JP2007087622A - 有機エレクトロルミネセンス表示素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隔壁3の形状を工夫することによって、隔壁3の底部の液溜りによる発光ムラを防止し、均一な発光が可能な有機EL表示素子と、その製造方法を提供すること。
【解決手段】基板上に設けられたストライプ状の第一の電極と、これら第一の電極の間に設けられた隔壁と、隔壁で区画された領域に設けられた有機発光媒体層と、第一の電極に対向する第二の電極とを具備する有機エレクトロルミネッセンス表示素子であって、前記隔壁が下部にすそを有してこのすその上に液溜りを留まらせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報表示端末などのディスプレイや面発光光源として幅広い用途が期待される有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とする)の製造方法とこの方法で製造された有機EL素子に関するものである。
近年、情報表示端末のディスプレイ用途として、大小の光学式表示装置が使用されるようになってきている。中でも、有機EL表示素子を用いた表示装置は、自発光型であるため応答速度が速く、消費電力が低いことから次世代のディスプレイとして注目されている。
有機EL表示素子は、有機発光媒体層を第一の電極と第二の電極とで挟んだ単純な基本構造をしている。この電極間に電圧を印加し、一方の電極から注入されるホールと、他方の電極から注入される電子とが発光層内で再結合する際に生じる光を画像表示や光源として用いるというものである。なお、有機発光媒体層は、この発光層単独から構成される場合もあるが、これに加えて発光効率を向上させる発光補助層を積層した積層構造から構成されている場合もある。発光補助層としては、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等がある。
有機EL表示素子で何らかの画像表示を行うためには画素毎に発光のオンオフを調整する必要がある。そのため、少なくとも一方の電極はパターニングされて設けられる必要がある。例えば、先に基板上に形成される第一の電極をストライプ状に構成すると共に、第二の電極をこれと交差する方向のストライプ状に構成し、これら第一の電極と第二の電極の交点を画素として画面表示している。
この有機EL表示素子の製造工程を説明すると、まず、基板上に、ストライプ状の前記第一の電極を形成する。この第一の電極は陽極として利用されることが多い。また、その材質としてはITO薄膜が好便に利用されている。
次に、ストライプ状のこれら第一の電極の間に隔壁を設ける。この隔壁は、隣接する画素の有機発光媒体層同士の混色を防ぐと共に、第一の電極と第二の電極との短絡を防ぐものである。このため、隔壁は電気絶縁性材料で構成される。また、この隔壁を黒色に着色して、画素間からのノイズ光を防止することも多い。
そして、これら隔壁の間、すなわち、画素部位に有機発光媒体層を形成する。有機発光媒体層を形成する方法にはドライコート方式とウェットコート方式とがあるが、大面積の有機EL表示素子を製造し易い点で、ウェットコート法が有利である。ウェットコート方式としては、スピンコート法、ダイコート法、ディップコート法、吐出コート法、プレーコート法、ロールコート法、バーコート法、印刷法などがある。ウェットコートによって、液状の材料が隔壁で区分された画素部位に皮膜を作り、有機発光媒体層を構成する各層を形成する。これら各層を順次塗布することにより、積層構造の有機発光媒体層を形成することができる。
そして、その後、蒸着で第二の電極を形成する(図2参照)、最後に封止することによって、有機EL表示素子を製造することができる。
ところで、ウェットコート方式で有機発光媒体層を形成する場合、その材料と前記隔壁
との間の親和性が高いと、図2に示すように、隔壁の底部に液溜りが発生しやすい。そして、このため、有機発光媒体層の膜厚が不均一になり、発光ムラが生じる問題点がある。
この問題を解決するために、隔壁に撥液性を持たせて、液溜りを減らす方法が提案されている。具体的に仕切りバンクにフッ素系撥液剤を含有させるなどの方法が用いられる(特許文献1)。しかし、有機発光媒体層が積層構造を有する場合には、各層の隔壁に対する親和性が異なるため、均一的な多層発光膜を得ることが難しく、また、有機発光媒体層が発光層単独から構成される場合でも、均一的な膜を形成するために、隔壁の撥液性の適切な強さを得ることが困難であるなどの問題点があった。
特開平6−347637号公報
本発明は、隔壁の形状を工夫することによって、隔壁の底部の液溜りによる発光ムラを防止し、均一な発光が可能な有機EL表示素子と、その製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、基板と、この基板上に設けられたストライプ状の第一の電極と、これら第一の電極の間に設けられた隔壁と、第一の電極上であって、隔壁で区画された領域に設けられた有機発光媒体層と、この有機発光媒体層を挟んで第一の電極に対向する第二の電極とを具備する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記隔壁が下部にすそを有し、すその両側が前記第一の電極の端部を覆っていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
この請求項1に係る発明においては隔壁が下部にすそを有するため、前記液溜りはこのすその上に発生する。このすその部分は画素を構成するものではないから、発光むらの原因とならない。そして、このため、均一な発光が可能となる。
