第2管路34の内径よりも若干大きい第1の領域と、外径が第1管路32または第2管路34の内径よりも若干大きく第1の領域の外径よりも若干小さい第2の領域とを、この順番で設けることが好ましい。
第1コネクタ部53または第2コネクタ部54に設けられる気密材53b、54bは、例えばイソプレンゴム、ブチルゴム、天然ゴム等の弾性材料によって作製することができる。
なお、上述した実施形態での第1コネクタ部53および第2コネクタ部54は、それぞれ、第1管路32または第2管路34に対してオス材として機能するものであるが、これらのコネクタ部53、54に代えて、第1管路32または第2管路34に対してメス材として機能する貫通口が形成された部材を第1コネクタ部または第2コネクタ部として用いることもできる。
筒状部52に形成するトラップ部材装填口57の形状は、フィルタ部63を筒状部52内に挿入することができ、かつ、ヘッド部65によって密閉することができる形状であればよく、これらフィルタ部63およびヘッド部65の形状に応じて適宜選定可能である。トラップ部材装填口57およびヘッド部65それぞれの平面視上の形状を円形にすると、本体部材51へのトラップ部材60の装填が容易になる。トラップ部材装填口57の大きさは、ヘッド部65の大きさに応じて、適宜選定可能である。
本体部材51は、予め所定形状に組み立てられた状態で流通させることもできるし、使用者が組織切除片回収具50の使用にあたって任意の組み合わせを選択することができるように、筒状部52、第1コネクタ部53、第2コネクタ部54、およびカラー59の各部材に分かれた状態で流通させることもできる。
(B)トラップ部材
トラップ部材60におけるフィルタ部63、ヘッド部65、および抓み部67は、第1保持部63aおよび第2保持部63bのいずれか一方を除いて、一体成形することが可能である。勿論、各部を別々の部材として作製した後に、これらの部材を超音波融着法、熱融着法、接着剤等によって接合して、あるいは嵌合や螺合によって一体化して、トラップ部材60に組み立てることも可能である。
さらには、使用者が組織切除片回収具50の使用にあたって任意の組み合わせを選択することができるように、フィルタ部63、ヘッド部65、および抓み部67を別々の部材として流通させることもできる。
濾材61は、トラップ部材60に必ず設けられるものではあるが、上記と同様に、トラップ部材60とは別の部材として流通させることが可能である。
トラップ部材60は、濾材61を除き、加工が容易で後述する組織固定剤に耐性を有するという観点からポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂を用いて作製することが好ましい。必要に応じて、抓み部67に着色を施すことができる。複数のトラップ部材60の抓み部67にそれぞれ異なる色で着色を施すことにより、捕捉した組織切除片を当該抓み部67の色によって分類することが可能になる。合成樹脂に比べて加工性は劣るが、ガラスによってトラップ部材60を作製することもできる。
濾材61は、気体、液体(血液、体液、送水チャネルから射出される液体等)が通過可能で、組織切除片が捕捉可能なものであれば特に限定されないが、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、綿糸等の繊維状物によって構成された網状体であることが好ましい。
濾材61のうちで第1保持部63aおよび第2保持部63bによって覆われることなく露出する領域の大きさは、組織切除片を捕捉するに十分な大きさとする。また、濾材61における目開きは、0.1〜1.5mm程度とすることが好ましい。当該目開きが上記の範囲よりも小さいと、例えば体腔内残渣等によって目詰まりを起こし易くなり、目詰まりが生じると吸引できなくおそれがある。また、目開きが上記の範囲よりも大きいと、必要な組織切除片を捕捉できなくなるおそれがある。
濾材61は、第1管路32側を向く面が少なくとも組織切除片回収具50の使用時に第2管路34(負圧発生装置40)側に窪んだ凹状となるように、フィルタ部63に取り付けることが好ましい。濾材61を弛緩させた状態でフィルタ部63に取り付けることにより、上記の形状にすることが容易になる。
濾材61を上記の形状にすることにより、捕捉した組織切除片がフィルタ部63(濾材61)に保持されたまま、トラップ部材60を本体部材51から取り外すことが容易になる。必要に応じて、トラップ部材60の所望箇所に、装填時のトラップ部材60の向きを指定するためのマークを付けることが好ましい。
フィルタ部63に濾材61を上述の形状に取り付ける代わりに、第1保持部63aおよび第2保持部63bそれぞれの周縁部(濾材61の周りに位置する領域を意味する。)に厚みを持たせ、当該周縁部と濾材61とで、捕捉した組織切除片の保持するための凹部を形成することもできる。
濾材61の交換を考慮しなくてもよい場合には、フィルタ部63を第1保持部63aと第2保持部63bとに分けることなく1つの部材として形成し、当該フィルタ部に濾材61を接合させてもよい。
