JP2007271931A - 画像形成装置の安全装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】地震等により装置の設置姿勢に異常が発生した場合であっても、重大な二次災害を招くことの無いように安全性を確保しながらも、画像データの消失等の不都合を起こすことのない画像形成装置の安全装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置の安全装置に、設置された床面からの移動距離を検出する移動距離検出手段153と、所定距離の移動が検出されたときに警告する警告手段340aとを備える。
【選択図】図1
【解決手段】画像形成装置の安全装置に、設置された床面からの移動距離を検出する移動距離検出手段153と、所定距離の移動が検出されたときに警告する警告手段340aとを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像形成装置の安全装置に関する。
近年、画像形成装置は単に原稿画像を複写する複写機能のみならず、ネットワーク接続されたデータ処理装置からのプリントデータに基づいてプリント出力するプリンタ機能、電話回線を通して受信された画像データをプリント出力するファクシミリ機能等の複合機能が備わっている。
そのような画像形成装置は、通常、床上や専用デスクに設置されているが、地震による揺れによって転倒したり、専用デスクからはみ出したり落下する虞がある。そのようなときに大容量の一次側負荷やその周辺に異常が生じると重大な二次災害を引き起こす虞がある。例えば、画像形成動作中に装置が転倒してヒータにより加熱される定着器で紙詰まりが生じると火災に到る危険性があり、ヒータが破損すると感電する危険性がある。
そこで、特許文献1には、地震レベルを認識するセンサを備え、所定レベルの振動を検出したときに電源をリモートオフするオートシャットオフ機能を実現する制御部を備えた画像形成装置が提案されている。
しかし、所定レベルの振動が検出されたときに一律に電源がオフされると、処理中の動作が停止されるばかりか、処理中のデータが消失する虞もあった。特に複合機能を備えた画像形成装置の場合には、複写動作等ヒータを作動させる処理以外の処理、例えば、画像データを送信し、或いは受信するファクシミリ機能の作動中に電源がオフされると、重要なデータの送受信が完結しないまま失われ、プリンタ機能の作動中に電源がオフされると、その間にスプール中であったプリントデータが喪失されるため、重要なデータが損なわれるという問題等があった。
また、地震以外の何らかの外力により画像形成装置に振動が与えられたような場合にも、地震と誤検出されて電源がオフされる虞があるという問題もあった。
本発明は、地震等により装置の設置姿勢に異常が発生した場合であっても、重大な二次災害を招くことの無いように安全性を確保しながらも、画像データの消失等の不都合を起こすことのない画像形成装置の安全装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明による画像形成装置の安全装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、設置された床面からの移動距離を検出する移動距離検出手段と、所定距離の移動が検出されたときに警告する警告手段とを備えてなる点にある。
上述の構成によると、何らかの外力が働いて画像形成装置が移動すると移動距離検出手段が検出し、前記検出に基づき警告手段が警告を行うので、前記画像形成装置が移動したことを付近の操作者に知らせることができる。前記画像形成装置の移動が操作者の故意によるものである、または操作者の故意によらないものであっても前記画像形成装置からの出火や漏電の危険がない等、安全な動作環境が確保されている場合、前記警告に気づいた操作者は前記警報を解除して実行中の画像処理動作継続を確保できる。前記画像形成装置の移動が操作者の故意によらないもので、前記画像形成装置の前記安全な動作環境が確保されていない場合、前記警告に気づいた操作者は前記装置の電源を落とす等、適切な対処を取ることができる。
さらに、前記移動距離検出手段は、地震等により装置に働く外力の強度等を検知する振動検知手段に比べて安価なロータリーエンコーダ等のセンサで構成することができ、搭載時のコストを抑えることができる。
