JP2007092698A - 車両用動力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランク軸と出力軸とが配列方向に間隔をおいて平行に配置される動力装置を配列方向で小型化する。
【解決手段】車両用動力装置は、軸端部8bに交流発電機41が設けられるクランク軸8を備える内燃機関と、軸端部52aに動力を駆動車輪に伝達する駆動スプロケット61が設けられる出力軸52を備える変速機と、クランク軸8および出力軸52を収納する動力ケースとを備える。クランク軸8および出力軸52は、軸方向に直交する配列方向(例えば前後方向)に間隔をおいて平行に配置される。交流発電機41を覆う発電機カバー46と、駆動スプロケット61を覆うチェーンカバー70とが、軸方向から見て、配列方向において部分的に重なる位置に備えられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載される車両用動力装置に関し、詳細には、発電機が設けられるクランク軸を備える内燃機関と、駆動車輪に動力を伝達する出力伝達機構を構成する出力取出部材が設けられる出力軸を備える変速機とを備える車両用動力装置に関する。
自動二輪車に搭載される動力装置において、内燃機関が一方側の軸端部に発電機が設けられるクランク軸を備え、変速機が一方側の軸端部にドライブスプロケットが設けられる出力軸を備え、車幅方向を指向するクランク軸と出力軸とが互いに平行に配置されたものがある(例えば特許文献1参照)。
実開平7−17699号公報
クランク軸と出力軸とが、前後方向に間隔をおいて互いに平行に配置される動力装置において、クランク軸と出力軸との軸間距離を短縮して、動力装置を前後方向で小型化する場合、発電機を覆うクランクケースカバーとドライブスプロケットを覆うチェーンカバーとが干渉するため、前後方向での動力装置の小型化が制約される。また、クランク軸に設けられる発電機はクランク軸の回転変動を抑制する回転慣性質量として機能するが、発電機の重量を増加させることなく回転慣性質量を増加させるために発電機のロータの径が大きくされる場合にも、クランクケースカバーとチェーンカバーとの干渉が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜5記載の発明は、クランク軸と出力軸とが配列方向に間隔をおいて平行に配置される動力装置を配列方向で小型化することを目的とする。そして、請求項4記載の発明は、さらに、発電機の重量増の防止または軽量化をしながら、発電機によるクランク軸の回転変動の効果的な抑制を図ることを目的とし、請求項5記載の発明は、無端伝動帯を案内する走行ガイドの汎用性を高めることを目的とする。
請求項1記載の発明は、軸方向での一方側の軸端部に発電機が設けられるクランク軸を備える内燃機関と、変速された前記クランク軸の動力を出力する出力軸を備える変速機と、前記クランク軸および前記出力軸を収納する動力ケースと、を備える車両用動力装置であって、前記クランク軸と前記出力軸とが軸方向に直交する配列方向に間隔をおいて平行に配置され、前記出力軸からの動力を駆動車輪に伝達する出力伝達機構を構成する出力取出部材が前記出力軸の前記一方側の軸端部に設けられる車両用動力装置において、前記動力ケースの前記一方側の側壁に対面して前記発電機を覆う発電機カバーと、前記側壁に対面して前記出力取出部材を覆う保護カバーとが、側面視で、前記配列方向において部分的に重なる位置に備えられる車両用動力装置である。
これによれば、発電機カバーと保護カバーとが互いに配列方向で重なる重合部を有するので、その重合部の分、配列方向でのクランク軸と出力軸との軸間距離が短縮される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用動力装置において、前記出力伝達機構は、前記出力取出部材である駆動ホイールと、前記駆動ホイールに巻き掛けられる無端伝動帯と、前記無端伝動帯を案内する走行ガイドとから構成され、前記走行ガイドは、側面視で、前記配列方向において前記発電機カバーと部分的に重なる位置に配置されるものである。
これによれば、発電機カバーと走行ガイドとが互いに配列方向で重なる重合部を有するようになるまで、出力軸を配列方向でクランク軸に近接させることができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の車両用動力装置において、前記保護カバーまたは前記走行ガイドは、前記配列方向で前記クランク軸と対向する弧状部に、前記クランク軸が収納されるクランク室の室壁との干渉を回避すべく前記出力軸に向かって後退した形状の後退部を有するものである。
これによれば、後退部により形成される空間を利用して、保護カバーまたは走行ガイドをクランク室の側壁に近接させて配置することにより、出力軸を配列方向でクランク軸に近接させることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の車両用動力装置において、前記発電機のロータの外径は前記クランク軸のクランクウェブの外径よりも大きく、前記出力取出部材または前記駆動ホイールは、軸方向での位置で、前記発電機に隣接するシリンダに属する前記クランク軸のクランクウェブを挟んで配置される1対のジャーナルをそれぞれ支持する1対の軸受支持部の間に配置されるものである。