なお、濾材61としては、多数の貫通孔を有する合成樹脂板や金属板を用いることも可能である。濾材61が合成樹脂板や金属板である場合には、濾材61を支持するにあたって第1保持部63aおよび第2保持部63bを省略して、ヘッド部65の下面に当該濾材61を保持させることも可能である。この場合には、濾材61がフィルタ部63となる。
ヘッド部65は、平面視上、フィルタ部63の周囲に張り出した形状であることが好ましく、かつ、トラップ部材装填口57の平面視上の輪郭形状および大きさに対応した形状および大きさとすることが好ましい。
また、ヘッド部65には、上述した実施形態におけるように、気密材65aを設けることが好ましい。気密材65aを設けることにより、トラップ部材装填口57との気密性を高めることができる。この気密材65aは、例えば、イソプレンゴム、ブチルゴム、天然ゴム等の弾性材料によって作製することができる。トラップ部材60を本体部材51に装填するにあたっては、必要に応じて、シリコーングリース等の密閉剤をヘッド部65の外周面に塗ってもよい。
ヘッド部65上に設ける抓み部67は、本体部材51へのトラップ部材60の装填、および、本体部材51からのトラップ部材60の取り外しを、当該抓み部67を片手で挟み持ってすることを可能にするためのものであり、その形状および大きさは適宜選定可能である。
(C)キャップ部材
キャップ部材70は、前述のように、トラップ部材60が本体部材51に装填されていないときにトラップ部材装填口57に装着されて、当該トラップ部材装填口57を密閉するものであり、上述したトラップ部材60からフィルタ部63を除いた形状とすることができる。このキャップ部材70も、加工が容易で後述する組織固定剤に耐性を有するという観点から、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂を用いて作製することが好ましい。合成樹脂に比べて加工性は劣るが、ガラスによってキャップ部材70を作製することもできる。
<本発明の組織固定用容器および組織固定具に係る実施形態>
図6は、本実施形態の組織固定用容器90に、組織切除片85を捕捉した後のトラップ部材60を収容する際の状態を概略的に示す分解斜視図である。図6に示した部材のうち、既に図2(A)に示した部材については図2(A)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図示の組織固定用容器90は、一端に口91を有する瓶状物であり、当該組織固定用容器90は、組織切除片85をフィルタ部63ごと収容することができる内容積を有している。口91は、ヘッド部65の平面視の形状および大きさに対応した形状および大きさを有しており、口91の下方には、ヘッド部65の下面を係止することができる張り出し部93が形成されている。
このような組織固定用容器90は、組織固定剤に対して耐性を有し、かつ、中の組織切除片を視認することができる透明な材料、例えばポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の透明樹脂やガラス等によって作製することが好ましい。
組織切除片85の固定は、組織固定用容器90に予め適量の組織固定剤、例えば20%ホルマリン溶液を入れ、その後、組織切除片85を捕捉したトラップ部材60をフィルタ部63側から当該組織固定用容器90に挿入することにより、行うことができる。このとき、フィルタ部63は、張り出し部93の下方にまで挿入される。
図7に示すように、口91が上述の形状および大きさを有していることから、トラップ部材60を組織固定用容器90に挿入したときには、口91がヘッド部65によって密閉される。図示のように、ヘッド部65の下面が張り出し部93によって係止された状態下で、フィルタ部63の下方端と組織固定用容器90の底面とが接するように当該組織固定用容器90の深さを選定することにより、保存中に組織切除片85がトラップ部材60から組織固定用容器90の底に脱落してしまうのを防止することが容易になり、結果として、病理組織診断の際に組織切除片85を組織固定用容器90から確実に引き上げることが容易になる。
上述の組織固定用容器90を用いることにより、組織切除片85をトラップ部材60から採らずに固定することが可能になるので、固定する過程で組織切除片85を挫滅させてしまう危険性を極めて低くすることができる。また、組織切除片回収具50(本体部材51)からトラップ部材60の取り外しは、前述のように片手でも行うことができ、組織固定用容器90へのトラップ部材60の挿入についても、片手で行うことが可能であるので、固定のための作業を速やかに、かつ、簡単に行うことができる。
さらに、病理組織診断を行う際には、トラップ部材60を組織固定用容器90から取り外すだけで組織切除片85を一緒に取り出すことが可能であるので、組織切除片85のみを組織固定用容器から取り出す場合に比べて簡便である。