同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記警告手段は、移動速度が所定速度より大となるときに警告する点にある。
地震等による外力の働いた画像形成装置が、等速、またはゆっくりとした速度で移動することは稀であり、前記画像形成装置はその設置場所から高速に移動する。上述の構成によると、操作者の故意によらず、前記画像形成装置が高速に移動したとき等の、真に警告が必要とされるときに前記警告手段が警告を行うことになる。
同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、電源トランスの一次側から画像処理に必要な特定熱源を含む第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置において、前記画像形成装置の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチを備え、前記警告手段の作動時に前記姿勢検出スイッチによる設置姿勢の異常信号が出力されると前記一次側電源ラインへの給電を遮断する第一電源遮断手段を備えてある点にある。
上述の構成によると、前記移動距離検出手段と前記姿勢検出スイッチが共に異常を検出したときに前記第一電源遮断手段は作動するため、何らかの要因により、何れか一方のみが異常を検出したときにおける前記第一電源遮断手段の誤動作を防止することができる。
同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れか特徴構成に加えて、電源トランスの一次側から画像処理に必要な特定熱源を含む第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置において、前記警告手段の作動を停止させる警告解除手段と、前記警告手段の作動後所定時間警告が解除されないときに、前記一次側電源ラインへの給電を遮断する第二電源遮断手段を備えてなる点にある。
何らかの外力が働いて画像形成装置から警告が出力されるときに警告解除が行われないのは、前記画像形成装置の近くに操作者が不在であるか、操作者が存在しても警告解除を行うことができない理由があると考えられ、安全な動作環境が確保されているとは言い難い。上述の構成によると、所定時間経過しても警告が解除されない場合は、ソフトウェアにより熱源への給電を遮断して前記装置からの出火等の重大な二次災害の発生を排除しながら、その他の機能は継続して実行可能とすることができる。
同第五の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項5に記載した通り、上述の第一から第四の何れか特徴構成に加えて、前記警告手段の作動時または作動後に、少なくとも処理中の画像データをデータ処理装置に転送するデータ転送手段を備えている点にある。
上述の構成によると、画像形成装置に何らかの外力が働き、安全な動作環境が確保されていない可能性が高いときでも、少なくとも処理中の画像データの消失等の不都合の発生を防ぐことができる。
同第六の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項6に記載した通り、上述の第五特徴構成に加えて、前記データ処理装置が、画像形成装置またはデータ記憶装置である点にある。
処理中の画像データは、通常、一時記憶領域であるRAMに記憶され、処理が中断されると処理中の前記画像データは消失されるが、上述の構成によれば、内部に備えるハードディスク等のデータ記憶装置や、ネットワークや公衆回線などを介して接続される、安全な動作環境が確保された画像形成装置やまたは熱源を利用せずに画像形成を行うインクジェットプリンタ等の画像形成装置、またはパソコン等に、少なくとも処理中の前記画像データが転送されるため、万が一、給電が断たれても、前記処理中の画像データの消失等の不都合を確実に防止することができる。
以上説明した通り、本発明によれば、地震等により装置の設置姿勢に異常が発生した場合であっても、重大な二次災害を招くことの無いように安全性を確保しながらも、画像データの消失等の不都合を起こすことのない画像形成装置の安全装置を提供することができるようになった。
