JP2007103218A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】捲回式極群を備える電池において、リードの接合部において極板が折れ、セパレータが損傷することにより内部短絡を起こすことのない電池を提供する。
【解決手段】正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回してなる捲回式極群を備え、前記正極板30と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリード20を介して接続した電池であって、該リード20の一方の端部が前記一方の極板の基板に直交して当接し、該当接面においてリード20と基板が接合された電池において、前記リード20の少なくとも前記基板との当接部に、リードの長辺に平行な直線状の溝21またはスリットを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回してなる捲回式極群をそなえ、前記正極板と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリードを介して接続した電池に関するものである。
前記捲回式極群を備えた電池は、少ない枚数の極板、たとえば正極板1枚、負極板1枚で構成される極群で極板の作用面積を大きくでき、かつ複数枚の正極板、負極板を積層してなる積層形極群に比べて生産性に優れるところから、円筒形、長円筒形、扁平形電池に広く採用されている。特に、小形であって大きな負荷電流を要する用途に好適な円筒形のニッケル水素電池やニッッケルカドミウム電池においては、殆ど全ての電池に捲回式極群が適用されている。
前記円筒形のニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池のうちAA(単3)サイズ以下の小形電池においては、図1に示すように、捲回式極板を構成する一方の極板(殆どの場合正極板30)と外部端子(正極端子)81を例えばニッケル条またはニッケル箔からなるリボン状リード20を介して接続している。前記正極板30は、水酸化ニッケルを主成分とする活物質をニッケルの発泡体などの基板に担持させたものである。該正極板の一方の長辺に隣接して活物質が部分的に存在せずに基板が露出した部分(活物質非塗工部ともいう、図示せず)を設け、該活物質非塗工部分に前記リードの一方の端部を当接させ、該当接部分でリードと基板とを溶接している。
前記リボン状リードを取り付けた捲回式極群を備える電池においては、リードを取り付けた部分の極板の剛性が大きくて湾曲し難いために、リードのエッジに沿って極板が折れ曲がり、該折れ曲がり部に突出したリードのエッジがセパレータを貫通して起きる極群内短絡の発生を防止しなければならないという課題があり、該課題に対してリードの厚さと幅が特定の条件を満たすように設定することが提案されている。(例えば特許文献1)
特開平9−320639号公報 しかし、リードの厚さを小さくすると、可撓性が増し極群内の短絡発生防止には有効であるが、電気抵抗が大きくなり、かつ機械的強度が低下する。該欠点を補うためにリードの巾を大きくするとリードが邪魔をして捲回が難しくなったり、リードを電槽に触れないように電槽内に収納するのが困難になる。AAサイズのニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池においては、リードの厚みを0.4〜0.6mm、巾を3〜5mmに設定するのが好ましく、リードの厚みや巾を該範囲外に設定するのは困難である。
前記提案とは別に、リードを極群の中心(極板の捲き始め部分に接合する)部分に取り付け、且つ、予めリードに捲き芯の曲率半径と同じ曲率半径の湾曲を持たせる方法が提案されている。(例えば特許文献2)
特開平2−132758号公報 特許文献2に提案の方法は、リードのエッジ部分の突出を低減して極群内短絡発生の抑制に有効ではあるが、該提案の方法は、工程が煩雑で量産に適さず、かつ、リードの取り付け位置が、極板の捲き始め端部に偏るため、極板の巻き終わり端部とリードとの距離が大きくなって、この間の電気抵抗が大きいという欠点があった。
また、集電タブを絶縁体で覆ったり、リードと対向する対極の表面を絶縁体で覆うことによって極群内短絡発生を防止する方法が提案されている。(例えば特許文献3、特許文献4)
特開平9−180700号公報 特開平10−241737号公報 該提案に係る方法は、極群内短絡発生を防止するのには有効であるが、作業性が悪く量産に適さないこと、および絶縁体を貼付すると極板の厚さに絶縁体の厚さが加わるために、極群の径を所定内に納めようとすると極板の長さを短くするか、または、極板の厚さを小さくしなければならないという欠点があった。
さらに、リードの表面に溝を設けて、極群を捲回したときに該溝部分でリードが折れ曲がるようにすることによってリードを幅方向に湾曲し易くする方法が提案されている。(例えば特許文献5)
