JP2007099447A - コンベヤ式uv乾燥装置及びその排紙方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】刷機の給紙量とUV乾燥装置の排紙量の差があるときでも、印刷機及びUV乾燥装置を、給紙量を処理するまで止めることなく動作させることができるUV乾燥装置を提供する。
【解決手段】コンベヤ式UV乾燥装置は、印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤ7で移動させながらUV(紫外線光)を照射する。そしてコンベヤ式UV乾燥装置は、UV乾燥用コンベヤ7から排出される枚葉紙が積み重ねられる排紙台16と、排紙台16の上方に進退可能な紙積部材42と、紙積部材42の進退動作を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、排紙台16に枚葉紙が一杯になると、排紙台16を交換できるように、紙積部材42を排紙台16の上方に進出させて紙積部材42の上に枚葉紙を積み重ねる。その一方、排紙台16が交換された後は、紙積部材42を排紙台16の上方から後退させて、紙積部材42の上に蓄積された枚葉紙を交換された排紙台16に移し変える。
【選択図】図11
【解決手段】コンベヤ式UV乾燥装置は、印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤ7で移動させながらUV(紫外線光)を照射する。そしてコンベヤ式UV乾燥装置は、UV乾燥用コンベヤ7から排出される枚葉紙が積み重ねられる排紙台16と、排紙台16の上方に進退可能な紙積部材42と、紙積部材42の進退動作を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、排紙台16に枚葉紙が一杯になると、排紙台16を交換できるように、紙積部材42を排紙台16の上方に進出させて紙積部材42の上に枚葉紙を積み重ねる。その一方、排紙台16が交換された後は、紙積部材42を排紙台16の上方から後退させて、紙積部材42の上に蓄積された枚葉紙を交換された排紙台16に移し変える。
【選択図】図11
Description
本発明は、印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤで移動させながらUV(紫外線光)を照射するコンベヤ式UV乾燥装置及びその排紙方法に関する。
通常の油性インキで印刷した印刷物は、油性インキが酸素を吸収する酸化重合という形で硬化乾燥する。完全にインキが硬化するまでには例えば24時間から36時間程度かかるので、この間は裁断や丁合もできずに、印刷物を放置しておく必要がある。
これに対してUV乾燥装置は、UVインキで印刷した印刷物の表面にUVランプからUV(紫外線光)を照射することによって、瞬時にUVインキを硬化乾燥させる。それゆえ、UV乾燥装置から排紙された印刷物を直ちに加工することができるという利点がある。
新品の印刷機を購入すると、UV乾燥装置が組み込まれている印刷機を導入することができる。しかし、印刷機を取り替えるのにはどうしてもコストがかかってしまう。印刷機を取り替えずに済むように、発明者は図1に示される既存の印刷機に装着することができるコンベヤ式UV乾燥装置を開発した(非特許文献1参照)。このコンベヤ式UV乾燥装置は、既存のオフセット印刷機1の排紙部1aに装着される。そして、印刷を終えた枚葉紙にUVランプ2でUV(紫外線光)を照射させながら、UV乾燥用コンベヤ3で移動させ、インキ硬化後の枚葉紙Pを排紙台5に積み重ねる。
コンベヤ式UV乾燥装置のパンフレット
