JP2007097034A - 画像形成装置の安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震等により装置の設置姿勢に異常が発生した場合であっても、重大な二次災害を招くことの無いように安全性を確保しながらも、装置を速やかに復旧させることのできる画像形成装置の安全装置を提供する。
【解決手段】電源トランス4の一次側から第一の負荷2に給電する一次側電源ライン20と、前記電源トランス4の二次側から第二の負荷3に給電する二次側電源ライン30に電源ラインが分岐され、前記第二の負荷3により前記第一の負荷2が制御される画像形成装置において、前記画像形成装置の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチ7を備え、前記姿勢検出スイッチ7により設置姿勢の異常が検出されたときに前記一次側電源ライン20への給電を遮断する電源遮断回路6を備えて構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源トランスの一次側から第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置の安全装置に関する。
上述の画像形成装置では、二次側電源ラインに第二の負荷としての直流電源装置及び前記直流電源装置からの給電により作動するマイクロコンピュータを備えた制御回路等が設けられ、当該制御回路により一次側給電ラインから給電される第一の負荷である大容量のヒータ等が制御されるように構成されている。
そのような画像形成装置は、通常、床上や専用デスクに設置されているが、地震による揺れによって転倒したり、専用デスクからはみ出したり落下する虞がある。そのようなときに大容量の一次側負荷やその周辺に異常が生じると重大な二次災害を引き起こす虞がある。例えば、画像形成動作中に装置が転倒してヒータにより加熱される定着器で紙詰まりが生じると火災に到る危険性があり、ヒータが破損すると感電する危険性がある。
一方、電気ストーブ等の機器では、支持基板の下面に設けた可動板の第1の接点と、上記第1の接点に対峙して第2の接点を設けた固定板と、機器本体の底面より突出する上下に摺動自在の摺動体とを設け、機器本体が設置面に設置した第1の状態では自重によって上記摺動体が上記可動板を押圧して上記第1及び第2の接点を短絡させ、機器本体が設置面より前あるいは後に転倒した第2の状態では上記摺動体が上記可動板のバネ性により押圧を解除させて、上記第1及び第2の接点間を開成状態にする転倒スイッチを設けて、機器が転倒したときに機器への全ての給電を停止する安全装置を構成する技術が提案されている。
特開平10−12106号公報
しかし上述の画像形成装置に上述の電気機器に設けられるような安全装置を搭載すると、装置本体が専用デスク等から僅かにずれ、装置としての動作に支障が生じない場合であっても転倒スイッチが作動することにより全ての動作が停止するため様々な支障が生じるという問題があった。
例えば、画像形成動作中に転倒スイッチが作動すると本来出力される用紙が出力されずに装置内に残ったままとなり、復旧時に装置内から紙を取り除く煩雑な作業が要求されるばかりか、再度画像形成動作を実行させる必要があった。
また、画像形成装置がファクシミリである場合には、安全スイッチの作動により装置への給電が停止すると、その間に受信中であった画像データが喪失され、また、プリンタである場合には、安全スイッチの作動により装置への給電が停止すると、その間にスプール中であったプリントデータが喪失されるため、重要なデータが損なわれるという問題もあった。
本発明は、地震等により装置の設置姿勢に異常が発生した場合であっても、重大な二次災害を招くことの無いように安全性を確保しながらも、装置を速やかに復旧させることのできる画像形成装置の安全装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明による画像形成装置の安全装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、電源トランスの一次側から第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置において、前記画像形成装置の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチを備え、前記姿勢検出スイッチにより設置姿勢の異常が検出されたときに前記一次側電源ラインへの給電を遮断する電源遮断回路を備えてある点にある。
