JP2007093862A - プラスチックレンズ - Google Patents

プラスチックレンズ Download PDF

Info

Publication number
JP2007093862A
JP2007093862A JP2005281507A JP2005281507A JP2007093862A JP 2007093862 A JP2007093862 A JP 2007093862A JP 2005281507 A JP2005281507 A JP 2005281507A JP 2005281507 A JP2005281507 A JP 2005281507A JP 2007093862 A JP2007093862 A JP 2007093862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plastic lens
lens
mass
refractive index
oligomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005281507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4783103B2 (ja
Inventor
Masahisa Kamisaka
昌久 上坂
Shinsuke Ito
伸介 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2005281507A priority Critical patent/JP4783103B2/ja
Publication of JP2007093862A publication Critical patent/JP2007093862A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4783103B2 publication Critical patent/JP4783103B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

【課題】高屈折率、良好なアッベ数及び良好な機械的強度を有するプラスチックレンズを提供する。
【解決手段】(1)レンズ原料の全量を基準として5〜30質量%の硫黄と、エピチオ基を有する化合物とを混合溶解し、反応させて得られるプレポリマーと、(2)2官能のポリチオール化合物を反応させて得られ、レンズ原料の全量を基準として2〜15質量%のオリゴマーとを混合し、重合してなるプラスチックレンズである。
【選択図】なし

