JP2007103891A - 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光取り出し効率に優れた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】基板11上に窒化ガリウム系化合物半導体からなる、n型半導体層13、発光層14およびp型半導体層15がこの順序で積層され、p型半導体層15上に透光性正極16が積層されるとともに該透光性正極上16に正極ボンディングパッド17が設けられ、n型半導体層13上に負極ボンディングパッド18が設けられた発光素子において、p型半導体層15の表面15aの少なくとも一部に無秩序な凹凸面が形成されてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は窒化ガリウム系化合物半導体発光素子に関し、特に優れた発光出力を有する窒化ガリウム系化合物半導体発光素子およびその製造方法に関する。
近年、短波長光発光素子として窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体発光素子が注目を集めている。この窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、サファイア単結晶をはじめ、種々の酸化物やIII−V族化合物を基板として、この基板上に、有機金属気相化学反応法(MOCVD法)や分子線エピタキシー法(MBE法)等によって形成される。
窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の特徴として、横方向への電流拡散が小さいことが挙げられる。このため、電極直下の半導体にのみ電流が注入され、電極直下の発光層で発光した光は電極に遮られてしまい、発光素子の外部に取り出すのが困難となる。そこで、このような発光素子では、通常、正極として透明電極が用いられ、正極を透過して光を取り出すように構成されている。
透明電極からなる、従来の透光性の正極は、NiやCo等の酸化物と、Au等のコンタクト金属とを組み合わせた層構造とされていた。また、近年ではITO(In−SnO)等、より導電性の高い酸化物を使用することにより、コンタクト金属の膜厚を極力薄くして透光性を高めた層構造のものが正極として採用され、発光層からの光を効率よく外部に取り出す技術が提案されている。
ところで、このような発光素子の外部量子効率は、光取出し効率と内部量子効率を掛け合わせたものとして表される。内部量子効率とは、発光素子に注入した電流のエネルギーのうち、光に変換される割合である。一方、光取り出し効率とは、半導体結晶内部で発生した光の内、外部へ取り出すことのできる割合である。
近年では、発光素子の内部量子効率は、結晶状態の改善や構造の検討により70〜80%程度まで向上していると言われ、注入電流量に対して十分な効果が得られるようになっている。
しかしながら、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子のみならず、発光ダイオード(LED)においては、一般的に注入電流に対する光取出し効率が押並べて低く、注入電流に対して、内部発光を十分に外部に取り出しているとは言い難いのが現状である。
窒化ガリウム系化合物半導体発光素子において発光取り出し効率が低いのは、発光層で発光した光が、発光素子(LED)構造内の結晶材質により、反射・吸収を繰り返し、スネルの法則によるところの臨界角以上の反射となった場合、光を発光素子外部に取り出せなくなる確率が高い事が原因である。
光取り出し効率を向上させるため、発光取り出し面を粗面化し、発光取り出し面にさまざまな角度を設けることによって光取り出し効率を向上させた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の方法で製造された窒化ガリウム系化合物半導体発光素子では、マスクパターニング方法によって形成された半導体表面の凹凸パターンが干渉効果を生じ、ある特定の波長の光のみが強調されてしまうという問題がある。
また、半導体層表面に粗面加工を施す方法においては、微細なマスクパターニング方法等が要求されることから、工程上、煩雑な手順を踏む必要があり、製造効率上の問題がある。
特開平6−291368号公報
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、光取り出し効率に優れ、且つ波長ムラの少ない窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下に関する。
[1]基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなる、n型半導体層、発光層およびp型半導体層がこの順序で積層され、p型半導体層上に透光性正極が積層されるとともに該透光性正極上に正極ボンディングパッドが設けられ、n型半導体層上に負極ボンディングパッドが設けられた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子にであって、前記p型半導体層表面の少なくとも一部に無秩序な凹凸面が形成されてなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
[2]前記p型半導体層表面に形成された無秩序な凹凸面における凸部間の平均距離が、凸部中心間距離で0.01μm〜3μmの範囲であることを特徴とする上記[1]項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
[3]前記p型半導体層表面に形成された無秩序な凹凸面における凸部間の平均距離が、凸部中心間距離で0.05μm〜1.5μmの範囲であることを特徴とする上記[1]項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
[4]前記凸部間の平均距離に対する各凸部間距離の標準偏差が10%〜80%の範囲であることを特徴とする上記[2]項または[3]項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
[5]前記透光性正極が導電性酸化物からなることを特徴とする上記[1]〜[4]項の何れか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
[6]前記透光性正極が、ITO(In−SnO)、AZO(ZnO−Al)、IZO(In−ZnO)、GZO(ZnO−GeO)からなる群より選ばれた少なくとも一種類の材料からなることを特徴とする上記[1]〜[5]の何れか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