トラップ部材60は、前述した組織切除片回収具50の構成部材として利用可能である他に、組織固定具の構成部材としても利用可能である。トラップ部材60と、当該トラップ部材60に対応する組織固定用容器90とは、1組の組織固定具100を構成する。
<組織切除片回収具およびその構成部材に係る実施形態>
図1は、本発明に係る組織切除片回収具を備えた内視鏡システムの一例を概略的に示す。同図に示す内視鏡システム80は、内視鏡10と、本体装置20と、負圧発生装置40と、組織切除片回収具50とを備えている。
内視鏡10は、例えば、内部に処置具チャネル等の各種のチャネル、撮像素子、ライトガイド等が組み込まれた第1コード部12と、第1コード部12に接続されて当該第1コード部12の先端部の動作や、体腔内等への送水あるいは送気のオンオフを制御する操作部(図示せず。)と、操作部を本体装置20に接続するユニバーサルコード15とを有している。
本体装置20は、光源装置(図示せず。)、データ処理部22、およびモニタ部25を有している。
内視鏡システム80によって体内の所望箇所を診察するにあたっては、光源装置からの出射光をライトガイドによって内視鏡10の先端に導いて照明光として利用しつつ、撮像素子による撮影が行われる。撮像素子による映像信号は、第1コード部12、操作部、およびユニバーサルコード15を介してデータ処理部22に送られ、ここで所定の処理を施された後にモニタ部25に送られて、所定の再生映像となる。
内視鏡システム80による病変組織の摘除や病理組織診断用の組織片の採取は、モニタ部25に映し出される映像を見ながら、処置具チャネルに挿入した鉗子、スネア等の処置具を用いて行われる。このとき、体組織表面に血液や体液等が付着もしくは滲出していると、正確な診断や操作が困難になる。同様に、撮像素子のレンズ面に血液や体液等が付着していても正確な診断や操作が困難になる。
このため、上記の血液や体液等を除去するために、ユニバーサルコード15および第1コード部12それぞれの内部には、ユニバーサルコード15における本体装置20側の基部から第1コード部12の先端にかけて、送気チャネル、送水チャネル、および排出(吸引)チャネルが形成されている。これら各チャネルの一端は、第1コード部12の先端に開口している。なお、送水チャネルおよび排出チャネルを処置具チャネルとは別個のチャネルとせずに、処置具チャネルに送水チャネルおよび排出チャネルを兼ねさせることもできる。
送気チャネルおよび送水チャネルそれぞれの他端は、ユニバーサルコード15の本体装置側コネクタ部17において、コード19に接続されている。このコード19は、送気チャネルに連通されるチャネルと、送水チャネルに連通されるチャネルとを備えており、当該コード19内のチャネルそれぞれの一端は、図示を省略した送気装置または送水装置に接続されている。上述のように、処置具チャネルを送水チャネルとして利用することもできる。
送気装置または送水装置から送出された気体または液体は、コード19を介して、内視鏡10内の送気チャネルまたは送水チャネルに供給される。これらの気体および液体は、体組織表面に付着もしくは滲出した血液や体液等を取り除くために、あるいは、撮像素子のレンズ面に付着した血液や体液等を取り除くために、内視鏡10の操作部での操作に従って、第1コード部12の先端から射出する。
また、排出チャネルの他端は、ユニバーサルコード15の本体装置側コネクタ部17において管路30に連通しており、当該管路30の一端は、負圧発生装置40に接続されている。負圧発生装置40によって負圧を発生させると、管路30内および排出チャネル内が負圧となり、吸引力が生じる。負圧発生装置40を所望の時期に稼働させて第1コード部12内の排出チャネルを負圧にすることにより、体組織表面に付着もしくは滲出した血液や体液等、あるいは送水チャネルから射出された液体を吸引し、除去することができる。同様に、上記の処置具で切除した組織切除片を吸引することができる。
上記の管路30は、コネクタ部17側(排出チャネル側)の第1管路32と、負圧発生装置40側の第2管路34とに区分することができる。排出チャネルによって組織切除片を吸引したときには、当該組織切除片が排出チャネルから管路30に移送されてくるので、この組織切除片を捕捉するために、第1管路32と第2管路34との間に、本実施形態の組織切除片回収具50が配置されている。排出チャネルから管路30に移送されてくる血液、体液等は、組織切除片回収具50と負圧発生装置40との間に配置された容器(図示せず。)に回収される。
以下、組織切除片回収具50の外観について図2(A)および図2(B)を参照しつつ詳述し、その後、当該組織切除片回収具50の断面構造について図3を参照しつつ詳述する。
図2(A)および図2(B)は、それぞれ、組織切除片回収具50を概略的に示す分解斜視図である。これらの図に示すように、組織切除片回収具50は、管状の本体部材51と、この本体部材51に装填されるトラップ部材60とを備えている。