Description

本発明は、高屈折率(ne)、良好なアッベ数(νe)及び良好な機械的強度を有するプラスチックレンズに関する。
プラスチックレンズの市場、特に眼鏡用プラスチックレンズの市場においては、高屈折率を有するプラスチックレンズが求められている。高屈折率プラスチックレンズの利点は、屈折力が強いレンズでも中心厚又は周辺厚を薄く作製することが可能となる点が挙げられる。また、近年、レンズ枠のないツーポイント眼鏡が流行している。高屈折率プラスチックレンズを用いてツーポイント眼鏡する場合、低屈折率プラスチックレンズよりもレンズの中心厚又は周辺厚が薄くなることに加えて、より機械的強度等が向上した高屈折率プラスチックレンズが求められており、プラスチックレンズの屈折率を高めるために種々の方法が提案されている。
このような方法の例として、プラスチック原料モノマーに硫黄を添加する方法が開示されており、特許文献1には、エピチオ化合物、ポリチオール化合物、ポリイソシアネート化合物などのレンズ用モノマーに硫黄原子、セレン原子を添加する方法が開示されている。また、特許文献2には、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物を反応させてなるプレポリマー、エピチオ化合物と硫黄とを混合して得られる混合溶液及び触媒を混合液として重合させてなるプラスチックレンズが開示されている。
特許文献1には、屈折率が1.75を超えるプラスチックレンズも開示されているが、該レンズをツーポイント眼鏡に加工するためには、レンズの機械強度をさらに向上させルことを要する。また、特許文献2に開示されているプラスチックレンズは、レンズの機械的強度は良好であるが、機械強度を損なわずにレンズの屈折率を1.75以上にするには困難である。
特開2001−2783号公報 特開2004−2712号公報
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、その目的は、高屈折率(ne)、良好なアッベ数(νe)及び良好な機械的強度を有するプラスチックレンズを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく種々の研究を重ねた結果、上述した課題は、以下の手段により解決されることを見出した。すなわち、本発明は、(1)レンズ原料の全量を基準として5〜30質量%の硫黄と、エピチオ基を有する化合物とを混合溶解し、反応させて得られるプレポリマーと、(2)2官能のポリチオールを反応させて得られ、レンズ原料の全量を基準として2〜15質量%のオリゴマーとを混合し、重合してなるプラスチックレンズを提供するものである。
本発明によれば、高屈折率(ne)、良好なアッベ数(νe)及び良好な機械的強度を有するプラスチックレンズを得ることができる。
以下、詳細に説明する。
本発明のプラスチックレンズは、(1)レンズ原料の全量を基準として5〜30質量%の硫黄と、エピチオ基を有する化合物とを混合溶解し、反応させて得られるプレポリマーと、(2)2官能のポリチオール化合物を反応させて得られ、レンズ原料の全量を基準として2〜15質量%のオリゴマーとを混合し、重合してなる。
前記プレポリマーを得るには、硫黄と、エピチオ基を有する化合物との混合液を、好ましくは40〜70℃で加熱溶解させ、その後、硫黄の析出を防ぎながら、好ましくは50〜80℃の間で1〜24時間攪拌反応させることが好ましい。また、前記オリゴマーと混合する際には、前記プレポリマーを10〜40℃に冷却することもできる。
(1)のプレポリマーの粘度は、他のレンズ原料と混合する作業、また、注入作業を考えて、25℃での粘度が1000mPa・s以下であることが好ましい。また、プレポリマーの屈折率は、高屈折率及び良好な機械的強度などの特性を得る観点から1.65〜1.69であることが好ましい。
レンズの着色及び透明性を考慮して、(1)のプレポリマーの原料として用いる硫黄の使用量はレンズ原料の全量を基準として5〜30質量%であることを要し、高い屈折率を有するレンズを得るためには、レンズ原料の全量を基準として15〜25質量%が好ましい。
得られるプラスチックレンズの着色を少なくするという観点から、前記硫黄は、沸点120℃以下の不純物を除去し、かつ純度が98質量%以上、好ましくは99質量%以上のものが好ましく用いられる。沸点120℃以下の不純物の除去方法としては、特に限定されないが、例えば硫黄を常圧又は減圧加熱して不純物を除去する方法、硫黄を昇華させて再結晶化させる方法及び硫黄を加熱溶解させて再結晶化させる方法、などが挙げられる。また、プレポリマーの原料として用いる硫黄はいかなる形態でもよく、例えば、結晶状、コロイド状、粉末状が挙げられる。あるいは硫黄華でもよい。
本発明において、(1)のプレポリマーの原料として用いるエピチオ基を有する化合物は、エピスルフィド系のモノマーとも言い、このモノマーの具体例としては、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド等の脂環族骨格を有するエピスルフィド化合物;1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィン、4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物;2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチル)−1,4−ジチアン、2,3,5−トリ(β−エピチオプロピルチオエチル)−1,4−ジチアン等のジチアン環骨格を有するエピスルフィド化合物;2−(2−β−エピチオプロピルチオエチルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3−(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド等の脂肪族骨格を有するエピスルフィド化合物などが挙げられる。
また、エピチオ基を有する化合物としては、前記の化合物以外にもの多くの化合物が従来から知られており、例えば、特開平09−071580号公報、特開平09−110979号公報、特開平09−255781号公報、特開平03−081320号公報、特開平11−140070号公報、特開平11−183702号公報、特開平11−189592号公報、特開平11−180977号公報、特再平01−810575号公報等にも具体例が記載されている。これらの公報に開示されているエピスルフィド系モノマーも、本発明に使用可能である。
本発明で使用するエピチオ基を有する化合物としては、前記各化合物のうちビス(β−エピチオプロピル)スルフィドが特に好ましい。
本発明で用いる(2)の2官能のポリチオール化合物を反応させて得られるオリゴマーについて説明する。