これによれば、発電機のロータの外径が大きくなることで、発電容量を増加できると共に、発電機の重量増の防止または発電機の軽量化をしながら、回転慣性質量としての発電機によるクランク軸の回転変動を抑制できる。さらに、ロータよりも小さいクランクウェブを利用して、配列方向で出力軸をクランク軸に近接させることができる。
請求項5記載の発明は、請求項2または3記載の車両用動力装置において、前記走行ガイドは、前記駆動ホイールの回転中心線を中心とする周方向で前記無端伝動帯の巻出し部または巻入れ部と重なる位置に幅広部を有し、側面視で、前記回転中心線から前記巻出し部または前記巻入れ部を通って延びる半直線上での前記無端伝動帯と前記幅広部との間の間隔は、前記半直線上での前記幅広部の幅よりも小さく、前記幅広部には窓が形成されているものである。
これによれば、幅広部により走行ガイドと無端伝動帯との間の間隔を小さくできるので、同一の動力装置を異なる車両に搭載する場合などに、車体への内燃機関の搭載角度が異なる場合にも、巻出し部または巻入れ部と走行ガイドとの半直線上での間隔が大きくなることが抑制されるので、走行ガイドの案内機能が確保される。また、幅広部には窓が形成されるので、幅広部を有する走行ガイドが軽量化される。
請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、配列方向でのクランク軸と出力軸との軸間距離が短縮されるので、クランク軸と出力軸とが配列方向に間隔をおいて平行に配置される動力装置が配列方向で小型化される。
請求項2記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、発電機カバーと走行ガイドとが重合部を有するまで、配列方向でのクランク軸と出力軸との軸間距離が短縮されるので、動力装置が配列方向で小型化される。
請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、後退部により形成される空間を利用して、配列方向でのクランク軸と出力軸との軸間距離が一層短縮されるので、動力装置が配列方向で一層小型化される。
請求項4記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、発電機の重量増の防止または軽量化をしながら、発電機によりクランク軸の回転変動が効果的に抑制されたうえで、発電機のロータよりも小さいクランクウェブを利用して、配列方向でのクランク軸と出力軸との軸間距離が短縮されるので、動力装置が配列方向で小型化される。
請求項5記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、車体への内燃機関の搭載角度が異なる場合にも同一の走行ガイドにより、走行ガイドの案内機能が確保されるので、走行ガイドの汎用性が向上して、動力装置のコストが削減される。また、窓により幅広部を有する走行ガイドが軽量化される。
以下、本発明の実施形態を図1ないし図7を参照して説明する。
図1,図2を参照すると、本発明が適用された車両用動力装置Pは、車両としての自動二輪車に搭載されるものであり、水冷式の多気筒4ストローク内燃機関Eと、該内燃機関Eが発生する動力を駆動車輪としての後車輪に伝達する動力伝達装置を構成するクラッチとしての多板摩擦式クラッチCおよび変速機としての常時噛合い式歯車変速機Mと、を備える。
クランク軸8の回転中心線L1が車幅方向を指向する横置き配置で自動二輪車に搭載される内燃機関Eは、4つのシリンダ1aが直列に配列されて一体成形されたシリンダブロック1と、シリンダブロック1の上端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上端部に結合されるヘッドカバー3と、シリンダブロック1の下端部に結合される下クランクケース21と、下クランクケース21の下端部に結合されるオイルパン5とから構成される機関本体を備える。
なお、明細書または特許請求の範囲において、軸方向はクランク軸の回転中心線に平行な方向であり、側面視とは軸方向から見ることを意味する。また、実施形態において、前後、上下および左右は、動力装置が車両に搭載された状態での前後、上下および左右をそれぞれ意味し、左側は、軸方向での一方側および他方側の一方であり、右側は、軸方向での一方側および他方側の他方である。
各シリンダ1aに往復動可能に嵌合するピストン6は、コンロッド7を介してクランク軸8に連結される。内燃機関に備えられるクランク軸8は、シリンダブロック1の一部である下部により構成される第1クランクケースとしての上クランクケース11と第2クランクケースとしての下クランクケース21とが結合されて構成されるクランクケース4により形成されるクランク室10内に収納される。そして、クランク軸8は、上クランクケース11および下クランクケース21にそれぞれ一体成形されて設けられた軸受支持部としての軸受支持壁11a,21aに挟持される主軸受9を介して、そのジャーナル8cにおいてクランクケース4に回転可能に支持され、上クランクケース11と下クランクケース21との分割面Ha上に回転中心線L1を有する。