本体部材51は、中空の筒状部52と、筒状部52における長手方向の一端に取り付けられた第1コネクタ部53と、筒状部52における長手方向の他端に取り付けられた第2コネクタ部54と、筒状部52の外周面に形成されて当該筒状部52の内部空間52aに連通するトラップ部材装填口57と、トラップ部材装填口57の周囲に形成されたカラー59とを有している。
第1コネクタ部53および第2コネクタ部54それぞれには、内部空間52aに連通する貫通孔53a、54aが形成されており、トラップ部材60を本体部材51に装填したときには、内部空間52aと、各貫通孔53a、54aと、後述するヘッド部65の下面とによって、管路30(図1参照)の一区間となることができる流通路55が形成される。
トラップ部材装填口57における外側開口端の輪郭は、以下に説明するトラップ部材60によって密閉することができる形状(例えば円形)および大きさを有している。
トラップ部材60は、組織切除片を捕捉するための濾材61が配置されるフィルタ部63を有している。このフィルタ部63は、中央が開口した第1保持部63a(図2(B)参照)と、当該第1保持部63aでの開口に対応して中央が開口した第2保持部63b(図2(B)参照)とで濾材61を挟持することができる。このフィルタ部63に連なってヘッド部65が形成されている。
ヘッド部65は、平面視上、トラップ部材装填口57の輪郭形状に対応した形状(例えば円形)および大きさを有し、フィルタ部63の外側に張り出している。ヘッド部65の厚さ方向中央部には、トラップ部材装填口57を密閉することができるように、Oリング等の気密材65aが装着されている。また、ヘッド部65の上面には、トラップ部材60を把持し易くするために、抓み部67が設けられている。
図3は、上述した組織切除片回収具50の断面構造を概略的に示す。図3に示した部材または領域のうちで既に図2(A)または図2(B)に示したものについては、図2(A)または図2(B)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、図示のように、本体部材51は、筒状部52、第1コネクタ部53、および第2コネクタ部54の計3つの部材によって構成されている。生産性を高めるために、筒状部52を2つの部材の接合物とする、すなわち、図示の筒状部52を長手方向の中央で二分したときの一方と他方とを別々の部材として作製し、これらを互いに接合させた接合物とすることもできる。また、カラー59は、筒状部52と一体成形することもできるし、筒状部52とは別部材として作製した後に筒状部52に接合させることもできる。
筒状部52の内面における長手方向中央部には、トラップ部材60を当該本体部材51に装填したときにフィルタ部63が所定の場所に配置されるように、その位置にガイドするガイド溝52bを形成することが好ましい。ガイド溝52bは、1つの湾曲した溝であってもよいし、筒状部52の内周方向に並んだ複数の溝であってもよい。ガイド溝52bを1つの溝とした場合には、組織切除片が濾材61に捕捉されることなく筒状部52の内周面とフィルタ部63との間隙を通って組織切除片回収具50の外へ出るのを抑制することが容易になる。
第1コネクタ部53における筒状部52側の端部は、筒状部52内に挿入されている。この端部の外径は筒状部52の内径と略同じであり、筒状部52における一方の開口端を密閉することができるように、当該端部にはOリング等の気密材53bが取り付けられている。また、筒状部52への挿入深さを規制するために、ストッパとして機能するフランジ部53cを形成することが好ましい。
第2コネクタ部54は、第1コネクタ部53と同様の形状および大きさを有している。図3では、第2コネクタ部54における筒状部52側の端部に取り付けられている気密材を、参照符号54bで示している。また、ストッパとして機能するフランジ部を参照符号54cで示している。
本実施形態のトラップ部材60では、フィルタ部63における第2保持部63b、ヘッド部65、および抓み部67が一体成形されており、第1保持部63aは、必要に応じて濾材61を交換することができるように、第2保持部63bとは別の部材として作製されている。第1保持部63aおよび第2保持部63bには、互いに係合することができる係合部(図示せず。)が形成されており、濾材61を間に挟んだ状態下で第1保持部63a側の係合部と第2保持部63b側の係合部とを互いに係合させることにより、濾材61が安定に挟持される。なお、図3では、第1保持部63aの中央に形成されている開口を参照符号OP1で示し、第2保持部63bの中央に形成されている開口を参照符号OP2で示している。
上述した外観および構造を有する組織切除片回収具50の使用時には、フィルタ部63に濾材61が挟持されているトラップ部材60を、フィルタ部63側からトラップ部材装填口57を介して本体部材51に装填する。トラップ部材60に抓み部67が形成されているので、この抓み部67を片手で挟み持って、トラップ部材60を本体部材51に容易に装填することができる。