コンベヤ式UV乾燥装置でインキを乾燥すると、裏付きの問題がなくなるので、排紙台5に印刷後の多量の枚葉紙を積むことができる。しかし、印刷機1の給紙量とコンベヤ式UV乾燥装置の排紙量との差があり、排紙量が給紙量よりも小さくなるときがある。このようなとき、排紙台5の排紙量が一杯になった段階で印刷機1及びコンベヤ式UV乾燥装置を止め、排紙台5を交換する必要がある。印刷機1を止めると、フルカラー印刷や特殊な印刷などでは色調が狂うので、色調を揃えるのに試し刷りを何枚も繰り返さなければならない。そのうえ、コンベヤ式UV乾燥装置もその間UVランプを点灯しなければならず、電気量も余分にかかってしまう。
排紙部の高さが高いハイパイル式の印刷機に組み込まれるコンベヤ式UV乾燥装置では、給紙量と排紙量とを合わせることができるから、給紙量の印刷をし終えるまでに印刷機及びコンベヤ式UV乾燥装置を止めることもない。しかし、排紙部の高さが低いローパイル式の印刷機に組み込まれるコンベヤ式UV乾燥装置では、印刷機の排紙部のスペースの問題で給紙量と排紙量とを合わせることが困難である。それゆえ、印刷機及びコンベヤ式UV乾燥装置を止めなければならない。
そこで、本発明は、印刷機の給紙量とUV乾燥装置の排紙量の差があるときでも、給紙量の印刷をし終えるまでに印刷機及びコンベヤ式UV乾燥装置を止めることなく動作させることができるコンベヤ式UV乾燥装置及びその排紙方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤで移動させながらUV(紫外線光)を照射するコンベヤ式UV乾燥装置であって、前記UV乾燥用コンベヤから排出される枚葉紙が積み重ねられる排紙台と、前記排紙台の上方に進退可能な紙積部材と、前記紙積部材の進退動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記排紙台に枚葉紙が一杯になると、前記排紙台を交換できるように、前記紙積部材を前記排紙台の上方に進出させて前記紙積部材の上に枚葉紙を積み重ねる一方、排紙台が交換された後は、前記紙積部材を前記排紙台の上方から後退させて、前記紙積部材の上に蓄積された枚葉紙を交換された前記排紙台に移し変えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンベヤ式UV乾燥装置において、前記排紙台は昇降可能であり、前記制御装置は、前記紙積部材を前記排紙台の上方に進出させた後、オペレータが前記排紙台を交換できるように前記排紙台を下降させる一方、オペレータが前記排紙台を交換した後は、前記紙積部材の上に蓄積された枚葉紙を交換された前記排紙台に移し変えることができるように前記排紙台を上昇させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のコンベヤ式UV乾燥装置において、前記紙積部材が前記排紙台の上方から後退しているときに、前記紙積部材が前記UV乾燥用コンベヤの下方に格納されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載のコンベヤ式UV乾燥装置において、前記紙積部材は、水平面内に平行に配列された複数本のロッドからなり、前記排紙台の上方に進出した前記複数本のロッドは、枚葉紙が落下するのを妨げないように前記排紙台を挟んで設けられる一対の横行部材に、その軸線方向の両端部が支持されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤで移動させながらUV(紫外線光)を照射し、乾燥した枚葉紙を排紙台に排紙するコンベヤ式UV乾燥装置の排紙方法であって、前記排紙台に枚葉紙が一杯になると、前記排紙台を交換できるように、紙積部材を前記排紙台の上方に進出させて前記紙積部材の上に枚葉紙を積み重ねる紙積部材進出工程と、前記排紙台が交換された後は、前記紙積部材を前記排紙台の上方から後退させて、前記紙積部材の上に蓄積された枚葉紙を交換された前記排紙台に移し変える紙積部材後退工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、印刷機の給紙量とUV乾燥装置の排紙量の差があるときでも、印刷機及びUV乾燥装置を、給紙量を処理するまで止めることなく動作させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、排紙台の交換作業が容易になり、しかも紙積部材から排紙台への枚葉紙の移し変えもスムーズになる。