2官能のポリチオール化合物を反応させる理由は、2官能のチオール基を有するオリゴマーを作製し、かかるオリゴマーと前記プレポリマーとを混合し重合すれば、屈折率を低下させずに機械強度に優れたレンズを得ることが可能になるからである。
2官能のポリチオール化合物の例としては、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、ブタンジチオール、ヘキサンジチオール、ベンゼンジチオール、トリレンジチオール、トリレンジチール、キシレンジチオールなどが挙げられる。
本発明においては、これらのうち2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンが特に好ましい。
2官能のポリチオール化合物を反応させてオリゴマーを製造する方法は、特に限定されない。その方法として、特開平7−118263号公報の段落[0012]〜[0015]に記載されている、過酸化水素などの酸化剤を使用する方法、特開平10−120676号公報に記載されている、塩基性触媒の存在下、2官能のポリチオール化合物と硫黄とを反応させる方法がなど挙げられる。
屈折率などの物性を安定してオリゴマーを作製する観点から、前記特開平10−120676号公報に記載されている方法が好ましい。
オリゴマーの粘度はプレポリマーと同様、他のレンズ原料と混合する作業、また注入作業を考えて、25℃での粘度が1000mPa・s以下であることが好ましい。オリゴマーは、単量体を含んでもよく、単量体と2〜5量体との混合物の質量が、オリゴマー全体の質量を基準として50質量%以上であることが好ましい。
前記特開平10−120676号公報に記載されている方法によりオリゴマーを製造する場合、硫黄の使用量は、2官能のポリチオール化合物1モルに対して、0.1〜0.95モルの範囲とするのが好ましい。この使用量が0.1モル以上であると、ポリチオール化合物の転化率が低すぎず適度のものとなるので実用的であり、0.95モル以下であるとプラスチックレンズの原料として好ましくない分子量の大きな多量体の生成量が抑制されるとともに、未反応硫黄が反応液中に残存するおそれがない。転化率、プラスチックレンズ用原料としての性能及び硫黄の反応性などを考慮すると、特に好ましい硫黄の使用量は、2官能のポリチオール1モルに対して、0.4〜0.7モルの範囲である。
オリゴマーの屈折率(ne)は、得られるレンズを高屈折率のものとする観点から1.60以上であることが好ましい。また、前記オリゴマーは、得られるレンズが良好な機械強度を得る観点から、レンズ原料の全量を基準として2〜15質量%含有することを要し、5〜10質量%が好ましい。
前記オリゴマーの製造に用いる硫黄は、前記プレポリマーの製造に用いる硫黄と同様にいかなる形態でもよく、例えば、結晶状、コロイド状、粉末状が挙げられる。あるいは硫黄華でもよい。硫黄の純度は好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上である。また、前記プレポリマーの製造で用いる硫黄と同様に沸点120℃以下の不純物を除去したものが好ましい。
本発明のレンズの製造方法について説明する。
本発明のプラスチックレンズの製造は、前記(1)のプレポリマー及び前記(2)のオリゴマーを少なくとも含むモノマー混合物を調製したのち、適量の重合触媒の存在下、熱重合、光重合などの公知の重合方法を用いて行うことができる。重合反応の条件は特に制限はなく、光学材料の分野で通常用いられている条件に従い重合すればよい。
本発明のプラスチックレンズの製造は、キャスト(注型重合)法、射出成形法などによって行うことができる。
各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行うことが、後の注型重合硬化中の気泡発生を防止する点から好ましい。この時の減圧度は0.13〜66.66hPa程度で行うのが好ましく、特に好ましいのは1.33〜26.66hPaの範囲である。
さらには、これらの混合物あるいは混合前の主原料及び副原料を0.05〜3μm程度の孔径を有するフィルターで不純物等を濾過し精製することが、本発明のプラスチックレンズの品質をさらに高める上から好ましい。
前記混合された原料等をガラスや金属製の型に注入後、電気炉等による重合硬化を行うことによりプララスチックレンズを得ることができる。硬化温度は5℃〜110℃、硬化時間は、通常1〜72時間が好ましい。また、硬化終了後、硬化物を50〜110℃の温度で10分〜5時間程度アニール処理を行うことが、本発明のプラスチックレンズの歪を除くために好ましい処理である。
得られたプラスチックレンズが重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部離型剤を使用して剥がすか、あるいは外部離型剤を使用するとともに内部離型剤をレンズ原料に添加して、離型性を向上させてもよい。また、紫外線からプスチックレンズ又は目を保護する目的で紫外線吸収剤、赤外線から目を保護する目的で赤外線吸収剤をレンズ原料に添加してもよく、その添加量は使用する添加剤の吸収能と最大吸収波長にもよるが、レンズ原料100質量部に対して、通常0.03〜3質量部程度である。またこれらの吸収剤を後に樹脂に含浸させる方法によってレンズ原料に添加してもよい。
さらに、本発明のプラスチックレンズの美観を維持又は向上させる目的で、酸化防止剤の添加や少量の色素を用いてブルーイングをしたり、蛍光増白剤を用いて明るくすることもできる。
本発明のプラスチックレンズは、染料を用いて染色処理を行うことができ、また、耐擦傷性向上のため、有機ケイ素化合物又はアクリル化合物に酸化スズ、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の微粒子状無機物等を有するコーティング液を用いて硬化被膜をプラスチックレンズ上に形成してもよい。これらのうち特に有機ケイ素化合物を用いた硬化皮膜が効果の点から好ましい。また、耐衝撃性を向上させるためにポリウレタンを主成分とするプライマー層をプラスチックレンズ上に形成してもよい。
さらに、反射防止の性能を付与するために、前記硬化被膜上に、酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル等の無機物質からなる反射防止膜を形成してもよい。また、撥水性向上のため、前記反射防止膜上にフッ素原子を含有する有機ケイ素化合物からなる撥水膜を反射防止膜上に形成してもよい。
本発明のプラスチックレンズは、光学レンズ、眼鏡レンズの材料として好適に用いることができる。本発明のプラスチックレンズは、屈折率が1.75以上であることか好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において得られた眼鏡用プラスチックレンズの物性評価は以下のようにして行った。