図4に示すように、トラップ部材60が本体部材51に装填された状態では、トラップ部材装填口57がヘッド部65によって密閉され、内部空間52aと、各貫通孔53a、54aと、ヘッド部65の下面とによって、流通路55(図2(A)または図2(B)参照)が形成される。また、フィルタ部63がガイド溝52bによってガイドされて所定の位置に配置される結果として、濾材61が筒状部52の略中央部に位置する。換言すれば、フィルタ部63(濾材61)が流通路55の中央部において当該流通路55を横断するように配設される。
その結果として、排出チャネルから管路30(図1参照)に組織切除片が移送されてくると、当該組織切除片が濾材61によって捕捉される。そして、組織切除片を捕捉したトラップ部材60を本体部材51から取り外すことにより、組織切除片を回収することができる。
トラップ部材60は、主に、カラー59の内周面とヘッド部65の外周面との間に働く摩擦力、および、負圧発生装置40(図1参照)によって発生される吸引力によって、本体部材51に固定されている。これらの摩擦力および吸引力は比較的弱いので、負圧発生装置40を稼働させたままでも、抓み部67を片手で挟んでトラップ部材60を所定方向に引くだけで、本体部材51からトラップ部材60を容易に取り外すことができる。
負圧発生装置40を稼働させたまま本体部材51からトラップ部材60を取り除いたときには、排出チャネル内の負圧が解除されるので、排出チャネルから管路30への血液や体液等の移送は停止され、トラップ部材装填口57から血液や体液等が漏出することはない。
必要に応じて、図5に示すキャップ部材70をトラップ部材装填口57に装着してもよい。このキャップ部材70は、トラップ部材60からフィルタ部63を除いた形状とすることができる。キャップ部材70を装着することにより、捕捉することを要しない不必要な組織切除片や消化管内容物等を、第2管路34の途中(組織切除片回収具50と負圧発生装置40との間)に配置された前述の容器まで上記の吸引力によって移送することができる。
以上説明した組織切除片回収具50は、本体部材51における筒状部52の外径(ただし、カラー59が形成されている領域を除く。)を管路30の外径と同程度としても十分に機能するので、小型化が容易である。
また、本体部材51へのトラップ部材60の装填、および、本体部材51からのトラップ部材60の取り外しは片手でも容易に行うことができる。したがって、操作が簡便である。
さらに、フィルタ部63(濾材61)によって組織切除片を捕捉した後は、トラップ部材60を本体部材51から取り外し、組織固定剤が入れられた後述の組織固定用容器にそのまま挿入するだけで固定が可能であるので、回収した組織切除片の固定が容易である。また、トラップ部材60を順次交換することにより、複数の組織切除片を連続的に回収することも可能である。
このような技術的効果を奏する本発明の組織切除片回収具は、管状の本体部材と、当該本体部材に装填されるトラップ部材とを基本構成とするものであり、上述した実施形態のものに限定されるものではない。以下、図1〜図5で用いた参照符号を適宜引用しながら、各構成要素ごとに詳述する。
(A)本体部材
本体部材51は、加工が容易という観点から、合成樹脂によって作製することが好ましい。また、目的とする組織切除片がフィルタ部63(濾材61)によって捕捉された後に不必要な組織切除片や消化管内容物等が更に捕捉されるのを防止するうえからは、フィルタ部63(濾材61)によって組織切除片が捕捉されたか否かを外部から視認できるように、少なくとも一部を透明材料で構成することが好ましい。このような観点から、本体部材51は、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の透明樹脂によって作製することが好ましい。合成樹脂に比べて加工性は劣るが、ガラスによって本体部材51を作製することもできる。
この本体部材51は、トラップ部材60を装填したときに内部に流通路55が形成されるものであればよく、その輪郭形状は適宜選択可能である。上述した実施形態のように筒状部52を円筒状(ただし、カラー59が形成されている領域を除く。)にする場合には、その長さを概ね50〜100mmの範囲内、外径を概ね10〜50mmの範囲内とすることが実用上好適である。
また、筒状部52の内部空間52aの断面形状(流通路55での流下方向と直行する方向の断面形状)についても、適宜選定可能である。この断面形状を円形(ただし、トラップ部材装填口57が形成されている領域を除く。)とする場合には、その直径を概ね5〜45mmの範囲内とすることが好ましい。
筒状部52に取り付ける第1コネクタ部53および第2コネクタ部54それぞれの外径(第1管路32または第2管路34に挿入して接続される部分の外径)は、第1管路32または第2管路34の内径に応じて適宜選定されるものであるが、概ね5〜15mmの範囲内とすることが好ましい。また、筒状部52からの突出長は、組織切除片回収具50の使用中に第1コネクタ部53または第2コネクタ部54が第1管路32または第2管路34から誤って外れないように、概ね5〜20mmの範囲内とすることが好ましい。