請求項3に記載の発明によれば、紙積部材が余分なスペースをとることがないので、コンベヤ式UV乾燥装置がコンパクトになる。
請求項4に記載の発明によれば、排紙台の上方に進出した複数本のロッドが軸線方向の両端を横行部材に支持されているので、重量のある積み重ねられた枚葉紙をロッドの上に蓄積することができる。
請求項5に記載の発明によれば、印刷機の給紙量とUV乾燥装置の排紙量の差があるときでも、印刷機及びUV乾燥装置を、給紙量を処理するまで止めることなく動作させることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明のコンベヤ式UV乾燥装置の実施形態を詳細に説明する。コンベヤ式UV乾燥装置は、印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤで移動させながらUV(紫外線光)を照射する。そして、コンベヤ式UV乾燥装置は、UV乾燥用コンベヤから排出される枚葉紙を排紙台に積み重ねる。
コンベヤ式UV乾燥装置がUV乾燥用コンベヤから排紙台へ枚葉紙を搬送する方法には二通りある。一つ目は、図1に示されるようにUV乾燥用コンベヤ3から直接排紙台5に排紙する方法である。コンベヤ式UV乾燥装置を小型化したい場合などにはこの方法が採用される。ただし、UV乾燥用コンベヤ3から排出される枚葉紙を排紙台5に積み重ねようとしても、紙クセ・紙腰等の強さで枚葉紙の姿勢が上手く揃わないことがある。なぜならば、UV乾燥用コンベヤ3から排出される枚葉紙が既に積み重ねられた枚葉紙上を滑るときに、枚葉紙の先端部がこれらに微妙に引っ掛かるからである。印刷機では、チェーンデリバリという構造のもので枚葉紙の先端部を爪でくわえて引っ張り出すので、排紙台の一定位置にスムーズに枚葉紙を排出させることができる。コンベヤ式UV乾燥装置にもチェーンデリバリのようなスムーズな排出機構が望まれる。
そこで、二つ目の搬送方法は、UV乾燥用コンベヤと排紙台との間に、UV乾燥用コンベヤから排出される枚葉紙を吸着して排紙台の一定位置に搬送する枚葉紙搬送ベルトコンベヤをさらに備えている。
以下では、二つ目の搬送方法を採用するコンベヤ式UV乾燥装置の第一の実施形態について詳細に説明する。
枚葉紙搬送ベルトコンベヤが、枚葉紙を搬送する方向には、図2に示されるように直交する方向(直交方向)に移動させる場合と、図11に示されるようにUV乾燥用コンベヤ7が枚葉紙を移動させる方向と同方向に移動させる場合とがある。どちらを選択するかは工場内のレイアウト等によって決定される。枚葉紙を直交する方向(直交方向)に移動させるコンベヤ式UV乾燥装置が第一の実施形態であり、枚葉紙を同方向に移動させるコンベヤ式UV乾燥装置が第二の実施形態である。
図2は、本発明の第一の実施形態のコンベヤ式UV乾燥装置が装着される印刷機の工場内のレイアウトを示す。この実施形態では、UV乾燥用コンベヤ7から排紙される枚葉紙を、一旦枚葉紙の進行方向8と直交する方向(直交方向9)に移動させ、直交方向9に移動された枚葉紙を排紙台16に積み重ねる。印刷機11自体はその構造上、給紙部から排紙部に向かってオペレータサイド(o.ps)からみて左右方向に長い。基本4色から5,6,8色のカラー印刷ができるほど、印刷機11は長くなる。図2の右側が供給側エリアで枚葉紙が積まれ、図2の左側が排紙側エリアになる。工場によっては、印刷機11の排紙側エリアに充分なスペースが取れないことがある。この実施形態のコンベヤ式UV乾燥装置は、排紙側エリアに充分なスペースが取れない印刷機11に装着される。