なお、このすそは第一の電極の端部を覆っているから、この第一の電極と第二の電極との短絡も防止できる。
次に、請求項2に記載の発明は、第一の電極と第二の電極との短絡防止を確実とするもので、すなわち、前記隔壁下部のすそが前記第一の電極の端部を覆う部分の幅が0.1〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
また、請求項3に記載の発明は、液溜りを確実にすその上に形成させるもので、すなわち、前記隔壁下部のすそが、先端角が45゜以下のなだらかな順テーパ状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
また、請求項4に記載の発明は、前記隔壁下部のすその幅が前記第一の電極の間隔より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
また、請求項5に記載の発明は、前記隔壁がネガ型感光性樹脂を硬化させた硬化物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
また、請求項6に記載の発明は、前記隔壁が黒く着色されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
また、請求項7に記載の発明は、前記有機発光媒体層の中の少なくとも一層が、ウェットコート方式で形成されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子である。
次に、請求項8に記載の発明は、このようなすそを有する隔壁を備える有機EL表示素子の製造方法に係るものである。すなわち、請求項8に記載の発明は、基板と、この基板上に設けられたストライプ状の第一の電極と、これら第一の電極の間に設けられた隔壁と、第一の電極上であって、隔壁で区画された領域に設けられた有機発光媒体層と、この有機発光媒体層を挟んで第一の電極に対向する第二の電極とを具備する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
前記第一の電極を備える基板上に、ネガ型感光性樹脂の塗布し、露光・現像した後、ポストベークして、前記隔壁を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子の製造方法である。
本発明によれば、短絡防止用の隔壁にすそを持たせることによって、有機発光媒体層を形成する時に隔壁底部の液溜りを隔壁のすそ部分に留まらせることができる。これによって、画素部に位置する有機発光媒体層の膜厚の均一性が向上され、発光ムラのない有機エレクトロルミネッセンス表示素子を製造することができる。
以下、 図面を参照して、本発明を説明する。図1は、本発明のパッシブマトリックス駆動方式の有機EL表示素子の説明用断面図である。なお、本発明はパッシブマトリックス駆動方式の有機EL表示素子に限定されるものではなく、アクティブマトリックス駆動方式の有機EL表示素子にも適用可能である。パッシブマトリックス駆動方式とはストライプ状の電極を直交するように対向さえ、その交点を発光させる方式であるのに対し、アクティブマトリックス駆動方式は画素毎にトランジスタを形成した、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)基板を用いることにより、画素毎に独立して発光する方式である。
図1に示すように、本発明の有機EL表示素子は、基板1の上に、第一の電極2を有している。この第一の電極2はストライプ状のパターンを有している。なお、アクティブマトリックス駆動方式の場合、第一電極は画素電極ごとにパターン化される。
そして、この有機EL表示素子は、これら第一の電極2の間に設けられた隔壁3を有している。隔壁3も、第一の電極2と同じ方向に伸びるストライプ状である。
図から分かるように、隔壁3は、すそ31を有しており、このすそ31は、第一の電極2の端部を覆っている。このため、すそ31の幅をbとし、隔壁3本体部の幅をcとして、すそ幅は2b+cは、第一の電極の間隔より大きい。なお、すそが第一の電極2を覆っている部分の幅bは0.1〜500μmである。もしこれより狭いと、第一の電極2の端部と第二の電極5とが短絡する危険がある。また、これより広いと、画面領域が狭くなり、明るい画面表示が困難となる。
また、すそ31はなだらかな順テーパ状の断面形状を有しており、その先端角が45゜以下である。このため、有機発光媒体層はこのすそ31の上に重なって、この上に確実に液溜りを留まらせることができる。なお、隔壁3を黒色に着色してこの部位のノイズ光を防止することにより、このすそ31に重ねられた液溜りによる表示むらを確実に防止することができる。
なお、隔壁高さaは、好ましくは0.2μm〜100μmであり、さらに好ましくは1μm〜5μmである。
そして、本発明の有機EL表示素子は、第一の電極2上であって、隔壁3で区画された領域(画素部)に有機発光媒体層を有している。有機発光媒体層は、発光層単独から構成されたものであっても良いし、発光層と発光補助層との積層構造から構成されたものでも良い。図では、発光層41と発光補助層42との積層構造から構成された有機発光媒体層を示している。
そして、本発明の有機EL表示素子は、有機発光媒体層を挟んで、第一の電極2と交差する方向に伸びる第二の電極5を有している。これら第一の電極2と第二の電極5に電圧を印加することにより、その交差部位の有機発光媒体層に含まれる発光層中で、ホールと電子とを再結合させて発光させ、この発光によって画面表示することができる。