第1管路32または第2管路34への挿入性を向上させ、かつ気密性を高めるうえからは、第1コネクタ部53および第2コネクタ部54それぞれの先端の外径を第1管路32または第2管路34の内径よりも若干小さくし、かつ、その後方(筒状部52側)に、外径が第1管路32または第2管路34の内径よりも若干大きい第1の領域と、外径が第1管路32または第2管路34の内径よりも若干大きく第1の領域の外径よりも若干小さい第2の領域とを、この順番で設けることが好ましい。
第1コネクタ部53または第2コネクタ部54に設けられる気密材53b、54bは、例えばイソプレンゴム、ブチルゴム、天然ゴム等の弾性材料によって作製することができる。
なお、上述した実施形態での第1コネクタ部53および第2コネクタ部54は、それぞれ、第1管路32または第2管路34に対してオス材として機能するものであるが、これらのコネクタ部53、54に代えて、第1管路32または第2管路34に対してメス材として機能する貫通口が形成された部材を第1コネクタ部または第2コネクタ部として用いることもできる。
筒状部52に形成するトラップ部材装填口57の形状は、フィルタ部63を筒状部52内に挿入することができ、かつ、ヘッド部65によって密閉することができる形状であればよく、これらフィルタ部63およびヘッド部65の形状に応じて適宜選定可能である。トラップ部材装填口57およびヘッド部65それぞれの平面視上の形状を円形にすると、本体部材51へのトラップ部材60の装填が容易になる。トラップ部材装填口57の大きさは、ヘッド部65の大きさに応じて、適宜選定可能である。
本体部材51は、予め所定形状に組み立てられた状態で流通させることもできるし、使用者が組織切除片回収具50の使用にあたって任意の組み合わせを選択することができるように、筒状部52、第1コネクタ部53、第2コネクタ部54、およびカラー59の各部材に分かれた状態で流通させることもできる。
(B)トラップ部材
トラップ部材60におけるフィルタ部63、ヘッド部65、および抓み部67は、第1保持部63aおよび第2保持部63bのいずれか一方を除いて、一体成形することが可能である。勿論、各部を別々の部材として作製した後に、これらの部材を超音波融着法、熱融着法、接着剤等によって接合して、あるいは嵌合や螺合によって一体化して、トラップ部材60に組み立てることも可能である。
さらには、使用者が組織切除片回収具50の使用にあたって任意の組み合わせを選択することができるように、フィルタ部63、ヘッド部65、および抓み部67を別々の部材として流通させることもできる。
濾材61は、トラップ部材60に必ず設けられるものではあるが、上記と同様に、トラップ部材60とは別の部材として流通させることが可能である。
トラップ部材60は、濾材61を除き、加工が容易で後述する組織固定剤に耐性を有するという観点からポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂を用いて作製することが好ましい。必要に応じて、抓み部67に着色を施すことができる。複数のトラップ部材60の抓み部67にそれぞれ異なる色で着色を施すことにより、捕捉した組織切除片を当該抓み部67の色によって分類することが可能になる。合成樹脂に比べて加工性は劣るが、ガラスによってトラップ部材60を作製することもできる。
濾材61は、気体、液体(血液、体液、送水チャネルから射出される液体等)が通過可能で、組織切除片が捕捉可能なものであれば特に限定されないが、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、綿糸等の繊維状物によって構成された網状体であることが好ましい。
濾材61のうちで第1保持部63aおよび第2保持部63bによって覆われることなく露出する領域の大きさは、組織切除片を捕捉するに十分な大きさとする。また、濾材61における目開きは、0.1〜1.5mm程度とすることが好ましい。当該目開きが上記の範囲よりも小さいと、例えば体腔内残渣等によって目詰まりを起こし易くなり、目詰まりが生じると吸引できなくおそれがある。また、目開きが上記の範囲よりも大きいと、必要な組織切除片を捕捉できなくなるおそれがある。
濾材61は、第1管路32側を向く面が少なくとも組織切除片回収具50の使用時に第2管路34(負圧発生装置40)側に窪んだ凹状となるように、フィルタ部63に取り付けることが好ましい。濾材61を弛緩させた状態でフィルタ部63に取り付けることにより、上記の形状にすることが容易になる。
濾材61を上記の形状にすることにより、捕捉した組織切除片がフィルタ部63(濾材61)に保持されたまま、トラップ部材60を本体部材51から取り外すことが容易になる。必要に応じて、トラップ部材60の所望箇所に、装填時のトラップ部材60の向きを指定するためのマークを付けることが好ましい。