[7]窒化ガリウム系化合物半導体素子のp型半導体層上の少なくとも一部に凹凸面を形成する窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法であって、下記(1)〜(3)の工程を含んでなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
(1)基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層、発光層およびp型半導体層をこの順序で積層する工程。
(2)前記p型半導体層上に金属微粒子からなるマスクを形成する工程。
(3)該マスク上からp型半導体層をドライエッチングする工程。
[8]前記工程(2)が、前記p型半導体層上に金属薄膜を形成する工程および該金属薄膜形成後の熱処理工程からなることを特徴とする上記[7]項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
[9]前記マスクをなす金属微粒子が、Ni、もしくはNi合金からなることを特徴とする上記[7]項または[8]項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
[10]前記マスクをなす金属微粒子が、100℃〜450℃の温度範囲に融点をもつ低融点金属、もしくは低融点合金であることを特徴とする上記[7]〜[9]項のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
[11]前記マスクをなす金属微粒子が、Ni、Au、Sn、Ge、Pb、Sb、Bi、Cd、Inからなる群から選ばれた低融点金属、または少なくともこれらの金属の一種を含んだ低融点合金であることを特徴とする上記[7]〜[10]項のいずれか一項に記載窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
[12]上記[1]〜[6]項のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子からなるランプ。
[13]上記[7]〜[11]項のいずれか一項に記載の製造方法によって得られる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子からなるランプ。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子によれば、透光性正極表面の少なくとも一部に無秩序な凹凸面が形成されてなる構成とされていることにより、光取り出し効率に優れ、且つ波長ムラの少ない窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が得られる。
また、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてランプ形状に加工する場合には、ランプに用いられる樹脂の特性に応じて集光性を高めることができるため、発光出力の高いランプを構成する事ができる。
また、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法において、凹凸面を形成する粗面加工処理は、特に下記(1)〜(2)に示すような効果を奏する。
(1)ある範囲のバラつきをもった凹凸面を形成することにより、干渉効果を抑え、波長ムラの少ない窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を作製することが出来る。
(2)金属微粒子マスクを用いて凹凸面を形成するため、高度なマスクパターニング工程等が不要であり、簡便且つ安価に粗面化微細加工領域を形成することが可能である。
以下に、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の一実施形態について、図1〜4を適宜参照しながら説明する。
[窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の全体構成]
図1に示す、本実施形態の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子1は、基板11上に窒化ガリウム系化合物半導体からなる、n型半導体層13、発光層14およびp型半導体層15がこの順序で積層され、p型半導体層15上に透光性正極16が積層されるとともに該透光性正極16上に正極ボンディングパッド17が設けられ、n型半導体層13上に負極ボンディングパッド18が設けられた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子であって、p型半導体層15の表面15aの少なくとも一部に無秩序な凹凸面が形成され、概略構成されている。また、図1に示す例では、基板11とn型半導体層13の間にバッファ層12が設けられている。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、光取り出し面である透光性正極16の表面16aに特定形状の凹凸加工を施すことにより、光取り出し効率を向上させたものである。
基板11には、サファイア単結晶(Al;A面、C面、M面、R面)、スピネル単結晶(MgAl)、ZnO単結晶、LiAlO単結晶、LiGaO単結晶、MgO単結晶などの酸化物単結晶、Si単結晶、SiC単結晶、GaAs単結晶、AlN単結晶、GaN単結晶およびZrBなどのホウ化物単結晶の公知の基板材料を含め、如何なる基板材料も何ら制限なく用いることができる。これらの中でも、サファイア単結晶およびSiC単結晶の基板材料を用いることが好ましい。
なお、基板の面方位は特に限定されない。また、ジャスト基板でも良いしオフ角を付与した基板であっても良い。
基板11上に、通常、バッファ層12を介して、窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層13、発光層14およびp型半導体層15が積層される。使用する基板11やエピタキシャル層の成長条件によっては、バッファ層12が不要な場合もある。
窒化ガリウム系化合物半導体としては、例えば一般式AlGaIn1−A(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦A<1である。)で表わされる窒化ガリウム系化合物半導体が多数知られており、本発明においても、それら周知の窒化ガリウム系化合物半導体を含めて一般式AlGaIn1−A(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦A<1である。)で表わされる窒化ガリウム系化合物半導体を何ら制限なく用いることができる。