シリンダヘッド2には、シリンダ1a毎に、シリンダ軸線Lcが延びる方向でピストン6に対向して形成される燃焼室30と、燃焼室30に開口して1対の吸気弁33により開閉される吸気ポート31および1対の排気弁34により開閉される排気ポート32とが形成され、さらに燃焼室30に臨む点火栓35が装着される。各吸気弁33および各排気弁34は、シリンダヘッド2に回転可能に支持される吸気カム軸36および排気カム軸37を備える頭上カム軸型の動弁装置によりクランク軸8の回転に同期して開閉される。そのために、各カム軸36,37は、クランク軸8の右側の軸端部8aに設けられる駆動スプロケット38aと、各カム軸36,37の右側の軸端部に設けられるカムスプロケット38b,38cと、それらスプロケット38a,38b,38cに掛け渡されるタイミングチェーン38dとから構成される動弁用の伝動機構38により、クランク軸8の1/2の回転速度で回転駆動される。
吸気装置からの吸入空気と燃料との混合気は、吸気ポート31を通って各吸気弁33の開弁時に各燃焼室30に流入し、点火栓35により点火されて燃焼する。燃焼室30内の燃焼ガスの圧力により駆動されて往復運動するピストン6がクランク軸8を回転駆動する。燃焼ガスは、排気ガスとして排気弁34の開弁時に排気ポート32に流出し、さらに排気装置を通じて外部に排出される。
クランク室10から軸方向(車幅方向および左右方向に一致する。)に突出する軸端部8aには、クランク室10寄りから順に、駆動スプロケット38aと、始動電動機により駆動される始動用被動ギヤ39の回転をクランク軸8に伝達する一方向クラッチ40とが設けられる。そして、上クランクケース11および下クランクケース21の右側の側壁12,22のそれぞれの一部であって軸方向に突出して形成された突出壁12a,22aは、被動ギヤ39およびクラッチCを囲む周壁を構成する。突出壁12a,22aの軸方向での端面である合わせ面12b,22bには、軸方向で側壁に対面してクラッチCを右側から覆う右側のクランクケースカバー45が多数のボルトB1により結合され、該クランクケースカバー45および側壁12,22により、軸端部8a、駆動スプロケット38a、被動ギヤ39、クラッチCおよび被動ギヤ50bが収納される共にクランク室10に開放する収納室28が形成される。
図2,図3,図5を参照すると、クランク室10から軸方向に突出するクランク軸8の左側の軸端部8bには発電機としての交流発電機41が設けられる。交流発電機41は、軸端部8bに結合されると共に外径がクランク軸8のクランクウェブ8eの外径よりも大きいロータ41aと、後述する発電機カバー46に固定されるステータ41bとを有する。そして、上クランクケース11および下クランクケース21の左側の側壁13,23において軸方向に突出する突出壁13a,23aは、交流発電機41を囲む周壁を構成する。突出壁13a,23aの軸方向での端面である合わせ面13b,23bには、軸方向で側壁13,23に対面して交流発電機41を左側から覆う左側のクランクケースカバーとしての発電機カバー46が多数のボルトB2により結合され、発電機カバー46および側壁13,23により軸端部8bおよび交流発電機41が収納される収納室29が形成される。
図1,図2を参照すると、クランク軸8の動力は、クランク軸8に一体成形された駆動ギヤ50aおよび該駆動ギヤ50aと噛合する被動ギヤ50bから構成される1次減速機構50を介してクラッチCに伝達され、さらにクラッチCから歯車変速機Mの入力軸であるメイン軸51に伝達される。そして、歯車変速機Mの出力軸であるカウンタ軸52は、メイン側変速ギヤ群53およびカウンタ側変速ギヤ群54の中から変速操作により選択された1対の変速ギヤによる所望の変速比で変速された後のクランク軸8の動力を出力し、カウンタ軸52からの動力はカウンタ軸52に設けられる駆動スプロケット61を備える2次減速機構60を介して後車輪に伝達される。
メイン軸51、カウンタ軸52および両変速ギヤ群53,54は、上クランクケース11の一部である後部により構成される第1ミッションケースとしての上ミッションケース14と、下クランクケース21の一部である後部により構成される第2ミッションケースとしての下ミッションケース24とから構成されるミッションケースにより形成されるミッション室20に収納される。
クランク室10の後方に位置するミッション室20は、前記ミッションケースの第1隔壁18および第2隔壁19により、クランク室10および収納室28から隔てられていると共に、クランク室10および収納室28と同様に下方に向かってオイルパン5内に開放している。ここで、第1隔壁18は、上ミッションケース14および下ミッションケース24の、クランクケース4内でのそれぞれの突出壁15,25により構成され、第2隔壁19は、上ミッションケース14および下ミッションケース24の、軸方向でのそれぞれの側壁16,26(側壁12,22の一部である後部により構成される。)により構成される。
ここで、前記ミッションケースが一体成形されたクランクケース4は、動力装置Pに備えられてクランク室10およびミッション室20を形成する動力ケースでもあり、該動力ケースは、クランク軸8、メイン軸51、カウンタ軸52および変速ギヤ群53,54を収納する。
図4を併せて参照すると、歯車変速機Mのメイン軸51は、第2隔壁19と、軸方向で第2隔壁19に対向する上ミッションケース14の左側の側壁17(上クランクケース11の後部の左側の側壁13の一部である。)とに、それぞれ1対の軸受55,56介して回転可能に支持される。カウンタ軸52は、第2隔壁19と、軸方向で第2隔壁19に対向する上ミッションケース14の側壁17および下ミッションケース24の側壁27(下クランクケース21の後部の左側の側壁23の一部である。)とに、それぞれ1対の軸受57,58を介して回転可能に支持される。