以下に、本発明による画像形成装置の安全装置をデジタル複合機1に適用した場合の実施形態について説明する。
図2に示すように、画像形成装置の一例であるデジタル複合機1は、複写機能、プリント機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能を備え、各種の動作メニューを設定する複数のメニュー設定キーや、設定されたメニューで複写動作やファクシミリ動作等を起動するスタートキー等が配置された操作部10と、原稿載置部11にセットされた一連の原稿を順次読込んで電子データに変換する画像読取部12と、前記画像読取部12によって電子データに変換された画像データに基づいて用紙上にトナー像を形成して出力する電子写真方式の画像形成部13と、用紙が収容された給紙カセット14と、その1つに該デジタル複合機1の移動距離を検出するロータリーエンコーダが設置された下側フレーム底面の四隅に設けられたキャスター15と、公衆回線と接続してファクシミリ通信を行うためのFAX部16と、社内LAN等のネットワークと接続して外部機器との信号を送受信するネットワーク部17と、該デジタル複合機1の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチ18等を備えて構成されている。
前記姿勢検出スイッチ18は、図3(a)、(b)に示すように、該デジタル複合機1の設置姿勢を検出して出力するマイクロスイッチ180と、止めビスにより該デジタル複合機底面に固定されたガイド筒182と、該デジタル複合機1が設置されている載置面との接触または非接触状態により前記ガイド筒182に沿って上下何れかに移動するアクチュエータ181とで構成される。
前記アクチュエータ181は、前記ガイド筒182の内周に沿って摺動する棒状体で構成され、前記アクチュエータ181を遊嵌し、さらに前記アクチュエータ181の胴部に設けられた突起と前記ガイド筒182の上部により挟まれたコイルバネにより該デジタル複合機1の外部方向に付勢されている。
該デジタル複合機1が載置面に対して正常な設置姿勢に維持されるときには、図3(a)に示すように、前記アクチュエータ181は載置面から該デジタル複合機1方向へ押圧され、前記アクチュエータ181の頭頂部が前記マイクロスイッチ180の揺動レバーを上方へ押圧揺動し、前記マイクロスイッチ180より該デジタル複合機1の設置姿勢が正常であることが信号出力される。該デジタル複合機1に何らかの外力が働き、該デジタル複合機1が載置面に対して異常な設置姿勢にあるときには、図3(b)に示すように、前記コイルバネの付勢力により、前記アクチュエータ181が該デジタル複合機1より外部方向へと摺動して、前記マイクロスイッチ180の揺動レバーへの押圧力が減少し、前記揺動レバーが下方へ揺動した前記マイクロスイッチ180より該デジタル複合機1の設置姿勢が異常であることが信号出力される。尚、前記姿勢検出スイッチ18は、上述によるものに限定するものではなく、該デジタル複合機1の設置姿勢を検知して信号出力するものであれば良い。
前記キャスタ15は、載置面と載置し、回転軸を中心に回動自在な外円部150と、前記外円部150の回転軸と同一回転軸を有し、両側面が前記外円部150に挟まれる形で固定された内円部151と、止めビスにより該デジタル複合機1底面に固定され、前記回転軸を支持する支持部152とから構成され、前記キャスタ15の1つには、図4(a)、(b)に示すように、多数のスリットを円板の周縁に形成し、外縁が前記内円部152に接当して前記内円部152の回動に合わせて回動するスリット円板153dと、前記スリット円板153dを挟むようにして設けられた、前記スリットに光を照射する発光部153aと、前記スリットをすり抜けた光を受光して受光時にはハイ信号を非受光時にはロウ信号を出力する受光部153bと、前記受光部153bからの受光信号を受信し、前記スリット円板153dの回転量を導出する導出部153cとからなるロータリーエンコーダ153が設置されている。
