JP2007099310A - トップオープン型カートン - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄型であっても引裂線に従って容易に開封できる、トップオープン型カートンを提供する。
【解決手段】 横折れ線を介して外前板(10)、天板(20)、後板(30)、底板(40)および内前板(50)が順に連設され、前記外前板(10)から天板(20)に亘って前記外前板(10)及び天板(20)の中央部に開口部(M)を形成するための開封用タブ付き引裂線(60)が設けられ、かつ両側部閉鎖用のフラップが設けられたトップオープン型カートンであって、前記外前板(10)に設けられた前記引裂線(60)は、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線に対して10〜70°の外挿角の範囲で形成され、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線の手前から該横折れ線に直交し、かつ前記天板(20)における第一切り込みの形状が両受け形状であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トップオープン型カートンに関し、より詳細には、薄型であっても引裂線に従って容易に開封できる、トップオープン型カートンに関する。
従来、包装用の外箱として胴部で開封できる紙箱が知られている。このトップオープン型カートンは、函体胴部の天板を大きく開けて内容物を取り出すことができるため、内容物の取り扱いが容易であり、かつ使用中の美観にも優れる(特許文献1)。
該公報に記載されるカートンは、図6に示すように、横折れ線を介して外前板(10)、天板(20)、後板(30)、底板(40)および内前板(50)が順に連設され、前記外前板(10)から天板(20)に亘って前記外前板(10)及び天板(20)の中央部に開口部(M)を形成するための開封用タブ付き引裂線(60)が設けられ、かつ両側部閉鎖用のフラップが設けられたトップオープン型カートンである。
実開昭55−36199号公報
しかしながら、外前板(10)の縦横比によっては、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線に対して引裂線を鋭角で設ける必要があり、前記横折れ線と引裂線との交点以降も外前板(10)に設けられた引裂線(60)の延長線方向に開封され、すなわち引裂線通りに開封できず、このため内容物の取り出しが困難となり、かつ美観を損なう場合がある。このため、実際には内容物よりも大きいトップオープン型カートンを使用して商品を収納する場合があり、製造、輸送、貯蔵、陳列において空間的な無駄が強いられている。
また、このようなトップオープン型カートンは、その用途によっては商品が未開封であることを確保する必要があり、このような場合には形成後に糊付けによって容器が密封される。しかしながら、糊付け方法によっては、せっかく設けた開封用タブの使用が困難となり、引いては引裂線による開封も困難となる場合がある。
そこで本発明は、未開封を保障でき、かつ開封用タブの取り出しおよび引裂線による開封が容易なトップオープン型カートンを提供することを目的とする。
本発明者は、トップオープン型カートンに設けられた引裂線を詳細に検討した結果、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線と直交するように前記引裂線を設けること、前記天板(20)に至った後の引裂線の第一切り込みの形状を両受け形状とすることで、前記引裂線に従って開封できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、トップオープン型カートンの開封部を構成する引裂線に従って開封できるため、開封も容易であり、かつ美観にも優れる。
本発明によれば、特にトップオープン型カートンが薄型であっても容易に開封できるため、容器厚を薄くでき、商品の輸送、貯蔵、陳列などにおける空間を有効に利用することができる。
本発明によれば、容器を糊付け密封した場合でも開封用タブの取り出しを容易に行うことができるため、容器を更にフィルムで覆う必要もなく、トップオープン型カートンのみで未開封を保障することができる。
本発明は、横折れ線を介して外前板(10)、天板(20)、後板(30)、底板(40)および内前板(50)が順に連設され、前記外前板(10)から天板(20)に亘って前記外前板(10)及び天板(20)の中央部に開口部(M)を形成するための開封用タブ付き引裂線(60)が設けられ、かつ両側部閉鎖用のフラップが設けられたトップオープン型カートンであって、前記外前板(10)に設けられた前記引裂線(60)は、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線に対して10〜70°の外挿角の範囲で形成され、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線の手前から該横折れ線に直交し、かつ前記天板(20)における第一切り込みの形状が両受け形状であることを特徴とする、トップオープン型カートンである。