特開2004−146160号公報 しかし、該引用文献に示されているリードは長手方向全体に亘って溝が設けられているために、極群を捲回したときに、リードが長手方向全体に亘って湾曲し、リードの長手方向の可撓性が低下する。前記図1に示したように、リード20の一端を正極板の基板に接合し、他端を、正極端子81(キャップともいう)を接合させた封口板80に接合した後封口板を電槽60の開口端に装着してクリンプシールするためには、封口板を電槽に装着する際にリード20を撓ませる必要がある。該提案のようにリードの長手方向の可撓性が低いと、封口板を装着する際にリードと封口板の接合部あるいはリードと基板との接合部に応力が加わり接合部に損傷を与える虞があった。
ニッケル電極を正極に適用したアルカリ電池において、前記のように、ニッケル電極板(以下正極板ともいう)は、例えば発泡ニッケル基板に活物質を担持させたものであり、延びや折れ曲がりを伴う変形が加わると亀裂が入り易い。前記リードを接合した正極板を備える極群を捲回すると、正極板に比較してリードの剛性が高いために、正極板のうちリードを当接した部分が湾曲し難く、リードの長辺の角を中心にして正極板が折れ曲がり易い。該折れ曲がりが生じると、リードの長辺の角に位置する正極板の外側から中心に向かって亀裂が入り、亀裂が入ることによって生じた鋭く尖った基板のエッジが正極板の外側に突出する。突出した基板のエッジがセパレータを貫通して負極板と接触すると極群内で短絡が発生する虞がある。
ニッケル電極を正極とするアルカリ電池の場合、捲回した極群を電槽内に収納し、電槽の直径を後記のように縮径することなく封口する従来一般的に行われてきた製造方法においては極群内の短絡発生は希であり、大きな問題とはなっていなかったために有効な防止策がとられてこなかった。極群を電槽内に容易に挿入するためには、電槽の直径(内径)と極群の直径との間のクリアランスを大きくするのが有効である。しかし、該クリアランスを大きくすると極板に緊圧が加わらずに極板が膨張し、そのために電池特性、特に充放電サイクル特性が劣化する虞が生じる。該虞を解消するためには極群を電槽内に収納した後に電槽に絞り加工を施し、その直径(内径)を元の径に対して95〜99%程度に小さく(縮径)するのが有効である。該縮径を施すと極群が固く捲き締められ、極板に対して大きな緊圧を加えることができ、充放電サイクル特性が向上するという効果も期待できる。
しかし、縮径の工程で極群が固く捲き締められるために、縮径を行わない従来の製造方法で製造するとき比べて前記極群内短絡の発生比率が大きくなり、改善を必要とすることが分かった。極板に樹脂製テープなどの絶縁体を貼付することなく、該技術課題を解決するべく以下に示す方策を検討したが有効な方策とはならなかった。
具体的には、前記リードを焼鈍し、リードの剛性を低くすることによって、リードと正極板の当接面においても他の部分と等しく正極板を湾曲させようとするものである。しかし、焼鈍によってリードの剛性を低減することには限界があり、本方策をもってしても正極板に亀裂が入るのを有効に防ぐことができないことが分かった。また、焼鈍するとリードの電気抵抗が増大する欠点があることが分かった。
本発明は、捲回式極群を備え、該極群の正極板と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリードを介して接続したる電池において極群内短絡の発生をなくすためになされたものであって、従来より課題であった、極群の捲回工程および縮径工程において極群内短絡が発生することのない電池を提供せんとするものである。
本発明は、捲回式極群を備える電池において極群の構成を以下の構成とすることによって、前記課題を解決する。
本発明に係る電池は、正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回してなる捲回式極群を備え、前記正極板と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリードを介して接続した電池であって、該リードの長辺と前記一方の極板の長辺とが直交するように、リードの一方の端部が極板の基板に当接し、該当接面にリードと基板の接合箇所を設けた電池において、前記リードの基板との当接部に、リードの長辺に平行な直線状であって、長さが前記当接部の長さ以上であり、且つ、リードの長さの1/3以下の溝を設けたことを特徴とする電池である。(請求項1)
本発明に係る電池は、隣接する前記直線状の溝と溝との間隔およびリードの長辺と該長辺に隣接する直線状の溝との間隔が、前記当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3以下であることを特徴とする請求項1に記載の電池である。(請求項2)
本発明に係る電池は、正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回してなる捲回式極群を備え、前記正極板と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリードを介して接続した電池であって、該リードの長辺と前記一方の極板の長辺とが直交するように、リードの一方の端部が極板の基板に当接し、該当接面にリードと基板の接合箇所を設けた電池において、前記リードの基板との当接部に、リードの長辺に平行な直線状であって、長さが前記当接部の長さ以上であり、且つ、リードの長さの1/3以下のスリットを設けたことを特徴とする電池である。(請求項3)