窒化ガリウム系化合物半導体は、Al、GaおよびIn以外に他のIII族元素を含有することができ、必要に応じてGe、Si、Mg、Ca、Zn、Be、P、AsおよびBなどの元素を含有することもできる。さらに、意図的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物、並びに原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
これらの窒化ガリウム系化合物半導体の成長方法は特に限定されず、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)等、窒化物半導体を成長させることが知られている全ての方法を適用できる。好ましい成長方法としては、膜厚制御性、量産性の観点からMOCVD法である。MOCVD法では、キャリアガスとして水素(H)または窒素(N)、III族原料であるGa源としてトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、In源としてトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)、V族原料であるN源としてアンモニア(NH)、ヒドラジン(N)などが用いられる。また、ドーパントとしては、n型にはSi原料としてモノシラン(SiH)またはジシラン(Si)を、Ge原料としてゲルマンガス(GeH)や、テトラメチルゲルマニウム((CHGe)やテトラエチルゲルマニウム((CGe)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピング源として利用できる。p型にはMg原料としては例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCpMg)を用いる。
n型半導体層13は、通常、下地層、nコンタクト層およびnクラッド層から構成される。nコンタクト層は下地層および/またはnクラッド層を兼ねることができる。
下地層はAlGa1―XN層(0≦x≦1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましい。下地層の膜厚は0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.5μm以上であり、1μm以上が最も好ましい。この膜厚以上にした方が結晶性の良好なAlGa1―XN層が得られやすい。
下地層にはn型不純物を1×1017〜1×1019/cmの範囲内であればドープしても良いが、アンドープ(<1×1017/cm)の方が良好な結晶性の維持という点で好ましい。n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeである。
下地層を成長させる際の成長温度は、800〜1200℃が好ましく、1000〜1200℃の範囲に調整することがより好ましい。この温度範囲内で成長させれば、結晶性の良い下地層が得られる。また、MOCVD成長炉内の圧力は15〜40kPaに調整することが好ましい。
nコンタクト層としては、下地層と同様にAlGa1―XN層(0≦x≦1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましい。また、n型不純物がドープされていることが好ましく、n型不純物を1×1017〜1×1019/cm、好ましくは1×1018〜1×1019/cmの濃度で含有すると、負極との良好なオーミック接触の維持、クラック発生の抑制、良好な結晶性の維持の点で好ましい。n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeである。成長温度は下地層と同様である。
下地層とnコンタクト層を構成する窒化ガリウム系化合物半導体は同一組成であることが好ましく、これらの合計の膜厚を1〜20μm、好ましくは2〜15μm、さらに好ましくは3〜12μmの範囲に設定することが好ましい。膜厚がこの範囲であると、半導体の結晶性が良好に維持される。
nコンタクト層と発光層との間には、nクラッド層を設けることが好ましい。nクラッド層を設けることにより、nコンタクト層の最表面に生じた平坦性の悪化を埋めることできる。nクラッド層はAlGaN、GaN、GaInN等によって形成することが可能である。また、これらの構造のヘテロ接合や複数回積層した超格子構造としてもよい。GaInNとする場合には、発光層のGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましいことは言うまでもない。
nクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは0.005〜0.5μmの範囲であり、より好ましくは0.005〜0.1μmの範囲である。
また、nクラッド層のn型ドープ濃度は1×1017〜1×1020/cmの範囲が好ましく、より好ましくは1×1018〜1×1019/cmの範囲である。ドープ濃度がこの範囲であると、良好な結晶性の維持および発光素子の動作電圧低減の点で好ましい。
発光層14は、n型半導体層13上に積層され、窒化ガリウム系化合物半導体、好ましくはGa1−sInN(0<s<0.4)の窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層が通常用いられる。
発光層14の膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚、即ち臨界膜厚が好ましく、例えば1〜10nmの範囲であり、より好ましくは2〜6nmの範囲である。膜厚が上記範囲であると、発光出力の点で好ましい。
また、発光層は、上記のような単一量子井戸(SQW)構造の他、上記Ga1−sInNを井戸層として、この井戸層よりバンドギャップエネルギーが大きいAlGa1−cN(0≦c<0.3かつb>c)障壁層とからなる多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。また、井戸層および障壁層には、不純物をドープしてもよい。
AlGa1−cN障璧層の成長温度は700℃以上が好ましく、800〜1100℃の温度で成長させると結晶性が良好になるため、より好ましい。また、GaInN井戸層は600〜900℃、好ましくは700〜900℃の温度で成長させる。すなわちMQWの結晶性を良好にするためには、層間で成長温度を変化させることが好ましい。
