JP2007090717A - 光学積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光透過性基材2の上に、重量平均分子量が200以上1000以下であり、かつ、2以上の官能基を有する樹脂(A)により形成されてなる薄層3と、前記薄層3の上に、少なくとも樹脂(B)及び平均粒子径が10〜40nmのシリカ微粒子により形成されてなり、当該シリカ微粒子が当該樹脂(B)100重量部に対して20〜60重量部含有されたハードコート層4が少なくとも積層されてなる光学積層体。
【選択図】図1
Description
ハードコート層の厚みを厚くすれば、硬度は向上するものの、ハードコート層の割れや剥がれが生じやすくなると同時に、ハードコート層の硬化収縮によるカールが大きくなり、実用上使用できるものにはならなかった。
一方、特許文献3では、ハードコート層形成材料中に無機微粒子を一定量含有させることで、ハードコート層全体の厚みを10〜50μmとしても、従来技術の如きハードコート層の割れや剥がれ、及びカールを防止しながら、優れた硬度を有するハードコートフィルムが提案されている。
また、本発明に係る光学積層体は、前記官能基が、(メタ)アクリレート系の官能基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、及びアルコキシル基からなる群から選択される一種または二種以上の混合物であることが好ましい。
また、本発明に係る光学積層体は、前記ハードコート層の上に、帯電防止層、防眩層、低屈折率層、またはこれらの二種以上の層を形成してなることができる。
また、本発明に係る光学積層体は、反射防止積層体として好ましく利用される。
このような光学積層体は、上記薄層の存在によって、光透過性基材−ハードコート層間の屈折率がコントロールされることにより、界面反射及び干渉縞の発生を防止することができる。更にまた、ハードコート層が特定の平均粒子径を有するシリカ微粒子を特定量含有することにより、該ハードコート層全体の厚みを10〜100μm程度に厚くしても、ハードコート層の割れ、剥がれを防止することができ、優れた耐擦傷性、機械的強度及び光透過性基材−ハードコート層間の密着性を有する光学積層体を実現することができる。
〔薄層〕
本発明による光学積層体は、前記光透過性基材の上に、重量平均分子量が200以上1000以下であり、かつ、2以上の官能基を有する樹脂(A)により薄層を形成する。この薄層が形成されることにより、光透過性基材に対し直接ハードコート層を設けた積層体の場合には光透過性基材とハードコート層との界面に生じた、界面反射と干渉縞の発生を有効に防止することが可能となる。本発明にあっては、この「薄層」は薄膜、薄い塗膜等の概念を包含するものである。本発明の好ましい態様によれば、薄層の層厚は、0.001μm以上、50μm以下であり、好ましくは下限が0.01μm以上であり、上限が20μm以下である。
薄膜形成に使用する樹脂(A)は、2以上の官能基を有し、その重量平均分子量が200以上1000以下であり、好ましくは下限が220以上であり、上限が900以下のものである。
このような樹脂(A)の具体例としては、(メタ)アクリル樹脂(本明細書においては、アクリル及び/又はメタクリルを(メタ)アクリルと記載する)、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエーテル樹脂、多価アルコール、エチレングリコール(メタ)アクリレート(本明細書においては、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと記載する)、及びペンタエリスリトール(メタ)アクリレートモノステアレート等の(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される一種または二種以上の混合物が挙げられ、好ましくは、ウレタン樹脂が挙げられる。
薄膜を形成する際に、樹脂は溶剤と混合して使用することができる。溶剤の具体例としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物が挙げられる。より具体的な溶剤の例としては、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ニトロメタン、1,4―ジオキサン、ジオキソラン、N―メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジイソプロピルエーテル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブが挙げられ、より好ましくは酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの溶剤は、干渉縞を防止するのに効果的である。
光透過性基材は、光を透過するものであれば、透明、半透明、無色または有色を問わないが、好ましくは無色透明のものがよい。光透過性基材の具体例としては、ガラス板;トリアセテートセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ジアセチルセルロース、アセテートプロピオネートセルロース、アセテートブチレートセルロース、ポリエーテルサルホン、(メタ)アクリル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエステル;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテル;トリメチルペンテン;ポリエーテルケトン;(メタ)アクリロニトリル等により形成した薄膜等が挙げられる。本発明の好ましい態様によれば、トリアセテートセルロース(TAC)が好ましくは挙げられる。光透過性基材の厚さは、30μm〜200μm程度であり、好ましくは40μm〜200μmである。
