JP2001185352A - 有機el表示装置の発光層の形成方法 - Google Patents

有機el表示装置の発光層の形成方法

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JP2001185352A
JP2001185352A JP37047999A JP37047999A JP2001185352A JP 2001185352 A JP2001185352 A JP 2001185352A JP 37047999 A JP37047999 A JP 37047999A JP 37047999 A JP37047999 A JP 37047999A JP 2001185352 A JP2001185352 A JP 2001185352A
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organic light
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Akihiko Kono
昭彦 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機発光層を能率よく形成すること。 【解決手段】 基板上に区画された複数の画素領域に有
機発光層を形成する方法であって、複数の貫通孔を有す
る平板状のマスクを基板の上方に所定距離を隔てて保持
し、マスクの基板と反対の面において貫通孔を各々含む
複数の所定領域に液状の有機発光材料を塗布し、その有
機発光材料を貫通孔を介してさらに滴下させて各画素領
域に塗布し、各画素領域に塗布された有機発光材料を固
体化処理して発光層を形成する工程からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機エレクトロ
ルミネッセンス(EL)表示装置の有機発光層の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から湿式による有機発光層の形成方
法では、スピンコート法、ディップ法が用いられるが、
これらの方法では、有機発光層のパターニングによるカ
ラー化は非常に困難である。また、従来技術のさまざま
な種類の印刷法によって、基板上に膜形成する場合、こ
れらの各種印刷法は1μm以上の厚膜を形成する技術で
あり、有機発光層に必要とされる1〜100nm程度の
薄層を形成することは難しい。さらに、電着法を用いれ
ば、有機発光層のパターニングは可能となるが、電着法
では、有機発光材料の選択自由度が制限される。また、
他の従来の膜形成方法と比較して、電着法は、一般的に
製造コストが高くなる。これらを解決するひとつの方法
として、有機発光層をインクジェット法によって、パタ
ーニングする技術が提案されている(例えば、特開平1
0−12377号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高精細
な有機EL表示装置の発光層のパターニングを、インク
ジェット法によって短い加工時間で行なう場合、インク
ジェット機に複数のノズルを設け発光材料を同時に線状
または面状に塗布することが必要となる。この場合、多
数のノズルが、線状または面状に形成、配置されなけれ
ばならないが、有機EL表示装置の画素サイズが小さく
なれば、線状または面状にノズルを配列することが難し
く、マルチノズル化することが困難になる。したがっ
て、この方法では、高精細な有機発光層のパターニング
を短い加工時間で行なうことが難しい。この発明はこの
ような事情を考慮してなされたもので、マスクに有機発
光材料を一旦印刷し、印刷された有機発光材料をマスク
に設けられた微細な貫通孔を介して基板上の画素領域に
供給することにより、高精細な有機発光層のパターニン
グを能率的に行うことが可能な有機発光層の形成方法を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板上に区
画された複数の画素領域に有機発光層を形成する方法で
あって、複数の貫通孔を有する平板状のマスクを基板の
上方に所定距離を隔てて保持し、マスクの基板と反対の
面において貫通孔を各々含む複数の所定領域に液状の有
機発光材料を塗布し、その有機発光材料を貫通孔を介し
てさらに滴下させて各画素領域に塗布し、各画素領域に
塗布された有機発光材料を固体化処理して発光層を形成
する工程からなる有機EL表示装置の発光層形成方法を