上述の構成によれば、前記画像形成装置が地震による揺れ等によって転倒したり、専用デスクからはみ出したり落下した際に、前記一次側電源ラインへの給電を遮断するので、大容量の一次側負荷及びその周辺に異常が生じることによる重大な二次災害を回避することができる一方、二次側電源ラインへの給電は維持しているので前記画像形成装置全体の動作停止は回避することができるのである。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記第二の負荷に前記第一の負荷の異常を検出する異常検出部を備え、前記異常検出部は前記電源遮断回路の作動時に異常検出動作を停止するように構成してある点にある。
上述の構成によれば、前記第一の負荷に異常が発生して前記電源遮断回路が作動すると、前記異常検出部が前記第一の負荷に対する異常検出動作を停止するので、前記第二の負荷は前記第一の負荷を正常状態と認識する。その結果、前記第一の負荷の異常を検出した場合に実行される前記第一の負荷以外に対する停止処理等が行われなくなるので、突然の停止等による様々な支障を回避することができるのである。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記第一の負荷がヒータである点にあり、少なくとも第一の負荷としてヒータへの給電が停止されることにより火災等の重大な二次災害の発生を効果的に回避することができるのである。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記画像形成装置がファクシミリまたはプリンタの何れかである点にあり、本発明の好ましい適用例となる。
以上説明した通り、本発明によれば、地震等により装置の設置姿勢に異常が発生した場合であっても、重大な二次災害を招くことの無いように安全性を確保しながらも、装置を速やかに復旧させることのできる画像形成装置の安全装置を提供することができるようになった。
以下に、本発明による画像形成装置の安全装置をデジタル複合機1に適用した場合の実施形態について説明する。
図2に示すように、画像形成装置の一例であるデジタル複合機1は、複写機能、プリント機能、ファクシミリ機能を備え、各種の動作メニューを設定する複数のメニュー設定キーや、設定されたメニューで複写動作やファクシミリ動作等を起動するスタートキー等が配置された操作部11と、原稿載置部12にセットされた一連の原稿を順次読込んで電子データに変換する画像読取部13と、前記画像読取部13によって電子データに変換された画像データに基づいて用紙上にトナー像を形成して出力する電子写真方式の画像形成部14と、用紙が収容された給紙カセット15と、下側フレーム底面の四隅に設けられたゴム製の台座16等を備えて構成されている。
前記デジタル複合機1の電源回路は、図1に示すように、メインスイッチ5を介して商用電源から給電される電源トランス4の一次側から第一の負荷2に給電する一次側電源ライン20と、前記電源トランス4の二次側から第二の負荷3に給電する二次側電源ライン30に電源ラインが分岐され、前記第二の負荷3により前記第一の負荷2が制御されるように構成されている。
詳述すると、前記一次側電源ライン20には前記画像形成部14に備えた定着器の熱源であるヒータが第一の負荷2として接続され、前記二次側電源ライン30には、前記電源トランス4で降圧されたAC電圧をDC電圧に変換するAC/CD変換器としての二次側電源回路31と、前記デジタル複合機1による画像形成動作に関連するモータやクラッチ等の内蔵機器群34と、前記内蔵機器群34を所定タイミングで駆動制御するマイクロコンピュータを備えた制御部32等でなる第二の負荷3が接続され、前記制御部32により前記第一の負荷2であるヒータや前記内蔵機器群34が制御されるように構成されている。
前記制御部32の構成については詳述しないが、プリンタとして作動する場合にプリントデータをスプールするメモリ、ファクシミリとして作動する場合には外部回線と接続するNCU回路、画像データの符号・複合化処理部、画像データを蓄積するメモリ等を備えている。
前記デジタル複合機1の安全装置は、前記デジタル複合機1の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチ7を備え、前記姿勢検出スイッチ7により設置姿勢の異常が検出されたときに前記一次側電源ライン20への給電を遮断する電源遮断回路6を備えて構成されている。