「ハードコート層」とは、JIS5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものをいう。ハードコート層の膜厚(硬化時)は0.1〜100μm、好ましくは0.8〜20μmの範囲にあることが好ましい。ハードコート層は、樹脂、シリカ微粒子、及び任意成分により形成されてなるハードコート層形成用組成物を、前記薄層上に積層させ、乾燥させ、更に必要に応じて電離放射線及び/又は熱により硬化させて得られる。
樹脂(B)としては、透明性のものが好ましく、その具体例としては、紫外線又は電子線により硬化する電離放射線硬化型樹脂、若しくは電離放射線硬化性化合物、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂との混合物、又は熱硬化型樹脂の三種類が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化性樹脂又は電離放射線硬化性化合物を含む電離放射線硬化性組成物である。
上記(メタ)アクリレート化に用いる単量体は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等がある。
シリカ微粒子としては、分散媒を含有しない粉末状の微粒子シリカを用いてもよいが、分散工程を省略でき、生産性が高い点からシリカ微粒子をコロイド溶液としたコロイダルシリカを用いることが好ましい。シリカの平均粒子径は硬度の点から10〜40nmであるが、更に好ましくは10〜30nmであり、特に好ましくは10〜20nmである。使用する分散媒は特に限定されるものではないが、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−プロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコールの誘導体、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルアセトアミド等のアミド類、等が挙げられる。中でもアルコール類又はケトン類が好ましい。該シリカ微粒子は該分散媒に対し、10〜60重量%、更に30〜50重量%の割合で分散させることが好ましい。
本発明によるハードコート層は、帯電防止剤及び/又は防眩剤を含んでなるものが好ましい。
帯電防止層を形成する帯電防止剤の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基などのアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系などの両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系などのノニオン性化合物、スズ及びチタンのアルコキシドのような有機金属化合物及びそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、或いは電離放射線により重合可能な重合可能な官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
防眩剤としては、後記する防眩層の項で説明する防眩剤と同様のものを、上記樹脂100重量部に対し、20〜30重量部、好ましくは10〜25重量部含有させることができる。
ハードコート層を形成するには、上記成分を溶剤ともに混合したハードコート層用組成物を利用する。溶剤の具体例としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくは、ケトン類、エステル類が挙げられる。
本発明による光学積層体は、上記した通り光透過性基材とその上に形成されてなる薄層とハードコート層とにより基本的には構成されてなる。しかしながら、光学積層体としての機能または用途を加味してハードコート層の上に、下記する一又は二以上の層を形成してもよい。また更に、中屈折率層や高屈折率層を含んで形成しても良い。
帯電防止層は、帯電防止剤と樹脂とを含んでなるものである。帯電防止剤と溶剤はハードコート層で説明したのと同様であって良い。
樹脂の具体例としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、もしくは電離放射線硬化性樹脂もしくは電離放射線硬化性化合物(有機反応性ケイ素化合物を含む)を使用することができる。樹脂としては、熱可塑性の樹脂も使用できるが、熱硬化性樹脂を使用することがより好ましく、より好ましくは、電離放射線硬化性樹脂または電離放射線硬化性化合物を含む電離放射線硬化性組成物である。
電離放射線硬化性組成物としては、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものである。
電離放射線硬化性組成物中のプレポリマー、オリゴマー、及びモノマーの例としては、前記ハードコート層で挙げたのと同様のものを用いることができる。
有機ケイ素化合物の1は、一般式RmSi(OR')nで表せるもので、R及びR'は炭素数1〜10のアルキル基を表し、Rの添え字mとOR'の添え字nとは、各々が、m+n=4の関係を満たす整数である。
帯電防止層の厚さは、30nm〜1μm程度であることが好ましい。
防眩層は、透過性基材とハードコート層または低屈折率層との間に形成されてよい。防眩層は樹脂と防眩剤とにより形成されてよく、樹脂は、ハードコート層の項で説明したのと同様であってよい。
8R≦Sm≦30R
R<Hmax<3R
1.3≦θa≦2.5
1≦R≦8
全てを同時に満たすものが好ましい。