図3及び図4は枚葉オフセット印刷機11の斜視図を示す。枚葉オフセット印刷機11は周知のオフセット印刷法で枚葉紙に印刷を行う。印刷胴で印刷を終え、最終圧胴から離された枚葉紙はチェーンデリバリにより排紙部まで搬送される。排紙部には、圧胴から離された枚葉紙をチェーンデリバリにより一端上昇させた後に排紙するハイパイル式(図3参照)と、そのまま略水平方向に搬送するローパイル式(図4参照)とがある。ハイパイル式の印刷機に組み込まれるUV乾燥装置では、給紙量と排紙量とを合わせることができる。一方、ローパイル式の印刷機に組み込まれるUV乾燥装置では、印刷機の排紙部のスペースの問題で給紙量と排紙量とを合わせることが困難になる。本発明のコンベヤ式UV乾燥装置は、この給紙量と排紙量とを合わせることが困難なローパイル式の印刷機に装着される。
図5及び図6はコンベヤ式UV乾燥装置の詳細図を示す。図5は平面図を、図6は側面図をそれぞれ示す。上述のように、印刷機11のチェーンデリバリ11aの爪装置は、圧胴の爪から枚葉紙を受け継ぎ、排紙部で爪を開いて枚葉紙を落下させる。印刷機11の排紙部に装着されたUV乾燥用コンベヤ7は、落下する枚葉紙を受け取り、印刷機11の軸方向、すなわち枚葉紙Pの進行方向に枚葉紙Pを移動させる。
UV乾燥用コンベヤ7の上方にはUVランプ12が配置される。UV乾燥用コンベヤ7が枚葉紙PをUVランプ12の下を移動させる最中に、UVランプ12が枚葉紙Pの表面にUV(紫外線光)を照射して、瞬時にUVインキを硬化乾燥させる。UV乾燥用コンベヤ7は、両端のベルト車13a,13bの間に環状ベルト14を掛け渡したもので、循環するベルト14の上に枚葉紙Pを載せて搬送する。UV乾燥用コンベヤ7にチェーンデリバリではなく、ベルトコンベヤを用いたのは以下の理由による。チェーンデリバリを用いると、印刷機11のチェーンデリバリ11aの爪装置と枚葉紙Pを受け渡すタイミングを取らなければならず、枚葉紙Pの受け渡しが困難になる。また、枚葉紙Pの受け渡しの際に印刷機11のチェーンデリバリ11aの爪装置に衝撃が生じ、この衝撃がチェーンを伝わって圧胴等に伝わり、印刷面に線が出たりするとかの障害が生じるおそれがあるからである。
UV乾燥用コンベヤから排出される枚葉紙Pは直交コンベヤ15に受け渡される。直交コンベヤ15は枚葉紙Pを直交方向に移動させ、直交コンベヤ15から排出される枚葉紙Pを排紙台16に積み重ねる。
この直交コンベヤ15の構成について詳述する。図5に示されるように、直交コンベヤ15は枚葉紙Pの進行方向に直交する方向に伸びる三機のベルトコンベヤからなる。各ベルトコンベヤは、両端の原動車19と従動車20の間に環状ベルト21をかけたものであり、枚葉紙PをUV乾燥用コンベヤ7から吸い上げて排紙台16まで搬送する。原動車19はモータ23によって回転駆動される。モータ23と原動車19との間には、モータ23からの動力を原動車19に断続的に伝達するクラッチブレーキ24が介在される。例えば印刷機11から8,000〜9,000枚/時の枚葉紙Pが排出されるとすると、1秒間に2.2〜2.5枚の枚葉紙Pを搬送しなければならない。モータ23の起動・停止では枚葉紙Pの処理が間に合わないから、それゆえ、モータ23を高速回転させたままで、クラッチブレーキ24がベルトコンベヤを駆動・停止させる。ベルトコンベヤを停止させるとき、慣性の影響をなくすために、クラッチブレーキ24はモータ23の動力を断続すると同時に原動車19にブレーキをかける。
枚葉紙PがUV乾燥用コンベヤ7によって所定位置まで搬送されると、枚葉紙Pが当て板17に当接してセンサ18が働く。所定位置まで搬送された枚葉紙Pの下には、複数の吹上げノズルが配置されていて、センサ18が働くと、吹上げノズルからエアーが吹き出して枚葉紙Pが浮き上がる。