p型半導体層15は、通常、pクラッド層およびpコンタクト層から構成される。しかし、pコンタクト層がpクラッド層を兼ねてもよい。
pクラッド層としては、発光層のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、AlGa1−dN(0<d≦0.4、好ましくは0.1≦d≦0.3)のものが挙げられる。pクラッド層が、このようなAlGaNからなると、発光層へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。pクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。pクラッド層のp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021/cmが好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cmである。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。
pコンタクト層としては、少なくともAlGa1−eN(0≦e<0.5、好ましくは0≦e≦0.2、より好ましくは0≦e≦0.1)を含んでなる窒化ガリウム系化合物半導体層である。Al組成が上記範囲であると、良好な結晶性の維持およびpオーミック電極との良好なオーミック接触の点で好ましい。
また、p型ドーパントを1×1018〜1×1021/cmの範囲の濃度で含有していると、良好なオーミック接触の維持、クラック発生の防止、良好な結晶性の維持の点で好ましく、より好ましくは5×1019〜5×1020/cmの範囲である。
p型不純物としては、特に限定されないが、例えば、好ましくはMgが挙げられる。
pコンタクト層の膜厚は、特に限定されないが、0.01〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.2μmである。膜厚がこの範囲であると、発光出力の点で好ましい。
図1に示すように、p型半導体層15の表面15aには、少なくとも一部に凹凸パターンが形成され、凹凸面となっている。図1に示す例では、p型半導体層15の表面15aの内、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子1の左右方向略中央付近に、複数の無秩序な凸部15bからなる凸状のパターンが形成されている。
p型半導体層15の表面15aに凹凸パターンを形成する方法としては、従来より公知のフォトリソグラフィーを用いることができる。
表面15aに形成される凹凸パターンは、図1に示す例では無秩序な凹凸パターンとされているが、例えば、凸部の大きさや凸部間距離が周期性を有して構成されたパターンとすることもできる。
凸部14bの形状としては、特に限定されないが、円柱、三角柱、四角柱等の多角柱、円錐、三角錐、四角錐の多角錐等の形状が挙げられ、適宜選択することができ、また、図1に示す断面形状において、凸部14bの下端寸法W(幅)が上端幅寸法と同じか、または大きくなるような形状とすることが好ましい。図示例における凸部14bは、下端側から上端側へゆくに従って縮寸するように構成されている。
凸部15bの大きさは特に限定されないが、下端寸法Wが0.01μm〜3μmの範囲であることが好ましい。下端寸法Wをこの範囲とすることにより、光取り出し効率が効果的に向上する。
凸部15bの下端寸法Wを0.01μm未満に形成することは、リソグラフィーを用いれば可能であるが、高コストとなってしまうとともに、凸部が小さすぎて充分な光取り出し効率を得ることができない。
また、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の大きさは、一般的に100μm〜2000μmの範囲であるので、凸部15bの下端寸法Wが3μmを超えると、単位面積あたりの凸部15bの表面積が小さくなってしまい、充分な光取り出し効率を得ることができない。
さらに好ましくは0.02μm〜2μmの範囲である。
凸部15b間の間隔Pは、周期的なパターンであれば特に限定されないが、凸部ピーク間距離で0.01μm〜3μmの範囲であることが好ましい。凸部間の間隔Pの平均距離をこの範囲とすることにより、光取り出し効率が効果的に向上する。
凸部15b間の間隔を0.01μm未満に形成することは、リソグラフィーを用いれば可能であるが、高コストとなってしまうとともに、パターンが凝集しすぎて光取り出し効率が低下する虞がある。
また、上述したように、発光素子の大きさは一般的に100μm〜2000μmであるので、凸部15b間の間隔が3μmを超えると、単位面積あたりの凸部15bの表面積が小さくなってしまい、充分な光取り出し効率を得ることができない。さらに好ましくは0.1nm〜2nmの範囲である。
凸部15bの高さ寸法Tは、特に限定されないが、0.1μm〜2.0μmの範囲であることが好ましい。
凸部15bの高さ寸法Tが0.1μm未満だと、高さが充分でないため、光取り出し効率の向上には寄与しない。また、凸部15bの高さが2.0μmを超えると、光取り出し効率の向上には寄与するものの、生産性が大幅に低下するので好ましくない。
また、凸部15bのより好ましい寸法としては、下端寸法Wと高さ寸法Tとの関係が、W<Tとなることであり、上記寸法関係を範囲とすれば、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の光取り出し効率を、より効果的に向上させることができる。
凸部15b間の平均距離に対する標準偏差は、10%〜80%の範囲であることが好ましい。より好ましくは20%〜60%の範囲である。
上記標準偏差が10%以下だと、干渉効果が増大し、波長ムラが発生する可能性が高くなる。また、上記標準偏差が80%以上だと、凹凸パターンの密度が低下し、光取り出し効率向上の効果が低下してしまう。
透光性正極16は、少なくともp型半導体層15と接する透光性導電酸化膜層からなる。透光性導電酸化膜層上の一部には、回路基板またはリードフレーム等との電気接続のための正極ボンディングパッド17が設けられる。
また、図1に示す例では、透光性正極16の表面16aが、上述したp型半導体層15表面の凸部15bに対応するように凸部16bが形成された凹凸面とされている。
透光性正極16は、ITO(In−SnO)、AZnO(ZnO−Al)、IZnO(In−ZnO)、GZO(ZnO−GeO)から少なくとも一種類を含んだ材料を、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。また、その構造も、従来公知の構造を含めて如何なる構造のものも何ら制限なく用いることができる。