提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】この発明に係る有機LED表示装
置の1画素分の構成としては、図1に示すように、基板
20上に設けられた陽極電極21、有機発光層26、陰
極電極28、隔壁層22から構成される。また、コント
ラストの観点から、基板20の外側には、偏向板27が
設けられていることが好ましく、また、信頼性の観点か
らは、陰極電極28の上には、封止膜又は封止基板29
を設けることが好ましい。
【0006】また、有機発光層26は、少なくとも1層
の有機発光層を有する構造で、有機発光層の単層構造、
あるいは、電荷輸送層と有機発光層の多層構造であって
もよい。ここで、電荷輸送層、有機発光層はそれぞれ1
層でもよいし、多層構造であってもよい。また、有機発
光層3は、少なくとも1層が、この発明の方法により形
成され、その他の層は真空蒸着法等のドライプロセスに
より形成することが可能である。基板1には、絶縁性基
板が用いられ、例えば、石英基板,ガラス基板,プラス
チック基板等が使用可能である。
【0007】次に、陽極電極26、陰極電極28として
は、基板20及び陽極電極26が透明である場合は、有
機発光層26からの発光が、基板20側から放出される
ので、その発光効率を高める為、陰極電極28が反射電
極であること、もしくは、陰極電極28上に反射膜を有
することが好ましい。逆に、陰極電極28を透明材料で
構成して、有機発光層26からの発光を陰極電極28側
から放出させることもできる。この場合には、陽極電極
28が反射電極であること、基板20が反射基板である
こと、もしくは、陽極電極26と基板20との間に反射
膜を有することが好ましい。
【0008】ここで、透明電極には、CuI、ITO、
SnO2 、ZnO、CuAlO2 等が使用可能で、反射
電極には、アルミニウム、カルシウム等の金属、マグネ
シウム−銀、リチウム−アルミニウム等の合金、マグネ
シウム/銀等の金属同士の積層膜、フッ化リチウム/ア
ルミニウム等の絶縁体と金属との積層膜等が使用可能で
ある。
【0009】隔壁材料としては、例えば、ポリ6フッ化
プロピレン、ポリ4フッ化エチレン、ポリ3フッ化エチ
レン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリブタ
ジエン、ポリスチレン、ポリアクリル酸エチル、ポリビ
ニルアルコール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、
ポリアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニリデン、6ナイロ
ン、6−6ナイロン、7−7ナイロン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリヘキサメチレンアジバミド、ガラス
等の有機材料や、サイロライト、サイロホービック(富
士シリシア化学社製)、などの無機材料や、これら有機
材料、無機材料をポジ型レジスト、ネガ型レジスト中に
分散したもの等が挙げられる。
【0010】また、隔壁形成方法は、例えば、スピンコ
ート法により前記隔壁材料を塗布し、または、蒸着法で
前記隔壁材料を蒸着し、フォトリソグラフィー法により
所望の形状にエッチングする方法、印刷法により形成す
る方法、所望の隔壁の形状の溝の掘られた型を基板に密
着させて形成した空間に隔壁形成用の液状の原料を染み
込ませ、充填した後に固定化させる方法やマスク蒸着法
等が挙げられる。
【0011】液状有機発光材料、つまり有機発光層形成
用塗液は、発光層形成用塗液と電荷輸送層形成用塗液に
分けることができる。発光層用形成用塗液としては、有
機EL用の公知の高分子発光材料、例えば、ポリ〔2−
デシルオキシ−1,4−フェニレン〕(DO−PP
P)、ポリ〔2,5−ビス〔2−(N,N,N−トリエ
チルアンモニウム)エトキシ〕−1,4−フェニレン−
アルト−1,4−フェニレン〕ジブロマイド(PPP−
NEt3 +)、ポリ〔2−(2’−エチルヘキシルオキ
シ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン〕
(MEH−PPV)、ポリ〔5−メトキシ−(2−プロ
パノキシサルフォニド)−1,4−フェニレンビニレ
ン〕(MPS−PPV)、ポリ〔2,5−ビス(ヘキシ
ルオキシ)−1,4−フェニレン−(1−シアノビニレ
ン)〕(CN−PPV)等を、溶解あるいは分散させた