メイン軸51およびカウンタ軸52は、軸方向での位置でクランク軸8と重なる位置において、軸方向に直交する配列方向としての前後方向に間隔をおいてクランク軸8に平行に配置され、回転中心線L1に平行な回転中心線L2,L3をそれぞれ有する。そして、両回転中心線L2,L3は、回転中心線L1から同一またはほぼ同一の距離に位置する。また、カウンタ軸52の回転中心線L3は分割面Ha上に位置し、メイン軸51は、回転中心線L1、軸端部8a,8bおよびカウンタ軸52よりも上方に配置される。それゆえ、分割面Haは、両回転中心線L1,L3を含む基準平面H上の平面である。
また、メイン軸51は、クランク軸8よりも後方に間隔をおいて配置され、カウンタ軸52はメイン軸51よりも後方に僅かな間隔をおいてまたは前後方向での位置で一部が重なる位置に配置される。それゆえ、メイン軸51およびカウンタ軸52は、クランク軸8よりも後方に間隔をおいて配置されて、クランク軸8と前後の位置関係で配置される。ここで、後方は、前記配列方向での一方向および他方向での一方であり、前方は、前記配列方向での一方向および他方向での他方である。
図2,図3,図5を参照すると、ミッション室20から軸方向に突出するカウンタ軸52の左側の軸端部52aには、出力取出部材としての出力用駆動ホイールである駆動スプロケット61が設けられる。駆動スプロケット61は、後車輪に設けられる出力用被動ホイールである被動スプロケットと、該被動スプロケットと駆動スプロケット61とに掛け渡される出力用無端伝動帯としての伝動チェーン62と、伝動チェーン62を駆動スプロケット61から外れないように案内する走行ガイドとしての1つのチェーンガイド63と共に、カウンタ軸52からの動力を後車輪に伝達する出力伝達機構としての2次減速機構60を構成する。
図2〜図4を参照すると、上ミッションケース14および下ミッションケース24の左側の側壁17,27に軸方向に突出して形成された1対の取付座17a,27aには、保護カバーとしてのチェーンカバー70がボルトB3により結合され、該チェーンカバー70は、側面視で、駆動スプロケット61の全体と、伝動チェーン62の駆動スプロケット61への巻掛け部62aの全体を含む伝動チェーン62の一部とを左側から覆う。
図2,図4,図5を参照すると、駆動スプロケット61は、軸方向での位置で、駆動スプロケット61の全体が、交流発電機41に軸方向で隣接するシリンダ1a(以下、「隣接シリンダ1A」という。)と重なる位置、または隣接シリンダ1Aに嵌合するピストン6のコンロッド7が連結されるクランクピン8hおよび1対のクランクウェブ8eを挟んで配置される1対のジャーナル8cをそれぞれ支持する1対の軸受支持壁11a,21a;11a,21aの間に配置される。そして、駆動スプロケット61の全体は、回転中心線L1を中心とするクランク軸8の径方向でのクランク室10の室壁11w,21wと軸方向で重なる位置にある。ここで、室壁11w,21wは、それぞれ上クランクケース11および下クランクケース21の一部により構成され、軸方向で1対の軸受支持壁11a,21a;11a,21aの間に位置する。そして、駆動スプロケット61および伝動チェーン62は、1対のクランクウェブ8eの間であって、軸方向でのほぼ中央に位置して、軸方向での位置で隣接シリンダ1Aのシリンダ軸線Lcと重なる位置にある。
チェーンカバー70は、軸方向での位置で、チェーンカバー70の全体が隣接シリンダ1Aと重なる位置に配置され、チェーンカバー70の全体またはほぼ全体が1対の軸受支持壁11a,21a;11a,21aの間に配置される。このため、チェーンカバー70は、軸方向での位置で、交流発電機41および発電機カバー46と重ならない位置にある。
図3,図5を参照すると、チェーンカバー70の周縁部のうち、前後方向でクランク軸8寄りの縁部71は、取付座17a,27a(図4参照)に対応する位置にボルトB3により締め付けられる1対の取付部72と、チェーンカバー70に仮組みされるチェーンガイド63を支持する支持部73と、伝動チェーン62の巻掛け部62aに対して、駆動スプロケット61の回転中心線でもある回転中心線L3の径方向で外方に位置すると共に両取付部72の間の弧状部74とを有する。
前後方向でクランク軸8または室壁11w,21wと駆動スプロケット61との間に駆動スプロケット61の外周に沿って配置される弧状部74は、前後方向または駆動スプロケット61の径方向でクランク軸8と対向する部分に、室壁11w,21wとの干渉を回避すべく、前後方向でカウンタ軸52の軸端部52aに向かって後退した形状の後退部74aを有する。後退部74aは、側面視で、弧状部74の他の部分との1対の境界部74bにおける回転中心線L3を中心とする外周面74b1と回転中心線L3との距離を半径とする仮想円弧75に対して、前後方向で駆動スプロケット61またはカウンタ軸52に近い外周面74a1を有する。それゆえ、後退部74aは、カウンタ軸52の径方向外方での後退部74aの外周としての外周面74a1が後退部74a以外の弧状部74の外周に比べて前後方向で駆動スプロケット61またはカウンタ軸52に近接している、すなわち外周面74a1と駆動スプロケット61またはカウンタ軸52との距離が短い部分である。そして、仮想円弧75から後退部74aが後退していることにより形成された空間R1には、室壁11w,21wの一部が入り込む。