防眩剤としては微粒子が挙げられ、微粒子の形状は、真球状、楕円状などのものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。また、微粒子は無機系、有機系のものが挙げられるが、好ましくは有機系材料により形成されてなるものが好ましい。微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは、透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズなどが挙げられる。微粒子の添加量は、透明樹脂組成物100重量部に対し、2〜30重量部、好ましくは10〜25重量部程度である。
防眩層の膜厚(硬化時)は0.1〜100μm、好ましくは0.8〜20μmの範囲にあることが好ましい。膜厚がこの範囲にあることにより、防眩層としての機能を十分に発揮することができる。
低屈折率層は、シリカ、もしくはフッ化マグネシウムを含有する樹脂、低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、シリカ、もしくはフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂から構成され、屈折率が1.46以下の、やはり30nm〜1μm程度の薄膜、または、シリカ、もしくはフッ化マグネシウムの化学蒸着法もしくは物理蒸着法による薄膜で構成することができる。フッ素樹脂以外の樹脂については、帯電防止層を構成するのに用いる樹脂と同様である。
1)液体組成物の調整
薄層、ハードコート層、帯電防止層等の各層形成用組成物は、一般的な調製法に従って、先に説明した成分を混合し分散処理することにより調整されてよい。混合分散には、ペイントシェーカー又はビーズミル等で適切に分散処理することが可能となる。
光透過性基材表面等、各層の表面への各層形成用組成物の塗布法の具体例としては、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の各種方法を用いることができる。
本発明による光学積層体は、ハードコート積層体として、好ましくは反射防止積層体として利用される。また、本発明による光学積層体は、透過型表示装置に利用される。特に、テレビジョン、コンピュータ、ワードプロセッサなどのディスプレイ表示に使用される。とりわけ、CRT、液晶パネルなどのディスプレイの表面に用いられる。
(1)鉛筆硬度
得られた光学積層体のハードコート層表面の鉛筆硬度をJIS K5400に準じて評価した。試験は5回行ない、1回以上傷等の外観異常が認められなかった場合に使用していた鉛筆の硬度で表わした。例えば、3Hの鉛筆を用いて5回試験を行ない、1回以上傷が生じなければ、その硬度は3Hと表示した。
光学積層体のハードコート層と反対面の面をサンドペーパーで擦り、その後つや消しのために黒色テープを貼り、ハードコート層の面から光学積層体を目視しで観察し、下記評価基準にて評価した。
<評価基準>
評価○:干渉縞の発生はなかった。
評価×:干渉縞の発生があった。
得られたハードコートフィルムの密着性の評価を、碁盤目試験(JIS K5400)の方法を用いて行った。切傷の交点にわずかな剥離があって、正方形の一目一目に剥がれが無く、欠損部の面積が全正方形面積の5%以内であるものを○、5%を超えるものを×とした。
下記表1の組成表に従って混合し濾過して調製した薄層形成用組成物を調製した。
透明基材フィルムとして、80μmセルローストリアセテートフィルム(TF80UF:商品名、富士写真フィルム(株)製)を用い、基材上に製造例1で調整した薄層形成用組成物を、乾燥厚みで10μmとなるように塗工し、90mJの紫外線にて硬化させた。その後、ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「IPA−ST」)をシリカ微粒子として25重量部含有するように混合して得られたハードコート層形成用組成物を、乾燥膜厚で10μmとなるように薄層上に塗工し、90mJの紫外線にて硬化させることにより本発明の光学積層体を得た。
樹脂(B)としてポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が75:25となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「MEK−ST」)をシリカ微粒子として25重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと以外は、前記実施例1と同様の方法で本発明の光学積層体を得た。
樹脂(B)としてポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が25:75となるように調製した樹脂を用いてハードコート層形成用組成物を得たこと以外は、前記実施例2と同様の方法で本発明の光学積層体を得た。
ハードコート層形成用組成物中に、シリカ微粒子として平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(三菱レイヨン株式会社製、商品名「ダイヤビームUK−3901T」)を25重量部含有するように混合し、得られたハードコート層形成用組成物を乾燥膜厚で20μmとなるように薄層上に塗工しこと以外は、前記実施例1と同様の方法で本発明の光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(三菱レイヨン株式会社製、商品名「ダイヤビームRQ−5001」)をシリカ微粒子として45重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと以外は、前記実施例1と同様の方法で本発明の光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が25:75となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「MIBK−ST