前記姿勢検出スイッチ7は、図3に示すように、前記デジタル複合機1の下側フレーム底面の四隅に設けられた前記ゴム製の台座16の一つに収容されている。図3(a)における断面は、図4に示すように、前記ゴム製の台座16を頂上面から底面にかけて、各面の中心を通るように切った面、即ち網線で示す断面160に相当する。
前記ゴム製の台座16は、図3(a)に示すように、前記姿勢検出スイッチ7が収容された状態で前記デジタル複合機1における底面板金17の装置外部側に取り付けられており、前記底面板金17の装置内部側から止めビス19によって金属製のガイド筒18と固定されている。
前記姿勢検出スイッチ7は、前記デジタル複合機1の設置姿勢を検出して前記制御部32へ伝えるマイクロスイッチ70と、前記デジタル複合機1が設置されているデスクAとの接触または非接触状態により前記ガイド筒18に沿って上下何れかに移動するアクチュエータ71とで構成される。
前記アクチュエータ71は、外周が前記ガイド筒18の内周に沿って摺動する大径部と大径部の上方に連なる小径部とからなる棒状体で構成され、前記小径部の端部に形成されたフランジ部71aと前記ガイド筒18の上端部18aとが係合することにより前記棒状体の下方への摺動位置が規制されるとともに、前記大径部の端部に形成されたフランジ部71bと前記ガイド筒18の下端部18bに介装されたスプリングSにより前記棒状体が下方へ付勢されるように配置されている。
前記マイクロスイッチ70に取り付けられ下方に揺動付勢された揺動レバー72が前記アクチュエータ71の上端部により上方へ押圧揺動することにより設置姿勢が正常状態であると検出され、前記アクチュエータ71が前記ガイドレール18に沿って下方に摺動し、前記揺動レバー72と離間することにより設置姿勢が異常状態であると検出される。
つまり、前記姿勢検出スイッチ7は、前記デジタル複合機1がデスクAに正常に載置されているときには、図3(a)に示すように、前記アクチュエータ71が前記スプリングSによる下方への付勢力に抗して上方に位置することにより前記マイクロスイッチ70がオン状態となり、地震による振動等により前記デジタル複合機1が前記デスクAから浮き上がったり前記デスクAからずれるときには、図3(b)に示すように、前記アクチュエータ71が前記スプリングSによる下方への付勢力により下方向に移動することにより前記マイクロスイッチ70がオフ状態となる。
前記制御部32は、前記姿勢検出スイッチ7の状態を検出して、設置姿勢が異常であると判断すると、前記電源遮断回路6を遮断して前記ヒータへの給電を停止する。具体的には、前記電源遮断回路6をリレー回路で構成し、前記制御部32による制御信号によりリレーコイルを作動または非作動状態に切替えてリレー接点の接続状態を切替えることにより実現できるものである。尚、前記マイクロスイッチ70の信号により前記リレーコイルを直接制御するように構成すれば、前記制御回路32を介さずに直接制御できるようになる。
上述の構成によれば、前記画像形成装置が地震による揺れ等によって転倒したり、専用デスクからはみ出したり落下した際に、前記一次側電源ラインへの給電を遮断するので、大容量の一次側負荷及びその周辺に異常が生じることによる重大な二次災害を回避することができる一方、二次側電源ラインへの給電は維持しているので前記画像形成装置全体の動作停止は回避することができるのである。
さらに、図5に示すように、前記第二の負荷3としての制御部32には、前記第一の負荷2としてのヒータの異常を検出する異常検出部35を備え、前記異常検出部35が前記電源遮断回路6の作動時に異常検出動作を停止するように構成することにより、前記第一の負荷2への給電が遮断された状態であっても、擬似正常状態として前記第一の負荷2以外の部分の動作を続行させることができるように構成されている。
正常状態において、前記制御部32は、前記ヒータの温度を検出するサーミスタ(図示せず)からの検出温度信号に基づいて前記定着器のローラ温度を所定温度に維持すべく、半導体リレー等を用いて前記ヒータへの供給電力を制御するように構成されており、前記異常検出部35は、前記ヒータへの給電により変動する温度が異常レベルとなるか否かをサーミスタによる検出温度信号に基づいて判断するもので、ヒータの異常と判断すると、前記操作部11に故障発生の旨の表示を行ない、装置を停止制御するように構成されている。