透光性正極16は、p型半導体層15上のほぼ全面を覆うように形成しても構わないし、隙間を開けて格子状や樹形状に形成しても良い。透光性正極16を形成した後に、合金化や透明化を目的とした熱アニールを施す場合もあるが、施さなくても構わない。
正極ボンディングパッド17は、透光性正極16上に設けられ、図1に示す例では、透光性正極16上に形成された凹凸面以外の位置に配されている。
正極ボンディングパッド17の材料としては、Au、Al、NiおよびCu等を用いた各種構造が周知であり、これら周知の材料、構造のものを何ら制限無く用いることができる。
正極ボンディングパッド17の厚さは、100〜1000nmの範囲内であることが好ましい。また、ボンディングパッドの特性上、厚さが大きい方が、ボンダビリティーが高くなるため、正極ボンディングパッド17の厚さは300nm以上とすることがより好ましい。さらに、製造コストの観点から500nm以下とすることが好ましい。
負極ボンディングパッド18は、基板11上に、n型半導体層13、発光層14およびp型半導体層15が順次積層された窒化ガリウム系化合物半導体の前記n型半導体層13に接するように形成される。
このため、負極ボンディングパッド18を形成する際は、発光層14およびp型半導体層15の一部を除去してn型半導体層13のnコンタクト層を露出させ、この上に負極ボンディングパッド18を形成する。
負極ボンディングパッド18の材料としては、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
上述のような、透光性正極上に無秩序な凹凸パターンの形成領域を設ける窒化ガリウム系化合物半導体の一例として、図3に示す窒化ガリウム系化合物半導体20のように、基板21上にバッファ層22、n型半導体層23、発光層24、p型半導体層25および透光性正極26が順次結晶成長されてなる積層体構造が周知である。
本発明では、上述したような無秩序な凹凸パターンを、窒化ガリウム系化合物半導体20のような構造の半導体発光素子のp型半導体層15表面に、何ら制限無く設けることができる。
[窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法]
本発明では、p型半導体層上における凹凸パターンの加工領域の形成を、当該領域のp型半導体層表面に金属微粒子からなるマスクを形成し、該マスク上からp型半導体層をドライエッチングすることによって行なう方法とすることができる。
p型半導体層表面に凹凸パターンを形成する際、例えば、以下のような各工程(1)〜(3)を備えた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法で行うことができる。
(1)基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層、発光層およびp型半導体層をこの順序で積層する工程。
(2)p型半導体層上に金属微粒子からなるマスクを形成する工程。
(3)該マスク上からp型半導体層をドライエッチングする工程。
以下、上記工程(1)〜(3)について説明する。
<工程(1)>
まず、基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層、発光層およびp型半導体層をこの順序で積層する。このような窒化ガリウム系化合物半導体の積層構造体の形成においては、上述したような、従来より用いられている材質や成長方法を、何ら制限無く用いることができる。
<工程(2)>
次に、窒化ガリウム系化合物半導体からなる積層構造体のp型半導体層上に、金属微粒子からなる金属薄膜を形成する。金属薄膜は、一般的に知られる真空蒸着装置によって形成することができる。
本発明では、金属微粒子マスクの形状によってp型半導体層上に形成される凹凸パターンの形状が規定されるため、金属微粒子マスクの形状を制御することによって凹凸パターンの形状を制御することができる。
特に、金属微粒子マスクの膜厚は、p型半導体層上の凹凸パターン形状に大きな影響を与える。
金属微粒子マスクの熱処理工程前の膜厚は0.005μm〜1μmの範囲であることが好ましい。金属微粒子マスク材料の材質や、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてランプを構成する際の封入樹脂の材質等により、金属微粒子マスクの膜厚の最適値は異なるが、0.005μm未満だと、マスクとして機能せず、光を効果的に取り出すことのできる凹凸パターン形状をp型半導体層上に形成することができない。また、金属微粒子マスクの膜厚が1μmを超えると、凝集効果が小さくなるため、上記と同様、光を効果的に取り出すことのできる凹凸パターン形状をp型半導体層上に形成することができなくなる。
なお、金属薄膜の形成は、金属薄膜の厚さを上記範囲内で均一に制御することが可能であれば、上述の真空蒸着装置に限らず、スパッタリング装置等を用いてもなんら問題は無い。
金属薄膜(金属微粒子マスク)に使用する金属微粒子の材料としては、凝集性が良好で且つ球面形状の微粒子であるものが好ましい。このような金属としては、例えば、Ni、Ni合金等が挙げられる。また、凝集性とともにプロセスの効率化に適した金属微粒子材料として、Ni、Au、Sn、Ge、Pb、Sb、Bi、Cd、Inの金属の内、少なくとも一種以上を含有し、100℃〜450℃の間に融点をもつ低融点金属、もしくは低融点合金が挙げられる。これらの金属材料の中でも、AuSn合金、AuGe合金、AuSnNi合金およびAuGeNi合金を用いることが好ましく、中でもAuSn合金を用いるのが最も好ましい。
AuSn合金は、Sn組成比が10質量%〜35質量%程度の範囲であれば、190〜420℃程度の温度で共晶化する事が知られており、また、この範囲の温度を上回ると、一般的に合金層が凝集形態を取ることも知られている。
次に、前記金属薄膜から金属微粒子マスクを得るため、金属薄膜の熱処理を行う。
金属薄膜の熱処理温度としては、使用する金属材料によって異なるが、一般に100〜600℃の範囲で1分間の熱処理を行うことが好ましい。このような条件で金属薄膜の熱処理を行うことにより、p型半導体層上に形成された金属微粒子マスクが得られる。
熱処理後の金属微粒子マスクの形状は、熱処理雰囲気中の酸素濃度によって変化する。このため、使用する金属材料に応じて、熱処理雰囲気中の酸素濃度を制御することにより、光取り出し効率向上に適した形状で金属微粒子マスクを形成することが出来る。また、使用する金属材料によっては、酸素を全く含まない雰囲気で熱処理を行ったほうが、良好なマスク形成の点から好ましいものもある。