塗液、もしくは、有機LED用の公知の低分子発光材
料、例えばテトラフェニルブタジエン(TPB)、クマ
リン、ナイルレッド、オキサジアゾール誘導体等と、公
知の高分子材料、例えばポリカーボネート(PC)、ポ
リメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリビニルカルバ
ゾール(PVCz)等を溶解もしくは分散さたせ塗液を
用いることができる。
【0012】また、これらの塗液には、必要に応じてp
H調整用、粘度調整用充満促進用、レベリング用、表面
張力調整用等の添加剤、有機EL用及び有機光導電体用
の公知のホール輸送材料(例えば前記のN,N’−ビス
−(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス−(フェニ
ル)−ベンジジン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレ
ン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン
(NPD)等)、電子輸送材料(例えば、3−(4−ビ
フェニルイル−4−4−フェニレン−5−t−ブチルフ
ェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、トリス
(8−ヒドロキシキノリノナト)アルミニウム(Alq
3 )等)等の電荷輸送材料、アクセプター、ドナー等の
ドーパント等を添加してもよい。
【0013】電荷輸送層形成用塗液としては、有機EL
用、有機光導電体用の公知の高分子電荷輸送材料(例え
ば、ポリアニリン(PANI)、3,4−ポリエチレン
ジオキシチオフェン(PEDT)、ポリ〔トリフェニル
アミン誘導体〕(Poly−TPD)、ポリ〔オキサジ
アゾール誘導体〕(Poly−OXZ等)、前記PVC
zを溶解もしくは分散させた塗液、もしくは、有機EL
用、有機光導電体用の公知の低分子電荷輸送材料(例え
ば、前記のTPD、NPD、オキサジアゾール誘導体
等)と公知の高分子材料(例えば、前記のPC、PMM
A、PVCz等)を溶解もしくは分散させた塗液を用い
ることができる。また、これらの液に、必要に応じてp
H調整用、粘度調整用、充満促進用、レベリング用、表
面張力調整用等の添加剤、アクセプター、ドナー等のド
ーパント等を添加してもよい。
【0014】この発明の有機発光層形成方法において
は、隔壁を有する基板の上方に隔壁から所定距離を隔て
て平板状のマスクが保持される。所定距離は0.2〜
0.5mm程度であり、所定距離を設ける理由は、マス
クが隔壁や陽極電極と接触することを防止するためであ
り、この接触が生じると、各画素の有機EL素子が損傷
を受ける、または破壊するという不都合が生じる。
【0015】使用するマスクは、複数枚の薄板を積層し
て形成することが好ましいが、これはマスクの剛性を向
上させ、印刷時に背面から圧力が印加されてもマスクと
隔壁との間隔を一定に保持し、マスクの隔壁への接触を
防止するためである。なお、マスク用の薄板の材料とし
ては、金属材料として、ニッケル、ステンレス、ニッケ
ル- コバルト合金、ニッケル合金、ステンレス合金など
が上げられ、非金属材料として、アクリル板、プラスチ
ック板、プラスチック・フィルムなどが上げられる。
【0016】また、このマスクは所望の画素領域に対応
する位置に画素領域の面積より小さい断面積を有する貫
通孔を備える。ここで、所望の画素領域とは、この発明
に係る表示装置がフルーカラー表示用であれば、赤
(R),緑(G)又は青(B)用画素領域のいずれか一
種類の色に対応する複数の画素領域を指す。この場合、
マスクとしてはR,G,B画素用の3種類が用意され、
それぞれの画素に対応する位置に貫通孔を有する。
【0017】貫通孔は、マスクの背面に塗布される液状
の有機発光材料を基板へ滴下させるため形成される。貫
通孔のサイズは、塗布される液状有機発光材料の量,粘
度,マスクに対する流動性,画素サイズなどによって決
定されるが、貫通孔の断面積は少なくとも画素面積以下
である。例えば、100μm×300μmの画素面積に
対して貫通孔は100〜1000μmの断面積を有する
ことが好ましい。貫通孔の断面は円形であることが加工
上好ましいが、多角形であってもよい。
【0018】マスクの背面に液状の有機発光材料を塗布
する所定領域は上記貫通孔を含む、つまり、上記貫通孔
とその周縁に有機発光材料が塗布されるが、その塗布領