本発明に係る電池は、隣接する前記直線状のスリットとスリットとの間隔およびリードの長辺と該長辺に隣接する直線状のスリットとの間隔が、前記当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3以下であることを特徴とする請求項3に記載の電池である。(請求項4)
本発明に係る電池は、前記スリットによって分断されたリードの区画のうち、リードと極板の基板との接合箇所を設けた区画において、少なくともリードの先端を前記基板と接合させたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電池である。(請求項5)
本発明の請求項1および請求項3によれば、極群を捲回する過程において極板に亀裂が入るのを抑制し、捲回工程において極群に短絡が発生するのを抑制することができる。
本発明の請求項2によれば、請求項1の効果をさらに高めることができる。
本発明の請求項4によれば、請求項3の効果をさらに高めることができる。
本発明の請求項5によれば、リードが反り却って先端が基板から離れて突出するのを抑制することができ、極群内短絡発生を防ぐのに有効である。
図1は、本発明に係る電池(捲回式極群を有する円筒形電池)10の内部構造を模式的に示す半裁断面図であって、該電池10は、矩形の正極板30、セパレータ50、負極板40を積層し、捲回した捲回式極群を、金属製電槽(電槽缶ともいう)60内に収納し、電槽60の開口端をガス排気弁82、該排気弁82を覆うキャップ81を取り付け、周囲にガスケット90を嵌着させた封口板80(以下蓋体ともいう)で気密に封口してなる。前記正極板30の基板(図示せず)に活物質未塗工部を設け、基板にリボン状のリード20の一端を溶接し、リード20の他端を封口板80の内面に溶接してなる。なお、70は樹脂板からなる電気絶縁板である。
図2は、本発明に係る電池に適用するリード20であって、リード20の正極板30との当接部分(以下当接部ともいう)に断面がV字形の溝21を設けたリードの正面および溝21を設けた部分の端面の形状を示す図である。図3は、本発明に係る電池に適用するリード20であって、リード20の正極板30の当接部分に線状のスリット22(切り込みともいう)を設けたリードの正面およびスリット22を設けた端面の形状を示す図である。また、図4は、本発明に係る電池に適用するリード20であって、リード20の正極板30の当接部分に幅広のスリット23(切り欠きともいう)を設けたリードの正面およびスリット23を設けた端面の形状を示す図である。
図2において、溝の断面形状は、特に限定されるものではない。U字状、V字状、矩形状何れの断面形状を有する溝も有効であるが、湾曲したときに溝部の外面にエッジが生じ難いところからV字状が好ましい。溝付け方式の利点は、溝の肉薄部を通じて、溝によって隔てられた部分同士が繋がっており、溝によって隔てられた全ての部分に基板との接合点を設けなくても、リードと基板との間の電気抵抗が増大しない点である。
図5は、前記図2に示した溝21を設けたリード20の断面の部分拡大図である。該リードにおいて、溝21の深さdおよび溝の巾のw5は特に限定されるものではないが、リードの剛性を低減しつつ、リードと基板との間の電気抵抗が増大を防ぐには、図5に示す溝の深さ(d)とリードの厚さ(t1)の比(d/t1)を1/2以上、4/5以下に設定するのが好ましい。また、肉薄部分の最小厚さ(t2)と溝の巾(w5)との比を3以上、10以下に設定するのが好ましい。溝を形成する方法は特に限定されるものではなく、切削、加圧による圧縮等が適用できるが、溝の肉薄部分が硬化するのを抑制するには切削によって溝を形成するのが好ましい。
なお、本発明においては溝の断面をみたときに肉厚が最も小さい位置を溝の中心(図2、図5では24が溝の中心を表す)とし、リードの長辺に平行な直線状の溝とは、前記溝の中心が直線をなし、かつ、該直線がリードの長辺に平行であることをいう。
図2、図3において、隣接する溝21と溝21との間隔または線状のスリット(切り込み)22と線状のスリット(切り込み)22との間隔(w1)およびリードの長辺と該長辺に隣接する溝21との間隔またはリードの長辺と該長辺に隣接する線状のスリット22との間隔(w2)は特に限定されるものではないが、極板に亀裂が発生するのを抑制するには該間隔(w1およびw2)を前記リードと基板の当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3以下にすることが好ましく、1/4以下にするのが更に好ましい。w1およびw2が前記リードと基板の当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3を超えると溝の中心24、線状のスリット(切り込み)およびリード20の長辺に沿って極板が折れ曲がる虞があるので好ましくない。なおここでいう溝21と溝21との間隔(w1)とは、図2に示すように、隣接する溝の中心(肉厚t2が最小となる位置)同士の距離を指し、長辺と溝との間隔(w2)とは、該長辺と溝の中心との距離を指すものとする。