金属微粒子マスクの微粒子の密度は1×10個/mm〜1×10個/mmの範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、光取り出し効率が効果的に向上する。また、より好ましくは1×10個/mm〜1×10個/mmの範囲である。
<工程(3)>
次に、前記金属微粒子マスク上からp型半導体層をドライエッチングすることにより、該p型半導体層表面に、上述したような特定形状の凹凸パターンを形成することができる。
ドライエッチングは、一般的なリアクティブイオンエッチング(RIE)型のドライエッチングを用いることができる。また、ドライエッチングで用いるガスの種類については、何ら制限なく選択して用いることが出来るが、塩素を含むガスを用いてエッチングすることが好ましい。
なお、熱による金属凝集形状(金属微粒子形状)の変化を防ぐ為、基板の温度は100℃以下に保つことが望ましい。
また、本実施形態では、p型半導体層上への凹凸パターンの形成について、ドライエッチングを用いた方法で説明しているが、これには限定されず、ウェットエッチングを用いた方法で行っても良い。
なお、上述の製造方法は、金属のドライエッチング耐性を使用する従来法と異なり、金属微粒子マスクの緻密化によって生じる、ドライエッチングにおいては一般的にはマイナス効果であるマイクロローディング効果を利用する事に特徴がある。
このマイクロローディング効果とは、マスク開口部面積(被エッチング面積)の全体面積に対する割合、マスク開口部の部分的なパターン密度、およびマスク開口部のパターン幅の絶対値により、エッチング速度、およびエッチング形状が変化する現象である。通常は、エッチング速度、およびエッチング形状が変化することから好ましくない作用であるが、本発明の窒化ガリウム系半導体発光素子に形成される凸部のように、下端寸法Wが上端寸法と同じか、または大きくなるような形状とする場合には、積極的に利用できる効果である。
この方法では、硬度及び融点の高い金属を使用する事無く、形状を制御しやすい低融点金属をマスクに用いて凹凸形状を形成できるので、生産性を考慮したうえでも非常に有益である。
以上、説明したような本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、例えば、当業者周知の手段により、透明カバーを設けてランプを構成することができる。また、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子と、蛍光体を有するカバーとを組み合わせることにより、白色のランプを構成することもできる。
また、例えば、図4に示すように、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、従来公知の方法を用いてなんら制限無くLEDランプとして構成することができる。ランプとしては、一般用途の砲弾型、携帯のバックライト用途のサイドビュー型、表示器に用いられるトップビュー型等、何れの用途にも用いることができる。例えば、フェイスアップ型の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を砲弾型に実装する場合、図示例のように、2本のフレーム31、32の一方に窒化ガリウム系化合物半導体発光素子1を樹脂などで接着し、正極ボンディングパッド及び負極ボンディングパッドを金等の材質からなるワイヤー33、34用いて、それぞれフレーム31、32に接合する。その後、透明樹脂で素子周辺をモールドすることにより(図4のモールド35参照)、砲弾型のランプ30を作製することができる。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、駆動電圧(Vf)が低く、また、光取り出し効率に優れていることから、高効率のランプを実現することが可能となる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
[実験例1]
図1に、本実験例で作製した窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の断面模式図を示すとともに、図2に、その平面模式図を示す。
(窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の作製)
サファイアからなる基板1上に、AlNからなるバッファ層12を介して、窒化ガリウム系化合物半導体層を積層した。この窒化ガリウム系化合物半導体層は、厚さ8μmのアンドープGaNからなる下地層、厚さ2μmのGeドープn型GaNコンタクト層および厚さ0.02μmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層がこの順序で積層されたn型半導体層13、厚さ16nmのSiドープGaN障壁層および厚さ2.5nmのIn0.06Ga0.94N井戸層を5回積層し、最後に障壁層を設けた多重量子井戸構造の発光層14、および厚さ0.01μmのMgドープp型Al0.07Ga0.93Nクラッド層と厚さ0.18μmのMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層がこの順序で積層されたp型半導体層15からなり、各層をこの順で積層して形成した。光取り出し面は半導体側とした。
この構造において、n型GaNコンタクト層のキャリア濃度は1×1019cm−3であり、GaN障壁層のSiドープ量は1×1017cm−3であり、p型AlGaNコンタクト層のキャリア濃度は5×1018cm−3であり、p型AlGaNクラッド層のMgドープ量は5×1019cm−3であった。
また、窒化ガリウム系化合物半導体層の積層(図1の符号12、13、14、15)は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
そして、この窒化ガリウム系化合物半導体層に、負極を形成する領域のn型GaNコンタクト層を反応性イオンエッチング法により露出させた。この際、まず、レジストをp型半導体層の全面に一様に塗布した後、公知のリソグラフィー技術を用いて、負極形成領域からレジストを除去した。そして、真空蒸着装置内にセットして、圧力4×10−4Pa以下でNiおよびTiをエレクトロンビーム法により膜厚がそれぞれ約50nmおよび300nmとなるように積層した。その後リフトオフ技術により、負極形成領域以外の金属膜をレジストとともに除去した。
次いで、反応性イオンエッチング装置のエッチング室内の電極上に半導体積層基板を載置し、エッチング室を10−4Paに減圧した後、エッチングガスとしてClを供給してn型GaNコンタクト層が露出するまでエッチングした。エッチング後、反応性イオンエッチング装置より取り出し、上記エッチングマスクを硝酸およびフッ酸により除去した。