各取付部72の近傍に設けられる支持部73は、図3(B)に示されるように、チェーンカバー70において、軸方向で取付座17a,27a(図4参照)に向かって突出して設けられる突出部からなるピンにより構成される。
図4を併せて参照すると、チェーンガイド63は、前後方向でクランク軸8寄りを、駆動スプロケット61の半周以上に渡って覆う。軸方向で、側壁17,27とチェーンカバー70との間に配置されるチェーンガイド63は、取付座17a,27aとチェーンカバー70とに挟持され、取付座17a,27aにねじ込まれるボルトB3によりチェーンカバー70と共締めされて、側壁17,27に取り付けられる。この取付状態で、チェーンガイド63のほぼ全体は側面視でチェーンカバー70の縁部71と重なり、カウンタ軸52の径方向外方でのチェーンカバー70の外周およびチェーンガイド63の外周はほぼ一致する。
金属製の板材からなる弧状のチェーンガイド63は、チェーンガイド63の端部または端部付近に位置してボルトB3により締め付けられる1対の取付部64と、チェーンカバー70にチェーンガイド63を仮組みするための組付部65と、伝動チェーン62の巻掛け部62aに対して回転中心線L3の径方向で外方に位置すると共に両取付部64の間の弧状部66とを有する。
駆動スプロケット61の上方および下方で各取付座17a,27aに結合される両取付部64には、ボルトB3が挿通される挿通孔64aが設けられる。各取付部64の近傍に設けられる組付部65は、支持部73が挿入される孔65aが設けられた部分である。そして、チェーンガイド63は、組付部65の孔65aに支持部73が挿入されることにより、組付部65において支持部73に支持された状態で組み付けられてチェーンカバー70と一体化され、その後、ボルトB3によりチェーンカバー70と共に取付座17a,27aに結合される。
前後方向でクランク軸8または室壁11w,21wと駆動スプロケット61との間に配置される弧状部66は、前後方向または駆動スプロケット61の径方向で、クランク軸8と対向する部分に、室壁11w,21wとの干渉を回避すべく、前後方向でカウンタ軸52に向かって後退した形状の後退部66aを有する。後退部66aは、チェーンガイド63の幅が、チェーンガイド63の他の部分に比べて小さくされた部分であり、側面視で、チェーンガイド63の他の部分との1対の境界部66bにおける回転中心線L3を中心とする外周面66b1と回転中心線L3との距離を半径とする仮想円弧67に対して、前後方向で駆動スプロケット61またはカウンタ軸52に近い外周面66a1を有する。それゆえ、後退部66aは、カウンタ軸52の径方向外方での後退部66aの外周としての外周面66a1が後退部66a以外の弧状部66の外周に比べて前後方向で駆動スプロケット61またはカウンタ軸52に近接している、すなわち外周面66a1と駆動スプロケット61またはカウンタ軸52との距離が短い部分である。そして、仮想円弧67から後退部66aが後退していることにより形成された空間R2には室壁11w,21wの一部が入り込む。側面視で、基準平面Hに直交する直線状またはほぼ直線状の形状を有する両外周面74a1,66a1は一致しており、後退部66aと後退部74aとはその全体でほぼ重なる。
そして、図3を参照すると、動力装置Pにおいて、発電機カバー46と、チェーンカバー70およびチェーンガイド63とは、側面視で、前後方向において部分的に重なる位置に備えられる。より具体的には、図5を併せて参照すると、交流発電機41が駆動スプロケット61よりも左側に位置することに対応して、発電機カバー46はチェーンカバー70よりも左側にある。そして、側面視で、発電機カバー46と、チェーンカバー70およびチェーンガイド63とは、それぞれ、基準平面Hに直交する方向で、基準平面Hとの交差部46c1,76c,68cを中心にして後退部74a,66aの幅d1よりも大きい幅d2に渡って、前後方向において重なる重合部46c,76,68を有する。
発電機カバー46の重合部46cは、合わせ面13b,23bに結合される合わせ面46bを有する周縁部46aにおいて前後方向でカウンタ軸52寄りの部分である。それゆえ、チェーンカバー70の重合部76およびチェーンガイド63の重合部68は、側面視で突出壁13a,23aおよびその合わせ面13b,23bとも重なる。一方、チェーンカバー70の重合部76は、縁部71において前後方向でクランク軸8寄りの部分であり、該重合部76には外周面74a1の全体および後退部74aの過半が含まれる。さらに、チェーンガイド63の重合部68には後退部66aの全体が含まれる。
また、クランク軸8と駆動スプロケット61および伝動チェーン62との間に位置して、前後方向またはカウンタ軸52の径方向で後退部74a,66aと対向する室壁11w,21wは、軸受支持壁11a,21a(図2参照)に比べて大きな強度が要求されないことから、比較的薄肉にすることができるので、その分、チェーンカバー70およびチェーンガイド63を前後方向でクランク軸8に近づけることができる。そして、発電機カバー46、チェーンカバー70およびチェーンガイド63が、側面視で、前後方向において部分的に重なることにより、室壁11w,21wが、前後方向で重合部46c,76,68および突出壁13a,23aよりもクランク軸8寄りに位置するため、鋳造により成形される上クランクケース11および下クランクケース21は、分割面Haに直交する方向に型抜きされる。