図4において、隣接する幅広のスリット(切り欠き)23と幅広のスリット(切り欠き)23との間隔(w3)およびリードの長辺と該長辺に隣接するスリット(切り欠き)23との間隔(w4)は特に限定されるものではないが、極板に亀裂が発生するのを抑制するには該間隔(w3およびw4)を前記リードと基板の当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3以下にすることが好ましく、1/4以下にするのが更に好ましい。w3およびw4が前記リードと基板の当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3を超えるとスリット(切り欠き)の縁およびリード20の長辺に沿って極板が折れ曲がる虞があるので好ましくない。なおここでいう幅広のスリット(切り欠き)23と幅広のスリット(切り欠き)23との間隔(w3)とは、図4に示すように、隣接するスリット(切り欠き)23の縁同士の間の距離を指し、長辺と幅広のスリット(切り欠き)23との間隔(w4)とは、該長辺と幅広のスリット(切り欠き)23の縁間の距離を指すものとする。
なお、図4に示したように幅広のスリット(切り欠き)23を設けたリードの場合、本発明でいうリードの長辺に平行な直線状とは、幅広のスリット23(切り欠き)の縁が直線であって、かつ、リードの長辺に平行なことを指すものとする。
リードにスリットを設けることの利点は、リードの剛性を大きく低減できることと、電気抵抗溶接によってリードを基板に接合するときに、電気抵抗溶接機の1対の出力端子を、スリットを挟んでリードに当接させることにより、溶接の無効電流を低減し、良好な接合を得ることができる点である。
本発明においては、図2〜図4において、リード20に設けた溝21、線状のスリット(切り込み)22、幅広のスリット(切り欠き)23の長さlを、リード20と正極板30との当接部の長さ以上とする。なお、ここでいうリードと極板の当接部の長さとは、図2〜図4においてリード20と極板30が重なった部分の垂直方向の長さ(図2〜図4において当接部の長さhの記載を省略したが溝、スリットの長さlに等しい)をいう。溝21、線状のスリット(切り込み)22、幅広のスリット(切り欠き)23の長さlがリード20と正極板30との当接部の長さに比べて小さい(溝21、線状のスリット(切り込み)22、幅広のスリット(切り欠き)23の上端が正極板の長辺の内側、図では下側に位置する)と、極群の捲回又は縮径の工程で正極板がリードの縁に沿って折れ曲がるのを防止する効果が劣る。
本発明においては、図2〜図4に示すように溝21、線状のスリット(切り込み)22、幅広のスリット(切り欠き)23の長さlとリード20と正極板30との当接部の長さhが一致する{溝21、線状のスリット(切り込み)22、幅広のスリット(切り欠き)23の上端と正極板30の長辺が重なる}のが理想であるが、図6、図7に示すように、溝21、幅広のスリット(切り欠き)23の上端が正極板の長辺の外側(図では上側)にはみだしてもよい(溝、スリットの長さlが当接部の長さhに比べて大きい。なお、図示はしないが、線状スリット22の上端が正極板の長辺の外側にはみ出してもよい)。ただし、図2〜図4、図6、図7に示した何れの場合も溝21、線状のスリット(切り込み)22、幅広のスリット(切り欠き)23の長さlとリード20の長さLの比l/Lを1/3以下とするのが良く、1/4以下とするのが好ましい。該比率l/Lが1/3を超えると、極群を捲回したときにリード20が長手方向全体に亘り、溝又はスリットに沿って折れ曲がり、リードの長手方向の可撓性が低下して、リードを取り付けた状態で封口板80を電槽60の開放端に装着するのが難しくなる虞が生じる。
図8は、本発明に係る溝付リードと極板の基板の接合部の状態を模式的に示す図である。リードの片面に溝を設けた溝付リードを適用する際、リードの面のうちどちらの面を正極板の基板に当接させてもよいが、前記図2および図8に示すように、リードの面のうち溝を付けた面と反対側の面を基板に当接させた方が、当接部分の極板の剛性が増大するのが抑制され、当接部分の正極板が溝に沿って曲がり易いので好ましい。図8に示すように、リードに溝を設けることによって、極板をリードに設けた溝にそって曲がらせ、従来の極群に比べて極板を一様に湾曲させることができるので、正極板がリードの縁に沿って急激に折れ曲がり、該折れ曲がり部分に大きな亀裂が入ってバリが生じることがない。また、図9に示すように、リードの両面に直線状の溝を設け、表裏両面に設けた溝の中心が重なるようにするとリードを接合した当接部分の正極板が溝に沿ってさらに曲がりやすくなるので好ましい。但し、リードの作製が煩雑になる虞がある。
図10は、従来の電池に係り、溝およびスリットを設けないリード20を正極板30に当接させ、リード20と正極板30の基板を接合させた捲回式極群の断面の一部分を模式的に示す図である。リード20の剛性が大きいために、リードを当接した部分では正極板の湾曲の度合いが小さく、リードの縁を中心にして正極板が急に折れ曲がっている。該折れ曲がりの生じた部分に於いて正極板に亀裂31が入り、極板にバリが生成する。生じたバリは極板の外側に突出し、該突出の度合いが大きいとセパレータが損傷し、該バリを介して正極板と負極板が接触し、短絡が発生する虞がある。