(凹凸パターンの形成)
次に、公知のフォトリソグラフィー技術を用いて、p型半導体層表面以外の部分にレジスト膜を形成した後、蒸着装置内に入れ、Au/Snを15nm積層した。
次に、窒素雰囲気中において、250℃の温度で熱処理を行い、上記Au/Snの薄膜を粒状に凝集させ、金属微粒子からなるマスクを形成した。金属微粒子の直径は0.2〜1.5μmの範囲であり、2×10個/mmという高密度の金属微粒子層(マスク)が形成された。
次に、p型半導体層表面を露出させるように、レジスト膜によってパターニングを行った後、一般的なドライエッチングを施した。
ここで、凹凸パターンを加工する領域には、上述の金属微粒子マスクが形成されているので、ドライエッチングにより、金属微粒子の形に添った形状で選択的にエッチングされ、p型半導体層表面を、曲面を持った凹凸パターン形状に加工する事ができた。この凸部は、平面視円形であり、下端寸法の平均値は約0.7μm(直径)、高さTの平均値は約1.0μmであった。また凸部間距離の平均値は0.8μmで、この値に対する標準偏差は50%であった。
(透光性正極の形成)
次に、公知のフォトリソグラフィー技術及びリフトオフ技術を用いて、p型AlGaNコンタクト層表面の正極を形成する領域にのみ、厚さ1nmのNiコンタクトメタル層、ITOからなる電流拡散層(透光性正極)を形成した。電流拡散層の形成においては、まず、窒化ガリウム系化合物半導体層を積層した基板を真空スパッタ装置内に入れ、p型AlGaNコンタクト層上にITOを1μm積層した。そして、真空室から取り出した後、透明化のための熱処理を実施した。
(ボンディングパッドの形成)
次に、正極ボンディングパッド17および負極ボンディングパッド18を、以下のような手順で形成した。
まず、通常、リフトオフと呼ばれる周知の手順に則って処理し、さらに、同様の積層方法により、ITO膜上の一部にAuからなる第1の層、Tiからなる第2の層、Alからなる第3の層、Tiからなる第4の層、Auからなる第5の層を順に積層し、5層構造の正極ボンディングパッド17を形成した。ここで、Au/Ti/Al/Ti/Auからなる各層の厚さは、それぞれ、50/20/10/100/200nmとした。
次に、負極ボンディングパッド18を、上述した反応性イオンエッチング法により露出したn型GaNコンタクト層上に、以下の手順により形成した。
まず、レジストを、n型GaNコンタクト層の露出した領域全面に一様に塗布した後、公知のリソグラフィー技術を用いて、露出したn型GaNコンタクト層上の負極形成部分からレジストを除去した。そして、通常用いられる真空蒸着法により、半導体側から順に、Tiが100nm、Auが200nmの厚さとされた負極ボンディングパッド18を形成した。その後、レジストを公知の方法により除去した。
このようにして、正極および負極を形成したウエーハを、基板11裏面を研削・研磨することにより、基板11の板厚を80μmまで薄くして、レーザスクライバを用いて半導体積層側から罫書き線を入れた後、押し割って、350μm角のチップに切断した。
(駆動電圧(Vf)及び発光出力(Po)の測定)
これらのチップを、プローブ針による通電で電流印加値20mAにおける順方向電圧(駆動電圧:Vf)の測定をしたところ3.3Vであった。
また、チップをTO−18缶パッケージに実装して、テスターによって発光出力を計測したところ、印加電流20mAにおける発光出力は12mWを示した。また、その発光面の発光分布は透光性正極表面の全面で発光しているのが確認できた。
(配光性の測定)
上述のチップをTO−18缶パッケージに実装した状態として、配光性を測定した。配光性測定には、オプトサイエンス社製のLED−1100を用いた。
まず、チップの上方に設置したディテクタを、チップの一つの辺に平行でチップと同じ距離を保つ軌道に沿って動かし、発光強度を測定した。次に、その辺と直交する辺に平行でチップと同じ距離を保つ軌道に沿ってディテクタを動かし、発光強度を測定した。ディテクタとチップ中心を結んだ線が基板面となす角度に対する発光強度の分布は、何れの辺にそって測定した場合も差がなかった。
[実験例2〜10]
金属微粒子を表1に示す材料とし、また、表1に示す加熱温度で熱処理を行った点を除き、実施例1と同様にして窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を作製した。
[実験例11]
p型半導体層表面に凸部からなる凹凸パターンを形成しなかった点を除き、実施例1と同様にして窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を作製した。
[実験例12〜13]
p型半導体層表面の凸部平均距離及び標準偏差が、表1に示す値となるように形成した点を除き、実施例1と同様にして窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を作製した。
上記実験例1〜13の凹凸形成条件、凸部距離、及び素子特性の一覧を表1に示す。
Figure 2007103891
表1に示す素子特性の評価結果より、p型半導体層表面に無秩序な凹凸面が形成された実験例1〜10の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、凸部平均距離が何れも0.05〜1.5μmの範囲内であり、また、凸部平均距離に対する標準偏差が10〜80%の範囲内となっている。
また、実験例1〜10に示す本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、何れも発光出力が11mW以上となっている。
また、実験例2の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子では、金属微粒子マスクの材料としてNiを用いており、金属微粒子マスクの融点が1455℃と非常に高く、マスク形成の際の熱処理温度も600℃となっているが、凸部平均距離に対する標準偏差は55%となっている。
また、p型半導体層表面に凹凸パターンを形成しなかった実験例11の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、発光出力が9mWとなっている。
また、実験例12に示す窒化ガリウム系化合物半導体発光素子では、凸部間の平均距離が1.8μmであり、この平均距離に対する標準偏差が50%となっている。実験例12の発光素子は、発光出力が9mWであった。