域の面積は1画素の面積にほぼ等しいことが好ましい。
また、マスクに対する液状有機発光材料の流動性を向上
させるために、マスクは有機発光材料と接触する部分が
有機発光材料の表面張力よりも小さい臨界表面張力を有
することが好ましい。
【0019】ここで、臨界表面張力とは、固体の表面に
おける液体の「ヌレ」の度合いを規定する「ジスマン
(Zisman)の臨界表面張力」を意味する(Adv.Chem.Se
r.,43,21(1963) 参照)。すなわち、低エネルギー表面
をもつ固体の表面上に、種々の表面張力をもつ有機液体
や飽和炭化水素、水等を滴下し、それらの接触角θを測
定し、cosθをそれぞれの液体の表面張力〔dyne/cm
〕に対してプロットし、得られた近似直線がcosθ
=1(θ=0°)の水平線と交わる点の表面張力の値γ
C 〔dyne/cm 〕が、この発明における臨界表面張力とな
る。なお、この発明における液状有機発光材料つまり有
機発光層形成用塗液の表面張力γL とは、液体が単位面
積〔cm2 〕の表面をつくるための仕事〔erg 〕として示
される表面張力の値〔dyne/cm 〕を意味する。
【0020】従って、マスクは、具体的には、少なくと
も基板に対向する面と貫通孔とが、例えばフッ素樹脂で
コーティングされることが好ましい。フッ素樹脂の臨界
表面張力は十分小さくそれ以上の表面張力を有する通常
の液状有機発光材料に対してヌレ性が低く、従って、有
機発光材料が円滑に貫通孔を通過することができる。ま
た、マスク背面に有機発光材料を塗布する工程には、フ
レキソ印刷法,スクリーン印刷法,凸版印刷法,平板印
刷法およびグラビア印刷法の内のいずれか1つを用いる
ことができる。
【0021】
【実施例】実施例として、この発明の方法を用いた有機
EL表示装置の製造手順を以下に説明する。有機EL表
示装置は、XYマトリックスで、大きさ75×75m
m、厚み1.1mmのガラス基板上に画面サイズおよそ
36mm×27mm、表示ドット数120(40×RG
Bドット)×90、単位3色画素ピッチ300μm(1
00μm×RGBピッチ)×300μm、各画素サイズ
80μm×270μmとする。図2は、実施例の有機E
L表示装置における単位画素の平面図である。同図にお
いて、単位画素は、赤(R),緑(G)および青(B)
画素領域23,24,25から構成され、各画素領域2
3,24,25は隔壁22により区画されている。
【0022】次に、マスクの作製方法を説明する。材質
がNi、板厚が0.1mmのメタルマスクをフルアディ
ティブで形成し、同時に、発光層形成に必要な位置に開
口直径25μmの開口部(貫通孔)を形成する。この同
一のメタルマスク8枚について、開口部の位置合わせを
行ない、エポキシ樹脂で積層接着する。なお、フルアデ
ィティブとは、電鋳ということである。
【0023】次に、メタルマスクの開口部の位置にCO
2 のレーザーを照射して、開口部に埋まったエポキシ樹
脂を取り除く。このようにして、板厚がおよそ1.0m
mのマスク31を作製する。次に、このマスクをポリイ
ミドのワニスにディップし、硬化して、マスク両面にポ
リイミドの薄い膜を形成した後、印刷する際基板と対面
するマスク表面に対して、CF4 ガスを導入した雰囲気
中でプラズマ処理を行ない、マスク表面と開口部をフッ
素化(フッ素樹脂コーティングと同様の効果がある)す
る。
【0024】図3は、実施例のマスク31の概略斜視図
であり、マスク31は開口部32を備える。この方法に
よって、赤色発光層形成用と緑色発光層形成用の2枚の
マスク31R,31G(図4,図5)を作製する。
【0025】次に、有機EL表示装置の製造プロセスを
説明する。まず、陽極電極21を形成するために、透明
なガラス基板20上にスパッタリングによりインジウム
錫酸化物(以下ITOと略す)を膜厚が150nmとな
るように形成し、ITOをパターンピッチ100μm、
パターン幅85μmでストライプ形状にパターニングし
て陽極電極21を得る。
【0026】基板20上に、感光性ポリイミドを使用し
てフォトリソグラフィーで、高さ20μmのポリイミド
の隔壁層22を、ITOストライプパターン間にパター
ンピッチ100μm、パターン幅20μmで形成し、同
時に、陽極電極21のストライプパターンと垂直方向に
パターンピッチ300μm、パターン幅30μmで形成
する。
【0027】各画素領域23,24,25は80μm×
270μmのサイズを有し、ポリイミドの隔壁層22で
囲まれている。基板20のITO表面をUVオゾン洗浄