何らかの外力が働き、該デジタル複合機1が設置された床面から移動する際には、前記キャスタ15の外円部150及び内円部151が回動し、前記回動により前記スリット円板153dが回動する。前記発光部153aにより照射され、前記スリット円板153dが備えるスリットをすり抜けた光を受光した前記受光部153bから受光信号が出力され、前記受光信号のパルス数から前記導出部153cによって、単位時間毎の前記スリット円板153dの回転量に基づいて該デジタル複合機1の移動距離が導出される。つまり、前記ロータリーエンコーダ153は、該デジタル複合機1が設置された床面からの移動距離を検出する移動距離検出手段として機能し、前記ロータリーエンコーダ153により、該デジタル複合機1の移動速度Vが検出可能となっている。
次に、前記デジタル複合機1の電源回路について説明する。前記デジタル複合機1の電源回路は、図5に示すように、前記操作部10に配置され、スイッチ本体とリレーとスイッチ本体が押圧されたことを検知する押圧センサからなるメインスイッチ5を介して商用電源から給電される電源トランス4の一次側から画像形成処理に必要な特定熱源を含む第一の負荷2に給電する一次側電源ライン20と、前記電源トランス4の二次側から第二の負荷3に給電する二次側電源ライン30に電源ラインが分岐されて構成されている。
前記一次側電源ライン20には、前記画像形成部13に備えた定着器の熱源であるヒータや前記画像読取部12に備えたランプ等の画像形成処理に必要な特定熱源が第一の負荷2として接続され、前記電源トランス4と前記第一の負荷2の間には、前記第一の負荷2への給電をオンオフするリレー6が設置されている。
前記二次側電源ライン30には、前記電源トランス4で降圧されたAC電圧をDC電圧に変換するAC/CD変換器としての二次側電源回路31と、前記二次側電源回路31から24Vの直流電圧が給電される、前記ロータリーエンコーダ182や該デジタル複合機1による画像形成動作に関連するモータやクラッチ等の内蔵機器群35と、前記二次側電源回路31から5Vの直流電圧が給電され、前記第一の負荷2や前記内蔵機器群35を所定タイミングで駆動制御する制御部32等とからなる第二の負荷3が接続されている。
前記制御部32は、図6に示すように、該デジタル複合機1の備える機能を実行する際に前記第一の負荷2を制御する重機能制御部33と、該デジタル複合機1の備える機能を実行する際に前記第一の負荷2を制御しない軽機能制御部34から構成され、前記重機能制御部33は、前記画像形成部13等による画像形成動作を制御するプリント制御部330と、前記画像読取部12等による画像読取動作を制御するスキャナ制御部331を備え、前記軽機能制御部34は、該デジタル複合機1の電源を制御する電源制御部340と、前記FAX部16等によるファクシミリ機能を制御するFAX制御部341と、前記操作部11の制御を行う操作制御部342と、ネットワーク部17等によるネットワーク通信を制御するネットワーク制御部343と、各部の統括制御を行うシステム制御部344からなる。
前記電源制御部340は、図1に示すように、該デジタル複合機1の移動速度Vが所定速度より大となるときに警告する警告手段340aと、前記警告手段340aの作動時において該デジタル複合機1の設置姿勢が異常であると判断されるときに、前記一次側電源ライン20への給電を遮断する第一電源遮断手段340bと、前記警告手段340aの作動を停止させる警告解除手段340cと、前記警告手段340aの作動後所定時間警告が解除されないときに、前記一次側電源ライン20への給電を遮断する第二電源遮断手段340dと、前記リレー6と前記メインスイッチ5のリレーを制御するリレー制御手段340e等により構成される。
前記警告手段340aは、前記ロータリーエンコーダ153により検出された該デジタル複合機1の移動速度Vが所定速度V(a)より大となるときに、図7に示すように、前記操作制御部342を介して、前記操作部10の備える液晶表示部100に現在表示されている操作画面に重ねて警告画面340fを表示することで警告を行う。
さらに、警告出力を行ったことを前記第二電源遮断手段340dと前記システム制御部344と前記第一電源遮断手段340bへ出力し、プリントジョブやファクシミリ受信による画像データの印刷ジョブ等の画像データの処理中においては、前記システム制御部344は前記プリント制御部330と前記ネットワーク制御部343を制御して、ネットワーク接続された、データ処理装置としての前記特定熱源を備えないインクジェットプリンタ等に処理中の画像データを転送する。つまり、前記システム制御部344はデータ転送手段としての役割を果たす。