以下、本発明の好適な態様の一例を図1(a)に示す展開図を用いて、本発明の特徴を説明する。
本発明のトップオープン型カートンは、図1(a)に示すように、横折れ線(L1)、(L2)、(L3)、(L4)を介して外前板(10)、天板(20)、後板(30)、底板(40)および内前板(50)が順に連設され、前記外前板(10)から天板(20)に亘って前記外前板(10)及び天板(20)の中央部に開口部(M)を形成するための開封用タブ付き引裂線(60)が設けられ、かつ両側部に閉鎖用のフラップ(25)、(35)、(55)が設けられている。
前記外前板(10)に設けられた前記引裂線(60)の前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線(L1)に対する角度(θ)は、10〜70°、より好ましくは20〜50°である。10°よりも鋭角であると、前記横折れ線(L1)を越えて外前板(10)に設けられた引裂線(60)の延長線方向に開封され易くなり、このため前記引裂線(60)に従って開封することが困難となる場合がある。一方、70°より鈍角な場合には、本発明によらなくとも引裂線(60)にしたがって開封することができる。図1(b)に、横折れ線(L1)と引裂線(60)、および前記横折れ線(L1)と角度(θ)との関係を模式的に示す。
図1(b)に示すように、本発明のトップオープン型カートンでは、該引裂線(60)は、前記横折れ線(L1)の手前で該横折れ線(L1)に直交するように角度を変える。本発明では、前記引裂線(60)の前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線(L1)に対する角度(θ)が上記範囲であれば、特に外前板(10)の厚さ(h1)に制限はないが、好ましくは7〜20mm、より好ましくは10〜20mmである。従来では、開封が困難であるため、このような薄型の容器に開封用タブ付き引裂線を設けることはなかったが、本発明によってより容器を薄型に成形することができる。
また、前記横折れ線(L1)と引裂線(60)の変移点との距離(h2)は、0.5〜6mm、好ましくは1.5〜3mmである。0.5mmより短い場合には、前記横折れ線(L1)を越えて外前板(10)に設けられた引裂線(60)の延長線方向に開封され易くなり、一方、6mmを越えても効果は変わらない。この結果、本発明では、前記横折れ線(L1)に直交して横折れ線(L1)上に引裂線(60)が形成される。
本発明のトップオープン型カートンでは、天板(20)における第一の切り込み(C1)の形状が、引裂線の延長方向に対して左右に切り込みを有する、両受け形状である。この両受け形状の切り込みは、前記横折れ線(L1)との距離(h3)が0.5〜6mm、より好ましくは0.5〜5mm、特には1〜4mmに設けられていることが好ましい。0.5mmより短い場合には両受け形状の切り込みを設けることが困難となり、6mmより長い場合には、前記横折れ線(L1)を越えて外前板(10)に設けられた引裂線(60)の延長線方向に開封され易くなる。
また、天板(20)における最終切り込み(Ce)の形状も両受け形状であることが好ましい。本発明のトップオープン型カートンは、未開封を保障するために商品収納後に接着剤によってフラップが接着される場合があり、このような場合には商品の取り出しは引裂線(60)によって形成した開口部(M)のみからとなる。従って、天板(20)に設けた開口部(M)は、天板(20)と後板(30)との境界を形成する横折れ線(L2)に至るまで引裂かれることが好ましい。天板(20)における最終切り込み(Ce)の形状が両受け形状であると、横折れ線(L2)までの開封が容易となる。
内前板(50)には、切り込み部(53)が設けられている。この形状にも特に制限はないが、外前板(10)の厚さ(h1)が7〜20mmの場合には、開封用タブ(13)も相対的に短くなり勝ちであり、このような短いタブを係止するには、図1(a)に示す円弧であることが好ましい。
図2に、本発明のトップオープン型カートンを組み立てた図を示す。外前板(10)に引裂線(60)が設けられ、該引裂線(60)によって開封用タブ(13)と開口部(M)とが構成されている。該開封用タブ(13)には、開封方向に略平行する罫線(15)がエンボス加工によって設けられており、これにより、後記するように開封用タブ(13)の引き出しが容易になっている。この開封用タブ(13)を引き上げると、引裂線(60)に従って開封され、天板(20)に開口部(M)が形成される。