次に、本発明に係る有機EL表示素子の製造方法を説明する。
本発明に係る基板1としては、絶縁性を有する基板であれば如何なる基板も使用することができる。この基板側から光を出射するボトムエミッション素子の場合には、基板として透明なものを使用する必要がある。
例えば、ガラス基板や石英基板が使用できる。また、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシートであっても良い。これらプラスチックフィルムやシートに、金属酸化物薄膜、金属弗化物薄膜、金属窒化物薄膜、金属酸窒化物薄膜、あるいは高分子樹脂膜を積層したものを基板として利用してもよい。金属酸化物薄膜としては、酸化珪素、酸化アルミニウム等が例示できる。金属弗化物薄膜としては、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等が例示できる。金属窒化物薄膜としては、窒化珪素、窒化アルミニウム等が例示できる。また、高分子樹脂膜としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等が例示できる。
また、トップエミッション素子の場合には、不透明な基板を使用することもできる。例えば、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、金属シート、金属板等である。また、前記プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属薄膜を積層させたものを用いることも可能である。
また、これらの基板は、あらかじめ加熱処理を行うことにより、基板内部や表面に吸着した水分を極力低減することがより好ましい。また、基板上に積層される材料におうじて、密着性を向上させるために、超音波洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理などの表面処理を施してから使用することが好ましい。
また、これらに薄膜トランジスタ(TFT)を形成して、駆動用基板としても良い。TFTの材料としては、ポリチオフェンやポリアニリン、銅フタロシアニンやペリレン誘導体等の有機TFTでよく、また、アモルファスシリコンやポリシリコンTFTでもよい。カラーフィルター層や光散乱層、光偏向層等を設けて基板としてもよい。
次に、この基板1上に、第一の電極2を形成する(図1)。
第一の電極2の材料として、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複
合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物が利用できる。皮膜形成方法としては、真空製膜法が利用できる。例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等である。そして、真空製膜された金属酸化物皮膜にフォトレジストを塗布して露光・現像し、ウェットエッチング又はドライエッチングして、パターン状に加工することができる。なお、抵抗を下げるために透明電極には銅、クロム、アルミニウム、チタン等の金属もしくはこれらの積層物を補助電極として部分的に併設させることができる。
次に、ネガ型の感光性樹脂を塗布し、露光・現像した後ポストベークして、前記隔壁を形成する。この現像の際に、現像液の種類、濃度、温度、あるいは現像時間を制御することによって、すそ31を形成することができる。すなわち、現像条件を穏やかなものとすれば、すそ31の幅が大きくなり、現像条件を過酷にすれば、すそ31の幅は小さくなる。そして、ポストベーキングすることで、このすそ31を硬化させることが可能である。
ネガ型の感光性樹脂としては、樹脂バインダーに、モノマー又はオリゴマーと、このモノマーやオリゴマーを重合させる光重合開始剤とを含有する感光性材料が使用できる。なお、黒色顔料を混合して黒色に着色することにより、形成される隔壁を黒色に着色して、この隔壁部位からのノイズ光を防止することができる。
バインダー樹脂としては、アミノ基、アミド基地、カルボキシル基、ヒドロキシル基を含有している樹脂が好ましく使用できる。具体的には、クレゾール−ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられる。
また、モノマー又はオリゴマーとしては、ビニル基あるいはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、末端あるいは側鎖にビニル基あるいはアリル基を有する分子を用いることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N-ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体を挙げることができる。好適な化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレートなど、比較的低分子量の多官能アクリレート等を挙げることができる。これらのモノマーは単独で用いても、2種類以上混合してもよい。モノマーの量は、バインダー樹脂100重量部に対して1〜200重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは50〜150重量部である。