ここで、前記所定速度V(a)は事前に固定に設定された構成でも良く、操作者が前記操作部10等を操作して変更できる構成であっても良い。
さらに、前記警告手段340aは、前記警告解除手段340cからの警告解除の出力を受けると、前記操作制御部342を介して前記警告画面340fを消去し、作動を停止する。
前記第一電源遮断手段340bは、前記警告手段340aの作動時に前記姿勢検出スイッチ18より該デジタル複合機1の設置姿勢が異常である際に出力される異常信号を受信すると、前記リレー制御部340eを介して前記リレー6を制御し、前記第一の負荷2への給電を遮断する。
前記警告解除手段340cは、前記警告手段340aが行った警告が故意に与えられた外力によって出力されたときや、または該デジタル複写機1に対し地震等による外力が働いたが、その後、安全な動作環境が確保されているとき等、警告解除を行うべく操作者により、前記警告画面340fに配置された警告解除ボタン340gが押圧されると、前記警告手段340aと前記第二電源遮断手段340dと前記第一電源遮断手段340bに警告解除要求があったことを出力する。
前記第二電源遮断手段340dは、前記警告手段340aが警告を行ってから、所定時間警告が解除されないとき、前記システム制御部344より前記処理中の画像データの転送完了の出力を受けて、前記リレー制御部340eを介して前記リレー6を制御し、前記第一の負荷2への給電を遮断する。尚、該デジタル複合機1のパワーオン時に前記所定時間の計時はリセットされるように構成されているため、前回に前記警告手段340aが警告を行ってから前記所定時間となる前に該デジタル複合機1がパワーオフされていても、前記第二電源遮断手段340dは、前記警告手段340aが警告を行ってからの所定時間を正確に計時することができる。また、前記所定時間は、予め固定に設定された構成でも良く、操作者による前記操作部10等の操作により変更可能な構成であっても良い。
前記リレー制御部340eは、該デジタル複合機1のパワーオフ時に、前記メインスイッチ5のスイッチ本体が押圧されると、ハード的に前記メインスイッチ5の接点が閉じることで前記第二の負荷3の備える制御部32の1つである、前記電源制御部340へ給電が行われることで作動し、前記内蔵機器群35の1つであるリレー6及び前記メインスイッチ5のリレーを閉じて、前記メインスイッチ5をオン状態に維持すると共に、前記第一の負荷2への給電を可能として、該デジタル複合機1を正常動作が開始される正常状態とする。
該デジタル複合機1のパワーオン時に、前記メインスイッチ5のスイッチ本体が押圧されると、前記メインスイッチ5の備える押圧センサ(図示せず)が出力した信号を受信し、前記リレー制御部340eは、前記メインスイッチ5のリレーを開き、該デジタル複合機1をパワーオフする。
前記リレー制御部340eは、該デジタル複合機1が前記正常状態にあるときに、前記第一電源遮断手段340bまたは前記第二電源遮断手段340dからの前記第一の負荷2への給電遮断の信号入力を受けると、前記リレー6を開いて前記第一の負荷2への給電を遮断し、前記システム制御部344へ前記第一の負荷2への給電を遮断した旨を信号出力し、該デジタル複合機1は各部への給電が正常に行われていない非常状態で動作する。前記システム制御部344は、前記第一の負荷2への給電を遮断した旨の信号出力を受け、前記重機能制御部33の各部が異常信号を出力しないように、前記重機能制御部33に前記第一の負荷2への給電が遮断されている旨を信号出力する。
該デジタル複合機1が前記非常状態で動作中に、安全な動作環境が確保されたときには、操作者は前記メインスイッチ5を押圧して該デジタル複写機1をパワーオフし、再び前記メインスイッチ5を押圧することで前記第一の負荷2への給電を再開し、該デジタル複合機1を前記正常状態で動作させることができる。
以下に、該デジタル複合機1に何らかの外力が働いたときの動作について、図8に示すフローチャートに沿って説明する。
該デジタル複合機1がパワーオフ状態にあるときに(S1)、前記メインスイッチ5が押圧されると(S2)、該デジタル複合機1は正常状態で動作する(S3)。