また、電池を作製する過程で、正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回した後縮径を行って、極板に緊圧が加わるように巻き固めると充放電サイクル特性の向上に有効である。従来の捲回式極群を適用した場合、例え捲回工程において極群に短絡が発生しなくても縮径工程において短絡が発生する虞が高かった。本発明は、該縮径工程を経た後も極群に短絡発生が抑制するのを防ぐ点で顕著な効果を発揮する。
以下、AAサイズのニッケル水素電池を例にとり、実施例に基づいて本発明の詳細な説明をするが、本発明は捲回式極群であって、該極群を構成する極板にリボン状リードを取り付けた極群を備える全ての電池に対して有効であって、電池の種類、大きさ等は以下に記述する実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(正極板の作製)
亜鉛を金属換算で亜鉛を3重量%、コバルトを1重量%固溶状態で含有する水酸化ニッケルを芯層とし該芯層95重量%に対して5重量%のオキシ水酸化コバルトからなる表面被覆層を設けた平均粒径10μmの正極活物質粉末に所定量のカルボキシメチルセルロース水溶液を添加混練してペーストとし、該ペーストを面密度450g/m、厚さ1.4mmの発泡ニッケル製基板に塗布充填し、乾燥した後ロール掛けをし、厚さ0.7mmとした。その後、長さ96mm、幅44mmに裁断し、長辺の中央に、長辺に垂直に巾6mm、長さ8mmの矩形状の活物質非塗工部を設け、該塗工部を加圧して、非塗工部の厚さを0.2mmとした。得られた正極板の容量{正極活物質充填量(g)×正極活物質単位重量当たりの容量(mAh/g)}は、2300mAhであった。
厚さ0.5mm、巾4mm、長さLが24mmのニッケル条製のリボン状リード用意し、該リボン状リードの片面の一端を切削してリボン状リードの長辺に対して平行に長さlが6mmの3本の溝を設けた。溝の断面形状をV字状とし、溝の深さ(d)を0.3mm、溝の巾(w5)を0.7mm、溝と溝の間隔(w1)および溝とリードの長辺との間隔(w2)を1mmとした。
前記正極板の活物質非塗工部分に溝を設けた面と反対側の面が基板に接するように当接させた。該当接に際してはリード長辺と基板の長辺を直交させ、リード板の基板との当接部の長さを6mmとした。次いでスポット溶接機を用いてリード板と基板を溶接した。なお、溝と溝、溝とリードの長辺に挟まれ、4つに区画された全ての部分に3点づつ溶接点を設けた。なお、該3点の溶接点のうち1点は当接面の上端(極板の基板の上部長辺の内側に接する部分)、他の1点はリードの先端部分、残る1点は該2つの溶接点の中間に設けた。
(負極板の作製)
厚さ0.04mm、直径が1mmの円形の開口を有し、開口率40%の穿孔鋼板(ニッケルメッキ品)を基板とし、該基板の両面に、Mm1.0Ni3.9Co0.7Mn0.3Al0.2(Mmはミッシュメタルを表す)の組成を有する平均粒径40μmの水素吸蔵合金97重量%とSBR(スチレンブタジエンゴム)2重量%、MC(メチルセルロース)からなる活物質層を配置し、厚さが0.34mm、長さが137mm、幅が44mmの負極板を作成した。なお、負極板の容量{負極活物質(水素吸蔵合金)充填量(g)×水素吸蔵合金粉末1g当たりの容量(mAh/g)}は3500mAhであった。
(捲回式極群の作製)
厚さ0.1mm、坪量40g/m、幅が46mmであって親水処理を施したポリプロピレン製繊維からなる不織布をセパレータに適用した。前記正極板、セパレータ、負極板を前記リードを接合させた面が巻き芯側に意位置するように積層し、かつ、正極板が内側、負極板が外側に位置するように配置し、直径が2mmの巻芯を適用して捲回し、該極群の負極板の巻き終わり部に粘着テープを貼付して直径が13.9mmの捲回式極群を得た。なお、前記リードと正極板の基板の当接面と捲回式極群の捲回の中心との距離は4.1mmであった。このようにして作製した極群の短絡の有無をチェックした。
(極群の電槽缶への収納と電槽缶の縮径)
円筒形電池の作製においては、極群を電槽缶内に収納し、電解液を注液して、蓋体で電槽缶の開口を封口した後か、さらには化成後に電槽缶の縮径を行うと極群内に速やかに電解液が浸透するので好ましいが、ここでは縮径工程で極群内に短絡が発生するか否かを調査することを目的として電解液を注液せずに封口し電槽缶の縮径を行った。すなわち、前記極群を直径(内径)14.0mmの金属製電槽缶に収納して封口した後に、直径が元の径の97%になるように縮径した。なお、該縮径後のリードと正極板の基板の当接面と極群の捲回の中心との距離は4.0mmであった。縮径後正極端子と負極端子間の電気的導通を調べることによって極群内短絡発生の有無をチェックした。該例を実施例1とする。
(実施例2)
前記実施例1において、溝の本数を2とし、溝と溝の間隔(w1)および溝とリードの長辺の間隔(w2)をそれぞれ1.3mmとした。リードと極板の基板との溶接点は、溝によって区画された3つの部分の全てに3点づつ設け、各区画の溶接点の位置を実施例1と同じとした。それ以外は実施例1と同じとした。該例を実施例2とする。
(参考例1)