した後、図4に示すように赤色発光層形成用のマスク3
1Rを隔壁22と接触しないように、ITO21とマス
ク31とのギャップGをおよそ0.3mmに調整し、マ
スクが反らないように外側へテンションをかけながら、
マスク31Rの開口部32Rと赤色画素領域23を位置
合わせして、基板20の上へセットする。
【0028】次に、マスク31Rの上へスクリーン印刷
用のスクリーン版46Rとスキージ47をセットする。
スクリーン板46Rには、赤色発光層の形成部分に、つ
まり赤色画素領域23に対応する位置に100μm角の
印刷開口部49Rが設けられている。
【0029】そして、溶媒としてのキシレンに、0.3
wt%のポリフェニレンビニレン(PPV)前駆体と、
赤色蛍光色素のローダミン101とを0.02wt%
(PPVに対して)混合し、得られた混合体、つまり、
赤色発光材料48Rをスキージ47とスクリーン板46
Rにより図4に示すようにマスク31R上へスクリーン
印刷する。印刷された赤色発光材料50Rは開口部32
Rを介して滴下し、赤色画素領域23に塗布される。
【0030】赤色発光材料48Rを画素領域23に塗布
する工程において、マスク31Rは、陽極電極21及び
隔壁層22に全く接触しない。また、このとき、マスク
31Rの開口部32の表面をフッ素化し、撥水撥油性に
しているため、赤色発光材料は、開口部32Rを容易に
通過する。その後、窒素雰囲気中において150℃で硬
化して、膜厚50nmの赤色発光層51(図5)を形成
する。
【0031】次に、図5に示すように緑色発光層形成用
のマスク31Gを隔壁22と接触しないように、ITO
21とマスク31GのギャップGをおよそ0.3mmに
調整し、マスク31Gが反らないように外側へテンショ
ンをかけながら、マスク31Gの開口部32Gと緑色画
素領域24を位置合わせして、基板20上へセットす
る。
【0032】次に、マスク31Gの上へスクリーン印刷
用のスクリーン版46Gとスキージ47をセットする。
スクリーン版46Gには、緑色発光層の形成部分に、つ
まり緑色画素領域24に対応する位置に100μm角の
印刷開口部49Gが設けられている。そして、緑色発光
材料48Gとして、溶媒キシレンに、0.3wt%のポ
リフェニレンビニレン(PPV)前駆体混合したもの
を、マスク31G上へスクリーン印刷する。
【0033】この緑色発光材料48Gを画素領域24に
塗布する工程において、マクス31Gは、陽極電極21
及び赤色発光層51及びポリイミドの隔壁層22に全く
接触しない。また、このとき、マスク31Gの開口部3
2Gの表面をフッ素化し、撥水撥油性にしているため、
高分子材料は、マスク31Gの開口部32Gを容易に通
過する。印刷された緑色発光材料50Gが開口部32G
を介して滴下し、画素領域24に塗布されると、窒素雰
囲気中において150℃で硬化して、膜厚50nmの緑
色発光層を形成する。
【0034】次に、青色発光層及び電子輸送層として、
溶媒キシレンに、0.5wt%のポリジオクチルフルオ
レンを混合し基板20上にスピンコートし、窒素雰囲気
中において150℃で硬化して、膜厚50nmの電子輸
送層を画素23,24に、膜厚50nmの青色発光層を
画素25に形成する。
【0035】次に、抵抗加熱真空蒸着装置のチャンバー
内に、三色の有機発光層が形成された上記基板をセット
する。陰極電極28(図1)を形成するために、Moボ
ートに陰極材料の1層目の材料Caを載せ、別のMoボ
ートに陰極材料の2層目の材料ALを載せた後、真空引
きする。なお、Moボートとは、モリブデン・ボートで
ある。真空蒸着は、10-6Torr程度の真空度状態で
行う。陰極材料の1層目の材料Caを加熱し、膜厚10
0nm程度を蒸着する。次に、陰極材料の2層目の材料
ALを加熱し、膜厚200nm程度を蒸着する。陰極層
は、真空チャンバー内でメタルマスクを移動させ、1層
目と2層目の陰極層をそれぞれ2回蒸着して、ピッチ3
00μm、幅270μmで形成する。この有機EL表示
装置のRGBの素子構造は、赤色素子がITO/PPV
+ローダミン101(発光層)/ポリジオクチルフルオ
レン/Ca/ALであり、緑色素子がITO/PPV
(発光層)/ポリジオキチルフルオレン/Ca/ALで
あり、青色素子がITO/ポリジオキチルフルオレン
(発光層)/Ca/ALである。このようにして、各画
素が、そのRGBの発光色を忠実に発光する有機EL表
示装置を作製することができる。
【0036】
【発明の効果】この発明において、液状の有機発光材料