該デジタル複合機1が正常状態にあるときに(S3)、何らかの外力が働いて該デジタル複合機1が現在の設置場所から移動し、その移動速度Vが所定速度V(a)以下であるときには(S4)、該デジタル複合機1は正常状態を維持し(S3)、その移動速度Vが所定速度V(a)より大であるときに(S4)、さらに該デジタル複合機1の設置姿勢に異常が検出されるときには(S5)、該デジタル複合機1は非常状態で動作し(S13)、該デジタル複合機1の設置姿勢に異常が検出されないときには(S5)、前記操作部10の液晶表示部100に警告画面340fが表示され(S6)、ネットワーク接続されたインクジェットプリンタ等に処理中の画像データの転送が開始される(S7)。
前記警告画面340fの表示中において、該デジタル複合機1の設置姿勢に異常があると(S8)、該デジタル複合機1は前記非常状態で動作する(S13)。該デジタル複合機1の設置姿勢に異常がなく(S8)、前記警告解除ボタン340gが押圧されて警告が解除されると(S9)、該デジタル複合機1は正常状態に復帰する(S3)。
該デジタル複合機1の設置姿勢に異常がなく(S8)、前記警告解除ボタン340gが押圧されずに警告が解除されないときに(S9)、前記メインスイッチ5が押圧されると(S10)、前記第一の負荷2と前記第二の負荷3への給電は遮断され該デジタル複合機1はパワーオフ状態となる(S1)。
前記メインスイッチ5が押圧されないときに(S10)、前記警告画面340fが表示されてから所定時間が経過し(S11)、前記処理中の画像データの転送が完了していると(S12)、該デジタル複合機1は前記非常状態で動作する(S13)。
該デジタル複合機1が前記非常状態にあるときに(S13)、前記メインスイッチ5が押圧されるまでは(S14)、前記非常状態が維持され(S13)、前記メインスイッチ5が押圧されると(S14)、該デジタル複合機1はパワーオフ状態となる(S1)。
以下に、別実施形態を記載する。
上述の構成では、何らかの外力が働いて該デジタル複合機1が現在の設置場所から移動し、その移動速度Vが所定速度V(a)より大となるときに警告を行う構成としたが、何らかの外力が働いて該デジタル複合機1が現在の設置場所から移動するときに警告を行う構成としても良い。この場合、該デジタル複合機1が少しでも現在の設置場所から移動したときには警告が行われることとなり、より安全な動作環境を提供することができる。
上述の構成では、警告手段は、操作部の液晶表示部に警告画面を表示することで警告を行ったが、警告画面だけではなく、警告音や音声や光等で警告を行う構成でも良く、さらにこれらと警告画面の組み合わせにより警告を行う構成であっても良い。
上述の構成では、警告解除手段を動作させる警告解除ボタンを警告画面に配置したが、警告解除手段を動作させる警告解除ボタンを操作部にハードキーとして配置する構成でも良く、前記操作部に現状配置されたハードキーに前記警告解除ボタンの機能を担わせる構成としても良い。
上述の構成では、画像形成装置の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチを備え、警告手段の作動時に前記姿勢検出スイッチによる設置姿勢の異常信号が出力されると第一電源遮断手段が第一の負荷への給電を遮断する構成としたが、コストを重視するときには前記姿勢検出スイッチを備えない構成とすることで、装置のコストを抑える構成としても良い。
上述の構成では、警告手段の作動時にデータ処理装置としてのインクジェットプリンタ等の特定熱源を備えない画像形成装置に処理中の画像データを転送する構成としたが、取り扱う画像データの重要度がそれほど高くない場合は、前記警告手段の作動後に転送を行う構成としても良く、取り扱う画像データの重要度が高い場合は、データ処理装置への転送時におけるデータの消失等の危険を排除するため、処理中の画像データを内部に備えるハードディスク等のデータ記憶手段に記憶し、前記画像データの消失を防止する構成としても良い。さらに、前記画像データを特定熱源を備えない画像形成装置やデータ記憶装置等のデータ処理装置に転送すると共に、内部に備える記憶手段にも記憶する並列処理を実施する構成としても良く、この場合、より確実に前記画像データの消失を防止することができる。