図7は直交コンベヤ15による枚葉紙Pの搬送方法の概略図を示す。直交コンベヤ15はUV乾燥用コンベヤ7により搬送された枚葉紙Pを吸着し、排紙台まで搬送する。直交コンベヤのベルト21には、吸い口が設けられる。ベルト21は、吸引通路が形成されたコンベヤ本体22に接しながら循環できる。コンベヤ本体22の吸引通路にはバキュームポンプが接続される。吸い口がコンベヤ本体22を通過している間は、吸い口から空気が吸引され、吸い口で枚葉紙Pを吸着できる状態になっている。
吹上げノズルによって浮き上がった枚葉紙Pは直交コンベヤ15の吸い口に吸着される。
吸い口が枚葉紙Pを吸着するとき、直交コンベヤ15は停止している。直交コンベヤ15が枚葉紙Pを吸着するのと同時にベルト21が循環し、枚葉紙Pを排紙台16まで搬送する。直交コンベヤ15は、吸着した枚葉紙Pを排紙台16まで搬送したら再度停止し、枚葉紙Pを吸着するのを止めて排紙台16に落下させる。
吸い口が枚葉紙Pを吸着するとき、直交コンベヤ15は停止している。直交コンベヤ15が枚葉紙Pを吸着するのと同時にベルト21が循環し、枚葉紙Pを排紙台16まで搬送する。直交コンベヤ15は、吸着した枚葉紙Pを排紙台16まで搬送したら再度停止し、枚葉紙Pを吸着するのを止めて排紙台16に落下させる。
図5に示されるように、直交コンベヤ15により搬送された枚葉紙Pは排紙台16に落下する。排紙台16の前後にはガイド板27,28が設けられ、このガイド板27,28に沿って落下させることで、枚葉紙Pが前後方向に揃えられる。枚葉紙Pの左右方向は突き揃え板29を往復運動させて揃える。枚葉紙Pを揃えた後、積み重ねられた枚葉紙Pの量をセンサで測定し、枚葉紙Pの量に応じて排紙台16が段々下降する。
排紙台が昇降する機構を説明する。図8は枚葉紙Pの進行方向からみたコンベヤ式UV乾燥装置の側面図を示し、図9は昇降機構の詳細図(図9(a)は平面図、図9(b)は側面図)を示す。排紙台16の左右には、一対の柱フレーム31,31が設けられる。一対の柱フレーム31,31間には、ブロック32が垂直方向にスライド可能に介在される。このブロック32に排紙台16が取り付けられている。
図9(a)に示されるように、ブロック32は二つに割れており、二つのブロック32a,32bの結合部に切欠き32cが形成される。一方、柱フレーム31には側面板33が取り付けられ、この側面板33が切欠き32cに嵌る。すなわち、ブロック32の切欠き32cが側面板33に嵌ったままブロック32が柱フレーム31に対して昇降する。なお、図9(b)に示されるように、側面板33は排紙部の上部のみにしか設けられていないので、柱フレーム31には、側面板33が切れたところにブロック32の切欠き32cに嵌る案内板34が取り付けられる。排紙台16には枚葉紙Pが積み重ねられるので、重量がかかる。ブロック32にかかるモーメント荷重を受けることができるように、ブロック32には、側面板33又は案内板34を挟んでコロ35が取り付けられる。
ブロック32にはアーム部36が形成され、このアーム部36に排紙台16が載せられる。ブロック32はチェーン37で吊り下げられる。チェーン37の他端にはスプロケット38を介してウェイト39(図8参照)が吊り下げられる。モータでスプロケット38を回転させて排紙台16を上下させる。
図6に示されるように排紙台16の上方には、ノンストップ排紙装置41が設けられる。ノンストップ排紙装置41は、排紙台16が一杯になると、排紙台16の上方に紙積部材42としての複数本のロッドを進退させ、オペレータが排紙台16を交換している間、紙積部材42の上に枚葉紙Pを積み重ねる。
図10はノンストップ排紙装置41の平面図(紙積部材42が排紙台16の上方から後退している状態)を示し、図11は側面図(紙積部材42が排紙台16の上方に進出している状態)を示す。ノンストップ排紙装置41は、水平面内に平行に配列された複数本のロッド42aからなる紙積部材42と、紙積部材42を排紙台16の上方に進退させる進退機構とを備える。