(1)屈折率とアッベ数
カルニュー光学工業(株)製精密屈折率計KPR−200を用い23℃で測定した。表2中、neは546.1nmにおける屈折率、アッベ数νeは(ne−1)/(nF'−nC')の値である。なお、nC'は643.9 nmの屈折率、nF'は480.0 nmの屈折率である。
(2)引張強度
レンズ径80mm、D−0.00、肉厚1.8mmに調整されたレンズをフレーム枠用に加工した後、ツーポイントフレーム加工を想定してドリルで二箇所に1.6mm径の穴をあけ、サンプルとした。1.6mm径のシャフトを穴に通しサンプルの両端を固定して、オリエンテック社製テンシロン万能試験機(型番RTC-1225A)を用い、0.05mm/minの速度で引張り、破壊する際の強度を測定した。
DMMD(2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン)とDMMDのオリゴマー混合物であるKSDH及びKSDを以下のようにして製造した。
製造例1(KSDHの製造)
内容積1Lのフラスコに硫黄粉末21.34g、DMMD424.02gをとり、THF500mlに溶解させた。トリエチルアミン0.04gを滴下すると溶液が瞬時に黄色に変色し、気泡が発生した。気泡発生10分後に加熱を始め、60℃で30分間加熱した。ガスの発生がなくなった後、窒素ガスを液面に流し、60℃で30分間加熱した。窒素ガスを流したまま80℃で2時間加熱した後、さらに100℃で2時間加熱し、溶媒を除去した。100℃で2時間以上真空脱気を行い、溶媒を完全に除去すると、KSDH 419g(収率99.3%)が得られた。KSDHの屈折率は1.655(60℃)であった。なお、この屈折率は、京都電子工業(株)製の屈折率計RA−500を用いて測定した。下記のKSDの屈折率について同様である。
製造例2(KSDの製造)
硫黄粉末の量を32.00gとした以外は製造例1と同様の方法で反応させたところ、無色透明の高粘性液体KSD418g(収率99.1%)が得られた。屈折率は1.667(60℃)であった。
KSDH及びKSDの分子量分布を表1に示した。この分子量分布の測定は、GPC(東ソー(株)製,TSK-GEL SUPPER H1000,H2000,H3000,溶媒CHCl3, 温度40℃,流速0.6ml/min,RI検出器)を用いてチャートの面積により求めた。
Figure 2007093862
実施例1
3ツ口のセパラブルフラスコに硫黄粉末を23.0質量部、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを77.0質量部加え窒素雰囲気下にて70℃に加熱して溶解させる。後に60℃まで温度を下げ、メチマゾールを2.0質量部加えて攪拌しながら1333Paまで減圧させ、原料の屈折率が1.667〜1.669(60℃)になるまで1333Paの減圧下で攪拌した。
屈折率が1.667〜1.669に到達した後、窒素雰囲気で常圧とし、ジメチルチンジクロライドを0.06質量部と紫外線吸収剤2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを0.35質量部加えて溶解させた。
原料を30℃まで冷却し、内部離型剤としてJP506H(城北化学工業(株)製)を0.005質量部、蛍光増白剤としてKayalight B(日本化薬(株)製)を0.001質量部、ブルーイング剤としてダイヤレジンブルーG(三菱化学(株)製)を0.0000675質量部、ダイヤレジンレッドHS(三菱化学(株)製)を0.0000225質量部を調合したビス(β−エピチオプロピル)スルフィド溶液を1.5質量部、チオール化合物としてKSDHを5.0質量部、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイドを0.0005質量部加えて攪拌溶解させ溶解した後、1333Paで10分間攪拌脱気を行った。
この混合原料を孔径1μmのテフロン(登録商標)フィルターにて濾過しながら30℃に保温された成型モールドに注入した。成型モールドは強化されたガラスモールドと住友化学(株)製エクセレンVLを使用して成型したガスケットからなり、成型モールドはφ80凸面R350凹面R350中心部の厚さ約1.8mmエッジの厚さ約1.8mmのD−0.00の弱度レンズ、φ75凸面R850.3、凹面R82.2中心部の厚さ約1.0mmエッジの厚さ約9.2mmのD−8.00の強度レンズを使用した。
重合は30℃で10時間保温した後100℃まで10時間かけて昇温し100℃で3時間保温するプログラムにて硬化を終了させた。重合時の成型モールドの姿勢はレンズ凸面を上とし、成型モールドを15度傾かせて、注入時に巻き込んだ気泡をレンズの縁に追いやる姿勢とした。
重合終了後、成型したレンズをモールドから取り出し、歪と光学面を安定化させるために100℃で1時間アニール処理を行い、D−0.00レンズを得た。得られたD−0.00レンズの引張強度を測定したところ372Nであった。
実施例2
KSDHの使用量を7.50質量部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、レンズを得た。
実施例3
KSDHの使用量を10.0質量部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、レンズを得た。
実施例4
KSDHの代わりにKSD5.0質量部を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、レンズを得た。
比較例1
KSDHの使用量を2.0質量部とした以外は実施例1と同様の操作を行いレンズを得た。
比較例2
KSDHの代わりにDMES 5.0質量部を用いた以外は実施例1と同様の操作を行いレンズを得た。
比較例3
ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン90質量部、硫黄10質量部、紫外線吸収2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを0.35質量部、触媒としてテトラブロモホスホニウムブロマイド0.1質量部、加えて攪拌溶解させ溶解した後1333Paで3分間攪拌脱気を行った。
この原料を実施例1と同様に成型モールドに注入して重合させ、レンズを得た。
Figure 2007093862
本発明によれば、高屈折率、良好なアッベ数及び良好な機械的強度を有するプラスチックレンズを得ることができる。また、このプラスチックレンズは、光学レンズ、眼鏡レンズに好適である。