前記実施例1において、溝の本数を1とし、溝をリードの中心線上に設け、溝とリードの長辺の間隔をそれぞれ2mmとした。リードと極板の基板との溶接点は、溝によって区画された2つの部分の全てに3点づつ設け、各区画の溶接点の位置を実施例1と同じとした。このこと以外は実施例1と同じとした。該例を参考例1とする。
(実施例3)
前記実施例1において、溝に替えて線状のスリット(切り込み)を設けた。該変更以外、スリットの本数、スリットの長さおよびリードと極板の基板との当接部の長さ、スリット同士の間隔(w1)、リードの長辺とスリットの間隔(w2)の大きさ、リードと極板の基板との溶接点の位置を含めその他の構成を実施例1と同じとした。該例を実施例3とする。
(実施例4)
前記実施例3において、線状のスリット(切り込み)の本数を2とし、スリット同士の間隔およびリードの長辺とスリットとの間隔をそれぞれ1.3mmとした。リードと極板の基板との溶接点は、線状のスリット(切り込み)によって区画された3つの部分の全てに3点づつ設け、各区画の溶接点の位置を実施例3と同じとした。このこと以外は実施例3と同じとした。該例を実施例4とする。
(参考例2)
前記実施例3において、線状のスリット(切り込み)の本数を1とし、スリット同士の間隔およびリードの長辺とスリットとの間隔をそれぞれ2mmとした。リードと極板の基板との溶接点は、線状のスリット(切り込み)によって区画された2つの部分の全てに3点づつ設け、各区画の溶接点の位置を実施例3と同じとした。このこと以外は実施例3と同じとした。該例を参考例1とする。
(実施例5)
前記実施例1において、溝の長さを8mmとし、溝の上端が基板の長辺の外側に2mmはみ出るようにリードと基板を当接させた。このこと以外は実施例1と同じとした。該例を実施例5とする。
(比較例1)
前記実施例1において、溝の長さを4mmとし、溝の上端が基板の長辺から2mm内側に入ったところに位置するようにリードと基板を当接させた。このこと以外は実施例1と同じとした。該例を比較例1とする。
(比較例2)
前記実施例1において、溝の長さを11mmとし、溝の上端が基板の長辺の外側に5mmはみ出るようにリードと基板を当接させた。このこと以外は実施例1と同じとした。該例を比較例2とする。
(比較例3)
前記実施例1において、リードに溝を設けなかった。リードと極板の基板との溶接点の位置は実施例1と同じとした(ここでいう溶接点の位置が同じとは、実施例1と比較例3の当接面を重ねたときに両方の例の溶接点が重なる位置にあることをいう)このこと以外は実施例1と同じとした。該例を比較例3とする。
前記実施例1〜実施例4、参考例1、参考例2、比較例1、比較例3に係る極群を各1000ケ作製し、前記のように捲回工程後、縮径工程後において極群内短絡発生の有無を調べた。また、縮径後において電槽に収納された状態の極群の一分を抜き取り、電槽に収納されたままの状態で極群の上端から4mmの位置にて極群を輪切りにし、その断面を観察して極板に生じた亀裂の深さおよびバリの発生状況を調べた。表1に調査結果を示す。また、実施例5、比較例2に係る電池をおのおの20個作製し、リードを接合した蓋体を電槽に装着するときの容易さを調べ、縮径後の極板の亀裂の深さおよびバリの発生状況を調べた。表1に前記w1(w2はw1に等しいのでw1で代表させた)とリードと極板の基板との当接面と極群の捲回の中心との距離(r)の比w1/r、前記lと前記当接部の長さ(h)との比l/hと合わせて試験結果を示す。
表1に示す如く、実施例1〜5に係る電池においては、正極板に生じたクラックの深さが比較例に比べて小さく、縮径後においても極群の短絡発生はなかった。参考例1、2に係る電池においては、正極板に生じたクラックの深さが実施例に比べて大きいものの、比較例に比べると小さく、縮径後の短絡発生数も比較例に比べて小さかった。比較例3の場合は、正極板が、リードとの当接部の脇の部分で折れ曲がるために該箇所において深いクラックが生じ短絡が発生し易かったのに対して、実施例や参考例の場合はリードが溝や線状のスリット(切り込み)に沿って曲がるために、正極板がリードとの当接部の脇の部分で折れ曲がるのが抑制されてクラックが小さくなり短絡発生が抑制されたものと考えられる。
表1の実施例1〜実施例4および参考例1、参考例2に示したように捲回式極群を備えリードを介して外部端子と極板を接続させた電池において、該リードの極板の基板との当接部(当接面)に、該当接部の長さ以上の長さを有し長辺に平行な直線状の溝又は線状のスリット(切り込み)を設けることにより、極群内短絡の発生を防ぐことができる。なかでも、実施例2、実施例4に示したように、溝同士又は線状のスリット(切り込み)同士の間隔、およびリードの長辺と溝又は線状のスリット(切り込み)の間隔を前記当接面と極群の捲回の中心との距離の1/3以下にすることにより縮径を行った後も極群内短絡の発生を防ぐことができるので好ましい。さらに、実施例1、3に示すように、前記間隔を前記当接面と極群の捲回の中心との距離の1/4以下にすることにより極板に発生するクラックの深さをさらに小さくすることができるので一層好ましい。なお、比較例1においては溝の長さがリードと正極板の当接部分の長さに比べて小さく、正極板にクラックが生じてバリの発生を抑制する効果が小さいために極群内短絡が発生したものと考えられる。