複数本のロッド42aは、フォーク形状のように、その一端がロッドに直交する方向に伸びる基部バー42bに結合される。ロッド42aの断面形状は円形でも、四角形でも、薄板形でもよい。コンベヤ式UV乾燥装置の基礎フレームには、枚葉紙Pが落下するのを妨げないように排紙台16を挟んで一対の横行部材44a,44bが設けられる。横行部材44a,44bはロッド42aの軸線に直交する方向に細長く伸びる。そして、排紙台16の上方から後退しているときのロッド42aは、一対の横行部材44a,44bのうちの手前側の横行部材44aのみにその前端部が支持される。このとき、ロッド42aはUV乾燥用コンベヤ7の下方に格納される。一方、ロッド42aが排紙台16の上方に進出したときは、ロッド42aの先端部が奥側の横行部材44aにも嵌まり込む。このとき、ロッド42aは一対の横行部材44a,44bの両方にその両端部が支持される。
進退機構は、両端のベルト車46a,46bの間にタイミングベルト47を掛け渡した機構からなる。モータ49によってベルト車46a,46bを回転駆動させると、タイミングベルト47が循環する。タイミングベルト47には、紙積部材42の基部バー42bが連結されていて、タイミングベルト47の循環に伴い、紙積部材42が直線運動する。基部バー42bの直線運動はスプライン等のリニアガイド48によって案内されている。
紙積部材42の進退動作及び排紙台16の昇降動作は、制御装置により制御される。枚葉紙Pの量を検知するセンサがオンになり、排紙台16に枚葉紙Pが一杯になると、制御装置は、UV乾燥用コンベヤ7の下方に格納されている紙積部材42を、排紙台16の上方に進出させる。この間印刷機11及びコンベヤ式UV乾燥装置が作動しているので、紙積部材42の上に枚葉紙Pが積み重ねられる。
次に制御装置は、オペレータが排紙台16を交換できるように排紙台16を下降させる。このとき制御装置は、ブザーでオペレータに排紙台16の満杯を知らせる。オペレータが一杯になった排紙台16を取り出して新しい排紙台16をセットし、スイッチを押すと、制御装置は交換された排紙台16を紙積部材42の直下まで上昇させる。
次に制御装置は、紙積部材42を排紙台16の上方から後退させて、紙積部材42の上に蓄積された枚葉紙Pを交換された排紙台16に移し変える。以上により、印刷機11の給紙量とUV乾燥装置の排紙量の差があるときでも、印刷機11及びUV乾燥装置を、給紙量を処理するまで止めることなく動作させることができる。
図12は、本発明の第二の実施形態におけるコンベヤ式UV乾燥装置を示す。この実施形態では、UV乾燥用コンベヤ7が枚葉紙Pを移動させる方向と同方向に枚葉紙搬送ベルトコンベヤ51が枚葉紙Pを移動させる。そして、枚葉紙搬送ベルトコンベヤ51はその下方にある排紙台16の一定位置に枚葉紙Pを排紙する。工場の排紙エリアに十分なスペースが確保できる場合などは、枚葉紙Pを直交する方向ではなく、枚葉紙Pの進行方向に搬送するこの第二の実施形態のコンベヤ式UV乾燥装置が採用される。枚葉紙搬送ベルトコンベヤ51の構成(原動車19,従動車20,ベルト21等)は、上記第1の実施形態の直交コンベヤ15と同様であるので、同一の符号を附してその説明を省略する。
図13及び図14は、この第二の実施形態におけるコンベヤ式UV乾燥装置に組み込まれるノンストップ排紙装置を示す。図13はノンストップ排紙装置の平面図を示し、図14は側面図を示す。この実施形態では、ノンストップ排紙装置が枚葉紙Pの進行方向に紙積部材42を進退させる。そして、紙積部材42が排紙台16の上方から後退しているときには、紙積部材42はUV乾燥用コンベヤ7の下方に格納されている。ノンストップ排紙装置が、水平面内に平行に配列された複数本のロッド42aからなる紙積部材42と、紙積部材42を排紙台16の上方に進退させる進退機構(ベルト車46a,46b,タイミングベルト47,リニアガイド48,モータ49)とから構成される点は、上記第一の実施形態と同様なので同一の符号を附してその説明を省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で様々に変更可能である。例えば、本発明のコンベヤ式UV乾燥装置は、ローパイル式の印刷機に装着されるのみならず、ハイパイル式の印刷機に装着されてもよい。