Claims (9)

  1. (1)レンズ原料の全量を基準として5〜30質量%の硫黄と、エピチオ基を有する化合物とを混合溶解し、反応させて得られるプレポリマーと、(2)2官能のポリチオール化合物を反応させて得られ、レンズ原料の全量を基準として2〜15質量%のオリゴマーとを混合し、重合してなるプラスチックレンズ。
  2. 前記オリゴマーが、2官能のポリチオール化合物の単量体と硫黄を反応させて得られる請求項1記載のプラスチックレンズ。
  3. 前記オリゴマーが、2官能のポリチオール化合物の単量体と硫黄を反応させて得られる多量体であり、前記(1)のプレポリマーとの反応に該多量体と前記単量体の混合物を用いる請求項1または2記載のプラスチックレンズ。
  4. 前記オリゴマーの屈折率(ne)が1.60以上である請求項1〜3のいずれか1項記載のプラスチックレンズ。
  5. 前記2官能のポリチオール化合物が、ビス(メルカプトメチル)−ジチアンである請求項1〜4のいずれか1項記載のプラスチックレンズ。
  6. 前記オリゴマーが、前記オリゴマーの質量を基準として50質量%以上の2〜5量体混合物を含有する請求項1〜5のいずれか1項記載のプラスチックレンズ。
  7. 前記プレポリマーの屈折率(ne)が1.65〜1.69である請求項1〜6のいずれか1項記載のプラスチックレンズ。
  8. 前記エピチオ基を有する化合物がビス(β−エピチオプロピル)スルフィドである請求項1〜7のいずれか1項記載のプラスチックレンズ。
  9. 前記プラスチックレンズの屈折率(ne)が1.75以上である請求項1〜8のいずれか1項記載のプラスチックレンズ。
JP2005281507A 2005-09-28 2005-09-28 プラスチックレンズ Active JP4783103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005281507A JP4783103B2 (ja) 2005-09-28 2005-09-28 プラスチックレンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005281507A JP4783103B2 (ja) 2005-09-28 2005-09-28 プラスチックレンズ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007093862A true JP2007093862A (ja) 2007-04-12
JP4783103B2 JP4783103B2 (ja) 2011-09-28