また、光重合開始剤の例としては、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物が挙げられる。また、光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン誘導体を使用することもできる。また、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン誘導体を使用しても良い。また、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン誘導体であっても良い。また、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル誘導体を使用することもできる。また、フェニルビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フォスフィンオキシド等のアシルフォスフィン誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス(4’−メチルフェニル
)イミダゾリル二量体等のロフィン量体、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、4,4’−ジアジドカルコン等の有機アジド類、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシ)ベンゾフェノン、キノンジアジド基含有化合物等を挙げることができる。
そして、この感光性材料を塗布して得られた皮膜の露光には、例えば、超高圧水銀灯を利用することができる。また、現像液としては、炭酸ナトリウム水溶液が利用できる。
次に、ウェットコート方式により、有機発光媒体層を形成する。有機発光媒体層は、発光層単独から構成されたものであっても良いし、発光層と発光補助層との積層構造から構成されたものでも良い。積層構造から構成される場合には、その各層の全てをウェットコート方式により形成する必要はないが、第一の電極2に接触する最初の層をウェットコート方式により形成することが望ましい。全ての層をウェットコート方式により形成することも可能である。
ウェットコート方式としては、スピンコート法、ダイコート法、ディップコート法、吐出コート法、プレーコート法、ロールコート法、バーコート法等の塗布方式がある。また、凸版印刷法、インキジェット印刷法等の印刷法を利用しても良い。特に印刷法による場合には、画素部に選択的に適用することができる。このため、各画素に、互いに異なる色彩に発光する発光層を印刷して、カラー表示のできる有機EL素子を製造することが可能である。
発光層の主成分は、電圧の印加によって発光する発光材料である。このような発光材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレンなどの低分子系発光材料が使用できる。また、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等、Ir錯体等の燐光性発光体などの低分子系発光材料を、高分子中に分散させたものが使用できる。高分子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等が使用できる。また、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリスピロなどの高分子発光材料であってもよい。また、これら高分子材料に前記低分子材料の分散または共重合した材料や、その他既存の発光材料を用いることもできる。
発光補助層としては、例えば、正孔輸送層、電子輸送層が例示できる。このうち、正孔輸送層の材料としては、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニ−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’
−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系低分子正孔注入輸送材料が例示できる。また、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物などの高分子正孔輸送材料を使用してもよい。また、ポリチオフェンオリゴマー材料を使用することもできる。
また、電子輸送層としては、2−(4-ビフィニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10―ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等を用いることができる。
これら各層の材料に、溶剤と必要な添加剤を添加することで塗料又はインキとすることができる。溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、エチルアセテート、2-メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エチルエトキシアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルエーテル、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2’エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等を用いることができる。中でも、トルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶剤が有機発光材料の溶解性の面から好適である。