7…UV乾燥用コンベヤ
11…印刷機
12…UVランプ
16…排紙台
42a…ロッド
42b…基部バー
42…紙積部材
44a,44b…横行部材
11…印刷機
12…UVランプ
16…排紙台
42a…ロッド
42b…基部バー
42…紙積部材
44a,44b…横行部材
Claims (5)
- 印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤで移動させながらUV(紫外線光)を照射するコンベヤ式UV乾燥装置であって、
前記UV乾燥用コンベヤから排出される枚葉紙が積み重ねられる排紙台と、
前記排紙台の上方に進退可能な紙積部材と、
前記紙積部材の進退動作を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記排紙台に枚葉紙が一杯になると、前記排紙台を交換できるように、前記紙積部材を前記排紙台の上方に進出させて前記紙積部材の上に枚葉紙を積み重ねる一方、排紙台が交換された後は、前記紙積部材を前記排紙台の上方から後退させて、前記紙積部材の上に蓄積された枚葉紙を交換された前記排紙台に移し変えることを特徴とするコンベヤ式UV乾燥装置。 - 前記排紙台は昇降可能であり、
前記制御装置は、前記紙積部材を前記排紙台の上方に進出させた後、オペレータが前記排紙台を交換できるように前記排紙台を下降させる一方、オペレータが前記排紙台を交換した後は、前記紙積部材の上に蓄積された枚葉紙を交換された前記排紙台に移し変えることができるように前記排紙台を上昇させることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤ式UV乾燥装置。 - 前記紙積部材が前記排紙台の上方から後退しているときに、前記紙積部材が前記UV乾燥用コンベヤの下方に格納されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンベヤ式UV乾燥装置。
- 前記紙積部材は、水平面内に平行に配列された複数本のロッドからなり、
前記排紙台の上方に進出した前記複数本のロッドは、枚葉紙が落下するのを妨げないように前記排紙台を挟んで設けられる一対の横行部材に、その軸線方向の両端部が支持されることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のコンベヤ式UV乾燥装置。 - 印刷を終えた枚葉紙をUV乾燥用コンベヤで移動させながらUV(紫外線光)を照射し、乾燥した枚葉紙を排紙台に排紙するコンベヤ式UV乾燥装置の排紙方法であって、
前記排紙台に枚葉紙が一杯になると、前記排紙台を交換できるように、紙積部材を前記排紙台の上方に進出させて前記紙積部材の上に枚葉紙を積み重ねる紙積部材進出工程と、
前記排紙台が交換された後は、前記紙積部材を前記排紙台の上方から後退させて、前記紙積部材の上に蓄積された枚葉紙を交換された前記排紙台に移し変える紙積部材後退工程と、を備えることを特徴とするコンベヤ式UV乾燥装置の排紙方法。
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JP2005291171A JP2007099447A (ja) | 2005-10-04 | 2005-10-04 | コンベヤ式uv乾燥装置及びその排紙方法 |
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- 2005-10-04 JP JP2005291171A patent/JP2007099447A/ja active Pending
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