Family

ID=37979695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005281507A Active JP4783103B2 (ja) 2005-09-28 2005-09-28 プラスチックレンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4783103B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008136241A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hoya Corporation プラスチックレンズ製造用反応生成物の製造方法、プラスチックレンズの製造方法及びプラスチックレンズ
WO2008136401A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hoya Corporation プラスチックレンズの製造方法
JP2009074037A (ja) * 2007-08-24 2009-04-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 光学材料用樹脂組成物
JP2009249564A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 光学材料の製造方法
JP2010234563A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Hoya Corp プラスチック基材及びプラスチックレンズの製造方法
WO2010131631A1 (ja) * 2009-05-14 2010-11-18 三菱瓦斯化学株式会社 高屈折率高強度光学材料用組成物
JP2011039447A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Yamamoto Kogaku Co Ltd 光学物品
WO2011068051A1 (ja) * 2009-12-03 2011-06-09 興和株式会社 眼鏡
WO2013115212A1 (ja) * 2012-02-02 2013-08-08 三菱瓦斯化学株式会社 光学材料用組成物の製造方法
JP5275030B2 (ja) * 2006-08-31 2013-08-28 Hoya株式会社 ポリチオウレタン樹脂の製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10120676A (ja) * 1996-04-26 1998-05-12 Hoya Corp ポリチオールオリゴマーの製造方法および光学材料用重合体
JP2005121679A (ja) * 2003-09-22 2005-05-12 Hoya Corp プラスチックレンズの製造方法及びプラスチックレンズ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10120676A (ja) * 1996-04-26 1998-05-12 Hoya Corp ポリチオールオリゴマーの製造方法および光学材料用重合体
JP2005121679A (ja) * 2003-09-22 2005-05-12 Hoya Corp プラスチックレンズの製造方法及びプラスチックレンズ