」)をシリカ微粒子として45重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと、及び乾燥膜厚で15μmとなるように薄層上に塗工しこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部をハードコート層形成用組成物とし、コロイダルシリカを用いなかったこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が80:20となるように調製した樹脂100重量部をハードコート層形成用組成物とし、コロイダルシリカを用いなかったこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「IPA−ST」)をシリカ微粒子として10重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径50nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「スノーテックス 20L」)をシリカ微粒子として25重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径50nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「スノーテックス 20L」)をシリカ微粒子として45重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと、及び乾燥膜厚で20μmとなるように薄層上に塗工しこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「MIBK−ST」)をシリカ微粒子として70重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと、及び乾燥膜厚で20μmとなるように薄層上に塗工しこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
ポリエステルアクリレート(アロニックスM−9050:商品名、東亜合成(株)製)とウレタンアクリレートオリゴマー(紫光UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)の重量比が50:50となるように調製した樹脂100重量部に対して、平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「MIBK−ST」)をシリカ微粒子として70重量部含有するように混合してハードコート層形成用組成物を得たこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
透明基材に薄層を形成せず、ハードコート層形成用組成物中に、シリカ微粒子として平均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、商品名「IPA−ST」)を25重量部含有するように混合し、得られたハードコート層形成用組成物を透明基材フィルム上に塗工したこと以外は、前記実施例1と同様の方法で光学積層体を得た。
上記実施例及び比較例で得られた光学積層体を、上記評価方法にて評価した。評価結果を表2に示す。
一方、ハードコート層の材料としてコロイダルシリカの含有量が本発明よりも少ない比較例1〜3で得られた光学積層体は、干渉縞がなく、密着性も十分であったが、硬度が不十分だった。特にハードコート層中のウレタンアクリレートの含有量が好ましい範囲よりも少ない比較例2の光学積層体は、ハードコート層表面の硬度が低かった。
また、薄層を介さずに透明基材上にハードコート層を直接積層させた比較例8で得られた光学積層体は、ハードコート層表面の硬度及び密着性は十分だったが、干渉縞が発生した。
2 光透過性基材
3 薄層
4 ハードコート層
Claims (7)
- 光透過性基材の上に、重量平均分子量が200以上1000以下であり、かつ、2以上の官能基を有する樹脂(A)により形成されてなる薄層と、前記薄層の上に、少なくとも樹脂(B)及び平均粒子径が10〜40nmのシリカ微粒子により形成されてなり、当該シリカ微粒子が当該樹脂(B)100重量部に対して20〜60重量部含有されたハードコート層が少なくとも積層されてなる、光学積層体。
- 前記樹脂(B)が、少なくともウレタン(メタ)アクリレートを30〜70重量%含むものである、請求項1に記載の光学積層体。
- 前記樹脂(A)が、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエーテル樹脂、多価アルコール、及び(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される一種または二種以上の混合物である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
- 前記樹脂(A)の官能基が、(メタ)アクリレート系の官能基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、及びアルコキシル基からなる群から選択される一種または二種以上の混合物である、請求項1乃至3のいずれかに記載の光学積層体。
- 前記ハードコート層が帯電防止剤及び/又は防眩剤を含んでなる、請求項1乃至4のいずれかに記載の光学積層体。
- 前記ハードコート層の上に、帯電防止層、防眩層、低屈折率層、またはこれらの二種以上の層を形成してなる、請求項1乃至5のいずれかに記載の光学積層体。
- 反射防止積層体として利用される、請求項1乃至6のいずれかに記載の光学積層体。
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