実施例5、比較例2ともに極板の亀裂の深さは実施例1と同程度と小さく、バリは認められなかった。実施例5の場合は、実施例1に比べてリードの長手方向の可撓性がやや小さく、蓋体を電槽に装着するときの作業性がやや劣るものの、該装着の工程で蓋体とリードの接合部および極板とリードの接合部に加わる応力は小さく接合部に損傷を与えることはないと認められた。これに対して、比較例2は、極群捲を捲回した段階でリード全体がスリットに沿って湾曲し、リードの長さ方向に対する剛性が増した。蓋体を電槽に装着する際の作業性に劣り、且つ、装着の過程で前記接合部分に大きな応力が加わるので、接合部分に損傷が生じる虞があると認められた。該結果から、前記l/Lの比を1/3以下とするのが良く、1/ 4以下とするのは好ましいことが分かった。
(実施例6)
前記実施例4において溝に替えて巾が0.6mmの幅広のスリット(切り欠き)2本を設け、スリット同士の間隔(w3)およびリードの長辺とスリットとの間隔(w4)を0.9mmとした。このこと以外は実施例4と同じとした。該例を実施例6とする。
(実施例7)
前記参考例2において溝に替えて巾が1.5mmの幅広のスリット(切り欠き)1本を設け、リードの長辺とスリットとの間隔(w4)を1.3mmとした。このこと以外は参考例2と同じとした。該例を実施例7とする。
(参考例3)
前記実施例7において幅広のスリット(切り欠き)の幅を0.8mmとし、リードの長辺とスリットとの間隔(w4)を1.6mmとした。このこと以外は実施例7と同じとした。該例を参考例3とする。
(実施例8)
前記実施例7において幅広のスリット(切り欠き)の長さを8mmとし、スリットの上端を2mm正極板の基板の長辺の外側にはみでるようにリードと基板を当接させた。このこと以外は実施例7と同じとした。該例を実施例8とする。
(比較例4)
前記実施例7において幅広のスリット(切り欠き)の長さを4mmとした(スリットの長さがリードと正極板の当接部分の長さに比べて2mm短い)。このこと以外は実施例7と同じとした。該例を比較例4とする。
(比較例5)
前記実施例7において幅広のスリット(切り欠き)の長さを11mmとし、スリットの上端を5mm極板の基板の長辺の外側にはみでるようにリードと基板を当接させた。このこと以外は実施例7と同じとした。該例を比較例5とする。
前記実施例6、実施例7、参考例3、比較例4に係る極群を各1000ケ作製し、極群の捲回工程後、縮径後において極群内短絡発生の有無を調べた。また、縮径後において電槽に収納された状態の極群の一分を抜き取り、電槽に収納されたままの状態で極群の上端から4mmの位置にて極群を輪切りにし、その断面を観察して極板に生じた亀裂の深さおよびバリの発生状況を調べた。表2に調査結果を示す。また、実施例8、比較例5に係る電池をおのおの20個作製し、リードを接合した蓋体を電槽に装着するときの容易さを調べ、縮径後の極板の亀裂の深さおよびバリの発生状況を調べた。表2に前記w3と前記rとの比(w3/r、実施例6のw4、実施例7以下のw4をw3に代表させた)、l/hの比と合わせて試験結果を示す。
表2に示す如く、実施例6、7に係る電池において前記比較例1、3に比べてクラックの深さが小さく、比較例1、3において認められたバリの発生が認められず、縮径後においても短絡が発生しなかった。また、参考例3においても実施例6、7に比べてクラックの深さが大きいが、比較例1、3に比べてクラックの深さが小さく、縮径後の短絡発生数も少なかった。実施例や参考例の場合はリードが幅広のスリット(切り欠き)に沿って曲がるために、正極板がリードとの当接部の脇の部分で折れ曲がるのが抑制されてクラック小さく、バリ発生が抑制されたために短絡が抑制されたものと考えられる。比較例4においては、スリットの長さがリードと正極板の当接部分の長さに比べて小さく、正極板にクラックが生じてバリの発生を抑制する効果が小さいために極群内短絡が発生したものと考えられる。
表2の実施例6〜実施例7および参考例3に示したように捲回式極群を備えリードを介して外部端子と極板を接続させた電池において、該リードの極板の基板との当接部(当接面)に、該当接部の長さ以上の長さを有し長辺に平行な直線状の幅広のスリット(切り欠き)を設けることにより、極群内短絡の発生を防ぐことができる。なかでも、実施例7に示したように、幅広のスリット(切り欠き)同士の間隔、およびリードの長辺と幅広のスリット(切り欠き)との間隔を前記当接面と極群の捲回の中心との距離の1/3以下にすることにより縮径を行った後も極群内短絡の発生を防ぐことができるので好ましい。さらに、実施例6に示すように、前記間隔を前記当接面と極群の捲回の中心との距離の1/4以下にすることにより極板に発生するクラックの深さをさらに小さくすることができるので一層好ましい。
実施例8、比較例5ともに極板の亀裂の深さは実施例7と同程度と小さく、バリは認められなかった。実施例8の場合は、実施例7に比べてリードの長手方向の可撓性がやや小さく、蓋体を電槽に装着するときの作業性がやや劣るものの、該装着の工程で蓋体とリードの接合部および極板とリードの接合部に加わる応力は小さく接合部に損傷を与えることはないと認められた。これに対して、比較例5は、極群捲を捲回した段階でリード全体がスリットに沿って湾曲し、リードの長さ方向に対する剛性が増した。蓋体を電槽に装着する際の作業性に劣り、且つ、装着の過程で前記接合部分に大きな応力が加わるので、接合部分に損傷が生じる虞があると認められた。