装置の設置姿勢が異常であると検出される場合には、前記電源遮断回路6により前記ヒータへの給電が遮断される結果、前記異常検出部35によりヒータが断線して昇温できないと判断してヒータの異常が発生したと判断されるところ、前記異常検出部35によるヒータの異常検出を停止し、或いは異常と検出しても異常状態に移行せずに擬似正常状態として装置を作動制御するのである。
その結果、重大な二次災害を回避しながらも、前記第一の負荷の異常を検出した場合に実行される前記第一の負荷以外に対する停止制御等が行われなくなるので、突然の停止等による様々な支障を回避することができるのである。
具体的には、前記デジタル複合機1がネットワークプリンタとして使用されているときには、ネットワーク上で要求されているプリントリクエストに対してプリントデータのスプール動作を継続させることが可能となり、ファクシミリとして使用されているときには、外部から送信されている画像データをメモリにバッファリングしたり外部への画像データの送信処理を継続させることができるのである。
例えば、ファクシミリとして使用される場合には、図6に示す機能ブロック構成図に基づいて説明する。
図6に示すように、ファクシミリとして使用される場合には、前記デジタル複合機1は、回線接続処理を行うNCU回路36と、前記NCU回路36による外部からの受信データ又は外部への送信データを蓄えるメモリ37と、データ送受信の回線である電話回線38を備えて構成されている。
前記ファクシミリ機能によるデータ送受信中は、前記メモリ37にデータが一時的に記憶されている。この状態で前記デジタル複合機1に設置姿勢異常が発生した場合、姿勢検出スイッチ7により前記デジタル複合機1の設置姿勢異常が検出され、制御部32の指令により電源遮断回路6が遮断されることで一次側電源ライン20への給電が遮断されるが、第二の負荷3への給電は引き続き維持されるので、データ送受信を完了させることができる。
以下に、前記デジタル複合機1において、第一の負荷2への給電が遮断された状態から通常状態への復帰について説明する。
上述したように、前記第一の負荷2への給電が遮断された状態であっても、前記第一の負荷2以外の部分は動作を続行しているが、前記第一の負荷2への給電は遮断されているので、前記第一の負荷2以外の部分の動作のうち前記第一の負荷2に関連する動作は禁止される。
上述の状態において、ユーザーが前記デジタル複合機1の設置姿勢を正常状態に戻した後に、メインスイッチ5を再投入した時点で前記制御部32のマイクロコンピュータがリセットされる結果、前記第一の負荷2への給電が復帰して、前記デジタル複合機1は通常状態に復帰する。
上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることはいうまでもない。
デジタル複合機の安全装置に係る機能ブロック構成図 デジタル複合機の説明図 ゴム製の台座及び姿勢検出スイッチの説明図 ゴム製の台座の断面図 異常検出部を備えたデジタル複合機の安全装置に係る機能ブロック構成図 ファクシミリ機能を用いた実施形態におけるデジタル複合機の安全装置に係る機能ブロック構成図
符号の説明
1:デジタル複合機
2:第一の負荷
3:第二の負荷
4:電源トランス
6:電源遮断回路
7:姿勢検出スイッチ
20:一次側電源ライン
30:二次側電源ライン
32:制御部
35:異常検出部

Claims (4)

  1. 電源トランスの一次側から第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置において、前記画像形成装置の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチを備え、前記姿勢検出スイッチにより設置姿勢の異常が検出されたときに前記一次側電源ラインへの給電を遮断する電源遮断回路を備えてある画像形成装置の安全装置。
  2. 前記第二の負荷に前記第一の負荷の異常を検出する異常検出部を備え、前記異常検出部は前記電源遮断回路の作動時に異常検出動作を停止するように構成してある請求項1記載の画像形成装置の安全装置。
  3. 前記第一の負荷がヒータである請求項1または2記載の画像形成装置の安全装置。
  4. 前記画像形成装置がファクシミリまたはプリンタの何れかである請求項1から3の何れか記載の画像形成装置の安全装置。
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