上述の構成では、警告手段の作動時に、データ処理装置としてのインクジェットプリンタ等の特定熱源を備えない画像形成装置に処理中の画像データを転送する構成としたが、前記処理中の画像データが転送されるデータ処理装置は、安全な動作環境が確保されている前記特定熱源を備えた画像形成装置であってもよい。この場合、転送する側と転送される側の画像形成装置の夫々に、夫々の動作環境を送受信する手段を備え、前記転送する側の画像形成装置に前記転送される側の画像形成装置を優先順位を付与して複数指定する。前記転送する側の画像形成装置は、前記転送される側の画像形成装置の動作状況を優先順位に従って確認し、安全な動作環境が確保されている画像形成装置に前記処理中の画像データを転送する構成とすることで、前記処理中の画像データの喪失を防止することができる。また、前記転送される側の画像形成装置に特定熱源を備えない画像形成装置を加えることで、更に確実に、前記処理中の画像データの喪失を防止することができる。
上述の構成では、何らかの外力が働いて該デジタル複合機1が現在の設置場所から移動し、その移動速度Vが所定速度V(a)よりも大となるときに警告を行い、警告を行ってから所定時間を経過しても警告解除が行われないときに、第一の負荷への給電を遮断する構成としたが、画像形成装置の周囲に可燃物がない等、事前に安全な動作環境が確保されている場合には、警告を行うだけの構成でも良い。さらに、何らかの外力が働いて該デジタル複合機1が現在の設置場所から移動し、その移動速度Vが所定速度V(a)より大とならないときには警告を行い、警告を行ってから所定時間を経過しても警告解除が行われないときに第一の負荷への給電を遮断し、前記移動速度Vが前記所定速度V(a)より大となるときには、警告を行うと同時に前記第一の負荷への給電を遮断する構成としてもよい。この場合、警告を行うだけの構成よりも、画像形成装置からの出火や漏電などの危険性を低下させることができる。
上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることはいうまでもない。
5:メインスイッチ
6:リレー
18:姿勢検出スイッチ
153:移動距離検出手段(ロータリーエンコーダ)
340:電源制御部
340a:警告手段
340b:第一電源遮断手段
340c:警告解除手段
340d:第二電源遮断手段
340e:リレー制御手段
340f:警告画面
340g:警告解除ボタン
342:操作制御部
344:システム制御部
6:リレー
18:姿勢検出スイッチ
153:移動距離検出手段(ロータリーエンコーダ)
340:電源制御部
340a:警告手段
340b:第一電源遮断手段
340c:警告解除手段
340d:第二電源遮断手段
340e:リレー制御手段
340f:警告画面
340g:警告解除ボタン
342:操作制御部
344:システム制御部
Claims (6)
- 設置された床面からの移動距離を検出する移動距離検出手段と、所定距離の移動が検出されたときに警告する警告手段とを備えてなる画像形成装置の安全装置。
- 前記警告手段は、移動速度が所定速度より大となるときに警告する請求項1記載の画像形成装置の安全装置。
- 電源トランスの一次側から画像処理に必要な特定熱源を含む第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置において、前記画像形成装置の設置姿勢の異常を検出する姿勢検出スイッチを備え、前記警告手段の作動時に前記姿勢検出スイッチによる設置姿勢の異常信号が出力されると前記一次側電源ラインへの給電を遮断する第一電源遮断手段を備えてある請求項1または2記載の画像形成装置の安全装置。
- 電源トランスの一次側から画像処理に必要な特定熱源を含む第一の負荷に給電する一次側電源ラインと、前記電源トランスの二次側から第二の負荷に給電する二次側電源ラインに電源ラインが分岐され、前記第二の負荷により前記第一の負荷が制御される画像形成装置において、前記警告手段の作動を停止させる警告解除手段と、前記警告手段の作動後所定時間警告が解除されないときに、前記一次側電源ラインへの給電を遮断する第二電源遮断手段を備えてなる請求項1から3の何れかに記載の画像形成装置の安全装置。
- 前記警告手段の作動時または作動後に、少なくとも処理中の画像データをデータ処理装置に転送するデータ転送手段を備えている請求項1から4の何れかに記載の画像形成装置の安全装置。
- 前記データ処理装置が、画像形成装置またはデータ記憶装置である請求項5記載の画像形成装置の安全装置。
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