を基板上に塗布する際、微小貫通孔を有するマスクが、
基板と塗布手段の間に設置され、マスクが、基板の電極
や隔壁に接触しないように設定されるので、有機EL表
示装置素子の有機発光層に必要な1〜100nmの薄膜
を精度よく形成することができる。さらに、マスクの貫
通孔断面積と塗布条件を調整すれば、有機発光層の膜厚
を正確にコントロールすることができる。複数の貫通孔
がマトリックス状に形成されたマスクを用いれば、RG
Bの各発光層をそれぞれ一度に容易パターニングするこ
とができ、発光層の形成時間を短くすることができる。
また、RGBの各発光層のパターニングを連続で行なう
ことも可能となり、プロセス工程数と加工時間を短縮す
ることができる。さらに、マスクの貫通孔と基板上の画
素との位置合わせによって、所望の画素に対して確実に
液状の有機発光材料を塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る有機EL表示装置の要部断面図
である。
【図2】この発明の実施例の有機EL表示装置における
単位画素の平面図である。
【図3】この発明の実施例における、マスクの概略斜視
図である。
【図4】この発明の実施例において、赤色発光材料がマ
スクに設けられた貫通孔を通過して、基板上の赤色画素
領域に対して塗布される様子を示す概略断面図である。
【図5】この発明の実施例において、緑色発光材料がマ
スクに設けられた貫通孔を通過して、基板上の緑色画素
領域に対して塗布される様子を示す概略断面図である。
【符号の説明】
20 基板 21 陽極電極 22 隔壁層 23 赤色画素領域 24 緑色画素領域 25 青色画素領域 26 有機発光層 27 偏光板 28 陰極電極 29 封止膜 31R 赤色発光層形成用のマスク 31G 緑色発光層形成用のマスク 46R 赤色発光層形成用のスクリーン版 46G 緑色発光層形成用のスクリーン版 47 スキージ 48R 赤色有機発光材料 48G 緑色有機発光材料 49R 赤色用スクリーンの印刷開口部 49G 緑色用スクリーンの印刷開口部 50R マスク上に印刷された赤色発光材料 50G マスク上に印刷された緑色発光材料 51 赤色発光層 G ギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H114 AB11 AB15 AB17 BA01 DA04 DA21 DA41 DA57 GA01 GA11 3K007 AB04 AB18 BA06 CA01 CA02 CA05 CB01 CC01 DA00 DB03 EB00 FA00 FA01 FA03 4D075 AC45 AD16 CA48 DA06 DB14 DC22 EA05 EC11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に区画された複数の画素領域に有
    機発光層を形成する方法であって、複数の貫通孔を有す
    る平板状のマスクを基板の上方に所定距離を隔てて保持
    し、マスクの基板と反対の面において貫通孔を各々含む
    複数の所定領域に液状の有機発光材料を塗布し、その有
    機発光材料を貫通孔を介してさらに滴下させて各画素領
    域に塗布し、各画素領域に塗布された有機発光材料を固
    体化処理して発光層を形成する工程からなる有機EL表
    示装置の発光層形成方法。
  2. 【請求項2】 マスクは、複数枚の金属板を積層して形
    成される請求項1記載の有機EL表示装置の発光層の形
    成方法。
  3. 【請求項3】 マスクは、少なくとも有機発光材料と接
    触する部分が有機発光材料の表面張力よりも小さい臨界
    表面張力を有する請求項1記載の有機EL表示装置の発
    光層の形成方法。
  4. 【請求項4】 マスクは、少なくとも基板に対向する面
    と貫通孔とがフッ素樹脂でコーティングされた請求項1
    記載の有機EL表示装置の発光層の形成方法。
  5. 【請求項5】 マスクに有機発光材料を塗布する工程
    が、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、
    平板印刷法およびグラビア印刷法の内のいずれか1つの
    印刷法によって行われる有機EL表示装置の発光層の形
    成方法。
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