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5275030B2 (ja) * 2006-08-31 2013-08-28 Hoya株式会社 ポリチオウレタン樹脂の製造方法
US8193303B2 (en) 2007-04-27 2012-06-05 Hoya Corporation Method for production of plastic lens
WO2008136401A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hoya Corporation プラスチックレンズの製造方法
WO2008136241A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hoya Corporation プラスチックレンズ製造用反応生成物の製造方法、プラスチックレンズの製造方法及びプラスチックレンズ
JP5453085B2 (ja) * 2007-04-27 2014-03-26 Hoya株式会社 プラスチックレンズ製造用反応生成物の製造方法、プラスチックレンズの製造方法及びプラスチックレンズ
JP5150624B2 (ja) * 2007-04-27 2013-02-20 Hoya株式会社 プラスチックレンズの製造方法
JP2009074037A (ja) * 2007-08-24 2009-04-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 光学材料用樹脂組成物
JP2009249564A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 光学材料の製造方法
JP2010234563A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Hoya Corp プラスチック基材及びプラスチックレンズの製造方法
EP2431401A1 (en) * 2009-05-14 2012-03-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Composition for use in optical material with high refractive index and high strength
CN102459418A (zh) * 2009-05-14 2012-05-16 三菱瓦斯化学株式会社 高折射率高强度光学材料用组合物
KR20120031169A (ko) * 2009-05-14 2012-03-30 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 고굴절률 고강도 광학 재료용 조성물
US9150694B2 (en) 2009-05-14 2015-10-06 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Composition for use in optical material with high refractive index and high strength
EP2431401A4 (en) * 2009-05-14 2014-01-22 Mitsubishi Gas Chemical Co COMPOSITION FOR USE IN OPTICAL MATERIAL WITH HIGH BREAKING INDEX AND HIGH STRENGTH
JP5720565B2 (ja) * 2009-05-14 2015-05-20 三菱瓦斯化学株式会社 高屈折率高強度光学材料用組成物
KR101714804B1 (ko) * 2009-05-14 2017-03-09 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 고굴절률 고강도 광학 재료용 조성물
WO2010131631A1 (ja) * 2009-05-14 2010-11-18 三菱瓦斯化学株式会社 高屈折率高強度光学材料用組成物
JP2011039447A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Yamamoto Kogaku Co Ltd 光学物品
JP5683487B2 (ja) * 2009-12-03 2015-03-11 興和株式会社 眼鏡
JPWO2011068051A1 (ja) * 2009-12-03 2013-04-18 興和株式会社 眼鏡
US9039167B2 (en) 2009-12-03 2015-05-26 Kowa Co., Ltd. Glasses
CN102667574A (zh) * 2009-12-03 2012-09-12 兴和株式会社 眼镜
WO2011068051A1 (ja) * 2009-12-03 2011-06-09 興和株式会社 眼鏡
WO2013115212A1 (ja) * 2012-02-02 2013-08-08 三菱瓦斯化学株式会社 光学材料用組成物の製造方法
US9458293B2 (en) 2012-02-02 2016-10-04 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Method for producing composition for optical material

Also Published As

Publication number Publication date
JP4783103B2 (ja) 2011-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4783103B2 (ja) プラスチックレンズ
TWI818903B (zh) 光學材料用組成物
JP5016211B2 (ja) プラスチックレンズの製造方法
JP5720565B2 (ja) 高屈折率高強度光学材料用組成物
JP5150624B2 (ja) プラスチックレンズの製造方法
JP4255752B2 (ja) プラスチックレンズの製造方法
EP2540762B1 (en) Composition for optical materials, process for production thereof, and optical materials made from the composition
JP3866671B2 (ja) プラスチックレンズの製造方法
JP2009074024A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、眼鏡レンズ用基材および眼鏡レンズ
JP2022532426A (ja) 硬化性組成物およびこれを含む光学部材
WO2007052566A1 (ja) 光学材料用組成物、光学材料および眼鏡レンズ
US11945914B2 (en) Curable composition and optical material comprising cured product thereof
JP6089747B2 (ja) 光学材料用重合性組成物
WO2021111830A1 (ja) プラスチック基材、プラスチックレンズ
JPH11100435A (ja) 光学材料用組成物およびプラスチックレンズ
WO2015163269A1 (ja) エピスルフィド系樹脂硬化物の製造方法
JP7353705B2 (ja) 硬化性組成物およびその硬化物を含む光学部材
JP4611702B2 (ja) オール化合物を用いてなる光学製品
JP4934278B2 (ja) 金属含有(メタ)アクリル化合物およびその用途
JP2005154614A (ja) 重合性組成物およびその用途
JP4528074B2 (ja) 重合性化合物およびその用途
JP2022533312A (ja) 硬化性組成物およびその硬化物を含む光学部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110708

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4783103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250