また、重合部46c,76,68よりも下方(すなわちオイルパン5寄り)で、側面視で発電機カバー46および駆動スプロケット61との間の空間には、内燃機関Eの冷却水系統を構成する水ポンプ80が配置される。側壁27の嵌合孔27e(図4参照)に嵌合した状態でボルトにより締結されて下クランクケース21に装着される水ポンプ80は、シリンダブロック1およびシリンダヘッド2にそれぞれ形成された水ジャケットW1,W2(図2参照)に冷却水を圧送する。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
動力装置Pにおいて、動力ケースとしてのクランクケース4の側壁13,23に対面して交流発電機41を覆う発電機カバー46と、該側壁13,23の一部である側壁17,27に対面して駆動スプロケット61を覆うチェーンカバー70とが、側面視で、前後方向において部分的に重なる位置に備えられることにより、発電機カバー46とチェーンカバー70とが互いに前後方向で重なる重合部46c,76を有するので、その重合部46c,76の分、前後方向でのクランク軸8とカウンタ軸52との軸間距離が短縮されるので、クランク軸8とカウンタ軸52とが前後方向に間隔をおいて平行に配置される動力装置Pが前後方向で小型化される。
さらに、以下の(1)〜(3)の構成により、前後方向でのクランク軸8とカウンタ軸52との軸間距離が短縮されて、動力装置Pが前後方向で小型化される。
(1)2次減速機構60は、駆動スプロケット61と、該駆動スプロケット61に巻き掛けられる伝動チェーン62と、伝動チェーン62を案内するチェーンガイド63とから構成され、チェーンガイド63は、側面視で、前後方向において発電機カバー46と部分的に重なる位置に配置されることにより、発電機カバー46とチェーンガイド63とが互いに前後方向で重なる重合部46c,68を有するようになるまで、カウンタ軸52を前後方向でクランク軸8に近接させることができる。
(2)チェーンカバー70およびチェーンガイド63は、前後方向でクランク軸8と対向する弧状部66に、クランク軸8が収納されるクランク室10の室壁11w,21wとの干渉を回避すべくカウンタ軸52に向かって後退した形状の後退部74a,66aを有することにより、後退部74a,66aにより形成される空間R1,R2を利用して、チェーンカバー70およびチェーンガイド63を側壁11w,21wに近接させて配置することにより、カウンタ軸52を前後方向でクランク軸8に近接させることができる。
(3)さらに、後退部74a,66aにより形成される空間R1,R2に室壁11w,21wが入り込むことにより、空間R1,R2に側壁11w,21wが入り込む分、カウンタ軸52を前後方向でクランク軸8に近接させることができるので、前後方向でのクランク軸8とカウンタ軸52との軸間距離が一層短縮される。
交流発電機41のロータ41aの外径はクランク軸8のクランクウェブ8eの外径よりも大きく、駆動スプロケット61は、軸方向での位置で、交流発電機41に隣接する隣接シリンダ1Aに属するクランク軸8のクランクウェブ8eを挟んで配置される1対のジャーナル8cをそれぞれ支持する1対の軸受支持部11a,21a;11a,21aの間に配置されることにより、ロータ41aの外径が大きくなることで、発電容量を増加できると共に、交流発電機41の重量増の防止または交流発電機41の軽量化をしながら、回転慣性質量としての交流発電機41によるクランク軸8の回転変動を抑制できる。さらに、ロータ41aよりも小さいクランクウェブ8eを利用して、前後方向でカウンタ軸52をクランク軸8に近接させることができるので、配列方向でのクランク軸8とカウンタ軸52との軸間距離が短縮されて、動力装置Pが配列方向で小型化される。
また、1つのチェーンガイド63が後退部66aを有することにより、例えば基準平面H上にチェーンガイド63が配置されないように分割されたチェーンガイド63を使用することなく、したがって部品点数の増加および組付性の低下を防止したうえで、クランク軸8とカウンタ軸52との軸間距離を短縮できる。
次に、図6,図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、第1実施形態とは、主にチェーンガイドの一部が相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態の部材と同一の部材または対応する部材については、必要に応じて同一の符号を使用した。
軸方向で、側壁17,27とチェーンカバー70との間に配置されるチェーンガイド90は、取付座17a,27aとチェーンカバー70とに挟持され、取付座17a,27aにねじ込まれるボルトB3によりチェーンカバー70と共締めされて、側壁17,27に取り付けられる。
チェーンガイド90は、チェーンガイド90の端部90aおよび端部90b付近にそれぞれ位置してボルトB3によりチェーンカバー70と共に締め付けられる1対の取付部64と、チェーンカバー70にチェーンガイド90を仮組みするための組付部65と、伝動チェーン62の巻掛け部62aに対して駆動スプロケット61の回転中心線L3の径方向で外方に位置すると共に両取付部64の間の弧状部66と、巻掛け部62aの両端部である巻入れ部62a1および巻出し部62a2のうちで巻出し部62a2に、回転中心線L3を中心とする周方向で重なる位置に幅広部91とを有する。