次に、第二の電極を形成する。 第二電極ラインの材料としては電子注入効率の高い物質を用いる。具体的にはMg,Al,Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にLiや酸化Li,LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いる。
または電子注入効率と安定性を両立させるため、低仕事関数なLi,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb等の金属1種以上と、安定なAg,Al,Cu等の金属元素との合金系が用いられる。具体的にはMgAg,AlLi,CuLi等の合金が使用できる。
第二の電極の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。厚さは、10nm〜1μm程度が望ましい。
そして、必要におうじて封止層を形成し、水分や酸素による陰極や発光媒体の劣化を防止する。
まず、ガラス基板1上にスパッタリングで第一電極としてITO層を形成した。さらに、透明性と導電性を向上させるために、空気中で加熱処理を行いITOを結晶化した。
次に、フォトリソグラフィ及びウェットエッチングによってITOをパターニングし、ストライプ状の第一電極2を形成した。ライン/スペースは200μm/30μmである。
その上にネガ型感光性樹脂を、スピンコート法により塗布し、プリベークした後、露光・現像・ポストベークによってすそ31を有する隔壁3を形成した。
隔壁の高さは1.5μm、第一電極2の端部を覆うすそ部分の幅は10μm、隔壁頂部の幅は20μmであった。
次に、UV洗浄を行った後、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸(以下PEDOT/PSSという)の1wt%水分散溶液を塗布して正孔輸送層41を形成した。塗布方法としては、スピンコート法を用いた。正孔輸送層41の厚みは80nmである。得られた正孔輸送層41は、隔壁3底部に液溜りがあるものの、隔壁のすそ部分に留まっていた。
次に、高分子発光材料であるポリ[2−メトキシ−5−(2'−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MEH-PPV)の1.8wt%o-キシレン溶液を印刷して発光層42を形成した。印刷方法としては凸版印刷法を用いた。発光層42の厚みは80nmである。この発光層42は正孔輸送層41に重ねられており、隔壁3底部に発光層42独自の液溜りは観察できなかった。
次いで、陰極層5としてMgAgを2元共蒸着により200nmの厚みをマスク蒸着することで形成した。最後に素子全体を封止して本発明の有機EL表示素子を作製した。
得られた有機EL表示素子の発光部からムラなく、均一な発光が観察された。
本発明に係る有機EL表示素子の説明用断面図である。 従来の有機EL表示素子の説明用断面図である。
符号の説明
1 基板
2 第一の電極
3 隔壁
31 すそ
41 正孔輸送層
42 発光層
5 第二の電極

Claims (8)

  1. 基板と、この基板上に設けられたストライプ状の第一の電極と、これら第一の電極の間に設けられた隔壁と、第一の電極上であって、隔壁で区画された領域に設けられた有機発光媒体層と、この有機発光媒体層を挟んで第一の電極に対向する第二の電極とを具備する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記隔壁が下部にすそを有し、すその両側が前記第一の電極の端部を覆っていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  2. 前記隔壁下部のすそが前記第一の電極の端部を覆う部分の幅が0.1〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  3. 前記隔壁下部のすそが、先端角が45゜以下のなだらかな順テーパ状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  4. 前記隔壁下部のすその幅が前記第一の電極の間隔より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  5. 前記隔壁がネガ型感光性樹脂を硬化させた硬化物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  6. 前記隔壁が黒く着色されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  7. 前記有機発光媒体層の中の少なくとも一層が、ウェットコート方式で形成されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  8. 基板と、この基板上に設けられたストライプ状の第一の電極と、これら第一の電極の間に設けられた隔壁と、第一の電極上であって、隔壁で区画された領域に設けられた有機発光媒体層と、この有機発光媒体層を挟んで第一の電極に対向する第二の電極とを具備する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の電極を備える基板上に、ネガ型感光性樹脂の塗布し、露光・現像した後、ポストベークして、前記隔壁を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子の製造方法。
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