また、実験例13の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子では、凸部間の平均距離が0.8μmであり、この平均距離に対する標準偏差が85%となっている。実験例13の発光素子は、発光出力が9mWであった。
以上の結果により、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が、光取り出し効率に優れ、高い素子特性を有していることが明らかである。
本発明によって提供される窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、従来、非発光であった領域を発光させることにより、小さいサイズであっても高い発行出力を得られるとともに、生産性向上の効果も期待できる。また、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてランプを構成する場合、樹脂材料との物理的接触性を向上させることで、従来よりも発光出力の高いLEDランプを作製することが可能となる。従って、産業上非常に有用である。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を模式的に説明する図であり、断面構造を示す図である。 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を模式的に説明する図であり、平面視構造を示す図である。 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を模式的に説明する図であり、窒化ガリウム系化合物半導体の積層構造体の断面図である。 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いて構成したランプを模式的に説明する図である。
符号の説明
1…窒化ガリウム系化合物半導体発光素子、11…基板、12…バッファ層、13…n型半導体層、14…発光層、15…p型半導体層、16…透光性正極、16a…表面、17…正極ボンディングパッド、18…負極ボンディングパッド、21…基板、22…バッファ層、23…n型半導体層、24…発光層、25…p型半導体層、26…透光性正極、27…負極ボンディングパッド、30…ランプ

Claims (13)

  1. 基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなる、n型半導体層、発光層およびp型半導体層がこの順序で積層され、p型半導体層上に透光性正極が積層されるとともに該透光性正極上に正極ボンディングパッドが設けられ、n型半導体層上に負極ボンディングパッドが設けられた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子であって、
    前記p型半導体層表面の少なくとも一部に無秩序な凹凸面が形成されてなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  2. 前記p型半導体層表面に形成された無秩序な凹凸面における凸部間の平均距離が、凸部中心間距離で0.01μm〜3μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  3. 前記p型半導体層表面に形成された無秩序な凹凸面における凸部間の平均距離が、凸部中心間距離で0.05μm〜1.5μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  4. 前記凸部間の平均距離に対する各凸部間距離の標準偏差が10%〜80%の範囲であることを特徴とする請求項2または3に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  5. 前記透光性正極が導電性酸化物からなることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  6. 前記透光性正極が、ITO(In−SnO)、AZO(ZnO−Al)、IZO(In−ZnO)、GZO(ZnO−GeO)からなる群より選ばれた少なくとも一種類の材料からなることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  7. 窒化ガリウム系化合物半導体素子のp型半導体層上の少なくとも一部に凹凸面を形成する窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法であって、
    下記(1)〜(3)の工程を含んでなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
    (1)基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層、発光層およびp型半導体層をこの順序で積層する工程。
    (2)前記p型半導体層上に金属微粒子からなるマスクを形成する工程。
    (3)該マスク上からp型半導体層をドライエッチングする工程。
  8. 前記工程(2)が、前記p型半導体層上に金属薄膜を形成する工程および該金属薄膜形成後の熱処理工程からなることを特徴とする請求項7に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
  9. 前記マスクをなす金属微粒子が、Ni、もしくはNi合金からなることを特徴とする請求項7または8に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
  10. 前記マスクをなす金属微粒子が、100℃〜450℃の温度範囲に融点をもつ低融点金属、もしくは低融点合金であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
  11. 前記マスクをなす金属微粒子が、Ni、Au、Sn、Ge、Pb、Sb、Bi、Cd、Inからなる群から選ばれた低融点金属、または少なくともこれらの金属の一種を含んだ低融点合金であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
  12. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子からなるランプ。
  13. 請求項7〜11のいずれか一項に記載の製造方法によって得られる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子からなるランプ。
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