また図3に、図2に示すトップオープン型カートンを開封した図を示す。開封後には、前記開封用タブ(13)を内前板(50)に設けた切込み部(53)に挿入することで係止することができる。
本発明のトップオープン型カートンの組み立て方法に制限はないが、前記外前板(10)と内前板(50)とが接着剤によって接着されることが、未開封を保障する点で好ましい。図4に接着剤の塗布範囲(57)の一例を示すが、内前板(59)の切り込み部(53)近傍に接着剤が塗布される。ついで、外前板(10)と内前板(50)とを接着し、未開封のフラップ(25)側から商品を収納する。なお、商品収納後は、L11、L12の折れ線に従って天板(10)およびフラップ(25)を折り曲げ、フラップ(25)を底板(40)の外面に接着剤によって接着すれば、商品が未開封であることを確実に保障することができる。
一方、図4に示す範囲に接着剤を塗布すると、開封用タブ(13)も内面板(50)と接着するため、開封タブ(13)の引き出しが困難となる。そこで、予め開封用タブの部分に、開封方向に略平行する幅0.2〜1.5mm、より好ましくは0.7〜0.9mmの罫線を複数形成すると、該罫線の存在によって均一な接着がなされず、開封タブ(13)の引き出しが容易となる。このような罫線の形成は、例えばエンボス加工によって行うことができる。
エンボス加工が施されていない場合には、図5(a)に示すように、外前板(10)と内前板(50)とが接着剤によって接着され、従って開封用タブ(13)も内前板(50)と接着されるため、開封用タブ(13)によって開封することが困難である。一方、エンボス加工によって外前板(10)の開封用タブ(13)に罫線(15)を複数設けると、図5(b)に示すように、開封用タブが内前板(50)と接着されず、かつ湾曲を形成するため引き出しやすくなる。
本発明のトップオープン型カートンは、チーズ、バター、アイスクリーム、冷凍ハンバーグなどの未開封を保障する必要性の高い食品用の容器として好適に使用することができる。
図1(a)は、本発明のトップオープン型カートンの展開図であり、図1(b)は外面板と天板とに至る引裂線の模式図である。 本発明のトップオープン型カートンを組み立てた容器の外観斜視図である。 本発明のトップオープン型カートンを組み立てた容器を開封した外観斜視図である。 本発明のトップオープン型カートンの接着剤塗布範囲を示す展開図である。 本発明のトップオープン型カートンを組み立てた容器の底面図であり、図5(a)は開封タブに罫線のない場合、図5(b)は開封タブに罫線の存在する場合を示す。 従来のトップオープン型カートンの展開図である。
符号の説明
10・・・外前板、
13・・・開封用タブ、
15・・・罫線、
20・・・天板、
25・・・フラップ、
30・・・後板、
35・・・フラップ、
40・・・底板、
50・・・内前板、
53・・・切り込み部、
55・・・フラップ、
57・・・接着剤塗範囲、
60・・・引裂線、
M・・・開口部、
L1〜L4・・・横折れ線、
L11、L12・・・折れ線。

Claims (4)

  1. 横折れ線を介して外前板(10)、天板(20)、後板(30)、底板(40)および内前板(50)が順に連設され、前記外前板(10)から天板(20)に亘って前記外前板(10)及び天板(20)の中央部に開口部(M)を形成するための開封用タブ付き引裂線(60)が設けられ、かつ両側部閉鎖用のフラップが設けられたトップオープン型カートンであって、
    前記外前板(10)に設けられた前記引裂線(60)は、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線に対して10〜70°の外挿角の範囲で形成され、前記外前板(10)と天板(20)との横折れ線の手前から該横折れ線に直交し、かつ前記天板(20)における第一切り込みの形状が両受け形状であることを特徴とする、トップオープン型カートン。
  2. 前記外前板(10)の高さが7〜20mmであり、更に前記引裂線(60)の天板(20)における最終切り込みの形状が、両受け形状である、請求項1記載のトップオープン型カートン。
  3. 前記外前板(10)に前記開封用タブ付き引裂線(60)によって形成された開封用タブは、開封方向に略平行する幅0.2〜1.5mmの罫線を複数有することを特徴とする、請求項1または2記載のトップオープン型カートン。
  4. 前記外前板(10)と内前板(50)とが接着剤によって接着されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のトップオープン型カートン。
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