フィルタ部63に濾材61を上述の形状に取り付ける代わりに、第1保持部63aおよび第2保持部63bそれぞれの周縁部(濾材61の周りに位置する領域を意味する。)に厚みを持たせ、当該周縁部と濾材61とで、捕捉した組織切除片の保持するための凹部を形成することもできる。
濾材61の交換を考慮しなくてもよい場合には、フィルタ部63を第1保持部63aと第2保持部63bとに分けることなく1つの部材として形成し、当該フィルタ部に濾材61を接合させてもよい。
なお、濾材61としては、多数の貫通孔を有する合成樹脂板や金属板を用いることも可能である。濾材61が合成樹脂板や金属板である場合には、濾材61を支持するにあたって第1保持部63aおよび第2保持部63bを省略して、ヘッド部65の下面に当該濾材61を保持させることも可能である。この場合には、濾材61がフィルタ部63となる。
ヘッド部65は、平面視上、フィルタ部63の周囲に張り出した形状であることが好ましく、かつ、トラップ部材装填口57の平面視上の輪郭形状および大きさに対応した形状および大きさとすることが好ましい。
また、ヘッド部65には、上述した実施形態におけるように、気密材65aを設けることが好ましい。気密材65aを設けることにより、トラップ部材装填口57との気密性を高めることができる。この気密材65aは、例えば、イソプレンゴム、ブチルゴム、天然ゴム等の弾性材料によって作製することができる。トラップ部材60を本体部材51に装填するにあたっては、必要に応じて、シリコーングリース等の密閉剤をヘッド部65の外周面に塗ってもよい。
ヘッド部65上に設ける抓み部67は、本体部材51へのトラップ部材60の装填、および、本体部材51からのトラップ部材60の取り外しを、当該抓み部67を片手で挟み持ってすることを可能にするためのものであり、その形状および大きさは適宜選定可能である。
(C)キャップ部材
キャップ部材70は、前述のように、トラップ部材60が本体部材51に装填されていないときにトラップ部材装填口57に装着されて、当該トラップ部材装填口57を密閉するものであり、上述したトラップ部材60からフィルタ部63を除いた形状とすることができる。このキャップ部材70も、加工が容易で後述する組織固定剤に耐性を有するという観点から、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂を用いて作製することが好ましい。合成樹脂に比べて加工性は劣るが、ガラスによってキャップ部材70を作製することもできる。
<本発明の組織固定用容器および組織固定具に係る実施形態>
図6は、本実施形態の組織固定用容器90に、組織切除片85を捕捉した後のトラップ部材60を収容する際の状態を概略的に示す分解斜視図である。図6に示した部材のうち、既に図2(A)に示した部材については図2(A)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図示の組織固定用容器90は、一端に口91を有する瓶状物であり、当該組織固定用容器90は、組織切除片85をフィルタ部63ごと収容することができる内容積を有している。口91は、ヘッド部65の平面視の形状および大きさに対応した形状および大きさを有しており、口91の下方には、ヘッド部65の下面を係止することができる張り出し部93が形成されている。
このような組織固定用容器90は、組織固定剤に対して耐性を有し、かつ、中の組織切除片を視認することができる透明な材料、例えばポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の透明樹脂やガラス等によって作製することが好ましい。
組織切除片85の固定は、組織固定用容器90に予め適量の組織固定剤、例えば20%ホルマリン溶液を入れ、その後、組織切除片85を捕捉したトラップ部材60をフィルタ部63側から当該組織固定用容器90に挿入することにより、行うことができる。このとき、フィルタ部63は、張り出し部93の下方にまで挿入される。
図7に示すように、口91が上述の形状および大きさを有していることから、トラップ部材60を組織固定用容器90に挿入したときには、口91がヘッド部65によって密閉される。図示のように、ヘッド部65の下面が張り出し部93によって係止された状態下で、フィルタ部63の下方端と組織固定用容器90の底面とが接するように当該組織固定用容器90の深さを選定することにより、保存中に組織切除片85がトラップ部材60から組織固定用容器90の底に脱落してしまうのを防止することが容易になり、結果として、病理組織診断の際に組織切除片85を組織固定用容器90から確実に引き上げることが容易になる。
上述の組織固定用容器90を用いることにより、組織切除片85をトラップ部材60から採らずに固定することが可能になるので、固定する過程で組織切除片85を挫滅させてしまう危険性を極めて低くすることができる。また、組織切除片回収具50(本体部材51)からトラップ部材60の取り外しは、前述のように片手でも行うことができ、組織固定用容器90へのトラップ部材60の挿入についても、片手で行うことが可能であるので、固定のための作業を速やかに、かつ、簡単に行うことができる。