本発明に係る電池の場合、リードの先端が溝や線状のスリット(切り込み)、幅広のスリット(切り欠き)によって小さい幅の区画に区分されている。特にスリットを適用したことによって各区画が分断されている場合、各区画の上端(極板の上部長辺の内側に隣接する部分)や該上端とリードの先端の中間を電気抵抗溶接によって接合すると、リードが反り返りリードの先端が基板から離れて突出する虞がある。このような事態を避けるために、少なくともリードと極板の基板との接合箇所(溶接点ともいう)を設けた区画についてはリードの先端に溶接点を設け、リードの先端を基板と接合することが好ましい。
なお、捲回した極群に取り付けた状態でリードの長手方向において良好な可撓性を得るには、実施例5や実施例8のようにリードに設けた溝やスリットの長さlをリードの長さLの1/3以下に設定するのが良く、実施例1〜4、実施例6、7のように溝やスリットの長さlをリードの長さLの1/4以下に設定するのが好ましい。
本発明によれば、捲回式極板を備える電池において、簡単な構成で能率よく内部短絡の発生を抑制できる点で電池の生産において利用価値の高いものである。

図1は、本発明に係る電池の断面構造を模式的に示す円筒形電池の半裁断面図である。 図2は、本発明に係る電池に適用するリードであって、一方の端部の片面に溝を設けたリードの形状を示す図である。 図3は、本発明に係る電池に適用するリードであって、極板との当接部分に線状のスリットを設けたリードの形状を示す図である。 図4は、本発明に係る電池に適用するリードであって、極板との当接部分に幅広のスリットを設けたリードの形状を示す図である。 図5は、図2に示した溝付リードの端面の一部分を拡大した図である。 図6は、本発明に係る電池に適用するリードであって、極板との当接部分および該当接部分からはみ出した部分に至る溝を設けたリードの形状を示す図である。 図7は、本発明に係る電池に適用するリードであって、極板との当接部分および該当接部分からはみ出した部分に至る幅広のスリットを設けたリードの形状を示す図である。 図8は、本発明に係り、断面がV字状の溝を設けたリードを正極板に当接させ、リードと正極板の基板を接合させた捲回式極群の断面の一部分を模式的に示す図である。 図9は、本発明に係る電池に適用するリードであって、両面に溝を設けたリードの端面の一部分を拡大した図である。 図10は、従来の電池に係り、溝およびスリットを設けないリードを正極板に当接させ、リードと正極板の基板を接合させた捲回式極群の断面の一部分を模式的に示す図である。
符号の説明
10 捲回式極群を有する電池
20 リード
21 溝
22 線状のスリット
23 幅広のスリット
30 正極板
31 亀裂
40 負極板
50 セパレータ
60 電槽
l 溝、スリットの長さ
L リードの長さ
h 当接部の長さ









Claims (5)

  1. 正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回してなる捲回式極群を備え、前記正極板と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリードを介して接続した電池であって、該リードの長辺と前記一方の極板の長辺とが直交するように、リードの一方の端部が極板の基板に当接し、該当接面にリードと基板の接合箇所を設けた電池において、前記リードの基板との当接部に、リードの長辺に平行な直線状であって、長さが前記当接部の長さ以上であり、且つ、リードの長さの1/3以下の溝を設けたことを特徴とする電池。
  2. 隣接する前記直線状の溝と溝との間隔およびリードの長辺と該長辺に隣接する直線状の溝との間隔が、前記当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3以下であることを特徴とする請求項1に記載の電池。
  3. 正極板、セパレータ、負極板を積層した積層体を捲回してなる捲回式極群を備え、前記正極板と負極板のうち少なくとも一方の極板と外部端子とをリボン状のリードを介して接続した電池であって、該リードの長辺と前記一方の極板の長辺とが直交するように、リードの一方の端部が極板の基板に当接し、該当接面にリードと基板の接合箇所を設けた電池において、前記リードの基板との当接部に、リードの長辺に平行な直線状であって、長さが前記当接部の長さ以上であり、且つ、リードの長さの1/3以下のスリットを設けたことを特徴とする電池。
  4. 隣接する前記直線状のスリットとスリットとの間隔およびリードの長辺と該長辺に隣接する直線状のスリットとの間隔が、前記当接面と極群の捲回の中心間の距離の1/3以下であることを特徴とする請求項3に記載の電池。
  5. 前記スリットによって分断されたリードの区画のうち、リードと極板の基板との接合箇所を設けた区画において、少なくともリードの先端を前記基板と接合させたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電池。






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