チェーンガイド90の一方の端部62a2を含む幅広部91の全体またはほぼ全体はチェーンカバー70により覆われており、幅広部91の一部は取付部64を構成する。そして、側面視で、回転中心線L3から巻出し部62a2を通って延びる半直線Le上での伝動チェーン62と幅広部91の対向面91aとの間の間隔d3は、半直線Le上での幅広部91の幅d4よりも小さい。さらに、幅広部91には半直線Leと交差する位置に、チェーンカバー70の内側で軸方向での両方向に開放している窓92が形成されている。ここで、対向面91aは、チェーンガイド90において、回転中心線L3を中心とする径方向で伝動チェーン62と対向する内縁部の面であって、伝動チェーン62を案内する案内面である。
各取付座17a,27aに結合される取付部64には、ボルトB3が挿通される挿通孔64aが設けられる。弧状部66は、室壁11w,21wとの干渉を回避すべく、前後方向でカウンタ軸52に向かって後退した形状の後退部66aを有する。仮想円弧67から後退部66aが後退していることにより形成された空間R2には室壁11w,21wの一部が入り込む。
そして、側面視で、発電機カバー46と、チェーンカバー70およびチェーンガイド90とは、それぞれ、前後方向において重なる重合部46c,76,68を有する(図6参照)。
図6を参照すると、内燃機関Eの冷却系統は、水ジャケットW1,W2(図2参照)に冷却水を圧送する水ポンプ80と、内燃機関Eの暖機状態に応じてラジエータ(図示されず)への冷却水の流通および遮断を制御するサーモスタット81と、前記機関本体の外部で冷却水通路を形成する導管としてのホース82〜85や継手等からなる配管群とから構成される。
下クランクケース21に装着される水ポンプ80は、側壁27の嵌合孔27e(図7参照)に嵌合すると共にクランク軸8の動力により駆動される駆動軸を回転可能に支持するポンプボディと、該ポンプボディに結合されるポンプカバー80aとを備える。
前記駆動軸により駆動されるインペラが収納されるポンプ室を前記ポンプボディと協働して形成するポンプカバー80aには、前記ラジエータで低温となった冷却水を水ポンプ80に導くホース82と、水ポンプ80からの冷却水をシリンダブロック1の水ジャケットW1(図2参照)に導くホース83と、内燃機関Eの暖機時に水ジャケットW1を経て水ジャケットW2(図2参照)から流出した冷却水を前記ラジエータを経ることなくサーモスタット81から水ポンプ80に導くバイパス用ホース84と、オイルポンプから吐出された潤滑油を冷却するオイルクーラ86に水ポンプ80からの冷却水を導くオイルクーラ用ホース85とが接続される。
また、シリンダヘッド2に取り付けられてシリンダブロック1およびシリンダヘッド2を冷却した後の冷却水が導かれるサーモスタット81には、内燃機関Eの暖機完了後に水ジャケットW2からの冷却水を前記ラジエータに導くホース(図示されず)が接続される。
ゴム製の各ホース82〜85のうち、ホース83およびバイパス用ホース84の一部は、チェーンカバー70の左側に配置されると共に、側面視でチェーンカバー70およびカウンタ軸52と重なる位置に、チェーンカバー70を上下方向に横切って配置される。そして、ホース84の外径に比べて大きい外径を有するホース83が、側面視でカウンタ軸52の大部分と重なる位置に配置され、側面視で、ホース84よりも広い範囲でチェーンカバー70と重なる。
そして、この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
チェーンガイド90は回転中心線L3を中心とする周方向で伝動チェーン62の巻出し部62a2と重なる位置に幅広部91を有し、側面視で、半直線Le上での伝動チェーン62と幅広部91との間の間隔d3は幅広部91の幅d4よりも小さく、幅広部91には窓92が形成されていることにより、幅広部91により間隔d3を小さくできるので、同一の動力装置Pを異なる車両に搭載する場合などに、車体への内燃機関Eの搭載角度、すなわち側面視での水平面とシリンダ軸線Lcとがなす角度が異なる場合にも、巻出し部62a2とチェーンガイド90との半直線Le上での間隔d3が大きくなることが抑制されるので、チェーンガイド90の案内機能が確保される。また、幅広部91には窓92が形成されるので、幅広部91を有するチェーンガイド90が軽量化され、半直線Leと交差する位置にあるので幅d4が大きい場合にもチェーンガイド90の重量の増加が抑制される。この結果、車体への内燃機関Eの搭載角度が異なる場合にも同一のチェーンガイド90により、チェーンガイド90の案内機能が確保されるので、チェーンガイド90の汎用性が高められて、動力装置Pのコストが削減される。そして、窓92により、幅広部91を有するチェーンガイド90が軽量化される。
また、幅広部91の一部により取付部64が構成されるので、幅d4が広い幅広部91を利用して下クランクケース21への取付位置の自由度が高められるので、取付部64の位置に対する制約が少なくなる。さらに、幅広部91の全体またはほぼ全体がチェーンカバー70の内側に配置されてチェーンカバー70と重合することにより、その重合する分、チェーンカバー70に対する駆動スプロケット61と伝動チェーン62との噛合音、すなわち前記出力伝達機構から発生する騒音が遮蔽されるので、チェーンカバー70からの放射音が低減する。