さらに、病理組織診断を行う際には、トラップ部材60を組織固定用容器90から取り外すだけで組織切除片85を一緒に取り出すことが可能であるので、組織切除片85のみを組織固定用容器から取り出す場合に比べて簡便である。
トラップ部材60は、前述した組織切除片回収具50の構成部材として利用可能である他に、組織固定具の構成部材としても利用可能である。トラップ部材60と、当該トラップ部材60に対応する組織固定用容器90とは、1組の組織固定具100を構成する。
以上説明したように、本発明によれば、小型化が容易で、片手でも操作することができ、回収した組織切除片を固定することが容易な組織切除片回収具およびその構成部材が提供される。トラップ部材を順次交換することにより、複数の組織切除片を連続的に回収することも可能である。また、本発明によれば、上記の組織切除片回収具によって回収された組織切除片を固定することが容易な組織固定用容器および組織固定具も提供される。
これらの結果として、組織切除片の回収および固定を、より速やかに、かつ確実に行うことが容易になる。
これらの結果として、組織切除片の回収および固定を、より速やかに、かつ確実に行うことが容易になる。
Claims (13)
- 内視鏡の排出チャネルと該排出チャネル内を負圧にするための負圧発生装置とを繋ぐ管路に配置されて、前記排出チャネルから前記管路内に移送されてくる組織切除片を回収する回収具であって、
管状の本体部材と、該本体部材に装填されるトラップ部材とを備え、
前記本体部材は、前記管路の一区間となる流通路と、前記トラップ部材を装填するためのトラップ部材装填口とを有し、
前記トラップ部材は、前記組織切除片を捕捉するための濾材が配置されるフィルタ部と、該フィルタ部に連なったヘッド部とを有し、
前記トラップ部材を前記本体部材に装填したときに、前記フィルタ部が前記流通路を横断するように配設されると共に、前記ヘッド部によって前記トラップ部材装填口が密閉され、
前記本体部材への前記トラップ部材の装填、および、前記本体部材からの前記トラップ部材の取り外しが自在である組織切除片回収具。 - 前記管路が、前記本体部材の配置箇所を境にして、前記排出チャネル側の第1管路と前記負圧発生装置側の第2管路とに区分され、
前記本体部材は、前記第1管路に接続される第1コネクタ部と、前記第2管路に接続される第2コネクタ部とを有し、前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部それぞれの内部が前記流通路の一部を構成している請求項1に記載の組織切除片回収具。 - 前記本体部材が、前記トラップ部材の装填時に前記フィルタ部を所定の位置にガイドするガイド溝を有している請求項1または2に記載の組織切除片回収具。
- 前記フィルタ部が、中央に開口を有する第1保持部と、前記開口に対応して中央が開口した第2保持部とを有し、前記第1保持部と前記第2保持部とで前記濾材を挟持することができる請求項1〜3のいずれかに記載の組織切除片回収具。
- 前記フィルタ部に、前記濾材が弛緩状態で配置されている請求項1〜4のいずれかに記載の組織切除片回収具。
- 前記フィルタ部に前記濾材が配置されているトラップ部材を前記本体部材に装填したときに、前記濾材を視認することができる請求項1〜5のいずれかに記載の組織切除片回収具。
- さらに、前記トラップ部材が前記本体部材に装填されていないときに前記トラップ部材装填口に装着されて、該トラップ部材装填口を密閉することができるキャップ部材を有している請求項1〜6のいずれかに記載の組織切除片回収具。
- 請求項1、2、3、および6のいずれかに記載の組織切除片回収具用本体部材。
- 請求項1、4、または5に記載の組織切除片回収具用トラップ部材。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の組織切除片回収具または請求項9に記載のトラップ部材によって回収された組織切除片の固定に使用することができる組織固定用容器であって、
前記トラップ部材によって捕捉された組織切除片を前記フィルタ部ごと収容することができる内容積を有し、前記組織切除片を前記フィルタ部ごと収容したときに前記ヘッド部によって密閉することができる組織固定用容器。 - 請求項1、4または5に記載のトラップ部材と、請求項10に記載の組織固定用容器とを有する組織固定具。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の組織切除片回収具を用いた組織切除片の回収方法。
- 請求項11に記載の組織固定具を用いた組織切除片の固定方法。
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