いずれもゴム製のホース83およびホース84が、チェーンカバー70の左方で外側に、側面視でチェーンカバー70と重なる位置に配置されるので、チェーンカバー70およびその周辺からの駆動スプロケット61と伝動チェーン62との噛合音が低減される。しかも、ホース84に比べて大きい外径のホース83が、側面視でカウンタ軸52の大部分と重なる位置に配置され、側面視で、ホース84よりも広い範囲でチェーンカバー70と重なるので、騒音低減効果が高められる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
無端伝動帯はベルトであってもよく、その場合、駆動ホイールは駆動プーリである。また、出力伝達機構がドライブシャフトを備える場合、出力取出部材は出力軸に設けられる出力ギヤである。
動力ケースは、クランク室を形成するクランクケースと、該クランクケースとは別個のミッションケースとから構成されてもよい。
幅広部91は、チェーンガイド90の一方の端部である巻出し部62a2側の端部90bを構成するものであったが、その代わりに、巻入れ部62a1側の端部90aを構成するものであってもよい。さらに、チェーンガイド90は、両端部90a,90bにそれぞれ幅広部91を有するものであってもよい。
動力装置は、クランク軸の回転中心線が車幅方向以外の方向を指向するように車両に搭載されてもよい。
本発明の第1実施形態を示し、本発明が適用された車両用動力装置において、クランクケースに取り付けられるクランクケースカバーを外した状態で、一部が図2における概ねI−I線での断面で示される右側面図である。 図1の概ねII−II線断面図である。 (A)は、図1の動力装置の発電機カバーおよびチェーンカバーを中心とした要部左側面図であり、(B)は、(A)のB−B線断面図である。 図1の動力装置において、チェーンガイドが配置された状態でのクランクケースの要部左側面図である。 図3のV−V矢視図である。 本発明の第2実施形態を示し、本発明が適用された車両用動力装置の発電機カバーおよびチェーンカバーを中心とした要部左側面図である。 図6の動力装置において、図4に対応する図である。
符号の説明
1…シリンダブロック、4…クランクケース、8…クランク軸、11…上クランクケース、21…下クランクケース、41…交流発電機、46…発電機カバー、46c…重合部、52…カウンタ軸、61…駆動スプロケット、62…伝動チェーン、63,90…チェーンガイド、68…重合部、70…チェーンカバー、76…重合部、P…動力装置、E…内燃機関。

Claims (5)

  1. 軸方向での一方側の軸端部に発電機が設けられるクランク軸を備える内燃機関と、変速された前記クランク軸の動力を出力する出力軸を備える変速機と、前記クランク軸および前記出力軸を収納する動力ケースと、を備える車両用動力装置であって、前記クランク軸と前記出力軸とが軸方向に直交する配列方向に間隔をおいて平行に配置され、前記出力軸からの動力を駆動車輪に伝達する出力伝達機構を構成する出力取出部材が前記出力軸の前記一方側の軸端部に設けられる車両用動力装置において、
    前記動力ケースの前記一方側の側壁に対面して前記発電機を覆う発電機カバーと、前記側壁に対面して前記出力取出部材を覆う保護カバーとが、側面視で、前記配列方向において部分的に重なる位置に備えられることを特徴とする車両用動力装置。
  2. 前記出力伝達機構は、前記出力取出部材である駆動ホイールと、前記駆動ホイールに巻き掛けられる無端伝動帯と、前記無端伝動帯を案内する走行ガイドとから構成され、前記走行ガイドは、側面視で、前記配列方向において前記発電機カバーと部分的に重なる位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の車両用動力装置。
  3. 前記保護カバーまたは前記走行ガイドは、前記配列方向で前記クランク軸と対向する弧状部に、前記クランク軸が収納されるクランク室の室壁との干渉を回避すべく前記出力軸に向かって後退した形状の後退部を有することを特徴とする請求項2記載の車両用動力装置。
  4. 前記発電機のロータの外径は前記クランク軸のクランクウェブの外径よりも大きく、前記出力取出部材または前記駆動ホイールは、軸方向での位置で、前記発電機に隣接するシリンダに属する前記クランク軸のクランクウェブを挟んで配置される1対のジャーナルをそれぞれ支持する1対の軸受支持部の間に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の車両用動力装置。
  5. 前記走行ガイドは、前記駆動ホイールの回転中心線を中心とする周方向で前記無端伝動帯の巻出し部または巻入れ部と重なる位置に幅広部を有し、側面視で、前記回転中心線から前記巻出し部または前記巻入れ部を通って延びる半直線上での前記無端伝動帯と前記幅広部との間の間隔は、前記半直線上での前記幅広部の幅よりも小さく、前記幅広部には窓が形成されていることを特徴とする請求項2または3記載の車両用動力装置。

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